JP3000671B2 - 磁気記録ディスクの接着方法及び磁気記録ディスクの接着装置 - Google Patents

磁気記録ディスクの接着方法及び磁気記録ディスクの接着装置

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JP3000671B2 JP2339836A JP33983690A JP3000671B2 JP 3000671 B2 JP3000671 B2 JP 3000671B2 JP 2339836 A JP2339836 A JP 2339836A JP 33983690 A JP33983690 A JP 33983690A JP 3000671 B2 JP3000671 B2 JP 3000671B2
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【発明の詳細な説明】 以下の順序で本発明を説明する。
A.産業上の利用分野 B.発明の概要 C.従来の技術 D.発明が解決しようとする課題 E.課題を解決するための手段 F.作用 G.実施例 G1.本発明に係る方法を装置に適用した実施例の構成
の概要 G2.パーツフィーダの構成 G3.接着剤塗布装置の構成及び動作 G4.接着装置の構成及び動作 H.発明の効果 A.産業上の利用分野 本発明は、磁気記録ディスクの接着方法及び磁気記録
ディスクの接着装置に関する。
B.発明の概要 本発明は、磁気記録ディスクを貼着するセンターコア
を予熱する工程と、予熱されたセンターコアに熱可塑性
接着剤を塗布する工程と、該接着剤が塗布されたセンタ
ーコアに前記磁気記録ディスクを圧着する工程を備える
磁気記録ディスクの接着方法において、 前記接着剤が塗布されたセンターコアと前記磁気記録
ディスクを圧着した部分を前記圧着工程中及びもしくは
圧着工程後に冷却するようにした。
また、本発明は、センターコアを供給する供給部と、
磁気記録ディスクを供給する供給部と、これらセンター
コアと磁気記録ディスクの部材を移載するハンドリング
アーム部と、前記センターコアのフランジ部に接着剤を
塗布する加熱手段を備えた接着剤塗布手段と、前記フラ
ンジ部に接着剤が塗布されたセンターコアと前記磁気記
録ディスクを接着する接着装置とで構成された一連の装
置であって、 前記磁気記録ディスクを接着する接着装置の、前記磁
気記録ディスクを押圧する押圧部に冷却手段を設けた。
そして、前述の構成によって、センターコアと磁気記
録ディスクの貼着部分を速やかに安定した温度まで下げ
ることが可能となり、製造時間の短縮及び製造ラインの
短縮を達成すると共に、安定した品質の製品の製造を可
能にした。
C.従来の技術 従来、この種の磁気記録ディスクの接着方法として
は、第15図に示すような装置を用いて接着剤を塗布した
後、第14図に示すような貼合せを行なっている。
第15図に示す接着剤塗布装置2は、予めセンターコア
を予熱した後、センターコア搬送台1で所定位置に運ば
れたセンターコア3のフランジ部3aに、溶融状態にある
熱可塑性接着剤(ホットメルト)6を吐出ノズル2aから
吐出させて塗布するようにしたものである なお、第14図は、このようにして接着剤塗布装置2に
より熱可塑性接着剤6が塗布されたセンターコア3に、
磁気記録ディスク4を組み付ける状態を示す斜視図であ
る。なお、このようにセンターコア3とディスク4とを
組み付けた後は、押圧手段により所定時間の圧着(加
圧)工程が施されている。
D.発明が解決しようとする課題 しかしながら、このような従来例においては、以下に
説明する問題点を有している。
即ち、センターコア3が予熱されて温まっていると、
圧着工程を行なう時間及び接着剤の養生時間が長くな
り、装置のタクトが長くなる問題点があった。なお、第
16図に示すグラフは、センターコア3を90゜に予熱し、
接着剤を塗布した時の表面温度の変化を示したものであ
