JP3001221B2 - 重荷重用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

重荷重用空気入りラジアルタイヤ

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JP3001221B2
JP3001221B2 JP2063349A JP6334990A JP3001221B2 JP 3001221 B2 JP3001221 B2 JP 3001221B2 JP 2063349 A JP2063349 A JP 2063349A JP 6334990 A JP6334990 A JP 6334990A JP 3001221 B2 JP3001221 B2 JP 3001221B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はトラツクやバス等に用いられる重荷重用空気
入りラジアルタイヤに関する。
〔従来の技術〕
トラツクやバス等に用いられる重荷重用空気入りラジ
アルタイヤには、カーカスとトレツド表面との間に複数
枚のベルトが層状に配設されるとともに当該ベルトのう
ち最もタイヤ半径方向外側に配置される最外層のベルト
とトレツド表面との間に補強ベルトが配設される構造の
ものがある。
この種の重荷重用空気入りラジアルタイヤでは、補強
ベルトによって内圧作用時の径成長量を均一化すること
により、ベルト間の剪断歪量を低減してベルトの耐久性
を向上できるようになっている。すなわち、内圧作用時
のタイヤ幅方向端部の径成長量がタイヤ幅方向中央部の
径成長量よりも極めて大きく、この径成長量の差によっ
てベルト間に剪断歪が生じてベルトのタイヤ幅方向端部
やベルト間でのセパレーシヨンの発生の原因となる。こ
のため、最外層のベルトとトレツド表面との間に補強ベ
ルトを配設して内圧作用時にタイヤ幅方向端部の径成長
を抑制して内圧作用時の径成長量の均一化を図ることに
よりベルト間の剪断歪量を低減してベルトの耐久性を向
上するようにしていた。
ところで、荷重作用時には接地部分でタイヤ幅方向端
部がタイヤ半径方向外側への曲げ力を受けてタイヤ半径
方向外側に撓み、この撓みに追従して各ベルトのタイヤ
幅方向端部がタイヤ半径方向外側に撓んでベルト間に剪
断歪が生じることとなる。したがって、タイヤ幅方向端
部においてタイヤ半径方向外側への各ベルトの曲げ剛性
を向上すれば、荷重作用時に各ベルトの撓みを抑制して
ベルト間の剪断歪量をより低減でき、ベルトの耐久性を
より一層向上できる。
ところが、最外層のベルトとトレツド表面との間に補
強ベルトを設けたのでは、荷重作用時に各ベルトの撓み
を有効に抑制できず、ベルトの耐久性向上の余地があっ
た。すなわち、最外層のベルトよりもタイヤ半径方向外
側に補強ベルトを設けたのでは、補強ベルトがタイヤ半
径方向外側への各ベルトの曲げ剛性向上に有効に寄与し
ない。このため、荷重作用時に各ベルトの撓みを有効に
抑制できず、各ベルト間の剪断歪を有効に抑制できな
い。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は上記事実を考慮し、トレツドとカーカスとの
間に層状に配設される複数枚のベルトの耐久性をより一
層向上できる重荷重用空気入りラジアルタイヤを得るこ
とが目的である。
〔課題を解決するための手段〕
本発明はトレツド表面とカーカスとの間にタイヤ周方
向に対して傾斜するコードを有する複数枚のベルトが層
状に配設される重荷重用空気入りラジアルタイヤであっ
て、ベルトのうち最もタイヤ半径方向内側に配置される
最内層のベルトとカーカスとの間で当該最内層のベルト
のタイヤ幅方向端部よりもタイヤ幅方向中央部寄りに少
