JP2993235B2 - 2サイクルエンジン - Google Patents

2サイクルエンジン

Info

Publication number
JP2993235B2
JP2993235B2 JP3301220A JP30122091A JP2993235B2 JP 2993235 B2 JP2993235 B2 JP 2993235B2 JP 3301220 A JP3301220 A JP 3301220A JP 30122091 A JP30122091 A JP 30122091A JP 2993235 B2 JP2993235 B2 JP 2993235B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine
generator
electric machine
roots blower
exhaust
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3301220A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05113126A (ja
Inventor
克典 平井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Isuzu Motors Ltd filed Critical Isuzu Motors Ltd
Priority to JP3301220A priority Critical patent/JP2993235B2/ja
Publication of JPH05113126A publication Critical patent/JPH05113126A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2993235B2 publication Critical patent/JP2993235B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/02Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
    • F02B2075/022Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
    • F02B2075/025Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle two

Landscapes

  • Supercharger (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、シリンダヘッドに排
気ポートを備え且つシリンダ下部に掃気ポートを形成し
且つターボチャージャを備えた2サイクルエンジンに関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、2ストローク即ち2サイクルで
作動される断熱エンジンは、シリンダヘッドに排気ポー
トを備え且つシリンダ下部に掃気ポートを備えた燃焼室
を断熱構造に形成したものであり、クランクシャフト1
回転ごとに1回爆発し、吸入、圧縮、燃焼及び排気・掃
気の4つの作用をピストンの2行程で終了するものであ
る。そして、2サイクルエンジンは、吸気と掃気とを同
時に掃気ポートから導入して行うものである。燃焼室の
断熱構造としては、ピストンヘッド部、シリンダヘッド
部或いはシリンダ部に形成した主室、又はシリンダヘッ
ドに形成した副室をセラミックス等の断熱材或いは耐熱
材を用いて構成している。また、金属製シリンダヘッド
に形成した副室とシリンダ上部に形成した主室とを断熱
構造に構成した断熱エンジンでは、シリンダヘッドに形
成した穴にセラミックスから成る断熱ブロックを配置し
て構成することができる。
【0003】従来、2サイクル断熱エンジンとして、例
えば、特開平3−50363号公報に開示されたものが
ある。この2サイクル断熱エンジンは、ヘッド下面部と
ライナ上部とを断熱構造に構成し、ヘッド下面部に形成
した排気ポートに排気バルブを配置し、ライナ上部とシ
リンダ下部との境界部に断熱ガスケットを配置し、シリ
ンダ下部に多数の吸気口を形成し、該吸気口をシリンダ
下部外周に形成した吸気ポートに開口したものである。
