JP3002082B2 - 超音波探触子 - Google Patents

超音波探触子

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JP3002082B2
JP3002082B2 JP5332614A JP33261493A JP3002082B2 JP 3002082 B2 JP3002082 B2 JP 3002082B2 JP 5332614 A JP5332614 A JP 5332614A JP 33261493 A JP33261493 A JP 33261493A JP 3002082 B2 JP3002082 B2 JP 3002082B2
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acoustic lens
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健 竹内
祥司 山口
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波顕微鏡に係り、
被検体の弾性的性質を観察するセンサである超音波探触
子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年超音波工学の進展につれてコンパク
トな超音波送受信用の圧電トランスデューサが開発さ
れ、又、超音波伝搬媒体の加工技術や超音波計測技術の
進歩もあいまって、超音波顕微鏡が実用化されてきた。
超音波顕微鏡は、超音波ビームを細く絞って固体被検体
に照射し、走査しながら反射波を電気信号に変換するこ
とによって光学顕微鏡や電子顕微鏡では観察できない物
質の弾性的性質を映像として表示する装置である。
【0003】電気パルスを超音波に変換し且つその逆変
換を行う圧電トランスデューサと、超音波ビームを絞り
込み対象被検体に焦点を合わせて放射する音響レンズと
から成る超音波探触子は、超音波顕微鏡のセンサであ
り、極めて重要な部品である。
【0004】等方性被検体の観察に用いられる超音波探
触子は、通常円錐状の超音波集束ビームを被検体に照射
するため、円筒形状を有している。図5は、その一般的
形状をに示した。図5(A)が斜視図、図5(B)が底
面図である。
【0005】図5によれば、超音波探触子は、音響レン
ズ10と圧電トランスデューサ11とから成る。音響レ
ンズ10は円筒形状を有するが、下端面には超音波ビー
ムを集束するためのテーパ領域部17と集束用凹レンズ
18とが設けられている。圧電トランスデューサ11
は、音響レンズ10の円筒軸Z−Z′に垂直な上端面に
接触して構成されている。圧電トランスデューサ11
は、上面電極12、圧電体13、下面電極14及びリー
ド線15、16から成り、上面電極12及び圧電体13
は、Z−Z′軸まわりに音響レンズ10上端面上で、同
心円状に配置されている。
【0006】一方、音響レンズ10の下端面中央部に設
けられた集束用凹レンズ18もZ−Z′軸をレンズ軸と
して配置されている。
【0007】圧電体13の上面、下面電極12、14間
にパルス電圧を印加すると、圧電体13に圧電歪が誘起
されて平面超音波が発生する。この超音波ビームは音響
レンズ10の円筒部に伝搬し、テーパ領域17で集束さ
れ、更に集束用凹レンズ18によって円錐状ビームに集
束されれて外部に放出される仕組みである。この様子を
図6に示す。
【0008】図6は縦断面図を示している。尚、図では
簡単のために、圧電トランスデューサ11の上、下面電
極12、14及びリード線15、16は省略している。
集束用凹レンズ18によって円錐状に絞られた超音波ビ
ームは、減衰を避けるために音響レンズ10と固体被検
体19の間に配置された液状音波伝搬媒体(液体カプラ
ー)20の中に放射される。図6の場合、集束用凹レン
ズ18の焦点は、固体被検体19の表面にあわされてい
る。被検体内部を探査する場合には、音響レンズ10
を、より固体被検体19に近づけて内部に焦点を合わせ
る。
【0009】図5、図6に示したような超音波探触子か
ら放射されて被検体で一部吸収又は散乱された後再び超
音波探触子に戻った超音波ビームは、再び圧電トランス
デューサ11で電気信号(パルス)に変換される。この
電気信号は被検体の弾性的性質に関する情報を含んでい
るので、固体被検体をX−Y平面内で走査することによ
って被検体に関する平面像が得られる。この像は、被検
体の形状やキズ、或は組成不均一に関する情報を含んで
いる。
