JP3001984B2 - 高効率k−シート偏光子 - Google Patents

高効率k−シート偏光子

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 一般に、本発明は、分子的に配向したポリビニルアル
コールシートをベースにした、合成二色性平面偏光子に
関する。詳細には、本発明は、バランスのとれた光吸収
発色団の濃度を有する高効率「K−シート」型偏光子シ
ートおよびその製造方法に関する。
背景 通常、光波は光線軸の周りの多数の平面において振動
する。波が1平面のみにおいて振動する場合、光は平面
偏光化されるという。いくつかの有用な光学的目的およ
び効果が、平面偏光により達成され得る。例えば、液晶
ディスプレイスクリーンのような電子光学素子の製造に
おいて、アドレス可能な液晶中間層に関連して、直交偏
光子が使用され、画像形成の基礎を提供する。写真の分
野では、グレアおよび正反射率の明るさを低減するの
に、偏光フィルタが用いられてきた。偏光フィルタ(円
偏光またはその他)もまた、CRTディスプレイモニタス
クリーンのグレアを低減させるために使用されてきた。
いくつかの材料は、ある程度の固有な偏光特性を有し
ているが、製造および取り扱いが比較的容易な点、特定
の用途へ宛われた能力、および所望の最終製品に組み込
まれ得ることが比較的容易な点のために、薄いポリマー
性フィルムをベースにした合成偏光材料が所望されてい
る。
直線偏光フィルムの製造は、当該分野において周知で
ある。直線偏光フィルムでは、一般に、所定の電磁放射
ベクトルに沿った放射振動を選択的に通過させる(およ
び第二の所定の電磁放射ベクトルに沿って電磁放射振動
を吸収する)特性が、透過するフィルム媒体の異方性に
起因する。
二色性偏光子は、それらの偏光能が入射する光波の吸
収のベクトル異方性に起因する、吸収の変化を有する直
線偏光子である。用語「二色性」は、本明細書中では、
入射する光線成分の異なる吸収の特性(該成分の振動方
向に依存する)を意味するように用いられる。よって、
二色性フィルムに入射する光は、2つの異なった吸収係
数(一方は低く、一方は高い)を示す。出射する光は、
低い吸収の方向に優先的に振動する。
最も広く使用される、合成二色性シート偏光子のタイ
プは、ポリビニルアルコール−ヨウ素複合体偏光子(例
えば、「H−シート」型偏光子)およびそれらの変形例
であり、最初このような偏光子は、Polaroid Corporati
onのEdwin H.Landによって発明された(1938年10月29日
に出願され、1948年11月23日に発行された、米国特許第
2,454,515号)。一般に、「H−シート」型偏光子は、
ポリビニルアルコールマトリックス中に含有される、光
吸収性の直鎖状ポリヨージドを含む。「H−シート」型
偏光子は、一般には、例えば、ポリビニルアルコール
(またはその誘導体)のフィルムに、光吸収性ポリヨー
ジド(または二色性染料のようなもの)の水溶液を含浸
し、次いでフィルムをその長さの数倍に加熱延伸し、得
られる高分子の分子量を一方向に配向させることにより
作製される。ポリビニルアルコールマトリックスを一方
向に配向させることにより、光吸収性ポリヨージドの遷
移モーメントは対応して配向する。従って、材料は可視
的に二色性になる。
「H−シート」型偏光子の基材は、水溶性の高分子量
物質であるので、得られるフィルムはしばしば、比較的
低い耐湿性を示し、そして、保護されない状態では、大
気中の湿気に曝された際に、カール、剥離、またはその
他の場合では反りを生じる傾向がある。「H−シート」
型偏光子フィルムは良好は偏光特性(光二色性比RDは80
より大きい)を示すが、ある応用においては、その耐湿
性および耐熱性は所望するものより低い。
最初の「H−シート」型偏光子の開発と同時に、いわ
ゆる「K−シート」偏光子の研究が、Edwin H.Landおよ
びHoward G.RogersによりPolaroid Corporationにおい
てなされ(米国特許第2,173,304号、同第2,255,940号、
および同第2,306,180号を参照せよ)、そして、さらな
る研究開発が、F.J.Bindaによってなされている(米国
特許第2,445,555号、同第2,453,186号、同第2,554,850
号、および同第2,674,159号を参照せよ)。
「H−シート」型偏光子および他の合成二色性平面偏
光子とは対照的に、「K−シート」型偏光子はその二色
性がマトリックスの光吸収特性由来であり、染料添加
剤、着色剤、または懸濁結晶性材料の光吸収特性由来で
はない。最初の「K−シート」偏光子は、分子的に配向
したポリビニルアルコールフィルム中に、ポリビニルア
ルコールの二色性脱水生成物(すなわち、「ポリビニレ
