JP2997775B1 - 火薬を用いた消火装置及びそれを用いる消火方法 - Google Patents
火薬を用いた消火装置及びそれを用いる消火方法Info
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Abstract
【要約】
【課題】 消火薬剤を空中から安全かつ確実に火災現場
に散布することのできる消火装置及びそれを用いる消火
方法を提供する。 【解決手段】 容器内に消火薬剤と火薬を封入して形成
した装置主体と、該火薬を点火する点火装置とからなる
ことを特徴とする消火装置。前記消火装置を空中から火
災現場に落下させ、該点火装置を作動させて該火薬を爆
発燃焼させて該消火薬剤を散布させることを特徴とする
消火方法。
に散布することのできる消火装置及びそれを用いる消火
方法を提供する。 【解決手段】 容器内に消火薬剤と火薬を封入して形成
した装置主体と、該火薬を点火する点火装置とからなる
ことを特徴とする消火装置。前記消火装置を空中から火
災現場に落下させ、該点火装置を作動させて該火薬を爆
発燃焼させて該消火薬剤を散布させることを特徴とする
消火方法。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、火薬の爆発的燃焼
により生成するガスを用いて消火薬剤を散布する消火装
置及びそれを用いる消火方法に関するものである。
により生成するガスを用いて消火薬剤を散布する消火装
置及びそれを用いる消火方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】森林火災を消火する方法としては、地上
から消火する方法と空中から消火する方法が用いられて
いるが、いずれの方法にも欠点があり、不満足のもので
ある。森林火災を地上から消火する方法には、次に示す
欠点がある。火災現場に到着するまでに時間がかか
る。携行できる器材には重量上の制限がある。消火
作業員が煙にまかれる等の危険性がある。一方、森林火
災を空中から消火する方法は、地上から消火する方法に
比して優れているが、次に示す欠点がある。火災現場
上空は、火災による上昇乱気流があるため、低空から消
火薬剤を散布する方法では航空機の安定を保つのが困難
である。パイロットの安全を重視して高空から消火薬
剤を散布すると、消火薬剤は霧状に飛散し火災現場に到
達しない。
から消火する方法と空中から消火する方法が用いられて
いるが、いずれの方法にも欠点があり、不満足のもので
ある。森林火災を地上から消火する方法には、次に示す
欠点がある。火災現場に到着するまでに時間がかか
る。携行できる器材には重量上の制限がある。消火
作業員が煙にまかれる等の危険性がある。一方、森林火
災を空中から消火する方法は、地上から消火する方法に
比して優れているが、次に示す欠点がある。火災現場
上空は、火災による上昇乱気流があるため、低空から消
火薬剤を散布する方法では航空機の安定を保つのが困難
である。パイロットの安全を重視して高空から消火薬
剤を散布すると、消火薬剤は霧状に飛散し火災現場に到
達しない。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、消火薬剤を
空中から安全かつ確実に火災現場に散布することのでき
る消火装置及びそれを用いる消火方法を提供することを
その課題とする。
空中から安全かつ確実に火災現場に散布することのでき
る消火装置及びそれを用いる消火方法を提供することを
その課題とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、容器内に消火薬剤と
火薬を封入して形成した装置主体と、該火薬を点火する
点火装置とからなる消火装置において、 （ｉ）該点火装置が、点火薬と該点火薬に接触する摩擦
線と該摩擦線に連結する点火紐と該点火薬の発火により
燃焼する延時薬線とからなり、該点火紐の上端は該容器
の外部に位置し、該延時薬線の下端は該容器内の火薬に
接触していること、 （ii）該容器上部に、該容器を吊り下げる落下傘を収容
する落下傘収容ボックスが付設されていること、 （iii）該落下傘収容ボックスが脱離可能な蓋体を有
