JP3004604U - 酸性ガス処理装置 - Google Patents

酸性ガス処理装置

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JP3004604U
JP3004604U JP1994005744U JP574494U JP3004604U JP 3004604 U JP3004604 U JP 3004604U JP 1994005744 U JP1994005744 U JP 1994005744U JP 574494 U JP574494 U JP 574494U JP 3004604 U JP3004604 U JP 3004604U
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acidic
tank
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gas treatment
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JP1994005744U
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Inventor
村上慎一
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三峰工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塩化水素などの酸性ガスを回収し、環境に悪
影響を及ぼさないように中和させることのできる装置を
提供する。 【構成】 焼却炉10に連結・連通されるとともに導入
される酸性ガスを吸着する溶媒が噴射される湿式ガス吸
収塔15と、この湿式ガス吸収塔15から流出される酸
性溶液を中和するアルカリ層Aが設けられた中和槽16
とを具備し、ポリ塩化ビニルなどの焼却によって生ずる
酸性ガス、特に塩化水素を中和できるようにした装置で
あって、これにより酸性ガスの排出量を基準値以下に抑
えることができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、塩化水素を主とする酸性ガスを処理するための酸性ガス処理装置に 関し、特にポリ塩化ビニルを燃焼させたときに生ずる塩化水素を処理するための 装置である。
【0002】
【従来の技術】
近年、電気部品、電気製品のハウジング、あるいは各種容器などの素材として 、プラスチックが多用されている。
【0003】 このプラスチック(合成樹脂)は、加工性や電気絶縁性に富み、また大気中で 優れた安定性を示すなどの特性をもち、現在では工業用の原材料として必要不可 欠となっている。
【0004】 ところで、廃棄物としてのプラスチックは、埋立や焼却に処されているが、近 年埋立用地の確保が困難となっていることもあり、その大半が焼却処理に回され る傾向にある。
【0005】 従来、その焼却処理を行うための装置として、例えば多数の燃焼室を連結・連 通せしめたものが知られている。そして、この焼却炉によれば、各燃焼室に発生 した煤煙を順次送り込んで燃焼させることができるようになっている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどの塩素系プラスチッ クを焼却したときに生ずる煤煙中には塩化水素が含まれていて、これは燃焼され ずに排出されるので、そのポリ塩化ビニルやポリ塩化ビニリデンなどは塩化水素 濃度が排出基準を超えてしまうような大量焼却ができなかった。
【0007】 このため、その塩化水素などの酸性ガスを回収し、環境に悪影響を及ぼさない ように中和させることのできる装置の出現が切望されていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案は上記事情に鑑み、焼却炉に連結・連通されるとともに導入される酸性 ガスを吸着する溶媒が噴射される湿式ガス吸収塔と、この湿式ガス吸収塔から流 出される酸性溶液を中和するアルカリ層が設けられた中和槽とを具備して成る酸 性ガス処理装置を提供するものである。
【0009】 特に、前記中和槽はアルカリ層の下部が互いに連通された一次中和槽と二次中 和槽から成り、一方の一次中和槽に酸性溶液が流入され、他方の二次中和槽から 処理済みの溶液が流出されるようにし、また前記アルカリ層が石灰岩から成るも のとした酸性ガス処理装置を提供するものである。
【0010】
【作用】
本考案の酸性ガス処理装置によれば、焼却炉で発生した酸性ガス、主として塩 化水素が湿式ガス吸収塔に導入される。
【0011】 そこで塔内に酸性ガスの溶媒を噴射すると、その溶媒に酸性ガスが吸着、溶解 し、酸性溶液となって中和槽に流出する。
【0012】 一方、その酸性溶液は中和槽に設けられたアルカリ層を通過し、その際にアル カリ層と反応して中和されるようになる。
