JP2999414B2 - 光化学分離抽出装置 - Google Patents

光化学分離抽出装置

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幸男 和田
恭一 森本
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光化学分離抽出装
置、特に、紫外光の照射に基づく光化学分離を行わせる
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原子炉から発生した高放射性廃液中から
のネプツニウム及びプルトニウムの分離方法としては、
大きく分けて2つの方法があり、一方はネプツニウム及
びプルトニウムを混合液として分離共抽出することで精
製する共抽出方法であり、もう一方はネプツニウムとプ
ルトニウムとを相互分離して精製する分離方法である。
【0003】前者の共抽出方法は、ネプツニウム及びプ
ルトニウムを含む硝酸溶液に紫外線を照射して、ネプツ
ニウムの原子価を6価に、一方のプルトニウムの原子価
を4価または6価に原子価を調整した後、燐酸トリブチ
ルを含む有機相でこの硝酸溶液を抽出操作することによ
りネプツニウム及びプルトニウムを有機相に共抽出する
方法である。
【0004】後者の分離方法は、ネプツニウムを還元す
るための硝酸ヒドロキシルアミン等の還元剤存在下で、
ネプツニウム及びプルトニウムを含む硝酸溶液に紫外線
を照射して、プルトニウムの原子価のみを4価または6
価に調整した後、燐酸トリブチルを含む有機相で抽出す
ることにより、プルトニウムのみ有機相に抽出させて相
互分離する方法である。
【0005】上記の通り、両方法とも光学的に原子価を
調整するための原子価調整工程と原子価調整後の有機溶
媒を用いた抽出工程との2工程から構成され、これら2
工程は従来それぞれ別の装置で行われていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
2工程を別の装置で行う場合、それぞれの装置、さらに
は1工程終了後に別の装置に移す際高放射性物質の場合
には危険を伴うため、これら装置を接続するための設備
が必要となることから、多大なる費用とスペースが要求
される。
【0007】また、近年、本願出願人などによる鋭意研
究を通して開発された相互分離方法では、上記の分離工
程において還元剤を使用することなく、紫外光照射によ
る原子価調整と有機溶媒による抽出操作とを同時に行う
ことによりプルトニウムとネプツニウムとを相互分離で
きることが明らかになり、そのため、これら操作を同時
に行える装置が求められている。
【0008】そこで、本発明の目的は、上記従来の問題
を解決するとともに、新たな技術の要請に答えるべく、
紫外光照射と有機溶媒による抽出操作とを同一の反応槽
内で行える装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る光化学分
離抽出装置は、紫外光を照射する照射手段を備え供給口
より供給された溶液に前記紫外光を照射して溶液中の所
定の物質の原子価を調整する反応槽と、前記供給口より
前記反応層に溶媒を供給する溶媒供給手段と、前記反応
槽内に収容された前記溶液まは及び前記溶媒を撹拌す
る撹拌手段と、撹拌後の前記物質を含む溶液または溶媒
を他の溶媒または溶液と分離して排出する排出口と、を
備えて、前記反応槽内において、溶液に紫外光を照射し
て所定の物質の原子価を調整させる工程と、溶媒と撹拌
することにより溶媒抽出して前記物質を分離する工程と
を、同時にまたは順次行わせることができることとして
いる
【0010】上記の構により、光学的な原子価調整を
行えるだけでなく、溶媒抽出による分離操作をも行える
ことから、従来の相互分離方法や共抽出方法または新た
な相互分離方法を同一の反応槽で実行が可能となり、設
置スペースや設備費用の削減を図ることができる。
【0011】また、請求項に係る光化学分離抽出装置
は、上記光照射手段が、前記反応槽の上部より先端が
前記反応槽の内部に突出するように垂設された水銀ラン
プと、前記水銀ランプを覆うカバー管と、前記カバー管
の内部に空気を循環させて、水銀ランプによる熱を取り
除く冷却部と、を有することを特徴とする。
【0012】上記の通り構成された本発明の光化学分離
抽出装置は、水銀ランプを垂設させることにより水銀ラ
