JP2998919B2 - ロータリーアクチュエータ及びその製造方法 - Google Patents

ロータリーアクチュエータ及びその製造方法

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JP2998919B2
JP2998919B2 JP28245395A JP28245395A JP2998919B2 JP 2998919 B2 JP2998919 B2 JP 2998919B2 JP 28245395 A JP28245395 A JP 28245395A JP 28245395 A JP28245395 A JP 28245395A JP 2998919 B2 JP2998919 B2 JP 2998919B2
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    • F15FLUID-PRESSURE ACTUATORS; HYDRAULICS OR PNEUMATICS IN GENERAL
    • F15BSYSTEMS ACTING BY MEANS OF FLUIDS IN GENERAL; FLUID-PRESSURE ACTUATORS, e.g. SERVOMOTORS; DETAILS OF FLUID-PRESSURE SYSTEMS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F15B15/00Fluid-actuated devices for displacing a member from one position to another; Gearing associated therewith
    • F15B15/02Mechanical layout characterised by the means for converting the movement of the fluid-actuated element into movement of the finally-operated member
    • F15B15/06Mechanical layout characterised by the means for converting the movement of the fluid-actuated element into movement of the finally-operated member for mechanically converting rectilinear movement into non- rectilinear movement
    • F15B15/068Mechanical layout characterised by the means for converting the movement of the fluid-actuated element into movement of the finally-operated member for mechanically converting rectilinear movement into non- rectilinear movement the motor being of the helical type
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F15FLUID-PRESSURE ACTUATORS; HYDRAULICS OR PNEUMATICS IN GENERAL
    • F15BSYSTEMS ACTING BY MEANS OF FLUIDS IN GENERAL; FLUID-PRESSURE ACTUATORS, e.g. SERVOMOTORS; DETAILS OF FLUID-PRESSURE SYSTEMS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F15B15/00Fluid-actuated devices for displacing a member from one position to another; Gearing associated therewith
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    • F15B15/06Mechanical layout characterised by the means for converting the movement of the fluid-actuated element into movement of the finally-operated member for mechanically converting rectilinear movement into non- rectilinear movement
    • F15B15/065Mechanical layout characterised by the means for converting the movement of the fluid-actuated element into movement of the finally-operated member for mechanically converting rectilinear movement into non- rectilinear movement the motor being of the rack-and-pinion type

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロータリーアクチ
ュエータに関し、さらに詳細には、ピストンとロッドと
の各々に磁気ネジを形成し、ピストンの移動により、ロ
ッドを回転させるロータリーアクチュエータに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、圧縮空気等の流体を駆動源として
利用するロータリーアクチュエータが色々と使用されて
いる。例えば、第一の従来例として、ベーン型ロータリ
ーアクチュエータの構造を図13に示す。(a)に側断
面図を示し、(b)に中央で分割したときの断面図を示
す。ボディ103を貫通してロッド101が2つの軸受
108により回転可能に支持されている。ボディ103
の内部には、断面半円形の空間であるベーン室109が
形成されている。ベーン室109の中には、ベーン10
2が一端部がロッド101に固定されている。ベーン1
02は、ベーン室内をロッド101と共に回転可能であ
る。ベーン102と接触するベーン室109の壁には、
流体の漏れを防止するためのシール104が取り付けら
れている。ベーン室109には、右空気ポート106と
左空気ポート107が形成されている。ベーン室109
は、ベーン102により、右ベーン室と左ベーン室とに
区切られている。右ベーン室には、右空気ポート106
が接続し、左ベーン室には、左空気ポート107が接続
している。また、ベーン室109の両端には、ストッパ
105が固設されている。
【0003】次に、上記構成を有するベーン型ロータリ
ーアクチュエータの作用を説明する。右空気ポート10
6に圧縮空気が流入されることにより、ベーン102
は、反時計回りに移動し、ロッド101も反時計回りに
回転する。そして、ベーン102がストッパ105に当
接することにより、ロッド101も回転を停止する。逆
に左空気ポート107に圧縮空気が流入されることによ
り、ベーン102は、時計回りに移動し、ロッド101
も時計回りに回転する。そして、ベーン102がストッ
パ105に当接することにより、ロッド101も回転を
停止する。
【0004】次に、第二の従来例として、実開昭62−
41906号に開示されたラックピニオン式ロータリー
アクチュエータの構造を図14に示す。ロッド111が
中心部に突出して付設されている。ロッド111の下部
には、ピニオンギア113が固設されている。シリンダ
は、大きく上室と下室の2つの空気室に別けられてい
る。各々の空気室には、左右方向に摺動可能なピストン
