JP3000772U - 荷揚げ機 - Google Patents

荷揚げ機

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JP3000772U
JP3000772U JP1994001520U JP152094U JP3000772U JP 3000772 U JP3000772 U JP 3000772U JP 1994001520 U JP1994001520 U JP 1994001520U JP 152094 U JP152094 U JP 152094U JP 3000772 U JP3000772 U JP 3000772U
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紀雄 三井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 第1レール部材と第2レール部材とを接続す
る接続部材に継手部を設け、両レール部材間の角度を変
更可能にすることにより、屋根の角度に応じて第2レー
ル部材の傾斜を調節し、荷揚げ機を種々の建物に設置で
きる。 【構成】 梯子状の第1レール部材5は台盤2に固定さ
れた回動軸4に対し回動自在に取付けられ、上端部にお
いて接続部材6に接続されている。接続部材6は全体と
して湾曲形状に形成され、第2レール部材7に接続され
る。接続部材6は第1レール部材5に接続される第1接
続部61と、第2レール部材7に接続される第2接続部
62とを有し、第1接続部61と第2接続部62とは継
手63により回動可能に取付けられている。台車20は
ウインチ3に巻付けられた牽引ロープ10により、第1
レール部材、接続部材及び第2レール部材の各レール部
に沿って地上から階上まで移動できるようになってい
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、建物の階上に建築資材を持ち上げる場合に好適な荷揚げ機に係り、 特に、建物の形状に応じて調整することにより設置性、操作性及び安全性を高め ることのできる新規の荷揚げ機の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、階上にカワラ、襖、サッシその他の建築資材を持ち上げる場合には、梯 子状のレール部材を建物に立て掛け、このレール部材に対し台車を昇降可能に取 付け、台車をロープ等により牽引することにより移動させるようにした荷揚げ機 が使用されている。この荷揚げ機は、建築現場等において種々の建物に対して使 用されるため、建物に合わせて、ほぼ垂直に立設させるレール部材をもつもの、 斜めに上昇して上部で下方に湾曲したレール部材を備えたもの等、様々な構造の ものが使用されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上記従来の荷揚げ機に要求される特性は、建築現場等において簡単かつ短時間 に設置できること(設置性)、搬送を容易にするために軽量かつコンパクトであ ること(可搬性)、操作が容易であること(操作性)、安全であること(安全性 )等である。しかしながら、このような諸特性を追求していくと所定の建物や使 用態様に限定された特殊な構造になりがちであり、上記特性を満たしなおかつ種 々の建物に対して広く対応できる荷揚げ機は従来存在しなかった。 そこで本考案は上記問題点を解決するものであり、その課題は、種々の場所や 使用態様に柔軟に対応できるとともに、上記諸特性をも満足することの可能な荷 揚げ機の構造を得ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本考案が講じた手段は、 所定の角度で立ち上がるレール部を備えた第1レール部材と、第1レール部材 の上方において第1レール部材のレール部よりも緩い角度に配置されるレール部 を備えた第2レール部材と、第1レール部材に対して接続される第1接続部、第 2レール部材に対し接続される第2接続部、該第1接続部と第2接続部とに亘っ て略連続的に形成され第1レール部材及び第2レール部材の両レール部に連続す る湾曲形状を備えたレール部、並びに前記第1接続部と前記第2接続部との間の 角度を変更可能とする継手部を備えた接続部材と、第1レール部材、第2レール 部材及び接続部材の各レール部に沿って移動可能に取付けられた台車とを設ける ものである。
【0005】 ここで、第1接続部に形成されたレール部と第2接続部に形成されたレール部 とは、継手部の回動により第2接続部の角度を最大角度近傍に設定した際に、両 者の延長方向が略連続するように形成することが好ましい。
【0006】 また、接続部材の下部に建物等に当接可能に形成された着座部を設けることが 好ましい。
