JP3000979U - 家庭用ストーブの排気有害成分除去装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 発生するススや有害排気ガスを少なくす
る。 【構成】 燃焼器１０で燃焼した燃焼ガスを、送風機
１１により温風放出口５に取り付けた網状の触媒板８
と、繊維状のフイルター７を通過させて、ルーバ２から
室内に放出するように構成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、家庭に用いる暖房用ストーブの排気有害物質除去に関するものであ

【０００２】

【従来の技術】

石油を燃やせば石油が化石燃料であるため、排気ガスやスス等が出ることは良 く知られている。近年公害問題になった工場排煙や、車の排ガスによる複合大気 汚染による周辺住民の健康被害など起こっている。これ等の排気有害物質として は、一酸化炭素、二酸化炭素、二酸化窒素、二酸化硫黄、等の排ガス、またスス 等には浮遊粒子状物質、デイゼル排気微粒子、炭素系粒子等ぜんそくや発ガン性 が指摘されているものもある。家庭用ストーブの場合は、燃料の排気有害物より 排気有害物質は少なくなるが、燃料節約の為の弱燃焼時や点火、消火時、また古 くなったストーブの場合は不完全燃焼を起こし易く、臭いと共に上記排気有害物 質が多く発生する。

【０００３】 従来はこの臭いを少なくする工夫、例えば消火時に発生した臭いのある排気ガ スを蓋をして閉じ込めたりしていた。

【考案が解決しようとする課題】

しかし、化石燃料の石油を室内で燃やせば、上記説明した排気ガスやスス等が 室内に放出されて充満してきて、室内も汚れて健康管理上問題であった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の手段は、家庭用ストーブの石油燃焼器と温風放出口との間に、スス等 を除くため繊維状のポリアミド樹脂等の耐熱性のあるフイルターを取付自在とし 、有毒排気ガスを除くためには触媒を取付けて化学反応を起こさせ、他の生成物 質に変化させてから放出されるように、無害化させようとするものである。

【０００５】

【作用】 本考案の家庭用ストーブの排気有害成分除去装置は、石油燃焼器と温風放出口 との間に上記のフイルターを取付けたから、石油燃焼器で発生した燃焼ガスは送 風機により、上記のフイルターを通過すると、炭素粒子のスス等は濾過される。 又、燃焼ガスに含まれる有毒排気ガスは、同じく取付けた触媒、例えばニッケル 、白金、パラジウム等の触媒間を通過するので、化学反応を起こし、他の生成物 に変化して無害化される。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案を一実施例に基ずいて説明する。図１は本考案の家庭用ストーブ の構造を説明する一部分解斜視図で、本体１には温風を放出するルーバ２を止め る左右の止めネジ３、４が取り外し可能にしてある。温風放出口５の開口部６は 繊維状のフイルター７と網状の触媒板８をルーバ２で挟み込むようにしてある。 図２は図１の家庭用ストーブの概略動作を説明する一部断面図であり、バーナー ９の点火された石油は石油燃焼器１０で燃焼し、送風機１１により温風となって

【０００７】 矢印のごとく導入部１２から温風放出口５に導入される。送風機によりさらに 繊維状のフイルター７を通過するので、スス等はフイルターで濾過され、また同 じく網状の触媒板８の隙間も温風は通過するので、排気有害物質は化学変化によ り無害化され、温風はルーバ２から室内に放出される。 本考案の実施例では繊維状のフイルターと触媒板を分けて配列したが、片方だけ でもそれぞれの機能を果たし、フイルターの中に触媒を組込んで一体化すること も出来る。

【０００８】 尚、本考案の実施例では家庭用ストーブの石油フアンヒータの例であるが、灯 芯点火式の反射型石油ストーブでも可能である。即ち反射型石油ストーブの内部 の石油燃焼器の上方に、前記フイルターと触媒を取付ければ、燃焼ガスの上昇に より、燃焼ガスは前記フイルターと触媒を通過するので、同等の効果がある。

【０００９】 又、本考案の家庭用ストーブの排気有害成分除去装置では、フイルターと触媒 をストーブ内部に組込んだが、図３の他の例を示す斜視図のごとく、マグネット １４にて、従来のストーブの外部に温風を放出するルーバ１５に、着脱自在に取 付けることも可能である。

【００１０】

【考案の効果】

本考案の家庭用ストーブの排気有害成分除去装置では、家庭用ストーブに耐熱 性で繊維状のフイルターと触媒板を取り付けたので下記のような効果がある。 （１）従来の家庭用ストーブでの、燃料節約の為の弱燃焼時や点火、消火の際に 多く発生する有害排気ガスを、触媒により少なくできるので健康管理に役立つ。 （２）従来の家庭用ストーブでは、燃料節約の為の弱燃焼時や点火、消火の際に 多く発生する有害な排気微粒子、炭素系粒子を、繊維状のフイルターで濾過する ことができるので、健康管理に役立つとともに室内の空気の汚れを少なくするこ ともできる。

【００１１】 （３）繊維状のフイルターと、触媒板は、止めネジにより容易に取り外し可能の ため、常に新しいフイルターと、触媒板を交換することができる。 （４）繊維状のフイルターと、触媒板を、ストーブの温風を放出するルーバの外 側にマグネット等で、着脱自在により取付けられるので、従来の家庭用ストーブ にも加工することなく使用可能となる。 以上説明した通り、本考案の家庭用ストーブの排気有害成分除去装置は、室内の スス等の空気の汚れを少なくして清潔を保つとと共に、有害排気ガスを少なくで きるので健康管理に役立ち、その実用価値は大きい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の石油ストーブの一実施例を示す一部分
解斜視図である。

【図２】図１の石油ストーブの動作を示す一部断面図で
ある。

【図３】本考案の石油ストーブの他の一実施例を示す斜
視図である。

【符号の説明】

２．ルーバ ５．温風放出口 ７．繊維状のフイルター ８．網状の触媒板

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 燃料を燃焼させて発生した温風を、外部
   に放出して暖房に供する家庭用ストーブにおいて、上記
   温風を放出する放出口に取付けた触媒により、上記燃料
   を燃焼させた際に発生した排出ガスの、炭素系、窒素
   系、及び二酸化硫黄等の排気有害成分を、除去可能とし
   たことを特徴とする家庭用ストーブの排気有害物除去装
   置。
2. 【請求項２】 上記燃料を燃焼させた際に発生した微粒
   子成分を、上記温風を放出する放出口に、取付自在に設
   けた耐熱性フイルターを透過させることにより、除去可
   能としたことを特徴とする請求項１記載の家庭用ストー
   ブの排気有害物除去装置。