なくとも当該最内層のベルトのタイヤ幅方向寸法の3〜
10%の距離だけ離間した部位からタイヤ幅方向中央部寄
りに、タイヤ周方向に対して0〜5度の角度でタイヤ周
方向に延びるコードを有し且つ当該最内層のベルトのタ
イヤ幅方向寸法の10〜30%のタイヤ幅方向寸法を有する
補強ベルトをタイヤの変曲点を跨いで設けたことを特徴
としている。
また、補強ベルトのコードは引張荷重10kgでの弾性伸
びと塑性伸びを加えた伸び率が2%以下の強度を有する
ことを特徴としている。
〔作用〕
上記構成の本発明によれば、トレツド表面とカーカス
との間に層状に配設される複数枚のベルトのうち最もタ
イヤ半径方向内側に配意される最内層のベルトとカーカ
スとの間で且つ最内層のベルトのタイヤ幅方向端部付近
からタイヤ幅方向中央部寄りに補強ベルトが延在され、
内圧作用時に補強ベルトによってタイヤ幅方向端部の径
成長を抑制して内圧作用時の径成長量を均一化できる。
また、補強ベルトによって各ベルトのタイヤ半径方向外
側への曲げ剛性が有効に向上されて荷重作用時に各ベル
トの撓みを有効に抑制できる。これにより、特に荷重作
用時のベルト間の剪断歪量が従来以上に低減されてベル
トの耐久性が従来以上に向上される。なお、本発明は扁
平率が70%以下の重荷重用空気入りラジアルタイヤ、す
なわち内圧作用時の幅方向端部の径成長量がタイヤ幅方
向中央部と比較して著しく大きくなる重荷重用空気入り
ラジアルタイヤに有効である。
また、補強ベルトは最内層のベルトのタイヤ幅方向端
部からタイヤ幅方向中央部寄りに少なくとも最内層のベ
ルトのタイヤ幅方向寸法の3〜10%の距離だけ離間した
部位からタイヤ幅方向中央部寄りに最内層のベルトのタ
イヤ幅方向寸法の10〜30%のタイヤ幅方向寸法をもって
タイヤの変曲点を跨いで配置されるので、新たな故障源
となることなく、内圧作用時にタイヤ幅方向端部の径成
長を有効に抑制できる。すなわち、最内層のベルトの幅
方向端部の近傍部分は内圧作用時の径成長の大きな歪場
となるが、最内層のベルトの幅方向端部からタイヤ幅方
向中央部寄りに最内層のベルトのタイヤ幅方向寸法の3
%の距離だけ離間した部位よりもタイヤ幅方向中央部寄
りの補強ベルトの配設部位ではその歪場の影響が少な
く、補強ベルトが新たな故障源となることがない。但
し、最内層のベルトの幅方向端部からタイヤ幅方向中央
部寄りに最内層のベルトのタイヤ幅方向寸法の10%を超
える距離だけ離間した部位よりもタイヤ幅方向中央部寄
りに補強ベルトを配設したのでは、内圧作用時の径成長
の十分な抑制効果を期待できない。また、補強ベルトの
タイヤ幅方向寸法が小さすぎる場合には内圧作用時の径
成長の十分な抑制効果を期待できず、補強ベルトのタイ
ヤ幅方向寸法が大きすぎる場合には補強ベルトが発熱源
となって故障発生の原因となるが、補強ベルトのタイヤ
幅方向寸法が最内層のベルトのタイヤ幅方向寸法の10%
〜30%の範囲内では内圧作用時の径成長を十分に抑制で
き、しかも発熱も少なく補強ベルトが新たな故障源とな
ることがない。
また、補強ベルトのコードがタイヤ周方向に対して0
〜5度の角度でタイヤ周方向に延びる構成なので、補強
ベルトのコードが最内層のベルトのコードと交差されて
補強ベルトによって内圧作用時の径成長を有効に抑制で
きる。
また、補強ベルトを引張荷重10kgでの弾性伸びと塑性
伸びを加えた伸び率が2%以下の強度を有するコードで
構成すれば、補強ベルトに内圧作用時の径成長を有効に
抑制し且つ荷重作用時の各ベルトの撓みを有効に抑制す
るのに十分な強度を持たせることができる。
〔実施例〕
第1図には、本発明が適用された重荷重用空気入りラ
ジアルタイヤ10が示されている。なお、重荷重用空気入