【0007】 さらに、着座部の端部には、着座部から上下の少なくともいずれかへ伸びる補 助着座部材の取付可能な延長取付構造を設けることが好ましい。
【0008】 そして、台車を牽引駆動するための延長部材を備え、第1接続部には延長部材 を架設する第1架設部を、第2接続部には延長部材を架設する第2架設部をそれ ぞれ取付けることが好ましい。
【0009】 また、第1レール部材を、設置面に当接される台盤に対して回動可能に取付け ることが好ましい。
【0010】 このとき、台盤には、延長部材を駆動するための原動機を固定することが好ま しい。
【0011】 さらに、台車には、第1レール部材、第2レール部材及び接続部材の各レール 部に対し一側から当接可能に取付けられた第1被案内部と、各レール部に対し他 側から当接可能に取付けられた第2被案内部とを設け、該第1被案内部と第2被 案内部の取付位置を結ぶ仮想線を車体下方に向かって車体中心側にずれるように 傾斜させることが好ましい。
【0012】
【作用】
上記手段によれば、接続部材を継手部により連結された第1接続部と第2接続 部とから構成したので、第1レール部材と第2レール部材との間の接続角度を変 更することにより、さらに必要に応じて第1レール部材の設置角度を調整するこ とにより、簡易な構成にも拘わらず、階上の角度や設置幅等に合わせて設置でき るなど、荷揚げ機を種々の状況に対して広範囲に適合させることができる。
【0013】 接続部材の第1接続部と第2接続部とに各々形成された両レール部は、第2接 続部を最大角度になるように固定した場合にレール部間の角度が連続的になるよ うに形成されているので、台車が上昇する際にレール部の角度が増大方向に不連 続となることがなく、台車が牽引不能に陥るとか、台車の牽引負荷が過剰になる 等の問題を回避することができる。
【0014】 着座部を接続部材の下部に設けているため、建物等に安定的に立て掛けること ができるとともに、その状態のままで第1レール部材及び第2レール部材の設置 角度の調整を支障なく行うことができる。
【0015】 補助着座部材の取付可能な延長接続構造を設けたことにより、建物と着座部分 との僅かな高低差による設置不能を回避することができる。
【0016】 第1架設部と第2架設部とを第1接続部と第2接続部とに各々設けたことによ り、第1レール部材及び第2レール部材の設置角度を変更するために継手部によ って第1接続部と第2接続部の間の角度を変えると、これに伴って第1架設部と 第2架設部の位置関係も自動的に変わるので、常時、台車の牽引に対して支障な い状態に牽引ロープを架設することができる。
【0017】 第1レール部材を台盤上に回動可能に取付けることにより、第1レール部材の 設置面積を増加させて設置安定性を高めることができるとともに第1レール部材 の角度を変更可能にすることができる。
【0018】 台盤上に原動機を固定することにより、牽引ロープの巻取り位置を固定するこ とができるとともに、原動機の重量により第1レール部材の設置安定性を高める ことができる。
【0019】 第1被案内部と第2被案内部の取付部を結ぶ仮想線が車体下方で車体中心側に 傾斜していることにより、接続部材の湾曲したレール部に台車が差し掛かった場 合におけるレール部を挟んで対向する両被案内部の間隔の不足を回避でき、した がって、両被案内部の間隔の遊びを最小限に留めて、台車の移動時に発生する不 要ながたつきを低減することができる。
【0020】
【実施例】
次に図面を参照して本考案に係る荷揚げ機の実施例を説明する。 図1及び図2は本実施例の全体構造を示す正面図及び右側面図である。建物1 の近傍に台盤2が設置され、台盤2の上には、ウインチ3と、回動支持軸4を介 して回動自在に支持された梯子状の第1レール部材5とが取付けられている。第 1レール部材5は多数の横木を間に取付けた2本の断面コ字状のレール部5aを 備え、やや急角度で上方に延伸する。第1レール部材5の上端は湾曲した形状の 接続部材6の一端に接続され、この接続部材6の他端には第2レール部材7が接 続されている。第2レール部材7は第1レール部材5と同様のものであり、接続 部材6の湾曲形状により第1レール部材5よりも緩い角度で建物1の階上に配置 される。ここでは図示しないが、第1レール部材5の下端部には下に開いた二つ 以上のU字状の金具を固着し、この金具に回動支持軸4を嵌合させることにより 、第1レール部材5が立設した状態で台盤2に対して円滑に回動できるようにし ている。