更に、2サイクル断熱エンジンでは、通常、吸気ポート
に過給機を連結したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、断熱エンジ
ンについては、通常の水冷エンジンに比較して燃焼室壁
面が高温となるため、吸入行程で吸入空気が膨張して空
気供給量が低減することになる。特に、吸入空気が圧縮
行程でシリンダ内壁、燃焼室内壁等から受熱するため、
圧縮端温度が高くなる。圧縮端温度が高くなると、圧縮
仕事は水冷エンジンより大となり、断熱エンジンのサイ
クル効率向上を妨げる原因になる。また、圧縮端温度が
高いと、燃焼の悪化を引き起こす原因になる。更に、圧
縮端温度が高温になると、エンジン内での作動ガス温度
が高く、壁面を高温に維持しているにもかかわらず、壁
面との温度差が大になり、断熱度が低下し、燃焼室壁面
及びシリンダヘッドを通じて放熱エネルギーが増大す
る。
【0005】そこで、断熱エンジンでは、吸気を排気ガ
スの影響が少ない比較的に温度の低いシリンダ下部に形
成した掃気ポートから導入し、排気をシリンダヘッドに
形成した排気ポートから排出する2サイクルエンジンが
好ましいことになる。
【0006】しかしながら、2サイクルエンジンでは、
ピストンの作動行程上、吸気と掃気とを同時に行う必要
があるため、エンジンの排気ガスが排出されるシリンダ
ヘッドに形成した排気ポート或いは排気管における圧力
即ち排気圧は、給気の圧力即ちブースト圧より上げるこ
とが困難であり、エンジンのほとんどの作動領域でター
ボチャージャによる過給ができないものである。そこ
で、2サイクルエンジンでは、吸気通路を通じて十分な
吸気と掃気を行うため、ルーツブロワのような機械式過
給機を用いている。一般に、ルーツブロワは、ハウジン
グの中を互いに反対方向に回転する一対のまゆ形ロータ
により空気を送り出すポンプであり、エンジンに取り付
ける場合には、エンジンの回転力、例えば、クランクシ
ャフトからの回転力が歯車を介して伝達されるように構
成されている。そのため、ルーツブロワは、回転数がエ
ンジン回転数に対応するため、高回転域で要求されるブ
ースト圧にみあうだけの過給を行うためのルーツブロワ
の回転数を得ることができず、高回転域でのブースト圧
の不足が問題になっている。しかるに、回転電機を持つ
ターボチャージャを備えた2サイクルエンジンでは、排
気ガスエネルギーによる仕事は余り期待できないもので
あり、エンジンのほとんどの作動領域で電動機運転され
ているものである。
【0007】そこで、この発明の目的は、上記の課題を
解決することであり、回転電機を持つターボチャージ
ャ、エンジンの回転力で駆動するルーツブロワ及び該ル
ーツブロワにクラッチを介して連結した発電機を設け、
エンジン作動状態に応じてターボチャージャ、ルーツブ
ロワ及び発電機を作動してエンジンの高回転域での過給
を適正に制御し、また、急速発進、坂道走行、フライン
グブーストアップ等で急速な過給を必要とする時、ター
ボチャージャの回転電機を電動機運転し且つ発電機の作
動で発生した電力を直接的に回転電機に供給して該回転
電機の電動機運転を補助し、エンジンの全作動領域で燃
焼を良好に行う2サイクルエンジンを提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するため、次のように構成されている。即ち、この
発明は、シリンダヘッドに形成した排気ポートとシリン
ダ下部に掃気ポートを備えた2サイクルエンジンにおい
て、排気系に配置した回転電機を持つターボチャージ
ャ、エンジン回転によって作動するルーツブロア、該ル
ーツブロアの回転軸に連結した発電機、前記回転軸と前
記発電機との間に取り付けたクラッチ、ブースト圧と排
気圧とを検出するセンサー、及び該各センサーの検出値
に応答して前記回転電機を発電機運転又は電動機運転の
いずれか一方で作動すると共に、前記クラッチの断接を
行って前記ルーツブロアと前記発電機の作動を制御する
コントローラを有する2サイクルエンジンに関する。
【0009】この2サイクルエンジンにおいて、前記コ
ントローラは、前記回転電機が電動機運転の時及び急速
過給の必要時に、前記クラッチを接続して前記発電機で
発電し、該電力を前記回転電機に供給する制御を行うも
のである。
【0010】
【作用】この発明は、上記のように構成され、次のよう
に作用する。即ち、この2サイクルエンジンは、回転電
機を持つターボチャージャを排気系に配置し、エンジン
