JP2997148B2 - 電気調理器 - Google Patents

電気調理器

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JP2997148B2
JP2997148B2 JP5079398A JP7939893A JP2997148B2 JP 2997148 B2 JP2997148 B2 JP 2997148B2 JP 5079398 A JP5079398 A JP 5079398A JP 7939893 A JP7939893 A JP 7939893A JP 2997148 B2 JP2997148 B2 JP 2997148B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気調理器に係り、さら
に詳しくは熱伝導加熱方式を用い、電気ヒータの熱を内
鍋の少なくとも底部から伝導せしめて内鍋内の調理物を
調理する電気調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動炊飯器をはじめとして、ホッ
トプレート、電気鍋などの電気加熱による調理器が一般
家庭に広く普及するに至っており、各メーカも、各種の
改良を加えた更なる新製品の市場への提供を目指して、
努力が重ねられているのが現状といえる。就中、米を主
食とする我が国の消費者にとっては、電気炊飯器は重要
かつ便利な家庭用の調理器であり、非常に多くの家庭で
既に常用されている。従って、電気炊飯器に関する改良
は各メーカの重視するところであり、多くの提案がなさ
れている。
【0003】そこで、電気調理器の構成を説明するに当
り、電気炊飯器を例にして説明する。一般に電気炊飯器
は、図11に示すように調理器本体1と蓋体2とからな
っている。上記の調理器本体1は、外ケース3、内面ケ
ース4、底蓋5から構成されている。加熱板6は、熱伝
導性の良いアルミ鋳物等で構成され、加熱板6の内部に
は、加熱用シーズヒータ7を埋設している。本体1の内
部に、内鍋8が着脱自在に挿入されるようになってい
る。また、内鍋8の内面にはフッ素樹脂加工を施してあ
る。そして、加熱板6の中央には、内鍋8の温度を検出
する感熱体9が設けられている。感熱体9の内部には、
感熱素子10を取り付けている。本体1内部には、電源
コードを巻き取り収納する電源コードリール11を設け
ている。内鍋8の上面開口部を開閉するために内蓋1
2、蒸気をシールするためにパッキン13を蓋カバー1
4に取り付け蓋体2を開閉自在に調理器本体1に設けて
いる。
【0004】上記構成の電気炊飯器について、内鍋8に
米などの調理物をいれて加熱調理を行うと、制御回路1
5が、加熱用シーズヒータ7に供電し、加熱板6が加熱
される。これにより内鍋8が加熱され、調理物の加熱調
理が行われる。調理物の水分が加熱により蒸発して無く
なり、内鍋8の底部温度が100℃以上に急激に上昇す
ることを、感熱体9により検出することで調理の終了を
判定するようになっている。このように、電気炊飯器
は、自動的に調理物の加熱から終了までを行うようにな
っている。また、上記の調理物は、暖かな状態で食べる
方が、おいしい場合が多い。従って、従来の電気炊飯器
には、調理物を保温するための保温蓋ヒータ17と保温
側面ヒータ16が設けられている。これらの保温ヒータ
は、調理終了後に通電されて調理物を保温するようにな
っている。
【0005】ところで、上記のような電気炊飯器では、
加熱板6の形状、大きさが内鍋8の底面部の一部を占め
るだけのものであるので、調理物が不均一で加熱され、
炊きむらが発生する。つまり、底面付近は炊けている
が、表面付近や外周付近が炊けておらず、芯が残ること
がある。逆に表面付近や外周側面付近が炊けていると、
底面付近がベチャついた仕上がり状態になってしまう。
これらの状況を、炊飯工程別に具体的に説明すると、炊
飯の第1工程として、予熱工程がある。これは、米に充
分水を吸水させるためである。このときの水と米の温度
