JP3003364B2 - 空調ダクト騒音減衰装置 - Google Patents

空調ダクト騒音減衰装置

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JP3003364B2
JP3003364B2 JP4056935A JP5693592A JP3003364B2 JP 3003364 B2 JP3003364 B2 JP 3003364B2 JP 4056935 A JP4056935 A JP 4056935A JP 5693592 A JP5693592 A JP 5693592A JP 3003364 B2 JP3003364 B2 JP 3003364B2
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廉人 棚瀬
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ホール、視聴覚室、
録音スタジオその他各種建築物における空調ダクト騒音
減衰装置に関し、複数系統のダクト内を伝搬してくる騒
音を簡単な構成で効果的に減音できるようにしたもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ホール、視聴覚室、録音スタジオ等の設
計にあたっては、壁面の遮音構造のほか、空調ダクトを
通して侵入する騒音に対しても十分な対策が講じられな
ければならない。
【0003】従来における建築物の設計は、建築設計と
設備設計が分離して行なわれていたため、空調ダクトに
対する減音対策は、建築設計で設けたダクトスペースに
鉄板ダクトをそのまま通したり、ダクトスペース内に減
衰装置(吸音エルボ、吸音チャンバ、マフラ形消音器な
ど)を配置して必要な減音量を確保していた。
【0004】従来における空調ダクトに対する消音対策
を図2に示す。この建築物10には、舞台とか部屋とか
廊下とかの主スペース以外に周囲が界壁12で囲まれて
密閉されたダクトスペース14が構成され、その中に鉄
板ダクトで作られた空調ダクト16,18が界壁12に
形成された孔19から通されている。ダクトスペース1
4内において、空調ダクト16には直管形のサイレンサ
(マフラ形消音器)20が介挿されている。このサイレ
ンサ20は空調ダクト16の断面積ρよりも大きな断面
積Sを有し、吸音材が内張されて、膨脹型減音および吸
収型吸音により、空調ダクト16内を伝搬されてくる騒
音を減音する。
【0005】ダクトスペース14内において、空調ダク
ト18には2段の吸音エルボ22,24が介挿されてい
る。これら吸音エルボ22,24はそれぞれ流路を直角
に曲げるとともに吸音材が内張されて、直角曲りによる
反射と内張吸音材による吸音によって空調ダクト18内
を伝搬されてきた騒音を減音する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記サイレンサ20に
よる減音では、減音量はS/ρに比例するため、減音量
を大きくするには、サイレンサ20の断面積を大きくし
なければならず、必要な減音量を得るためには、サイレ
ンサ20が大型化し、コストが高くなるとともに、ダク
トスペース14が広く必要となる欠点があり、特に複数
系統のダクトを有する場合に顕著であった。また、低音
の減衰量が少なく、特に高域音型のものでは、低域での
減衰量がせいぜい5〜10dB程度しか得られなかった。
また、実験データ(カタログ値)が施工現場で確保でき
ないなど、設置条件の影響を受け易かった。
【0007】また、前記吸音エルボ22,24による減
音では、減音量が小さく、特に低域では数dB程度しか得
られなかった。また、ダクトスペース14内で空調ダク
ト18に吸音エルボ22,24を取り付けるのは施工性
が悪く、特に複数系統のダクトを有する場合に顕著であ
った。
【0008】この発明は、前記従来の技術における問題
点を解決して、複数系統のダクト内を伝搬してくる騒音
を簡単な構成で効果的に減音することができる空調ダク
ト騒音減衰装置を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
建築物の界壁で囲まれた界壁囲繞部分を複数の空間に分
割し、当該分割された各空間に複数系統の空調ダクトを