【0010】画像の分解能は、超音波の波長程度で、例
えば1GHzの場合液状超音波伝搬媒体として水を用い
ると、約1μmとなる。音速の遅い液状超音波伝搬媒体
を用いる程、又、超音波周波数を高める程、分解能は高
まる。液体He媒体を用い、4.2GHzの超音波を使
用した場合、500Aの分解能が報告されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前記した超音波探触子
を用いて反射してくる超音波ビームを圧電トランスデュ
ーサで受信すると、その電気信号には、被検体からの情
報以外に多数の音響レンズ内反射波成分(雑音成分)が
含まれている。圧電トランスデューサで受信した電気信
号(パルス)の例を、図3に示す。図3のB0が固体被
検体から反射されてきたパルスであるが図示したように
多数の非情報パルス群(雑音パルス)の中に混在してお
り、弁別しにくい。各非情報パルスの源は、各々図6に
示されている。
【0012】即ち、Bのパルスは送信用超音波の励起に
用いたパルス(圧電体の下面電極で反射されたパルス)
であり、B1、B2及びB3は図示したように音響レンズ
の集束用凹レンズ面で多重反射されてくる垂直エコーで
ある。これらは反射回数と共に減衰していく。一方、B
2、B0の両側に多数散在する不規則パルスBnは、テー
パ領域部で反射された超音波ビーム雑音である。図6で
示すように、Bnは圧電トランスデューサ→テーパ領域
部→音響レンズ側壁→圧電トランスデューサの径路を辿
るパルスと、音響レンズ側壁から一旦音響レンズ上端面
で反射されて再びテーパ領域部、側壁経由で圧電トラン
スデューサに入射するパルスとがあり、間隔共に不規則
となる。
【0013】図6のB0につけられた矢印は、音響レン
ズ10を固体被検体19に近づけ、被検体内部で結像さ
せた場合に情報パルスB0の現れる位置が移動する方向
を示す。この場合には、音速の小さな液状音波伝搬媒体
の径路長が短くなり、その分音速の大きな固体被検体の
径路長が長くなるので、超音波誘起の電気パルスを発信
後B0を受信する迄の時間が短くなるためである。この
結果、情報パルスB0は更に多重反射不規則パルスBn
重畳するケースが増え、一層B0の弁別化が困難にな
る。
【0014】B0の弁別化を容易にする方策として、例
えば特開昭62−95460号公報には音響レンズ全体
を円錐形状とし、上端面の圧電トランスデューサのサイ
ズを下端面の集束用凹レンズと同じにする方法が開示さ
れている。この技術によれば、テーパ領域(円錐面)か
らの反射エコーが円錐部の端で多重反射して上端面の圧
電トランスデューサに入射する割合が減ずる。しかし、
この場合には、超音波探触子の幅が広くなって操作性が
低下する上に音響レンズ軸長が短いために送信した超音
波パルスのうちで集束用凹レンズ面で反射される成分
(図3のB1、B2、B3)が多数発生し、情報パルスが
弁別しにくくなるという問題点がある。
【0015】本発明の目的は、被検体表面或は内部から
の情報パルスを音響レンズ内での反射雑音パルスと弁別
しやすく且つ操作性も低下しない寸法設計の超音波探触
子を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明では円筒状音響レ
ンズと、その円筒軸に垂直な平面を有する上端面に同心
円状に設けられた圧電トランスデューサと、前記音響レ
ンズの下端面に設けられ且つ前記平面に対して下方に傾
きをなすテーパ領域部と、該テーパ領域部の中心部にあ
って前記円筒軸まわりに開口部を有する焦点距離Fの集
束用凹レンズとを有し、液状超音波伝搬媒体を介して固
体被検体の表面及び/又は内部の弾性的性質を観察する
機能を可能にする超音波探触子において、前記上端面か
ら前記集束用凹レンズの底部までの前記円筒軸上の距離
L′と焦点距離Fとが
【数4】 但し、ここにVL、V0は各々音響レンズ、液状音波伝搬
媒体中の音速、を満足するようにしたことを特徴とする
超音波探触子を開示する。
【0017】本発明では、上端面から開口部までの円筒
軸上の距離がLで且つ直径Wの円筒状音響レンズと、そ
の円筒軸に垂直な平面を有する上端面に同心円状に設け
られた直径Dの圧電トランスデューサと、前記音響レン
ズの下端面に設けられ且つ前記平面に対して下方に傾き
θをなすテーパ領域と、該テーパ領域部の中心部にあっ
て前記円筒軸まわりに直径Aの開口部を有する焦点距離
Fの集束用凹レンズとを有し、液状超音波伝搬媒体を介
して固体被検体の表面及び/又は内部の弾性的性質を観
察する機能を可能にする超音波探触子において、前記