回転によって作動するルーツブロア、該ルーツブロアの
回転軸に連結した発電機及び前記ルーツブロワと前記発
電機との間の伝達状態を断接するクラッチを設け、コン
トローラによってブースト圧と排気圧とを検出する各セ
ンサーの検出値に応答して前記回転電機を発電機運転又
は電動機運転のいずれか一方で作動すると共に、前記ク
ラッチの断接を制御するので、前記ルーツブロアと前記
発電機の作動をブースト圧と排気圧との状態で制御で
き、エンジンの高回転域での過給を適正に行うと共に、
急速な過給を必要とする時には前記ターボチャージャの
前記回転電機を電動機運転し、前記クラッチを接続して
前記発電機の電力を前記回転電機に直接的に供給して電
力を補給し、排気圧が所定値以下の場合には絞りバルブ
を閉鎖して排気ガスを大気開放して前記ターボチャージ
ャのタービンを作動しないように制御し、エンジンの全
作動領域で過給を適正に制御して良好な燃焼を可能にす
る。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明による2サ
イクルエンジンの実施例を説明する。図1はこの発明に
よる2サイクルエンジンの一実施例を示す概略説明図、
図2はこの2サイクルエンジンの作動状態の一例を示す
グラフ、図3は図1の2サイクルエンジンに設けたルー
ツブロワ、クラッチ及び発電機の関係を示す断面図、及
び図4はこの2サイクルエンジンの作動の一実施例を説
明するための処理フロー図である。図2では、横軸にエ
ンジン回転数N(RPM)をとり且つ縦軸にエンジン負
荷L(トルク)をとっている。
【0012】この2サイクルエンジンは、クランクシャ
フトの1回転で1回爆発を行うタイプであり、2ストロ
ーク即ち2サイクルで作動され、吸入、圧縮、燃焼及び
排気・掃気の4つの作用がピストンの2ストロークで行
われるものである。この2サイクルエンジンは、例え
ば、アルミニウム合金等の金属材料から成るシリンダブ
ロック、該シリンダブロックに金属ガスケット等のガス
ケットを介在して固定したアルミニウム合金等の金属材
料から成るシリンダヘッドを有している。シリンダブロ
ックには、エンジンの気筒数に対応する複数個の孔が形
成され、該孔にはシリンダを構成するシリンダライナが
嵌合している。また、シリンダヘッドには、エンジンの
気筒数に対応即ちシリンダに対応する穴が形成されてい
る。該穴には断熱構造に構成した燃焼室の一部を構成す
るヘッドライナが嵌合しており、該ヘッドライナはヘッ
ド下面部とライナ上部から構成されている。ライナ上部
で形成されるシリンダとシリンダライナで形成されるシ
リンダには、断熱構造の燃焼室の一部を形成したピスト
ンが往復運動するように組み込まれる。勿論、燃焼室と
して断熱構造の副室をシリンダヘッドに構成することも
できるものである。更に、燃焼室は、耐熱性で且つ断熱
性に富む窒化ケイ素Si3 4 、チタン酸アルミニウム
Al2 TiO5 等のセラミックスから断熱構造に構成さ
れている。
【0013】この2サイクルエンジン1は、排気バルブ
をシリンダヘッドに配置して掃気作用をシリンダ中心線
に対して一定方向の気流によって行わせ、エンジンの効
率をアップさせたユニフロータイプに構成したものであ
る。この2サイクルエンジン1は、シリンダヘッドに形
成された1個又は複数個のポートは、排気ポートとして
機能するものである。排気ポートにはバルブシートが形
成され、該バルブシートには開閉作動する排気バルブが
配置されている。
【0014】また、この2サイクルエンジン1におい
て、シリンダブロックの孔に嵌合したシリンダライナの
下部には、掃気ポートが形成されている。シリンダブロ
ックに嵌合したシリンダライナの下部には、周方向に複
数個(場合によっては1個)の掃気ポート開孔部即ち掃
気ポートが形成され、図示していないが、該掃気ポート
はシリンダブロックの孔の周囲に形成された環状掃気通
路に常時連通状態に形成されている。該環状掃気通路は
吸気通路12に連通している。吸気通路12には、ター
ボチャージャ2及びルーツブロワ17の過給機から送ら
れる空気A即ち掃気が送り込まれるように構成されてい
る。
【0015】この2サイクルエンジン1において、シリ
ンダライナ等で形成されるシリンダ内を往復運動するピ
ストンは、該ピストンのピストンヘッドの頂面が掃気ポ
ートの上壁面より下方に降下することで、掃気即ち空気
がシリンダ内に導入される。ピストンは、例えば、窒化
