JP2997697B2 - 高融点金属接合体およびイオン注入装置用イオンガン部品ならびにこれらの製造方法 - Google Patents

高融点金属接合体およびイオン注入装置用イオンガン部品ならびにこれらの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、W、Mo、Taま
たはこれらの合金等の高融点金属材を真空チャンバー内
で加圧しかつ同時にパルス通電加熱して、空孔が少なく
緻密な組織を持つ拡散接合界面を備えた、接合強度が極
めて高い高融点金属接合体およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、W、Mo、Taまたはこれらの合
金等の高融点金属材を特定の形状に加工する方法として
は、主として薄板を材料とし切断、曲げ加工、溶接など
を施す板金加工や、主としてブロック材や丸棒材を材料
とする切削加工などが行なわれていた。特に、半導体製
造工程に不可欠なイオン注入装置のイオンガン部品(ア
ークチャンバ)には高融点金属であるMoが主に使用さ
れているが、Moの大型のブロック材からの切削加工に
よる一体成形で、各種の目的形状に加工されている。し
かし、半導体の高集積化に伴い、イオンガン部品の材料
によるウエハー汚染がより少ないWによるイオンガンの
製造が要求されるようになってきた。
【0003】Moそのものも硬質で加工が難しい材料で
あるが、Wは一層高硬度なため、機械加工が難しく時間
が掛かり、工具摩耗が激しいために耐摩耗性の高い特殊
な工具を多量に使用しなければならない。更に、削り出
しによる加工では削り取った部分は全く失われてしまう
のみで材料歩留りが悪く、W材自体もMo材よりも高価
なため、Mo製の加工品にくらべてW製の加工品は非常
に価格の高いものになっている。しかし、今後半導体の
高集積化によりW製イオンガン部品に対してさらに需要
が高まることが予想され、製造コストの大幅な引き下げ
がが求められている。
【0004】一般に、機械加工による上記高融点金属の
製造法以外に、特殊な溶接法によりW、Mo等の板材を
接合してイオンガン部品を作成することは可能である
が、高温で溶融させることにより結晶粒が粗大化し、割
れや欠陥が生じやすくなる。また接合雰囲気中の酸素や
窒素等の侵入型元素の固溶が結晶粒界を脆化させ、これ
も割れの原因となる。またロウ付けでも接合は可能であ
るが接合強度が極めて小さく、またロウ材は融点が低い
ので1300°Cを超える温度で使用することは殆ど不
可能である。さらにまた通常の拡散接合でも接合は可能
であるが、インサート材としてニッケル薄板などの使用
が必要となり、これにより1800°C以上での接合材
の使用は不可能となる。また、接合するために材料を高
温に2〜3時間保持することが必要であるため、結晶粒
の著しい粗大化が生じて脆くなり、仕上げのための機械
加工が困難となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなことから、
本発明は製造コストが高く材料歩留りの悪いブロック材
の削り出しによる製造法に替え、接合部を溶融させずに
短時間で拡散接合した高融点金属接合体およびその製造
方法を提供するものである。本発明は低温で接合するた
めに結晶粒の粗大化および割れを防止することが可能で
あり、製造コストを大幅に削減でき、また材料歩留りも
大幅に向上でき、しかもイオンガンとして使用する場合
には欠陥および汚染の少ない高融点金属接合体を製造す
ることができる。また、WばかりでなくMo、Taまた
はこれらの合金等の高融点金属材についても、同様に各
種の部品あるいは構造材として適用できる高融点金属接
合体およびその製造方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、 1 W、Mo、Taまたはこれらの合金の高融点金属が
W、Mo、Ta、Nbまたはこれらの合金の粉末、薄板
または箔からなるインサート材を介して接合されたパル
ス通電加熱加圧による拡散接合界面を備えていることを
特徴とする高融点金属接合体、 2 上記1記載の高融点金属接合体から構成されている
イオン注入装置用イオンガン部品、 3 真空またはAr等の不活性雰囲気チャンバー内で2
個以上のW、Mo、Taまたはこれらの合金からなる高
融点金属材を、W、Mo、Ta、Nbまたはこれらの合
