JP2993637B2 - 焙焼風味を有する粉末調味料の製造方法 - Google Patents

焙焼風味を有する粉末調味料の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、加工食品に焙焼
風味を付加するために用いられる焙焼風味を有する粉末
調味料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】元来、食品の焙焼風味は、その食品ある
いは食品と調味料とを、一緒に高温で焼くことによって
生じる。そして、焼いた食品を直ちに食するときに感じ
る味と香りが、焙焼風味である。ところが、冷凍食品な
どの調理済み食品では、それらを調理して直ちに食する
ことはなく、かなりの時間が経ってから食するのが普通
である。このように、時間が経過すると、調理したとき
にはあった焙焼風味は弱まり、再加熱をしても元の風味
にはならない。そのため、調理済み食品に簡単に焙焼風
味を付与するための、焙焼風味を有する調味料が求めら
れている。従来、このような焙焼風味を有する調味料
は、次のようにして製造されていた。醤油や味噌などの
調味料を鍋などの容器に入れて、撹拌しながら外部から
加熱したり、また、マイクロ波を利用して焦がしたりし
ていた。そして、焦げた調味料を取り出して、粉末化の
ために粉砕していた。この粉末を直接食品に使用した
り、他の調味料に混ぜたりしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、鍋などの
容器に入れた調味料を周囲から加熱する方法では、熱が
容器の壁から中心に向かって伝わるので、調味料は周囲
から徐々に焦げていく。したがって、容器の中心に比べ
て外側は余計に焦げ、全体として、焙焼の強さにムラが
生じてしまう。したがって、これを粉末化したものも、
不均一な製品になってしまう。このように、焙焼の強さ
にムラができてしまうことは、マイクロ波を利用して加
熱しても、防ぐことができなかった。そして、調味料の
量が多くなればなるほど、全体として焙焼の強さが不均
一になり、品質も不均一な製品になってしまう。
【0004】また、このような調味料は、粉砕によって
粉末化していたので、その粒径もまちまちであった。粉
体は、粒径が異なれば、その流動性が変化し、嵩密度も
変化する。そのため、輸送のし易さや包装容器への充填
などの取り扱い性能も変化してしまう。そのうえ、製造
した粉末調味料を他の調味料や食品などに混合する場合
の、分散性や溶解性も、粉末径によって異なる。さら
に、粉体は、粒径によって、その色が変化し、同じ物質
でも、小径になるほど、白っぽく見える。さまざまな粒
径の物が混ざっていれば、色も不均一になる。そして、
このような粉末調味料の色は、これを用いた食品の見た
目に影響を与え、時には、味を想像させることがある。
例えば、粒径が大きいために色が濃ければ、焙焼風味の
強い食品に感じられ、色が薄ければ、味も薄味のような
気がしてしまう。
【0005】つまり、粉末調味料の用途によって、最適
な粒径がある。しかし、粉砕によって粉末化する場合に
は、均一な粒径を得たり、目的の粉体特性を得たりする
ことは難しい。どうしても目的に応じた粒径に揃えなけ
ればならないような場合には、分級しなければならず、
その分、工程数が増えてしまう。したがって、上記のよ
うに調味料を鍋に入れて加熱し、粉砕する方法で製造し
た粉末調味料は、焙焼の強さに差があるとともに、粉末
粒径もまちまちで、そのために品質の不均一なものにな
っていた。この発明の目的は、調理済みの食品に、簡単
に、十分な焙焼風味を付与することができる品質の安定
した調味料の製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明の焙焼風味を
有する粉末調味料の製造方法は、醤油、味噌などの調味
料を、排風温度が100℃〜170℃となる熱風中に噴
霧するとともに、上記調味料に調味料100重量部に対
して、10重量部以下の糖類および5重量部以下のアミ
ノ酸のうちどちらか一方又は両方を、焙焼風味を増強す
るために添加する点に特徴を有する。なお、上記糖類あ
るいはアミノ酸の添加量が、10重量部以下あるいは5
重量部以下ということは、糖類あるいはアミノ酸は、ほ
んの僅かでも添加すれば、その効果を発揮するというこ
とであって、上記添加量の下限が0を示すものではな
い。 第2の発明は、糖類としてペントースを用いる点
に特徴を有する。第3の発明は、アミノ酸として塩基性
アミノ酸を用いる点に特徴を有する。
【0007】
【発明の実施の形態】この発明の焙焼風味を有する粉末
調味料の製造方法は、以下のものである。まず、味噌、