りラジアルタイヤ10はタイヤ幅方向中央部分を境として
タイヤ幅方向両側が対称となっており、第1図では便宜
上、タイヤ幅方向中央部分をC/Lとして示し、このC/Lを
境としてタイヤ幅方向片側が省略されている。
この重荷重用空気入りラジアルタイヤ10では、第1図
に示される如くタイヤ軸回りにリング状に配置されるビ
ードコア12に複数の半径方向カーカス14の両端部がタイ
ヤ幅方向中央側からタイヤ幅方向外側に巻き上げられ、
カーカス14の中間部がトロイド形状とされている。
このカーカス14とトレツド表面16との間には、三枚の
スチールベルト18、20、22がタイヤ半径方向(第1図上
下方向)に層状に配設されている。なお、トレツド表面
16には、タイヤ幅方向(第1図左右方向)端部付近に表
面曲率の変曲点24が設けられ、この変曲点24を境として
タイヤ幅方向外側表面がタイヤ幅方向中央側表面よりも
小さい曲率で湾曲されている。すなわち、変曲点24を境
としてタイヤ幅方向外側のトレツド表面16の曲率半径R1
がタイヤ幅方向中央側のトレツド表面16の曲率半径R2よ
りも小さく設定されている。
各スチールベルト18、20、22はそれぞれタイヤ周方向
に対して傾斜するコード18A、20A、22Aを有している。
具体的には最もタイヤ半径方向内側(第1図下側)に配
置される最内層のスチールベルト18のコード18Aがタイ
ヤ周方向に対して角度64度の傾きをもって傾斜され、タ
イヤ半径方向中間位置に配置される中層のスチールベル
ト20のコード20Aがタイヤ周方向に対して最内層のスチ
ールベルト18のコード18Aと同方向に角度18度の傾きを
もって傾斜され、また、最もタイヤ半径方向外側(第1
図上側)に配置される最外層のスチールベルト22のコー
ド22Aがタイヤ周方向に対して中層のスチールベルト18
のコード18Aと反対の方向に角度18度の傾きをもって傾
斜されている。
なお、スチールベルト18、20、22はタイヤ周方向に対
して傾斜するコード18A、20A、22Aを有する構成であれ
ばよいが、好ましくは最もタイヤ半径方向内側(第1図
下側)に配置される最内層のスチールベルト18のコード
18Aがタイヤ周方向に対して角度40〜70度の範囲内の傾
きをもって傾斜され、他の各層のスチールベルト20、22
のコード20A、22Aがタイヤ周方向に対して角度10〜30度
の範囲内の傾きをもって傾斜される構成である。また、
スチールベルトはタイヤ半径方向(第1図上下方向)に
複数枚設けられる構成であればよく、四枚以上設け、こ
れらをタイヤ半径方向(第1図上下方向)に層状に配列
するようにしてもよい。
これらの各スチールベルト18、20、22のタイヤ半径方
向内側部位、すなわち最もタイヤ半径方向内側(第1図
下側)に配置される最内層のスチールベルト18とカーカ
ス14との間には、タイヤ幅方向端部付近に二枚のレイヤ
ーベルト26がタイヤ半径方向に層状に配設されている。
なお、レイヤーベルト26は一枚であってもよく、またタ
イヤ半径方向に層状に三枚以上配設するようにしてもよ
い。
レイヤーベルト26は引張荷重10kgでの弾性伸びと塑性
伸びを加えた伸び率が2%以下で且つタイヤ周方向に対
して0度方向に延びるコード26Aを有している。すなわ
ち、レイヤーベルト26のコード26Aは最内層のスチール
ベルト18のコード18Aと交差されている。なお、引張荷
重10kgでの弾性伸びと塑性伸びを加えた伸び率が2%以
下のコード26Aとしては例えばスチール、テキスタイ
ル、又はアラミド繊維等で構成されるものがある。ま
た、レイヤーベルト26としてはコード26Aがタイヤ周方
向に対して角度0〜5度の範囲内でタイヤ周方向に沿っ
て延びることが好ましく、その角度が0度以外の場合に