113が嵌合されている。ピストン113には、ピニオ
ンギア112に係合するラックギア114が固設されて
いる。この構成により、上空気室の右室と下空気室の左
室に圧縮空気が同時に供給されたとき、ピニオンギア1
12及びロッド111は、上から見て反時計回りに回転
する。また、上空気室の左室と下空気室の右室に圧縮空
気が同時に供給されたとき、ピニオンギア112及びロ
ッド111は、上から見て時計回りに回転する。
【0005】しかしながら、従来のベーン型ロータリー
アクチュエータ及びラックピニオン式ロータリーアクチ
ュエータには、ロッドと直交する方向にボディが延びて
しまい、ロータリーアクチュエータが大型化する問題が
あった。また、ベーン型ロータリーアクチュエータで
は、シール104とベーン102との間で流体の漏れが
発生する問題があった。それらの問題を解決するため
に、本出願人は、ネジを用いたロータリーアクチュエー
タを提案している。
【0006】図15に第三の従来例として、ボールネジ
式ロータリーアクチュエータを示す。これは、本出願人
が特開昭60−44607号で提案したものである。シ
リンダボディ129を貫通してロッド122が2つの回
転軸受128により回転可能に支持されている。ロッド
122の中央部には、段付部123が形成され、段付部
123の周囲には、螺旋状にボール溝124が形成され
ている。シリンダボディ129の内部には、ピストン1
21が、ロッド122に対して軸方向に摺動可能に嵌合
されている。ピストン121には、複数のボール125
を保持するボール保持部材126が一体的に固設されて
いる。ボール125は、段付部123のボール溝124
に係合している。また、ピストン121に形成されたガ
イド孔が、シリンダボディ129に付設されたガイド棒
127と嵌合している。従って、ピストン121がロッ
ド122に対して摺動することにより、ボール125の
作用で、ロッド122が回転する。シリンダボディ12
9の内側は、ピストン121により右室と左室に分割さ
れている。
【0007】次に、上記構成を有するボールネジ式ロー
タリーアクチュエータの作用を説明する。ピストン12
1の右室に圧縮空気が流入されると、ピストン121
は、摺動して図15の位置に来る。このとき、ロッド1
22は、ボール125の作用により、左側から見て時計
回りに回転する。また、ピストン121の左室に圧縮空
気が流入されると、ピストン121は、摺動してシリン
ダボディ129の右側壁に当接する位置に来る。このと
き、ロッド122は、ボール125の作用により、左側
から見て反時計回りに回転する。
【0008】次に、第四の従来例としてネジ式ロータリ
ーアクチュエータの構造を図16に示す。これは、本出
願人が実開昭62−165401号で提案したものであ
る。シリンダボディ139を貫通してロッド132が2
つの回転軸受138により回転可能に支持されている。
ロッド132の中央部には、段付状の雄ネジ部133が
形成されている。シリンダボディ139の内部には、ピ
ストン131が、ロッド132に対して軸方向に摺動可
能に嵌合されている。雄ネジ部133に係合して雌ネジ
部材136が、ピストン131に一体的に固設されてい
る。また、ピストン131は、(b)に示すように、断
面が楕円形状であり、回転しない構造となっている。従
って、ピストン131がロッド132に対して摺動する
ことにより、雄ネジ部133と雌ネジ部材136の作用
で、ロッド132が回転する。シリンダボディ139の
内側は、ピストン131により右室と左室に分割されて
いる。
【0009】次に、上記構成を有するネジ式ロータリー
アクチュエータの作用を説明する。ピストン131の左
室に圧縮空気が流入されると、ピストン131は、摺動
して図16の位置に来る。このとき、ロッド132は、
雄ネジ部133と雌ネジ部材136の作用により、左側
から見て反時計回りに回転する。また、ピストン131
の右室に圧縮空気が流入されると、ピストン131は、
摺動してシリンダボディ139の左側壁に当接する位置
に来る。このとき、ロッド132は、雄ネジ部133と
雌ネジ部材136の作用により、左側から見て時計回り
に回転する。
【0010】しかし、従来のボールネジ式ロータリーア
クチュエータ及びネジ式ロータリーアクチュエータに
は、次のような問題があった。すなわち、ネジのトルク
伝達効率が低いため、必要とする回転出力トルクに比較
して、ロータリーアクチュエータ全体が大型化する問題
があった。また、ボールネジでは、局部的な当り面でト
ルクが伝達されるため、面圧が高くなり、寿命が短いと
いう問題があった。
【0011】従来のボールネジ式ロータリーアクチュエ
ータ及びネジ式ロータリーアクチュエータの問題点を解
決するために、本出願人は、特開昭62−46005号
において、ネジやボールネジの代わりに、磁気ネジを採
用することを提案した。図17にその構成を示す。シリ
ンダ146を貫通するロッド141の中央に段付部があ
り、その表面に螺旋状の着磁帯142が形成されてい
る。一方、ピストン143の溝144には、2つの永久
磁石である案内磁石145が埋設され固着されている。
2つの案内磁石145は、ピストン143と共にシリン
ダ146内を摺動する。また、同公開公報の第3頁左下
欄第12〜16行目に、「本実施例の変形例として、ピ
ストンの中心孔の内周には螺旋形をなす案内磁石を設
け、ローターの外周にはブロック形をなす従動磁石を設
けるようにしてもよく、この場合にも、ピストンの上下
動とともに、ローターが回転する。」と記載されてい
る。
【0012】上記構成を有することにより、ピストン1
43が摺動すると、ロッド141が回転する。この発明
の効果は、「本発明のロータリーアクチュエータは、駆
動時に相対的に動き合う部分のシールをOリングによっ
て確実に行うようにしたから、高度なシール技術が不要
となり、また、互いに吸引し合う永久磁石の一方を螺旋
形にすることによって、出力軸に回転を生じさせるよう
にしたから、螺旋のリードを小さくするか、シリンダの
軸方向に長くすることにより出力軸の最大回転角度を3
60度以上にすることができる。」(同公開公報の第4
頁右上欄第3〜11行目)と記載されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の特開昭
62−46005号の磁気ネジ式ロータリーアクチュエ
ータには、次のような問題があった。 (1)ロッドの永久磁石またはピストン孔の永久磁石の
一方を螺旋形にし、他方を角形のブロック形状としてい
るので、ピストンの摺動に対して、ロッドの回転がスム
ーズでなく、回転ムラが発生する問題があった。実際
に、本出願人は、出願後も特開昭62−46005号の
磁気ネジ式ロータリーアクチュエータの試作を繰り返し
たが、回転ムラの発生が解決できず、本出願について
は、審査請求せずに、放置している。
【0014】(2)ピストンに嵌合された永久磁石が部
分的にしか存在しないので、永久磁石同士の吸引が行わ
れている角度と吸引が行われていない角度が存在し、ロ
ッドの回転トルクが一定でない問題があった。また、磁
気ネジにおける伝達トルク、すなわちロッドとピストン
との間のカップリング力が小さく、必要なカップリング
力を得るためには、装置を大型化しなければならず、従
来のロータリーアクチュエータの問題を解決することが
できなかった。
【0015】(3)ロッドに形成される螺旋状の着磁帯
は、永久磁石の張り合わせで構成されているので、継続
部が不正確となり、着磁帯が正確に形成されないため、
ピストンの摺動に対して、ロッドの回転がスムーズでな
く、回転ムラが発生する問題があった。また、組立工数
が多くコストアップとなる問題もあった。また、特に、
ピストンの内周に永久磁石を張り合わせた場合、継目が
ロッドに接触し、回転の妨げになる恐れがあった。
【0016】(4)ロッド等の長尺のものの製造は困難
で著しく高価となる可能性がある。また、大負荷に対応
しうる磁気ネジを得にくい。例えば、移動部材として円
柱形状の磁石材料を用いこれの外周面に螺旋着磁を施そ
うとするときに、磁束密度を上げにくいからである。特