金の粉末、薄板または箔からなるインサート材を介して
30〜270MPaの圧力を加え、かつパルス通電加熱
により1100〜1800°Cに加熱して、前記高融点
金属材相互を拡散接合することを特徴とする高融点金属
接合体の製造方法、 4 1〜30分で1100〜1800°Cまで昇温する
ことを特徴とする3に記載の高融点金属接合体の製造方
法、 5 1〜5分で昇温することを特徴とする上記4に記載
の高融点金属接合体の製造方法、 6 1100〜1800°Cまで昇温した後、1〜30
分高温に保持することを特徴とする上記4または5に記
載の高融点金属接合体の製造方法、 7 1〜10分高温に保持することを特徴とする上記6
に記載の高融点金属接合体の製造方法、 8 加熱後または高温保持後、3〜30分で150°C
〜室温まで冷却することを特徴とする上記3〜7のそれ
ぞれに記載の高融点金属接合体の製造方法、 9 3〜6分で冷却することを特徴とする上記8に記載
の高融点金属接合体の製造方法、 10 上記3〜9のそれぞれに記載の方法により製造さ
れた高融点金属接合体から構成されるイオン注入装置用
イオンガン部品の製造方法、に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のW、Mo、Taまたはこ
れらの合金などの高融点金属の接合に際しては、例えば
図2に示すようなパルス通電加熱加圧装置を用いて短時
間で接合を行なう。ここでパルス通電加熱加圧とは、ワ
ーク(本発明における被接合体)の加熱加圧の際にワー
クに予めまたは加熱中にパルス通電を行なうワーク加熱
法をいう。これ自体は、パルス通電加熱焼結装置などで
すでに知られた加熱方法である。図1に示すように、接
合する高融点金属を予め組み立てる。図1にはコの字型
に組み立てた例を示す。高融点金属の下板1に対して両
端部に垂直に2枚の高融点金属の板2、3が配置されて
いる。接合箇所は下板の両端部の上面の一部と垂直に配
置した2枚の板2、3の下面である。この高融点金属の
板の組立体Aを、図2に示す真空チャンバー4内に配置
されたパルス通電加熱加圧装置の中にセットする。
【0008】図2にはパルス通電加熱加圧装置の概略図
を示す(粉末の焼結に使用するパルス通電加熱焼結装置
を転用してもよい)。この装置は上下水冷ラム5および
グラファイトラム6から構成されている。接合する高融
点金属板の組立板Aとグラファイトラム6との過度の反
応を防ぎ、またバランスのとれた必要な接合圧力を確保
するために、W等の高融点金属製押し板7を挿入するこ
とが望ましい。さらに、該押し板7と高融点金属板の組
立体Aとの間に、拡散接合終了後の型分離を良好にする
ためにグラファイトシート8を挿入しても良い。図2に
はこれらのいずれをも配置した状態を示す。
【0009】図2に示すようなパルス通電加熱加圧装置
を用いて、0.1〜100Paの真空またはAr等の不
活性ガス雰囲気チャンバー内に接合すべき高融点金属を
配し、30〜270MPaの圧力を加えながらパルス通
電加熱により1100〜1800°Cに1〜30分、好
ましくは1〜5分で短時間昇温する。次にこの温度に1
〜30分、好ましくは1〜10分高温に保持した後、3
〜30分、好ましくは3〜6分で150〜室温まで短時
間で冷却する。ここで、室温というのは20°Cおよび
その近傍の温度を意味し、日常生活で体感する温度をい
う。これは常温と言い換えることもでき、本発明の温度
範囲はこれらの全てを含む。上記のような短時間の加熱
および高温保持時間ならびに急速冷却は、結晶の成長
(粗大化)または再結晶化を抑制し、接合体の強度を維
持かつ向上させることができる。また製造時間を短縮
し、エネルギーコストを低減化できる。これらは本発明
の優れた特徴である。このようにして得られた高融点金
属接合体は均一な拡散界面を備えており、接合する高融
点金属の種類や組み合わせ及び後述するインサート材を
使用することによって、4点曲げ強度(JIS)100
〜400MPa程度のものを容易に得ることができる。
また、この拡散界面は高融点金属の溶融点以下の比較的
低温の固体状態での拡散である。また、上記のように接
合する高融点金属を配置し加熱を開始してからわずか3
0分以内、最長時間を考慮しても1.5時間程度で接合
を完了することができるという作業工程の驚くべき短縮
化を図ることができる。このような接合時間の短縮は、