ン」)の配向した懸濁液を含有した。このような偏光子
の製造は、ポリビニルアルコール(PVA)シートを脱水
し、好ましくは、非常に強い酸触媒(例えば、発煙塩
酸)の存在下で加熱し、水分子を遊離し、ポリビニレン
の共役ブロックを生成することにより開始した。次い
で、所望の異方性を与えるために、脱水シートを一方向
に伸長し、共役ポリビニレンブロックを並べ、それによ
ってそれらの二色性モーメントを配向させた。このよう
な偏光子の早期の応用は、その強い疎水性(および固有
の安定性)のために、偏光子が高温、広範な温度の変
動、および湿度の極端な変化に曝されるような光学シス
テムに集中した。
初期の「K−シート」型偏光フィルムは、それと同時
期の「H−シート」型偏光フィルムと比較して、より良
好な耐熱性および耐湿性を示したが、その光学的特性
は、「H−シート」の変形例ほど望ましいものではなか
った。従って、初期の「K−シート」は、「H−シー
ト」によって得られたような、広範囲な容認および商業
的成功を達成しなかった。従って、初期の「K−シー
ト」の光学的特性の改良よりも、むしろ「H−シート」
型偏光子の耐湿性の改良に、より活発に継続的な努力が
向けられた。
一般に、2つの方針が採用された;一方は機械的性質
のものであり、他方は化学的なものである。機械的アプ
ローチに関しては、「H−シート」型偏光子の耐水性
は、保護外皮または積層体中のその吸湿性物質を周囲環
境から隔離することで付与される(例えば、米国特許第
4,416,946号(fluorocarbon−based moisture barrie
r)を参照せよ)。化学的アプローチに関しては、ポリ
ビニルアルコールの疎水性代替物の同定および提供につ
いて研究がなされた(例えば、米国特許第4,842,781号
および同第5,286,418号;1951年10月23日に発行された、
J.E.Campbellの米国特許第2,572,315号ならびに米国特
許第3,621,085号、同第4,229,498号、および同第4,230,
768号(dehydrohalogenation of polyvinyl chlorid
e))。「H−シート」型偏光子の改良に努力の重点が
置かれる一方で、「K−シート」型偏光子の研究は退い
ており、実質上、1940年代から今日まで遂行されないま
まである。
現在、平面パネルディスプレイ(および詳細には液晶
ディスプレイ)の開発および改良に、多くの商業的関心
が向けられてきた。そのようなディスプレイの技術開発
の加速に関連して、良好な偏光効率および低減された製
造コストを有する偏光子が考慮されている。「H−シー
ト」型偏光子は、液晶ディスプレイに継続して使用され
ているが、より低コストのメカニズムまたはアプローチ
を通して得られる、同様の光学的特性を有しかつ耐湿性
を有するような代替物が求められている。
発明の要旨 上記の要求に対し、本発明は、「H−シート」型偏光
子の偏光特性と同様またはより良好な偏光特性を有す
る、改良された耐湿性「K−シート」型偏光子を提供す
る。
本発明は、ポリビニルアルコールシートの分子脱水に
より形成されるポリビニレンブロックを有する、ポリビ
ニルアルコール/ポリビニレンブロックコポリマーの分
子的に配向したシートを含む偏光子を意図する。本発明
によれば、分子的に配向したポリビニルアルコール/ポ
リビニレンブロックコポリマー材料のシートは、2〜24
の範囲にわたって、コポリマーのポリビニレンブロック
の共役ビニレン繰り返し単位の長さ(n)が変化するポ
リビニルアルコール/ポリビニレンブロックコポリマー
材料の偏光分子の均一な分布を含む。シートは脱水工程
前、工程後、または工程中に延伸され、偏光分子が配向
し、その結果、上記範囲にわたって該ポリビニレンブロ
ックの長さ(n)が増加するに伴い、分子の配向度は増
加する。さらに、各ポリビニレンブロックの濃度(該ブ
ロックの光吸収により決定される)は、上記範囲にわた
って、比較的一定のままである(すなわち、「バランス
がとれている」)。各々のポリビニレンブロックの濃度
の分布に関連した分子の配向度は、シートに少なくとも
45の光二色性比(RD)を付与するのに十分である。
従って、本発明の主要なおよび特定の目的は、分子的
に配向した直鎖状ポリビニルアルコールを含む偏光シー
トを提供することである。このシートは、配向した二色
性のポリビニルアルコール/ポリビニレンブロックコポ
リマーがその内部に形成されている。ビニレンブロック
セグメントの共役長さnの分布は、本質的にn=2〜24
の範囲である。偏光シートは、約45より大きい光二色性
比ピーク(RD)を付与するに十分に延伸される。
本発明の他の目的は、良好な偏光特性および良好な耐
湿性を共に有する偏光子を提供することである。