醤油などの調味料に、糖類やアミノ酸を添加して混合し
た後、溶解し、調味料溶液を作る。次に、この調味料溶
液を、噴霧焙焼装置を用いて噴霧焙焼する。ただし、こ
の噴霧焙焼装置は、内部に熱風を供給して流れを形成し
ているチャンバと、このチャンバ内に液体を噴霧する噴
霧ノズルや回転円盤などの噴霧手段とを備えている。そ
して、上記熱風供給口とは別の位置に、排風口と製品取
り出し口を設け、排風と製品を別々に排出するようにし
ている。このような噴霧焙焼装置の噴霧手段によって、
チャンバ内に、調味料溶液を噴霧すると、噴霧された調
味料溶液は、熱風の流れに沿って流されながら、焙焼さ
れ、固体粒子(粉末)となって、落下する。これを、焙
焼風味を有する粉末調味料として補集する。
【0008】また、焙焼風味を醸し出す条件を検討した
結果、焙焼風味は被加熱物の熱分解と脱水重合反応、す
なわちアミノカルボニール反応から生じ、この反応によ
って、焦げ臭が発生するとともに褐色化するが、この反
応は温度に左右される。つまり、特定の温度条件で、調
味料を加熱、焙焼したときに、好ましい焙焼風味を得ら
れることがわかった。そこで、好ましい焙焼風味を得る
温度条件を検討した。その結果、噴霧手段から調味料溶
液を噴霧する際に、チャンバ内に供給する熱風温度を約
150℃〜300℃の範囲で調節し、排風温度を100
℃〜170℃として噴霧焙焼すると、好ましい焙焼香気
を得られることがわかった。
【0009】そして、上記噴霧焙焼装置内での被加熱物
である調味料の温度は、直接測定することは困難である
が、おおむねチャンバからの排風温度と同じと予想でき
る。つまり、排風温度を100℃〜170℃にして、噴
霧焙焼を行なうということは、被加熱物を100℃〜1
70℃に加熱して焙焼したことになる。上記排風温度
が、上記100℃より低い場合には、十分な焙焼風味は
生成しない。また、200℃より高い場合には、過度の
焙焼風味となって苦みを伴い好ましくない。のみなら
ず、粉末が高温にさらされるため、着火や粉塵爆発の危
険性がある。
【0010】また、排風温度が170℃以下であって
も、150℃を越えた条件で焙焼して得た粉末調味料
は、焙焼風味が強く、焦げ臭が強いので、他の調味料や
食品に混合して、フレーバー的に用いるのに適してい
る。一方、通常の調味料として、そのまま調理済みの食
品に用いる場合、例えば、おにぎりに使用するような場
合には、排風温度を150℃以下にして焙焼する方が好
ましいことがわかった。なお、実際には、排風温度は、
チャンバ内に噴霧する調味料溶液の量や、供給する熱風
の温度や流量によっても変化するものなので、これらを
調整しながら、制御しなければならない。
【0011】このような噴霧焙焼による製造方法では、
被加熱物の焙焼と粉末化とが、単一工程でできる。した
がって、従来のように粉砕や分級工程がいらない。ま
た、上記噴霧焙焼装置の噴霧手段で形成される噴霧液滴
径は、50μm〜100μmと非常に小さいので、チャ
ンバ内の高温の熱風に触れると、瞬時に加熱され、焙焼
される。焙焼風味の生成状況から考えると、湿潤状態で
の加熱分解反応と、乾燥に伴う脱水重合反応とがほぼ同
時に、瞬間的に進行していると予想される。このよう
に、瞬間的に焙焼が終了するので、個々の粉体粒子内は
もちろん、全体としても、加熱ムラが発生するようなこ
とがない。つまり、焙焼の程度が均一な製品を生成でき
る。しかも、このような方法では、調味料溶液が固体化
したら、すぐに製品取り出し口からチャンバ外部へ排出
されるので、調味料は、反応後、直ちに熱風系から分離
されることになる。したがって、過度の反応によって、
焙焼し過ぎるようなこともない。
【0012】また、噴霧焙焼では、排風温度さえ制御す
れば、簡単に連続的な大量生産ができる。例えば、生産
量を多くするために、運転時間を長くしても、個々の噴
霧液滴が熱風中に存在する時間は変わらないので、均質
な製品を大量に生産することができる。さらに、このよ
うな噴霧焙焼方法では、噴霧手段の噴霧条件により、粉
末調味料の粒径を制御することができる。焙焼が終了し
た粉末の粒径は、噴霧液滴の粒径に依存するので、噴霧
条件を調整して噴霧液滴の粒径を制御すれば、粉末調味
料の粒径も制御できることになる。
【0013】そして、噴霧液滴の粒径は、上記噴霧手段
の形状や、噴霧する溶液の供給速度、溶液粘度などによ
って変化する。そこで、これらの条件を調整すれば、適
当な粒径の粉末を得ることができる。例えば、上記噴霧
手段が噴霧ノズルの場合には、噴霧ノズル形状や噴出口
径、噴出速度などによって、液滴径は変化する。このよ
うにして、粉末の粒径を制御すれば、用途に応じて、最
適な粒径の焙焼風味を有する粉末調味料を得ることがで
