JP3004159B2 - イオンビーム分析装置におけるイオンビーム中心位置測定方法 - Google Patents

イオンビーム分析装置におけるイオンビーム中心位置測定方法

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JP3004159B2
JP3004159B2 JP5284974A JP28497493A JP3004159B2 JP 3004159 B2 JP3004159 B2 JP 3004159B2 JP 5284974 A JP5284974 A JP 5284974A JP 28497493 A JP28497493 A JP 28497493A JP 3004159 B2 JP3004159 B2 JP 3004159B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】イオンビーム分析装置は、ビーム
スポット径が数μm程度に集束された集束イオンビーム
を試料台の試料搭載板に装着された試料に照射し、ラザ
フォード後方散乱法、あるいは粒子励起X線分光法によ
り、その試料の例えば結晶粒と界面の微量元素濃度比較
などを行うものである。この発明は、試料分析に先立っ
て試料装着位置における集束イオンビームのビーム中心
位置を正確に測定することができるようにした、イオン
ビーム分析装置におけるイオンビーム中心位置測定方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】イオンビーム分析装置は、イオン源から
引き出されイオンを加速器で加速し、加速されたイオン
ビームを、スリット間隙幅が調整可能とされた対物スリ
ットのスリット間隙に通過させることによりそのイオン
ビーム量を調整し、この対物スリットのスリット間隙を
通過させたイオンビームを集束させ、この集束させたイ
オンビームを真空チャンバ内に配された試料台の試料装
着位置に装着された試料に照射することにより、その試
料の分析を行う装置である。
【0003】ところで、イオンビーム分析装置では、そ
の装置運転中においては、イオン源によるイオン発生状
況が時間の経過とともに変動することから、所定時間経
過ごとに、試料分析に先立ち、非集束のイオンビームの
照射を行いながら、ビームラインにおける対物スリット
の位置にて、イオンビーム中心位置と対物スリットのス
リット間隙幅中心位置との位置合わせ作業が行われてい
る。図4は、イオンビーム中心位置と対物スリットのス
リット間隙幅中心位置との位置合わせを説明するための
図である。なお、対物スリットは、ビームラインに対し
て直交するX,Y方向のうちのX方向に関するスリット
間隙を形成するためのX方向用スリット板2X1 ,2X
2 と、Y方向に関するスリット間隙を形成するためのY
方向用スリット板2Y1 ,2Y2 とから構成されている
(図2参照)。
【0004】まず、試料台(図示省略)の試料搭載板の
試料装着位置に、ビーム電流値を測定するための、非集
束のイオンビームの数mm程度のビームスポット径より
十分大きい大きさを有し円板形をなす非集束ビーム電流
測定用電極E1 (図5参照)を装着する。次いで、Y方
向用スリット板2Y1 ,2Y2 を略全開としておき、非
集束のイオンビームの照射を行いながら、X方向用スリ
ット板2X1 ,2X2をそのスリット間隙幅を全開幅よ
り狭い所定幅に保持した状態でX方向に移動させて、そ
の間における前記電極E1 に流れるイオンビーム電流値
を測定しモニタする。そして、イオンビーム電流値が最
大値を示すときのX方向におけるスリット間隙幅中心位
置を、X方向におけるイオンビーム中心位置と見なし
て、前記X方向用スリット板2X1 ,2X2 のスリット
開閉用原点位置として定める。
【0005】次に、X方向用スリット板2X1 ,2X2
を略全開としておき、非集束のイオンビームの照射を行
いながら、Y方向用スリット板2Y1 ,2Y2 をそのス
リット間隙幅を全開幅より狭い所定幅に保持した状態で
Y方向に移動させて、その間における前記電極E1 に流
れるイオンビーム電流値を測定しモニタする。そして、
イオンビーム電流値が最大値を示すときのY方向におけ
るスリット間隙幅中心位置を、Y方向におけるイオンビ