は、60℃以下で行われる。これは、米が60℃以上に
なると、糊化が始まり米が吸水しないためである。吸水
しなかった米は、炊きあがっても芯が残ってしまうもの
である。従来の加熱板6で内鍋8内の温度分布は、図1
2のように、約30℃前後の温度差が生じる。このた
め、温度差を少なくするため時間をかけて、ゆっくりと
加熱することで、温度差を少なくするよう対応してい
る。
【0006】このとき調理物は、米と水が分離している
ので、加熱は主に対流で行われている。次に炊飯工程で
は、フルパワーでご飯を、炊き上げる。調理物の水分が
加熱により蒸発して無くなり、内鍋8の底部温度が10
0℃以上に急激に上昇することを、感熱体9により検出
することで炊飯工程終了を検出するが、図12のような
温度差があるため、底面付近は炊けているが、表面付近
や外周付近が炊けておらず、芯が残ったり、逆に表面付
近や外周側面付近が炊けていると、底面付近がベチャつ
いた仕上がり状態になってしまう。また、内鍋8の肉厚
が薄いとシーズヒータ7、の直上部のみが他の部分に比
べ特に加熱され、この部分が焦げる等の問題があった。
このとき調理物は、水がほとんど無いため、加熱は伝導
で行われている。
【0007】そこで、実開平3−99515号公報で
は、加熱板の形状を内鍋底面部全体を加熱できるよう大
型にし、マイカヒータを採用し均一加熱を図り、加熱面
積向上のため略凹状球面形にした、提案がなされてい
る。また、実開平2−40330号公報では、内鍋底面
全体を球面状にすることにより、調理物を底面中央部に
集め、底面中央部から効率良く加熱する提案がなされて
いる。さらに、実開昭55−124216号公報では、
加熱板を半球状にすることにより、内鍋の外周部と中心
部の熱伝導を均一化し、複数のヒータ線を所定時間又は
所定温度によって、ヒーター切り替え制御することによ
って、理想的な制御を行い良好なご飯を炊く提案がなさ
れている。
【0008】このような電気炊飯器を図13によって説
明する。同図の炊飯器も、基本的な構成としては、先に
示した図11の構成と同様である。すなわち、図のよう
に、調理器本体1と蓋体2とからなっている。上記の調
理器本体1は、外ケース3、内面ケース4、底蓋5から
構成されている。加熱板6は、熱伝導性の良いアルミ鋳
物等で構成され、加熱板6の内部には、加熱用シーズヒ
ータ7a,7bを埋設している。本体1の内部に、内鍋
8が着脱自在に挿入されるようになっている。また、内
鍋8の内面にはフッ素樹脂加工を施してある。そして、
加熱板6の中央部には、内鍋8の温度を検出する感熱体
9が設けられている。感熱体9の内部には、感熱素子1
0を取り付けている。本体1内部には、電源コード19
を巻き取り収納する電源コードリール11を設けてい
る。内鍋8の上面開口部を開閉するために内蓋12、蒸
気をシールするためにパッキン13を蓋カバー14に取
り付け蓋体2を開閉自在に調理器本体1に設けている。
【0009】上記構成の電気炊飯器について、内鍋8に
米などの調理物を入れて加熱調理を行うと、リレー22
等を備えた制御回路15が、加熱用シーズヒータ7a,
7bに供電し、加熱板6が加熱される。これにより内鍋
8が加熱され、調理物の加熱調理が行われる。調理物の
水分が加熱により蒸発して無くなり、内鍋8の底部温度
が100℃以上に急激に上昇することを、感熱体9によ
り検出することで調理の終了を判定するようになってい
る。このように、電気炊飯器は、自動的に調理物の加熱
から終了までを行うようになっている。また、上記の調
理物は、暖かな状態で食べる方が、おいしい場合が多
い。従って、図13に示す従来の電気炊飯器にも、調理
物を保温するための保温蓋ヒータ17と保温側面ヒータ
16が設けられている。これらの保温ヒータは、調理終
了後に通電されて調理物を保温するようになっている。
【0010】次に、図13の電気炊飯器の電気回路を図
14、同図における内鍋8内のたとえば水と米とからな
る調理物100の温度上昇と各ヒータへの通電状態の一
例を図15に示す。図15中の温度上昇カーブA,B,