本発明の他の目的は、上記特性を有する偏光材料の製
造プロセスを提供することである。詳細には、本発明
は、偏光シート材料の製造方法を提供する。この方法
は、最初に一方向に延伸(stretching)する工程と、引
き続いて一方向に伸長(extension)する工程とを包含
する。該引き続いての伸長工程は、最初の延伸工程で得
られた長さを超えるシート長さまで伸長する。
従って、本発明は、いくつかの工程および他の各々に
関する1つ以上のそのような工程の関連を包含し、下記
の詳細な説明において例示される要素の性質、特性およ
び関連を有する製品を包含する。そして、その適用の範
囲は、請求の範囲にて示される。
図面の簡単な説明 図1は、3つの代表的な本発明のK−偏光子のサンプ
ル(それらの最初の一方向延伸および引き続いての伸長
(すなわちEXT)が異なる)と、先行技術のK−偏光子
のサンプル(引き続いての伸長を行わない一方向延伸)
との、分光二色性比RDをプロットしたグラフである。
図2は、先行技術の偏光シートおよび本発明の偏光シ
ートについて、透過率KVに対する偏光効率をプロットし
たグラフである。
図3は、本発明に従って行われる高効率「K−シー
ト」型偏光子の製造方法の1つを示す模式図である。
図4は、代表的な先行技術の偏光シートおよび代表的
な本発明の偏光シートについて、共役長さnに対する吸
収(すなわち、吸収率×濃度、a*c)をプロットした
グラフである。
発明の主題の詳細な説明 本発明は、ポリビニルアルコールシートの分子脱水に
より形成されるポリビニレンブロックを有する、ポリビ
ニルアルコール/ポリビニレンブロックコポリマー材料
の分子的に配向したシートを含む、高効率、耐湿性偏光
子を意図する。ポリビニルアルコール/ポリビニレンブ
ロックコポリマー材料の分子的に配向したシートは、コ
ポリマーのポリビニレンブロックの共役繰り返しビニレ
ンユニットの長さ(n)が主に2〜24の範囲で変化す
る、上記ポリビニルアルコール/ポリビニレンブロック
コポリマー材料の偏光分子の単一な分布により、最初に
同定され得る。分子的に配向したシートのさらなる調査
により、分光二色性比の考察により定量される前述の偏
光分子の配向度が上記ポリビニレンブロックの長さ
(n)の増加と共に上記共役長さの範囲にわたって増加
することが明らかにされる。
3つの代表的な本発明の偏光子のサンプル(最初の一
方向延伸および引き続いての伸長(すなわちEXT)が異
なる)および先行技術のK−偏光子のサンプル(引き続
いての伸長を行わない一方向延伸、すなわちno EXT)に
ついて二色性比RDをプロットしたグラフである図1が参
照される。図1から、本発明のK−偏光子の各々におけ
る発色団の二色性比は、代表的な先行技術のK−シート
中の対応する発色団の二色性比よりも実質的に大きく、
そして、600nm〜700nmの近赤外波長において偏光特性に
寄与する発色団については特にそうであることが認めら
れる。従って、先行技術のK−シート中の発色団の二色
性比もまた、そのポリビニレンブロックの共役長さ
(n)の増加と共に増加するが、本発明の偏光シートの
場合には、より急激な増加が観察される。
より高い配向度の観察に加えて、本発明者らはまた、
200nm〜700nmの範囲の波長にわたって実質的に均一な、
配向した発色部分(すなわち、共役ブロック)の濃度分
布を規定する吸収値を観察し、その結果、(偏光特性の
改善に加えて)視覚的に観察可能な非常に望ましい中間
調表示が得られた。この発色団のコンフィギュレーショ
ンをもたらす原因となる正確な因子は十分には理解され
ていないが、下記の方法により作製される「延伸および
伸長された」偏光シートにおいて実質的に単一な濃度の
分布が矛盾なく再現され、そして観察される。
比較的より単一な、すなわち「平坦な」または「バラ
ンスのとれた」発色団の濃度分布は、下表により提供さ
れる数的データによって例示される(透過率@42Kv)。
このデータはまた、図4にプロットされる。
表および図4から明らかなように、各々のポリビニレ
ンブロックの濃度(250nm〜700nmの範囲の波長の上記ブ
ロックの吸収によって決定される)は、実質的に一定の
ままである(すなわち、約5分の1まで)。さらに、n
=19〜24の範囲の上記ポリビニレンブロックの各々にお
ける吸収率から決定された濃度は、n=14〜15の範囲の
任意のポリビニレンブロックにおける吸収率から決定さ
れた濃度の少なくとも約70%(すなわち、70%±5%)
であることは、特に留意すべきである。これに関し、近
赤外波長(すなわち、n=19〜24)における偏光特性に
対し応答性である発色団の各々は、最大のヒトの光感度
に対応する波長(すなわち、540nm〜560nm;n=14〜15)
における偏光に応答性である発色団について測定された