ーム中心位置と見なして、Y方向用スリット板2Y1
2Y2 のスリット開閉用原点位置として定める。
【0006】そして、このようにして非集束のイオンビ
ームの照射を行いながら対物スリットの位置にて定めた
イオンビーム中心位置を幾何学的に延長することによ
り、試料台の試料装着位置におけるイオンビーム中心位
置を幾何学的に想定して定めるようになされていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし前述した従来技
術では、非集束のイオンビームの照射を行いながら対物
スリットの位置にて求め定めたイオンビーム中心位置を
幾何学的に延長することにより、試料台の試料装着位置
におけるイオンビーム中心位置を幾何学的に想定して定
めるようにしたものであるから、試料分析に際してイオ
ンビームを集束してビームスポット径が数μm程度の集
束イオンビームを照射した場合、試料装着位置における
集束イオンビームの実際のビーム中心位置と前記幾何学
的に想定された位置とが一致せずに位置ずれが生じるこ
とがあった。このため、例えば試料の微小領域における
組成分析精度が悪くなることがあるという問題があっ
た。
【0008】この発明は、前記問題点を解消するために
なされたものであって、イオンビーム分析装置におい
て、試料分析に先立って試料装着位置における集束イオ
ンビームのビーム中心位置を正確に測定でき、これによ
り試料の微小領域における組成分析精度を高めることが
できる、イオンビーム分析装置におけるイオンビーム中
心位置測定方法の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、この発明によるイオンビーム分析装置におけるイ
オンビーム中心位置測定方法は、ビームラインに対し直
交するX,Y方向の各スリット間隙の幅が調整可能とさ
れた対物スリットの前記スリット間隙にイオンビームを
通過させた後にイオンビームを集束させ、この集束させ
たイオンビームを試料に照射してラザフォード後方散乱
法、粒子励起X線分光法等によりその試料の分析を行う
イオンビーム分析装置におけるイオンビーム中心位置測
定方法において、X方向スリット間隙幅を全開より狭い
所定幅に保持した状態で、X方向用スリット板をそのス
リット間隙幅方向に移動させながらイオンビーム電流値
を測定し、この測定したイオンビーム電流値が最大とな
るように前記対物スリットのX方向スリット間隙幅中心
位置を設定し、次いで、Y方向スリット間隙幅を全開よ
り狭い所定幅に保持した状態で、Y方向用スリット板を
そのスリット間隙幅方向に移動させながらイオンビーム
電流値を測定し、この測定したイオンビーム電流値が最
大となるように前記対物スリットのY方向スリット間隙
幅中心位置を設定し、しかる後、直交するX,Y方向に
移動可能に試料装着位置に装着されたビーム電流検知体
により、まず、前記対物スリットを通過したイオンビー
ムをX方向のみ集束させた状態で、前記ビーム電流検知
体をX方向に移動させながらイオンビーム電流値を測定
し、この測定したイオンビーム電流値が最大になる位置
を試料装着位置における集束イオンビームのX方向の中
心位置として求め、次いで、前記対物スリットを通過し
たイオンビームをY方向のみ集束させた状態で前記ビー
ム電流検知体をY方向に移動させながらイオンビーム電
流値を測定し、この測定したイオンビーム電流値が最大
になる位置を試料装着位置における集束イオンビームの
Y方向の中心位置として求めることを特徴とするもので
ある。
【0010】
【作用】この発明による方法においては、装置運転中に
所定時間経過ごとに、試料分析に先立って、まず、非集
束のイオンビームの照射を行いながら、ビームラインに
おける対物スリットの位置にて、イオンビーム中心位置
と対物スリットのスリット間隙幅中心位置との位置合わ
せを行う。しかる後、直交するX,Y方向に移動可能に
試料装着位置に装着されたビーム電流検知体により、ま
ず、対物スリットを通過したイオンビームをX方向のみ
集束させた状態で、前記ビーム電流検知体をX方向に移
動させながらイオンビーム電流値を測定し、この測定し
たイオンビーム電流値が最大になる位置を試料装着位置
における集束イオンビームのX方向の中心位置として求
