JP2998134B2 - 芳香族ポリアミド繊維とゴム配合物との接着方法 - Google Patents

芳香族ポリアミド繊維とゴム配合物との接着方法

Info

Publication number
JP2998134B2
JP2998134B2 JP33124390A JP33124390A JP2998134B2 JP 2998134 B2 JP2998134 B2 JP 2998134B2 JP 33124390 A JP33124390 A JP 33124390A JP 33124390 A JP33124390 A JP 33124390A JP 2998134 B2 JP2998134 B2 JP 2998134B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
aromatic polyamide
fiber
rubber
treating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP33124390A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04198327A (ja
Inventor
篤 東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bando Chemical Industries Ltd filed Critical Bando Chemical Industries Ltd
Priority to JP33124390A priority Critical patent/JP2998134B2/ja
Publication of JPH04198327A publication Critical patent/JPH04198327A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2998134B2 publication Critical patent/JP2998134B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、芳香族ポリアミド繊維とゴム配合物との接
着方法に関し、詳しくは、特に高い接着強度を有すると
共に、繊維が耐屈曲疲労性にすぐれる芳香族ポリアミド
繊維とゴム配合物との接着複合体を得る方法に関する。
従来の技術 一般に、タイヤ、ゴム・ホース、伝動ベルト、コンベ
ヤベルト等の工業用ゴム製品は、繊維材料を用いて補強
されている。特に、近年においては、芳香族ポリアミド
繊維が補強材料として広く用いられるに至つている。こ
の芳香族ポリアミド繊維は、高融点、高強度及び高モジ
ユラスを有し、しかも、これらすぐれた特性が高温高湿
下においても保持され、更に、繰返し応力刺激に対する
クリープ(永久歪)が小さい。
従来、繊維とゴム配合物とを接着するには、一般に、
レゾルシン・ホルマリン・ゴムラテツクス混合液(以
下、RFL液という。)にて繊維を処理する方法が知られ
ている。この方法によれば、芳香族ポリアミド繊維とゴ
ム配合物との間に得られる接着力は非常に不十分であ
る。
そこで、従来、かかる問題を解決するために種々の方
法が提案されている。例えば、繊維をエポキシ化合物又
はポリイソシアネート化合物にて処理する方法が知られ
ている。この方法によれば、ある程度を接着力を得るこ
とができるが、繊維が耐屈曲疲労性に劣る。上記処理の
後、繊維をRFL液にて処理する方法も知られている。こ
の方法によれば、繊維の耐屈曲疲労性は改善されるもの
の、得られる接着力が不十分である。
また、特開昭58−124631号公報には、ウレタン変性エ
ポキシ樹脂にて繊維を処理した後、RFL液にて処理する
方法が提案されているが、繊維の接着強度と耐屈曲疲労
性を共に満足するレベルには至つていない。特開昭63−
66382号公報には、特に、繊維の耐屈曲疲労性を改善す
るために、繊維に液状ゴムを含浸させた後、RFL液にて
処理する方法が提案されているが、得られる接着力は
尚、不十分である。
また、エポキシ化合物と液状ゴムを含む溶液にて繊維
を前処理した後、RFL液にて処理する方法も提案されて
いる。しかし、この方法も、繊維の接着強度と耐屈曲疲
労性を共に満足する接着物を与えない。