はタイヤ周方向に対して最内層(第1図下側)のスチー
ルベルト18のコード18Aと反対方向に傾斜されて最内層
のスチールベルト18のコード18Aと交差されることが望
ましい。
このように構成される各レイヤーベルト26は内層と外
層の両者のタイヤ幅方向寸法B1が同一で、最内層のスチ
ールベルト18のタイヤ幅方向端部よりもタイヤ幅方向中
央部寄りに所定距離だけ離間した部位からタイヤ幅方向
中央部寄りに変曲点24を超える部位にかけてタイヤ幅方
向に延在されている。詳しく説明すると、各レイヤーベ
ルト26が最内層のスチールベルト18の幅方向端部よりも
タイヤ幅方向中央部寄りに配置され、最内層のスチール
ベルト18の幅方向端部と各レイヤーベルト26の幅方向端
部との離間寸法B2が10mm(最内層のスチールベルト18の
タイヤ幅方向寸法B3の4%)となっている。また、各レ
イヤーベルト26のタイヤ幅方向寸法B1が50mm(最内層の
スチールベルト18のタイヤ幅方向寸法B3の20%)となっ
ている。これによって、各レイヤーベルト26が最内層の
スチールベルト18のタイヤ幅方向端部よりもタイヤ幅方
向中央部寄りに所定距離だけ離間した部位からタイヤ幅
方向中央部寄りに変曲点24を超える部位にかけてタイヤ
幅方向に延在されている。
なお、レイヤーベルト26はタイヤ半径方向に層状に複
数枚設ける場合にはこれらの各レイヤーベルト26のタイ
ヤ幅方向寸法B1を同一とする場合に限らず、各レイヤー
ベルト26のタイヤ幅方向寸法B1を互いに変えるようにし
てもよい。但し、レイヤーベルト26のコード26Aの弾性
率を考慮すると、各レイヤーベルト26のタイヤ幅方向寸
法B1は同一とすることが好ましい。
上記の構成によれば、トレツド表面16とカーカス14と
の間に層状に配設される各スチールベルト18、20、22の
うち最もタイヤ半径方向内側(第1図下側)に配置され
る最内層のスチールベルト18とカーカス14との間で且つ
最内層のスチールベルト18のタイヤ幅方向端部付近から
タイヤ幅方向中央部寄りにトレツド表面16の変曲点24を
超える部位にかけてレイヤーベルト26が延在され、内圧
作用時にレイヤーベルト26によってタイヤ幅方向端部の
径成長を抑制して内圧作用時の径成長量を均一化でき
る。特に、レイヤーベルト26がタイヤ幅方向端部付近か
らトレツド表面16の変曲点24を超える部位にかけて延在
されるので、内圧作用時にレイヤーベルト26によってタ
イヤ幅方向端部の径成長だけでなく、トレツド表面16の
変曲点24付近での径成長も抑制でき、内圧作用時の径成
長量を有効に均一化できる。また、レイヤーベルト26に
よって各スチールベルト18、20、22のタイヤ半径方向外
側への曲げ剛性が有効に向上されて荷重作用時に各スチ
ールベルト18、20、22の撓みを有効に抑制できる。これ
により、特に荷重作用時の各スチールベルト18、20、22
間の剪断歪量が従来以上に低減されて各スチールベルト
18、20、22の耐久性が従来以上に向上される。
なお、レイヤーベルト26のコード26Aを引張荷重10kg
での弾性伸びと塑性伸びを加えた伸び率が2%以下の強
度を有するものとしたので、レイヤーベルト26に内圧作
用時の径成長を有効に抑制し且つ荷重作用時の各スチー
ルベルト18、20、22の撓みを有効に抑制するのに十分な
強度を持たせることができる。
また、レイヤーベルト26のコード26Aをタイヤ周方向
に対して0度方向に延びる構成としたので、レイヤーベ
ルト26のコード26Aが最内層のスチールベルト18のコー
ド18Aと交差されてレイヤーベルト26によって内圧作用
時の径成長を有効に抑制できる。
(実施例1) 下記に記載のタイヤ仕様の下、内圧8.5kg/cm2での内