きる。例えば、粉末は粒径によって色が変化する。少し
薄い色のものが欲しいときには、粒径を小さくし、濃い
色のものが欲しいときには、粒径を大きくすれば良い。
このような色は、食品の見た目に影響し、食欲を刺激す
る要素にもなる。また、高い流動性が必要な場合には、
ある程度粒径を大きくするようにすれば良い。製品の流
動性が良ければ、計量、混合、充填輸送等の作業性が改
善されるとともに、分散性、溶解性がよくなり、利用範
囲が広がる。
【0014】さらに、本発明者らは、焙焼風味を強化、
改良することを検討した。その結果、調味料溶液に糖類
やアミノ酸を添加することにより、焙焼風味が強化さ
れ、改良できることを確認した。糖類として、キシロー
ス、アラビノース、マンノースなどのペントース(5炭
糖)を調味料に混合すると、グルコースなどのヘキソー
ス(6炭糖)を用いたときよりも、特に風味が強化され
ることがわかった。上記ペントースのなかでは、どれを
用いても効果に差はなかった。これらの糖類の添加量
は、その1種または2種以上を、調味料100重量部に
対して10重量部以下、好ましくは、1〜5重量部とす
る。これを調味料に混合して液状として、上記温度範囲
で噴霧焙焼することにより、優れた焙焼風味を有する粉
末調味料を得られる。しかし、添加量が、10重量部を
越えると、糖類の甘みがでてしまい、焙焼風味が薄れる
傾向にある。なお、添加量が1重量部未満であっても、
0でなければ、糖類を添加した効果を得ることができ
る。
【0015】また、アミノ酸として、グルタミン酸やア
スパラギン酸などの酸性アミノ酸や、アラニンやロイシ
ンなどの中性アミノ酸を用いても、焙焼風味は強化され
る。しかし、リジン、ヒスチジン、アルギニンなどの塩
基性アミノ酸を用いた場合には、特に、焙焼風味が強化
される。塩基性アミノ酸を少量添加することにより、優
れた効果が認められた。なお、リジン、ヒスチジン、ア
ルギニン間での差は認められなかった。これらのアミノ
酸の添加量は、その1種または2種以上を、調味料10
0重量部に対して5重量部以下、好ましくは0.05〜
3重量部とする。これらを調味料に混合し、噴霧焙焼す
ると、アミノ酸本来の風味とは異なる香ばしい風味が生
成される。しかし、アミノ酸の添加量が5重量部を越え
ると、薬臭い、いやな臭気が生じて逆効果である。な
お、添加量が0.05未満であっても、0でなければ、
アミノ酸を添加した効果を得ることができる。
【0016】なお、上記塩基性アミノ酸は、元来味噌や
醤油等の調味料にも含まれているが、その量は少なく、
適度な焙焼風味を出すには、不十分であった。また、ペ
ントースも味噌に含まれているが、この量もわずかであ
る。これを補おうとして、やたらに温度を上げると、着
火や粉塵爆発の危険性を伴う。したがって、適度な焙焼
風味を付けるためには、塩基性アミノ酸やペントース
を、適量添加することが有効である。また、上記糖類と
アミノ酸をそれぞれ単独で用いるよりも、両者を併用し
た方がさらに焙焼風味が強化、改良されて効果的であ
る。
【0017】上記のような焙焼風味は、先にも説明した
ように、調味料溶液を一定温度以上で加熱することによ
り起こるアミノカルボニール反応によって生じるが、上
記糖類あるいはアミノ酸は、アミノカルボニール反応の
先駆物質として作用する。このように、調味料に先駆物
質としての糖類あるいはアミノ酸を添加すると、焙焼風
味を生成する温度を下げることができる。したがって、
同じ温度条件では、焙焼風味が強化されることになる。
上記のように、アミノ酸や糖類を加えて加熱すれば、
焼風味を得る際に、粉体が流動するチャンバ内の温度を
下げて焙焼することができる。そのため、着火や粉塵爆
発の危険性を回避できる。また、温度を低くできれば、
エネルギーコストも少なくて済み、装置類の耐熱性を低
くすることもできる
【0018】以下に、この発明の製造方法により、焙焼
風味を有する粉末調味料を製造する例を示す。 (第1実施例) 原料 濃い口醤油 2000(l) リジン 15(kg) キシロース 30(kg) ゼラチン 10(kg) デキストリン 420(kg) 上記原料を混合、溶解し、90℃に予熱してから、熱風
温度275℃、排風温度155℃で、噴霧焙焼し、粉末
調味料を得る。
【0019】このようにして得られた粉末調味料は、香
ばしい焙焼風味を備えたものであった。また、全体とし
て、均一に焙焼されていた。この粉末調味料は、焦げ臭
が強いので、焼き鳥や蒲焼きのたれに、少量混合して調
理したところ、加熱温度をそれほど高温にしなくても、
短時間で香ばしい風味を得ることができた。
【0020】(第2実施例) 原料 たまり醤油 2000(l) リジン 10(kg) キシロース 50(kg) デキストリン 500(kg) 上記原料を混合、溶解し、80℃に予熱してから、熱風