【0021】 第1レール部材5は、必要に応じて、横木に係合させた係合部と長い梁状に形 成された支持部とを備えた中間支柱8により支えられる。また、階上に配置され る第2レール部材7は、必要に応じて、第2レール部材の下に渡される支持横棒 と支持横棒を高さ調整可能に支持する支持脚とを備えた上部支柱9により支持さ れる。ウインチ3には牽引ロープ10が巻付けられ、この牽引ロープ10は、接 続部材6に設けられた架設部65,66及び第2レール部材7に取付具72を介 して取付けられた滑車73に架設され、再び架設部65,66を経て、その先端 は第1レール部材5上に移動自在に取付けられた台車20に係合されている。
【0022】 図4は接続部材6の詳細な構造を示す左側面図である。接続部材6は、円弧状 に湾曲した第1接続部61と、この第1接続部61に対し継手63により回動可 能に接続された第2接続部62とを有する。第1接続部61は、側面に構成され たコ字状のレール部61aを2本並列させ、両者を連結パイプ61b及び架設部 65の取付パイプ65aによって各々連結した構造となっている。レール部61 aの下部には、図5(a)にも示すように、下方に伸びる着座部64が一体的に 設けられ、着座部64は軽量化を図るために穿設された複数の貫通孔64aを備 えている。第1接続部61の端部には、第1レール部5に接続するための接続構 造67が形成されている。接続構造67は、図5(b)に示すように、矩形管状 の導入管67aと、この導入管67aの内部に配置される押圧片67bと、導入 管67aの内側側面に形成されたねじ孔67cと、押圧片67bに対し回転自在 に取付けられかつ進退方向には係合されたねじ軸を備えた回転部材67dとから 構成される。導入管67aの内部には第1レール部5の端部に設けられた接続管 を導入し、回転部材61dをねじ孔67cに螺入して押圧片67bを移動させ、 押圧片67bにより接続管を押圧固定することにより第1レール部5を接続でき るようになっている。
【0023】 着座部64の端部には矩形管状の延長接続構造68が設けられている。延長接 続構造68は、図5(b)に示すように、着座部64の内側に固着された矩形管 状の導入管68aと、この導入管68aの内部に配置された押圧片68bと、導 入管68aの内側側面に穿設されたねじ孔68cと、押圧片68bに対して回転 自在に取付けられかつ進退方向には係合されたねじ軸を備えた回転部材68dと から構成される。この延長接続構造68は、図示しない矩形棒状の補助着座部材 (例えば木材や鋼管等により形成された角棒状のものなど。)Xを導入管68a 内に挿入して、導入管68aに螺入された回転部材68dにより押圧片68bを 補助着座部材Xに押しつけて固定するようになっている。取付固定された補助着 座部材Xは、後述するように建物の高さが着座部64の形成位置よりも下方にず れている場合に着座部64と同様に建物の角部に当接させるものであり、使用状 態に応じて取付けに支障のない範囲内で補助着座部材Xを導入管68a内から出 し入れすることにより長さを調整できるようになっている。
【0024】 一方継手63は、第1接続部61の端部と第2接続部62の端部とを連結する 連結軸63aと、この連結軸63aの周囲に配置され、第1接続部63に対し固 着された略扇形の案内板63bとを備え、この案内板63bには、円弧状に延長 した案内延長孔63dが穿設されている。案内延長孔63dには、第2接続部6 2に対し回動可能に固定された回転部材63fの回転軸63eが挿通されるとと もに、回転部材63fを螺入することにより案内板63bを第2接続部62に対 して押圧固定できるようになっており、この結果、第2接続部62が第1接続部 61に対して所定の角度で固定されるようになっている。
【0025】 第2接続部62は、一対のレール部62a,62aが、架設部66を支持する 取付パイプ66aにより連結された構造となっている。また、継手63の設置部 とは反対側の端部には、第2レール部材7に設けられた接続構造67と同様の接 続構造において形成された矩形管状の導入管(導入管67aと同様のもの)に導 入されるように形成された接続管69が取付けられている。第2接続部62は上 記継手63により、第1接続部61に対して約14度の範囲内で回動可能に取付 けられている。
【0026】 第1接続部のレール部61aと第2接続部のレール部62aとは継手63によ りほぼ連続して接続されるようになっており、図2の一点鎖線P及び図4に示す ように、第2接続部62を最大角度とした場合に、湾曲形状のレール部61aの 端部における接線と、レール部62aの延長方向が略平行になるように形成され ている。これは、第2レール部材7の角度をどのように変えた場合であっても、 後述する台車20の軌道の傾斜角が増大方向へ不連続に変化しないようにするこ とにより、台車20が牽引不可能になったり、牽引ロープに過大な負荷が発生し ないようにするためである。逆に第2接続部62の角度を、(第2レール部材7 の傾斜角が緩くなるように、)小さくすれば、台車20の軌道の傾斜角が減少方 向に不連続に変化することとなるが、この方向への不連続変化は重力方向への変 化であるため、台車20の牽引時の支障にはならない。