値の少なくとも約70%である相対濃度(その吸収率の測
定に基づく)を有する。
上記の表において、相対濃度は、次のように計算され
る: 相対濃度(n x)=(吸収(n x)/吸収(n q))100 ここで、xは19〜24の共役長さnであり、そして、qは
14または15の共役長さnである。(上記の表において、
図示のためのqは14である;qが15のとき、計算値は同等
である。)表から明らかなように、本発明の偏光シート
の発色団の分布は、先行技術の「K−シート」製品で観
察されるものとは実質的に異なる。特に、先行技術の
「K−シート」は、共役長さが23および24の場合、相対
濃度は70%よりずっと低く、このことが、いわゆる「re
d−leak」現象に寄与し得るということを明らかにして
いる。光学的特性が減少していること以外に「red−lea
k」を表す偏光子は、褐色のキャスト(cast)を有する
傾向があり、このことは審美的観点から、ある種のディ
スプレイへの応用には望ましくない。
最後に、各々のポリビニレンブロックの濃度分布に関
連する上記分子の配向度により、少なくとも45の光二色
性比(RD)を有する偏光シートが得られる。本発明者ら
は、どんな標準的な市販の「K−シート」型偏光子(す
なわち、非修飾、非グラフト化ポリビニルアルコール出
発物質)による高い二色性比の達成にも気づいていな
い。
本発明は、添付の請求の範囲に相当する範囲で与えら
れるが、望ましい実施態様では、ポリビニルアルコール
/ポリビニレンブロックコポリマーの偏光分子の配向お
よび吸収から決定される濃度は、セグメント特有の波長
での分光二色性比RDが、少なくとも以下の表に示される
対応する値であるようなものである。この値は、図1の
グラフにプロットされる: 上記の新規なおよび望ましい光学特性を有する上記の
ような偏光シートは、「伸長」工程を含む方法により得
られ得る。先行技術の方法とは異なり、あらかじめ延伸
した(そして、これにより分子的に配向した)ポリマー
性シートは、緩和されるかまたは張力下で維持されるか
にかかわらず、最初の延伸で得られたものを越える程度
まで一方向に伸長される(すなわち、「再延伸され
る」)。偏光特性の改善に加えて、この工程は、(後述
する他の処理と組み合わせる場合には、)得られた偏光
シートの変色を防止しそして紫外線放射に対する安定性
を増大させるのに非常に有用である。
本発明の方法の実施は改変され得るが、本発明を例示
するために、本発明の方法の望ましい代表的な実施態様
が参照される。これに関して、図3に模式的に示される
偏光シート10の製造方法が参照される。
図3に示されるように、偏光シート10の製造は、所定
の初期長さを有し、一般に0.002インチ(0.051mm)〜0.
004インチ(0.102mm)のオーダーの厚さを有するアモル
ファスのヒドロキシル化直鎖状高分子10Uのポリマー性
シートの供給で開始される。図3において、代表的な例
として、未加工のポリマー性シート10Uは、1′(0.304
m)の長さおよび4,3′(1.307m)の幅を有することが示
される。
ポリマー性シート10Uは、適切な延伸装置200(あるい
は他の類似した機構またはシステム)に輸送され、そこ
でアモルファスの未加工ポリマー性シート10Uは、その
所定の初期長さの約2.0倍〜約5.0倍に一方向に延伸され
る。図3に示される実施態様においては、ポリマー性シ
ート10Uはその初期長さ1′(0.304m)の3.6倍に延伸さ
れ、3.6′(1.094m)の長さおよび2.6′(0.791m)の幅
を有する配向シートを得る。この延伸工程(アモルファ
スポリマー性材料に分子配向を付与する)は、通常、適
度の加熱下で行われ、好ましくはアモルファスポリマー
性材料のガラス転移温度か、またはそれより高い温度で
行われる。図3に示すように、延伸は熱発生エレメント
(heat generating element)230、高速ローラー210、
および低速ローラー220を提供することにより行われ得
る。ローラー210および220の間の回転速度の差は、それ
らの間を輸送されるウェブ14の領域中において、対応す
る張力を生じさせるのに利用される。この領域が、熱発
生エレメント230によって放射される熱に同時に供され
る場合、ウェブ14の延伸は促進され、そしてより望まし
く延伸が行われる。シート10Uを延伸する他の方法は、
本明細書の開示を考慮すれば当業者に明らかである。ポ
リマー性シートの延伸の方法は、R.Blakeの米国特許第
2,547,736号、Edwin H.LandおよびW.Ryanの米国特許第
2,547,763号、ならびにS.Balkanの米国特許第2,804,652
号などの特許に記載されている。
延伸の後、配向したポリマー性シートはいくらかの繊
維的性質を呈し、延伸方向に対する横方向の引張強度は