【0013】 特に、請求項2の考案によれば、一次中和槽に流入された酸性溶液が、その下 部から抜けて二次中和槽に流入するようになり、このとき双方のアルカリ層を通 過するようになるので、酸性溶液の中和の程度が非常によくなる。
【0014】 また、請求項3のようにアルカリ層を特に石灰岩とすることにより、中和の進 行が遅い反面、コストの軽減を図ることができる。
【0015】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明すると、図1は本考案の実施例を 示すフロー図で、図中10は焼却炉、11は間接水冷塔、12は貯水タンク、1 3,18は冷却塔、14は集塵機、15は湿式ガス吸収塔、16は中和槽、17 は沈澱槽を示す。
【0016】 焼却炉10は耐酸、耐火性の部材から成り、ここでポリ塩化ビニル製の廃材、 例えば農業用ビニールシートや瓶または水道管やビニールホースなどが焼却され る。
【0017】 勿論、ポリ塩化ビニル以外の合成樹脂、例えばポリプロピレンやポリスチレン 、また合成樹脂以外の廃材も焼却炉10にて焼却可能であるが、焼却しても酸性 ガスを発生しない廃材の場合には、後述する酸性ガス処理装置としての湿式ガス 吸収塔15や中和槽16による処理は不要である。
【0018】 即ち、酸性ガス処理装置は酸性ガスを中和するための装置であって、ポリ塩化 ビニルを焼却に処すると酸性ガスとしての塩化水素を発生するためである。
【0019】 ところで、その焼却炉10はダクトD1を介して間接水冷塔11と連結・連通 してあって、焼却炉10で発生した酸性ガスを含む煤煙がこの間接水冷塔11に て冷却されるようにしてある。
【0020】 即ち、この間接水冷塔11に送り込まれた650℃程度の煤煙は、その内部に 配設されている複数のパイプ(破線で示す)内を通過されるとともに、そのパイ プに冷却水が噴射されるようにしてあって、これにより煤煙が吸熱されて230 ℃程度まで温度が下げられるようになる。
【0021】 なお、噴射される冷却水は、貯水タンク12に貯溜したものを循環して使用で きるようにしてあるとともに、その貯水タンク12内の冷却水は冷却塔13を介 して循環され適温に保冷されるようにしてある。
【0022】 また、その貯水タンク12には、適量の冷却水を備蓄できるように外部から水 道水などを適宜補給できるようにしてある。
【0023】 一方、間接水冷塔11はダクトD2を介して集塵機14と連結・連通してあっ て、間接水冷塔11にて冷却された煤煙がその集塵機14に送り込まれるように してある。
【0024】 煤煙がこの集塵機14に流入するときの温度は200℃程度まで低下しており 、また集塵機14にはその温度に耐え得る耐熱フィルタが内設されていて、その 耐熱フィルタにて煤煙中の煤や固体浮遊粒子が除去され、斯くして煤煙は殆ど酸 性ガスだけの状態とされ、この集塵機14とダクトD3で連結・連通してある湿 式ガス吸収塔15へ送り込まれる。
【0025】 この湿式ガス吸収塔15は、鉛直方向に延びる全長5000mm程度の円筒体 で、その塔内には充填物(テラレット)15aが設けられているとともに、その 密閉された内部空間には溶媒としての水を噴射するノズルN,・・・が多数設け てある。
【0026】 そして、そのノズルN,・・・から噴射される水に、塔内に導入された酸性ガ スとしての塩化水素が吸着、溶解し、PH1.5程度の酸性溶液、即ち塩酸とな って中和槽16に流出されるのである。
【0027】 なお、溶媒としての水は沈澱槽17から循環ポンプP1を介して給送され、ま た中和槽16に流入された塩酸は、この中和槽16に設けられている多数の石灰 岩から成るアルカリ層Aを通過する際に中和され、処理済みの溶液が前記沈澱槽 17へ流出されるようにしてある。
【0028】 従って、沈澱槽17にあっては中和された溶液から塩化カルシウムが析出する ようになり、これを取り出して融雪剤、土壌改良剤、あるいは金属カルシウムや 化学薬品の製造原料として広く利用することができる。
【0029】 なお、析出されない塩化カルシウムを僅かに含む水は、冷却塔18を介して冷 却され上述の如く溶媒として湿式ガス吸収塔15へ送り込まれて噴射されるか、 またはそのまま外部に放出される。
【0030】 ところで、前記中和槽16は図2に示す如く隔壁19によって仕切られた一次 中和槽16aと二次中和槽16bとから成る二槽式とされている。
【0031】 この一次中和槽16aと二次中和槽16bは下部20が互いに連通されていて 、その一方に流入された酸性溶液が、この下部20を通って他方へ流入できるよ うになっている。
【0032】 なお、図中21は多数の小孔が開口された多孔板で、この多孔板21の上にア ルカリ層A,Aを成す石灰岩が堆積されるのである。
【0033】 その石灰岩は一次中和槽16aと二次中和槽16bにそれぞれ1500Kgず つ程度、層厚にして600mm程度堆積してある。
【0034】 ところで、酸性溶液としての塩酸は一次中和槽16aに流入され、そして二次 中和槽16bから流出される。