ケイ素Si3 4 、チタン酸アルミニウムAl2 TiO
5 等のセラミックスから断熱構造に構成されているピス
トンヘッド部と、該ピストンヘッド部にメタルフロー金
属等で断熱ガスケット等を介在して固定したアルミニウ
ム合金等の金属材料から成るピストンスカート部から構
成されている。ピストンヘッド部には、頂面に燃焼室の
一部を構成する凹み部を形成することもできる。
【0016】この2サイクルエンジン1は、特に、シリ
ンダヘッドに形成した排気ポートとシリンダ下部に掃気
ポートを備えたものであり、排気系に配置した回転電機
7を持つターボチャージャ2、エンジン1の回転によっ
て作動するルーツブロア17、該ルーツブロア17の回
転軸24に連結した発電機3、及び回転軸24と発電機
3の回転軸25との間に取り付けたクラッチ11を有し
ている。更に、この2サイクルエンジン1は、吸気通路
12に設置されたブースト圧P1 を検出するセンサー
6、排気通路10に設置された排気圧P2 を検出するセ
ンサー5、及び該各センサー5,6の検出値に応答して
回転電機7を発電機運転又は電動機運転のいずれか一方
で作動すると共に、クラッチ11の断接を行ってルーツ
ブロワ17と発電機3の作動を制御するコントローラ2
0を有しているものである。
【0017】また、コントローラ20は、ターボチャー
ジャ2の回転電機7が電動機運転の時、クラッチ11を
接続して発電機3で発電し、該発電機3で発電した電力
を回転電機7に供給する制御を行うことができる。この
2サイクルエンジン1において、発電機3はターボチャ
ージャ2が備えている回転電機7の仕様、特に駆動電圧
に合わせたものを使用し、通常、交流発電機(ACG)
のものが取り付けられている。一般に、バッテリー16
は12ボルトであり、ターボチャージャ2の回転電機7
は100ボルトで電動機運転されるものである。そこ
で、エンジン1の回転力で駆動する発電機3について
は、100ボルトの発電機3に構成し、該発電機3で発
電された電力を直接的に回転電機7に供給することが有
効である。しかるに、発電機3で発電した電力をバッテ
リー16に蓄電すると、100ボルトを12ボルトに変
圧しなければならず、また、バッテリー16の電力を回
転電機7で消費するには、再び100ボルトに変圧しな
ければならない。従って、発電機3で発電した電力を、
電動機運転している回転電機7に直接的に供給すること
が有効となる。また、発電機3による発電は、不必要の
時には、作動させる必要がないので、エンジン1に対す
る負荷は効率的に軽減できる。
【0018】ターボチャージャ2は、エンジン1の排気
通路10に配置されて排気ガスエネルギーによって駆動
されるタービン8、該タービン8に固定されたシャフト
15に取り付けられたコンプレッサ9及びシャフト15
上に配置された回転電機7を有している。回転電機7
は、コントローラ20の指令でバッテリー16から電力
を供給されて電動機運転を行うか、又はタービン8の回
転力を得て発電機運転を行うものである。回転電機7が
発電機運転によって発電した電力はバッテリー16に回
生されたり、或いは補機に消費されるように構成されて
いる。更に、この2サイクルエンジンにおいて、エンジ
ン1とターボチャージャ2との間の排気通路10には、
コントローラ20の指令で作動する絞りバルブ4が設け
られている。この絞りバルブ4は、ウエィストゲートの
機能を果たすことができる。
【0019】また、この2サイクルエンジンにおいて、
ルーツブロワ17、クラッチ11及び発電機3はハウジ
ング23内に設けられており、エンジン1の回転力によ
って給気を行うルーツブロワ17及び発電を行う発電機
3は、エンジン1の出力軸即ちクランクシャフトで駆動
される歯車14及び該歯車14に噛合する歯車13によ
って駆動されるものである。クラッチ11は、ルーツブ
ロワ17の回転軸24と発電機3の回転軸25との間に
設置され、エンジン1の回転力を発電機3に対して断接
を行うものである。歯車13はハウジング23に軸受2
8を介して回転自在に支持されたシャフト24に固定さ
れている。また、ルーツブロワ17は、ハウジング23
内に配置された互いに係合する一対のまゆ形ロータ2
6,27から成り、これらのまゆ形ロータ26,27は
ハウジング23内で軸受28に回転自在に取り付けた回
転軸24,29に固定され、互いに反対方向に回転する
ように構成されている。回転軸24にはクラッチ11の