択一的に連通させて、当該空間を当該空調ダクトの膨張
型吸音部として構成してなるものである。
【0010】また、請求項2記載の発明は、建築物の界
壁で囲まれた界壁囲繞部分を長さが相互に異なる空間を
含む複数の空間に分割し、当該分割された各空間に複数
系統の空調ダクトを択一的に連通させて、当該空間を当
該空調ダクトの膨張型吸音部として構成してなり、前記
複数系統の空調ダクトのうち少なくとも一部の系統を前
記長さが相互に異なる複数の空間に縦列的に連通してな
るものである。
【0011】
【作用】請求項1記載の発明によれば、界壁囲繞部分を
分割した空間に複数系統の空調ダクトを択一的に連通さ
せてこの空間自体を膨張型吸音部として用いることによ
り、複数系統の空調ダクトについて減音を行なうことが
できる。そして、これによれば、界壁囲繞部分の空間自
体を膨張型吸音部として用いるので、別途サイレンサや
吸音エルボを用いる必要がなく、簡単な構成で実現でき
る。しかも、別途サイレンサを収容する場合に比べて膨
張容積が大きくとれるので、減音量が大きくなり、効果
的な減音を行なうことができる。
【0012】また、膨張型吸音部の減音周波数特性はそ
の空間の長さによって決まり、減音量が大きな帯域と減
音量が小さな帯域が生じるが、請求項2記載の発明のよ
うに空間の長さが異なる複数の膨張型吸音部に同一のダ
クトを縦列的に連通させるようにすれば、減音周波数特
性が平坦化されて、減音量を一定化することができる。
【0013】
【実施例】
(実施例1)請求項1記載の発明の一実施例を図1に示
す。この建築物30は、ダクト配管などのために予め設
けられた、あるいはデッドスペースとなっているよう
な、周囲が界壁32(コンクリートなどによる駆体壁、
スラブ等)で囲まれた密閉されたいわゆるダクトスペー
ス31(界壁囲繞部分)が構成され、その中に鉄板ダク
ト等で構成された3系統の空調ダクト34〜36が通さ
れている。空調ダクト34〜36内には各主要スペース
へのまたは各主要スペースからの流通空気が流されてい
る。
【0014】ダクトスペース31は、空調ダクト34〜
36の配管方向に沿って等間隔に配設された仕切板(鉄
板、コンクリート壁、木、石膏ボード等)51〜55に
よってdの長さを有する複数の気密な空間41〜46に
分割されている。各空間41〜46の内壁面にグラスウ
ールを内貼りすることもできる。
【0015】空調ダクト34はダクトスペース31の外
側の空間60から界壁32に形成された穴71を気密に
通ってダクトスペース31内に通されて、仕切板51〜
55を気密に貫通して、界壁32に形成された穴72を
気密に通ってダクトスペース31の外側の空間62に導
かれている。そして、ダクトスペース31を通過する途
中で空間41,44に連通している。
【0016】空調ダクト35はダクトスペース31の外
側の空間60から界壁32に形成された穴73を気密に
通ってダクトスペース31内に通されて、仕切板51〜
55を気密に貫通して、界壁32に形成された穴74を
気密に通ってダクトスペース31の外側の空間62に導
かれている。そして、ダクトスペース31を通過する途
中で空間42,45に連通している。
【0017】空調ダクト36はダクトスペース31の外
側の空間60から界壁32に形成された穴75を気密に
通ってダクトスペース31内に通されて、仕切板51〜
55を気密に貫通して、界壁32に形成された穴76を
気密に通ってダクトスペース31の外側の空間62に導
かれている。そして、ダクトスペース31を通過する途
中で空間43,46に連通している。
【0018】以上説明した図1の構成によれば、空間6
0において空調ダクト34〜36内を流れてきた空気は
ダクトスペース31内でそれぞれ空間41・44、42
・43、44・46を通って空間62の空調ダクト34
〜36にそれぞれ導かれる。また、空調ダクト34〜3
6を伝搬してきた騒音は、ダクトスペース31内で空間
41・44、42・43、44・46で相互に独立に拡
散される。この拡散により、膨脹型減音が行なわれる。
【0019】図3は、図1の1本の空調ダクト34につ
いて1つの空間41での膨脹型減音による減音動作を概
念的に示したものである。ダクトスペース31の断面積
をS′、空調ダクト34の断面積をρとすると、膨脹型