従来の切削加工による時間に比べ飛躍的なコスト削減を
もたらす。
【0010】本発明の高融点金属接合体の材料として
は、W、Mo、Ta金属等を使用することができる。こ
れらの高融点金属は高純度のものから不純物がある程度
混入しているものまで接合可能であり、またこれらの金
属に他の元素をドーピングした高融点金属の合金を使用
することもできる。さらに、これらの金属または合金を
適宜選択し組み合わせて、異種金属からなる接合体とす
ることもできる。一例として挙げたイオン注入装置のイ
オンガン部品の製造(コの字型、口の字型の)にもちろ
ん使用することもできるし、他の構造材や部品の製造に
も適用できる。また、真空下での接合だけでなくAr等
の不活性ガス雰囲気下で接合することもできる。接合す
べき材料の種類、目的とする材料の強度、部品の大きさ
あるいは製造コスト等の製造目的に応じてこのような接
合雰囲気を適宜選択する。
【0011】上記において、インサート材を接合すべき
高融点金属の間に挿入して接合する。インサート材とし
てはW、Mo、Ta、Nbまたはこれらの合金を使用す
る。またインサート材の形状としては、粉末、薄板、箔
を使用する。粉末を用いる場合には平均粒径0.1〜2
000μmの範囲のものが好ましい。好適には平均粒径
0.5〜500μm、通常は平均粒径1〜100μmの
範囲の粉末を使用するのが良い。これらの粉末はその使
用目的に応じて適宜選択することができる。
【0012】また、粉末のインサート材は単独の粉末だ
けでなく、粒度の異なる粉末を混合したりあるいは他の
種類(金属)粉末を混合して使用することもできる。こ
の場合は接合する高融点金属の種類に応じて適宜選択す
る。薄板または箔を使用する場合には、0.01〜1.
0mm厚のものを使用するのが良いが、必要に応じてこ
れ以外の厚さの薄板または箔を使用することもできる。
一般に上記に説明したインサート材を使用すると、短時
間のパルス通電加熱により高融点金属の拡散が進行し、
後述する実施例に示すように多くの場合接合強度を著し
く高めることができる。したがって、インサート材の選
択と使用は重要である。
【0013】このようにして作製されたW、Mo、Ta
またはこれらの合金からなる高融点金属接合体は、上記
イオン注入装置部品、光源用電極、電子管材料、高温炉
の発熱体、熱スクリーン、熱遮蔽板、その他の耐高温部
品、ガラス溶融用電気炉の電極、真空蒸着源容器、医療
診断用X線管部品、スパッタリングターゲット材料、る
つぼ、イオン加速装置用材料、焼鈍用ボート、焼結用ボ
ート(金属、セラミックス、マグネット、核燃料)、核
融合炉や原子炉などの構造材料(例えば壁やブランケッ
ト材)、ロケットエンジン用材料、宇宙産業用材など、
W、Mo、Taまたはこれらの合金の耐食性や高温強度
特性を活かした広範囲な用途に使用することができる。
【0014】
【参考例1】図2に示すパルス通電加熱加圧装置を用い
て、図1に示すW板の組立体を接合した。この場合W相
互(WとW)の接合の参考例を示す。インサート材は用
いていない。なお、接合に使用するW板は事前に沸騰2
0%KOH水溶液等で洗浄する。図1に示すように、チ
ャンバー内に6×30×45mmのW板2枚と6×45
×53mmのW板1枚を使用しこれらをコの字型に組み
立て、図2のパルス通電加熱加圧装置内に配置する。チ
ャンバー内を2Paの真空に引き、油圧装置により40
MPaの圧力を上下から加えるとともに、室温から16
00°Cまで2分で昇温し、さらに3分間保持して拡散
接合を行い、この後2分で600°Cまで下げさらに2
分で150°C〜室温まで冷却し、チャンバー内から接
合したコの字型W板の組立体を得る。また、JIS規格
の4点曲げ用試験片を得るために、上記と同じ接合条件
(但し、接合温度を1600°C〜1677°Cに、加
圧力を40MPa〜69MPaまで変化させた)で6×
30×45mmのW板2枚を接合し、複数の試料を作成
した。試験片はワイヤカット法で予め所定の寸法に切断
して用いる。
【0015】以上の試料について接合界面を光学顕微鏡
で観察したところ、接合界面を横切って結晶粒が成長し
ているのが認められた。前記突き合わせて接合したW板
(複数の試料)について4点曲げ試験により曲げ強度を
求めたところ、95〜122MPaの強度が得られた。
これは母材の約26〜33%の強度である。W板を直接
