JP2994877B2 - 原子間力顕微鏡 - Google Patents

原子間力顕微鏡

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JP2994877B2 JP4267018A JP26701892A JP2994877B2 JP 2994877 B2 JP2994877 B2 JP 2994877B2 JP 4267018 A JP4267018 A JP 4267018A JP 26701892 A JP26701892 A JP 26701892A JP 2994877 B2 JP2994877 B2 JP 2994877B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光干渉法によりカンチ
レバーの変位量を検出する原子間力顕微鏡(以下、AF
Mと称す)に関する。
【0002】
【従来の技術】AFMにおいて、カンチレバーの変位量
を検出する方法の一つとして光干渉法が知られている。
図6にカンチレバーの変位量を光干渉法により検出する
方式を採用したAFMの概略の構成例を示す。
【0003】X,Y,Zの3軸の駆動部を有するPZT
スキャナ1の上には試料2がセットされており、試料2
に対向してカンチレバー3が配置されている。一方、H
e−Neガスレーザあるいは半導体レーザ等からなるレ
ーザ光源4から発光されたレーザ光は光ファイバ等によ
り光カプラ5に導かれ、光カプラ5において、光ファイ
バ10を介してカンチレバー3へ導かれる光と光電変換
器7に導かれる光に分岐される。
【0004】光ファイバ10を介してカンチレバー3に
導かれたレーザ光の殆どはカンチレバー3の表面で反射
して再び光ファイバ10に入射するが、カンチレバー3
側に導かれたレーザ光の数%程度は光ファイバ10の端
面で反射し、光ファイバ10の中を逆方向に進行する。
これによってカンチレバー3で反射したレーザ光と光フ
ァイバ10の端面で反射したレーザ光が干渉する。この
干渉光は光ファイバ10を逆方向に進行し、光カプラ5
により光電変換器6に導かれる。
【0005】この光電変換器6の出力信号(以下、干渉
光強度信号と称す)は、図7に示すように、カンチレバ
ー3と光ファイバ10との間の距離を示すカンチレバー
の変位量に対して、レーザ光源4から発光されるレーザ
光の半波長を周期とするコサイン関数的に変化する。な
お、図7においてBGはバックグランド成分を示す。
【0006】光電変換器6からの干渉光強度信号及び光
電変換器7の出力信号はコンパレータ8に入力される
が、干渉光強度信号には基準信号Ref が重畳される。こ
れによりコンパレータ8からはカンチレバー3の変位量
に対応した信号が出力される。そしてコンパレータ8の
出力信号はHVアンプ9で増幅され、PZTスキャナ1
のZ駆動部に入力される。これによってPZTスキャナ
1のZ駆動部にフィードバックがかかり、試料2の試料
面のZ方向位置は、試料2とカンチレバー3との間の原
子間力が一定になるように制御される。
【0007】即ち、カンチレバー3と光ファイバ10の
端面との距離は、カンチレバー3と試料2との間の原子
間力により変化し、それに伴って光電変換器6の出力で
ある干渉光強度信号が変化するが、試料2は、この干渉
光強度信号の変化量を一定に保つように、カンチレバー
3に対する試料面の高さが制御されるのである。従っ
て、このZ駆動信号を輝度信号としてXY平面を走査す
ることによって原子間力が一定となるときのAFM像が
得られる。
【0008】例えば、いまカンチレバー3が変位してい
ないとき、即ち試料2からの原子間力を受けていないと
きにコンパレータ8の出力が0Vとなるように光電変換
器6,7の光電変換率が調整されており、基準信号Ref
として0Vを与えた場合には、試料2の試料面の位置は
常にカンチレバー3が変位していない状態になるように
制御され、また基準電圧Ref として検出したい原子間力
に対応した電圧を与えると、試料2の試料面の位置は当
該基準電圧Ref に対応する原子間力が常に一定になるよ
うに制御される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような光干渉法を用いてカンチレバーの変位量を検出
するものにおいては干渉光強度信号の絶対値の変化を検
出して原子間力に換算するので、熱ドリフト等によって
光ファイバー10の端面とカンチレバー3との距離が変
化した場合にも干渉光強度信号が変化し、これが原子間
力の変化として検出されてしまい、原子間力を一定にす
るモードで観察した場合、熱ドリフトによって光ファイ
バー10の端面とカンチレバー3との距離が変化してい
るのにも拘らず実際に原子間力が変化したと検出されて
正しいAFM像が得られないばかりか、熱ドリフトの方
向によってはカンチレバーが試料面に接触し、試料表面
を傷つけてしまう場合があるという問題がある。