に、長尺の磁石材料について一時に着磁しようとする場
合に高磁束密度のものを得るのが困難である。そして、
これを補うためには大規模な着磁装置を必要とする問題
があった。
【0017】(5)また、必要な機械的強度を得ること
も困難である。長尺の移動部材及びハウジングをプレス
及び焼成により成形する場合に、特に中央部分がプレス
時に粗となり、そのため焼成時にクラック等の欠陥が生
じやすいからである。特に、磁石材料として優れるフェ
ライト系材料や希土類系材料は、それ自体脆い材質のも
のが多い。このため磁気ネジの機械的強度が得られな
い。また欠陥の存在は、磁石内部の磁気抵抗を大きく
し、結果として磁束密度の低下をも招く。そして、これ
らの問題点を避けるための手段として、円柱形状の部材
に磁石帯を螺旋状に巻き付ける方法が特開平1−126
465号公報に開示されている。しかしこの方法によっ
ても、磁石帯自体の磁力が弱いこと、巻き付けの誤差が
大きく位置精度が出しにくいことといった問題があっ
た。
【0018】本発明は、トルクの伝達効率が良くコンパ
クトで寿命の長いロータリーアクチュエータを提供する
ことを第一の目的とし、また、回転角度を自由に設定可
能なロータリーアクチュエータを提供することを第二の
目的とし、コストの安い磁気ネジを利用したロータリー
アクチュエータを提供することを第三の目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、 (1)本発明のロータリーアクチュエータは、密閉中空
シリンダと、該シリンダ内を摺動するピストンと、該ピ
ストンの摺動に応じて回転する回転軸とを有するロータ
リーアクチュエータであって、(a)ピストンの摺動と
同期して直線運動し、螺旋状の第一着磁帯が形成された
第一磁気ネジ部材と、(b)第一磁気ネジ部材に対して
回転可能に保持されると共に、螺旋状の第二着磁帯が形
成された第二磁気ネジを備える前記回転軸とを有し、
(c)ピストンの摺動により、第二磁気ネジが第一磁気
ネジから磁力を受け、回転軸が回転される。 (2)また、本発明のロータリーアクチュエータは、
(1)に記載するものにおいて、(a)前記第一磁気ネ
ジが、前記ピストンと一体的に形成され、(b)前記回
転軸が、前記シリンダの内側で第一磁気ネジに回転可能
に装着されると共に、一端が前記シリンダのエンド部材
から外部に突出していることを特徴とする。 (3)また、本発明のロータリーアクチュエータは、
(2)にに記載するものにおいて、(a)前記第一磁気
ネジが内周に螺旋状の着磁帯が形成された雌磁気ネジで
あり、(b)前記第二磁気ネジが外周に螺旋状の着磁帯
が形成された雄磁気ネジであることを特徴とする。
【0020】(4)また、本発明のロータリーアクチュ
エータは、(3)に記載するものにおいて、前記雄磁気
ネジが、円筒形状に形成された永久磁石材料の外周面全
面に切れ目なく螺旋着磁された雄スパイラル円筒磁石が
高透磁性のロッド部材に嵌合され構成されていることを
特徴とする。 (5)また、本発明のロータリーアクチュエータは、
(3)に記載するものにおいて、前記雄スパイラル円筒
磁石が、前記ロッドの軸方向で2以上に分割されている
ことを特徴とする。 (6)また、本発明のロータリーアクチュエータは、
(5)に記載するものにおいて、前記雄スパイラル円筒
磁石の外周を覆うシール部材を有することを特徴とす
る。
【0021】(7)また、本発明のロータリーアクチュ
エータは、(6)に記載するものにおいて、前記シール
部材が、摺動抵抗の小さい熱収縮チューブであることを
特徴とする。 (8)また、本発明のロータリーアクチュエータは、
(4)及至(7)に記載するものの1つにおいて、前記
雄スパイラル円筒磁石の内面と前記ロッド部材の各々
に、相互に係合する畝状のボスまたはボス溝が形成され
ていることを特徴とする。
【0022】(9)また、本発明のロータリーアクチュ
エータは、(3)に記載するものにおいて、前記雌磁気
ネジが、円筒形状に形成された永久磁石材料の内周面全
周に切れ目なく螺旋着磁された雌スパイラル円筒磁石が
高透磁性のジャケット部材の内周に嵌合されていること
を特徴とする。 (10)また、本発明のロータリーアクチュエータは、
(9)に記載するものにおいて、前記雌スパイラル円筒
磁石が、前記ロッドの軸方向で2以上に分割されている
ことを特徴とする。 (11)また、本発明のロータリーアクチュエータは、
(9)または(10)に記載するものにおいて、前記雌
スパイラル円筒磁石の外面と前記ジャケット部材の各々
に、相互に係合する畝状のボスまたはボス溝が形成され
ていることを特徴とする。
【0023】(12)また、本発明のロータリーアクチ
ュエータは、(3)、(4)または(9)のいずれか1
つのものにおいて、前記螺旋状の着磁帯のリード角度を
変化させることにより、前記ロッドの回転角度を所定の
角度とすることを特徴とする。 (13)また、本発明のロータリーアクチュエータの製
造方法は、螺旋状に巻かれた導線に高圧電圧を供給する
ことにより、ロータリーアクチュエータのロッドの雄磁
気ネジの外周面全周、またはロータリーアクチュエータ
のピストンの雌磁気ネジの内周面全周に、切れ目のない
螺旋状着磁帯を着磁することを特徴とする。
【0024】次に、本発明の作用を説明する。上記構成
を有するロータリーアクチュエータの第一磁気ネジ部材
は、シリンダに与えられる流体により駆動力を与えら
れ、シリンダ内を摺動する。このとき、第一磁気ネジ部
材の第一磁気ネジが、第二磁気ネジ部材に磁力により作
用して回転軸を回転させる。そして、シリンダの外部に
突出している第二磁気ネジ部材の一端が回転する。すな
わち、ロータリーアクチュエータのピストンは、シリン
ダに供給される流体により駆動力を与えられ、シリンダ
内を摺動する。このとき、ピストンの雌磁気ネジが磁力
により、ロッドの雄磁気ネジに作用して、ロッドを回転
させる。ここで、ピストンに設けられた一体的な雌磁気
ネジが、内周全周に螺旋状の着磁帯を有しており、ま
た、ロッドに設けられた一体的な雄磁気ネジが、外周全
周に螺旋状の着磁帯を有しているので、ピストンの摺動
により、雄磁気ネジが前記雌磁気ネジから磁力を受け、
ロッドが回転されるときに、ロッドの回転がスムーズで
あり、回転ムラが発生することがない。
【0025】すなわち、ロッドの構成要素の1つである
雄磁気ネジが、円筒形状に形成された永久磁石材料の外
周面全周に切れ目なく螺旋着磁された雄スパイラル円筒
磁石が、高透磁性のロッド部材に嵌合され構成されてお
り、また、ピストンの構成要素の1つである雌磁気ネジ
が、円筒形状に形成された永久磁石材料の内周面全周に
切れ目なく螺旋着磁された雌スパイラル円筒磁石が、高
透磁性のジャケット部材の内周に嵌合されているので、
雌スパイラル円筒磁石がピストンと共に摺動したとき、
雄スパイラル円筒磁石がスムーズに回転されるため、ロ
ッドに回転ムラが発生しない。
【0026】また、雄スパイラル円筒磁石または雌スパ
イラル円筒磁石が、ロッドの軸方向に2以上に分割され
るので、長尺状の磁石を製造する必要がなく、コストダ
ウンを実現できる。また、雌スパイラル円筒磁石の外面
と前記ジャケット部材の各々に形成されている畝状のボ
スまたはボス溝が、相互に係合しているので、雌スパイ
ラル円筒磁石とジャケット部材との間、及び雌スパイラ
ル円筒磁石同士の間で軸周り方向のずれの発生が防止さ
れる。また、雌スパイラル円筒磁石同士の螺旋着磁帯が
当然に連続し、容易に長尺状の雌磁気ネジを製造でき
る。また、製造が容易となり、コストダウンできてい
る。
【0027】雄スパイラル円筒磁石を接続して使用する
場合、接続部での引っかかりが問題となるが、ロータリ
ーアクチュエータのシール部材が、雄スパイラル円筒磁
石の外周を覆っているので、引っかかりの発生が防止さ
れる。特に、シール部材が熱収縮チューブであるので、
接続する複数の雄スパイラル円筒磁石に密着してシール
できるため、シール部材が邪魔になることがない。ま
た、雄スパイラル円筒磁石の内面と前記ロッド部材の各
々に形成されている畝状のボスまたはボス溝が、相互に
係合しているので、雄スパイラル円筒磁石とロッド部材
との間、及び雄スパイラル円筒磁石同士の間で軸周り方