C,はそれぞれ図14の温度測定点A,B,C,に対応
する。加熱調理が開始されると制御基板15内の炊飯リ
レー22の接点22aが閉じ、シーズヒータ7bに通電
される。始めは予熱期間なので炊飯リレー22はON−
OFFをくり返し小さな通電率で内鍋8内の水温が50
℃付近になる様コントロールされる。炊飯期間になると
リレー22,23共ONしシーズヒータ7a,7b共通
電状態となる。内鍋8内の温度が98℃になると通電率
を落とし約100℃の沸騰維持を続ける。内鍋8底温度
が急激に125℃を越えると炊飯期間は終了なのでリレ
ー22,23はOFFする。むらし期間の約10分を経
過すると全ての炊飯シーケンスは終了となる。
【0011】次に保温期間に移る。内鍋8のご飯温度が
約73℃を下回ると保温蓋ヒータ17、保温側面ヒータ
16を通電状態にするため半導体スイッチ素子24、及
び25がONする。又、74〜75℃を上回るとOFF
し内鍋8のご飯温度は半導体スイッチ素子24,25の
きめ細かいON−OFF動作にて約74℃の一定保温温
度を保つ。上記のような電気炊飯器では内鍋8内の米と
水の量が多い時は内鍋上部まで熱が届きにくいので上部
の米が加熱不足となり(図14、C点)ご飯の炊き上が
りは硬いものとなる。又、米と水の量が少ない時は加熱
板6が過加熱ぎみになり易く、ご飯の表面は糊化を起こ
し味覚を損ねる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の改良
手段は、シーズヒータの直上部のみが他の部分に比べ特
に加熱され、焦げるという欠点の解決にはなるが、調理
物は、底面部からしか加熱されないため、調理物全体を
均一加熱することはできない。さらに、この手段におい
ては、底面加熱方式よりは均一な加熱を行うことができ
るが、炊飯工程の前半では、調理物の米と水が分離して
いるため、対流による加熱が主であるため、加熱体を単
に均一加熱しただけでは対流が生じにくく、上部のみが
加熱され、不均一加熱となる。また、一応、複数個のヒ
ータで理想加熱することが試みられているが、所定時間
によってヒータ切り替え制御した場合、容量判定手段が
ないので、各容量にあった理想的な温度制御は無理であ
る。
【0013】また、所定温度によってヒータ切り替え制
御する場合も考えられるが、温度検知は、加熱板温度を
測定しているため、正確に内鍋内の温度と相関がとれな
いので、調理物の容量が変化しても正確に容量判定がで
きないので、各容量にあった理想的な温度制御は無理で
ある。従って本発明の目的は、調理物を均一に加熱する
ことが可能で、炊飯性能を向上させ、保温性能を落さず
部品点数を削減し、コストの低減が図れ、しかも操作性
の良い電気調理器を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の課題を解
決するためになされたものであって、その要旨とすると
ころの一つは、熱伝導加熱方式を用いた電気調理器であ
って、ヒータの複数個配置された加熱板が内鍋外底面な
らびに内鍋外側面形状に沿って少なくとも内鍋内で調理
される調理物の最小容量の高さ以上となるように内鍋外
側面上方まで配置され、且つ前記加熱板の肉厚が前記内
鍋外側面上方に行くに従って薄肉となるよう形成され、
前記加熱板と内鍋外側面との間に所定のクリアランスを
維持するために、該内鍋外側面を支持する突起を設けた
電気調理器にある。また、熱伝導加熱方式を用いた電気
調理器であって、ヒータの複数個配置された加熱板が内
鍋外底面ならびに外側面形状に沿って少なくとも内鍋内
で調理される調理物の最小容量の高さ以上となるように
外側面上方まで配置され、且つ前記加熱板の肉厚が前記
内鍋外側面上方に行くに従って薄肉となるよう形成さ
れ、内鍋外底面に設けたヒータと、内鍋外側面に設けた
ヒータのみとを交互に通電するように内鍋内の温度制御
を行う制御部を設けた電気調理器にある。また、熱伝導
加熱方式を用いた電気調理器であって、ヒータの複数個