温度250℃、排風温度135℃で、噴霧焙焼し、粉末
調味料を得る。得られた粉末調味料は、香ばしい焙焼風
味を備えたものであった。また、全体として、均一に焙
焼されていた。この粉末調味料を、おにぎりに使用した
ところ、おいしい焼きおにぎりが得られた。また、焼き
トウモロコシに使用しても、優れた風味であった。
【0021】(第3実施例) 原料 米味噌 1200(kg) リジン 12(kg) キシロース 36(kg) デキストリン 3600(kg) 上記原料に温水1000(kg)を加えて、混合、溶解
し、80℃に予熱してから、熱風温度195℃、排風温
度130℃で噴霧焙焼する。得られた粉末は、他の実施
例と同様に、香ばしい焙焼風味を備え、全体として、均
一に焙焼されたものであった。この粉末調味料も、焼き
おにぎりや煎餅に使用すると、これらの食品に香ばしい
香りを添えることができた。
【0022】上記第1〜第3実施例で得られた、粉末調
味料は、どれも好ましい焙焼風味を有するものなので、
これを食品に使用することで、いわゆる焼きたての風味
を付与することができる。元来、焙焼風味を求めるな
ら、食品と調味料とを高温で焼かなければならなかった
が、この発明の製造方法で製造した粉末調味料を利用す
れば、高温での調理時間を短縮したり、省略したりでき
る。
【0023】なお、上記第1〜第3実施例の原料とし
て、デキストリンやゼラチンを使用しているが、これら
は賦形剤として使われるものであって、この発明の焙焼
風味に直接関係するものではない。また、塩基性アミノ
酸としてリジンを用いているが、他の塩基性アミノ酸で
あるヒスチシジンやアルギニンを使用してもほぼ同様の
結果を得ており、キシロースに代えてアラビノースやマ
ンノースを用いても、同様の焙焼風味を得られることは
実験段階で確認済みである。
【0024】
【発明の効果】第1の発明によれば、焙焼と粉末化とを
単一工程で行なうので、従来のような粉砕や分級工程が
不要になり、工程が単純になる。噴霧焙焼では、被加熱
物が、小径の液滴なので、瞬時に焙焼が終了するととも
に、熱のかかり方が均一になるので、均一な製品を安定
して生産できる。従来例のように、加熱時間が長いと、
その間に食品の特性が変化してしまったり、部分によっ
て反応の進み方が異なり、全体として不均一な製品にな
ってしまうが、この発明によればそのようなことがな
い。また、排風温度を制御するだけで、連続的な大量生
産が容易にできる。さらに、噴霧条件によって、製品の
粒径を簡単に制御できるので、所望の粒径の調味料が得
られる。このような粒径制御によって、粉末調味料の流
動性や色調を調整することもできる。
【0025】しかも、糖類やアミノ酸を添加することに
より、焙焼温度が低くても、十分な焙焼風味を得ること
ができるので、その分、焙焼温度を下げることができ
る。焙焼温度が少しでも低くなれば、噴霧焙焼中の着火
や粉塵爆発の危険性を低くすることができる。また、エ
ネルギーコストも少なくて済むとともに、排風機やチャ
ンバの周辺設備の寿命も長くなる。したがって、生産コ
ストおよび設備コストを低減することができる。第2の
発明によれば、ペントースを用いることにより、また、
第3の発明によれば、塩基性アミノ酸を用いることによ
り、焙焼温度をさらに下げることができる。そのうえ
より香ばしい焙焼風味を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23L 1/22 - 1/237 A23L 1/24

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 醤油、味噌などの調味料を、排風温度が
    100℃〜170℃となる熱風中に噴霧するとともに、
    上記調味料に調味料100重量部に対して、10重量部
    以下の糖類および5重量部以下のアミノ酸のうちどちら
    か一方又は両方を、焙焼風味を増強するために添加する
    ことを特徴とする焙焼風味を有する粉末調味料の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 糖類として、ペントースを用いることを
    特徴とする請求項1に記載の焙焼風味を有する粉末調味
    料の製造方法。
  3. 【請求項3】 アミノ酸として、塩基性アミノ酸を用い
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の焙焼風味
    を有する粉末調味料の製造方法。
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