る。なお、表面温度の測定は、放射温度計を用いて行な
った。なお、この接着剤(熱可塑性)の貼付可能温度
は、65〜70℃であるため、上記グラフが示すように、6
秒以内に貼付けを行う必要がある。また、その後45〜55
℃になるまで加圧(圧着)しておき(圧着時間)、その
温度が35℃になる時間50〜70秒間は、大きな衝撃を与え
ることはできない(ズレ,浮き等の悪影響が生ずるた
め)。即ち、予備加熱(予熱)は、 (a) センターコアが冷えた状態で接着剤を塗布する
と、塗布した時点で接着剤の急速な硬化が始まり、特に
表面は皮はり状態になりディスクがうまく接着しない。
(b) また、(a)と同様に塗布された瞬間の接着剤
の硬化が始まることにより、センターコア表面に接着剤
がうまく塗布されないこともある。つまり、センターコ
アを暖めておくことにより、接着剤が塗布された後の流
動性が長く確保され、センターコア表面へのくいつきが
発生し易くなる。上記(a),(b)の理由により、セ
ンターコアの予熱は必要であるが、圧着時間及び養生時
間が長く必要となり、タクトもしくは製造ラインが長く
なるとい問題点を有している。
本発明は、上記したような問題点に着目して創案され
たものであって、製造時間もしくは製造ラインの短縮を
可能となり、しかも安定した品質の製品ができる磁気記
録ディスクの接着方法を得んとするものである。
E.課題を解決するための手段 そこで、本発明は、磁気記録ディスクを貼着するセン
ターコアを予熱する工程と、予熱されたセンターコアに
熱可塑性接着剤を塗布する工程と、該接着剤が塗布され
たセンターコアに前記磁気記録ディスクを圧着する工程
を備える磁気記録ディスクの接着方法において、 前記接着剤が塗布されたセンターコアと前記磁気記録
ディスクを圧着した部分を前記圧着工程中及びもしくは
圧着工程後に冷却するようにした。
また、本発明は、センターコアを供給する供給部と、
磁気記録ディスクを供給する供給部と、これらセンター
コアと磁気記録ディスクの部材を移載するハンドリング
アーム部と、前記センターコアのフランジ部に接着剤を
塗布する加熱手段を備えた接着剤塗布手段と、前記フラ
ンジ部に接着剤が塗布されたセンターコアと前記磁気記
録ディスクを接着する接着装置とで構成された一連の装
置であって、 前記磁気記録ディスクを接着する接着装置の、前記磁
気記録ディスクを押圧する押圧部に冷却手段を設けた。
F.作用 センターコアと磁気記録ディスクを短時間で冷却する
ことにより、圧着する工程に要する時間及び接着剤の養
生時間を短縮する作用がある。特に、冷却手段を制御す
ることにより、磁気記録ディスクとセンターコアとの接
着を均一にすることが可能となる。
G.実施例 以下、本発明に係る磁気記録ディスクの接着方法の詳
細を本発明を適用した装置に基づいて説明する。
G1.実施例の構成の概要 本実施例は、第1図Aに示すように、後記する下治具
64に予熱したセンターコア3を載置し、後記する上治具
65により圧着させる工程を備えたものであり、押圧部71
には、冷却効果を奏するペルチェ素子71aが内蔵されて
いて、圧着工程の際に貼付け部分を冷却するようになっ
ている。なお、本実施例は、第2図に示すような本体装
置Aに組み込まれるものである。
この本体装置Aは、センターコア3を供給するパーツ
フィーダ11と、磁気記録ディスク(以下ディスクと称す
る)4を供給するディスク供給部12と、接着剤塗布装置
13と、ディスク4の接着装置14、センターコア3,ディス
ク4等の搬送を行なうハンドリングアーム部15とを備え
て大略構成されており、ハンドリングアーム部15を中心
として反時計回わりにパーツフィーダ11,接着剤塗布装
置13,接着装置14,ディスク供給部12を約90゜をなす位置
に順次配設している。
G2.パーツフィーダの構成 まず、パーツフィーダ11は、多数のセンターコア3〜
3を、収納する容器部11aと、この容器部11aよりセンタ