発明が解決しようとする課題 本発明は、従来の芳香族ポリアミド繊維とゴム配合物
の接着における上記したような問題を解決するためにな
されたものであつて、特に高い接着強度と耐屈曲疲労性
とを有する芳香族ポリアミド繊維とゴム配合物との接着
複合体を得ることができる製造方法を提供することを目
的とする。
問題点を解決するための手段 本発明による芳香族ポリアミド繊維とゴム配合物との
接着方法の第1は、芳香族ポリアミド繊維を (a) 少なくとも2つの反応性基を有する数平均分子
量500〜2000の反応性樹脂とポリイソシアネート化合物
とを含む第1の処理溶液にて処理する第1工程、 (b) エポキシ変性ポリオールを含む第2の処理溶液
にて処理する第2工程、 (c) レゾルシン・ホルマリン・ゴムラテツクスにて
処理する第3工程、及び (d) 未加硫ゴム配合物と密着加硫する第4工程を含
むことを特徴とする。
とゴム配合物との接着方法。
本発明による芳香族ポリアミド繊維とゴム配合物との
接着方法の第2は、芳香族ポリアミド繊維を (a) 少なくとも2つの反応性基を有する数平均分子
量500〜2000の反応性樹脂とエポキシ化合物とを含む第
1の処理溶液にて処理する第1工程、 (b) ウレタン変性エポキシ化合物を含む第2の処理
溶液にて処理する第2工程、 (c) レゾルシン・ホルマリン・ゴムラテツクスにて
処理する第3工程、及び (d) 未加硫ゴム配合物と密着加硫する第4工程 を含むことを特徴とする。
即ち、本発明の方法の第1及び第2のいずれにおいて
も、第1工程として、芳香族ポリアミド繊維に浸透性あ
る比較的柔軟で低分子量の反応性樹脂を含浸させ、次い
で、更に、第1の工程に応じて、エポキシ変性ポリオー
ル又はウレタン変性エポキシ化合物を含む第2の処理溶
液にて処理して、繊維の内部にかかるエポキシ変性ポリ
オール又はウレタン変性エポキシ化合物の浸透を防止し
ながら、繊維の表面に可撓性ある強靱な被膜を形成し、
かくして、繊維の柔軟性を保持しつつ、上記反応性樹脂
と、エポキシ変性ポリオール又はウレタン変性エポキシ
化合物との反応によつて、両者の接着を達成し、更に、
このように処理された繊維に通常のRFL処理を施すこと
によつて、芳香族ポリアミド繊維とゴム配合物との間に
強力な接着を達成すると共に、繊維にすぐれた耐屈曲疲
労性を与えることができる。
本発明の方法において、芳香族ポリアミド繊維として
は、例えば、ポリ−p−ベンズアミド、ポリ−m−ベン
ズアミド、ポリ−p−フエニレンテレフタルアミド、ポ
リ−m−フエニレンイソフタルアミド、1,4−フエニレ
ンテレフタルアミド−3′,4′−ジアミノジフエニルエ
ーテル共重合体等からなる繊維を挙げることができる。
本発明による第1の方法によれば、第1工程として、
分子内に少なくとも2つの活性水素を有する数平均分子
量500〜2000の反応性樹脂とポリイソシアネート化合物
とを含む第1の処理溶液にてかかる芳香族ポリアミド繊
維を処理する。
上記分子内に少なくとも2つの活性水素を有する数平
均分子量500〜2000の反応性樹脂としては、例えば、分
子末端に水酸基を有するポリオールが好ましく用いられ
る。かかるポリオールとしては、例えば、ポリエチレン
アジペート、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンブ
チレンアジペート、ポリカプロラクトン、ポリカーボネ
ート等のポリエステルポリオールや、ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンポリ
プロピレングリコール、ポリテトチメチレングリコール
等のポリエーテルポリオール等が好ましく用いられる
が、これに限定されるものではない。
かかる反応性樹脂は、その平均分子量が500〜2000の
範囲にあることが必要である。反応性樹脂の数平均分子
量が500よりも小さいときは、処理された繊維の剛性が
尚、高く、他方、2000を越えるときは、反応性樹脂の繊
維への浸透性が悪く、また、反応性樹脂が結晶化しやす
いので、このように、結晶化した場合、繊維の剛性が高
くなつて、得られる接着複合体において、繊維が耐屈曲
疲労性に劣る。
第1の工程において用いるポリイソシアネート化合物
は、特に限定されるものではないが、例えば、トリレン
ジイソシアネート、メタフエニレンジイソシアネート、
ジフエニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジ
イソシアネート、ポリメチレンポリフエニルジイソシア
ネート等のポリイソシアネートが好適に用いられる。
また、本発明においては、上記ポリイソシアネート化
合物に代えて、ブロツク化ポリイソシアネート化合物も
好適に用いることができる。このようなブロツク化ポリ
イソシアネート化合物は、例えば、ポリイソシアネート
化合物にトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル等のように分子内に活性水素を2つ以上有する化合物
を反応させることによつて得ることができる。ブロツク
化ポリイソシアネート化合物は、例えば、ポリイソシア
ネートにフエノール類やアミン類等を反応させることに
よつても得ることができる。
本発明による上記第1の方法において、上記第1の処
理溶液は、活性水素を有する反応性樹脂とポリイソシア
ネート化合物とを、反応性樹脂の分子量や水酸基価、ま
た、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基含量
にもよるが、通常、活性水素/イソシアネート基当量比
が3〜1.1の範囲にあるように含むことが好ましい。上
記活性水素/イソシアネート基当量比が3を越えるとき
は、得られる接着複合体が接着力において劣り、他方、
1.1よりも小さいときは、接着力に劣ると共に、繊維が
耐屈曲疲労性にも劣る。
上記第1の処理溶液を形成するための溶剤としては、
特に、限定されるものではないが、通常、ベンゼン、キ
シレン、トルエン等の芳香族炭化水素、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン等の脂肪族ケトン、酢酸
エチル、酢酸アミル等のエステル等が好適に用いられ
る。かかる溶液における固形分濃度は、特に限定される
ものではないが、通常、5〜50重量%の範囲が好適であ
る。
本発明による第1の方法によれば、第1工程として、
上述したような第1の処理溶液に芳香族ポリアミド繊維
を浸漬し、熱処理する。この熱処理は、繊維に付着させ
た上記第1の処理溶液を反応定着させるに足る温度にて
行なえばよく、通常、180〜250℃にて数分間処理すれば
よい。
次いで、本発明による第1の方法においては、第2工
程として、芳香族ポリアミド繊維をエポキシ変性ポリオ
ールを含む第2の処理溶液にて処理する。
ここに、エポキシ変性ポリオールとは、例えば、「工
業材料」第37巻第12号(1989年)に記載されているよう
に、エポキシ樹脂の有するエポキシ基を加水分解した
り、或いはジエタノールアミン等にて変性した樹脂をい
い、エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフエノールA
系のものが好適に用いられる。第2の処理溶液は、この
ようなエポキシ変性ポリオールを1〜20重量%の範囲で
含む。
次いで、本発明による第1の方法においては、第3工
程として、芳香族ポリアミド繊維をRFL液にて処理す
る。RFL液は、前述したように、レゾルシン・ホルマリ
ンとゴムラテツクスの水性混合物であり、従来より、一
般にゴムと繊維との接着において知られているものであ
つて、通常、レゾルシンとホルマリンとをレゾルシン/
ホルマリンモル比1/3〜3/1にて塩基性触媒の存在下に縮
合させて得られる初期縮合物をゴムラテツクスと混合し
てなる水性混合物である。レゾルシン/ホルマリンモル
比が上記範囲をはずれるときは、接着に必要な分子量を
有する初期縮合物を得ることができない。
上記ゴムラテツクスとしては、通常、合成ゴムラテツ
クスが用いられる。例えば、クロロプレンゴムラテツク
ス、スチレン−ブタジエン−ビニルピリジンゴムラテツ
クス、アクリロニトリル−ブタジエンゴムラテツクス、
水素化ニトリルゴムラテツクス等が好適に用いられる。
芳香族ポリアミド繊維のRFL液による処理も、繊維に
付着させた上記ラテツクスを繊維に反応定着させるに足
る温度にて行なえばよく、通常、100〜270℃にて数分間
処理すればよい。
以上のように処理した芳香族ポリアミド繊維は、次い
で、第4工程として、ゴム配合物と密着され、そのゴム
配合物において知られている通常の処理条件にて加硫接