圧作用時のスチールベルト間の剪断歪量と荷重8500kgで
の荷重作用時のスチールベルト間の剪断歪量を測定する
とともに同一条件下でレイヤーベルトを配設しないタイ
ヤ及び最外層のスチールベルトとトレツド表面との間に
レイヤーベルトを配設したタイヤの内圧作用時のスチー
ルベルト間の剪断歪と荷重作用時のスチールベルト間の
剪断歪を測定し、レイヤーベルトによる内圧作用時及び
荷重作用時のスチールベルト間の剪断歪の抑制効果を調
べた。なお、各態様でのスチールベルト間の剪断歪の測
定はスチールベルト間の剪断歪の最も大きい部位、すな
わち最外層のスチールベルトのタイヤ幅方向端部での最
外層のスチールベルトとこれに隣接する中層のスチール
ベルトとの間の部分で行った。
タイヤ仕様 1.タイヤサイズ385/65 R22.5 2.スチールベルト (1)タイヤ半径方向に層状に三列配置したもの。
(2)最内層のスチールベルトのコードをタイヤ周方
向に対して角度64度の傾きをもって傾斜させ、中層のス
チールベルトのコードをタイヤ周方向に対して最内層の
スチールベルトのコードと同方向に角度18度の傾きをも
って傾斜させ、また最外層のスチールベルトのコードを
タイヤ周方向に対して中層のスチールベルトのコードと
反対の方向に角度18度の傾きをもって傾斜させたもの。
(3)最内層のスチールベルトのタイヤ幅方向寸法が
260mmのもの。
(4)最外層のスチールベルトのタイヤ幅方向寸法が
270mmのもの。
3.レイヤーベルト(補強ベルト) (1)1500デニールのケブラー(商品名)一本のコー
ドを、タイヤ周方向に対して0度方向に、スパイラル状
にタイヤ半径方向に層状に二列配置したもの。
(2)タイヤ幅方向寸法が50mm(最内層のスチールベ
ルトのタイヤ幅方向寸法の20%、最外層のスチールベル
トのタイヤ幅方向寸法の20%)のもの。
(3)最内層のスチールベルトとカーカスとの間に配
置したもの。
(4)最内層のスチールベルトのタイヤ幅方向端部よ
りもタイヤ幅方向中央部寄りに配置され、最内層のスチ
ールベルトのタイヤ幅方向端部との離間寸法が10mm(最
内層のスチールベルトのタイヤ幅方向寸法の4%)のも
の(最外層のスチールベルトとトレツド表面との間に配
置する場合には最外層のスチールベルトのタイヤ幅方向
端部よりもタイヤ幅方向中央部寄りに配置され、最外層
のスチールベルトのタイヤ幅方向端部との離間寸法が10
mm(最外層のスチールベルトのタイヤ幅方向寸法の4
%)に設定される)。
この実験の結果、第2図に示される如く内圧作用時に
はレイヤーベルトの配設によってスチールベルト間の剪
断歪が著しく抑制されることが明らかとなった。また、
最外層のスチールベルトとトレツド表面との間にレイヤ
ーベルトを配設した場合と最内層のスチールベルトとカ
ーカスとの間にレイヤーベルトを配設した場合とではス
チールベルト間の剪断歪の抑制効果に差は認められなか
った。
一方、荷重作用時には第3図に示される如くレイヤー
ベルトの配設によってスチールベルト間の剪断歪が著し
く抑制される他、最外層のスチールベルトとトレツド表
面との間にレイヤーベルトを配設した場合よりも最内層
のスチールベルトとカーカスとの間にレイヤーベルトを
配設した場合にスチールベルト間の剪断歪の抑制効果が
顕著に認められた。
すなわち、最内層のスチールベルトとカーカスとの間
にレイヤーベルトを配設すれば、特に荷重作用時のスチ
ールベルト間の剪断歪を有効に抑制できることが明らか
となった。
(実験例2) 所定のコードを有するスチールベルトをタイヤ半径方
向に層状に三列配置するとともに最内層のスチールベル
トとカーカスとの間に所定のコードを有するレイヤーベ
ルトを最内層のスチールベルトのタイヤ幅方向端部を跨
