JP3003272U - 小型プラグ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】前部を係止形態とした筒体を通してプラグ電極
にコード連結をし、低圧樹脂成型の摘み部だけで、連結
部のインサート保持と該筒体の係止安全固着とで、コー
ドの屈曲強度を向上させて屈曲或は成型圧に因る断線発
生を無くし、安全，耐久且つ安価生産性の高い小型プラ
グを提供する。 【構成】先頭部を係止部１１としたサブブッシュ筒体１
２の貫通穴１０からコード４を通して導線５，６をプラ
グ主体１の電極部２，３に連結し、該主体１の後部と該
筒体１２の前部とを、樹脂成型の摘み部７でインサート
固着し且つ該筒体１２を係止部１１で係止固着する構成
で、コード４の屈曲強度は向上し、摘み部７だけの低圧
成型で断線発生が全く起こらず、係止部１１による係止
安全固着で該筒体１２の抜け外れが無い安全性、耐久
性，生産性が高い小型プラグの提供ができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ジャック等に用いる小型プラグに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の小型プラグは、添付図面の第１図のとおり、プラグ主体１の電極部２， ３にコード４の導線５，６をハンダ付け等で接続連結した後、該主体１の後部と コード４の前部範囲とを、金型と射出成型機等を用いて、インサート樹脂成型で 固着保持した構成からなっている。

【０００３】 この樹脂成型部は、該主体１をジャック等に差し込む時のハンドの役目をする 摘み部７と、コード４部の強度（特に屈曲強度）を保持させるための細長の可撓 性ブッシュ部８とが一体成型となっていて、そのブッシュ部８でコード４の前部 はインサート固着されている結果、インサート状態のコード４部の屈曲強度は、 屈曲試験（コードにある一定量の重さＷの錘を取り付け、規定の角度で毎分４０ 回程度の割合でａ，ａ’方向に往復運動を繰り返す試験）において、２，０００ 〜３，０００回程度でコード４の導線５、６が該ブッシュ部８のイ、イ’間内で 断線が起るという脆弱性がある。

【０００４】 更に又、摘み部７と可撓性ブッシュ部８との一体樹脂成型の形態は、複雑にな りがちで、該ブッシュ部８の下端部９まで確実精密な樹脂流し込み成型をするに は、高圧成型工程で行われるため、その高圧樹脂流により、コード連結部近くの 導線５，６が断線を起してしまうトラブルが多発し易い製造面での重大な欠点も ある。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記従来品の欠点を確実に解消し、先頭部を係止形態とした別個の サブブッシュ筒体を通してプラグ電極にコード連結を図り、低圧樹脂成型の摘み 部だけで、連結部のインサート保持と該筒体の確実強固な係止安全固着とで、コ ードの屈曲強度を大巾に改善向上せしめて、コード外被部内でのコード屈曲に因 る断線発生並びに樹脂成型部を低圧成型で済ませることをもって成型圧に因る断 線発生を皆無ならしめて、安全性確実で耐久使用性がある安価生産性の高い小型 プラグの提供を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

コードの貫通穴と先頭部外周に凹形又は凸形若しくは鉤形からなる係止部を設 けた樹脂製サブブッシュ筒体と、該筒体の貫通穴からコードを貫通してのプラグ 主体の電極部に対する導線の接続連結と、該主体の後部をインサート固着する樹 脂成型の摘み部に対する該筒体の先頭部の係止状に係るインサート固着とからな る。

【０００７】

【作用】

樹脂成型の摘み部とサブブッシュ筒体との別個形成は、短い摘み部の低圧樹脂 成型で済むから、低圧樹脂流により、コード導線のプラグ主体に対する連結部は 適正な引張強度を保って成型固着されて、連結部付近の導線の断線トラブルが起 らないし、該筒体を通してのコード配線は、樹脂インサート保持でないため、該 筒休の可動等でコードに屈曲力が加わっても、貫通穴をコードが滑り、該筒体が クッション材となり応力が分散されることになって、筒内でのコード断線トラブ ルが起らない。又、該筒体の樹脂成型に係る摘み部に対する先頭部のインサート は、係止部が樹脂係止の固着となり抜けることがない取り付け状態となる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を添付図面に付いて説明する。 本考案は、第２図に図示のとおり、コード４の貫通穴１０と先頭部外周に凹形の 係止部１１を設けた樹脂製のサブブッシュ筒体１２（第３図参照）の貫通穴１０ に対し、コード４を後方から貫通し、貫通したコード４の導線５，６をプラグ主 体１の電極部２，３にハンダ付け等で接続連結し、該主体１の後部とサブブッシ ュ筒体１２の前部とを、樹脂成型の摘み部７でインサート固着し、且つ該筒体１ ２を係止部１１の樹脂係止状態のもとに摘み部７に係止固着して構成するもので ある。