減少する。この状態において、配向したポリマー性シー
トは、取り扱いおよび操作による、皺(wrinkling)、
折り目(creasing)、および他の類似した物理的な人為
的結果(artifact)が生じやすい。従って、配向したポ
リマー性シートは、望ましくはシートへのキャリアウェ
ブ12の結合または積層によって保護される(簡単化のた
め図3には示しているが、延伸装置200と一体化したま
たは延伸装置に取り付けられたユニットまたはシステム
において、キャリアウェブ12がウェブスプール120から
輸送されることは必要としない)。
任意の種々の材料が、キャリアウェブ12に使用され得
る。適切なキャリアウェブ材料は、セルロースエステル
(例えば、ニトロセルロース、酢酸セルロース、酢酸酪
酸セルロース)、ポリエステル、ポリカーボネート、ア
クリルなどのビニルポリマー、およびシート状の光透過
性形態で供給され得る他の支持材料のような、公知のポ
リマー性シート材料を包含する。ポリエステルは特に有
用であり、それは具体的用途およびそれらの要求に依存
する。他のポリエチレンテレフタレート材料が使用され
得るが、好ましいポリエステルは、MylarおよびEstarの
商標名で入手可能なポリエチレンテレフタレートであ
る。支持材料の厚みは、具体的用途に応じて変化する。
通常、製造を考慮すると、約0.5ミル(0.013mm)〜約20
ミル(0.51mm)の厚みを有する支持材料が、簡便に使用
され得る。
ポリビニルアルコール接着剤およびポリウレタン接着
剤材料を含む任意の種々の接着剤が、積層に使用され得
る。偏光子は通常、光学的用途に使用されるので、偏光
子の光透過特性に受容不可能な影響を有さない接着剤材
料が一般に使用される。接着剤材料の厚みは、具体的用
途に応じて変化する。通常、約0.25ミル(0.006mm)〜
約1.0ミル(0.025mm)の厚みが好ましい。
キャリアウェブ12上で支持されて、配向シートは、脱
水装置300(あるいは他の類似する機構またはシステ
ム)に輸送され、ここで配向シートは処理されてその一
部が「転換」され、ポリ(ビニレン−co−ビニルアルコ
ール)のブロックコポリマーからなる偏光分子が得られ
る。これは例えば、配向シートを適切な脱水触媒(好ま
しくは塩酸蒸気)に曝し、続いて曝された(fumed)シ
ートを125℃を越える温度で加熱することによって達成
され得る。
1つの特定の実施態様では、ウェブ支持(web−born
e)シートの配向ポリマー側(すなわち、下部表面)
は、約1分間、装置300中で発煙酸のバットから短い距
離に維持され、この間、シートに密接に隣接し約130F゜
の温度で維持された加熱カバーまたは同等の手段(図示
せず)により加温される。次いで、触媒として機能する
酸の煙と共に、配向シートは加熱オーブンを通過し、そ
こで約250F゜〜約350F゜の温度に約1/2分(またはそれ
より長く)供される。これにより、配向シートは、所望
の脱水生成物ポリビニレンに「転換」される。
加熱時間、温度および酸濃度の具体的条件は、特に重
要ではない。コポリマーの形成およびそれに付随する偏
光特性に損害を与えることのない方法のパラメータの相
当の範囲が存在する。例えば、酸の煙の配向シートへの
浸透の程度は、バット中の酸の温度を変えること、配向
シートの煙への曝露時間を変えること、およびシートに
隣接する加熱エレメントの温度を変えることにより制御
され得る。さらに、最初にポリビニルアルコールの未延
伸シートを脱水触媒に曝し、続いてシートの加熱および
延伸を同時に行うことで、適切な結果が得られ得る。
本発明の高効率「K−シート」型偏光子を製造するた
めに、脱水され、煙に曝され、そして配向したシート10
は、次いで前述の伸長工程に供され、ここで、中間(い
わゆる「Raw−K」)シート10Iは、最初の延伸で得られ
たものを越える程度まで(一般に、さらに10%〜160
%、そして、最終的な延伸度がシートの所定の初期長さ
の少なくとも4.8倍(好ましくは、ずっと大きい)であ
るように)一方向に伸長される(すなわち、「再延伸さ
れる」)。
図3に示されるように、この伸長工程は、望ましくは
(しかし必ずしも必要ではないが)ホウ素浴400中で行
われる。このような工程を行う過程において、配向した
ポリ(ビニレン−co−ビニルアルコール)分子を含むシ
ート10Iは、ホウ酸および/またはホウ砂の水溶液で処
理され、同時にまたは続いて、最終の延伸度がシートの
初期長さの少なくとも4.8倍と(好ましくは、ずっと大
きく)なるようにして、シートがさらに10%〜160%延
伸される。図3に例示されるように、中間シート10
Iは、その最初に伸長された長さ3.6′(1.094m)からさ
らに約38%延伸され、5′(1.520m)の長さおよび1.