ーコア3を順次摺動させて送出、供給するリニアフィー
ダ11bとを有してなり、リニアフィーダ11bの終端部11c
にはセンターコア3を上面が露出した状態で常時待機さ
せ得るようになっている。
G3.接着剤塗布装置の構成及び動作 接着剤塗布装置13は、水平に配設された回転台16と、
この回転台16にその周縁部に沿って夫々等間隔に配設さ
れた8個のセンターコア載置テーブル17〜17と、センタ
ーコア加熱部18,18,18と、接着剤塗布部19とから大略構
成されている。なお、第2図中20は、センターコア3が
センターコア載置テーブル17上に載置されているか否か
を検出するセンターコア検出センサである。
そして、回転台16に設けられた8個のセンターコア載
置テーブル17〜17は、第3図に示すST1〜ST8の位置を移
動するように設定されている。ST1の位置では、ハンド
リングアーム部15のアーム15aにより、リニアフィーダ1
1bの終端部11cに待機しているセンターコア3が供給さ
れ、又は接着剤が塗布されたセンターコア3を排出する
ようになっている。ST2の位置には、第2図に示すよう
に、センターコア検出センサ20が配設されていて、セン
ターコア載置テーブル17上にセンターコア3が載ってい
るか否かが検出される。ST3〜ST5の位置には、第4図に
示すようなセンターコア加熱部18が夫々配設されてい
て、センターコア3を輻射熱で加熱するようになってい
る。
このセンターコア加熱部18は、接着剤塗布装置13の基
台21に立設された支持柱22と、昇降可動部23とを備えて
なり、支持柱22の回転台16に対向する側面には、昇降可
動部23に上下方向案内する摺動レール24が敷設されてい
る。そして、昇降可動部23は、上記した摺動レール24に
摺接するように保持された摺動部25とこの摺動部25に一
体に設けられた加熱部26とからなり、加熱部26は、セン
ターコア載置テーブル17上面に対向するヒータ27と図示
しない測温子を備えていて所定温度例えば90℃に加熱す
るように制御されている。
また、摺動部25の下端と支持柱22下部とにバネ28が張
架されており、昇降可動部23が常時下方に付勢されてい
る。さらに、摺動部25の下端には、昇降操作ロッド29が
枢支され、該ロッド29の下端は、中間部が支点31に支持
された揺動アーム30の一端に枢支されている。そして、
揺動アーム30の他端部には、偏心カム32の転動によりカ
ム32周面と当接するローラ33が設けられていて、偏心カ
ム32の回転により揺動アーム30の一端が昇降することに
より、昇降操作ロッド29を介して昇降可動部23が昇降す
るようになっている。斯る昇降可動部23の昇降動作は、
第3図におけるST3〜ST5の位置にセンターコア載置テー
ブル17が到達したときに下降して該テーブル17上面に近
づき、ST3〜ST5の位置を離れるときに上昇するように上
記した偏心カム32の回転動作が設定されている。
また、接着剤塗布部19は、ST6の位置に配設されてい
る。この接着剤塗布部19は、第5図に示すように、接着
剤タンク34と、ホースヒータ35を介して接続されてい
る。接着剤タンク34の内部には、ヒータ36及びサーモカ
プラー(図示省略)が内蔵されており、接着剤を安定温
度例えば70℃に制御し、溶融状態に保つようになってい
る。
また、ホースヒータ35には、サーモカプラー37が内蔵
されていて、当該ホースヒータ35内を流れる接着剤の溶
融状態を保つようにしている。そして、ホースヒータ35
は、接着剤塗布部19の接着剤導入口38に接続されてい
る。
また、接着剤塗布部19には、上記接着剤導入口38に連
通する接着剤供給室39が形成されている。この接着剤供
給室39の上方にはシリンダ室40が形成されていて、この
シリンダ室40と接着剤供給室39には、ピストンロッド41
が上下方向に貫通している。このピストンロッド41の上