める。次いで、対物スリットを通過したイオンビームを
Y方向のみ集束させた状態で前記ビーム電流検知体をY
方向に移動させながらイオンビーム電流値を測定し、こ
の測定したイオンビーム電流値が最大になる位置を試料
装着位置における集束イオンビームのY方向の中心位置
として求める。これにより、試料分析に先立って試料装
着位置における集束イオンビームのビーム中心位置を正
確に求めておくことができる。
【0011】
【実施例】以下、この発明の実施例を説明する。図1は
この発明による方法が適用されるイオンビーム分析装置
の全体構成を示す図である。図1に示すように、イオン
源(図示省略)から引き出されたイオンは加速器1によ
って加速され、加速されたイオンビームは、対物スリッ
ト2によるスリット間隙を通過することでウィーンフィ
ルタ(E×B型質量分離フィルタ)4に導かれるイオン
ビーム量が調整されるようになっている。対物スリット
2は、ビームラインに対して直交するX,Y方向のうち
のX方向に関するスリット間隙を形成するX方向用スリ
ット板2X1 ,2X2 と、Y方向に関するスリット間隙
を形成するY方向用スリット板2Y1 ,2Y2 とから構
成されている(図2参照)。対物スリット2によるスリ
ット間隙を通過したイオンビームは、ウィーンフィルタ
4によって試料Sに照射すべきイオン種のみが選別され
た後、偏向電極6及び四重極電磁石レンズ7を通過して
真空チャンバ8内の試料Sにスポット状に照射される。
【0012】前記偏向電極6は試料Sに照射すべきイオ
ン種でなるイオンビームを試料Sの所定位置に照射する
ために、そのイオンビームの軌道を偏向させるためのも
のであり、四重極電磁石レンズ7は、そのコイルに電流
を流すことでイオンビームを絞り込み集束するためのも
のである。なお、ウィーンフィルタ4による電磁場作用
によって曲げられた、試料に照射すべきイオン種以外の
不要なイオン種は、偏向電極6の入側に配設された質量
分離スリット5によって遮断されるようになっている。
また、9a及び9bはイオンビーム電流の測定とともに
イオンビームの様子を観察するためのビームファインダ
ー兼用ファラデーカップである。10は試料Sを保持す
るとともにその位置決めを行う試料台(ゴニオメータ)
である。この試料台10は、ビームラインに対して直交
する前述のX方向及びY方向に移動可能な試料搭載板1
0aを備えており、その試料搭載板10aの試料装着位
置に試料Sが装着されるようになっている。
【0013】そして、試料Sに照射された軽イオン(例
えば水素イオン)と試料Sとの相互作用により散乱放出
されるイオン、電子、光子(X線を含む)等を、真空チ
ャンバ8内に設けられた検出装置(図示省略)を用い
て、その種類、エネルギー、角度等を解析することで、
その試料Sの組成や構造の分析が行われるようになって
いる。なお、ラザフォード後方散乱法では散乱イオン
を、粒子励起X線分光法では特性X線を検出して試料分
析が行われる。
【0014】図2は図1に示すイオンビーム分析装置の
対物スリット、及び対物スリット用位置決め装置の構成
を示す図である。対物スリット2は、図2に示すよう
に、ビームラインに対して直交するX,Y方向のうちの
X方向に関するスリット間隙を形成するためのX方向用
スリット板2X1 ,2X2 と、Y方向に関するスリット
間隙を形成するためのY方向用スリット板2Y1 ,2Y
2 とから構成されている。X方向用スリット板2X1
2X 2 は、各ステッピングモータMX1 ,MX2 を例え
ば正回転させることにより、互いが近接してその隙間で
あるスリット間隙の幅が狭くなり、また逆回転させるこ
とで互いが離反してそのスリット間隙の幅が広くなるよ
うになっている。Y方向用スリット板2Y1 ,2Y2
ついても同様である。
【0015】図2において、3aは操作スイッチ盤であ
る。この操作スイッチ盤3aには、X方向用スリット板
2X1 ,2X2 及びY方向用スリット板2Y1 ,2Y2
の各々について、そのスリット間隙幅中心位置を移動し
たり、スリット間隙幅中心位置をそのままにしてスリッ
ト間隙幅を調整したりするための複数の操作スイッチが
設けられている。3bはパルス発生器であり、操作スイ
ッチ盤3aの各操作スイッチの作動に基づいて、前記ス