向のずれの発生が防止される。また、雄スパイラル円筒
磁石同士の螺旋着磁帯が当然に連続し、容易に長尺状の
雄磁気ネジを製造できる。また、軸体のロッド部材やハ
ウジングのジャケット部材を磁性材料で構成することに
より、スパイラル円筒磁石の磁力がより有効に利用され
る。
【0028】また、螺旋状の着磁帯のリード角度を変化
させることにより、ロッドの回転角度を所定の角度とす
ることができる。これは、シリンダの長さに制約がある
場合に有効である。また、ロータリーアクチュエータ
は、螺旋状に巻かれた導線に高圧電圧を供給することに
より、ロータリーアクチュエータのロッドの雄磁気ネジ
の外周面全周、またはロータリーアクチュエータのピス
トンの雌磁気ネジの内周面全周に、切れ目のない螺旋状
着磁帯を着磁することにより製造される。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
の形態であるロータリーアクチュエータを図面に基づい
て詳細に説明する。図1にロータリーアクチュエータ1
1の構成を断面図で示す。シリンダボディは、中空円筒
状のシリンダチューブ20とその両端を塞ぐ左エンドカ
バー21,右エンドカバー22により構成されている。
エンドカバー21,22の中心を貫通してロッド12
が、エンドカバー21,22に固設された2つの回転軸
受27により回転可能に支持されている。
【0030】はじめに、磁気ネジの構成を詳細に説明す
る。ロッド12は、図3に示すように、ロッド部材2
8、及びロッド部材28の中央外周に嵌合され接着され
た雄スパイラル円筒磁石30より構成される雄磁気ネジ
14とから構成されている。ロッド部材28は、高透磁
性の材料(例えば鉄、酸化鉄、ニッケル、コバルト若し
くはこれらを主成分とする合金その他の化合物等)より
成形されている。雄スパイラル円筒磁石30は円筒形状
の磁石であって、螺旋状に形成された複数本の着磁帯1
3を有している。隣接する着磁帯13同士は着磁の極性
が逆向きとなっている。即ち、ある着磁帯13において
外面にN極が着磁されていれば、その隣の着磁帯13に
おいては外面にS極が着磁されている。そして、図3に
示すように、雄磁気ネジ14の表面には、螺旋状にN極
とS極とが交互に着磁された着磁帯13が整然と形成さ
れている。
【0031】そして、雄スパイラル円筒磁石30の端部
38と端部39とでは、軸方向に相対する部位の極性が
同一になるように、螺旋着磁の偏向角が定められてい
る。このことを、雄スパイラル円筒磁石30を平面に展
開した図(図4)を用いて説明する。雄スパイラル円筒
磁石30の半径をr、上下長をhで表す。図4で着磁帯
13の偏向角θが次式を満たすときに、図4中の上辺と
下辺とで対応する位置の極性が一致し、雄スパイラル円
筒磁石30の端部38と端部39とで軸方向に相対する
部位の極性が一致する。 htanθ = 2πr/n (nは任意の自然数) (1) (1)式の右辺の分母nは、外面N極の着磁帯の本数ま
たは外面S極の着磁帯の本数を意味する。図4は、n=
2、θ=45度である場合を示す。
【0032】一方、シリンダチューブ20の内側には、
ピストン17が、ロッド12に対して軸方向に摺動可能
に嵌合されている。ピストン17の内側には、雄磁気ネ
ジ14に対応する位置に雌磁気ネジ15が固設されてい
る。雌磁気ネジ15は、図3及び図5に示すように、中
空円筒状の雌スパイラル円筒磁石33が、高透磁性材料
(例えば鉄、酸化鉄、ニッケル、コバルト若しくはこれ
らを主成分とする合金その他化合物等)から成形される
ジャケット部材41の内周に嵌合されることにより構成
されている。
【0033】雌磁気ネジ15の内周には、図5に示すよ
うに、螺旋状にN極とS極とが交互に着磁された着磁帯
16が形成されている。雌スパイラル円筒磁石33の内
周半径はr+αである。ここで、αは、雌スパイラル円
筒磁石33と雄スパイラル円筒磁石30との隙間を示し
ている。従って、雌スパイラル円筒磁石33における偏
向角θ' は、 htanθ' = 2π(r+α)/n (2) の関係を満たすように定められる。ここで、着磁帯の本
数nは(1)式の場合と同じである。即ち、偏向角θ'
は、雌スパイラル円筒磁石33との間に隙間αがある分
だけ、(1)式の偏向角θと異なるのである。
【0034】上記構成を有する雄スパイラル円筒磁石3
0及び雌スパイラル円筒磁石33は、以下の特徴を有し
ている。すなわち、機械的強度に優れる。中空部分に強
度部材を挿入するか、又は周囲を強度部材で覆うことが
できるからである。図3の磁気ネジでは、ロッド部材2
8及びジャケット部材41が、かかる強度部材に相当す
る。この強度部材により機械的強度が確保されるので、
雄スパイラル円筒磁石30及び雌スパイラル円筒磁石3
3として、磁石材料としては優れるが材質的に脆いフェ
ライト系や希土類系の材料で形成しても問題はない。そ
して、強度部材を高透磁性の材料で構成すれば、雄スパ
イラル円筒磁石30及び雌スパイラル円筒磁石33の強
い磁力を更に有効に利用することができる。
【0035】次に、図1に戻って、ロータリーアクチュ
エータ11の全体構成の説明を続ける。雌スパイラル円
筒磁石33は、ジャケット部材41がピストン17に固
着されている。ロッド12の下側にガイドピン18が、
エンドカバー21,22により固設されている。ピスト
ン17のガイドピン18に対応する位置にガイド孔19
が設けられ、ガイドピン18と摺動可能に嵌合してい
る。これにより、ピストン17は、ロッド12周りの回
転が防止されている。ガイド孔19と反対の側のピスト
ン17端面には、ショック吸収用の突起部23,24が
形成されている。エンドカバー21,22の突起部2
3,24の対応する位置には、凹部が形成されている。
また、凹部には、空気ポート25,26が接続してい
る。
【0036】また、図中、雌磁気ネジ15の長さである
Lは、雌磁気ネジ15と雄磁気ネジ14とのカップリン
グ長さを示している。カップリング長さL及び磁石の強
さにより、雄磁気ネジ14と雌磁気ネジ15とのカップ
リング力が決まる。また、ストローク長さSは、ピスト
ン17の移動するストローク長さを示している。次に、
上記構成を有するロータリーアクチュエータ11の作用
を説明する。図1は、空気ポート25に圧縮空気が供給
され、ピストン17が左側に押し付けられている状態を
示している。次に、図示しない電磁弁により、圧縮空気
の供給が、空気ポート25から空気ポート26へ切り替
えられた場合を説明する。ピストン17は、圧縮空気に
押されて右方向に移動する。このとき、ガイド孔19が
ガイドピン18に嵌合しているので、ピストン17は回
転することがない。ピストン17が右方向に移動する
と、雌磁気ネジ15も共に移動するため、雄磁気ネジ1
4が雌磁気ネジ15により磁力を受け、ロッド12は、
図中矢印Aで示すように、左から見て反時計回りに回転
する。
【0037】ここで、ピストン17に設けられた一体的
な雌磁気ネジ15が、内周全周に螺旋状の着磁帯16を
有しており、また、ロッド12に設けられた一体的な雄
磁気ネジ14が、外周全周に螺旋状の着磁帯13を有し
ているので、ピストン17の摺動により、雄磁気ネジ1
4が雌磁気ネジ15から磁力を受け、ロッド12が回転
されるときに、ロッド12の回転がスムーズであり、回
転ムラが発生することがない。
【0038】すなわち、ロッド12の構成要素の1つで
ある雄磁気ネジ14が、円筒形状に形成された永久磁石
材料の外周面全周に切れ目なく螺旋着磁された雄スパイ
ラル円筒磁石30が、高透磁性のロッド部材28に嵌合
され構成されており、また、ピストン17の構成要素の
1つである雌磁気ネジ15が、円筒形状に形成された永
久磁石材料の内周面全周に切れ目なく螺旋着磁された雌
スパイラル円筒磁石33が、高透磁性のジャケット部材
41の内周に嵌合されているので、雌スパイラル円筒磁
石33がピストン17と共に摺動したとき、雄スパイラ
ル円筒磁石30がスムーズに回転されるため、ロッド1
2に回転ムラが発生しない。
【0039】また、ピストン17が右エンドカバー22
に衝突する前に、突起部23が右エンドカバー22の凹
