JP3004426B2 - ペットフード - Google Patents
ペットフードInfo
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- cpp
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Description
ド(CPP)を含有するペットフードに関する。さらに
詳しくいうと、本発明は、CPPを含有するペットフー
ドにおいて、カラゲナン、ペクチン、デキストラン硫酸
及びムチンからなる群から選ばれる1種または2種以上
を含有するペットフードに関する。
の普及に伴って、ペットの寿命が伸び、そのため、経年
によるカルシウムの利用性の低下が原因と考えられる骨
軟化症や骨粗しょう症等の疾病がペットにおいても増加
している。また、ペットの飼育形態も屋内のみで飼育を
行う割合が増加しており、それによる運動不足や日射不
足のためにビタミンD3 の合成が阻害され、それがカル
シウムの利用性を低下させる原因となっている。
て、とうもろこし、小麦等、タンパク質として、ミート
ミール、フィッシュミール、脱脂大豆等、脂肪として、
動物性/植物性脂肪、カルシウムとして、炭酸カルシウ
ム、りん酸カルシウム等が配合されるのが一般的であ
り、カルシウムの利用性の向上を目的としては、カルシ
ウム配合量の増量または、給与カルシウム塩の形態など
により、カルシウム吸収量を高めるのが一般的であっ
た。
タンパク質の利用性の低下(五島、「栄養と食糧」 VOL
32 1〜11(1979)) 、あるいは他のミネラルの利用性の低
下(内藤、前出)をひき起こすことが報告されている。
CPPはミルクカゼインにタンパク質分解酵素を作用さ
せて得られるリン酸化セリン含量の高いペプチドである
(内藤、「日本栄養食糧学会誌」VOL. 39 、433 〜439
(1986))。このCPPは、カルシウムや鉄等のミネラル
の可溶化作用を有しており、これらミネラルの吸収を促
進する物質として注目され、食品の分野においては広く
利用されている。
ムの相互作用によりカルシウムの吸収率を改善する報告
もある。(特開平1-285158号) しかしながら、CPPは小腸内粘膜に存在するアルカリ
性フォスファターゼにより容易に脱リン酸化されること
が推定され、本発明者らも実際に分解を確認している
(試験例参照)。更に、従来より一種のフォスファター
ゼにより脱リン酸化したCPPは、ミネラルの可溶化効
果が完全に消失することが知られている(斎藤、「ジャ
パンフードサイエンス」VOL 29. 21〜32(1990)) が、こ
のような酵素分解を防止するための方法は未だ知られて
いない。
Pを含有するペットフードにおいて、上記の酵素分解が
防止され、CPPの有するミネラル可溶化効果が維持さ
れたペットフードを提供することを目的とする。
膜に存在するアルカリ性フォスファターゼによるCPP
の脱リン酸化を防止しうる物質を見出すべく研究したと
ころ、通常増粘剤として使用されているカラゲナン・ペ
クチン・デキストラン硫酸・ムチンが有効であることを
見出し、本発明を完成させた。
ードにおいて、カラゲナン、ペクチン、デキストラン硫
酸及びムチンからなる群から選ばれる一種または二種以
上を含有するペットフードからなる。一般にカラゲナン
は、数種の成分の混合物であって、κ−カラゲナン、λ
−カラゲナン、ι−カラゲナン、μ−カラゲナンと呼ば
れている成分があるが、本発明においては、そのうちの
いずれの成分を用いてもよい。
ードにおいてCPPに対して0.001〜50倍重量程度
用いることが好ましいが、特にCPPに対して、0.1〜
10倍重量用いることが好ましい。カラゲナンの使用量
がCPPに対して、0.001倍重量よりも少ないと、カ
ラゲナンを使用する効果があまり期待できず、また50
倍重量よりも多くなると、カラゲナンによる粘度のため
ペットフードの物性に好ましくない影響を及ぼし、また
原材料費が高くなりすぎるので好ましくない。
物の組織中に広く含まれているもので、一般には柑橘類
(特にライム・レモン・オレンジ・グレープフルーツな
ど)とリンゴの搾りかすが原料として利用されている。
ペクチンは、CPPを含有するペットフードにおいてC
PPに対して0.001〜50倍重量程度用いることが好
ましいが、特にCPPに対して0.1〜10倍重量用いる
ことが好ましい。ペクチンの使用量がCPPに対して0.