配置された加熱板が内鍋外底面ならびに外側面形状に沿
って少なくとも内鍋内で調理される調理物の最小容量の
高さ以上となるように外側面上方まで配置され、前記加
熱板と内鍋外側面との間に所定のクリアランスを維持す
るために、該内鍋外側面を支持する突起と、内鍋外底面
に設けたヒータと内鍋外側面に設けたヒータの両ヒータ
への通電と、内鍋外側面に設けたヒータのみへの通電と
を交互に繰り返しながら内鍋内の温度を上昇させるよう
に制御する制御部とを設けた電気調理器にある。
【0015】この場合、内鍋外底面ならびに外側面形状
に沿って設けられた加熱板に配置された複数個のヒータ
に対する個々の通電は、前記内鍋内の調理物の量に応じ
て制御されること、またはこれらにさらに複数個のヒー
タの端子部出口位置を分散配置すること、及び保温時に
は複数個のヒータを直列接続とする切り換えスイッチを
設けることは、いずれも有効である。
【0016】
【作用】本発明の構成の電気調理器は、加熱板を内鍋の
側面まで配置しているので、調理物全体を、全面から加
熱することができる。また、加熱板の側面上方部は、肉
厚を薄くすることにより熱容量を減らし、対流加熱時
(予熱工程)には、上部のみが加熱されることを避けて
いる。さらに、突起により、加熱板と内鍋外側面との間
に所定のクリアランスを保つために、内鍋の着脱機能を
確保しつつ、加熱板と内鍋外側面との距離を維持して均
一加熱を可能とできる。また、制御部により内鍋外底面
に設けたヒータと内鍋外側面に設けたヒータとを交互に
通電するように温度制御することで、加熱時における内
鍋内の上下温度差を少なくすることができる。また、制
御部により内鍋外底面に設けたヒータと内鍋外側面に設
けたヒータの両ヒータへの通電と、内鍋外側面に設けた
ヒータのみへの通電とを交互に繰り返しながら内鍋内の
温度を上昇させるように制御することで、上記クリアラ
ンスを設けた構成において加熱時における内鍋内の温度
上昇ムラを少なくできる。
【0017】また、複数個のシーズヒータを配置するこ
とにより、調理物の多いときは、全てのヒータで加熱
し、調理物の少ないときは、一部のヒータ加熱する通電
制御ができるので、調理物の多い少ないに関係なく、最
適な加熱をすることができる。よって、炊飯の際には上
下の炊きむらが小さくなり、ご飯の炊き上がりがより望
ましいものとなる。また、シーズヒータの複数個のもの
について、夫々のヒータ端子部の出口位置を変化させる
こにより、加熱板を均一加熱でき、調理物をムラ無く加
熱できる。さらに、保温の際には複数のシーズヒータを
直列に接続して使用できるので、これによって従来の側
面ヒータの代用をさせることが可能となり、回路構成を
簡単にすることができる。
【0018】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照しながら詳
細に説明する。まず図1は電気炊飯器の例についての基
本的構成を示すものであって、主な構成部分については
先に従来例として示した図11のものと基本的には同じ
であるが、加熱板6が内鍋8の側面まで配置され、且つ
上方に行くに従ってその肉厚が薄肉となるように形成さ
れている点が従来技術と異なる点である。すなわち、図
1の電気炊飯器も、図11に示すように調理器本体1と
蓋体2とからなっている。上記の調理器本体1は、外ケ
ース3、内面ケース4、底蓋5から構成されている。加
熱板6は、熱伝導性の良いアルミ鋳物等で構成され、加
熱板6の内部には、加熱用シーズヒータ7を埋設してい
るが、本発明においては、前記の如く加熱板6が内鍋8
の側面まで、しだいに薄肉化しながら配置されている。
【0019】また、図1においても、本体1の内部に、
内鍋8が着脱自在に挿入されるようになっている。ま
た、内鍋8の内面にはフッ素樹脂加工を施してある。そ
して、加熱板6の中央部には、内鍋8の温度を検出する
感熱体9が設けられている。感熱体9の内部には、感熱
素子10を取り付けている。本体1内部には、電源コー
ドを巻き取り収納する電源コードリール11を設けてい
