JP3004155U - スタンド型マイクロホン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 マイクロホンユニットの角度や方向に加えて
高さまでも自由に調節し得るようにし、不特定の話者に
対してもマイクロホンユニットを簡単にその口元に近づ
けて使用することができるようにする。 【構成】 第１の支持メンバー３は屈曲自在に形成され
て、その一端がスタンドベース２に固定され、第２の支
持メンバー４は第１の支持メンバー３の他端側にスライ
ド自在、かつ、任意位置で第１の支持メンバー３に対す
る相対的な位置が保持可能に遊挿され、その先端にはマ
イクロホンユニット５を取り付けるとともに、マイクロ
ホンユニット５からはカールコード１０を介して第１お
よび第２の支持メンバー３，４を通って出力ケーブル８
を外部に導出する。この場合、第１の支持メンバー３
は、針金７によって屈曲自在に形成し、出力ケーブル８
は針金７に対して一体的に添設される構成とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はテーブル上に載置して使用されるスタンド型マイクロホンに関し、さ らに詳しく言えば、マイクロホンユニットの向きと高さとを任意に調節し得る屈 曲可能かつ伸縮自在なスタンド型マイクロホンに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

マイクロホンはマイクロホンユニットだけでは商品として機能することができ ず、使用に際してはその用途に応じた支持手段を必要とする。その支持手段とし ては、手持ちマイクロホンではハンドル部分であり、スタンド型マイクロホンで はスタンドであり、ヘッド装着型のものではヘッドバンドであり、ピンマイクロ ホンではネクタイや着衣に取り付けるためのピンがそれに該当する。いずれにし ても、マイクロホンユニットの特性に応じて口元に対して所定の位置をとるよう に考慮されている。

【０００３】 ところで、コンピュータシステムなどに使用されるマイクロホンは、コンピュ ータ自身の進歩（例えば音声認識率の向上）に伴って、ただ単に録音に使用する 目的から、その音声認識の入力手段として用いられるようになってきている。

【０００４】 このような場合には、正確な入力を期するため、マイクロホンユニットを話者 の口元に近づけて使用しなけれならないことから、手で持って使用するタイプの もの、頭部に装着するタイプのもの、あるいは着衣に取り付けるタイプのものが 使用されている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、このようなコンピュータシステムに使用されるマイクロホンでは、 前述の手持ちタイプのものでは、コンピュータで最も使用頻度が高いキーボード 操作ができなくなるという問題がある。

【０００６】 また、ヘッドバンドに取り付けたり、着衣に取り付けたりする装着使用タイプ のものでは、席を立たなければならない場合、その都度マイクロホンを取り外さ なければならず、煩わしいという問題がある。そこで、手を自由に使うことがで き、席を立つときの煩わしさもないタイプとして考えられるのは、スタンド式の マイクロホンということになる。

【０００７】 一般に、スタンド式マイクロホンにおいては、話者が不特定の場合のことを考 慮して、フレキシブルシャフトなどを使用して話者の使いやすい位置にマイクロ ホンユニットの位置を変更できるように構成されている。

【０００８】 しかしながら、フレキシブルシャフトを使用すると、シャフトの両端末の処理 および同シャフトの内部にマイクロホンユニットの出力ケーブルを通さなければ ならないなど、組み立て作業性の面で難がある。また、フレキシブルシャフト自 体が高価な上に、他のパーツなどのコストも加わって、高価なものになってしま う。さらに、フレキシブルシャフトでは、角度や方向は任意に変更できるが、高 さに関しては調節し得る範囲が限定されてしまう。

【０００９】 加えて、フレキシブルシャフト自体ある程度の重量があるため、マイクロホン ユニットをスタンドベースに対して横方向に伸ばしたとき、その重心がスタンド 位置からずれてしまって転倒するおそれがあるため、設計にあたってはこの点も 考慮してスタンドベースの重量や大きさを設計しなければならない。

【００１０】 本考案は、上記従来の欠点を解決するためになされたもので、その目的は、話 者の口元位置に応じて、マイクロホンユニットの角度や方向はもとよりその高さ 位置までをも自由に変更し得るようにしたスタンド型マイクロホンを提供するこ とにある。

【００１１】 また、本考案の他の目的は、設計が容易であるとともに、組み立て作業性の面 でもその手数が省け、全体として安価に製作することができるようにしたスタン ド型マイクロホンを提供することにある。