接合した(インサート材を使用していない)場合には母
材の1/4〜1/3程度の強度となるが、Wそのものが
高温での強度が高い材料であるから、母材の1/4〜1
/3程度の強度と雖も他の金属材料と比較すれば高い強
度を有する。これは、接合部に大きな負荷がかからない
部品や構造材として使用できるものであるが、高い強度
を必要とする場合には適用できないという問題がある。
【0016】
【実施例1】同様に、JIS規格の4点曲げ用試験片を
得るために6×30×45mmのW板2枚組を複数準備
し、他方インサート材として平均粒径2μmのW粉末を
エチルアルコールでペースト状としこれを前記W板の接
合面の両面に塗り、これを挟み込み供試材とした。次
に、チャンバー内を2Paの真空に引き、油圧装置によ
り50〜69MPaの圧力を上下から加えるとともに、
室温から1600〜1610°Cまで2分で昇温し、さ
らに3分間保持して拡散接合を行い、この後2分で60
0°Cまで下げ、さらに2分で150°C〜室温まで冷
却して接合体を得た。
【0017】このようにして作成した試料について4点
曲げ試験を行なった。この結果、210〜220MPa
の高い強度が得られた。これは母材の約60%の強度に
達する。接合界面を光学顕微鏡により組織を観察したと
ころ、わずかにボイドが見られたが、約20〜30μm
の接合界面が存在し、粉末が充分焼結固化して小さな結
晶粒を形成しており、両W板の接合界面は強固になって
いた。このようにインサート材を使用した場合には、極
めて高い接合強度が得られることが確認できた。W粉末
のインサート材に替え0.1mm厚のW薄板を接合すべ
きW板の間に挿入し、同一条件で拡散接合を行なった結
果、同様に210〜220MPaの強度が得られ、上記
インサート材としてW粉末の場合とほぼ同一の結果が得
られた。
【0018】
【実施例2】実施例1と同様に、JIS規格の4点曲げ
用試験片を得るために6×30×45mmのW板2枚組
の試料を複数準備し、他方インサート材として−325
メッシュのTa粉末をエチルアルコールでペースト状と
し、これを前記W板の接合面の両面に塗り、これを挟み
込んで供試材とした。次に、チャンバー内を2Paの真
空に引き、油圧装置により50MPaの圧力を上下から
加えるとともに、室温から1600°Cまで2分で昇温
し、さらに3分間保持して拡散接合を行い、この後2分
で600°Cまで下げさらに2分で150°C〜室温ま
で冷却して接合体を得た。
【0019】このようにして作成した試料について接合
部の4点曲げ試験を行なった。この結果、398〜41
6MPaの高い強度が得られた。接合界面を光学顕微鏡
により組織を観察したところ、ボイドが全く認められず
緻密な接合界面(拡散層)が形成されていた。この接合
界面での破断はなく母材以上の強度を示した。パルス通
電加熱焼結では抵抗の大きい部分での発熱が大きくなる
が、Taの電気抵抗はWの約2倍であり、Taインサー
ト材が存在する接合部がより高温となり、またTaとW
は全率固溶合金を作るものであるから、TaとWの相互
拡散が進行し、上記のような強度の高い接合界面が得ら
れたと考えられる。以上から、Taインサート材は接合
界面の強度を向上させる優れた材料であると言える。T
a粉末のインサート材に替え0.1mm厚のTa薄板を
接合すべきW板の間に挿入し、同一条件で拡散接合を行
なった結果、同様に398〜416MPaの高い強度が
得られ上記インサート材としてTa粉末の場合とほぼ同
一の結果が得られた。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、製造コストが高く、材
料歩留りの悪いブロック材の削り出しによる従来の製造
法に替え、接合部を溶融させずに短時間で拡散接合して
結晶粒の粗大化および割れを防止し、かつ強度の高い接
合体を得ることができる。また、短時間で接合体として
成形できるため製造コストを大幅に削減でき、かつ各種
の部品あるいは構造材として欠陥および汚染の少ない高
融点金属接合体を製造できる。さらに、目的の形状に近
い大きさの材料を組み合わせて接合するために、削り出
しによる材料の損失がごく少なく、材料歩留りが大幅に
向上する。このように、従来加工が極めて難しかった
W、Mo、Taまたはこれらの合金等の高融点金属材に
ついて、比較的複雑な形状の部品でも経済的かつ容易に