着される。
本発明においては、ゴムとしては、例えば、スチレン
−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、ブチル
ゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエ
ンゴム、水素化ニトリルゴム等が用いられる。かかるゴ
ムは、それぞれに応じて、通常のゴム配合物として知ら
れてる種々の補強性充填剤、老化防止剤、可塑剤、加硫
助剤、加工助剤等の適宜量を含有してもよい。
次に、本発明による第2の方法について説明する。こ
の第2の方法においては、上述した第1の方法の第1工
程において、ポリイソシアネート化合物に代えてエポキ
シ化合物を用いると共に、第2工程において、エポキシ
変性ポリオールに代えてウレタン変性エポキシ化合物を
用いる以外は、第1の方法と同じであり、かかる第1及
び第2工程の後、第3工程として繊維をRFL処理し、第
4工程工程として、かかる繊維を未加硫ゴム配合物と密
着加硫することも同じである。
本発明による第2の方法において用いるエポキシ化合
物は、分子内に少なくとも1つのエポキシ基を有するエ
ポキシ化合物であつて、例えば、エチレングリコール、
グリセリン、ソルビトール、ペンタエリスリトール等の
多価アルコールや、ポリエチレングリコール等のポリア
ルキレングリコールとエピクロルヒドリンのようなハロ
ゲン含有エポキシ化合物との反応生成物や、レゾルシ
ン、ビス(4−ヒドロキシフエニル)ジメチルエタン、
フエノール・ホルムアミド樹脂、レゾルシン・ホルムア
ミド樹脂等の多価フエノール類やフエノール樹脂とエピ
クロルヒドリンのようなハロゲン含有エポキシ化合物と
の反応生成物が好ましく用いられる。脂肪族又は脂環族
不飽和化合物の有する二重結合を過酢酸等にて酸化して
得られるエポキシ化合物も好ましく用いられる。また、
エポキシ基を有する種々のシランカツプリング剤も好ま
しく用いられる。
特に、本発明においては、接着複合体にすぐれた繊維
の耐屈曲疲労性を与える脂肪族エポキシ化合物が好まし
く用いられる。
第1の処理溶液において、活性水素を有する反応性樹
脂とエポキシ化合物との割合は、反応性樹脂の分子量や
水酸基価、また、エポキシ化合物のエポキシ基含量にも
よるが、通常、活性水素/エポキシ基当量比が1/3〜1/
1.1の範囲にあることが好ましい。上記活性水素/イソ
シアネート基当量比が1/3よりも小さいときは、得られ
る接着物において、繊維が耐屈曲疲労性に劣り、他方、
1/1.1よりも大きいときは、得られる接着複合体が接着
力において劣る。
第1の処理溶液は、通常、エポキシ樹脂の硬化に用い
られる硬化剤や触媒を含有する。このような硬化剤とし
ては、例えば、アミン化合物、酸無水物等を挙げること
ができ、また、触媒としては、種々の第3級アミン化合
物を挙げることができる。
第1の処理溶液を形成するための溶剤としては、特
に、限定されるものではなく、第1の方法において説明
したと同様のものが用いられる。かかる溶液における固
形分濃度は、特に限定されるものではないが、通常、5
〜50重量%の範囲が好適である。
本発明による第2の方法によれば、第1工程として、
上述したような第1の処理溶液に芳香族ポリアミド繊維
を浸漬し、熱処理する。この熱処理は、繊維に付着させ
た上記浸漬液を反応定着させるに足る温度にて行なえば
よく、通常、180〜250℃にて数分間処理すればよい。
次いで、本発明による第2の方法においては、第2工
程として、芳香族ポリアミド繊維をウレタン変性エポキ
シ樹脂を含む第2の処理溶液にて処理する。
ここに、ウレタン変性エポキシ樹脂とは、例えば、
「プラスチツク」第23巻第9号第9〜12頁(1984年)に
記載されているように、分子内にポリウレタン鎖を有
し、分子末端にエポキシ基を有する樹脂をいい、通常、
1〜20重量%の溶液として用いられる。第2の処理溶液
も、通常、エポキシ樹脂の硬化に用いられる硬化剤や触
媒を含む。このような硬化剤としては、例えば、アミン
化合物や酸無水物等を挙げることができ、また、触媒と
しては、種々の第3級アミン化合物を挙げることができ
る。
この後、本発明による第2の方法においても、前述し
たと同様にして、芳香族ポリアミド繊維をRFL液にて処
理する。
以上のように処理した芳香族ポリアミド繊維は、次い