【００１２】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案は、一端が基台に取り付けられた支持体を有 し、同支持体の他端にマイクロホンユニットを備えていて、テーブル上で使用さ れるスタンド型マイクロホンにおいて、上記支持体は第１および第２の２つの支 持メンバーからなり、上記第１の支持メンバーは屈曲自在に形成されて、その一 端が上記基台に固定され、上記第２の支持メンバーは上記第１の支持メンバーの 他端側にスライド自在、かつ、任意位置で同第１の支持メンバーに対する相対的 な位置が保持可能に遊挿され、上記マイクロホンユニットは上記第２の支持メン バーの先端側の端部に取り付けられ、上記マイクロホンユニットからは上記第１ および第２の支持メンバーを通って出力ケーブルが外部に導出されていることを 特徴としている。

【００１３】 この場合、上記第１の支持メンバーは、自己保形性を有する針金によって屈曲 自在に構成され、また、上記出力ケーブルは、上記針金に一体的に添設されるこ とが好ましい。また、第１の支持メンバーは基台としてのスタンドベースもしく はテーブル自体に固定され、テーブル上での使用が可能になるように構成される 。

【００１４】

【作用】

上記の構成によれば、第１の支持メンバーによってマイクロホンユニットの方 向や角度を自在に設定でき、また、第２の支持メンバーを第１の支持メンバーに 対してスライドさせてることにより、マイクロホンユニットの高さ位置を調節す ることができる。

【００１５】 このため、テーブル上に基台としてのスタンドベースを載置したあと、第２の 支持メンバーもしくはマイクロホンユニット部分を持って、簡単に同マイクロホ ンユニットを話者の口元に持ってくることができる。

【００１６】 その際、針金を構造材として第１の支持メンバーを形成すれば、低コストな屈 曲構造とすることができ、出力ケーブルもその針金に沿わせて一体に設ければ、 構造も簡単になるとともに、屈曲動作の障害になることもない。また、組み立て 作業性も改善される。さらには、針金を構造材とすることによって支持部材が軽 量となり、マイクロホンユニットを横方向に伸ばしても容易に転倒してしまうこ とはない。

【００１７】

【実施例】

以下、図面を参照しながら、本考案の実施例について説明する。図１には、同 実施例に係るスタンド型マイクロホン１の一部を断面した構成図が示されている 。これによると、このマイクロホン１は、基台としてのスタンドベース２と、同 スタンドベース２に基端（一端）が固定された第１の支持メンバー３と、同第１ の支持メンバー３の外周にスライド移動可能に挿入された第２の支持メンバー４ と、同第２の支持メンバー４の先端側に取り付けられたマイクロホンユニット５ とから基本的に構成されている。

【００１８】 第１の支持メンバー３は、図１のＡ−Ａ線拡大断面図である図２に示されてい るように、ゴムもしくは合成樹脂材などからなるチューブ６を備え、この場合、 同チューブ６の先端側にはフランジ状に拡径されたストッパ９が形成されている 。

【００１９】 このチューブ６内には、その全長にわたって自己保形性を有する屈曲自在な針 金７と、この針金７に沿うように出力ケーブル８とが挿通されている。この場合 、第１の支持メンバー３は、例えば針金７に出力ケーブル８を添設しておき、そ の周りにチューブ６を射出成形などにて被せることにより形成される。

【００２０】 出力ケーブル８の一端側は、図１に示されているように、例えばスタンドベー ス２の側部から導出され、図示されていないアンプなどに接続され、また、その 他端は螺旋状のカールコード１０として形成され、第２の支持メンバー４の内部 を通ってマイクロホンユニット１の出力端子に接続されている。なお、出力ケー ブル８とカールコード１０は別コードとして形成され、それらを接続したもので あってもよい。

【００２１】 第２の支持メンバー４は、第１の支持メンバー３にスライド自在に外挿される パイプからなり、同第２の支持メンバー４を外力によってスライドさせない限り 両者間の摩擦力によってその相対的な位置を保持するように、両者の径および摩 擦係数が設定されている。この第２の支持メンバー４の先端部にマイクロホンユ ニット５が取り付けられる。

【００２２】 使用に際して、話者は、第２の支持メンバー４もしくはマイクロホンユニット ５を持って、同マイクロホンユニット５がその口元に来るようにマイクロホンユ ニット５を移動させれば、第１の支持メンバー３はこれに追従して曲がり、第２ の支持メンバー４は伸縮し、移動操作を停止することにより、その位置が保持さ れる。