ンプの光を反応槽内に均一に照射させて原子価調整反応
を均一に進行させることができる。
【0013】また、冷却部を設けることにより水源ラン
プの照射熱を除去し部分的な温度の偏りをなくすことが
できる。このように所望の反応条件の維持することを通
じて、反応効率を向上させることができる。
【0014】請求項に係る光化学分離抽出装置は、請
求項における光照射手段には、前記冷却部において循
環される空気中に前記反応槽中の溶液等が混入したこと
を検知するモニタが備えられていることを特徴とする。
【0015】上記の通り構成された本発明の光化学分離
抽出装置は、例えば、放射性物質を扱った場合、冷却部
に循環する空気中へ放射性物質の混入をモニタにより検
知して、外部への拡散を防止することができる。
【0016】請求項に係る光化学分離抽出装置は、請
求項1またはに記載の前記排出口に、電気伝導度を測
定するセンサと、前記センサにより測定された電気伝導
度の違いにより開口方向が切り換わる電磁弁と、を備
え、前記溶液と前記溶媒との電気伝導度の違いにより、
前記溶液と前記溶媒とを分離して排出させることを特徴
とする。
【0017】上記の通り構成することにより、自動的に
溶液と溶媒とを分離して排出させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の好適な実施の形態を図面
を用いて説明する。
【0019】本発明の光化学分離抽出装置は、紫外光を
照射による酸化作用により原子価を調整し、必要であれ
ば異なる液相を用いて溶媒抽出を同一の反応槽で行わせ
るための装置であり、その斜視図を図1に示す。また、
図2には、各部材を展開した場合の斜視図を示す。
【0020】原子価調整または抽出操作に供する物質を
含む溶液を収容する反応槽1は、前記溶液などを反応槽
内に供給するための供給口3と、反応後の溶液などを排
出させるための排出口5とが備えられている。
【0021】この反応槽は、目的に応じて所望の材質及
び大きさから構成することができるが、後述する高放射
性廃液からプルトニウムまたはネプツニウムを分離する
目的で使用する場合には、SUS製とし、高さ180m
m及び直径200mmとすることが好ましい。
【0022】前記供給口3には、溶媒供給手段として、
有機相を反応槽1に供給するための有機相供給管11と
水相を反応槽1に供給するための水相供給管13とが電
磁弁15を介して接続されている。そのため、この電磁
弁15は、閉鎖、有機相供給管11の開放または水相供
給管13の開放の3段階に切り換わる。
【0023】また、前記排出口5には、排出手段とし
て、反応後の有機相を排出するための有機相排出管17
と水相を排出するための水相排出管19とが電磁弁21
を介して接続されている。この電磁弁21もまた、閉
鎖、有機相排出管17の開放または水相排出管19の開
放の3段階に切り換わる。この切り換えを行うために、
前記電磁弁21には、伝導度センサ23が備えられ、こ
の伝導度センサ23は、反応終了後水相と有機相との伝
導度の違いを検知して前記電磁弁21の開放方向を決定
し、水相を水相排出管19に排出させ、有機相を有機相
排出管17へ排出させる。
【0024】前記反応槽1の上端面の開口7を覆うため
の蓋部9は、反応槽1の上端縁部1bにネジ固定されて
反応槽1の気密性を保つ。この蓋部9には、3つの小開
口部9aと3つの大開口部9bとが設けられ、図3に示
すように、小開口部9aには後述する撹拌子25が、大
開口部9bには後述する紫外線照射手段27が、反応槽
1の内部に突出するように挿設されている。尚、これら
開口の数は、目的に応じて増加または減少させ、それに
応じて撹拌子25または紫外線照射手段27の数を変更
することができる。
【0025】前記小開口部9aに挿設された撹拌子25
は、詳細には、下端の撹拌部25aが反応槽1に収容さ
れた液体を撹拌混合可能に配置されている。また、上端
は電線29を介して蓋部9に設けられたモータ31に接
続され、このモータ31により下端の撹拌部25aが作
動して、液体の撹拌混合を行う。さらに、前記撹拌子2
5にはシーリング部材33が備えられ、このシーリング
部材33は、前記撹拌子25が前記小開口部9aに挿設
された際の隙間を完全に密封して、反応槽1の気密性を
確保する。
【0026】前記大開口部9bに挿設された紫外線照射
手段27には、紫外光の光源として水銀ランプ35が備
