JP3005457U - 商品陳列棚の仕切板取付用レールの固着装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 商品陳列棚上に配される仕切板を立設支持せ
しめ、かつ移動案内するレールを陳列棚の前側上縁部に
て着脱可能となし、陳列棚の使用域の拡大、陳列棚の清
掃作業の簡易化を意図したものである。 【構成】 商品陳列棚２１の前側縁部上面に配置され、
仕切板１１の下向きフック１２を、帯状スリット４に嵌
合して支持するレール１の底面部には、下向き支持脚７
が一体に形成されており、該支持脚７は、陳列棚２１の
前面壁２２に取付けられた情報ラベル装着部材２５にて
形成された帯状溝２６に嵌合される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は商品陳列棚の仕切板取付用レールの固着装置に関し、特に商品陳列 棚面に対し、着脱自在なレールの固着装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

陳列棚上の商品群の整然とした陳列は、看る人の購買意欲をそそる上からも顕 著な効果がある。そしてこの陳列効果を高める一手段として仕切板とこれを支持 するレールの組合せからなる陳列棚の仕切装置がある。

【０００３】 従来、この種の商品陳列棚の仕切装置は多々提案されている。例えば、実公平 ２−２６３８２号公報に記載された商品陳列棚の仕切装置は、商品陳列棚の前側 縁部上面に、係止溝体（レール）の底面部を両面粘着テープを用いて貼着すると 共に、仕切板の前端部には、仕切板の長手方向に交叉する方向に伸びた左右一対 の水平片と該水平片の下面より下方に伸び、その根元部に抜止め用の摺動突起を 設けた垂直片にて構成された係止板を仕切板と一体に形成し、該係止板の垂直片 を前記係止溝体（レール）の係止溝に係合し、垂直片の摺動突起を、係止溝を構 成する前向き支持片および後向き支持片にて係止せしめ、仕切板は、帯状係止部 材（レール）に沿って移動可能に構成されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

商品陳列棚の前側縁部上面に、仕切板取付用レールを固着する手段として、両 面粘着テープを用いて定着した場合、確かにその固着は手軽に行いうるも、一た ん定着したレールは簡単には取り外すことができにくく、またレールの取外し後 は棚板面に接着剤の残滓が目立ち、美観の上からも決して好ましいものではなか った。 このレールは仕切板の取付けには必須部材であり、また仕切板を排して、レー ルを単体として使用する折、陳列棚の前方部よりの商品の不測の落下を阻止する 部材としても有効に働く。

【０００５】 一方、このレールは、陳列棚面を大規模に使用する折には、このレールの陳列 棚の前側縁部上面の定着存在は、かえって邪魔となる場合もあり、あるいは陳列 棚の清掃時には、このレールをその都度取外して清掃した方が、陳列棚の全面に 亘る作業むらのない迅速な清掃ができる。

【０００６】 この考案は商品陳列棚の前面壁面上に固着設置されたラベル装着部材によって 、商品陳列棚の前面壁部に形成された帯状の溝部を積極的に用いて、レールの商 品陳列棚の前側縁部上面への迅速、簡易な着脱を可能とした商品陳列棚の仕切板 取付用レール固着装置を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、この考案に係る商品陳列棚の仕切板取付用レール の固着装置は、つぎのような構成を採用している。 即ち、仕切板の前端部に設けた係合爪を係止せしめ、かつ仕切板をして摺動案 内する帯状スリットを設けたレールの底面部には、下向きの支持脚が一体に形成 されており、該脚は、商品陳列棚の前面壁部に取付けられた各種情報用ラベル装 着部材にて形成された帯状溝に嵌合されていることを特徴とする。 またこの下向き支持脚はレールの全長に亘る帯状を呈していることを特徴とし 、また支持脚の下端部には膨出部を形成していることを特徴とし、さらにこの支 持脚はレールの底面部の前縁寄り位置に形成されていることを特徴とする。