部にはシリンダ室40に摺動可能に内嵌するピストン42が
一体に設けられており、下端部には、接着剤供給室39下
部に形成された接着剤吐出ノズル43の開閉を行なうピス
トンニードル44が設けられている。
また、接着剤塗布部19には、上記シリンダ室40に連通
する空気流通路45が形成されている。そして、空気流通
路45には、電磁プランジャ46が設けられていて、シリン
ダ室40内への空気の送出とシリンダ室40内の空気の排出
を可能とし、これによりピストン42を昇降させて接着剤
吐出ノズル43の開閉を可能としている。なお、ピストン
ロッド41は、スプリング47により常時下方に向けて付勢
されている。また、接着剤吐出ノズル43の近傍には、オ
リフィスヒータ48とサーモカプラー49が設けられてい
て、接着剤吐出ノズル43から吐出される接着剤の温度を
制御することが可能となっている。
斯る構成よりなる接着剤塗布部19は、第6図に示すよ
うに、昇降可能となっている。即ち、接着剤塗布部19
は、基台21側に立設した支持柱50の昇降ガイドレール51
に摺動可能に支持された昇降体51に取り付けられてい
て、支持柱50の上部に設けられたエアシリンダ部52によ
り昇降可能となっている。このため、第3図中ST6の位
置に到達したセンターコア載置テーブル17上のセンター
コア3は、シリンダ部52の駆動により下降した接着剤塗
布部19により接着剤の塗布が行なわれ得る。この際、セ
ンターコア載置テーブル17は、回転して、センターコア
3のフランジ部3aに接着剤を周回して塗布することが可
能となる。この際、センターコア3は、上記したセンタ
ーコア加熱部18により所定温度に加熱されているため、
塗布された接着剤の温度低下は回避され後工程でのディ
スク4の貼り合せにおける不都合がなく、均一な接着が
可能となる。
ここで、センターコア載置テーブル17について第7図
に基づいて以下説明する。
まず、各センターコア載置テーブル17の下部は、下方
に延設された回転軸17aであり、回転台16の所定位置に
設けた、上下方向に開口する回転支持筒体53内でベアリ
ング54を介して回転可能に内嵌されている。また、回転
軸17aの上には、放熱フィン17bが形成され、放熱フィン
17bの上の上端部はセンターコア3を載置するテーブル
部17cが設けられている。また、センターコア載置テー
ブル17の下端部には、クラッチ板17dが設けられてい
る。そして、第3図におけるST6位置の基台21側には第
7図に示したようにステッピングモータ55が据え付けら
れていて、モータ55側のプーリ56,タイミングベルト57
を介してプーリ58を回転するようになっている。このプ
ーリ58は、軸受け59にベアリング60を介して嵌合された
クラッチ軸59に回転を伝達させる。そして、このクラッ
チ軸59の上部には、上記クラッチ板17dと当接可能な昇
降クラッチ61がセレーション結合していて、該昇降クラ
ッチ61は、別途設けた昇降駆動機構(図示省略する)に
より昇降操作されるようになっている。このため、昇降
クラッチ61が上昇してクラッチ板17dに当接すれば回転
軸17aに回転が伝達されセンターコア載置テーブル17が
回転し、センターコア3のフランジ部3a上に接着剤を周
回して塗布することが可能となる。
上記した接着剤塗布部19による接着剤塗布工程を経た
センターコア載置テーブル17は、第3図におけるST7
置に移動する。このST7位置には塗布チェックセンサ62
が配設されている。この塗布チェックセンサ62は、第8
図A及び第8図Bに示すように、金属製のセンターコア
3のフランジ部3aに光照射してその反射光を検知するこ
とにより、接着剤6の塗布の有無を検出するようになっ
ている。
G4.接着装置の構成及び動作 次に、接着装置14の構成を説明する。
この接着装置14は、第2図に示すように、ハンドリン
グアーム部15の中心を中心として接着塗布装置13より反