【0027】 第1架設部65及び第2架設部66は、取付パイプ65a,66aに取付けら れ、略上下方向に伸びる各々二枚ずつの保持板65b,66bと、各保持板65 b,66bの上端間に軸支された架設ローラ65c,66cと、各保持板65b ,66bの下端間に軸支された架設ローラ65d,66dとから構成される。こ こで、図1及び図2に示す牽引ロープ10は、ウインチ3から架設ローラ65d の上側周面、次いで架設ローラ66dの上側周面に接触し、滑車73を経て架設 ローラ66cの上側周面に接触し、さらに架設ローラ65cの上側周面に接触し た後に、台車20の前端部に係合される。第1架設部65と第2架設部66はそ れぞれ第1接続部61と第2接続部62に取付けられているので、接続角度を変 更すると同時に第1架設部65と第2架設部66の位置関係も変更され、牽引ロ ープ10を常に好適な状態に架設できるようになっている。
【0028】 図6(a)は台車20の拡大断面図である。台車20は、底板20aと、底板 20aに対してヒンジ20bにより前倒可能に取付けられた背板20cと、底板 20aの底面角部から下方ヘ突出する4つの脚部20dとから構成される。各脚 部20dの内側面には、2つの被案内部に対応する大径の主ガイド車21と小径 の副ガイド車22が脚部の突出方向に順次回転自在に取付けられている。主ガイ ド車21の取付軸と副ガイド車22の取付軸とは、(底板20aに対して)垂直 な方向を基準として角度θ(=約15度)だけ台車20の下方において台車の中 心方向にずれるように傾斜した線状に配列されている。
【0029】 図6(b)は台車20を第1レール部材5、接続部材6及び第2レール部材7 の各レール部に沿って移動させた状態を示すものである。台車20の軌道がそれ ほど急でない場合には通常各脚部20dの主ガイド車21が台車20を支持し、 副ガイド車22は、台車20がレール部から離脱しないようにレール部の内部に 配置されている(図5(a)及び図6(b)のC参照)。しかし、例えば第1レ ール部材5が急角度で地上に立設されている場合や、台車20に搭載された資材 の重心位置が高い場合には、図6のAに示すように、台車20の上部(前端)側 の脚部20dにおいてはレール部の下面に副ガイド車22が当接して台車20を 案内する。
【0030】 主ガイド車21と副ガイド車22の軸線間を結ぶ線が傾斜しているのは、図中 Bに示すように、接続部材6の接続レール部61aの湾曲形状に対しても主ガイ ド車21と副ガイド車22との間隔が不足しないようにするためである。特に、 本実施例のように両ガイド車の取付軸を結ぶ線の傾斜角をレール部61aの湾曲 の曲率に合致するように調整し、レール部61aの曲率中心に両ガイド車の軸線 を結ぶ線が向くようにすることが望ましい。これにより、直線状に伸びるレール 部を挟む両ガイド車のレール部に垂直な方向に計測した距離と、湾曲したレール 部を挟む両ガイド車のレール部に垂直な方向に計測した距離との差を少なくする ことができるので、台車20が直線状のレール部に案内されている場合と湾曲し たレール部に案内されている場合とで両ガイド車間の遊びが大きく変わらなくな り、台車20の円滑な移動と確実な案内とを両立させうるような適度な両ガイド 車間の間隔を設定しやすくなる。
【0031】 以上のように構成された本実施例では、図2に示すように、ウインチ3により 牽引ロープ10を巻き取ることによって台車20を階上に引き上げることができ るから、台車20にカワラ、窓枠等の建築資材を搭載することにより資材を効率 的に階上に、また逆に階上から地上に搬送することができる。ここで、接続部材 6に設けられた継手63により第1レール部材5と第2レール部材7との間の角 度(以下、接続角度という。)を変えることができるため、種々の屋根1aの角 度に合致させることができるとともに、階上の窓の高さに合わせて角度調整をす ることにより、例えば2階の窓内まで資材を搬送することができる。また、この 接続部材6による角度調整は、第1レール部材5の立設時の角度の変更をも可能 にする。例えば、屋根1a上の第2レール部材7の角度を一定にした状態で、図 3に示すように第1レール部材5の角度(以下、設置角度という。)を変えるこ とができる。このため、第1レール部材5の長さを変えることなく、荷揚げ位置 を上下させることができるとともに、建物1の周囲に作業スペースを充分にとれ ないような場所においても、第1レール部材5の角度を急にすることにより設置 幅を低減させて、設置可能にすることができる。