し、該蓋体にはその先端に固定具を有する紐体が付設さ
れていること、 （iv）該点火装置における点火紐の上端が、該蓋体に固
定されるか又は該蓋体に付設された紐体の下端に固定さ
れていること、を特徴とする消火装置が提供される。ま
た、本発明によれば、前記消火装置を空中から該落下傘
ボックスの蓋体を脱離させ、かつ該落下傘を開いて火災
現場に落下させるとともに、該点火装置を作動させて該
火薬を爆発燃焼させて該消火薬剤を散布させることを特
徴とする消火方法が提供される。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、容器内に消火薬剤と
火薬を封入して形成した装置主体と、該火薬を点火する
点火装置とからなる消火装置において、 （ｉ）該点火装置が、点火薬と該点火薬に接触する摩擦
線と該摩擦線に連結する点火紐と該点火薬の発火により
燃焼する延時薬線とからなり、該点火紐の上端は該容器
の外部に位置し、該延時薬線の下端は該容器内の火薬に
接触していること、 （ii）該容器上部に、該容器を吊り下げる落下傘を収容
する落下傘収容ボックスが付設されていること、 （iii）該落下傘収容ボックスが脱離可能な蓋体を有
し、該蓋体にはその先端に固定具を有する紐体が付設さ
れていること、 （iv）該点火装置における点火紐の上端が、該蓋体に固
定されるか又は該蓋体に付設された紐体の下端に固定さ
れていること、を特徴とする消火装置が提供される。ま
た、本発明によれば、前記消火装置を空中から該落下傘
ボックスの蓋体を脱離させ、かつ該落下傘を開いて火災
現場に落下させるとともに、該点火装置を作動させて該
火薬を爆発燃焼させて該消火薬剤を散布させることを特
徴とする消火方法が提供される。
【０００５】
【発明の実施の形態】本発明で用いる火薬は、消火薬剤
を散布するのに必要なガス圧を発生するものであればど
のようなものでも使用可能である。このような火薬とし
ては、例えば、黒色火薬、無煙火薬等が挙げられる。火
薬の形態は特に制約されず、粉末状、液体状、ゲル状等
であることができる。
を散布するのに必要なガス圧を発生するものであればど
のようなものでも使用可能である。このような火薬とし
ては、例えば、黒色火薬、無煙火薬等が挙げられる。火
薬の形態は特に制約されず、粉末状、液体状、ゲル状等
であることができる。
【０００６】本発明で用いる消火薬剤としては、火災を
消火できるものあればよく、従来公知の各種のものが用
いられる。その形態は特に制約されず、粉末状、液体
状、ゲル状、気体状等であることができる。本発明では
粉末状の消火薬剤、例えば、リン酸塩を主成分とする粉
末状消火薬等の使用が好ましい。
消火できるものあればよく、従来公知の各種のものが用
いられる。その形態は特に制約されず、粉末状、液体
状、ゲル状、気体状等であることができる。本発明では
粉末状の消火薬剤、例えば、リン酸塩を主成分とする粉
末状消火薬等の使用が好ましい。
【０００７】次に、本発明を図面を参照して詳述する。
図１は本発明の消火装置の説明構造図である。図１にお
いて、１は容器、２は火薬、３は火薬容器（筒体）、４
は消火薬剤、５は凹部、６は速火支線、７は落下傘、８
は蓋体、９は消火装置、１０は網体（ネット）、１１は
固定具（フック）、１２は点火紐、１３は摩擦線、１４
は点火薬、１５は延時薬線、１６は点火薬容器（筒
体）、１７は点火装置、１８は紐体、１９は速火主線、
２０は落下傘収容ボックスを各示す。なお、本明細書で
言う紐体は、通常の繊維から形成された紐体の他、金属
やプラスチック等からなる線状体や細帯状体を包含する
ものとする。図１に示した消火装置は、円筒形容器１の
中央部に火薬２の入った筒体（火薬容器）３を配置し、
容器１と筒体３との間の空間に消火薬剤４を充填した構
造を有する装置主体９と、前記筒体３内の火薬２を点火
するための１つ又は２つの点火装置を有するものであ
る。
図１は本発明の消火装置の説明構造図である。図１にお
いて、１は容器、２は火薬、３は火薬容器（筒体）、４
は消火薬剤、５は凹部、６は速火支線、７は落下傘、８