部に嵌合し、このとき、空気ポート25の排気量が図示
しない制御弁により絞られているため、エアクッション
が作用してピストン17は、ソフトに右エンドカバー2
2へ当接することができる。ここで、本実施の形態で
は、ストローク長さSをπr/tanθとしているの
で、ピストン17がストローク長さSだけ移動すると、
ロッド12は、180度回転する。
【0040】ロッド12を360度回転させる場合は、
S=2πr/tanθとすればよい。また、ロッド12
を90度回転させる場合は、S=πr/(2*tan
θ)とすればよい。すなわち、ストローク長さSの設定
により、任意の回転角度を得ることができる。また、ス
トローク長さSを一定に保ったまま、リード角θを変化
させることにより、ロッド12の角度を変化させること
も可能である。リード角θを変化させる方法によれば、
同一のシリンダチューブ20等を使用できる利点があ
る。また、ストローク長さSを変化させる方法によれ
ば、雄スパイラル円筒磁石30を同一にできる利点があ
る。
【0041】以上詳細に説明したように、本実施の形態
のロータリーアクチュエータ11によれば、(a)ピス
トン17が、摺動方向と平行に形成され、内周全周に螺
旋状の着磁帯16を有する一体的な雌磁気ネジ15を有
し、(b)ロッド12が、雌磁気ネジ15に回転可能に
装着されると共に、外周全周に螺旋状の着磁帯13を有
する一体的な雄磁気ネジ14を有し、(c)ピストン1
7の摺動により、雄磁気ネジ14が雌磁気ネジ15から
磁力を受け、ロッド12が回転されるので、ピストン1
7の摺動により、雄磁気ネジ14が雌磁気ネジ15から
磁力を受け、ロッド12が回転されるときに、ロッド1
2の回転がスムーズであり、回転ムラが発生することが
ない。また、雄磁気ネジ14と雌磁気ネジ15とが常に
吸引するため、ロッド12の回転トルクをムラなく一定
とすることができる。
【0042】すなわち、本実施の形態によれば、ロッド
12の構成要素の1つである雄磁気ネジ14が、円筒形
状に形成された永久磁石材料の外周面全周に切れ目なく
螺旋着磁された雄スパイラル円筒磁石30が、高透磁性
のロッド部材28に嵌合され構成されており、また、ピ
ストン17の構成要素の1つである雌磁気ネジ15が、
円筒形状に形成された永久磁石材料の内周面全周に切れ
目なく螺旋着磁された雌スパイラル円筒磁石33が、高
透磁性のジャケット部材41の内周に嵌合されているの
で、雌スパイラル円筒磁石33がピストン17と共に摺
動したとき、雄スパイラル円筒磁石30がスムーズに回
転されるため、ロッド12に回転ムラが発生しない。
【0043】また、雄磁気ネジ14が、円筒形状に形成
された永久磁石材料の外周面全面に切れ目なく螺旋着磁
された雄スパイラル円筒磁石30が高透磁性のロッド部
材28に嵌合され構成されているので、全体が十分な強
度を有するため、雄スパイラル円筒磁石30及び雌スパ
イラル円筒磁石33として、磁石材料としては優れるが
材質的に脆いフェライト系や希土類系の材料で形成して
も問題がなく、また、強度部材を高透磁性の材料で構成
しているので、雄スパイラル円筒磁石30及び雌スパイ
ラル円筒磁石33の強い磁力をより有効に利用すること
ができる。また、リード角θを変化させてロッド12の
回転角度を変える場合でも、雄スパイラル円筒磁石30
のみを代えればよいため、回転角度の異なるロータリー
アクチュエータ11を製造することが容易となる。
【0044】次に、本発明の第二の実施の形態を説明す
る。図2に第二実施の形態のロータリーアクチュエータ
11の構成を断面図で示す。ほとんどの構成は第一実施
の形態と同様であるので、異なる点のみ説明する。第二
実施の形態が異なるのは、ピストン44の断面形状が楕
円または長円形になっていることである。これは、ピス
トン44がロッド12の周りを回転することを防止する
ためである。当然、シリンダチューブ45、エンドカバ
ー46,47の形状もピストン44に合わせている。第
二の実施の形態によれば、ガイドピン18及びガイド孔
19を必要としないため、ロータリーアクチュエータ1
1の構造を簡略化することができる。
【0045】次に、本発明の第三の実施の形態を説明す
る。第三の実施の形態のロータリーアクチュエータ11
についても、第一の実施の形態のロータリーアクチュエ
ータ11と異なる点のみ説明する。雄磁気ネジ14及び
雌磁気ネジ15の構造が第一の実施の形態と異なってい
る。すなわち、雄磁気ネジ14の構造を図6に示す。雄
磁気ネジ14は、中空円筒形状の長さの短い4つの雄ス
パイラル円筒磁石30とエンド磁石31,32がロッド
部材28に嵌合されることにより、構成されている。そ
して、組み合わせられた雄スパイラル円筒磁石30等
を、摺動抵抗の小さいフッ素系樹脂製のシール部材によ
り覆っている。これにより、継目において、引っかかり
が発生することがなく、また摺動抵抗小さくできるた
め、スムーズな動きを確保することができる。また、シ
ール部材を熱収縮性樹脂とすることにより、雄スパイラ
ル円筒磁石30等全体を密着して覆うことができ、摺動
時にシール部材が邪魔となることがない。個々の雄スパ
イラル円筒磁石30には、図8に示すように、左右各端
に位置決めボス36とボス穴37とが形成されており、
隣接する雄スパイラル円筒磁石30、30の位置決めボ
ス36とボス穴37とが嵌合して相互に位置決めされ
る。また、雄スパイラル円筒磁石30の上下長hは比較
的短い。具体的には、20mm程度以内の長さである。
また半径rとの比較では、rの2倍程度以下とされる。
【0046】そして、雄スパイラル円筒磁石30には、
端部38に位置決めボス36が、端部39にボス穴37
が、それぞれ設けられている。位置決めボス36とボス
穴37とは、軸方向に対応する位置に設けられている。
従って、前記のように雄スパイラル円筒磁石30の端部
38と端部39とでは、軸方向に相対する部位の極性が
同一になるように着磁されているので、位置決めボス3
6と他の雄スパイラル円筒磁石30のボス穴37とを嵌
合して連結することにより、長尺のスパイラル円筒磁石
を得ることができる。また、位置決めボス36及びボス
穴37は、後述する着磁時のため、異なる角度に嵌合す
ることも可能なように設けられている。
【0047】かくして、磁気ネジを組んだときに雄磁気
ネジ14の磁極と雌磁気ネジ15の磁極とがちょうど対
向するようにされている。雌スパイラル円筒磁石33に
も、図7に示すように、位置決めボス5及びボス穴6が
設けられており、2以上の雌スパイラル円筒磁石33を
連結して長尺のスパイラル円筒磁石を得ることができ
る。
【0048】第三の実施の形態のロータリーアクチュエ
ータ11によれば、長尺状の円筒磁石を容易かつ低いコ
ストで得ることができる。雄スパイラル円筒磁石30及
び雌スパイラル円筒磁石33の端部と他端部とで極性が
一致するようにしておけば、位置決めボスと他のスパイ
ラル円筒磁石のボス穴とを嵌合して2以上のスパイラル
円筒磁石を連結することにより、個々のスパイラル円筒
磁石は短寸であっても、全体では全長の長い雄磁気ネジ
14または雌磁気ネジ15を得ることができるものであ
る。これにより、ストロークの長い磁気ネジを得ること
が可能となる。また、連結する雄スパイラル円筒磁石3
0及び雌スパイラル円筒磁石33の個数を変えれば、目
的に応じて必要とされる全長の円筒磁石を得ることがで
きる。
【0049】次に、第三の実施の形態の変形である第四
の実施の形態を図9により説明する。雄スパイラル円筒
磁石30の内面に、ロッド部材28に覆装したときの軸
周りのずれを防止する畝状のボス49が設けられている
ことにある。また、ロッド部材28には、ボス49が掛
合するボス溝48が形成されている。ボス49とボス溝
48との掛合により、雄スパイラル円筒磁石30とロッ
ド部材28とが軸周りにずれることによる伝達損失が防
止される。なお、雄スパイラル円筒磁石30の内面にボ
ス溝を形成し、ロッド部材28にボスを設けることとし
てもよい。
【0050】次に、第三の実施の形態の変形である第五
の実施の形態を図10により説明する。第一の実施の形
態と異なる点は、雌スパイラル円筒磁石33の外面に、