【０００９】 なお、サブブッシュ筒体１２の係止部１１の形態は、凹形の他に、第４図のよ うな凸形或は凸形でも第５図のような断面Ｔ形若しくは第６図のような鉤形の設 計構成が自由である。又、プラグ主体１の単数又は複数装備に応じて、該筒体１ ２の貫通穴１０は、該主体１数にコード接続させるに適するコード数に応じた穴 数配設となる。

【００１０】 本考案は上記の構成であるから、樹脂成型の摘み部７とサブブッシュ筒体１２ とを別部材とすることにより、短い摘み部７の製作は低圧樹脂成型で済み、その 低圧樹脂流によりコード４の導線５，６のプラグ電極に対する接続連結部は、高 圧を蒙らないため、適正な引張強度を保って成型固着され、連結部付近の導線５ ，６の断線トラブルが起らないことになる。 又、該筒体１２の貫通穴１０を通してのコード配線は、樹脂インサート固着保 持でないため、該筒体１２の可動等でコード４に屈曲力が加わっても貫通穴１０ でコード４が滑り、該筒体１２がクッション材の役目をして応力が分散されるこ とになるので、屈曲試験において３０，０００回（従来品の１０倍）以上でも筒 内での断線トラブルが起きないし、貫通穴１０に対するコード４の貫通は、摘み 部７で該筒体１２の前部をインサート成型する時、成型樹脂が流れ込まないよう に一定の微小間隙が存在しているため、筒内でコード４が固着されることはない 。そして、コード４と導線５，６及びプラグ主体１は摘み部７に樹脂固着され、 コード４に外力が加わった時、連結部が断線しないように上記の適正な引張強度 を保っている。

【００１１】 又、該筒体１２の摘み部７だけに対する前部のインサート固着は、先頭部に設 けられた凹形又は凸形若しくは鉤形に係る係止部１１が、樹脂係止状となるから 、全く抜け外れることがない安全確実な取り付け状態になる。

【００１２】

【考案の効果】

以上により、本考案は、 １、短い摘み部７は、低圧樹脂成型で済むため、コード導線の連結部は適正な引 張強度を保っての成型固着が安全容易になされて、連結部付近の断線トラブル 発生が皆無となる。 ２、摘み部７にコード貫通のサブブッシュ筒体１２の別部材をインサート保持さ せる構成で、筒内を通るコード配線は、従来のような樹脂インサート保持でな いから、筒体可動等でコード４に屈曲力が加わっても、筒穴でのコード４の滑 りと該筒体１２がクッション材となることで応力が分散されて、従来品の１０ 倍以上（３０，０００回以上）の屈曲試験でも筒内コードの断線トラブルが発 生しない耐久安全使用性が発揮される。 ３、短い摘み部７だけの樹脂成型は形状が容易且つ短体であるから、安価な低圧 成型が可能であり、断線トラブルが無い安全で安価な製作ができる。 ４、該筒体１２の係止部１１の存在は、強固な樹脂係止固着が確実となって、外 圧等で該筒体１２の抜け外れが皆無となり、断線トラブルが起らない点と相関 して耐久使用性が保障され、安全性能が抜群で而も製作容易で安価生産性に適 し、経済的で需要性の高い小型グラグが提供できる。 という効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来品の要部断面拡大図

【図２】本案品の一部断面拡大図

【図３】サブブッシュ筒体の拡大斜面図

【図４】サブブッシュ筒体の他例の凸形係止部の部分断
面図

【図５】同上他例の断面Ｔ形の係止部の部分断面図

【図６】同上他例の鉤形係止部の部分断面図

【符号の説明】

１ プラグ主体 ２，３ 電極部 ４ コード ５，６ 導線 ７ 樹脂成型の摘み部 １０ 貫通穴 １１ 係止部 １２ サブブッシュ筒体

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】コード４の貫通穴１０と先頭部外周に凹形
   又は凸形若しくは鉤形からなる係止部１１を設けた樹脂
   製のサブブッシュ筒体１２と、該筒体１２の貫通穴１０
   からコード４を貫通してのプラグ主体１の電極部２，３
   に対する導線５，６の接続連結と、該主体１の後部をイ
   ンサート固着する樹脂成型の摘み部７に対する該筒体１
   ２の前部の係止状に係るインサート固着とからなること
   を特徴とする小型プラグ。