は蓋体、９は消火装置、１０は網体（ネット）、１１は
固定具（フック）、１２は点火紐、１３は摩擦線、１４
は点火薬、１５は延時薬線、１６は点火薬容器（筒
体）、１７は点火装置、１８は紐体、１９は速火主線、
２０は落下傘収容ボックスを各示す。なお、本明細書で
言う紐体は、通常の繊維から形成された紐体の他、金属
やプラスチック等からなる線状体や細帯状体を包含する
ものとする。図１に示した消火装置は、円筒形容器１の
中央部に火薬２の入った筒体（火薬容器）３を配置し、
容器１と筒体３との間の空間に消火薬剤４を充填した構
造を有する装置主体９と、前記筒体３内の火薬２を点火
するための１つ又は２つの点火装置を有するものであ
る。
【０００８】点火装置の１つ（第１点火装置）は、点火
薬１４と、その点火薬１４と接触する摩擦線１３と、そ
の点火薬１４内を挿通し、その下端が摩擦線１３と連結
する点火紐１２と、その点火薬１４の発火により燃焼す
る延時薬線１５とからなる。点火薬１４は筒体（点火薬
容器）１６内に収容保持される。延時薬線１５の下端は
筒体３内の火薬２と接触する。この点火装置は、点火紐
１２に上方に向う張力を加えて摩擦線１３を上方に引張
って点火薬と接触させて発火させることにより作動させ
ることができる。即ち、その点火薬の発火により延時薬
線１５は着火し、筒体３内の火薬２を爆発燃焼させる。
薬１４と、その点火薬１４と接触する摩擦線１３と、そ
の点火薬１４内を挿通し、その下端が摩擦線１３と連結
する点火紐１２と、その点火薬１４の発火により燃焼す
る延時薬線１５とからなる。点火薬１４は筒体（点火薬
容器）１６内に収容保持される。延時薬線１５の下端は
筒体３内の火薬２と接触する。この点火装置は、点火紐
１２に上方に向う張力を加えて摩擦線１３を上方に引張
って点火薬と接触させて発火させることにより作動させ
ることができる。即ち、その点火薬の発火により延時薬
線１５は着火し、筒体３内の火薬２を爆発燃焼させる。
【０００９】点火装置の他の１つ（第２点火装置）は、
速火線６、１９からなる。図面に示した速火線は、速火
主線１９と、この速火主線１９に連結された１つ又は複
数の速火支線６から構成されている。そして、速火支線
６は、落下傘７に支持固定されている。この速火線から
なる点火装置は、その速火支線６に着火することによっ
て作動させることができる。即ち、この着火はその速火
支線６及び速火主線１９を介して筒体３内の火薬２を爆
発燃焼させる。
速火線６、１９からなる。図面に示した速火線は、速火
主線１９と、この速火主線１９に連結された１つ又は複
数の速火支線６から構成されている。そして、速火支線
６は、落下傘７に支持固定されている。この速火線から
なる点火装置は、その速火支線６に着火することによっ
て作動させることができる。即ち、この着火はその速火
支線６及び速火主線１９を介して筒体３内の火薬２を爆
発燃焼させる。
【００１０】前記点火薬としては、塩素酸カリウム系火
薬、硝酸バリウム系火薬等の火薬の固形物が用いられ、
前記延時薬線１５としては、導火線用の火薬をプラスチ
ックや繊維からなるチューブ内に充填して形成したもの
あるいは導火線が用いられる。容器１の材質はボール紙
やプラスチック、金属等であることができ、その内部に
収容される消火薬剤の形態に応じて適宜選定される。筒
体３（火薬容器）の材質も、ボール紙やプラスチック、
金属等であることができ、その内部に収容させる火薬の
種類や、容器１内に充填する消火薬剤の種類等に応じて
適宜選定すればよい。筒体１６（点火薬容器）の材質は
特に制約されず、ボール紙、プラスチック、金属等であ
ることができる。
薬、硝酸バリウム系火薬等の火薬の固形物が用いられ、
前記延時薬線１５としては、導火線用の火薬をプラスチ
ックや繊維からなるチューブ内に充填して形成したもの
あるいは導火線が用いられる。容器１の材質はボール紙
やプラスチック、金属等であることができ、その内部に
収容される消火薬剤の形態に応じて適宜選定される。筒
体３（火薬容器）の材質も、ボール紙やプラスチック、
金属等であることができ、その内部に収容させる火薬の
種類や、容器１内に充填する消火薬剤の種類等に応じて