7′(0.517m)の幅を有する高効率「K−シート型」偏
光子10が得られる。前述の方法パラメータに関して、
5′(1.520m)という偏光子10の長さは、未加工のアモ
ルファスポリマー性シート10Uの所定の初期長さの4.8倍
よりも大きい(すなわち、5倍大きい)。
図3に示されるように、転換および配向したシート10
Iの伸長は、上記のアモルファスシート10Uの延伸と同様
の方法(すなわち、高速および低速ローラー410および4
20の使用)により達成され得る。初期の延伸工程に関し
て、代わりの伸長方法が使用され得る。
図3において伸長はホウ酸浴400中で行われるように
示されているが、本発明は、伸長工程の時間および位置
には制限されず、そして、ホウ素化はその実施について
絶対的に必要なものではない。例えば、シート10Iはホ
ウ酸浴400中に浸されて軟化および/または膨潤(「緩
和」)し得、続いて取り出され得、次いで伸長され得
る。同時に、シート10Iは、伸長され得、次いで、ホウ
素浴400に浸され得る。極端であるが実行可能な場合に
おいては、シート10Iは前、後、または同時のホウ素化
のいずれも行うことなく伸長され得る。しかし、実施者
が留意するように、ホウ素イオン含有溶液への前浸漬ま
たは同時の浸漬は、シート10Iの伸長を大きく促進し、
従って10Iを伸長する場合に実施されるのが好ましい。
さらに、図3では単一の浴のみが示されているが、ホ
ウ素化は2つ(またはそれ以上の)浴を使用し得る。例
えば、2浴ホウ素化(two−bath boration)において
は、第1の浴は水を含み得、そして第2の浴は、ホウ素
イオンが寄与する種を含み得る。あるいは、その順序は
逆転し得、または、両方の浴は種々の濃度および/また
はホウ素イオンが寄与する種の混合物を含み得る。伸長
は、これらの浴の任意の1つの中で行われ得る。
シート10Iがホウ素化される場合、ホウ素化溶液は通
常ホウ酸と水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムのい
ずれかとを、あるいはホウ酸ナトリウムおよびホウ酸カ
リウムからなるクラスの物質(好ましくはホウ砂)を含
有する。配向した偏光シートが供される溶液中のホウ酸
およびホウ砂または他のホウ酸塩の濃度は重要ではな
い。好ましくは、ホウ酸は、ホウ砂または他のホウ酸塩
よりも高い濃度で存在し、そして、好ましい濃度は、9
重量%のホウ酸および3重量%のホウ砂を含む。しか
し、他の好ましい濃度は、16重量%またはそれより高い
濃度のホウ酸および約6重量%の濃度のホウ砂を含有す
る溶液、あるいは9重量%のホウ酸および1重量%のホ
ウ砂または示された範囲内での他の変形例の濃度を有す
る溶液を包含し得る。好ましくは、この溶液は1重量%
〜6重量%のホウ砂および約5重量%〜約20重量%のホ
ウ酸を含有すべきである。偏光シートまたはフィルム
を、約4分またはそれより僅かに長い間、好ましくは溶
液温度を約60℃に維持して、これらの溶液中に浸される
(imbibed)。
分子的に配向したポリマー性シートのホウ素化は、相
当の変形に供される。例えば、ホウ酸溶液の温度は、ほ
ぼ室温から沸点まで変化し得、そしてその濃度は、高温
度で増加し得る。架橋が起こる前にシートを速く「膨
潤」させるために、溶液は少なくとも60℃付近まで加熱
されることが望ましい。従って、得られたシートが実質
的に改良された安定性を有することに留意する必要があ
るが、室温では、架橋した材料は、溶液のさらなる浸透
を効果的に妨げるシート表面に隣接したバリア層を形成
する傾向がある。
さらに別のホウ素化の方法およびそれにより得られる
効果は、特許文献中で説明される。ホウ素化に関するさ
らなる詳細については、米国特許第2,445,555号、同第
2,453,186号、同第2,554,850号、および同第2,674,159
号が参考にされ得る。
伸長工程に続いて、得られた高効率K−偏光子10は、
再びキャリアウェブ12に結合または積層され得る。キャ
リアウェブ(図3のスプール160上に示される)は、そ
の伸長前に煙に曝された配向シート10Iから剥がされた
ウェブと同一または相異なる。ウェブ12に支持されて、
比較的容易に、そして取り扱いの欠点(例えば、皺、折
り目など)の頻度が少なく、偏光子シート10はローラー
110上に「乗せられる」(「taken−up」)。
本発明の実施態様である偏光子シートは、支持シート
またはフィルム(例えば、ガラスシートまたは他の有機
プラスチック材料のシート)の間で、あるいはこのよう
なシートまたはフィルムに積層され得;積層または未積
層の形態のいずれかである本発明の偏光子が、従来使用
されてきた偏光プラスチック材料の他の形態(例えば、
液晶ディスプレイパネル、サングラス、サンバイザー、
窓ガラス、CRT−モニターグレア除去システム、広告デ
ィスプレイ、グレアマスク(glare mask)、および部屋
の仕切り)のいずれにも使用され得るということは、当
然明らかである。最終製品の用途に関わらず、ポリ(ビ
ニレン−co−ビニルアルコール)複合体、特にホウ酸/
ホウ砂との複合体の偏光特性は、米国特許第2,255,940
号(Rogers)および同第2,445,555号(Binda)に従って
調製される偏光シートの対応する特性に対して顕著に改
善される(例えば、図2を参照のこと)。
本明細書においては、本発明を分子的に配向したポリ
ビニルアルコールに由来する偏光シートを主に参照して
記載しているが、ポリビニルアルコール以外の分子的に