【0010】本発明は、上記の課題を解決するものであ
って、光干渉法によりカンチレバーの変位量を検出する
原子間力顕微鏡において、熱ドリフト等のノイズによる
干渉光強度信号の変化を検出することがない原子間力顕
微鏡を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の原子間力顕微鏡は、光干渉法によりカン
チレバーの変位量を検出する原子間力顕微鏡において、
試料とカンチレバーを所定の周期、振幅で相対的に振動
させる振動手段と、干渉光を光電変換した信号と、前記
試料とカンチレバーの相対的振動を行わせる信号に基づ
いて、カンチレバーの変位量に相当する干渉光の強度変
化分の信号を出力する手段と、前記手段からの信号に基
づいて試料とカンチレバーとの距離を制御する手段とを
備えることを特徴とする。
【0012】
【作用】試料とカンチレバーは振動手段によって所定の
周期、振幅で振動される。そして、干渉光を光電変換し
て得られる信号と、前記試料とカンチレバーの相対的振
動を行わせるための信号に基づいて、カンチレバーの変
位量に相当する干渉光強度の信号変化が得られる。そし
て、この信号に基づいて、試料とカンチレバーとの距離
が制御される。
【0013】これによって、熱ドリフト等のノイズに基
づく干渉光強度信号成分を除去することができ、カンチ
レバーの変位量分だけの干渉光強度信号成分のみ検出す
ることができる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照しつつ実施例を説明する。
【0015】図1は本発明に係る原子間力顕微鏡の一実
施例の構成を示す図であり、図中、11は容器、12は
Zモデュレーション用PZT、13は支持台、14、1
5はネジ、16は発振器、17はロック・イン・アンプ
(以下、LIAと称す)、18はコンパレータ、19は
変位量調整用増幅器、20はHVアンプを示す。なお、
図1において図6に示す構成要素と同等な構成要素につ
いては同一の符号を付す。
【0016】PZTスキャナ1は容器11に収納されて
おり、このPZTスキャナ1の上部にはZモデュレーシ
ョン用PZT12が設けられ、更にその上には試料2が
セットされる。カンチレバー3及び光ファイバ10は支
持台13によって支持されており、ネジ14、15によ
ってカンチレバー3と試料2との距離が調整可能となさ
れている。PZTスキャナ1には、カンチレバー3に対
して試料2を走査するためのX,Yの走査信号及びHV
アンプ20の出力であるZ駆動信号が印加され、Zモデ
ュレーション用PZT12には発振器16の出力信号が
印加される。
【0017】レーザ光源4からのレーザ光は、光カプラ
5及び光ファイバ10を介してカンチレバー3へ導かれ
る。光ファイバ10を介してカンチレバー3に導かれた
レーザ光の殆どはカンチレバー3の表面で反射して再び
光ファイバ10に入射するが、カンチレバー3側に導か
れたレーザ光の数%程度は光ファイバ10の端面で反射
し、光ファイバ10の中を逆方向に進行する。これによ
ってカンチレバー3で反射したレーザ光と光ファイバ1
0の端面で反射したレーザ光が干渉する。この干渉光は
光ファイバ10を逆方向に進行し、光カプラ5により光
電変換器6に導かれ電気信号に変換され、干渉光強度信
号が出力される。
【0018】干渉光強度信号はLIA17に入力される
が、LIA17には発振器16からの信号も入力され
る。発振器16は、図2に示すように、正弦波状の信号
を出力する。発振器16の出力信号は変位量調整用増幅
器19で増幅され、Zモデュレーション用PZT12に
入力される。これによって試料2はZ方向に振動される
ことになる。ここで、Zモデュレーション用PZT12
に入力される正弦波状信号の振幅は、この正弦波状信号
によるカンチレバー3の変位量が検出しようとする原子
間力に対応した変位量より大きくなるように変位量調整
用増幅器19で調整される。また、当該正弦波状信号の
周波数は、この周波数によってスキャンスピードの上限
が決定されてしまうので、カンチレバー3の固有振動数
より小さい範囲でなるべく大きく設定する。
【0019】さて、図1の構成において、まずネジ1
4,15を操作してカンチレバー3を試料2に数オング
ストロームの距離までまで接近させる。このとき、試料
2は発振器16からの正弦波状信号によりZ方向に振動
しているため、発振器16の出力信号が最大値VMax
なる場合には、図3Aに示すように、試料2はカンチレ
バー3から原子間力が働かない程度の距離まで大きく離
れ、最小値VMin となる場合には、図3Bに示すように
試料2はカンチレバー3に接触する状態となる。
【0020】従って、光ファイバ10を戻ってくる干渉
光の強度は、図3Aに示す状態においてはカンチレバー
3が変位していないときの強度(IBG)となり、図3B
に示す状態においてはカンチレバー3が変位していると