L、W、D、A、θ及びF間に
【数5】
【数6】 なる不等式が同時に成立するようにしたことを特徴とす
る超音波探触子を開示する。
【0018】
【作用】焦点距離Fの集束用凹レンズを下端面中央部に
備えた音響レンズの深さに関する寸法L′(上端面/凹
レンズ底部距離即ち、レンズ軸長)を(数4)の如く選
ぶことによって、情報パルスB0を集束用凹レンズエコ
ーB1とB2の間に配置することができる。
【0019】又、音響レンズの寸法LW(幅)、A(凹
レンズ開口部直径)、F、θ(テーパ領域傾き角)及び
圧電トランスデューサ直径D間に(数5)、(数6)が
共に成立するようにすることによって、テーパ領域から
の反射雑音Bnが集束用凹レンズエコーのB2以降に現れ
るようにすることができる。
【0020】
【実施例】以下本発明を実施例に基づいて、より詳しく
述べる。図1は、実施例による超音波探触子と固体被検
体の縦断面図である。詳細を簡単にするために、図5で
示したような圧電トランスデューサの構造上の詳細は省
いてある。
【0021】1は音響レンズであり、サファイアのよう
な固体音波伝搬媒体を整形した円筒形状(直径W)のブ
ロックから成る。音響レンズ1の円筒軸に垂直な上端面
には、中央部に直径Dの圧電トランスデューサ2が設け
られている。圧電トランスデューサ2は、電気パルスと
超音波パルスの相互変換を行う機能を有し、上下電極
(図示せず)と圧電体とから成る。圧電体は、例えばZ
nOなどが利用される。上下電極と共に通常電子ビーム
蒸着又はスパリッタリングで薄膜状に形成される。
【0022】一方、音響レンズ1の下端面には、円筒軸
に垂直な面からの傾き角度θでテーパ領域3が形成され
れている。テーパ領域3の中央部には、開口部直径A、
焦点距離Fの集束用凹レンズ4が設けられている。圧電
トランスデューサ2で発生した超音波平面波ビームは下
方へ伝搬し、テーパ領域3で絞られた上に、集束用凹レ
ンズ4で円錐状ビームに集束されて液状音波伝搬媒体6
中へ放射される。図の場合、レンズ焦点は被検体5の表
面に合わされている。液状音波伝搬媒体6としては、水
がよく用いられる。
【0023】尚、図示していないが、テーパ領域3表面
には、反射防止膜が設けられることがある。
【0024】集束用凹レンズを経て放射され、被検体5
の表面或は内部の焦点位置で反射される情報パルスA0
は、同じ経路を辿って再び圧電トランスデューサ2で電
気信号に変換され外部に取り出される。
【0025】すでに図6を用いて説明したように、圧電
トランスデューサ2から音響レンズ1内に伝搬する超音
波ビームには、情報パルスA0以外に、音響レンズ1内
で反射されて再び圧電トランスデューサ2に雑音として
受信されるエコーパルスが多くある。図のA1(A2
は、集束用凹レンズ4で反射されて戻ってくる多重垂直
波である。又、Anは、テーパ領域3で反射され、音響
レンズ側壁を経由するか或は直接圧電トランスデューサ
に戻ってくる不規則パルスである。
【0026】図3を用いて説明したように、Anは情報
パルスA0の弁別を困難にする。そこで、本実施例で
は、情報パルスA0が不規則パルスAnの密度が比較的低
い凹レンズ垂直反射波の第2波A2より前に受信パルス
列に出現するように音響レンズ1の寸法設計を行う。
【0027】図示したように、音響レンズ1の円筒軸方
向に上端面から集束用凹レンズ4の開口部までの長さを
L、上端面から集束用凹レンズ4の底までの長さをL′
とする。又、音響レンズ1中での音速をVL、液状音波
伝搬媒体6での音速をV0とする。
【0028】集束用凹レンズ4から液状音波伝搬媒体6
へ放射される円錐状超音波ビームは、図示したように材
料の屈折率に基づき、界面で屈折して入射し、被検体5
の表面で焦点を結ぶ。この点を考慮して上記した条件、
即ち、A0がA2より早く受信パルス列に現れるという条
件を数式化すると、(数7)のようになる。
【数7】 図1では超音波ビームが被検体5表面で焦点を結んでい
るが、被検体5の内部を探傷する場合には、超音波探触
子をより被検体5に近接させ、その内部で結像するよう
な配置をとる。しかし、この場合は固体である被検体中
の音速は液状音波伝搬媒体中の音速V0より大きいので
L′が(数7)の条件を満足していれば、A0は表面観
察時のA2より更に早く受信パルス列に現れる。例え
ば、被検体5が鉄材であるとすれば、音速は5500m
/secとなり、液状音波伝搬媒体6(水)の1500
m/secより数倍大きい。
【0029】次に、本発明の別の実施例として、不規則