で、第4工程として、ゴム配合物と密着され、そのゴム
配合物において知られている通常の処理条件にて加硫接
着される。
実施例 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は
これら実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1 芳香族ポリアミド繊維コード(デユポン社製ケブラー
繊維からななる1500D/2×3の繊維コード)を第1表に
示す組成を有する第1の処理溶液Aに浸漬した後、235
℃で1分間熱処理し、次いで、第1表に示す組成を有す
る第2の処理溶液Dに浸漬した後、235℃で1分間熱処
理した。
次いで、繊維コードを第2表に示す組成を有するRFL
液Eに浸漬した後、200℃で1分間熱 処理した。
その後、繊維コードを第3表に示す組成を有するクロ
ロプレンゴム配合物Gからなる厚さ4mmのシート上に0.1
g/Dの荷重を加えながら、3mm間隔で平行に配列した後、
150℃で30分間加硫を行なつて、接着物試料を得た。
この接着物試料について、下記の試験を行なつた。結
果を第4表に示す。
初期接着力 接着物試料から繊維コードを100mm/分にて剥離すると
きの180゜剥離力を測定した。
疲労後の接着力の保持率 スコツト屈曲試験機を用い、張力0.6g/Dを加え、2×
104回屈曲させた後、上記と同様にして180゜剥離力を測
定し、上記処理接着力に対する割合を求めた。
疲労後の繊維コード強力の保持率 上記と同様にして屈曲疲労させた後の繊維コードの強
力を測定し、初期強力に対する割合を求めた。
実施例2 実施例1において、RFL液として、第2表にその組成
を示すFを用いると共に、ゴム配合物として、第3表に
示す水素化ニトリルゴム配合物Hを用いた以外は、実施
例1と同様にして接着物試料を得、同様に試験を行なつ
た。
実施例3 実施例1において、第1の処理溶液として、第1表に
その組成を示すBを用い、第2の処理溶液として、第1
表にその組成を示すCを用いた以外は、実施例1と同様
にして接着物試料を得、同様に試験を行なつた。
実施例4 実施例1において、第1の処理溶液として、第1表に
その組成を示すBを用い、第2の処理溶液として、第1
表にその組成を示すCを用い、RFL液として、第2表に
その組成を示すFを用い、ゴム配合物として、第3表に
その組成を示す水素化ニトリルゴム配合物Hを用いた以
外は、実施例1と同様にして接着物試料を得、同様に試
験を行なつた。
比較例1〜4 実施例1〜4において、それぞれ繊維コードに第1工
程にかかる処理を施さなかつた以外は、実施例1と同様
にして接着物試料を得、同様に試験を行なつた。
実施例5 芳香族ポリアミド繊維コード(デユポン社製ケブラー
繊維からなる1500D/2×3の繊維コード)を第5表に示
す組成を有する第1の処理溶液のそれぞれに浸漬した
後、235℃で1分間熱処理し、次いで、第1表に示す組
成を有する第2の処理溶液Dに浸漬した後、235℃で1
分間熱処理した。
次いで、繊維コードを第2表に示す組成を有するRFL
液Fに浸漬した後、200℃で1分間熱処理した。
その後、繊維コードを第3表に示す組成を有する水素
化ニトリルゴム配合物Hからなる厚さ4mmのシート上に
0.1g/Dの荷重を加えながら、3mm間隔で平行に配列した
後、150℃で30分間加硫を行なつて、接着物試料を得
た。
この接着物試料について、前記した試験を行なつた。
結果を第6表に示す。
実施例6 第1表に示す組成を有する第1の処理溶液Aに おいて、水酸基/イソシアネート基当量比を種々に変え
た第1の処理溶液を用いて、そのそれぞれに繊維コード
(デユポン社製ケブラー繊維からなる1500D/2×3の繊
維コード)を浸漬し、235℃で1分間熱処理した。
次いで、繊維コードを第1表に示す組成を有する第2
の処理溶液Dに浸漬した後、235℃で1分間熱処理し
た。
次いで、繊維コードを第2表に示す組成を有するRFL
液Eに浸漬した後、200℃で1分間熱処理した。
その後、繊維コードを第2表に示す組成を有するクロ
ロプレンゴム配合物Gからなる厚さ4mmのシート上に0.1
g/Dの荷重を加えながら、3mm間隔で平行に配列した後、
150℃で30分間加硫を行なつて、接着物試料を得た。
この接着物試料について、前記した試験を行なつた。