る。内鍋8の上面開口部を開閉するために内蓋12、蒸
気をシールするためにパッキン13を蓋カバー14に取
り付け蓋体2を開閉自在に調理器本体1に設けている。
また、16は保温側面ヒータ、17は保温蓋ヒータであ
る。
【0020】この場合の加熱板6の上面高さは、少なく
とも内鍋内で調理される調理物100(炊飯器の場合
は、米の位置)の最小容量の高さ以上に配置する。これ
により調理物全体(米)を、外周全面から均等に加熱す
ることができるので、局部加熱されることがなくなり、
調理物を均一加熱することができる。また、加熱板6の
側面上方部は、肉厚を薄くすることにより加熱板6の側
面上方部の温度を低くし、また、熱容量を減らすことに
より、対流加熱時(予熱工程)には、上部が特に加熱さ
れることを無くす。予熱工程の加熱の基本は、底面から
の加熱による調理物の自然対流加熱である。しかし、自
然対流では、加熱ムラが発生するため、加熱板6の側面
部から補助的に加熱を行い均一加熱を図る。また、調理
物の温度ムラが少ないと言うことは、炊飯時間を短くで
きるという大きな効果もある。
【0021】また、本発明においては、図2に示す如
く、先の従来例図13と同様、内鍋8の底面部を、略球
面状にすることで、調理物の中心部までが、ほぼ等距離
にすることができるので、より均一加熱することができ
るのでムラのない炊飯が可能となる。また、加熱板6を
内鍋のほぼ上端部まで配置しているので、保温時、図1
3の保温側面ヒータ16を、廃止する事ができる。保温
側面ヒータ16で内面ケース4を加熱するのではなく、
加熱板6全体で均一保温できるので、保温温度のバラツ
キを少なくすることができる。なお、図2の電気調理器
のその他の構成については図13に示した従来例と同様
である。
【0022】さらに、本発明においては図1または図2
の構成の電気調理器に対し、図3または図4のように加
熱板6の側面部に突起30を設けることにより内鍋8の
側面が加熱板6の側面部に触れないようクリアランス3
1を設けるようにしてある(図3,図4は、突起30を
わかりやすい様に強調して図示してある)。突起30
は、内鍋8が円形の場合最低3ケ所以上、四角形の場合
4ケ所以上設ける。これは、着脱自在の内鍋8を出し入
れするには、加熱板6とクリアランス31が必要であ
る。このクリアランス31のため内鍋8の側面が加熱板
6と触れたり、触れなかったりし、また、触れる場所も
一定しないため炊き上がり状態にばらつきが生じる。
(内鍋8の側面が加熱板6と触れた場所は、加熱されや
すいので調理物が、こげ気味になる。)なお、本例で
は、加熱板6の側面部に突起30を設けたが、内鍋8や
内面ケース4に突起30を設けても同じ効果が得られ
る。
【0023】さらにまた、本発明においては、加熱板6
に複数個のシーズヒータ7a,7bを図2,図4の如く
配置することにより、図5のように調理物100の多い
ときは全てのヒータ7a,7bで加熱し、図6のように
調理物100の少ないときは、一部のヒータたとえば7
bにより加熱することができるので、調理物100の多
い少ないに関係なく、最適な予熱工程や炊飯工程を実現
することが可能になる。なお、この場合、ヒータの特性
上ヒータ端子部の温度が低くなる。従って、全てのヒー
タ7a,7bで加熱する場合、図7のようにヒータ端子
部40a,40bの出口位置を分散配置することによっ
て変化させることにより均一加熱が可能となる。また、
保温工程においても、炊飯と同じくヒータ7a,7bの
使い分けをすることにより、最適な保温をすることがで
きる。
【0024】次に本発明に係る電気調理器の制御方法、
具体的には調理方法について図面を参照しながら説明す
る。そこで、その一例として、図2の調理器の炊飯プロ
セスを例に説明すると、まず、所定の水と米を内鍋8に
セットする。その後炊飯スタートスイッチ(図示せず)
を押し、炊飯を開始する。第一工程として、予熱工程が
ある。これは、米に充分水を吸水させるためである。こ
のときの水と米の温度は、60℃以下で行われる。これ