配向したポリマーの使用が意図されることが理解される
べきである。これに関して、ポリマー性の出発物質は、
任意のヒドロキシル化された直鎖状高分子量ポリマーま
たはそれらの誘導体、あるいはヒドロキシル化された直
鎖状高分子量ポリマーに転換され得る任意の化合物から
選択され得る。特に、ポリビニルアルコール以外に、本
発明者らは、分子的に配向したシートまたはフィルムが
形成され得る材料として、ポリビニルアセタール、ポリ
ビニルケタール、およびポリヒドロキシアルカンの使用
を意図する。従って、本発明の偏光子は、記載されたク
ラスの分子的に配向したポリビニルオキシ化合物の脱水
生成物を含むと説明され得る。
用語「ポリビニルアルコールのアセタールおよびケタ
ール」は、それぞれアルデヒドおよびケトンでの加水分
解および縮合の連続的工程または組合わせた工程によっ
て、ポリ酢酸ビニルから形成される樹脂のクラスの属で
あると理解されるべきである。しかし、本発明がポリビ
ニルアルコールの混合ポリマーまたは誘導体について実
施される場合、不完全な誘導体が使用される(すなわ
ち、後に続くエステル化反応を開始するために、ポリビ
ニルアルコールのいくらかのヒドロキシル基を未反応の
まま残す)べきであることが指摘されるべきである。
本発明の製品は、フィルタが比較的強い光源に近接し
て配置される表示素子における偏光フィルタ(このよう
なフィルタは長期間にわたり連続的に光を当てられる)
として特に有用である。これらの環境では、偏光フィル
タは、長期間、125F゜付近またはさらに高い温度に曝さ
れ得る。このような長期間の熱への曝露の後、本発明の
フィルタは、高効率偏光特性の許容不可能な損失も、変
色も、暗化も示さない。
さらに本発明を示すため、以下の実施例が提供される
が、本発明はこれらに限定されると解釈されるべきでは
ない。他に示されない限り、全ての部、百分率、および
比は重量基準である。実施例において、二色性比、透過
率、および偏光効率は、以下の方法により決定される。
フィルムの偏光光学的特性の尺度としての二色性比RD
は、次のように定義される: RD=Apar/Aperp ここで、AparおよびAperpは、吸収分光法により決定さ
れる。
吸収は、例えば、サンプルおよび参照光線の両方に偏
光子が配置されたUV/VIS分光光度計を用いて測定され
る。光二色性比の測定については、サンプルおよび参照
光線は、いずれも白色光の光線である。分光二色性比の
測定では、光線は、観察される発色団の共役長さに対応
する波長の光線である。両方の場合において、400nmと7
00nmとの間の吸収スペクトルは、サンプル光線中の偏光
子の光学軸に平行な、および、次いでサンプル偏光子を
90度回転させた後のフィルムサンプルの光学軸と考えら
れる。従って、それぞれAparおよびAperpで示される、
両方の場合の最大吸収波長における吸収が決定され、そ
れからRDが算出され得る。
可視光線(波長:400nm〜700nm)の透過率もまた、分
光光度計により決定される。偏光子は入射光側に配置さ
れる。偏光フィルムサンプルの透過軸を偏光子の光学軸
に重ね、次いで、それらを直角に配置する。次いで、そ
れぞれの場合における偏光フィルムの透過率が決定され
た。
このデータの代数学的意味を、透過率とした。偏光効
率は、軸が互いに平行になるように2つの偏光フィルム
を重ねることで決定される平行軸における透過率
(Tpar)および、軸が互いに直交するように2つの偏光
フィルムを重ねることで決定される直交軸における透過
率(Tperp)を決定することによって、以下の式に従っ
て算出された: 偏光効率(%)=(Tpar−Tperp)/(Tpar+Tperp
×100 偏光フィルムの透過率および偏光効率の最大値におけ
る理想的組合せは、それぞれ50%および100%である。
偏光フィルムは通常、その上に積層された保護フィル
ムを有する状態で使用されるが、非保護偏光フィルムの
種々の特性は、以下の実施例および比較例で決定され
た。
実施例 実施例1〜4 高分子量ポリビニルアルコール(98.0%またはそれよ
り多い加水分解物)のシート(約2ミルの厚さ)を、適
度の加熱(約125℃)の下、初期長さの3.6倍に一方向に
延伸した。ポリビニレンの共役ブロックを生成するため
に、延伸したシートを次いで脱水触媒(すなわち、発煙
塩酸蒸気)に曝し、次いで、125℃を超える温度に加熱
した。続いて、シートをホウ酸およびホウ砂の水溶液に
浸漬した。最後に、所望の高効率K−シート偏光子を得
るために、シートをさらに10%〜60%(ホウ素化処理で
得られるその長さに基づく)、一方向に伸長した。その
結果、各々のシートの最終的な延伸度は、初期長さに比
較して少なくとも4.8倍となった。
ホウ素化および一方向伸長工程の前に、中間製品のサ
ンプル(「Raw K」)を定量的に分析したところ、21.5
%の透過率(KV)、97.6%の偏光効率、および7.0の光
二色性比(RD)を有することを示した。比較のため、高
効率K−シートおよびコントロール(A)のサンプルの
同様な分析を行った。その結果を以下の表1に再現す
る。
表1から明らかなように、透過率KVおよび光二色性比
RDは、伸長に供された全てのサンプル(すなわち、実施
例1〜4)について顕著に改善される。
実施例5および6 初期長さの4.0倍に一方向に延伸したポリビニルアル
コールのシートを、実施例1〜4の方法により脱水し
た。中間の「Raw−K」サンプルは16.7の透過率KV、98.