時計回りに90゜移動した位置に配設されている。この接
着装置14は、回転テーブル63と、回転テーブル63の周縁
近傍の上面に夫々等間隔を成すように突設された8個の
下治具64と、下治具64の上方に下治具64と対し成して設
けられた上治具65とから大略構成されている。
第9図に示すように、下治具64の上端面は、センター
コア3裏面形状に沿って形成され、中央部64aが円形に
突出し、その周縁はセンターコア3のフランジ部3aが当
接し得るようになっている。このため、下治具64の上端
面には、センターコア3が安定して載置し得るようにな
っている。
上治具65は、回転テーブル63の半径方向に敷設したレ
ール66に摺動自在支持された摺動基体67に立設された支
柱68に設けられている。この上治具65は、トグル機構部
69と、このトグル機構部69の可動部下端に枢支され且つ
上記支柱68側面に上下方向に敷設されたガイドレール70
に沿って昇降可能な押圧部71とから構成されている。こ
の押圧部71には、冷却作用を有するペルチェ素子71aが
内蔵され、センターコア3にディスク4が圧着された際
に冷却を行うようになっている。
トグル機構部69は、支柱68の上部両脇に固設した相対
向する一対の支持板72,72と、両支持板72,72の上部の、
回転テーブル63の中心方向側の部分に架設された連結板
73と、両支持板72,72の中間部に枢支軸75で中間部が枢
支された圧力伝達体74と、連結板73とこれに対向する圧
力伝達体74の一端部74aとの間に圧縮して介在されたコ
イルバネ76と、圧力伝達体74の他端部74bに中間部77aが
枢支され一端部77bにローラ78が設けられた、略L字状
の操作杆77と、操作杆77の他端部77cに枢支された、下
端に押圧部71が枢支された揺動杆79とから構成されてい
る。
押圧部71には、支柱68のガイドレール70に摺動して支
持される摺動部80が一体に設けられていて、トグル機構
部69の動作に応じて昇降するようになっている。また、
押圧部71下端は、第12図に示すように、センターコア3
の中央部に当接する中央押圧部71aと、この中央押圧部7
1aを外嵌する、フランジ部3aに当接するリング状のフラ
ンジ押圧部71bと、中央押圧部71aを下方に付勢するスプ
リング71cとを備えている。また、摺動部80の上部に
は、ストッパ81が設けられていて、第11図に示すよう
に、操作杆77の他端部77cにおける枢支点での角度が180
゜を越えた位置で枢動を停止させるように設定されてい
る。また、枢支軸75と、揺動杆79下端の支点軸79aとの
間には、第12図に示すように、コイルバネ93が張架され
ている。そして、上記した回転テーブル63は、回転しな
い中心軸82を摺動して別途設けられる駆動手段で回転駆
動されるようになっている。また、中心軸82の上部に
は、第9図に示すようにカム板83が、回転テーブル63と
平行をなすように固設されている。このカム板83は、第
1図に示すように略ハート形状をなし、その下面周縁近
傍には、周縁に沿ってガイド溝83aが周回して条設され
ている。そして、このガイド溝83a内及びカム板83外周
面に当接する一対のガイドローラ84a,84bを上記摺動基
体67上部に回転自在に軸支している。このため、回転テ
ーブル63の回転により摺動基体67はレール66上を前後走
行し、必要に応じて上治具65を下治具64の真下に移動し
得るようになっている。
また、カム板83の上面周縁部の所定位置には、支柱85
を立設し、この支柱85の上部外側面に固定部材86を介し
て、上記したトグル機構部69における操作杆77に設けた
ローラ78が走行して上昇する傾向をなす圧着操作板86が
設けられている。また、カム板83の上面周縁部の他の所
定位置には、上記圧着操作板86の作用と反対に、ローラ
78が走行して下降する傾斜をなす解除操作板87を同様に
設けている。