えられている。この水銀ランプ35は、反応槽の大きさ
や原子価の調整を行う試料により異なるが、例えば後述
する高放射性廃液からプルトニウムまたはネプツニウム
を分離する目的で使用する場合には、450w、高さ1
50mm、直径20mmからなる高圧水銀ランプが使用
される。
【0027】また、水銀ランプ35の周囲には、水銀ラ
ンプ35を反応槽1に設置した際に、反応槽1に収容さ
れた溶液と水銀ランプ35との接触を防ぐためにカバー
管41が設けられている。このカバー管41は、目的に
応じて所望の材質から構成することができるが、有機溶
媒等により劣化をしないもの、例えば石英ガラスなどで
構成することが好ましい。
【0028】このカバー管41の上端は、大開口部9b
に掛止可能なフランジ41aが形成され、このフランジ
41aには上下にO−リング43、45が係合してい
る。さらに、このカバー管41を前記大開口部9bにネ
ジ固定するための固定リング47が設けられている。
【0029】そのため、カバー管41を大開口部9bに
挿設した場合、大開口部9bの縁部とカバー管41のフ
ランジ41aの下端面との間にO−リング43が係合
し、カバー管41のフランジ41aの上端面と固定リン
グ47との間にO−リング45が係合して前記固定リン
グ47を大開口部9bの縁部にネジ固定することにより
前記カバー管41により反応槽1を密閉することができ
る。
【0030】また、水銀ランプを内部に備えたカバー管
41を覆う遮断盤39には、上端面に電源を供給するた
めの電線37を備え、下端面には、この電線37に送ら
れる電源を水銀ランプ35に供給するためのコネクタ3
9aが設けられている。また、この遮断盤39には下端
面にO−リング49を備え、このO−リング49は前記
固定リング47を覆うように係合して、前記遮断盤39
を前記大開口部9bの縁部にネジ固定することにより、
カバー管41を密閉する。
【0031】また、前記水銀ランプ35の発光時に生じ
る熱を冷却するための冷却部51は、冷気を送風するた
めの送風管53を備え、この送風管53の先端には送風
電磁弁55が設けられ、冷却部51から後述する4本の
通気管57への送風を制御する。
【0032】図4に示すように、前記4本の通気管57
は逆L字状に形成され、下部の直線部57aは、前記カ
バー管41内に設置され冷気を送風し、上端の鍵部57
bは、隣合う送風電磁弁55とカバー管41とを、隣合
うカバー管41とカバー管41とを、隣合うカバー管4
1と後述するモニタ59とを接続するように設置され、
順次冷気を次ぎのカバー管41等に送風する。
【0033】前記通気管57により送られる冷気が最終
的に到達するモニタ59は、各カバー管41を通過して
いる間に冷気中に反応槽1内の溶液が混入の有無を測定
し、ここで、混入が検知された場合に後述する吸入電磁
弁61に信号を送信する。
【0034】前記吸入電磁弁61は、前記モニタ59に
接続され、前記モニタ59において、溶液等の混入が検
知されない場合には開放されて、前記モニタ59を通過
した空気を前記冷却部51に送風し、前記冷却部51よ
り外部へ排気される。
【0035】一方、前記モニタ59において混入が検知
された場合には、前記吸入電磁弁61は閉鎖されて、空
気が前記冷却部51を介して外部に排気されるのを防止
する。
【0036】尚、前記モニタ59は、試料に応じて構成
することができるが、例えば放射線の場合、核種毎に検
知し得るモニタに構成することができる。さらに具体的
には、プルトニウムまたはネプツニウムを分離する目的
で使用する場合、ガンマ線を検知するガンマモニタより
構成する。
【0037】以下に上記の通り構成された光化学分離抽
出装置の作用について説明する。
【0038】原子価調整または抽出操作に共する物質を
含む溶液が水溶液の場合には、水相供給管13より反応
槽1内に供給され、目的に応じて、紫外光の照射による
原子価調整と有機溶媒を用いた抽出操作とを同時にまた
は順次行う。
【0039】同時に行う場合には、前記水溶液の供給終
了後、前記電磁弁15の開放方向を切り換えて、有機相
供給管11を開放し、所定の有機溶媒を反応槽1内に供
給する。次いで、水銀ランプ35を発光させて、反応槽
1に収容された溶液に紫外光照射し、それと同時に、モ
ータ31を介して撹拌子25を駆動して反応槽1内の溶
液を撹拌するとともに有機相と混合して抽出操作を行