結果を第7表に示す。
発明の効果 以上のように、本発明による第1の方法は、芳 香族ポリアミド繊維を分子内に少なくとも2つの活性水
素を有する反応性樹脂とポリイソシアネート化合物とを
含む第1の処理溶液にて処理し、次いで、エポキシ変性
ポリオールを含む第2の処理溶液にて処理し、更に、RF
Lにて処理した後、未加硫ゴム配合物と密着加硫するす
るものであり、第2の方法は、芳香族ポリアミド繊維を
少なくとも2つの活性水素を有する反応性樹脂とエポキ
シ化合物とを含む第1の処理溶液にて処理し、次いで、
ウレタン変性エポキシ化合物を含む第2の処理溶液にて
処理し、更に、RFL液にて処理した後、未加硫ゴム配合
物と密着加硫するものである。
従つて、かかる本発明の方法によれば、第1工程とし
て、芳香族ポリアミド繊維に浸透性ある比較的柔軟で低
分子量の反応性樹脂を含浸させ、次いで、更に、第1の
工程に応じて、エポキシ変性ポリオール又はウレタン変
性エポキシ化合物を含む第2の処理溶液にて処理して、
繊維の内部にかかるエポキシ変性ポリオール又はウレタ
ン変性エポキシ化合物の浸透を防止しながら、繊維の表
面に可撓性ある強靱な被膜を形成し、かくして、繊維の
柔軟性を保持しつつ、上記反応性樹脂と、エポキシ変性
ポリオール又はウレタン変性エポキシ化合物との反応に
よつて、両者の接着を達成し、更に、このように処理さ
れた繊維に通常のRFL処理を施すことによつて、芳香族
ポリアミド繊維とゴム配合物との間に強力な接着を達成
すると共に、繊維にすぐれた耐屈曲疲労性を与えること
ができる。
従つて、本発明の方法は、接着力及び耐屈曲疲労性が
要求される用途、例えば、動力伝達用ベルトやコンベヤ
ベルト、タイヤ等の動的な製品において、種々のゴム補
強体としての繊維の接着に好適である。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ポリアミド繊維とゴム配合物との接
    着方法において、芳香族ポリアミド繊維を (a) 少なくとも2つの活性水素を有する数平均分子
    量500〜2000の反応性樹脂とポリイソシアネート化合物
    とを含む第1の処理溶液にて処理する第1工程、 (b) エポキシ変性ポリオールを含む第2の処理溶液
    にて処理する第2工程、及び (c) レゾルシン・ホルマリン・ゴムラテツクスにて
    処理する第3工程、及び (d) 未加硫ゴム配合物と密着加硫する第4工程を含
    むことを特徴とする芳香族ポリアミド繊維とゴム配合物
    との接着方法。
  2. 【請求項2】第1の処理溶液が活性水素/イソシアネー
    ト基当量比3〜1.1の範囲にて反応性樹脂とポリイソシ
    アネート化合物とを含むことを特徴とする請求項第1項
    記載の芳香族ポリアミド繊維とゴム配合物との接着方
    法。
  3. 【請求項3】芳香族ポリアミド繊維とゴム配合物との接
    着方法において、芳香族ポリアミド繊維を (a) 少なくとも2つの活性水素を有する数平均分子
    量500〜2000の反応性樹脂とエポキシ化合物とを含む第
    1の処理溶液にて処理する第1工程、 (b) ウレタン変性エポキシ化合物を含む第2の処理
    溶液にて処理する第2工程、及び (c) レゾルシン・ホルマリン・ゴムラテツクスにて
    処理する第3工程、及び (d) 未加硫ゴム配合物と密着加硫する第4工程を含
    むことを特徴とする芳香族ポリアミド繊維とゴム配合物
    との接着方法。
  4. 【請求項4】第1の処理溶液が活性水素/エポキシ基当
    量比1/3〜1/1.1の範囲にて反応性樹脂とエポキシ化合物
    とを含むことを特徴とする請求項第3項記載の芳香族ポ
    リアミド繊維とゴム配合物との接着方法。
  5. 【請求項5】エポキシ化合物が脂肪族エポキシ化合物で
    あることを特徴とする請求項第3項記載の芳香族ポリア
    ミド繊維とゴム配合物との接着方法。
