JP3003725B2 - 回転電機付ターボチャージャのタービン回転異常時からの復帰方法 - Google Patents

回転電機付ターボチャージャのタービン回転異常時からの復帰方法

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JP3003725B2
JP3003725B2 JP3192455A JP19245591A JP3003725B2 JP 3003725 B2 JP3003725 B2 JP 3003725B2 JP 3192455 A JP3192455 A JP 3192455A JP 19245591 A JP19245591 A JP 19245591A JP 3003725 B2 JP3003725 B2 JP 3003725B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転電機付ターボチャ
ージャのタービン回転異常時からの復帰方法に関し、特
にターボチャージャのタービン回転異常を検出して正常
に復帰させる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エンジンから排出される排気ガス
によりタービンを回転せしめ、該タービンの回転力を電
気エネルギーに変換して排気エネルギーを回収する提案
が種々なされ、たとえば回転電機付きターボチャージャ
として特開昭63−302132号公報に示されてい
る。
【0003】上記公開公報に記載されている装置は、エ
ンジンより排出される排気ガスエネルギを利用してター
ビンを駆動し、このタービンに直結したコンプレッサに
より吸入空気を圧縮してエンジンに過給気を圧送すると
共に、該タービンの回転軸に直結された交流電動発電機
を発電機として動作させ、タービンから得られる排気エ
ネルギーを発電電力として直流電力を回収し、またエン
ジンの回転数が減少して排気ガス圧力が低下し、コンプ
レッサからの過給気の圧力も低下するような時には、前
記直流電力を回収して蓄電しておいた直流電力をインバ
ータにより交流電力に変換し交流電動発電機に印加して
これを電動機として運転し、コンプレッサの回転を助成
して必要な過給気圧を得るようにしている。
【0004】上記回転電機付ターボチャージャの駆動装
置により駆動されるターボチャージャのインバータの駆
動回路の出力を制御しているシステムはタービンの回転
入力回路と位相補正CPU及びインバータの駆動回路制
御用CPUで構成されている。このインバータの駆動回
路では、回転電機付ターボチャージャのタービン回転パ
ルスが前回の回転に比較してある値以上に回転変動した
場合、インバータの駆動回路制御用CPUの方でインバ
ータの駆動回路の制御出力を停止する。そして、異常時
から正常への復帰は、その都度コントローラの電源を切
らなければならなかった。したがって、タービン回転パ
ルスが前回の回転に比較してある値以上に回転変動した
場合、インバータの駆動回路の制御出力が停止してプロ
グラムが閉ループに入りコントローラの電源をその都度
切らないと正常に復帰できないという欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
欠点を解消しようとするものであり、その目的とすると
ころは、従来の、タービンの回転異常を正常に復帰させ
る方法に比べて簡単に行うことができる回転電機付ター
ボチャージャのタービン回転異常時からの復帰方法を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のタービンの回転異常を正常に復帰させる
方法においては、ポジションセンサにより検出された回
転パルスが低速回転時に前回の回転数パルスに比較して
ある値以上に変動して、インバータの駆動回路の制御出
力を停止した場合、正常に復帰するまでにタイムラグを
設けてプログラムにより復帰させ、ポジションセンサに
より検出された回転パルスが高速回転時には前回の回転
数パルスに比較してある値以上に変動して、インバータ
の駆動回路の制御出力を停止した場合は、プログラム上
で閉ループに入れて電源を切るまで前記システムの出力
を停止させるようにしたものである。
【0007】
【作用】回転電機付ターボチャージャのタービン回転パ
ルスが低速回転時、前回の回転に比較してある値以上に
変動してインバータの駆動回路の制御出力が停止した場
合は、その回転が正常回転に復帰するまでにタイムラグ
を設けてプログラムにより正常に復帰させる。また、回
転電機付ターボチャージャのタービン回転パルスが高速
回転時は、前回の回転に比較してある値以上に変動して
インバータの駆動回路の制御出力が停止した場合には、
プログラム上で閉ル−プに入れて電源を切るまで前記制
御出力を停止する。
【0008】
【実施例】つぎに本発明の実施例について図面を用いて
詳細に説明する。図1は本発明の一実施例の構成を示す
構成ブロック図、図2は本実施例に用いるターボチャー
ジャの構成を示す断面図であり、図3は本発明の方法の
回転異常を正常復帰するまでのフローチャ−トである。
これらの図面において、1はエンジンで、吸気管11を
通じて吸入する空気と供給される燃料との燃焼エネルギ
ーによって図示していない車両を駆動するものである。
燃焼後の排気ガスは排気管12を介してターボチャージ