パルスAnが全て凹レンズ垂直反射波の第2波A2より後
に受信パルス列に現れるような音響レンズ1の寸法設計
を行う。
【0030】図4は別の実施例を説明するために超音波
多を含む超音波ビームの進行をモデリックに示した図で
ある。但し、図4の構成は、基本的に図1と同じであ
る。音響レンズ長Lが図1の場合に比べて短いために、
テーパ領域3に侵入して反射される超音波ビーム(不規
則パルス雑音Anを構成)が音響レンズ1の上端面で
は、圧電トランスデューサ2の右側に達する点が異なっ
ている。図1、図4を用いて別の実施例の説明を行う。
【0031】圧電トランスデューサ2から発してテーパ
領域3で一旦反射され、再び圧電トランスデューサ2に
戻って不規則パルス雑音Anを構成する超音波ビームに
は、テーパ領域で反射後直接圧電トランスデューサに戻
るものと、テーパ領域で反射後音響レンズ側壁を経由し
て圧電トランスデューサに戻るものが考えられる。前者
が起こりうるケースとしては、図の圧電トランスデュー
サ2のa点からのものを考えておけばよい。a点は圧電
トランスデューサ2の右端である(音響レンズ1は円筒
軸まわりに左右対象なので、a点のケースは左端から発
して右上端に向かうテーパ領域反射波にも適用できる。
簡単のために、左側テーパ領域で反射される超音波の経
由は省略してある)。一方、後者が起こるケースとし
て、図の圧電トランスデューサ2のb点から発する超音
波ビームの経路が示されている(この場合も左側テーパ
領域で反射される経路は省略されている)。尚、テーパ
領域3における反射が1回だけで圧電トランスデューサ
2に戻らない超音波ビームについては、前記凹レンズ垂
直反射波の第2波A2より後の受信パルス列に現れるこ
とは自明なため、考慮しない。
【0032】さて、テーパ領域の傾き角度θをゼロに近
い値から大きくしていくと、先ず図1に示すようなテー
パ領域3での反射が生ずる。そこで、a点から出射した
超音波ビームが、音響レンズ1の上端面に達した時圧電
トランスデューサ2に入射しないためには、下記の条件
を満足する必要がある。
【数8】
【0033】更に、図1のb点から出射した超音波ビー
ムが、音響レンズ1の上端面に達した時圧電トランスデ
ューサ2に入射しないためには、以下の条件を満たす必
要がある。
【数9】 (数8)、(数9)が同時に満たされるような寸法設計
であれば、AnはA2より後の受信パルス列に現れる。
【0034】テーパ領域3の角度θを更に深くしていく
と、次に図4のケースが生ずることがわかる。即ち、右
側テーパ領域で反射された超音波ビームが右側上端面に
反射されてくるケースである。尚、この図においても左
側テーパ領域での反射は省略されている。図4のケース
で、圧電トランスデューサ2のa点及びb点から出射し
た超音波ビームが圧電トランスデューサ2に入射しない
ためには、各々以下の条件を満たす必要がある。
【数10】
【数11】
【0035】テーパ領域3の角度θをもっと深くしてい
くと、再び図1のようなケース、更には、図4のような
ケースになる場合がある。
【0036】以上のケースを総合的に取り扱う条件式
は、以下の2式となる。
【数12】
【数13】
【0037】つまり、音響レンズ長L、集束用凹レンズ
開口部直径A及び圧電トランスデューサ直径Dが決めら
れている時(数12)、(数13)が同時に成立つよう
にテーパ面角度θ、音響レンズ直径Wを決めるならば、
不規則パルス群Anを凹レンズ垂直波の第2波A2より後
にもってくることが可能となる。
【0038】(数7)、(数12)、(数13)が同時
に成立する条件下で寸法設計した超音波探触子を用いて
駆動した圧電トランスデューサ2の受信パルス信号を図
2に示した。被検体5からの情報パルスA0が凹レンズ
垂直反射波の第2波A2より前に現れ、且つ不規則パル
ス群AnがA2より後に現れているために、極めて明瞭に
0を弁別することができる。尚、図中の矢印は、集束
用凹レンズ4の焦点を被検体5の内部にあわせた時の情
報パルスA0のシフトする方向を示す。深い位置に焦点
をあわせる程左方へシフトする。
【0039】図2の特性を示す超音波探触子を寸法設計
するには、圧電トランスデューサ2の直径D、集束用凹
レンズ4の開口部直径A及び焦点距離Fを先ず決め、次
に(数7)を満足するように音響レンズ軸長L、L′を
決め、更に(数12)、(数13)を満足するようにテ
ーパ領域3、傾き角度θ及び音響レンズ1の直径Wを決
めればよい。
【0040】音響レンズ1の直径WがLに対して大きく
なることがないため、操作性感度共に良好である。