【0032】 本実施例の構造をさらに複雑にすればさらに汎用性を高めることができる。例 えば、第1レール部材及び/又は第2レール部材を伸縮自在の構造としたり、複 数本のレール部材を重ねてスライド可能に取付けることにより、各レール部材の 長さをも調節できるようになる。しかし、このような構造を設けなくても、台盤 2に対して第1レール部材5が回動支持軸4により回動自在に取付けられ、かつ 接続部材にて上記の接続角度を調整可能にしているので、第1レール部材5の設 置角度と上記の接続角度の双方を調整することにより広範囲の建物に対して適応 させることが可能である。
【0033】 ここで、第1レール部材5の長さと建物1の高さとの関係により、接続部材6 の着座部64を建物の角部に立て掛けようとしても、着座部64の高さが合わな い場合がある。この場合、例えば多少着座部64が屋根1aよりも低い場合には 第1レール部材5の設置角度を増加させて着座部64の高さを高めることができ る。逆に着座部64が屋根1aよりも多少高い場合には、第1レール部材5の設 置角度を低減させて着座部64を低くすることができる他、設置角度を低減させ て設置幅を大きくとることが設置場所の関係により不可能である場合には、図4 に示す延長接続構造68に補助着座部材Xを挿入して固定し、この補助着座部材 Xを建物1に当接させることができる。この延長接続構造は、着座部64の上端 部に設けて斜め上方に伸びる補助着座部材を取付け可能にしてもよく、この場合 には、屋根1aが着座部64よりも高い場合にも設置角度を変更することなく、 補助着座部材を屋根1aの角部に当接させることができる。ただし着座部64の 上端部の傾斜角は通常下端部よりも緩いため、その上端部に取付けられる補助着 座部材の傾斜角も緩くなり、これにより建物の角部等に多少着座させ難くなるこ とは避けられない。
【0034】 以上説明したように、本実施例は、接続部材6の継手63により第1レール部 材5と第2レール部材7との間の角度を変更可能にしたので、第1レール部材の 設置角度と接続部材の接続角度とを調整することにより、簡易な構成にも拘わら ず、階上の角度や建物の周囲の設置幅等に合わせて設置できるなど、種々の状況 に対して広範囲に適合させることができるため、全般的に荷揚げ・荷下げ時にお ける操作性が極めて良好となり、しかも、建物の形状や設置場所に適合できるた めに安全に作業を行うことができる。
【0035】 接続部材6の第1接続部61と第2接続部62とに各々形成された両レール部 61a,62aは、第2接続部62を最大角度になるように固定した場合にレー ル部間の角度が連続的になるように形成されているので、台車20が上昇する際 にレール部61aと62aとの間で角度が増大方向に不連続となることがなく、 台車が牽引不能に陥るとか、台車の牽引負荷が過剰になる等の問題を回避するこ とができる。
【0036】 着座部64を接続部材6の下部に設けているため、建物等に安定的に立て掛け ることができるとともに、その状態のままで第1レール部材5及び第2レール部 材7の設置角度の調整を支障なく行うことができる。
【0037】 補助着座部材Xの取付可能な延長接続構造68を設けたことにより、建物と着 座部分との僅かな高低差による設置不能を回避することができる。
【0038】 第1架設部65と第2架設部66とを第1接続部61と第2接続部62とに各 々設けたことにより、継手63を回動させて第1レール部材5及び第2レール部 材7間の接続角度を変更しても、常時、台車20の牽引に対して支障ない状態に 牽引ロープ10を架設することができる。
【0039】 第1レール部材5を台盤2上に回動可能に取付けることにより、第1レール部 材5の設置面積を増加させて設置安定性を高めることができるとともに第1レー ル部材5の角度を(第1レール部材5の端部の形状に依らず)滑らかに変更する ことができる。
【0040】 台盤2上にウインチ3を固定することにより、牽引ロープ10の巻取り位置を 固定することができるとともに、ウインチ3の重量により第1レール部材5の設 置安定性を高めることができる。
【0041】 主ガイド車21と副ガイド車22の軸線間を結ぶ仮想線が車体下方で車体中心 側に傾斜していることにより、接続部材6の湾曲したレール部に台車が差し掛か った場合でも、レール部を挟んで対向する両ガイド車21,22の間隔の不足を 招くことを防止でき、したがって、両ガイド車21,22の間隔の遊びを最小限 に留めて、台車20の移動時に発生する不要ながたつきを低減できる。
【0042】 さらに本実施例は各部の特徴により以下の効果をも奏する。すなわち、第1レ ール部材5、第2レール部材7、接続部材6、台車20及びウインチ3を搭載し た台盤2からなり、接続部の抜き差し等の作業のみで簡単に組み立てることがで きる。また、接続角度を変化させる際においても架設部65,66の調整が不要 であり、接続部材6の継手63のみを操作すれば足りる。そして、着座部64が 湾曲した接続部材6の下部に設けられているので、牽引ロープが建物の角部に抵 触しないように設計することができる。レール部の断面コ字型の形状は、レール 部を軽量化しつつ剛性を高めることにも成功しており、荷揚げ機の耐久性、可搬 性、安全性を向上させている。