【０００８】

【実施例】

つぎに、この考案を実施した商品陳列棚の仕切板取付用レールの固着装置の具 体的実施例を図面を用いて説明する。 図１は、この考案に係るレールの固着装置を中心とする断面図である。なお説 明の便宜上、各構成部材毎の前、後の表示は、組立後の商品陳列棚にあって、陳 列棚の前方縁側を「前」の表示にて、棚の奥行側を「後」の表示にて説明する。

【０００９】 まず、陳列棚の横長さ方向に一致してのびるレール１は、強靱な合成樹脂、例 えば塩化ビニル樹脂などの樹脂材の引抜き成形手段にて製造される。レール１の 前方側には中空補強部２が、またその後方側には中空補強部２より一段背の低い 袋形溝部３が一体に形成されている。

【００１０】 そして、この袋形溝部３の上面に開口する帯状スリット４を形成する一対の開 口縁のうち、中空補強部２側の内側開口縁は、後述する仕切板１１の下向きフッ ク１２部分を強固に挟持し、仕切板１１の安定性を確保するため、例えば弾性塩 化ビニル樹脂にて構成された帯状弾性開口縁５にて、他方外側開口縁は帯状スリ ット４部の補強を兼ねた帯状リブ６にてそれぞれ構成されている。

【００１１】 そして、レール１の底面には、その前縁寄り位置に下向きの支持脚７が一体に 形成されており、レールの底面部における商品陳列棚との定置面の拡大を図り、 レールの安定性を高めている。 この下向き支持脚７はレール１の全長に亘る帯状の一本脚にて構成されており 、支持脚自体強化されると共に、レール本体も強固なものとなり、また商品陳列 棚に固着されたレールの安定性を増加せしめている。 またこの下向き支持脚７の下端部には支持脚７自体の補強と、支持脚７の後述 するラベル装着部材２５にて形成される帯状溝２６との強固な係止状態を保つた めに膨出片８を形成している。

【００１２】 つぎに、仕切板１１にあっては、陳列棚２１の略奥行に相当する長さを有し、 仕切板１１の陳列棚面よりの起立量は陳列される商品に対応して、適宜変更され る。 強靱な樹脂材、例えばポリスチレン樹脂にて形成される仕切板１１の前方部に は、前記レール１の帯状スリット４に係合する下向きフック１２が形成されてい る。

【００１３】 この下向きフック１２は仕切板１１の前方部に装着されるアタッチメント１３ に一体に形成されており、仕切板１１へのアタッチメント１３の装着は、仕切板 １１の前方下隅部の嵌合凸部１４をアタッチメント１３の切欠き凹部１５に嵌着 し、さらに仕切板１１の両側面に隆起する一対の球面突子１６を、アタッチメン ト１３の前記切欠き部１５を形成する、一対の側壁１９，１９にそれぞれ穿設せ しめた丸形透孔１７部に嵌入せしめて、仕切板１１の前方部に、がたつきのない 下向きフック１２が形成される（図１および図２参照）。なお、勿論下向きフッ ク１２を、仕切板１１の前方部に一体に形成した水平張り出し部１８の下面に一 体に形成することも可能である（図３参照）。

【００１４】 金属製商品陳列棚２１の前面壁２２には、情報ラベル、例えば商品名、産地、 数量、価格などの各種情報表示ラベル２３を掲示する端面視Ｃ字形の帯状装着部 材２５が接着され、陳列棚の前面壁２２と該装着部材２５との間に上方を開口す る帯状溝２６が形成されている（図１参照）。

【００１５】 なお、陳列棚の前面壁２２部に形成される帯状溝２６の形成手段としては、こ の他にも、例えば、帯状装着部材自体に帯状溝２６を形成せしめた端面視Ｕ字形 の帯状装着部材を前面壁２２部に接着することも可能である（図３参照）。 また、この帯状溝２６には、情報表示ラベル２３を取付けた硬質合成樹脂など よりなるラベル表示具２７の鉤部を係止せしめて、情報ラベルによる一段の情報 の多様化、拡大も可能となる（図３参照）。