ジャケット部材41に保持されたときの軸周りのずれを
防止する畝状のボス50が設けられていることにある。
また、ジャケット部材41には、ボス50が掛合するボ
ス溝51が形成されている。ボス50とボス溝51との
掛合により、雌スパイラル円筒磁石33とジャケット部
材41とが軸周りにずれることによる伝達損失が防止さ
れる。なお、雌スパイラル円筒磁石33の外面にボス溝
を形成し、ジャケット部材41にボスを設けることとし
てもよい。
【0051】次に、本発明の磁気ネジを製造する方法の
実施の形態について説明する。まず、ロッド部材28と
雄スパイラル円筒磁石30とからなる雄磁気ネジ14の
製造方法を説明する。雄磁気ネジ14を製造する場合に
は、図11に示すように、雄スパイラル円筒磁石30に
未だ螺旋着磁を施していないものをロッド部材28に枢
支し、この後螺旋着磁を施すのがよい。螺旋着磁を施す
際には、図11に示す着磁治具52を用いて行う。着磁
治具52は、円筒形状のヨーク53の内面に、大電流を
流しうる導線54を螺旋状に巻き付けたものである。ヨ
ーク53は、高透磁性の材料で形成される。ヨーク53
の内面には、導線54を位置決めして取り付けるための
溝56が螺旋状に形成されており、導線54の位置がず
れないようになっている。また、ヨーク53の両端に
は、絶縁体のモールド55が備えられており、ヨーク5
3の両端にはみ出す導線54を埋め込むようになってい
る。導線54は大電流が流されるものなので、危険防止
のためである。
【0052】着磁前の雄スパイラル円筒磁石30を枢支
したロッド部材28をヨーク53の内部に挿入し、導線
54に大電流(10kA以上、このためには1.5kV
程度の印加電圧を要する)を流すと、導線54の周りに
周回磁界が生じ、これにより磁石材料が着磁される。導
線54が螺旋状なので、雄スパイラル円筒磁石30に螺
旋着磁が施される。そしてロッド部材28を軸方向に所
定量移動して再度通電しこれを繰り返すと、雄磁気ネジ
14を製造することができる。この場合には、ロッド部
材28の両端を保持し、これをLMガイド等でガイドし
ながら、ステップモータ等の駆動手段で駆動する。そし
て、LMガイドと平行に設けたマグネスケール等によ
り、ロッド部材28を位置決めして着磁する。
【0053】かかる方法で着磁する場合には、第四の実
施の形態において、雄スパイラル円筒磁石30に、図6
に示したような位置決めボス36及びボス穴37を設け
る必要がなく、隣接するスパイラル円筒磁石4の着磁帯
同士は当然に連続する。また、ヨーク53の着磁幅が限
られていても、着磁を反復することにより長尺の雄磁気
ネジ14が得られる。
【0054】また、図12にしめす着磁治具61を用い
れば、雌スパイラル円筒磁石33の内面螺旋着磁も容易
にできる。着磁治具61は、高透磁性の円柱形状のヨー
ク57に、導線58を螺旋状に巻き付け、両端にモール
ド60を設けたものである。ヨーク57には、導線58
の位置ずれを防ぐための溝59が螺旋状に形成されてい
る。ジャケット部材41に未着磁の雌スパイラル円筒磁
石33を嵌装し、着磁治具61を挿入して導線58に通
電して螺旋着磁が施される。通電と移動とを繰り返せ
ば、長尺のものも着磁可能である。この方法で着磁する
場合には、第五の実施の形態において、雌スパイラル円
筒磁石33に、図7に示したような位置決めボス及びボ
ス穴を設ける必要がなく、隣接する雌スパイラル円筒磁
石33の着磁帯同士は当然に連続する。また、ヨーク5
7の着磁幅が限られていても、着磁を反復することによ
り長尺のものが得られる。
【0055】図18に第六の実施の形態であるロータリ
ーアクチュエータ11の構成を断面図で示す。密閉中空
シリンダは、中空円筒状のシリンダチューブ220とそ
の左端を塞ぐエンドカバー221より構成されている。
シリンダチューブ220の中空部220aには、ピスト
ン222が摺動可能に嵌合されている。ピストン222
の右端面の中心には、ロッド217が固設されている。
ロッド217の右端はシリンダチューブ220の中空部
220aの中心に形成された孔220bからシリンダの
外に突き出ている。また、シリンダチューブ220に
は、圧縮空気を供給するための空気ポート225、22
6が形成されている。
【0056】シリンダチューブ220の右側には、回転
軸ブラケット223が支持棒224及びガイド棒227
により固設されている。シリンダチューブ220に固設
されたベアリング228及び回転軸ブラケット223に
固設されたベアリング229により、回転軸212が回
転可能に保持されている。回転軸212の右端には、回
転軸部230が形成され、回転軸部230は回転軸ブラ
ケット223より外側に突き出している。回転軸212
の中央部には、大径の雄磁気ネジ14が形成されてい
る。雄磁気ネジ14を周回する雌磁気ネジ16が内周に
形成された雌磁気ネジホルダ232が取り付けられてい
る。雌磁気ネジホルダ232の上部は、ロッド217の
先端に形成された取付ネジ部217aと緩み止めボルト
231により締結されている。また、雌磁気ネジホルダ
232の下部は、ガイド棒227と摺動可能に嵌合して
いる。ここで、磁気ネジの構成は、第一実施の形態とほ
ぼ同様であるので詳細な説明を省略する。
【0057】次に、上記構成を有するロータリーアクチ
ュエータ211の作用を説明する。図18は、空気ポー
ト226に圧縮空気が供給され、ピストン222が左側
に押し付けられている状態を示している。次に、圧縮空
気の供給が、空気ポート226から空気ポート225へ
切り替えられた場合を説明する。ピストン222は、圧
縮空気に押されて右方向に移動する。ピストン222が
右方向に移動すると、ロッド217の先端に固設された
雌磁気ネジホルダ232も共に移動する。ここで、雌磁
気ネジホルダ232は、ガイド棒227と嵌合されてい
るので、雌磁気ネジホルダ232は回転することなく平
行に移動する。ここで、本実施の形態では、ピストン断
面が丸形状のシリンダを使用しているので、回転止めと
してガイド棒227を必要としたが、ピストン断面が長
円形等のシリンダを使用すれば、ガイド棒227を使用
しないで済み、全体の構成がコンパクト化できる。
【0058】雌磁気ネジホルダ232が右方向に移動す
ると、雌磁気ネジ215も共に移動するため、雄磁気ネ
ジ14が雌磁気ネジ15により磁力を受け、回転軸21
2は、図中矢印Aで示すように、右から見て時計回りに
回転する。ここで、ピストン222に設けられた一体的
な雌磁気ネジ15が、内周全周に螺旋状の着磁帯16を
有しており、また、回転軸212に設けられた一体的な
雄磁気ネジ14が、外周全周に螺旋状の着磁帯13を有
しているので、ピストン222の摺動により、雄磁気ネ
ジ14が雌磁気ネジ15から磁力を受け、回転軸212
が回転されるときに、回転軸212の回転がスムーズで
あり、回転ムラが発生することがない。
【0059】以上詳細に説明したように、第六実施の形
態のロータリーアクチュエータ211によれば、(a)
ピストン222に連結され一端がシリンダチューブ22
0の外に突出したロッド217と、(b)ロッド217
と連結し、ピストン222の摺動方向と平行に形成され
た螺旋状の着磁帯16を有する雌磁気ネジ15と、
(c)雌磁気ネジ15に回転可能に装着されると共に、
螺旋状の着磁帯13を有する雄磁気ネジ14を備える回
転軸212とを有し、(d)ピストン222の摺動によ
り、雄磁気ネジ14が雌磁気ネジ15から磁力を受け、
回転軸212が回転されるので、シリンダ部と回転軸部
とが分離されているため、回転軸212がピストン22
2の摺動抵抗の変化や空気圧の変動等のシリンダ部の影
響を受けることが少なく、回転軸212の回転をムラな
く行うことができ、また回転軸212の回転トルクを一
定に保持することができる。
【0060】次に、本発明の第七実施の形態を説明す
る。図19に第七実施の形態のロータリーアクチュエー
タ211の構成を断面図で示す。第七実施例が第六実施
例と大きく異なるのは、ロッド217の先端に雄磁気ネ
ジ14を取り付け、回転軸212側に雌磁気ネジ15を
取り付けている点である。第六実施例と同じ機能を有す
る要素は同じ符号を付けて説明する。また異なる点を重