は、米が60℃以上になると、糊化が始まり米が吸水し
ないためである。従って制御部は、感熱体9で温度を検
出しながら加熱板6内のシーズヒータ7へ通電を、水と
米の温度が60℃を超えないよう通電制御する。この場
合、加熱板6を内鍋8の側面まで配置しているので、調
理物全体を、全面から加熱することができる。
【0025】加熱状態をもう少し詳しく説明すると、調
理物の米と水は分離しているため、対流による加熱が主
である。従って、底面からの加熱により調理物を自然対
流加熱を基本とし、自然対流で不足する部分を、加熱板
6の側面部から補助的に加熱を行い均一加熱を行う。内
鍋8の温度分布は、図8のように、約10℃前後の温度
差にすることができるので、均一な吸水を素早くするこ
とができる。吸水が完了すると、次は炊飯工程に移る。
炊飯工程は、フルパワーでご飯を、炊き上げる。調理物
の水分が加熱により蒸発して無くなり、内鍋8の底部温
度が100℃以上に急激に上昇することを、感熱体9に
より検出することで炊飯工程終了を検出し、むらし工程
に移る。このとき加熱は、調理物に水がほとんど無いた
め、加熱は熱伝導で行われている。従って、加熱板6の
内鍋8の側面まで配置しているので、調理物全体を、全
面から熱伝導加熱することができ、均一加熱が可能とな
る。
【0026】内鍋8内の温度分布は、予熱工程の図8と
同じく、約10℃前後の温度差にすることができるの
で、均一な加熱が行え、炊きむらの非常に少ない炊飯が
可能になる。また、温度分布が良いので、炊飯時間短縮
にもなる。むらし工程は、98℃以上で20分間温度を
保持して、ご飯のアルファー化を完全に行う。以上で炊
飯工程は終了し、保温工程に移る。このときの加熱も熱
伝導で行われている。従って、炊飯工程と同じく調理物
全体を、全面から熱伝導加熱することができるので、均
一加熱でむらし工程が行われる。保温工程は、感熱体9
で温度を検出しながら、ご飯の温度を73℃前後に保つ
よう制御部は、保温蓋ヒータ15と図1の態様の調理器
であれば保温側面ヒータ16と、加熱板6内のシーズヒ
ータ7a,7bの通電制御を行う。
【0027】次にかかる制御方法を具現化するための電
気回路の一例を図9に、また内鍋8内での調理物10
0、たとえば米と水の温度上昇、およびシーズヒータ7
a,7bへの通電状態の一例を図10に示す。以上の図
において、図10の温度上昇カーブA,B,Cはそれぞ
れ図9の温度測定点A,B,Cに対応する。加熱調理が
開始される制御回路15内の炊飯リレー22の接点22
a及び炊飯リレー23の接点23aが閉じ、シーズヒー
タ7a,及び7bに通電される。始めは予熱期間なので
炊飯リレー22、及び23はON−OFFをくり返すが
交互に通電するので加熱板6の上部と底部との温度差は
小さく、よって内鍋8の上下温度差は小さく、中の米の
吸水ムラは極めて小さい。炊飯期間になるとリレー2
2,23共ONしシーズヒータ7a,7b共通電状態と
なる。
【0028】通常、加熱板6の温度上昇は底部が速く立
ち上がるのでこのまま両方ともの通電を続けると内鍋8
の温度上昇に上下ムラが生じるので、途中、底の方のシ
ーズヒータ7bを短い期間OFFする。内鍋8内の温度
が98℃になると通電率を落とし約100℃の沸騰維持
を続ける。内鍋8底温度が急激に125℃を越えると炊
飯期間は終了となりリレー22,23はOFFする。む
らし期間の約10分を経過するとすべての炊飯シーケン
スは終了する。ここで内鍋8内の米の温度上昇バラツキ
は(A,B,Cに示す様に)極めて小さくなっているの
で均一な炊き上がり状態を得られることになる。又、米
と水の量が少ない時は底部のシーズヒータ7bのみ通電
を行ってもよい。
【0029】必要以上の熱は上部へ熱伝導し逃げるので
熱板の過加熱は防ぐことが出来る。次に保温に移る。炊
飯リレー22の接点22a及び炊飯リレー23の接点2
3aは開いたままになっておりこの状態のまま半導体リ
レー26の導電するとシーズヒータ7bとシーズヒータ
7aは直列接続された状態で通電されることになる。内