適宜選定すればよい。筒体１６（点火薬容器）の材質は
特に制約されず、ボール紙、プラスチック、金属等であ
ることができる。
【００１１】図１に示した消火装置には、その容器１の
上部に、落下傘収容ボックス２０が付設されている。こ
の落下傘収容ボックスは、容器１の上部に形成した凹部
５とその蓋体８とからなり、そのボックス内にはその容
器を吊り下げる落下傘７が収容されている。蓋体８に
は、先端に固定具（フック）１１を有する紐体１８が固
定されており、その紐体１８を上方に引張ることにより
蓋体８はボックス２０から脱離する。点火紐１２の上端
は、紐体１８の下端に固定されるか又は蓋体８に固定さ
れている（図面においては紐体１８に固定）。この点火
紐１２は、紐体１８が上方に引張られて蓋体８がボック
ス２０から脱離すると、その際の張力により上方に引張
られ、摩擦線１３を引張って点火薬１４を摩擦発火させ
る。また、前記蓋体８には、落下傘に付設されている慣
用の自動開傘装置（図示されず）を作動させる紐体が付
設され、蓋体８がボックス２０から脱離すると、その自
動開傘装置が作動し、落下傘は開傘する。
上部に、落下傘収容ボックス２０が付設されている。こ
の落下傘収容ボックスは、容器１の上部に形成した凹部
５とその蓋体８とからなり、そのボックス内にはその容
器を吊り下げる落下傘７が収容されている。蓋体８に
は、先端に固定具（フック）１１を有する紐体１８が固
定されており、その紐体１８を上方に引張ることにより
蓋体８はボックス２０から脱離する。点火紐１２の上端
は、紐体１８の下端に固定されるか又は蓋体８に固定さ
れている（図面においては紐体１８に固定）。この点火
紐１２は、紐体１８が上方に引張られて蓋体８がボック
ス２０から脱離すると、その際の張力により上方に引張
られ、摩擦線１３を引張って点火薬１４を摩擦発火させ
る。また、前記蓋体８には、落下傘に付設されている慣
用の自動開傘装置（図示されず）を作動させる紐体が付
設され、蓋体８がボックス２０から脱離すると、その自
動開傘装置が作動し、落下傘は開傘する。
【００１２】落下傘７には、速火主線１９と速火支線６
とからなる速火線が付設され、この速火支線６に着火す
ると、この速火支線６は急速に燃焼し、速火主線１９を
着火燃焼させて火薬２を点火する。落下傘７に対する速
火線の付設方法は、特に制約されず、着火を生じやすい
方法であればよく、例えば、図面に示すように、落下傘
７の内面に１つ又は複数の速火支線６を支持させ、これ
を速火主線１９に接続させる方法等が採用される。この
場合、その速火支線６は、その長さを落下傘７の直径よ
りも長くして、その速火支線先端が落下傘の周端から突
出して、着火しやすいようにするのが好ましい。また、
この速火線は容器１に付設することもできる。速火線
６、１９は、プラスチックや繊維、金属等から形成され
たチューブ内に火薬を充填したものや、火薬を含有する
紐体等であることができる。この場合の火薬としては、
例えば、黒色火薬や延時薬等が用いられる。なお、落下
傘は、その周端部に付設されている紐体を介して容器１
に固定され（図示されず）、容器１を上空から落下させ
たときに、その落下速度を減速させるものである。
とからなる速火線が付設され、この速火支線６に着火す
ると、この速火支線６は急速に燃焼し、速火主線１９を
着火燃焼させて火薬２を点火する。落下傘７に対する速
火線の付設方法は、特に制約されず、着火を生じやすい
方法であればよく、例えば、図面に示すように、落下傘
７の内面に１つ又は複数の速火支線６を支持させ、これ
を速火主線１９に接続させる方法等が採用される。この
場合、その速火支線６は、その長さを落下傘７の直径よ
りも長くして、その速火支線先端が落下傘の周端から突
出して、着火しやすいようにするのが好ましい。また、
この速火線は容器１に付設することもできる。速火線
６、１９は、プラスチックや繊維、金属等から形成され
たチューブ内に火薬を充填したものや、火薬を含有する
紐体等であることができる。この場合の火薬としては、
例えば、黒色火薬や延時薬等が用いられる。なお、落下
傘は、その周端部に付設されている紐体を介して容器１