ぐようにタイヤ幅方向に幅広で且つタイヤ半径方向に層
状に二列配置してタイヤ幅方向各部位におけるレイヤー
ベルトとスチールベルトとの間の剪断歪、及びレイヤー
ベルトの主歪を測定した。
この実験の結果、第6図に示される如く最内層のスチ
ールベルトのタイヤ幅方向端部からタイヤ幅方向中央部
寄りに最内層のスチールベルトのタイヤ幅方向寸法の4
%の距離だけ離間した部位を境としてタイヤ幅方向端部
寄りの部位でレイヤーベルトとスチールベルトとの間の
剪断歪が極めて大きくなることが判明した。また、第5
図に示される如く最内層のスチールベルトのタイヤ幅方
向端部からタイヤ幅方向中央部寄りに最内層のスチール
ベルトのタイヤ幅方向寸法の3%の距離だけ離間した部
位を境としてタイヤ幅方向端部寄りの部位でレイヤーベ
ルトの主歪が極めて大きくなることが判明した。
すなわち、最内層のスチールベルトのタイヤ幅方向端
部からタイヤ幅方向中央部寄りに最内層のスチールベル
トのタイヤ幅方向寸法の3%の距離だけ離間した部位を
境としてタイヤ幅方向端部寄りの部位ではレイヤーベル
トの歪が大きく、レイヤーベルトが故障発生の原因とな
りやすいことが明らかになった。
(実験例3) 下記に記載のタイヤ仕様の下で、B1/B3、すなわちレ
イヤーベルトのタイヤ幅方向寸法/最内層のスチールベ
ルトのタイヤ幅方向寸法の比を変えて内圧8・5kg/cm2
での周成長量を測定するとともに同一条件下でレイヤー
ベルトを配設しないタイヤの周成長量を測定し、レイヤ
ーベルトによるタイヤの径成長の抑制効果を調べた。
タイヤ仕様 1.タイヤサイズ385/65 R22.5 2.スチールベルト (1)タイヤ半径方向に層状に三列配置したもの。
(2)最内層のスチールベルトのコードをタイヤ周方
向に対して角度64度の傾きをもって傾斜させ、中層のス
チールベルトのコードをタイヤ周方向に対して最内層の
スチールベルトのコードと同方向に角度18度の傾きをも
って傾斜させ、また最外層のスチールベルトのコードを
タイヤ周方向に対して中層のスチールベルトのコードと
反対の方向に角度18度の傾きをもって傾斜させたもの。
(3)最内層のスチールベルトのタイヤ幅方向寸法が
260mmのもの。
3.レイヤーベルト(補強ベルト) (1)1500デニールのケブラー(商品名)をスパイラ
ル状にした一本のコードをタイヤ周方向に対して0度方
向に巻回してタイヤ半径方向に層状に二列配置したも
の。
(3)最内層のスチールベルトとカーカスとの間に配
置したもの。
(4)最内層のスチールベルトのタイヤ幅方向端部よ
りもタイヤ幅方向中央部寄りに配置され、最内層のスチ
ールベルトのタイヤ幅方向端部との離間寸法が10mm(最
内層のスチールベルトのタイヤ幅方向寸法の4%)のも
の。
この結果、第4図(A)及び第4図(B)に示される
如くB1/B3、すなわちレイヤーベルトのタイヤ幅方向寸
法/最内層のスチールベルトのタイヤ幅方向寸法の比が
10%以上の場合にはタイヤ幅方向端部の径成長の抑制効
果が顕著に認められたが、レイヤーベルトのタイヤ幅方
向寸法/最内層のスチールベルトのタイヤ幅方向寸法の
比が10%よりも小さい場合には顕著な径成長の抑制効果
は認められなかった。但し、第4図(C)に示される如
く、レイヤーベルトのタイヤ幅方向寸法が大き過ぎる場
合にはレイヤーベルトが発熱源となって故障発生の原因
となることは明らかであり、レイヤーベルトが故障発生
の原因とならないようにするためには、レイヤーベルト
のタイヤ幅方向寸法/最内層のスチールベルトのタイヤ
幅方向寸法の比は、30%以下とすることが望ましい。
したがって、実験例1、2、3から明らかな如く、レ
イヤーベルトを最内層のスチールベルトとカーカスとの