減音によりS′/ρに比例した減音量が得られる。S′
は従来のサイレンサ20(図2)の断面積Sに比べて非
常に大きくとれるので、特に低音域で大きな減音量が得
られる。
【0020】なお、ダクトスペース31の分割数を多く
するほど1本のダクト当たりの減音回数が増やすことが
できるので、減音量を大きくできる。この場合、分割数
により仕切板の間隔すなわち各分割空間の長さが変化す
るが、これにより減音周波数特性も変化する。すなわ
ち、分割空間の長さが短い(分割数が多い)場合は、図
4(a)のような減音周波数特性となる。また、分割空
間の長さが長い(分割数が少い)場合は、図4(b)の
ような減音周波数特性となり、(a)に比べて減音量が
低下する周波数を高域に移行させて、必要となる低域の
減音周波数帯域を広げることができる。
【0021】(実施例2)請求項2の発明の一実施例を
図5に示す。これは、前記図1の実施例と比べて、空間
41〜43の長さを相互に同じ程度広げ、空間44〜4
6の長さを相互に同じ程度狭めるように仕切板51〜5
5を配設したものである。これによれば、各空調ダクト
34〜36ごとに長さの異なる(すなわち減音周波数特
性の異なる)2つ空間41・43、42・44、43・
46を縦列的に連通するので、図6に示すように、各系
統ごとに2種類の減音周波数特性a,bが合成されて、
cに示すような平坦な減音周波数は特性が得られる。分
割数を多くして、各系統ごとにより多くの長さの異なる
空間に縦列的に連通させれば、減音周波数特性をより平
坦化できるとともに、減音回数の増大による減音量の増
大の効果も得られる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、界壁囲繞部分を分割した各空間に複数系統
の空調ダクトを択一的に連通させてこの空間自体を膨張
型吸音部として用いることにより、複数系統の空調ダク
トについて減音を行なうことができる。そして、これに
よれば、界壁囲繞部分の空間自体を膨張型吸音部として
用いるので、別途サイレンサや吸音エルボを用いる必要
がなく、簡単な構成で実現できる。しかも、別途サイレ
ンサを収容する場合に比べて膨張容積が大きくとれるの
で、減音量が大きくなり、効果的な減音を行なうことが
できる。
【0023】また、請求項2記載の発明によれば、空間
の長さが異なる複数の膨張型吸音部に同一のダクトを縦
列的に連通させるようにしたので、減音周波数特性が平
坦化されて、減音量を一定化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1の発明の一実施例を示す縦断面図で
ある。
【図2】 従来装置を示す縦断面図である。
【図3】 図1の装置における減音作用を示す概念図で
ある。
【図4】 図1の装置における分割空間の長さによる減
音周波数特性の違いを示す図である。
【図5】 請求項2の発明の一実施例を示す縦断面図で
ある。
【図6】 図5の装置における減音周波数特性を示す図
である。
【符号の説明】
30 建築物 31 ダクトスペース(界壁囲繞部分) 32 界壁 34〜36 空調ダクト 41〜46 空間(膨張型吸音部) 51〜55 仕切板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 13/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建築物の界壁で囲まれた界壁囲繞部分を複
    数の空間に分割し、当該分割された各空間に複数系統の
    空調ダクトを択一的に連通させて、当該空間を当該空調
    ダクトの膨張型吸音部として構成してなる空調ダクト騒
    音減衰装置。
  2. 【請求項2】建築物の界壁で囲まれた界壁囲繞部分を長
    さが相互に異なる空間を含む複数の空間に分割し、当該
    分割された各空間に複数系統の空調ダクトを択一的に連
    通させて、当該空間を当該空調ダクトの膨張型吸音部と
    して構成してなり、前記複数系統の空調ダクトのうち少
    なくとも一部の系統を前記長さが相互に異なる複数の空
    間に縦列的に連通してなる空調ダクト騒音減衰装置。
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