次に、接着装置14における移動位置ST11〜ST18を第13
図に基づいて説明する。
まず、ST11の位置では、上記接着剤塗布装置13にて、
接着剤塗布が施されたセンターコア3がハンドリングア
ーム15のアーム15aにより運ばれて下治具64上に載置さ
れる。また、この位置では、前記するディスク供給部12
よりディスク4が、アーム15aで運ばれてセンターコア
3と組み付けられる。
ST12の位置には、共に図示しないセンターコア検出セ
ンサ,ディスク検出センサが配設されていて、センター
コア3の有無並びにディスク4が2枚以上載置されてい
ないかどうか判定を行なう。ST13及びST14の位置におい
ては、第2図に示すように、上記カム板83の周縁がカム
中心から最も離れた部位となっていて、ST13位置のカム
板83上面周縁部に圧着操作板86が、ST14位置に解除操作
板87が設定されている。
ST15位置では、センターコア3のフランジ部3aと接着
剤とディスク4の組み付けられた接着高さを検出する、
接着高さ検出センサ88が配設されている。
ST16位置には、良品回収装置89が配設されていて、正
常な接着が施された製品が回収されるようになってい
る。
また、ST17位置には、ST15位置の接着高さ検出センサ
88により不適と判定された製品が運ばれ、不良品回収装
置90により回転テーブル63外の不良品が回収箱(図示省
略)に排出されるようになっている。
さらに、ST18位置には、取り残し検出センサ91が配設
されていて、下治具64上から製品が外されているか否か
を検出している。
次に、トグル機構部69の動作を説明する。
先ず、ST11の位置で、下治具64上に接着剤の塗布の施
されたセンターコア3が載せられた状態で、トグル機構
部69が回転テーブル63の回動により、ST13の位置に至る
と、操作杆77のローラ78は圧着操作板86の斜面に沿って
走行し、第9図及び第10図の状態から第11図及び第12図
の状態に変化する。このような変化の途中において、操
作杆77と揺動杆79が180゜を成すまでは、コイルバネ93
の引張力に抗してローラ78が上昇され、さらに、ローラ
78が押し上げられると、押圧部71の中央押圧部71aは下
治具64上のセンターコア3の中央部に当接し、フランジ
押圧部71b内に押し込まれ、次に、センターコア3のフ
ランジ部3a上のディスク4の上にフランジ押圧部71bが
当接する。次に、枢支軸75と支点軸79aを結ぶ線を揺動
杆79の上端の枢支部が越えた場合、ストッパ81で枢動が
停止される。このとき、押圧部71は、下治具64側から反
力を受けるがコイルバネ76により圧力伝達体74の一端部
74aが押されているため、このコイルバネ76の反発力
が、圧力伝達体74及び操作杆77及び揺動杆79を介して押
圧部71に加わり、フランジ押圧部71bはディスク4を一
定の圧力で押圧する。このため、各センターコア3のフ
ランジ部3a上の接着高さは、一定となる。また、押圧部
71は、ガイドレール70上を摺動し、しかも上下方向以外
の揺動を起さないため、接着部にズレが生じることがな
く良好な圧着状態が得られる。なお、この圧着工程時に
ペルチェ素子71Aが働き、接着部を短時間のうちに冷却
させる。
次に、押圧部71の圧着が解除される場合は、回転テー
ブル63の回転によりローラ78がST14位置の解除操作板87
を下ることにより、第10図に示す状態に復帰する。ま
た、ペルチェ素子71Aの作動は、接着部が35℃まで低下
するまでの所定短時間で解除される。
ところで、ハンドリングアーム部15は、十字状のアー
ム15aを有し、各アーム15a先端部下面には、センターコ
ア3及びディスク4を吸着させる吸着杆15bが垂下して
設けられている。このため、ハンドリングアーム部15
は、パーツフィーダ11,接着剤塗布装置13,接着装置14及
びディスク供給部12から、センターコア3、又はディス
ク4を搬送するようになっている。
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限
らず各種の設計変更が可能であり、例えば、上記実施例
においては、センターコアの予熱温度を90℃,接着剤の
吐出時の温度170℃,接着部の冷却を解除する温度を35
℃と設定したが、他の熱可塑性接着剤を用いた場合は、
適宜変更可能である。
また、上記実施例においては、第1図Aに示すよう
に、冷却手段としてペルチェ素子71Aを用いたが、例え
ば、第1図Bに示すように、押圧部71内に流通管a,bを
介して冷却窒素等の冷媒ガスを流通させてもよい。さら
に、圧着工程以降に、第1図Cに示すような冷却ガスを
接着部に吹き付ける送風体90を対向配置しても勿論よ
く、上記冷却手段を組み合せて用いてもよい。
H.発明の効果 以上の説明から明らかなように、本発明に依れば、セ
ンターコアと磁気記録ディスクの貼付部分を速やかに安
定した温度まで下げることが可能となり、製造時間の短
縮及び製造ラインの短縮を可能にする効果がある。ま
た、冷却手段を例えばペルチェ素子等のように制御性の
よいものとすれば、接着の均一性をさらに高める効果が
あり、安定した品質の製品の製造を可能する効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図Aは本発明の実施例の要部斜視図、第1図B及び
第1図Cは他の実施例の要部斜視図、第2図は磁気記録
ディスクの接着装置を有する本体装置の実施例の平面
図、第3図は接着剤塗布装置におけるセンターコア載置
テーブルの動作位置を示す説明図、第4図はセンターコ
ア加熱部の側面図、第5図は接着剤塗布部の断面説明
図、第6図は接着剤塗布部の側面図、第7図はセンター
コア載置テーブルの断面図、第8図A及び第8図Bは塗
布チェックセンサを示す説明図、第9図は接着装置の断
面図、第10図はトグル機構部を示す側面図、第11図はト
グル機構部を示す部分断面側面図、第12図はトグル機構
部を示す部分断面正面図、第13図は接着装置における回
転テーブルの動作位置を示す説明図、第14図はセンター
コアとディスクの接着位置を示す斜視図、第15図は従来
例の説明図、第16図はセンターコアに塗布された接着剤
の表面温度の時間変化を示すグラフである。 3……センターコア、4……ディスク、6……接着剤、
13……接着剤塗布装置、18……センターコア加熱部、19
……接着剤塗布部、71a……ペルチェ素子(冷却手
段)。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気記録ディスクを貼着するセンターコア
    を予熱する工程と、予熱されたセンターコアに熱可塑性
    接着剤を塗布する工程と、該接着剤が塗布されたセンタ
    ーコアに前記磁気記録ディスクを圧着する工程を備える
    磁気記録ディスクの接着方法において、 前記接着剤が塗布されたセンターコアと前記磁気記録デ
    ィスクを圧着した部分を前記圧着工程中及びもしくは圧
    着工程後に冷却することを特徴とする磁気記録ディスク
    の接着方法。
  2. 【請求項2】センターコアを供給する供給部と、磁気記
    録ディスクを供給する供給部と、 これらセンターコアと磁気記録ディスクの部材を移載す
    るハンドリングアーム部と、 前記センターコアのフランジ部に接着剤を塗布する加熱
    手段を備えた接着剤塗布手段と、 前記フランジ部に接着剤が塗布されたセンターコアと前
    記磁気記録ディスクを接着する接着装置と、 で構成された一連の装置であって、 前記磁気記録ディスクを接着する接着装置の、前記磁気
    記録ディスクを押圧する押圧部に冷却手段を備えたこと
    を特徴とする磁気記録ディスクの接着装置。
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