【0043】 上記実施例においては、図1に示すように、第1レール部材、第2レール部材 及び接続部材をそれぞれ梯子形に形成しているため、軽量かつ剛性の高いものと することができ、さらに、組立・設置やこれらの作業時における作業員の昇降に も利用できるようになっており、また各レール部は断面コ字形に成形されている が、本考案においては台車を確実に案内できる構造及び形状のレール部材及びレ ール部であればよい。例えば、多数のローラを連結させた帯状のレール部材、台 車との間に単に凹凸により摺動可能に嵌合するように構成されたレール部材等で もよい。
【0044】 本実施例においては、台車を移動させるためにウインチにより駆動される牽引 ロープを用いているが、牽引ロープではなく、原動機により循環する無限軌道様 に架設された帯状その他の種々の形状の動作物体に台車を固定してもよい。また 台車自体にウインチその他の原動機を取付け、自走式の台車としてもよい。 本実施例では接続部材の下部にアーチ状の着座部を設けているが、着座部の形 状としては、建物の形状に合致させた段付き形状等の種々の形状にしてもよく、 さらに着座部には、建物に対して固定するためにクランプ状の公知の固定機構を 設けてもよい。
【0045】 接続部材の接続角は通常あまり大きく設定する必要はないが、第1レール部材 及び第2レール部材の長さや接続部材の長さ及び湾曲率等とともに、使用される 建物の高さの分布を勘案してなるべく多くの建物、多くの使用態様(階上の窓内 に資材を運ぶ、フラットな階上面、傾斜した屋根に資材を運ぶ等)に適合しうる ように適宜設定される。 なお、接続部材は上記実施例のように第1接続部のレール部のみ湾曲させるだ けではなく、第2接続部のレール部をも湾曲させてもよく、また、上記実施例と は逆に第2接続部のレール部のみを湾曲させてもよい。
【0046】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案は、接続部材を継手部により連結された第1接続 部と第2接続部とから構成したので、第1レール部材と第2レール部材との間の 接続角度を変更することにより、さらに必要に応じて第1レール部材の設置角度 をも調整することにより、簡易な構成にも拘わらず、階上の角度や設置幅等に合 わせて設置できるなど、荷揚げ機を種々の状況に対して広範囲に適合させること ができ、操作性及び安全性にも優れた荷揚げ機を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る荷揚げ機の実施例の全体構成を示
す正面図である。
【図2】同実施例の全体構成を示す右側面図である。
【図3】図2において第1レール部材の設置角度の変更
可能な状態を示すための右側面図である。
【図4】同実施例における接続部材の構造を示す左側面
図である。
【図5】図4のA−A端面図(a)及びB−B端面図
(b)である。
【図6】同実施例における台車の構造を示す縦断面図
(a)、及び接続部における台車の移動状態を示す説明
図(b)である。
【符号の説明】
2 台盤 3 ウインチ 4 回動支持軸 5 第1レール部材 5a レール部 6 接続部材 61 第1接続部 61a レール部 62 第2接続部 62a レール部 63 継手 64 着座部 65,66 架設部 67 接続構造 68 延長接続構造 7 第2レール部材 7a レール部 73 滑車 10 牽引ロープ 20 台車 21 主ガイド車 22 副ガイド車

Claims (15)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の角度で立ち上がるレール部を備え
    た第1レール部材と、第1レール部材の上方において第
    1レール部材のレール部よりも緩い角度に配置されるレ
    ール部を備えた第2レール部材と、第1レール部材に対
    して接続される第1接続部、第2レール部材に対し接続
    される第2接続部、該第1接続部と第2接続部とに亘っ
    て略連続的に形成され第1レール部材及び第2レール部
    材の両レール部に連続する湾曲形状を備えたレール部、
    並びに前記第1接続部と前記第2接続部との間の角度を
    変更可能とする継手部を備えた接続部材と、第1レール
    部材、第2レール部材及び接続部材の各レール部に沿っ