テッピングモータMX1 ,MX2 ,MY1 ,MY2 のモ
ータ駆動回路3cにモータ駆動用パルスを与えるもので
ある。3dはディジタル式表示器であり、このディジタ
ル式表示器3dには、X方向用スリット板2X1 ,2X
2 及びY方向用スリット板2Y1 ,2Y2 の各々につい
て、そのスリット間隙幅中心位置及びスリット間隙幅が
表示されるようになっている。操作スイッチ盤3a、パ
ルス発生器3b、モータ駆動回路3c、及びディジタル
式表示器3dにより対物スリット用位置決め装置3が構
成されており、X方向用及びY方向用スリット板は、1
μm精度にて位置決め可能となされている。
【0016】図3は、図1に示すイオンビーム分析装置
の試料台、試料台用試料搭載板位置決め装置、及び電流
計の構成を示す図である。同図において、試料台10
は、前述したように、ビームラインに対して直交するX
方向及びY方向に移動可能な試料搭載板10aを備えて
おり、試料分析の際には試料搭載板10aの試料装着位
置に試料Sが装着されるようになっている。12は試料
搭載板10aの試料装着位置に装着される非集束ビーム
電流測定用電極E1 や後述するビーム電流検知体E2A
イオンビームが照射されて流れるイオンビーム電流値を
測定しモニタするための電流計である。
【0017】図3において、11aは操作スイッチ盤で
ある。この操作スイッチ盤11aには、試料台10の試
料搭載板10aをX方向及びY方向に移動して位置決め
操作するための複数の操作スイッチが設けられている。
11bはパルス発生器であり、操作スイッチ盤11aの
各操作スイッチの作動に基づいて、前記試料搭載板10
aをこの例ではボールネジ機構(図示省略)を介してX
方向及びY方向に移動させるための図示しないステッピ
ングモータのモータ駆動回路11cにモータ駆動用パル
スを与えるものである。11dはディジタル式表示器で
あり、このディジタル式表示器11dには、試料搭載板
10aの予め定められた試料装着中心位置についてのX
方向及びY方向の位置座標が表示されるようになってい
る。操作スイッチ盤11a、パルス発生器11b、モー
タ駆動回路11c、及びディジタル式表示器11dによ
り試料台用試料搭載板位置決め装置11が構成されてお
り、試料台10は1μm精度にて位置決め可能となされ
ている。
【0018】図5はこの発明による方法の実施に使用さ
れる非集束ビーム電流測定用電極を説明するための図、
図6はこの発明による方法の実施に使用される集束ビー
ム電流測定用電極を説明するための図である。非集束ビ
ーム電流測定用電極E1 は、非集束のイオンビームの数
mm程度のビームスポット径より十分大きい大きさを有
し円板形をなすものであって、非集束のイオンビームの
照射を行いながら対物スリット2の位置にてイオンビー
ム中心位置とスリット間隙幅中心位置との位置合わせを
する際に、試料台10の試料搭載板10aの試料装着位
置に形成された平面視円形凹み部に装着されるものであ
る。また、集束ビーム電流測定用電極E2 は、図6に示
すように、集束イオンビームのビームスポット径に対応
して数μm程度の直径を有しビーム電流値を測定するた
めのビーム電流検知体E2Aと、これを支持するための電
気絶縁材製の支持体E2Bとからなるものであって、全体
として円板形をなしている。この電極E2は、試料装着
位置にて集束ビームのビーム中心位置を測定する際に、
非集束ビーム電流測定用電極E1 に代えて試料台10の
試料装着位置に装着されるものである。
【0019】以下、この発明によるイオンビーム中心位
置の測定手順を説明する。 (1) 装置運転中に所定時間経過すると、四重極電磁
石レンズ7と真空チャンバ8との間に配設されたビーム
遮断板(図示省略)をオン作動させて、真空チャンバ8
側へのイオンビームの通過を一時的に遮断した状態で、
試料台10の試料搭載板10aの試料装着位置に、分析
済みの試料に代えて、前述した非集束ビーム電流測定用
電極E1 を装着する。 (2) 前記ビーム遮断板をオフ作動させて非集束のイ
オンビームの照射を行いながら、対物スリット2のY方
向用スリット板2Y1 ,2Y2 を略全開としX方向スリ
ット間隙幅を全開より狭い所定幅に保持した状態で、X
方向用スリット板2X1 ,2X2 をそのスリット間隙幅