製造できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 接合する高融点金属材をコの字型に組立てた
状態を示す説明図
【図2】 パルス通電加熱加圧装置(加圧焼結装置)の
概念図
【符号の説明】
1 高融点金属の下板 2、3 垂直に配置した2枚の高融点金属の板 4 真空チャンバー 5 水冷ラム 6 グラファイトラム 7 押し板 8 グラファイトシート A 高融点金属板の組立体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H05B 3/00 340 H05B 3/00 340 (72)発明者 阿部 利彦 宮城県仙台市宮城野区苦竹4丁目2番1 号 東北工業技術研究所内 (72)発明者 八木 宏 岩手県江刺市岩谷堂字松長根63−3 バ ックスプレシジョン株式会社内 (72)発明者 室賀 征夫 岩手県江刺市岩谷堂字松長根63−3 バ ックスプレシジョン株式会社内 (72)発明者 中丸 楽男 岩手県江刺市岩谷堂字松長根63−3 バ ックスプレシジョン株式会社内 (72)発明者 宇津志 幸明 岩手県江刺市岩谷堂字松長根63−3 バ ックスプレシジョン株式会社内 審査官 加藤 昌人 (56)参考文献 特開 平7−316802(JP,A) 特開 平7−316801(JP,A) 特開 平6−126470(JP,A) 特開 平6−7966(JP,A) 特開 平5−185251(JP,A) 特開 昭62−203687(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 20/00 - 20/26

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 W、Mo、Taまたはこれらの合金の高
    融点金属が、W、Mo、Ta、Nbまたはこれらの合金
    の粉末、薄板または箔からなるインサート材を介して接
    合されたパルス通電加熱加圧による拡散接合界面を備え
    ていることを特徴とする高融点金属接合体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の高融点金属接合体から構
    成されているイオン注入装置用イオンガン部品。
  3. 【請求項3】 真空またはAr等の不活性雰囲気チャン
    バー内で2個以上のW、Mo、Taまたはこれらの合金
    からなる高融点金属材を、W、Mo、Ta、Nbまたは
    これらの合金の粉末、薄板または箔からなるインサート
    材を介して30〜270MPaの圧力を加え、かつパル
    ス通電加熱により1100〜1800°Cに加熱して、
    前記高融点金属材相互を拡散接合することを特徴とする
    高融点金属接合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 1〜30分で1100〜1800°Cま
    で昇温することを特徴とする請求項3に記載の高融点金
    属接合体の製造方法。
  5. 【請求項5】 1〜5分で昇温することを特徴とする請
    求項4に記載の高融点金属接合体の製造方法。
  6. 【請求項6】 1100〜1800°Cまで昇温した
    後、1〜30分高温に保持することを特徴とする請求項
    4または5に記載の高融点金属接合体の製造方法。
  7. 【請求項7】 1〜10分高温に保持することを特徴と
    する請求項6に記載の高融点金属接合体の製造方法。
  8. 【請求項8】 加熱後または高温保持後、3〜30分で
    150°C〜室温まで冷却することを特徴とする請求項
    3〜7のそれぞれに記載の高融点金属接合体の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 3〜6分で冷却することを特徴とする請
    求項8に記載の高融点金属接合体の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項3〜9のそれぞれに記載の方法
    により製造された高融点金属接合体から構成されるイオ
    ン注入装置用イオンガン部品の製造方法。
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