【0041】尚、(数1)、(数4)、(数7)は、音
響レンズから液体カプラー内にも垂直に入射してゆくと
仮定しての式であった。実際には、音響レンズと液体カ
プラーとの屈折率の違いで超音波はその境界面で屈折す
る。こうした屈折が無視できないような例にあっては、
凹レンズで焦点を絞っているので、液体カプラー内には
斜め入射するとも考慮することが必要である。従って、
こうした例にあっては、数式も(数1)、(数4)、
(数7)と異なったものになる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
円錐状集束超音波ビームを放射する超音波探触子の被検
体からの情報パルスを操作性の低下を伴わずに音響レン
ズ内の多重反射雑音パルスと弁別して測定することが容
易となった。従って、本発明は超音波顕微鏡の分解能向
上に資することができると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例による超音波探触子を用いた被検体測定
と超音波ビームの進行経路を示す縦断面図である。
【図2】本発明によ超音波探触子の受信パルス列を示す
図である。
【図3】従来の超音波探触子による受信パルス列を示す
図である。
【図4】本発明の別の実施例による超音波探触子を用い
た被検体測定と超音波ビームの進行経路をモデリックに
示した縦断面図である。
【図5】円錐状集束超音波ビーム用探触子の形状を示す
図である。
【図6】従来例による超音波探触子を用いた被検体測定
と超音波ビームの進行経路を示した縦断面図である。
【符号の説明】
1、10 音響レンズ 2、11 圧電トランスデューサ 3、17 テーパ領域 4、18 集束用凹レンズ 5 被検体 6、20 液状音波伝搬媒体 12 上面電極 13 圧電体 14 下面電極 15、16 リード線 19 固体被検体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−130351(JP,A) 特開 平5−273183(JP,A) 特開 昭56−27646(JP,A) 特開 昭62−95460(JP,A) 特開 平4−264259(JP,A) 特開 平4−158259(JP,A) 特開 昭63−314460(JP,A) 特開 昭60−6858(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 29/00 - 29/28

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状音響レンズと、その円筒軸に垂直
    な平面を有する上端面に同心円状に設けられた圧電トラ
    ンスデューサと、前記音響レンズの下端面に設けられ且
    つ前記平面に対して下方に傾きをなすテーパ領域部と、
    該テーパ領域部の中心部にあって前記円筒軸まわりに開
    口部を有する焦点距離Fの集束用凹レンズとを有し、液
    状超音波伝搬媒体を介して固体被検体の表面及び/又は
    内部の弾性的性質を観察する機能を可能にする超音波探
    触子において、 前記上端面から前記集束用凹レンズの底部までの前記円
    筒軸上の距離L′と焦点距離Fとが 【数1】 但し、ここにVL、V0は各々音響レンズ、液状音波伝搬
    媒体中の音速、を満足するようにしたことを特徴とする
    超音波探触子。
  2. 【請求項2】 上端面から開口部までの円筒軸上の距離
    がLで且つ直径Wの円筒状音響レンズと、その円筒軸に
    垂直な平面を有する上端面に同心円状に設けられた直径
    Dの圧電トランスデューサと、前記音響レンズの下端面
    に設けられ且つ前記平面に対して下方に傾きθをなすテ
    ーパ領域と、該テーパ領域部の中心部にあって前記円筒
    軸まわりに直径Aの開口部を有する焦点距離Fの集束用
    凹レンズとを有し、液状超音波伝搬媒体を介して固体被
    検体の表面及び/又は内部の弾性的性質を観察する機能
    を可能にする超音波探触子において、前記L、W、D、
    A、θ及びF間に 【数2】 【数3】 なる不等式が同時に成立するようにしたことを特徴とす
    る超音波探触子。
  3. 【請求項3】 請求項1及び2に記載された不等式が同
    時に満足されるようにしたことを特徴とする超音波探触
    子。
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