きの強度(IBG+ISIG )となるので、この干渉光を光
電変換器6で光電変換して得られる出力信号は、図4B
に示すようになる。なお、図4Aは発振器16の出力信
号を示す。
【0021】そこで、光電変換器6の出力信号を発振器
16の出力信号と同期させてLIA17に入力させて比
較し、処理することによって、カンチレバー3の変位量
分の干渉光強度(ISIG )に相当した信号のみが得られ
る。そして、このLIA17の出力信号は、コンパレー
タ18で基準信号Ref と比較され、HVアンプ20で増
幅されてPZTスキャナ1のZ駆動部にフィードバック
される。これによって試料2の試料面の位置は基準電圧
Ref に対応する原子間力が常に一定になるように制御さ
れる。
【0022】この構成によれば、光電変換器6の出力信
号、即ち干渉光の強度は、ファイバー10の端面とカン
チレバー3との距離の変化に対して数10nmの範囲で略
リニアに変化するので、この範囲内の熱ドリフト等によ
るファイバー10の端面とカンチレバー3の間の距離の
変化に対しては、Z駆動に吸収され、従来のように疑似
的な原子間力には換算されないので、コンパレータ18
の出力は正しく試料2の表面の凹凸を表すものとなる。
なお、熱ドリフトは通常連続的に変化するものであり、
表面の凹凸というよりは表面の傾斜として現れるが、原
子間力を一定にして試料の表面の像を得るモードにおい
ては特に問題とはならないものである。
【0023】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく種々
の変形が可能である。例えば、上記実施例ではカンチレ
バーに対して試料を走査するものとしたが、試料に対し
てカンチレバーを走査することも勿論可能である。図5
はその構成例を示す図であり、試料2は試料台24上に
載置されている。また、光ファイバ10及びカンチレバ
ー3は支持部材23に支持されており、この支持部材2
3は円筒状のPZTスキャナ21の先端に固定されてい
る。そして、円筒状のPZTスキャナ21の所定の位置
には円筒状のZモデュレーション用PZT22が設けら
れている。従って、この円筒状のPZTスキャナ21に
X,Y走査信号を入力することによって試料2に対して
カンチレバー3及び光ファイバ10を走査することがで
き、更に円筒状のZモデュレーション用PZT22に図
1の変位量調整用増幅器19の出力信号を入力すること
により試料2に対してカンチレバー3及び光ファイバ1
0を共に上述したと同様に振動させることができる。
【0024】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、干渉光を光電変換した信号と、前記試料とカ
ンチレバーの相対的振動を行わせる信号に基づいて、カ
ンチレバーの変位量に相当する干渉光の強度変化分の信
号を出力し、その出力信号に基づいて試料とカンチレバ
ーとの距離を制御するようにしたので、カンチレバーの
変位量を従来より高感度に検出することができる。ま
た、本発明においては、熱ドリフトが発生しても、カン
チレバーと試料間の距離が一定に保たれるように制御さ
れるので、カンチレバーによって試料面が傷つけられる
ことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の構成を示す図である。
【図2】 発振器16の出力信号の波形を示す図であ
る。
【図3】 発振器16からの信号による試料の振動を説
明するための図である。
【図4】 図1における光電変換器6の出力信号の波形
を示す図である。
【図5】 本発明の変形例を示す図である。
【図6】 光干渉法を用いた従来の原子間力顕微鏡の構
成例を示す図である。
【図7】 干渉光の強度を示す図である。
【符号の説明】
1…PZTスキャナ1、2…試料、3…カンチレバー、
4…レーザ光源、5…光カプラ、6,7…光電変換器、
8…コンパレータ、9…HVアンプ、10…光ファイ
バ、11…容器、12…Zモデュレーション用PZT、
13…支持台、14、15…ネジ、16…発振器、17
…ロック・イン・アンプ、18…コンパレータ、19…
変位量調整用増幅器、20…HVアンプ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光干渉法によりカンチレバーの変位量を検
    出する原子間力顕微鏡において、 試料とカンチレバーを所定の周期、振幅で相対的に振動
    させる振動手段と、 干渉光を光電変換した信号と、前記試料とカンチレバー
    の相対的振動を行わせる信号に基づいて、カンチレバー
    の変位量に相当する干渉光の強度変化分の信号を出力す
    る手段と、 前記手段からの信号に基づいて試料とカンチレバーとの
    距離を制御する手段とを備えることを特徴とする原子間
    力顕微鏡。
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