方向に移動させ、その間における非集束ビーム電流測定
用電極E1 に流れるイオンビーム電流値を電流計12で
測定してモニタする。そして、この測定したイオンビー
ム電流値が最大値を示すときのX方向におけるスリット
間隙幅中心位置を、X方向におけるイオンビーム中心位
置と見なして、X方向用スリット板2X1 ,2X2 のス
リット開閉用原点位置として定める。
【0020】(3) 対物スリット2のX方向用スリッ
ト板2X1 ,2X2 を略全開としY方向スリット間隙幅
を全開より狭い所定幅に保持した状態で、Y方向用スリ
ット板2Y1 ,2Y2 をそのスリット間隙幅方向に移動
させ、その間における非集束ビーム電流測定用電極E1
に流れるイオンビーム電流値を電流計12で測定してモ
ニタする。そして、この測定したイオンビーム電流値が
最大値を示すときのY方向におけるスリット間隙幅中心
位置を、Y方向におけるイオンビーム中心位置と見なし
て、Y方向用スリット板2Y1 ,2Y2 のスリット開閉
用原点位置として定める。
【0021】(4) 前記(2)及び(3)の処理手順
にて定められたスリット開閉用原点位置を中心位置とし
て対物スリット2のスリット間隙幅を、非集束のイオン
ビームのビームスポット径が数mm程度となるように設
定する。一方、前記ビーム遮断板をオン作動させて真空
チャンバ8側へのイオンビームの通過を一時的に遮断し
た状態で、試料台10の試料搭載板10aの試料装着位
置に、非集束ビーム電流測定用電極E1 に代えて、前述
の、ビーム電流検知体E2Aを有する集束ビーム電流測定
用電極E2 を装着する。そして、前記ビーム遮断板をオ
フ作動してビーム遮断を解除する。
【0022】(5) 四重極電磁石レンズ7に通電する
ことでX方向のみにおけるビームスポット径を所定値絞
り込む。 (6) 次いで、試料搭載板10aを移動操作すること
で集束ビーム電流測定用電極E2 をX方向に移動させ、
その間におけるビーム電流検知体E2Aに流れるイオンビ
ーム電流値を測定してモニタし、そのイオンビーム電流
値が最大値となる位置に、ビーム電流検知体E2Aを位置
決めする。 (7) 前記(5)及び(6)の処理手順を、X方向の
ビームスポット径が数μm程度に集束されるまで繰り返
し行う。そして、X方向のビームスポット径が数μm程
度になったときのビーム電流検知体E2AのX方向におけ
る位置を、試料装着位置における集束イオンビームのX
方向のビーム中心位置として定める。
【0023】(8) 次に、四重極電磁石レンズ7に通
電することでY方向のみにおけるビームスポット径を所
定値絞り込む。 (9) 次いで、試料搭載板10aを移動操作すること
で集束ビーム電流測定用電極E2 をY方向に移動させ、
その間におけるビーム電流検知体E2Aに流れるイオンビ
ーム電流値を測定してモニタし、そのイオンビーム電流
値が最大値となる位置に、ビーム電流検知体E2Aを位置
決めする。 (10) 前記(8)及び(9)の処理手順を、Y方向
のビームスポット径が数μm程度に集束されるまで繰り
返し行う。そして、Y方向のビームスポット径が数μm
程度になったときの電流検知体E2AのY方向における位
置を、試料装着位置における集束イオンビームのY方向
のビーム中心位置として定める。
【0024】このようにして、試料分析に先立って試料
装着位置における集束イオンビームのビーム中心位置を
正確に求めておくことができ、その得られたビーム中心
位置情報に基づいて、試料に対する集束イオンビームの
ビーム照射位置を正確に制御することができ、試料の微
小領域における組成分析精度を向上させることができ
る。
【0025】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、この
発明によるイオンビーム分析装置におけるイオンビーム
中心位置測定方法によると、試料分析に先立って試料装
着位置における集束イオンビームのビーム中心位置を正
確に求めておくことができ、その測定したビーム中心位
置情報に基づいて、試料分析の際に試料に対する集束イ
オンビームのビーム照射位置を正確に制御することがで
き、これにより試料の微小領域における組成分析精度の