001倍重量よりも少ないと、ペクチンを使用する効果
があまり期待できず、また50倍重量よりも多くなる
と、ペットフードの物性に好ましくない影響を及ぼす。
酸は、デキストランの硫酸エステルであり、CPPを含
有するペットフードにおいてCPPに対して0.001〜
50倍重量程度用いることが好ましいが、特にCPPに
対して0.1〜10倍重量用いることが好ましい。デキス
トラン硫酸の使用量がCPPに対して0.001倍重量よ
りも少ないと、デキストラン硫酸を使用する効果が期待
できず、また50倍重量よりも多くなると、経済的でな
い。
性粘性タンパク質(糖タンパク質)で希無機酸によって
粘性凝塊(ムチン凝塊)として沈殿し、過剰の酸の添加
で溶解しないものを呼び、粘膜ムチン・卵白ムチンなど
がある。ムチンはCPPを含有するペットフードにおい
て、CPPに対して0.01〜50倍重量程度用いること
が好ましいが、特にCPPに対して0.1〜10倍重量程
度用いることが好ましい。ムチンの使用量がCPPに対
して0.01倍重量よりも少ないと、ムチンを使用する効
果が期待できず、また50倍重量よりも多くなると経済
的でない。
チン・デキストラン硫酸及びムチンを一種または二種以
上を組み合わせて用いることができる。一般にペットフ
ードには、水分10%程度のドライフード・水分30%
程度のセミモイストフード・水分75%程度の缶詰フー
ドがあるが、本発明はこれらに特定されるものではな
い。
ウムを含んでいるが、カルシウムを強化添加することも
できる。その場合、カルシウム源は、特に規定されるも
のではなく、その起源には拘らない。また、強化添加す
るカルシウムの量は特に限定されるものではなく、ペッ
ト一般の栄養面から必要とされる範囲であればよい。
トフードにおいて、CPPが小腸内粘膜に存在するアル
カリ性フォスファターゼにより容易に脱リン酸化される
ことがなく、CPPの有するミネラルの可溶化作用が維
持されるようなペットフードが提供される。
に詳しく説明する。 試験例1 アルカリ性フォスファターゼによるCPPの
分解試験 CPPとして、明治製菓(株)製「CPP−III 」を使
用した。下記の試験例及び実施例においても同様とし
た。
ムを含む55mMのトリス塩酸緩衝液で溶解し、子牛小腸
由来のアルカリ性フォスファターゼ(シグマ社製)を添
加し、37℃で20分間保温した。CPPの分解は、フ
ォスファターゼによる脱リン酸化してきたリン酸をフィ
スケサバロフの変法によって、660nmの吸光度を測定
した(小河原、内野、「J.Antibiotics」、VOL. 38 、
153〜156(1985) 。下記表1に示す結果から明らかなよ
うに、CPPの分解によるリン酸の上昇が観察された。
解され、その効果が失われることが容易に理解される。 試験例2 カラゲナン、ペクチン、デキストラン硫酸及
びムチンによるCPPの分解防止効果 試験例1の方法において、様々な濃度の各種の試料を添
加したところ、下記表2に示すように、CPPのアルカ
リフォスファターゼによる分解が防止できた。カラゲナ
ンの中では、特に、λ−カラゲナンが有効であった。
よる分解を阻止することを発見したので、CPPの他の
機能について、具体的には、CPPのリン酸カルシウム
沈殿阻止効果(内藤、「日本栄養・食糧学会誌」VOL. 3
9 、433 〜439(1986)参照)についてさらに検討した。
沈殿阻止効果が失われるような条件において、カラゲナ
ン等がこのリン酸カルシウム沈澱阻止効果を保持してい
るか否かを試験した。
塩水 (2)20mMリン酸溶液 20mM Na2HPO4の生理
食塩水 (3)CPP−III 明治製菓(株)製 (4)カラゲナン(λ);カラゲナン(κ);ペクチン
(レモン製、和光純薬工業(株)製);ペクチン(低メ
トキシルタイプ(LM)、三栄化学工業(株)製);デ
キストラン硫酸(Mw:〜500,000、フアルマシア・
ジャパン(株)製);ムチン(ブタ胃;和光純薬工業
(株)製) (5)アルカリフォスファターゼ
を20ユニット及び(1)のカルシウム溶液10ml、
(2)のリン酸溶液10mlを加え37℃にて1時間加温
した。その後、反応液を2,500回転で5分間遠心し上
清を採取した。下記表3に示す結果から明らかなよう
に、各検体は、リン酸カルシウム沈澱阻止効果を有して
いた。
している条件で、小腸内分解酵素によりCPPの機能が
失われ1.5mMに可溶化が減少する条件下において、CP
P300μg/mlに対してカラゲナン(λ)は、20μ
g/ml以上で有効で、カラゲナン(κ)は、100μg
/ml以上で有効であった。また、CPP300μg/ml
に対してペクチン(LM:低メトキシルタイプ)は20
μg/ml以上で、ペクチンのレモン製は、100μg/
ml以上で有効であった。また、ムチン、デキストラン硫
酸は、200μg/ml以上で有効であった。
する篩を用いて整粒した。得られた組成物に約27重量
%となるように加水し、クッキングエクストルーダー
(ウエンガー社製)に直径8mmの丸型ダイスを装着し、
押出し処理を行ない、膨化物を得た。得られた膨化物
を、ベルト式乾燥機にて120℃で20分間乾燥した
後、膨化物95部に対して大豆油を5部噴霧して、ドラ
イドッグフードを得た。
mmの開口を有する篩を用いて整粒した。得られた組成物
に約27重量%となるように加水し、クッキングエクス
トルーダー(ウエンガー社製)に直径8mmの丸型ダイス
を装着し、押出し処理を行ない、膨化物を得た。得られ