う。この後、所定の反応時間経過し反応が終了すると、
水銀ランプ35及び撹拌子25は停止し、反応槽1に収
容された溶液等を静置させ、水相と有機相とを反応槽1
内で分離させる。
【0040】一方、原子価調整と抽出操作を順次行う場
合には、前記水溶液の供給終了後、前記電磁弁15を閉
鎖し、撹拌子25を作動させて溶液を撹拌しながら、水
銀ランプ35を発光させて反応槽1内の溶液に紫外光照
射し、原子価調整を行う。原子価調整終了すると、水銀
ランプ35の発光及び撹拌子25の撹拌運動は停止し、
有機相を反応槽1に供給するために、電磁弁15を切り
換え有機相供給管11を開放する。有機相が反応槽1に
供給されると、撹拌子25が作動して水相と有機相とを
撹拌混合して抽出操作を行う。所定の抽出時間が経過す
ると撹拌子25は停止し、反応槽1に収容された溶液等
を静置させ、水相と有機相とを反応槽1内で分離させ
る。
【0041】上記操作において、冷却部51は、水銀ラ
ンプ35を発光させている間の発光熱を除去するために
作動し、水銀ランプ35を覆うカバー管41内に通気管
57を介して冷気が送られる。この冷却部51によりカ
バー管41内に送り込まれた冷気は、再び冷却部51に
戻され外部に排気される。この際、反応槽内の溶液等を
混入した気体を外部に排気させないために、モニタ59
により冷却部51に戻される前の冷気に反応槽内の溶液
等の混入の有無をモニタする。ここで冷気中に溶液等の
混入が検知された場合には、吸入電磁弁61が閉鎖され
て、冷却部51から汚染された空気が外部に排気される
ことを防ぐ。
【0042】ここで分離した水相と有機相とは、これら
の伝導度の差を排出口5に設けられた伝導度センサ23
が検知して、電磁弁21の開口方向を決定して、水相は
水相排出管19より排出させ、有機相は有機相排出管1
7より排出させる。そして、目的の物質を含む水相また
は有機相を回収することにより、目的物質を分離するこ
とができる。
【0043】このように光化学分離抽出装置における反
応槽は、紫外光照射手段と抽出手段とを備えているた
め、紫外光照射による原子価調整と、溶媒抽出による分
離操作とを行えることから、例えば原子価調整後同一の
反応槽で抽出操作が行えるようになる。そのため、プル
トニウムとネプツニウムとの相互分離方法や共抽出方法
等の原子価調整工程と抽出工程との別の反応槽で行われ
ていた2工程の分離方法を同一の反応槽で実行できるよ
うになり、設備の簡略化、作業工程の簡素化を通じて、
光化学分離抽出操作の合理化を図ることができる。
【0044】また、この光化学分離抽出装置における反
応槽1は、気密性が保たれ、さらに、冷却部51から送
風される空気を排気する場合、溶液などによる汚染され
た空気の外部への排気が防止されているため、放射性物
質のような危険性物質にも対応することができる。
【0045】
【実施例】以下に上記の通り構成された光化学分離抽出
装置を用いて、具体的に高放射性廃液からのプルトニウ
ムまたはネプツニウムの分離抽出方法、特に、ここでは
還元剤非存在下、紫外光照射による原子価調整工程と分
離抽出工程との同時操作に基づくプルトニウムとネプツ
ニウムとの相互分離方法の例を挙げて説明する。
【0046】プルトニウム及びネプツニウムを含む高放
射性水溶液は、水相供給管13より電磁弁15を通過し
て反応槽1に供給される。ここで供給された高放射性水
溶液中のプルトニウムは4または6価、ネプツニウムが
5価の状態で存在する。
【0047】水溶液の供給が終了すると、電磁弁15は
次いで有機相供給管11の方向に開放されて、所望の有
機溶媒、ここでは所定量の30%TBP/n−ドデカン
が反応槽1に供給され、この供給が終了すると電磁弁1
5は閉鎖される。
【0048】水溶液及び有機溶媒の供給が終了すると、
3本の水銀ランプ35による紫外光照射が開始され、ま
た同時に、撹拌子25による撹拌も開始され、紫外光の
照射と有機溶媒による抽出操作が同時に行われる。
【0049】この紫外光の照射と抽出操作との同時操作
により、ネプツニウムの原子価は紫外光照射による酸化
作用を受けずに5価のままで維持されて水相中に残存
し、一方のプルトニウムは、紫外光照射により酸化され
て原子価は多くは6価に調整されて、有機相に移行す
る。
【0050】所定の反応時間が経過し、プルトニウムが
有機相に、ネプツニウムが水相に分離できたところで、
水銀ランプ35による紫外光の照射が終了し、撹拌子2