JP33124390A 1990-11-28 1990-11-28 芳香族ポリアミド繊維とゴム配合物との接着方法 Expired - Fee Related JP2998134B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33124390A JP2998134B2 (ja) 1990-11-28 1990-11-28 芳香族ポリアミド繊維とゴム配合物との接着方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33124390A JP2998134B2 (ja) 1990-11-28 1990-11-28 芳香族ポリアミド繊維とゴム配合物との接着方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04198327A JPH04198327A (ja) 1992-07-17
JP2998134B2 true JP2998134B2 (ja) 2000-01-11

Family

ID=18241501

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33124390A Expired - Fee Related JP2998134B2 (ja) 1990-11-28 1990-11-28 芳香族ポリアミド繊維とゴム配合物との接着方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2998134B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104653707A (zh) * 2015-02-02 2015-05-27 柳州市二和汽车零部件有限公司 汽车多楔带

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04198327A (ja) 1992-07-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1322445C (en) Method of bonding fibers to hydrogenated nitrile rubber
KR20180110986A (ko) 고무 보강재용 친환경 접착 조성물 및 이를 이용한 고무 보강재의 제조방법
JP2821369B2 (ja) 歯付ベルト及びその製造方法
EP0708134B1 (en) Process of bonding aromatic polyamide fibers to rubber compounds
JP2998134B2 (ja) 芳香族ポリアミド繊維とゴム配合物との接着方法
US4794041A (en) Activation of polyethylene terephthalate materials for improved bonding to adhesives
JP3030466B2 (ja) 芳香族ポリアミド繊維とゴム配合物との接着方法
JPH04198325A (ja) 水素化ニトリルゴム配合物と繊維との接着方法
JP3008373B2 (ja) 繊維とゴム配合物との接着方法
JPS6024226B2 (ja) ゴム補強用ポリエステル繊維材料の処理方法
JP2997721B2 (ja) 水素化ニトリルゴム配合物と繊維との接着方法
JPH0218426A (ja) 水素化ニトリルゴム配合物と繊維との接着方法
JPH01304168A (ja) ゴム配合物と繊維との接着方法
JPH0218427A (ja) 水素化ニトリルゴム配合物と繊維との接着方法
JPH0369934B2 (ja)
JP2010047867A (ja) ゴム補強用コード
JPH042605B2 (ja)
JP3231535B2 (ja) ポリエステル繊維とエチレンプロピレン系ゴムとの接着処理法
JP3212794B2 (ja) 高圧ホース用ポリエステル繊維の接着処理法
JPH0433975A (ja) 繊維材料とゴム配合物との接着方法
JP2005213412A (ja) ゴム・繊維複合体
CN114651051A (zh) 用于轮胎帘子线的粘合剂组合物、轮胎帘子线和轮胎
JPH0641526B2 (ja) 水素化ニトリルゴム配合物と繊維との接着方法
JPH02151635A (ja) 熱可塑性エラストマーの接着方法
JPH05339548A (ja) 芳香族ポリアミド繊維とゴム配合物との接着剤

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees