JP3000536U - 制御盤等の盤取付け用冷却装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 構造が簡単でコンパクトな比較的小容量の盤
内冷却装置を提供すること。 【構成】 箱状に形成した本体５の表面側側壁及び裏面
側側壁の夫々の上下両端部に送風用の盤内出入り口１，
２及び盤外出入り口３，４を形成し、その両側壁を含む
縦断面における対角線に沿って金属性の仕切り板６を配
置し、内部を二分する。そして、その仕切り板の両面に
夫々フィン７を接合する。また、その仕切り板を含む本
体の縦断面が形成する一対の略直角三角形状の空間であ
って、夫々その直角部近傍に起風ファン８，９を配置す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電気機器の制御盤や配電盤，端子盤等の盤のケーシングの内部を冷 却する盤取付け用冷却装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の盤用冷却装置は、図４に示す如く多数のプレートとバー材を交互に配置 したエレメントの積層体よりなる熱交換器が用いられていた。そして、盤内空気 流通路と盤外空気流通路とを一つおきにバー材の配置方向により区分し、各エレ メントにフィンを内装し、両流通路の夫々の空気流の間に熱交換を行うものであ った。そして盤内空気流を制御盤内に循環させ、盤外空気流通路を盤外に開口す ると共に、夫々に送風装置を設けたものであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このような積層型熱交換器を用いた盤用冷却装置は、部品点数が多く且つ、盤 内空気流通路と盤外空気流通路とを区分する区分路の形成が面倒である欠点があ った。又、ファン取付け用の空間を別個に必要とし、コンパクト化及び部品点数 の簡素化に限界があった。 そこで本考案は、構造が極めて簡単でコンパクト化できる比較的小容量の盤用 冷却装置を提供することを目的とし、その目的達成のために次の構成をとる。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の冷却装置は箱状の本体５を有し、その本体５は夫々長手方向に平行で 且つ互いに対向する第一および第二の側壁の夫々長手方向両端部に一対づつの送 風用の盤内出入り口１，２および盤外出入り口３，４を有する。そして、前記第 一および第二の側壁を含む縦断面において、前記本体５の略対角線に沿って金属 製の仕切り板６を本体に内装し、それが該本体５を二分するように構成する。 そして、仕切り板６の両側に波形金属板よりなるフィン７が接合される。さらに 、前記本体５の上下両端部に前記出入口の一方から他方に起風する一対のファン ８，９を内装し、それらが前記仕切り板６を含む前記本体の縦断面が略直角三角 形となる二つの空間において夫々直角側に位置される。 そして、配電盤や制御盤等のケーシング11内部に前記一対の盤内出入り口１， ２が開口し、ケーシング11の外側に前記盤外出入り口３，４が開口するように配 置されたものである。

【０００５】

【実施例】

次に、図面に基づいて本考案の実施例につき説明する。 図１は本考案の冷却装置の縦断面略図であり、図２は図１のII−II矢視断面図 、図３は同装置のフィン７付き仕切り板６の斜視図である。 この冷却装置の本体５は、縦長で比較的奥行きの小さな箱状に形成され、その 上下両端部の正面側壁及び裏面側壁に、夫々一対の盤内出入り口１，２、盤外出 入り口３，４が開口される。そして、その両側壁間に内部を二分するように、且 つ両側壁を含む縦断面における本体５内の対角線に略沿って仕切り板６が配置さ れる。この仕切り板６は、アルミニュームや銅板等の伝熱性の良い金属板で形成 され、その両面に波形のフィン７（図３）がろう付け又はハンダ付け固定されて いる。

【０００６】 フィン７の表面には、多数のルーバを切り起こし形成することが好ましい。或 いは、波形金属板に多数の切り起こし部を形成したマルチエントリー型のフィン を用いることもできる。仕切り板６の上下両端部にはフィン７が配置されず、そ の上端部が本体５の正面側側壁に接合される。そして、仕切り板６の下端部が裏 面側側壁に接合され盤内を二分し、仕切り板６の正面側に盤内空気流通路を形成 し、裏面側に盤外空気流通路を形成する。そして、盤内空気流通路の下部にモー タ10及びその回転軸に連結されたファン８が設けられる。また盤外空気流通路の 上端部に、モータ10及びその回転軸に連結されたファン９が配置される。

【０００７】 このようにしてなる冷却装置は、各種電気機器又は電子機器の制御盤等のケー シング11の裏面側側板内に盤内出入り口１，２が開口し、そのケーシング11の外 側に盤外出入り口３，４が開口する。そして、夫々のファン８，９を駆動するこ とにより、ケーシング11内に矢印のような盤内送風循環路を形成し、仕切り板６ の裏面側には外気が流入し、それが流出する矢印に示す送風が形成され、両仕切 り板６及びフィン７を介して両者の空気流が熱交換される。それにより、ケーシ ング11内が冷却される。 なお、本体５の略全体をケーシング11内に設け、その盤外出入り口３，４のみ をケーシング11の外部に露出するように構成してもよい。

【０００８】

【考案の効果】

本考案の冷却装置は、極めて簡単な仕切り構造で本体５内を盤内空気流通路と 盤外空気流通路とに完全に分離し、盤外の空気を盤内に導入することなく熱交換 を充分行い得る。それと共に、対角線上に配置した仕切り構造の両端部に形成さ れる夫々一対の大きな空間を利用して、そこに夫々ファンを設けたものであるか ら、ファンの取付けが容易で且つファン効率を向上できる。そして、本体５の奥 行きを比較的小さくしても、充分なファン取付け空間を確保できる構造のため、 全体をコンパクトにし、占有空間を少なくすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の冷却装置の縦断面図図。

【図２】同装置のII−II矢視断面略図。

【図３】同装置のフィン付き仕切り板の斜視略図。

【図４】従来型冷却装置の一例を示す斜視略図。

【符号の説明】

１，２ 盤内出入り口 ３，４ 盤外出入り口 ５ 本体 ６ 仕切り板 ７ フィン ８，９ ファン 10 モータ 11 ケーシング 13 接合用端部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 夫々長手方向に平行で且つ互いに対向す
   る第一および第二の側壁の夫々の長手方向両端部に、一
   対づつの送風用の盤内出入口１，２および盤外出入口
   ３，４が形成された箱状の本体５と、 前記第一および第二の側壁を含む縦断面において、前記
   本体５の略対角線に沿って配置されるように、該本体５
   を二分してその本体５に内装された金属製の仕切り板６
   と、 その仕切り板６の両面に接合された波形金属板よりなる
   フィン７と、 前記本体５の上下両端部に内装され、且つ前記仕切り板
   ６を含む前記本体の縦断面が略直角三角形となる二つの
   空間において夫々直角側に位置され、前記出入口の一方
   から他方に起風する一対のファン８，９と、 を具備し、 配電盤や制御盤等の盤のケーシング11の内側に一対の前
   記盤内出入り口１，２が開口し、前記ケーシング11の外
   側に一対の前記盤外出入り口３，４が開口するように配
   置される冷却装置。