た膨化物を、ベルト式乾燥機にて120℃で20分間乾
燥した後、膨化物95部に対して大豆油を5部噴霧し
て、ドライドッグフードを得た。
mmの丸型ダイスを装着して膨化物を得た。
シュエキス3部を噴霧し、ドライキャットフードを得
た。
5%食塩水中で100℃−10分間蒸煮処理を行なっ
た。冷却後、缶に肉詰めして、缶タイプドッグフードを
得た。缶詰は4号缶を使用し、肉詰重量は300グラ
ム、、注水100グラムとし、120℃にて70分間、
レトルト殺菌を行なった。
5%食塩水中で100℃−10分間蒸煮処理を行なっ
た。冷却後、缶に肉詰めして、缶タイプドッグフードを
得た。缶詰は4号缶を使用し、肉詰重量は300グラ
ム、、注水100グラムとし、120℃にて70分間、
レトルト殺菌を行なった。
示した組成の混和物をフレーク状にして、缶タイプキャ
ットフードを得た。缶詰は、ツナ2号缶を使用、肉詰重
量は160グラム、注水20グラムとし、110℃にて
80分間レトルト殺菌を行なった。
Claims (2)
- 【請求項1】 カゼインホスホペプチド(CPP)を含
有するペットフードにおいて、カラゲナン、ペクチン、
デキストラン硫酸及びムチンからなる群から選ばれる1
種または2種以上を含有するペットフード。 - 【請求項2】 カルシウム及び/または鉄で強化された
請求項1に記載のペットフード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3296038A JP3004426B2 (ja) | 1991-11-12 | 1991-11-12 | ペットフード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3296038A JP3004426B2 (ja) | 1991-11-12 | 1991-11-12 | ペットフード |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05130837A JPH05130837A (ja) | 1993-05-28 |
JP3004426B2 true JP3004426B2 (ja) | 2000-01-31 |
Family
ID=17828301
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3296038A Expired - Lifetime JP3004426B2 (ja) | 1991-11-12 | 1991-11-12 | ペットフード |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3004426B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6126179A (en) | 1995-01-20 | 2000-10-03 | The Burton Corporation | Method and apparatus for interfacing a snowboard boot to a binding |
US6543159B1 (en) | 1996-03-21 | 2003-04-08 | The Burton Corporation | Snowboard boot and binding strap |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5442179B2 (ja) * | 2005-10-21 | 2014-03-12 | アルフレッサファーマ株式会社 | 反応性物質が結合した微小粒子の沈降抑制方法および該微小粒子含有試薬 |
ES2837404T3 (es) * | 2016-01-26 | 2021-06-30 | Thai Union Group Public Co Ltd | Producto alimenticio marino enriquecido con calcio |
-
1991
- 1991-11-12 JP JP3296038A patent/JP3004426B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US6126179A (en) | 1995-01-20 | 2000-10-03 | The Burton Corporation | Method and apparatus for interfacing a snowboard boot to a binding |
US6354610B1 (en) | 1995-01-20 | 2002-03-12 | The Burton Corporation | Method and apparatus for interfacing a snowboard boot to a binding |
US6543159B1 (en) | 1996-03-21 | 2003-04-08 | The Burton Corporation | Snowboard boot and binding strap |
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JPH05130837A (ja) | 1993-05-28 |
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