点的に説明する。FIG.4に第七実施例のロータリー
アクチュエータ211の磁気ネジ部の構成を示す。ロッ
ド217の先端に雄磁気ネジ14が固設されている。雄
磁気ネジ14の右端面には、ガイド軸214aが形成さ
れている。回転軸212は、ベアリング228とベアリ
ング229とで回転可能に保持されている。回転軸21
2は中空状であり、中空部に雌磁気ネジ15が固設され
ている。また、回転軸212には、ガイド孔230aが
穿設されている。ガイド孔230aには、ガイド軸21
4aが摺動可能に嵌合されており、雄磁気ネジ14は、
ガイド軸14aにより雌磁気ネジ15と一定距離を保持
しながら摺動することができる。ここで、第七実施の形
態のシリンダは断面形状が長円形を使用しているので外
部に回り止めを必要としない。
【0061】以上詳細に説明したように、第七実施の形
態のロータリーアクチュエータ211によれば、(a)
ピストン222に連結され一端がシリンダチューブ22
0の外に突出したロッド217と、(b)ロッド217
と連結し、ピストン222の摺動方向と平行に形成され
た螺旋状の着磁帯13を有する雄磁気ネジ14と、
(c)雄磁気ネジ14に回転可能に装着されると共に、
螺旋状の着磁帯16を有する雌磁気ネジ15を備える回
転軸212とを有し、(d)ピストン222の摺動によ
り、雌磁気ネジ15が雄磁気ネジ14から磁力を受け、
回転軸212が回転されるので、シリンダ部と回転軸部
とが分離されているため、回転軸212がピストン22
2の摺動抵抗の変化や空気圧の変動等のシリンダ部の影
響を受けることが少なく、回転軸212の回転をムラな
く行うことができ、また回転軸212の回転トルクを一
定に保持することができる。また、雄磁気ネジ14と雌
磁気ネジ15とを同軸上に配設しているので、ロータリ
ーアクチュエータ211全体の断面積を小さくすること
ができ、取り付けスペースが減少できる。
【0062】第八実施の形態であるロータリーアクチュ
エータ211の構成を図20に断面図で示す。シリンダ
ボディは、中空円筒状のシリンダチューブ220とその
両端を塞ぐ左エンドカバー233,右エンドカバー23
4により構成されている。右エンドカバー234の中心
を貫通して回転軸212が、右エンドカバー234に固
設された回転軸受235により回転可能に支持されてい
る。シリンダチューブ220の内側には、ピストン22
2が、回転軸212に対して軸方向に摺動可能に嵌合さ
れている。ピストン222及びシリンダチューブ220
の断面は、各々楕円形状であるため、ピストン222は
回転せずにシリンダチューブ220内を摺動する。ピス
トン222の回転軸212側の端面の中央部にネジ孔が
形成され、雄磁気ネジ14がネジ止め固設されている。
雄磁気ネジ14は、図21に示すように、大径部と小径
部とよりなり、小径部には、ネジ部が形成されている。
大径部の周面には、螺旋状の着磁帯13が形成されてい
る。隣接する着磁帯13同士は着磁の極性が逆向きとな
っている。すなわち、ある着磁帯13において外面にN
極が着磁されていれば、その隣の着磁帯13においては
外面にS極が着磁されている。
【0063】回転軸212は、図21に示すように、回
転軸部230と中空部を有する雌磁気ネジ部241とよ
り構成される。雌磁気ネジ部241の中空内側には、雄
磁気ネジ14に対応する位置に雌磁気ネジ15が固設さ
れている。次に、図20に戻って、ロータリーアクチュ
エータ211の全体構成の説明を続ける。雄磁気ネジ1
4は、小径部に形成されたネジ部によりピストン222
に固着されている。また、図中、雄磁気ネジ14の長さ
であるLは、雌磁気ネジ磁石15と雄磁気ネジ14との
カップリング長さを示している。カップリング長さL及
び磁石の強さにより、雄磁気ネジ14と雌磁気ネジ磁石
15とのカップリング力が決まる。また、ストローク長
さSは、ピストン222の移動するストローク長さを示
している。
【0064】次に、第八実施の形態の作用を説明する。
図20は、空気ポート226に圧縮空気が供給され、ピ
ストン222が左側に押し付けられている状態を示して
いる。次に、圧縮空気の供給が、空気ポート226から
空気ポート225へ切り替えられた場合を説明する。ピ
ストン222は、圧縮空気に押されて右方向に移動す
る。このとき、ピストン222の断面形状が楕円状であ
るので、ピストン222は回転することがない。ピスト
ン222が右方向に移動すると、雄磁気ネジ14も共に
移動するため、雌磁気ネジ磁石15が雄磁気ネジ14に
より磁力を受け、回転軸212は、図中矢印Aで示すよ
うに、右から見て反時計回りに回転する。ここで、ピス
トン222に設けられた一体的な雄磁気ネジ14が、外
周全周に螺旋状の着磁帯13を有しており、また、回転
軸212に設けられた一体的な雌磁気ネジ磁石15が、
内周全周に螺旋状の着磁帯16を有しているので、ピス
トン222の摺動により、雌磁気ネジ磁石15が雄磁気
ネジ14から磁力を受け、回転軸212が回転されると
きに、回転軸212の回転がスムーズであり、回転ムラ
が発生することがない。
【0065】以上詳細に説明したように、第八実施の形
態のロータリーアクチュエータ211によれば、(a)
ピストン222が、摺動方向と平行に形成され、外周全
周に螺旋状の着磁帯13を有する一体的な雄磁気ネジ1
4を有し、(b)回転軸212が、右エンドカバー23
4に回転可能に装着されると共に、内周全周に螺旋状の
着磁帯16を有する一体的な雌磁気ネジ磁石15を有
し、(c)ピストン222の摺動により、雌磁気ネジ磁
石15が雄磁気ネジ14から磁力を受け、回転軸212
が回転されるので、ピストン222の摺動により、雌磁
気ネジ磁石15が雄磁気ネジ14から磁力を受け、回転
軸212が回転されるときに、回転軸212の回転がス
ムーズであり、回転ムラが発生することがない。また、
雄磁気ネジ14と雌磁気ネジ磁石15とが常に吸引する
ため、回転軸212の回転トルクをムラなく一定とする
ことができる。
【0066】また、回転軸212側に雄磁気ネジ14を
形成し、ピストン222側に雌磁気ネジ磁石15を固設
する場合と比較して、ピストン222を雌磁気ネジ磁石
15により貫通させる必要がないので、磁気ネジ部にお
けるシールが不要となる利点がある。そして、磁気ネジ
部でのシールが不要のため、磁気ネジの伝達トルクを減
少させることがなく、雄磁気ネジ14と雌磁気ネジ磁石
15のカップリング力を強くすることができる。また、
磁気ネジ部でのシールが不要のため、シリンダチューブ
220の全長を短くでき、コンパクト化できる。同時
に、構造も簡単になるため、コストダウンできる。
【0067】以上本発明の磁気ネジについて実施の形態
に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態
に限定されることなく、色々な変形が可能である。例え
ば前記実施の形態では、ロータリーアクチュエータ11
の中心にロッド12を設け、周囲にピストン17を配設
しているが、ロータリーアクチュエータ11の中心に摺
動するピストン17を設け、ピストン17の周囲に回転
するロッド12を設けることも可能である。また、本実
施の形態では、雄スパイラル円筒磁石30とロッド部材
28とを別体として後で固着しているが、強度的に問題
がない場合等においては、完全に一体として構成しても
よい。
【0068】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように本発
明のロータリーアクチュエータによれば、密閉中空シリ
ンダと、該シリンダ内を摺動するピストンと、該ピスト
ンの摺動に応じて回転する回転軸とを有するロータリー
アクチュエータであって、(a)ピストンの摺動と同期
して直線運動し、螺旋状の第一着磁帯が形成された第一
磁気ネジ部材と、(b)第一磁気ネジ部材に対して回転
可能に保持されると共に、螺旋状の第二着磁帯が形成さ
れた第二磁気ネジを備える回転軸とを有し、(c)ピス
トンの摺動により、第二磁気ネジが前記第一磁気ネジか
ら磁力を受け、回転軸が回転されるので、ピストンの摺
動により、第二磁気ネジが第一磁気ネジから磁力を受