    て移動可能に取付けられた台車とを有する荷揚げ機。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記第1接続部に形
    成されたレール部と前記第2接続部に形成されたレール
    部とは、前記継手部の回動により前記第2接続部の角度
    を最大角度近傍に設定した際に、両者の延長方向が略連
    続するように形成されていることを特徴とする荷揚げ
    機。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記接続部材は、そ
    の下部に建物等に当接可能に形成された着座部を備えて
    いることを特徴とする荷揚げ機。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記着座部の端部に
    は、着座部から上下の少なくともいずれかへ伸びる補助
    着座部材の取付可能な延長取付構造を設けたことを特徴
    とする荷揚げ機。
  5. 【請求項5】 請求項1において、前記台車を牽引駆動
    するための延長部材を備え、前記第1接続部には該延長
    部材を架設する第1架設部を、前記第2接続部には前記
    延長部材を架設する第2架設部をそれぞれ取付けたこと
    を特徴とする荷揚げ機。
  6. 【請求項6】 請求項1において、前記第1レール部材
    は、設置面に当接される台盤に対して回動可能に取付け
    られていることを特徴とする荷揚げ機。
  7. 【請求項7】 請求項6において、前記台盤には、前記
    延長部材を駆動するための原動機が固定されていること
    を特徴とする荷揚げ機。
  8. 【請求項8】 請求項1において、前記台車には、前記
    第1レール部材、前記第2レール部材及び前記接続部材
    の各レール部に対し一側から当接可能に取付けられた第
    1被案内部と、各レール部に対し他側から当接可能に取
    付けられた第2被案内部とを設け、該第1被案内部と第
    2被案内部の取付位置を結ぶ仮想線を車体下方に向かっ
    て車体中心側にずれるように傾斜させたことを特徴とす
    る荷揚げ機。
  9. 【請求項9】 請求項2において、前記台車を牽引駆動
    するための延長部材を備え、前記第1接続部には該延長
    部材を架設する第1架設部を、前記第2接続部には前記
    延長部材を架設する第2架設部をそれぞれ取付けたこと
    を特徴とする荷揚げ機。
  10. 【請求項10】 請求項2において、前記台車には、前
    記第1レール部材、前記第2レール部材及び前記接続部
    材の各レール部に対し一側から当接可能に取付けられた
    第1被案内部と、各レール部に対し他側から当接可能に
    取付けられた第2被案内部とを設け、該第1被案内部と
    第2被案内部の取付位置を結ぶ仮想線を車体下方に向か
    って車体中心側にずれるように傾斜させたことを特徴と
    する荷揚げ機。
  11. 【請求項11】 請求項3において、前記第1レール部
    材は、設置面に当接される台盤に対して回動可能に取付
    けられていることを特徴とする荷揚げ機。
  12. 【請求項12】 請求項9において、前記着座部の端部
    には、着座部から上下の少なくともいずれかへ伸びる補
    助着座部材の取付可能な延長取付構造を設けたことを特
    徴とする荷揚げ機。
  13. 【請求項13】 請求項9において、前記第1接続部に
    形成されたレール部と前記第2接続部に形成されたレー
    ル部とは、前記継手部の回動により前記第2接続部の角
    度を最大角度近傍に設定した際に、両者の延長方向が略
    連続するように形成されていることを特徴とする荷揚げ
    機。
  14. 【請求項14】 請求項9において、前記台盤には、前
    記延長部材を駆動するための原動機が固定されているこ
    とを特徴とする荷揚げ機。
  15. 【請求項15】 請求項3において、前記台車を牽引駆
    動するための延長部材を備え、前記第1接続部には該延
    長部材を架設する第1架設部を、前記第2接続部には前
    記延長部材を架設する第2架設部をそれぞれ取付けたこ
    とを特徴とする荷揚げ機。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3441951B2 (ja) 1997-12-25 2003-09-02 株式会社日立ビルシステム エスカレータの階段移動用軌道装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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