向上に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による方法が適用されるイオンビーム
分析装置の全体構成を示す図である。
【図2】図1に示すイオンビーム分析装置の対物スリッ
ト、及び対物スリット用位置決め装置の構成を示す図で
ある。
【図3】図1に示すイオンビーム分析装置の試料台、試
料台用試料搭載板位置決め装置、及び電流計の構成を示
す図である。
【図4】イオンビーム中心軸と対物スリットによるスリ
ット間隙幅中心位置との位置合わせを説明するための図
である。
【図5】この発明による方法の実施に使用される非集束
ビーム電流測定用電極を説明するための図である。
【図6】この発明による方法の実施に使用される集束ビ
ーム電流測定用電極を説明するための図である。
【符号の説明】
1…加速器 2…対物スリット 2X1 ,2X2 …X方
向用スリット板 2Y 1 ,2Y2 …Y方向用スリット板
MX1 ,MX2 ,MY1 ,MY2 …ステッピングモー
タ 3…対物スリット用位置決め装置 3a…操作スイ
ッチ盤 3b…パルス発生器 3c…モータ駆動回路
3d…ディジタル式表示器 7…四重極電磁石レンズ
8…真空チャンバ 10…試料台(ゴニオメータ) 1
0a…試料搭載板 11…試料台用試料搭載板位置決め
装置 11a…操作スイッチ盤 11b…パルス発生器 11c…モータ駆動回路 11
d…ディジタル式表示器 12…電流計 E1 …非集束ビーム電流測定用電極 E
2 …集束ビーム電流測 定用電極 E2A…ビーム電流検知体 E2B…支持体 S
…試料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01T 1/29 G01N 23/203 G01N 23/225

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビームラインに対し直交するX,Y方向
    の各スリット間隙の幅が調整可能とされた対物スリット
    の前記スリット間隙にイオンビームを通過させた後にイ
    オンビームを集束させ、この集束させたイオンビームを
    試料に照射してラザフォード後方散乱法、粒子励起X線
    分光法等によりその試料の分析を行うイオンビーム分析
    装置におけるイオンビーム中心位置測定方法において、 X方向スリット間隙幅を全開より狭い所定幅に保持した
    状態で、X方向用スリット板をそのスリット間隙幅方向
    に移動させながらイオンビーム電流値を測定し、この測
    定したイオンビーム電流値が最大となるように前記対物
    スリットのX方向スリット間隙幅中心位置を設定し、 次いで、Y方向スリット間隙幅を全開より狭い所定幅に
    保持した状態で、Y方向用スリット板をそのスリット間
    隙幅方向に移動させながらイオンビーム電流値を測定
    し、この測定したイオンビーム電流値が最大となるよう
    に前記対物スリットのY方向スリット間隙幅中心位置を
    設定し、 しかる後、直交するX,Y方向に移動可能に試料装着位
    置に装着されたビーム電流検知体により、まず、前記対
    物スリットを通過したイオンビームをX方向のみ集束さ
    せた状態で、前記ビーム電流検知体をX方向に移動させ
    ながらイオンビーム電流値を測定し、この測定したイオ
    ンビーム電流値が最大になる位置を試料装着位置におけ
    る集束イオンビームのX方向の中心位置として求め、次
    いで、前記対物スリットを通過したイオンビームをY方
    向のみ集束させた状態で前記ビーム電流検知体をY方向
    に移動させながらイオンビーム電流値を測定し、この測
    定したイオンビーム電流値が最大になる位置を試料装着
    位置における集束イオンビームのY方向の中心位置とし
    て求めることを特徴とするイオンビーム分析装置におけ
    るイオンビーム中心位置測定方法。
JP5284974A 1993-11-15 1993-11-15 イオンビーム分析装置におけるイオンビーム中心位置測定方法 Expired - Lifetime JP3004159B2 (ja)

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