鍋8のご飯温度が約73℃を下回った時、半導体リレー
26をONし、74〜75℃を上回るとOFFする様に
制御すると約74℃の一定保温温度に保つことが出来
る。
【0030】
【発明の効果】本発明の電気調理器は、加熱板を内鍋の
側面まで配置しているので、調理物全体を、全面から均
一に加熱することができ、加熱板の側面上方部は、肉厚
を薄くすることにより熱容量を減らし、加熱板の底面部
にくらべ温度を低くすることにより、対流加熱時(予熱
工程)上部のみが局部加熱されることがなく、均一加熱
が可能となる。また、調理時間短縮にもなる。保温時
も、加熱板を内鍋の上端側面付近まで配置しているの
で、側面保温ヒータを廃止でき、均一な保温温度にする
ことができる。また、内鍋の底面部は、略球面状にする
ことにより、調理物の中心部までが、ほぼ等距離にする
ことができるので、調理物内部まで均一加熱が容易にな
り調理時間短縮にもなる。
【0031】また、加熱板と内鍋外側面との間にクリア
ランスを設けることにより内鍋の側面が直接に加熱板の
側面部に触れないようにしてあるので、いつも一定した
炊き上がり状態にできる。また、内鍋外底面に設けたヒ
ータと内鍋外側面に設けたヒータとを交互に通電するこ
とにより内鍋の上下温度差を少なくできる。また、内鍋
外底面に設けたヒータと内鍋外側面に設けたヒータの両
ヒータへの通電と、内鍋外側面に設けたヒータのみへの
通電とを交互に繰り返しながら内鍋内の温度を上昇させ
ることにより、加熱時における内鍋内の温度上昇ムラを
少なくできる。また、複数個のシーズヒータを配置し、
ヒータ端子部の出口位置を分散配置させることにより均
一加熱が可能となり、また、調理物の多いときは、全て
のヒータで加熱し、調理物の少ないときは、一部のヒー
タで加熱することができるので、調理物の多い少ないに
関係なく、最適な均一加熱をすることができる。以上の
ように、調理物を最適条件で均一に加熱(炊飯、保温)
でき、調理時間を短縮できるという、信頼性の高い商品
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気調理器の一実施例を示す概略説明
図である。
【図2】本発明の電気調理器の他の実施例を示す概略説
明図である。
【図3】図1の実施例の一変形例を示す概略説明図であ
る。
【図4】図2の実施例の一変形例を示す概略説明図であ
る。
【図5】本発明の電気調理器における大容量炊飯時の加
熱状態を示す模式図である。
【図6】本発明の電気調理器における少容量炊飯時の加
熱状態を示す模式図である。
【図7】本発明の電気調理器におけるシーズヒータ端子
の配置を示す概略説明図である。
【図8】本発明の電気調理器における内鍋内調理物の温
度分布を示す模式図である。
【図9】本発明の電気調理器の制御方法を具現化するた
めの電気回路の一例を示す回路図である。
【図10】図9の回路による調理器の制御状態の一例を
示す線図である。
【図11】従来の電気調理器の一構成例を示す概略説明
図である。
【図12】図11の電気調理器における内鍋内調理物の
温度分布を示す模式図である。
【図13】従来の電気調理器の他の構成例を示す概略説
明図である。
【図14】従来の電気調理器の制御方法を具現化するた
めの電気回路の一例を示す回路図である。
【図15】図14の回路による調理器の制御状態の一例
を示す線図である。
【符号の説明】
1 調理器本体 2 蓋体 3 外ケース 4 内面ケース 5 底蓋 6 加熱板 7,7a,7b シーズヒータ 8 内鍋 9 感熱体 10 感熱素子 11 電源コードリール 12 内蓋 13 内蓋パッキン 14 蓋カバー 15 制御回路 16 保温側面ヒータ 17 保温蓋ヒータ 19 電源コード 22,23 炊飯リレー 22a,23b 炊飯リレーの接点 24,25 半導体スイッチ素子 26 半導体リレー 30 突起 31 クリアランス 40a,40b 端子 100 調理物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中谷 