ャ2に供給されてタービン21を回転駆動する。22は
コンプレッサで、タービン21の回転軸23に直結さ
れ、排気エネルギーにより回転駆動されるタービン21
のトルクにより空気を圧縮するものであり、スクロール
24を介して吸気管11よりエンジンへの空気を過給す
るもので、コンプレッサ22の作動によりエンジン出力
を増大するよう構成されている。なお、13は過給気圧
を検出するブースト圧センサで、吸気管11の内面に取
付けられており、14はエンジンの回転数を検出するエ
ンジン回転センサである。
【0009】3は交流電動発電機からなる回転電機であ
り、回転軸23にねじ34により固定された回転子31
と、ターボチャージャ2のハウジング25の内壁に取付
けられた固定子32とを有し、回転子31は例えば永久
磁石の界磁磁石を持ったを回転子であり、固定子32と
共に3相の同期回転電機を構成している。そして、排気
エネルギーによるタービン21の駆動力にて十分なコン
プレッサ22の過給作動が得られないときは、回転電機
3に電力を供給して力行させることにより、コンプレッ
サ22の過給作動を助勢させるものである。なお、33
はポジションセンサで、図2から明らかなように、永久
磁石片35と検出用のコイル36からなり、コンプレッ
サ22のブレードの回転数を検出して回転電機3の回転
数と基準位置を検知するもので、検知したポジション信
号PSをコントローラ6に送信する。なお、図1にはポ
ジションセンサ33の詳細を示さず、ただ図式的にその
おおよその設置位置を示している。図3はインバータの
駆動回路を制御するCPUの中で行われるタービンの回
転異常をチェックして回転を正常に復帰させるフローチ
ャートである。
【0010】回転電機付ターボチャージャのタービン回
転パルスはタービン回転波形成形回路に入りパルス化さ
れた後位相補正されインバータの駆動回路を制御するC
PUに入力される。該インバータの駆動回路を制御する
CPUではタービン回転パルスが前回の回転と比較して
ある値以上に変動しているかどうかを比較し、もし変動
していた場合には、インバータの駆動回路の制御出力を
停止する。該インバータの駆動回路の制御出力停止から
の復帰方法はその時のタービン回転数により選択され
る。すなわち、タービン回転が高回転の場合には、電源
を切ってリセットを行わない限りインバータの駆動回路
は出力を行わない。また、タービン回転が低回転の場合
にはタイムラグを設けて正常復帰を行う。
【0011】したがって、タービン回転パルスのレベル
ダウンによる位相異常による制御不能を回避できる。
【0012】
【発明の効果】回転電機付ターボチャージャのタービン
回転異常時からの復帰をタービン回転数により選択する
ことによってタービン回転センサーの断線による異常と
低回転時のレベルダウンによる異常を区別することがで
きる。したがって、タービン回転が低回転時のタービン
回転パルスの電圧レベルダウン(レベルの不安定)によ
る制御不能を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示す構成ブロック図
【図2】本実施例に用いるターボチャージャの構成を示
す断面図
【図3】本発明のメインプログラムのフローチャート
【符号の説明】
1……エンジン 2……ターボチャージャ 3……回転電機 4……排気管、 5……電力変換器 6……コントローラ 7……バッテリ 8……アクセルペダル 21…タービン 22…コンプレッサ 23…回転軸 33…ポジションセンサ 35…永久磁石片 36…検出用のコイル

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの排気により回転されるタービン
    と該タービンにより回転されるコンプレッサと該タービ
    ンとコンプレッサとを連結する回転軸上に交流電動発電
    機を設けた回転電機付ターボチャージャのタービン回転
    異常時からの復帰方法において、該回転軸の機械的な回
    転数を検知するポジションセンサにより検出された回転
    パルスが低速回転時に前回の回転数パルスに比較してあ
    る値以上に変動して、インバータの駆動回路の制御出力
    を停止した場合、正常に復帰するまでにタイムラグを設
    けてプログラムにより復帰させ、前記ポジションセンサ
    により検出された回転パルスが高速回転時には前回の回
    転数パルスに比較してある値以上に変動して、インバー
    タの駆動回路の制御出力を停止した場合は、プログラム
    上で閉ループに入れて電源を切るまで前記システムの出
    力を停止することを特徴とする回転電機付ターボチャー
    ジャのタービン回転異常時からの復帰方法。
JP3192455A 1991-07-06 1991-07-06 回転電機付ターボチャージャのタービン回転異常時からの復帰方法 Expired - Fee Related JP3003725B2 (ja)

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JPH0518257A JPH0518257A (ja) 1993-01-26
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