に固定され（図示されず）、容器１を上空から落下させ
たときに、その落下速度を減速させるものである。
【００１３】前記した本発明の消火装置は、種々の変更
を加えることができる。例えば、図示した装置では、火
薬２に対する点火装置としては、摩擦線１３、点火薬１
２及び延時薬線１５からなるものと、速火線６、１９か
らなるものの２つが付設されているが、必ずしもそれら
の２つを使用する必要はなく、その一方（第２点火装
置）を省略することができる。また、図示した装置で
は、その容器１は、円筒形状のものとして示されている
が、容器１の形状は、特に制約されず、円筒形状のみな
らず、直方体形状、立方体形状、球体状等であることが
できる。前記火薬２を収容する火薬容器３及び点火薬１
４を収容する点火薬容器１６の形状も特に制約されず、
円筒形状や、直方体形状、立方体形状、球体形形状等で
あることができる。落下傘収容ボックス２０は、図１に
示すように、容器内上部に凹部５を設け、その凹部を蓋
体８で閉鎖した構造のものの他、容器１とは別途に容器
１上方に付設することもできる。前記速火線６、１９
は、火薬２に点火する能力があればよく、必ずしも火薬
からなる必要はなく、可燃物や信管からなるものであっ
てもよい。
を加えることができる。例えば、図示した装置では、火
薬２に対する点火装置としては、摩擦線１３、点火薬１
２及び延時薬線１５からなるものと、速火線６、１９か
らなるものの２つが付設されているが、必ずしもそれら
の２つを使用する必要はなく、その一方（第２点火装
置）を省略することができる。また、図示した装置で
は、その容器１は、円筒形状のものとして示されている
が、容器１の形状は、特に制約されず、円筒形状のみな
らず、直方体形状、立方体形状、球体状等であることが
できる。前記火薬２を収容する火薬容器３及び点火薬１
４を収容する点火薬容器１６の形状も特に制約されず、
円筒形状や、直方体形状、立方体形状、球体形形状等で
あることができる。落下傘収容ボックス２０は、図１に
示すように、容器内上部に凹部５を設け、その凹部を蓋
体８で閉鎖した構造のものの他、容器１とは別途に容器
１上方に付設することもできる。前記速火線６、１９
は、火薬２に点火する能力があればよく、必ずしも火薬
からなる必要はなく、可燃物や信管からなるものであっ
てもよい。
【００１４】図１に示した消火装置を用いて消火を行う
には、図２に示すように、その消火装置９の１つ又は複
数を底部が開放可能に形成されている網体１０で包囲
し、ヘリコプターで吊り上げる。消火装置９を網体１０
で包囲する場合、その消火装置９に付設されている紐体
１８の先端固定具（フック）１１をあらかじめその網体
１０に固定する（図２（ｂ））。このようにしてヘリコ
プターで吊り上げた消火装置９は、これを火災現場の上
空に移送し、その網体１０の底部を開放して落下させ
る。この消火装置９の落下により、落下傘ボックスの蓋
体８が脱離し、落下傘７が開く（図３（ａ））ととも
に、落下傘７に付設した速火線６も展張し、点火紐１２
に連結されている摩擦線１３と点火薬１４との間に摩擦
が生じて点火薬１４が発火し、延時薬線１５を燃焼させ
る。このような状態で消火装置９は落下を続け（図３
（ｂ））、火災現場に落下する。消火装置９が火災現場
付近上空又は火場現場に落下すると、その燃焼する延時
薬線１５による火薬２の点火により火薬２が爆発燃焼す
る。火薬２が爆発燃焼する際の消火装置９の高さ（位
置）は、その延時薬線１５の長さ等により調節すること
ができる。また、点火薬１４が発火しない場合には、消
火装置９に付設されている速火線６、１９が火炎により
着火し、この着火した速火線により火薬２が点火され、
爆発燃焼する。
には、図２に示すように、その消火装置９の１つ又は複
数を底部が開放可能に形成されている網体１０で包囲
し、ヘリコプターで吊り上げる。消火装置９を網体１０
で包囲する場合、その消火装置９に付設されている紐体
１８の先端固定具（フック）１１をあらかじめその網体
１０に固定する（図２（ｂ））。このようにしてヘリコ
プターで吊り上げた消火装置９は、これを火災現場の上
空に移送し、その網体１０の底部を開放して落下させ
