JP3004691U - 透水性床敷用タイル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】透水性の床面の施工を、誰でもが簡単にしかも
短工期で施工することのできる透水性床敷用タイルを提
供する。 【構成】着色セラミック粒子を有機バインダーあるいは
溶融接着性の無機バインダーと共に成形硬化させた透水
性タイル２の裏面に粘着剤層１を設け、該粘着剤層上に
さらに離型シート４を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ベランダ、玄関、ポーチ等の、建築物屋外の比較的小面積の床面あ るいは屋内の床面に使用する床敷用タイルに係り、特に、透水性の床面を短工期 でしかも簡単に施工することのできる透水性床敷用タイルに関する。

【０００２】

【従来の技術】

透水性の床用タイルの施工は、これまで、いわゆる砂伏せの工法を採っている ために、特別の施工技術を要し、また施工方法も大がかりであり、さらにタイル 自体も厚さが比較的厚い例えば厚さ50mm以上のものとなっているのが通常であっ た。また、タイルを用いない透水性の床については、通常、粒状物を有機バイン ダーを用いて成形、硬化する現場施工による方法が用いられているが、この方法 も施工技術を要し、工期がかかるという問題点があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来技術は、以上述べたような課題を有していた。 本考案の目的は、上記従来技術の有していた課題を解決して、透水性の床面の 施工を、誰でもが簡単にしかも短工期で施工することのできる透水性床敷用タイ ルを提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的は、着色セラミック粒子を有機バインダーあるいは溶融接着性の無機 バインダーと共に成形硬化させた透水性タイルの裏面に粘着剤層を設け、該粘着 剤層上にさらに離型シートを設けてなることを特徴とする透水性床敷用タイルと することによって達成することができる。すなわち、透水性タイルを粘着剤によ り床面下地のモルタル等に接着することによって、大がかりな道具や特別な技術 を必要とすることなく、またバインダーの硬化を待つことなく、該タイルの接着 後直ちに透水性床として使用することができる。

【０００５】

【作用】

透水性床敷用タイルを上記構成とすることによって、離型シートを剥がし、下 地モルタルに粘着面を貼り合わせて圧着するだけで直ちに使用可能となるという ことで、誰もが簡単にしかも短工期で透水性の床面を施工することができる。 ここで、使用する透水性タイルは着色セラミック粒子を骨材とするが、着色セ ラミック粒子の粒径としては0.3mm〜５mmの範囲のものが望ましい。また、透水 性床敷タイルの厚さとしては、ベランダ、ポーチ等の既に施工してあるモルタル 等の上に施工できる簡便性を考慮すると、なるべく薄手であることが好ましいが 、床材としての強度を考えた場合、厚さ10mm〜30mmのものが望ましい。また、数 色の着色セラミック粒子を組合せてタイルを作成することによって優れた意匠性 を有する透水性床敷用タイルを得ることができ、該タイルを組合せて施工するこ とによって、優れた景観性を有する透水性の床を施工することができる。

【０００６】 また、粘着剤層の厚さは、下地凹凸への順応性とタイルの不陸の防止の面から 、厚目に設けることが好ましいが、タイルの接着、固定性能の面を考慮に入れる と、0.5mm〜2.0mmの範囲で設けることが望ましく、また、粘着剤としては、耐候 性、防水性の面を考慮して、ブチルゴム系のものを用いることが望ましい。 また、粘着剤面は、タイル裏面の全面に設けてもタイルの透水性、水の流動性 に問題はなく、水の溜り等の発生はないが、施工のし易さ、さらなる水の流動性 を得るためには、粘着剤面はタイルよりもやや内側に設けることが望ましく、ま た、粘着剤層のない部分を筋状あるいは網状に設けるなどの方法によって、さら なる水の流動性を得ることができる。

【０００７】

【実施例】

本考案の透水性床敷用タイルの構成について、実施例によって具体的に説明す る。

【０００８】

【実施例１】 本考案タイルの一実施例について、図１(斜視図)、図２(断面図)、図３(裏面 図)によって説明する。 まず、３種類の色種の粒径0.3mm〜５mmの着色セラミック粒子各90ｇを秤量し 、熱硬化性のエポキシ系バインダー80ｇと混合した後、150mm×150mm×10mmの大 きさの板状２に成形した。次いで、得られた板２の裏面に、厚さ１mm、大きさ14 0mm× 140mmの再生ブチルゴム系粘着シート１を板の中央に位置するように貼り 合わせ、さらに離型シート４を貼り合わせて、透水性床敷用タイルを作成した。 得られた透水性床敷用タイルは極めて意匠性の高いものであり、強度について も JIS 5209 6.5 に規定される曲げ強さにおいて 70N/cm の強度を有し、小面積 用の床タイルとして十分な強度を有するものであった。また、この試料は粘着剤 によって十分強固に接着した。 ３色種の透水性床敷用タイルをパターン貼りして床面施工したベランダは、極 めて景観性の良いものであり、降雨による水の溜りもなく、また、経日において も、剥がれ、破壊などもなく、床材として十分使用できるものであった。

【０００９】

【実施例２】 本考案の他の実施例について説明する。 ３種類の色種の粒径0.3mm〜５mmの着色セラミック粒子及び溶融接着性の無機 バインダー(水ガラス)を各90ｇ混合し、150mm×150mm×10mmの板状に成形した。 得られた板の裏面に、厚さ１mm、大きさ140mm×140mmの再生ブチルゴム系粘着 シートを板の中央に位置するように貼り合わせて、透水性床敷用タイルを作成し た。 このようにして得られたタイルは、実施例１の場合と同様に、意匠性の高いも のであり、また、床材として十分使用できるものであった。 なお、粘着剤層を筋状及び網状に設けた場合の本考案透水性床敷タイルの裏面 を、図４及び図５に示した。

【００１０】

【考案の効果】

以上述べてきたように、透水性床敷用タイルを本考案構成のタイルとすること によって、従来技術の有していた課題を解決して、透水性の床面の施工を、誰で もが簡単にしかも短工期で施工することのできる透水性床敷用タイルを提供する ことができた。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案透水性床敷タイルの斜視図。

【図２】本考案透水性床敷タイルの断面図。

【図３】実施例１、２の本考案透水性床敷用タイルから
離型シートを剥がした状態の、裏面の平面図。

【図４】粘着剤層を筋状に設けた状態の本考案タイルの
裏面を示す平面図。

【図５】粘着剤層を網状に設けた状態の本考案タイルの
裏面を示す平面図。

【符号の説明】

１…粘着剤層、２…セラミック粒子を骨材とする板状成
型品、３…セラミック粒子、４…離型シート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】着色セラミック粒子を有機バインダーある
   いは溶融接着性の無機バインダーと共に成形硬化させた
   透水性タイルの裏面に粘着剤層を設け、該粘着剤層上に
   さらに離型シートを設けてなることを特徴とする透水性
   床敷用タイル。