5も停止して、水相と有機相とを分離させるために静置
させる。
【0051】静置後、排出口5に設けられた伝導度セン
サ23により排出口5に到達した液体の伝導度から水相
であるか有機相であるかを検知し、電磁弁21を所定の
方向に開放させる。そのため、ネプツニウムを含む水相
は水相排出管19へ排出され、プルトニウムを含む有機
相は有機相排出管17へ排出されて、それぞれ相互に分
離して回収することができる。
【0052】上記の通り、本発明の光化学分離抽出装置
を用いて、紫外光照射による原子価調整と有機溶媒を用
いた溶媒抽出とを同時操作することにより、ほぼ90%
のプルトニウムを有機相に抽出回収することができる。
【0053】尚、上記操作とは異なり、紫外光照射によ
る原子価調整と有機溶媒による溶媒抽出操作を順次行う
共抽出方法の場合には、本光化学分離抽出装置を用い、
紫外光照射による原子価調整においてプルトニウムと同
様にネプツニウムを6価に調整した後、有機溶媒を供給
して溶媒抽出を行うことにより、ネプツニウムとプルト
ニウムとを共に有機相に抽出させることが可能となる。
【0054】このように本発明の光化学分離抽出装置
は、同一の反応槽で紫外光照射による原子価調整と溶媒
抽出とを同時にあるいは別々に実行できるため、高放射
性廃液からのプルトニウムとネプツニウムとの相互分離
または共抽出を簡便に選択して行うこと可能となる。
【0055】従って、高放射性廃液からのプルトニウム
とネプツニウムとの分離操作工程を簡略にすることがで
き、また、設備の簡素化をも図ることが可能となる。
【0056】
【発明の効果】本発明の光化学分離抽出装置は、紫外光
照射による原子価調整と溶媒抽出とを同一の反応槽によ
り行うことができるため、従来のこれら2工程から構成
された分離方法における設備を簡素化するとともに、作
業工程を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光化学分離抽出装置を示す斜視図で
ある。
【図2】 本発明の光化学分離抽出装置における各構成
を取り外した場合の斜視図である。
【図3】 本発明の光化学分離抽出装置における反応槽
の内部を示す斜視図である。
【図4】 本発明の光化学分離抽出装置における紫外光
照射手段を示す正面図である。
【符号の説明】
1 反応槽、11 有機相供給管、13 水相供給管、
17 有機相排出管、19 水相排出管、21 電磁
弁、23 伝導度センサ、25 撹拌子、27紫外線照
射手段、35 水銀ランプ、41 カバー管、51 冷
却部、59 モニタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 19/46 G21F 9/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紫外光を照射する照射手段を備え、収容
    された溶液に前記紫外光を照射して溶液中の所定の物質
    の原子価を調整する反応槽と、 記反応槽に溶媒を供給する溶媒供給手段と、 前記反応槽に収容された前記溶液まは及び前記溶媒を
    撹拌する撹拌手段と、 拌後の溶溶媒とを分離して排出する排出手段と、
    を備え 前記反応槽の照射手段が、 前記反応槽の上部より先端が前記反応槽の内部に突出す
    るように垂設された水銀ランプと、 前記水銀ランプを覆うカバー管と、 前記カバー管の内部に空気を循環させて、水銀ランプに
    よる熱を取り除く冷却部と、を有する ことを特徴とする
    光化学分離抽出装置。
  2. 【請求項2】 前記照射手段には、前記冷却部において
    循環される空気中に前記反応槽中の溶液等が混入したこ
    とを検知するモニタが備えられていることを特徴とする
    請求項に記載の光化学分離抽出装置。
  3. 【請求項3】 前記排出手段に、電気伝導度を測定す
    るセンサと、 前記センサにより測定された電気伝導度の違いにより開
    口方向が切り換わる電磁弁と、を備え、 前記溶液と前記溶媒との電気伝導度の違いにより、前記
    溶液と前記溶媒とを分離して排出させることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の光化学分離抽出装置。
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