る。この消火装置９の落下により、落下傘ボックスの蓋
体８が脱離し、落下傘７が開く（図３（ａ））ととも
に、落下傘７に付設した速火線６も展張し、点火紐１２
に連結されている摩擦線１３と点火薬１４との間に摩擦
が生じて点火薬１４が発火し、延時薬線１５を燃焼させ
る。このような状態で消火装置９は落下を続け（図３
（ｂ））、火災現場に落下する。消火装置９が火災現場
付近上空又は火場現場に落下すると、その燃焼する延時
薬線１５による火薬２の点火により火薬２が爆発燃焼す
る。火薬２が爆発燃焼する際の消火装置９の高さ（位
置）は、その延時薬線１５の長さ等により調節すること
ができる。また、点火薬１４が発火しない場合には、消
火装置９に付設されている速火線６、１９が火炎により
着火し、この着火した速火線により火薬２が点火され、
爆発燃焼する。
【００１５】
【発明の効果】本発明の消火装置は、ヘリコプターから
投下することができるため、消防隊員が消火のため徒歩
で火災現場に到達するよりも遥かに速やかにかつ容易に
消火することができる。また、ヘリコプターから本発明
の消火装置を投下すると、消火薬剤は容器に入った状態
で火災現場に接近するため途中で飛散してしまうことは
ない。更に、消火装置に付設されている速火線は、ヘリ
コプターから消火装置が投下されるまでは容器内に収納
されているので安全性が高い。速火線及び摩擦線の両方
を有する本発明の消火装置は、それらのいずれかが作動
することにより火薬が爆発し、火炎付近で自動的に消火
薬剤が散布される。従って、本発明の消火装置は火災の
火炎の中で作動させることができるため消火薬剤が有効
に散布利用される。本発明の消火装置は、空中からの消
火が必要とされる場合、例えば、森林火災等の場合に、
その火災を消火するために用いられる。
投下することができるため、消防隊員が消火のため徒歩
で火災現場に到達するよりも遥かに速やかにかつ容易に
消火することができる。また、ヘリコプターから本発明
の消火装置を投下すると、消火薬剤は容器に入った状態
で火災現場に接近するため途中で飛散してしまうことは
ない。更に、消火装置に付設されている速火線は、ヘリ
コプターから消火装置が投下されるまでは容器内に収納
されているので安全性が高い。速火線及び摩擦線の両方
を有する本発明の消火装置は、それらのいずれかが作動
することにより火薬が爆発し、火炎付近で自動的に消火
薬剤が散布される。従って、本発明の消火装置は火災の
火炎の中で作動させることができるため消火薬剤が有効
に散布利用される。本発明の消火装置は、空中からの消
火が必要とされる場合、例えば、森林火災等の場合に、
その火災を消火するために用いられる。
【図１】図１は、本発明の消火装置の１つ実施例につい
ての説明構造図である。
ての説明構造図である。
【図２】図２（ａ）、（ｂ）は、図１に示す消火装置の
移送状態を示す状態説明図である。
移送状態を示す状態説明図である。
【図３】図３（ａ）、（ｂ）は図１に示す消火装置を空
中から投下した状態を示す状態説明図である。
中から投下した状態を示す状態説明図である。
１ 容器 ２ 火薬 ３ 火薬容器 ４ 消火薬剤 ５ 凹部 ６ 速火支線 ７ 落下傘 ８ 蓋体 ９ 消火装置 １０ ネット １１ フック １２ 点火紐 １３ 摩擦線 １４ 点火薬 １５ 延時薬線 １６ 点火薬容器 １７ 点火装置 １８ 紐体 １９ 速火主線 ２０ 落下傘収容ボックス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯田 光明 茨城県つくば市東１丁目１番 工業技術 院物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 和田 有司 茨城県つくば市小野川16番３ 工業技術 院資源環境技術総合研究所内 (72)発明者 勝山 邦久 茨城県つくば市小野川16番３ 工業技術 院資源環境技術総合研究所内 (72)発明者 中川 祐一 茨城県つくば市小野川16番３ 工業技術 院資源環境技術総合研究所内 (72)発明者 緒方 雄二 茨城県つくば市小野川16番３ 工業技術 院資源環境技術総合研究所内 (72)発明者 杉本 陽一 