正人 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 田中 隆 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−141772(JP,A) 実開 昭54−6265(JP,U) 実開 昭55−124216(JP,U) 実開 昭58−179028(JP,U) 実公 昭49−40428(JP,Y1) 実願 平1−90856号(実開 平3− 99515号)の願書に添付した明細書及び 図面の内容を撮影したマイクロフィルム (JP,U) 実願 平1−147549号(実開 平3− 88415号)の願書に添付した明細書及び 図面の内容を撮影したマイクロフィルム (JP,U) 実願 平1−77440号(実開 平3− 17727号)の願書に添付した明細書及び 図面の内容を撮影したマイクロフィルム (JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47J 27/00 105 A47J 27/00 109

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱伝導加熱方式を用いた電気調理器であ
    って、 ヒータの複数個配置された加熱板が内鍋外底面ならびに
    内鍋外側面形状に沿って少なくとも内鍋内で調理される
    調理物の最小容量の高さ以上となるように内鍋外側面上
    方まで配置され、且つ前記加熱板の肉厚が前記内鍋外側
    面上方に行くに従って薄肉となるよう形成され、 前記加熱板と内鍋外側面との間に所定のクリアランスを
    維持するために、該内鍋外側面を支持する突起を設けた
    ことを特徴とする電気調理器。
  2. 【請求項2】 熱伝導加熱方式を用いた電気調理器であ
    って、 ヒータの複数個配置された加熱板が内鍋外底面ならびに
    外側面形状に沿って少なくとも内鍋内で調理される調理
    物の最小容量の高さ以上となるように外側面上方まで配
    置され、且つ前記加熱板の肉厚が前記内鍋外側面上方に
    行くに従って薄肉となるよう形成され、 内鍋外底面に設けたヒータと内鍋外側面に設けたヒータ
    とを交互に通電するように内鍋内の温度制御を行う制御
    部を設けたことを特徴とする電気調理器。
  3. 【請求項3】 熱伝導加熱方式を用いた電気調理器であ
    って、 ヒータの複数個配置された加熱板が内鍋外底面ならびに
    外側面形状に沿って少なくとも内鍋内で調理される調理
    物の最小容量の高さ以上となるように外側面上方まで配
    置され、 前記加熱板と内鍋外側面との間に所定のクリアランスを
    維持するために、該内鍋外側面を支持する突起と、 内鍋外底面に設けたヒータと内鍋外側面に設けたヒータ
    の両ヒータへの通電と、内鍋外側面に設けたヒータのみ
    の通電とを、交互に繰り返しながら内鍋内の温度を上昇
    させるように制御する制御部とを設けたことを特徴とす
    る電気調理器。
  4. 【請求項4】 内鍋外底面ならびに外側面形状に沿って
    設けられた加熱板に配置された複数個のヒータに対する
    個々の通電は、前記内鍋内の調理物の量に応じて制御さ
    れることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記
    載の電気調理器。
  5. 【請求項5】 前記複数個のヒータの端子部出口位置を
    分散配置することを特徴とする請求項1から3の何れか
    1項に記載の電気調理器。
  6. 【請求項6】 保温時には複数個のヒータを直列接続と
    する切り換えスイッチを設けたことを特徴とする請求項
    1から5の何れか1項に記載の電気調理器。
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