け、回転軸が回転されるときに、回転軸の回転がスムー
ズであり、回転ムラが発生することがない。また、第一
磁気ネジと第二磁気ネジとが常に吸引するため、回転軸
の回転トルクをムラなく一定とすることができる。
【0069】すなわち、本発明のロータリーアクチュエ
ータによれば、(a)ピストンが、摺動方向と平行に形
成され、内周全周に螺旋状の着磁帯を有する一体的な雌
磁気ネジを有し、(b)ロッドが、雌磁気ネジに回転可
能に装着されると共に、外周全周に螺旋状の着磁帯を有
する一体的な雄磁気ネジを有し、(c)ピストンの摺動
により、雄磁気ネジが雌磁気ネジから磁力を受け、ロッ
ドが回転されるので、ピストンの摺動により、雄磁気ネ
ジが雌磁気ネジから磁力を受け、ロッドが回転されると
きに、ロッドの回転がスムーズであり、回転ムラが発生
することがない。また、雄磁気ネジと雌磁気ネジとが常
に吸引するため、ロッドの回転トルクをムラなく一定と
することができる。
【0070】すなわち、本発明によれば、ロッドの構成
要素の1つである雄磁気ネジが、円筒形状に形成された
永久磁石材料の外周面全周に切れ目なく螺旋着磁された
雄スパイラル円筒磁石が、高透磁性のロッド部材に嵌合
され構成されており、また、ピストンの構成要素の1つ
である雌磁気ネジが、円筒形状に形成された永久磁石材
料の内周面全周に切れ目なく螺旋着磁された雌スパイラ
ル円筒磁石が、高透磁性のジャケット部材の内周に嵌合
されているので、雌スパイラル円筒磁石がピストンと共
に摺動したとき、雄スパイラル円筒磁石がスムーズに回
転されるため、ロッドに回転ムラが発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施の形態のロータリーアクチュ
エータ11の構成を示す断面図である。
【図2】第二の実施の形態のロータリーアクチュエータ
11の構成を示す断面図である。
【図3】雄磁気ネジ14と雌磁気ネジ15の構成を示す
説明図である。
【図4】雄スパイラル円筒磁石30の構成を示す図面で
ある。
【図5】雌スパイラル円筒磁石33の構成を示す図面で
ある。
【図6】第三の実施の形態の雄磁気ネジ14の構成を示
す図面である。
【図7】第三の実施の形態の雌スパイラル円筒磁石33
の構成を示す図面である。
【図8】第三の実施の形態の雄スパイラル円筒磁石30
の構成を示す図面である。
【図9】第四の実施の形態の雄磁気ネジ14の構成を示
す図面である。
【図10】第五の実施の形態の雌磁気ネジ15の構成を
示す図面である。
【図11】雄磁気ネジ14の製造方法を示す図面であ
る。
【図12】雌磁気ネジ15の製造装置を示す図面であ
る。
【図13】第一の従来例を示す図面である。
【図14】第二の従来例を示す図面である。
【図15】第三の従来例を示す図面である。
【図16】第四の従来例を示す図面である。
【図17】第五の従来例を示す図面である。
【図18】第六実施の形態のロータリーアクチュエータ
211の構成を示す断面図である。
【図19】第七実施の形態のロータリーアクチュエータ
211の構成を示す断面図である。
【図20】第八実施例のロータリーアクチュエータ21
1の構成を示す断面図である。
【図21】第八実施例の雄磁気ネジ14と雌磁気ネジ1
5の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
11,211 ロータリーアクチュエータ 12 ロッド 13 着磁帯 14 雄磁気ネジ 15 雌磁気ネジ 17 ピストン 20 シリンダチューブ 28 ロッド部材 30 雄スパイラル円筒磁石 33 雌スパイラル円筒磁石 41 ジャケット部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 泰裕 愛知県小牧市大字北外山字早崎3005 シ ーケーディ株式会社内 (72)発明者 遠藤 方志 愛知県小牧市大字北外山字早崎3005 シ ーケーディ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−46005(JP,A) 特開 昭54−156959(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F15B 15/00 - 15/28 F16H 25/20 - 25/24 H02K 7/06

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉中空シリンダと、該シリンダ内を摺
    動するピストンと、該ピストンの摺動に応じて回転する
    回転軸とを有するロータリーアクチュエータにおいて、 前記ピストンの摺動と同期して直線運動し、内周に螺旋
    の着磁帯が形成された雌磁気ネジと、円筒形状に形成された永久磁石材料の外周面全周に切れ
    目なく螺旋着磁された雄スパイラル円筒磁石が、高透磁
    性のロッド部材に嵌合され、 前記雌磁気ネジに対して回
    転可能に保持される雄磁気ネジを備える前記回転軸とを
    有し、 前記ピストンの摺動により、前記磁気ネジが前記
    気ネジから磁力を受け、前記回転軸が回転されることを
    特徴とするロータリーアクチュエータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載するものにおいて、 前記磁気ネジが、前記ピストンと一体的に形成され、 前記回転軸が、前記シリンダの内側で磁気ネジに回転
    可能に装着されると共に、一端が前記シリンダのエンド
    部材から外部に突出していることを特徴とするロータリ
    ーアクチュエータ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載するロー
    タリーアクチュエータにおいて、 前記雄スパイラル円筒磁石が、前記ロッドの軸方向で2
    以上に分割されていることを特徴とするロータリーアク
    チュエータ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載するロータリーアクチュ
    エータにおいて、 前記雄スパイラル円筒磁石の外周を覆うシール部材を有
    することを特徴とするロータリーアクチュエータ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載するロータリーアクチュ
    エータにおいて、 前記シール部材が、摺動抵抗の小さい材質の熱収縮チュ
    ーブであることを特徴とするロータリーアクチュエー
    タ。
  6. 【請求項6】 密閉中空シリンダと、該シリンダ内を摺
    動するピストンと、該ピストンの摺動に応じて回転する
    回転軸とを有するロータリーアクチュエータにおいて、 円筒形状に形成された永久磁石材料の内周面全周に切れ
    目なく螺旋着磁された雌スパイラル円筒磁石が高透磁性
    のジャケット部材の内周に嵌合され、前記ピストンの摺
    動と同期して直線運動する雌磁気ネジと、 前記雌磁気ネジに対して回転可能に保持されると共に、
    外周に螺旋状の着磁帯が形成された雄磁気ネジを備える
    前記回転軸とを有し、 前記ピストンの摺動により、前記雄磁気ネジが前記雌磁
    気ネジから磁力を受け、前記回転軸が回転されることを
    特徴とするロータリーアクチュエータ。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載するロータリーアクチュ
    エータにおいて、 前記雌スパイラル円筒磁石が前記ロッドの軸方向に2以
    上に分割されていることを特徴とするロータリーアクチ
    ュエータ。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7に記載するロータ
    リーアクチュエータのいずれか1つにおいて、 前記螺旋状の着磁帯のリード角度を変化させることによ
    り、前記ロッドの回転角度を所定の角度とすることを特
    徴とするロータリーアクチュエータ。
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