80の偏光効率、および8の光二色性比RDを示した。サン
プルを次いで、再び実施例1〜4の方法に従って、ホウ
素化および一方向に伸長した。分析の結果を以下の表2
に記載する。
表2から明らかなように、透過率KVおよび光二色性比
RDは、伸長に供された全てのサンプル(すなわち、実施
例5および6)について顕著に改善される。
実施例7および8 初期長さの4.5倍に一方向に延伸したポリビニルアル
コールのシートを、実施例1〜4の方法により脱水し
た。この中間の「Raw−K」サンプルは19.63の透過率
KV、99.69の偏光効率、および8.5の光二色性比RDを示し
た。サンプルを次いで、再び実施例1〜4の方法に従っ
て、ホウ素化および一方向に伸長した。分析の結果を以
下の表3に記載する。
表3から明らかなように、透過率KVおよび光二色性比
RDは、伸長に供された全てのサンプル(すなわち、実施
例7および8)について顕著に改善される。
要約すると、実施例1〜8より明らかなように、K−
シート製造プロセスにおいて伸長工程を実施することに
より、明らかに改善された偏光特性が得られ得る。しか
し、本発明の実施態様である製品および方法において、
特定の変形および改善がなされ得るので、本実施例に含
まれる全ての事項は例示であり、限定ではないことが意
図される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29L 7:00 11:00 C08L 29:04 (72)発明者 カエル, ジョン ジェイ. アメリカ合衆国 マサチューセッツ 01756, メンドン,ミルトル ストリ ート 3 (72)発明者 ベネット, スチュワート アメリカ合衆国 マサチューセッツ 01742, コンコード,アナースナック ヒル ロード 133 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 5/30

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリビニルアルコールシートの分子脱水に
    よって形成されるポリビニレンブロックを有するポリビ
    ニルアルコール/ポリビニレンブロックコポリマー材料
    の分子的に配向したシートを有する偏光子であって; 該ポリビニルアルコール/ポリビニレンブロックコポリ
    マー材料の分子的に配向したシートが、2〜24の範囲に
    わたって、該コポリマーの該ポリビニレンブロックの共
    役ビニレン繰り返し単位の長さnが変化するポリビニル
    アルコール/ポリビニレンブロックコポリマー材料の偏
    光分子の実質的に均一な分布を有し; 該ブロックの分光二色性比RDにより決定される該偏光分
    子の配向度が、該範囲にわたって、該ポリビニレンブロ
    ックの長さnの増加とともに増加し; 該ブロックの200nm〜700nmの波長の吸収によって決定さ
    れる該ポリビニレンブロックの各々の濃度は、n=19〜
    24の範囲の該ポリビニレンブロックの各々の該吸収によ
    り決定される濃度が、n=14または15の範囲の任意の該
    ポリビニレンブロックの該吸収により決定される濃度の
    少なくとも約70%であるような濃度であり; 該偏光子シートは、少なくとも約45の光二色性比(RD
    を示す、偏光子。
  2. 【請求項2】前記シートの一部が、前記ポリビニルアル
    コール/ポリビニレンブロックコポリマーとホウ酸との
    耐湿性付与複合体をさらに有する、請求項1に記載の偏
    光子。
  3. 【請求項3】前記シートの一部が、前記ポリビニルアル
    コール/ポリビニレンブロックコポリマーとホウ砂との
    耐湿性付与複合体をさらに有する、請求項1に記載の偏
    光子。
  4. 【請求項4】前記分子の前記配向および前記吸収により
    決定される濃度が、セグメント特有の波長での前記分光
    二色性比RDが少なくとも以下の表に示される対応する値
    であるようなものである、請求項1に記載の偏光子:
  5. 【請求項5】前記ポリビニルアルコール/ポリビニレン
    ブロックコポリマー材料のシートが、延伸および伸長さ
    れたシートである、請求項1に記載の偏光子。
  6. 【請求項6】前記ポリビニルアルコール/ポリビニレン
    ブロックコポリマー材料のシートが、延伸、ホウ素化、
    および伸長されたシートである、請求項1に記載の偏光
    子。
  7. 【請求項7】所定の初期長さを有し、そしてヒドロキシ
    ル化された直鎖状高分子量ポリマーを含むポリマー性シ
    ートから偏光子を製造する方法であって、以下の工程を
    包含する、方法: (a)該ポリマー性シートを、初期長さの約2.0倍〜約
    5.0倍に一方向に延伸する工程; (b)該延伸されたシートを発煙酸蒸気に曝す工程; (c)該煙に曝された配向シートを、該煙に曝されたシ
    ートの脱水を行うに適切な温度で加熱し、それにより、
    光吸収性ビニレンブロックセグメントを形成する工程;
    および (d)全体の延伸度が、該所定の初期長さの少なくとも
    4.8倍になるように、該脱水され煙に曝された配向シー
    トを一方向にさらに10〜160%伸長する工程。
  8. 【請求項8】前記ヒドロキシル化された直鎖状高分子量
    ポリマーがポリビニルアルコールである、請求項7に記
    載の方法。
  9. 【請求項9】前記脱水され煙に曝された配向シートが、
    ホウ素イオン含有溶液中で一方向に伸長される、請求項
    8に記載の方法。
  10. 【請求項10】前記酸の煙に曝されそして加熱されたポ
    リマー性シートがキャリアウェブ上で支持され、該キャ
    リアウェブによる支持が前記一方向伸長の前に中断さ
    れ、そして該一方向伸長の後に継続される、請求項9に
    記載の方法。
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