【0035】 なお、二次中和槽16bの側壁16b′の上端は、一次中和槽16aの側壁1 6a′や隔壁19の上端より低くすることが好ましく、そうすることによって一 次中和槽16aに酸性溶液を流入すると処理済みの溶液が必然的に二次中和槽1 6bから流出するようになるので、この二次中和槽16bに沈澱槽17を並設す れば動力を用いずに沈澱槽17に処理済みの溶液を流出させることができる。
【0036】 勿論、図1に示すように、ポンプP2を用いて二次中和槽16bから処理済み の溶液を取り出すようにしてもよい。
【0037】 以上、本考案の実施例について説明したが、本考案はこれに限定されず、例え ば沈澱槽17を用いずに処理済みの溶液を中和槽16から直接外部に放出するよ うにしてもよい。
【0038】 また、アルカリ層Aとして石灰岩を用いることがコスト、取扱い、また塩化カ ルシウムを得られるなどの点で最も好ましいが、長石、エジリン、リーベック閃 石、雲母などのアルカリ岩を用いることもできる。
【0039】 勿論、中和槽16にアルカリ層Aを設けず、消石灰やカセイソーダを投入する 方法もある。
【0040】 一方、上記実施例によれば、湿式ガス吸収塔15が間接水冷塔11と集塵機1 4を介して焼却炉10と連結・連通せしめてあるが、他の装置を介して連結・連 通せしめるようにしてもよい。
【0041】 なお、上記実施例において、ダクトD1,D2,・・・や各装置の内壁にはゴ ムやポリ塩化ビニルあるいは耐酸塗料などを用いた耐酸加工が施してあることは 云うまでもない。
【0042】
【考案の効果】
本考案の酸性ガス処理装置は、焼却炉に連結・連通されるとともに導入される 酸性ガスを吸着する溶媒が噴射される湿式ガス吸収塔と、この湿式ガス吸収塔か ら排出される酸性溶液を中和するアルカリ層が設けられた中和槽とを具備してい ることにより、焼却炉で発生した酸性ガスを中和することができるので、酸性ガ スの排出基準をクリアすることができることは勿論、ポリ塩化ビニルのように焼 却すると多量の塩化水素を発生する廃材の焼却が可能になるという優れた効果を 奏する。
【0043】 特に、中和槽を一次中和槽と二次中和槽との二槽式とすることにより、酸性溶 液とアルカリ層との接触時間が長くなるので、酸性溶液の完全中和が可能になる という優れた効果を奏する。
【0044】 また、アルカリ層を特に石灰岩とすることにより、ポリ塩化ビニルを焼却した ときに発生する塩化水素から融雪剤、土壌改良剤、あるいは金属カルシウムや化 学薬品の製造原料として利用できる塩化カルシウムを得られ、またコストの軽減 も図れるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示すフロー図
【図2】本考案に係わる酸性ガス処理装置の中和槽を示
す拡大断面図
【符号の説明】 D1,D2,D3 ダクト 10 焼却炉 11 間接水冷塔 12 貯水タンク 13 冷却塔 14 集塵機 15 湿式ガス吸収塔 15a 充填物 N ノズル 16 中和槽 16a 一次中和槽 16b 二次中和槽 18 冷却塔 19 隔壁 20 下部 21 多孔板 A アルカリ層
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 1/66 530 B 7158−4D

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼却炉に連結・連通されるとともに導入
    される酸性ガスを吸着する溶媒が噴射される湿式ガス吸
    収塔と、この湿式ガス吸収塔から流出される酸性溶液を
    中和するアルカリ層が設けられた中和槽とを具備して成
    る酸性ガス処理装置。
  2. 【請求項2】 中和槽はアルカリ層の下部が互いに連通
    された一次中和槽と二次中和槽から成り、一方の一次中
    和槽に酸性溶液が流入され、他方の二次中和槽から処理
    済みの溶液が流出されるようにしたことを特徴とする請
    求項1記載の酸性ガス処理装置。
  3. 【請求項3】 アルカリ層は石灰岩から成ることを特徴
    とする請求項1記載の酸性ガス処理装置。
JP1994005744U 1994-05-25 1994-05-25 酸性ガス処理装置 Expired - Lifetime JP3004604U (ja)

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4944846B1 (ja) * 1972-07-31 1974-11-30
JPS5452865A (en) * 1977-10-04 1979-04-25 Hayami Kazuto Method of treating smoke washing waste water in refuse furnace

Patent Citations (2)

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