【００２３】 このようにして、簡単にマイクロホンユニットの角度や方向および高さ位置の 調整を行なうことができる。この実施例では、第１の支持メンバー３の屈曲位置 をあらかじめ設定しておくことによって、図１に示されている長さＬの範囲で進 出・後退が可能となっており、この範囲で高さ調整自在である。

【００２４】 なお、この実施例では、スタンドベース２を使用してテーブル１１上に載置さ れているが、図３に示されているように、第１の支持メンバー３を取付ベース１ ２に固定し、同取付ベース１２をテーブル１１の取付孔１４に挿入した後、取付 ねじ１３を利用してテーブル１１に直接固定してもよい。また、この実施例にお いては、屈曲自在な針金７として伸線を使用しているが、針金７は螺旋状に形成 されたものでもよく、これらは第１の支持メンバー３の太さを考慮して設計的に 選択されるものである。

【００２５】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、以下のような効果が奏される。すなわ ち、請求項１に記載の考案によれば、第１の支持メンバーが屈曲自在に形成され 、第２の支持メンバーが第１の支持メンバーに対してスライド自在に挿入されて いるので、マイクロホンユニットの角度や方向に加えて高さまでをも任意に設定 でき、話者の口元に簡単に位置させることができる。

【００２６】 請求項２に記載の考案によれば、第１の支持メンバーは、自己保形性を有する 針金を内包し、同針金によって屈曲自在に形成されているので、曲げた後力を抜 けば屈曲した状態をそのまま保持する。これにより、セッティングに時間を取ら れることはない。また、第１および第２の支持メンバーを含む支持体全体が軽く 形成できるので、マイクロホンユニットを横方向に伸ばしたとしても倒れるおそ れのないスタンド型マイクロホンを提供することができる。

【００２７】 請求項３に記載の考案によれば、出力ケーブルは、上記針金に一体的に添設さ れているため、構成が簡単であるとともに、組み立て作業性が改善され、しかも 第１の支持メンバーの屈曲に追従するので、位置調整の障害となることのないス タンド型マイクロホンを提供することができる。

【００２８】 請求項４に記載の考案によれば、基台がスタンドベースであるので、テーブル の任意位置に載置して話者の口元にマイクロホンユニットを近づけることができ る。

【００２９】 請求項５に記載の考案によれば、基台がテーブル自体であるので、確実にテー ブルに固定した状態で話者の口元にマイクロホンユニットを近づけることができ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例に係るスタンド型マイクロホン
の一部を断面した構成図。

【図２】図１のＡ−Ａ線拡大断面図。

【図３】本考案の他の実施例に係るスタンド型マイクロ
ホンの構成図。

【符号の説明】

１ マイクロホン ２ スタンドベース（基台） ３ 第１の支持メンバー ４ 第２の支持メンバー ５ マイクロホンユニット ６ チューブ ７ 針金 ８ 出力ケーブル ９ ストッパ １０ カールコード １１ テーブル（基台） １２ 取付ベース １３ 取付ねじ １４ 取付孔

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一端が基台に取り付けられた支持体を有
   し、同支持体の他端にマイクロホンユニットを備えてい
   て、テーブル上で使用されるスタンド型マイクロホンに
   おいて、上記支持体は第１および第２の２つの支持メン
   バーからなり、上記第１の支持メンバーは屈曲自在に形
   成されて、その一端が上記基台に固定され、上記第２の
   支持メンバーは上記第１の支持メンバーの他端側にスラ
   イド自在、かつ、任意位置で同第１の支持メンバーに対
   する相対的な位置が保持可能に遊挿され、上記マイクロ
   ホンユニットは上記第２の支持メンバーの先端側の端部
   に取り付けられ、上記マイクロホンユニットからは上記
   第１および第２の支持メンバーを通って出力ケーブルが
   外部に導出されていることを特徴とするスタンド型マイ
   クロホン。
2. 【請求項２】 上記第１の支持メンバーは、自己保形性
   を有する針金を内包し、同針金によって屈曲自在に形成
   されていることを特徴とする請求項１に記載のスタンド
   型マイクロホン。
3. 【請求項３】 上記出力ケーブルは、上記針金に一体的
   に添設されていることを特徴とする請求項２に記載のス
   タンド型マイクロホン。
4. 【請求項４】 上記基台が上記テーブルの任意の位置に
   設置されるスタンドベースであることを特徴とする請求
   項１に記載のスタンド型マイクロホン。
5. 【請求項５】 上記基台が上記テーブル自体であること
   を特徴とする請求項１に記載のスタンド型マイクロホ
   ン。