【００１６】

【考案の効果】

商品陳列棚の前側縁部上面に固着されるレールは、その下面に設けた下向き支 持脚を、陳列棚の前面壁部分に取付けられた情報ラベル装着部材により形成され た帯状溝を利用した、該帯状溝への嵌入により、レールは取り外し自在、さらに 陳列棚への簡易かつ確実な固着が実現できる。

【００１７】 陳列棚上でのレール単独の固着は、陳列棚の前方よりの商品の不測の滑落を阻 止できる一方、陳列棚の全面広域に亘る使用の場合、あるいは水分などの多い商 品などの取扱いにあって、度々必要となる陳列棚面の清掃作業時における、レー ルを取外しての作業は効率的で、かつ棚面全域のむらのない清掃が可能となる。 このような折の着脱自在なレールの固着は実用面で大きい効果を発揮することが できる。

【００１８】 また、この下向き支持脚をレールの全長に亘る帯状の一本ものにて構成するこ とにより支持脚は強靱なものとなり、延いてはレール自体をも強固なものとする ことができ、またレールの全長に亘る支持脚による固着はレールの安定化に大き く貢献する。 また下向き支持脚の下端部に設けた膨出部の存在はラベル装着部材により形成 された帯状溝への強固な嵌合が維持でき、延いては陳列棚上のレールの安定固着 をより一層確実なものとする効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案を実施したレールの固着装置を中心と
する断面図である。

【図２】この考案に係るレールの固着装置の構成部材の
分解斜視図である。

【図３】この考案の他の実施例を示す図１に相当する図
である。

【符号の説明】

１ レール ３ 袋形溝部 ４ 帯状スリット ７ 支持脚 ８ 膨出部 １１ 仕切板 １２ 下向きフック １３ アタッチメント ２１ 商品陳列棚 ２２ 前面壁 ２３ 情報表示ラベル ２５ ラベル装着部材 ２６ 帯状溝

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 仕切板の前端部に設けた係合爪を係止せ
   しめる帯状スリットを全長に亘って設けたレールの底面
   部には、下向きの支持脚が一体に形成されており、該支
   持脚は、商品陳列棚の前面壁部に取付けられた情報ラベ
   ルの装着部材にて形成された帯状溝に嵌合されている商
   品陳列棚の仕切板取付用レールの固着装置。
2. 【請求項２】 仕切板の前端部に設けた係合爪を係止せ
   しめる帯状スリットを全長に亘って設けたレールの底面
   部には、レールの全長に亘る帯状の下向きの支持脚が一
   体に形成されており、該支持脚は、商品陳列棚の前面壁
   部に取付けられた情報ラベルの装着部材にて形成された
   帯状溝に嵌合されている商品陳列棚の仕切板取付用レー
   ルの固着装置。
3. 【請求項３】 仕切板の前端部に設けた係合爪を係止せ
   しめる帯状スリットを全長に亘って設けたレールの底面
   部には、下端部に膨出部を設けた下向きの支持脚が一体
   に形成されており、該支持脚は、商品陳列棚の前面壁部
   に取付けられた情報ラベルの装着部材にて形成された帯
   状溝に嵌合されている商品陳列棚の仕切板取付用レール
   の固着装置。
4. 【請求項４】 仕切板の前端部に設けた係合爪を係止せ
   しめる帯状スリットを全長に亘って設けたレールの底面
   部には、レールの全長に亘り帯状を呈し、かつその下端
   部に膨出部を設けた下向きの支持脚が一体に形成されて
   おり、該支持脚は、商品陳列棚の前面壁部に取付けられ
   た情報ラベルの装着部材にて形成された帯状溝に嵌合さ
   れている商品陳列棚の仕切板取付用レールの固着装置。
5. 【請求項５】 下向き支持脚はレールの底面部の前縁寄
   り位置に一体に形成されている請求項１乃至４のうち、
   いずれか１項の商品陳列棚の仕切板取付用レールの固着
   装置。