東京都品川区東品川２丁目３番12号 日 本ドライケミカル株式会社内 (72)発明者 築地 千春 東京都品川区東品川２丁目３番12号 日 本ドライケミカル株式会社内 (72)発明者 岩倉 正剛 東京都あきる野市菅生1847 細谷火工株 式会社内 (72)発明者 井口 豊己 東京都あきる野市菅生1847 細谷火工株 式会社内 審査官 宮崎 敏長 (56)参考文献 特開 平８−155048（ＪＰ，Ａ) 特開 平８−229153（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−3600（ＪＰ，Ａ) 実開 昭62−189756（ＪＰ，Ｕ) 実公 昭28−3197（ＪＰ，Ｙ１) 特許162295（ＪＰ，Ｃ１) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) A62C 3/02 A62C 19/00 A64D 1/00 - 1/22
Claims (6)
- 【請求項１】 容器内に消火薬剤と火薬を封入して形成
した装置主体と、該火薬を点火する点火装置とからなる
消火装置において、 （ｉ）該点火装置が、点火薬と該点火薬に接触する摩擦
線と該摩擦線に連結する点火紐と該点火薬の発火により
燃焼する延時薬線とからなり、該点火紐の上端は該容器
の外部に位置し、該延時薬線の下端は該容器内の火薬に
接触していること、 （ii）該容器上部に、該容器を吊り下げる落下傘を収容
する落下傘収容ボックスが付設されていること、 （iii）該落下傘収容ボックスが脱離可能な蓋体を有
し、該蓋体にはその先端に固定具を有する紐体が付設さ
れていること、 （iv）該点火装置における点火紐の上端が、該蓋体に固
定されるか又は該蓋体に付設された紐体の下端に固定さ
れていること、を特徴とする消火装置。 - 【請求項２】 第２の点火装置を有し、該点火装置は速
火線からなり、該速火線の上端は該容器の外部に位置
し、一方、その下端は該容器内の火薬と接触している請
求項１の消火装置。 - 【請求項３】 該速火線の一部が、該落下傘又は該容器
に固定されている請求項２消火装置。 - 【請求項４】 請求項１〜３のいずれかの消火装置を空
中から該落下傘ボックスの蓋体を脱離させ、かつ該落下
傘を開いて、火災現場に落下させるとともに、該点火装
置を作動させて該火薬を爆発燃焼させて該消火薬剤を散
布させることを特徴とする消火方法。 - 【請求項５】 該消火装置の複数を底部が開閉可能に形
成されたネットで包囲し、火災現場上空で該ネットの底
部を開放して該消火装置を落下させる請求項４の方法。 - 【請求項６】 該落下傘収容ボックスの蓋体に付設され
た紐体の先端固定具が該ネットに固定されている請求項
５の方法。
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| JP2000051381A JP2000051381A (ja) | 2000-02-22 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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-
1998
- 1998-08-14 JP JP22983498A patent/JP2997775B1/ja not_active Expired - Fee Related
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| CN109436329B (zh) * | 2018-12-03 | 2024-04-30 | 张家蔚 | 一种小型无人机空中精准发射救援物品的装置及方法 |
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| CN116923697B (zh) * | 2023-09-12 | 2023-11-28 | 江苏福港信息科技有限公司 | 一种用于无人机的灭火弹抛投机构 |
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