間で最内層のスチールベルトの幅方向端部からタイヤ幅
方向中央部寄りに少なくとも当該ベルトのタイヤ幅方向
寸法の3〜10%の距離だけ離間した部位を境としてタイ
ヤ幅方向中央寄りに配設し、且つレイヤーベルトのタイ
ヤ幅方向寸法を最内層のベルトのタイヤ幅方向寸法の10
〜30%とすれば、レイヤーベルトによって内圧作用時及
び荷重作用時のスチールベルト間の剪断歪を効果的に抑
制して各スチールベルトの耐久性を向上でき、しかもレ
イヤーベルトが新たな故障源となりにくいことが明らか
となった。
この実験結果からレイヤーベルトの配設部位やレイヤ
ーベルトのタイヤ幅方向寸法が上記範囲内に含まれる上
記実施例でもレイヤーベルトによってスチールベルト間
の剪断歪を有効に抑制して各スチールベルトの耐久性を
向上でき、しかもレイヤーベルトが新たな故障源となり
にくいことは明らかである。
〔発明の効果〕
以上説明した如く本発明に係る重荷重用空気入りラジ
アルタイヤでは、トレツドとカーカスとの間に層状に配
設される複数枚のベルトの耐久性をより一層向上でき、
しかも故障の発生も起こりいくい優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明が適用された重荷重用空気入りラジアル
タイヤをタイヤ幅方向に沿って切断した断面図(断面部
のハツチング省略)、第2図はレイヤーベルトによる内
圧作用時のスチールベルト間の剪断歪抑制効果を示すグ
ラフ、第3図はレイヤーベルトによる荷重作用時のスチ
ールベルト間の剪断歪抑制効果を示すグラフ、第4図
(A)はレイヤーベルトによる周成長抑制効果を示すグ
ラフ、第4図(B)はレイヤーベルトによる径成長抑制
効果を示すグラフ、第4図(C)はレイヤーベルトによ
る温度上昇抑制効果を示すグラフ、第5図はレイヤーベ
ルトの主歪の特性を示すグラフ、第6図はレイヤーベル
トとスチールベルトとの間の剪断歪の特性を示すグラフ
である。 10……重荷重用空気入りラジアルタイヤ、 14……カーカス、 16……トレツド表面、 18、20、22……スチールベルト(ベルト)、 26……レイヤーベルト(補強ベルト)、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60C 9/18,9/22

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレツド表面とカーカスとの間にタイヤ周
    方向に対して傾斜するコードを有する複数枚のベルトが
    層状に配設される重荷重用空気入りラジアルタイヤであ
    って、前記ベルトのうち最もタイヤ半径方向内側に配置
    される最内層のベルトとカーカスとの間で当該最内層の
    ベルトのタイヤ幅方向端部よりもタイヤ幅方向中央部寄
    りに少なくとも当該最内層のベルトのタイヤ幅方向寸法
    の3〜10%の距離だけ離間した部位からタイヤ幅方向中
    央部寄りに、タイヤ周方向に対して0〜5度の角度でタ
    イヤ周方向に延びるコードを有し且つ当該最内層のベル
    トのタイヤ幅方向寸法の10〜30%のタイヤ幅方向寸法を
    有する補強ベルトをタイヤの変曲点を跨いで設けたこと
    を特徴とする重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
  2. 【請求項2】前記補強ベルトのコードは引張荷重10kgで
    の弾性伸びと塑性伸びを加えた伸び率が2%以下の強度
    を有することを特徴とする前記請求項(1)に記載の重
    荷重用空気入りラジアルタイヤ。
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