一方の摩擦板30が取り付けられ、該摩擦板30に断接
して回転力が伝達される別の摩擦板31が軸受28を介
してハウジング23に支持された回転軸25に固定され
ている。発電機3は、回転軸25に取り付けられたロー
タ19とハウジング23に取り付けられたステータ18
から構成されている。
【0020】この2サイクルエンジンにおいて、クラッ
チ11は、コントローラ20の指令を受けて断接の制御
を行うものである。コントローラ20は、ターボチャー
ジャ2の回転電機7が電動機運転をしている時に、該作
動状態に応答してクラッチ11を接続し、発電機3を駆
動させる。発電機3で発電した電力は、電動機運転して
いる回転電機7に供給され、その分だけバッテリー16
の消費を低減でき、バッテリー16の消耗を防止するこ
とができる。
【0021】次に、この発明による2サイクルエンジン
の作動の一実施例について説明する。この2サイクルエ
ンジンにおいて、エンジン1の運転条件即ち作動条件と
して、図2に示すように、エンジン1が高速高負荷領域
bで運転されている時には、排気圧P2 が十分に高くな
り、ターボチャージャ2が十分に仕事即ち過給或いは発
電をする状態であるので、排気圧P2 はブースト圧P1
より高くなる。そこで、回転電機7を常に電動機運転す
る必要がなく、また、ルーツブロワ17によるエンジン
1への過給も必要でないので、ターボチャージャ2は通
常のターボ運転で作動すればよいことになる。なお、エ
ンジン1の負荷Lの状態によっては、ターボチャージャ
2の回転電機7は発電機運転もできるようになる。そこ
で、ターボチャージャ2のコンプレッサ9でエンジン1
に過給を行う場合には、ルーツブロワ17に空気を送り
込むため設けたバルブ22を閉鎖し且つターボチャージ
ャ2のコンプレッサ9に空気を送り込むため設けたバル
ブ21を開放し、クラッチ11を切断して発電機3を駆
動しない状態にし、ターボチャージャ2を駆動する。
【0022】また、エンジン1が高速高負荷領域bの以
外の作動領域aで運転されている時には、排気圧P2
低く、排気圧P2 はブースト圧P1 より高くないので、
排気ガスエネルギーによるターボチャージャ2の運転は
不可能であり、ターボチャージャ2のコンプレッサ9に
よって過給することができない。そこで、ルーツブロワ
17を用いてエンジン1に過給するように制御する。こ
の時、クラッチ11を切断し、エンジン1が余分な仕事
をしないように制御する。
【0023】次に、図4に示す処理フロー図を参照し
て、この2サイクルエンジン1の作動を説明する。この
2サイクルエンジン1を駆動することで、吸気通路12
に設置したセンサー6でブースト圧P1 を検出し、ま
た、排気通路10に設置したセンサー5で排気圧P2
検出する。更に、エンジン回転数Nを回転センサー32
で検出し、また、エンジン負荷Lをスロットル開度、燃
料噴射ノズルの燃料供給量或いはアクセルペダルの踏込
み量を検出するセンサー33で検出し、コントローラ2
0に入力する(ステップ40)。そこで、エンジン運転
において、急速発進、坂道走行、フライングブーストア
ップ等で急速な過給を行う必要があるか否かを判断する
(ステップ41)。
【0024】急速な過給を必要とする場合には、ルーツ
ブロワ17の上流に設置されているバルブ22を閉鎖し
(ステップ42)、且つクラッチ11を接続し(ステッ
プ43)、エンジン1の回転力を発電機3に伝達し、発
電機3で発電する制御を行う(ステップ44)。次い
で、排気圧P2 が予め設定した排気圧P3 より高いか否
かを比較する(ステップ45)。排気圧P2 が設定排気
圧P3 より高い場合には、ターボチャージャ2の回転電
機7を電動機運転し、コンプレッサ9から吸気通路12
を通じて空気Aをエンジン1へ強制過給する(ステップ
46)。この時、発電機3で発電した電力を回転電機7
に直接的に供給し、バッテリー16の上がりが発生しな
いようにする。しかるに、発電機3で発電した電力は回
転電機7を電動機運転する電圧と同一のものに構成して
おくことによって、有効に回転電機7で消費されるよう
になる。
【0025】また、ステップ45において、排気圧P2
が設定排気圧P3 より高くない場合には、発電機3で発
電した電力を回転電機7に直接的に供給するが、エンジ
ン1からターボチャージャ2のタービン8に連通する排
気通路10に設けた絞りバルブ4を絞り(ステップ4
7)、排気ガスEGをバイパス通路26から排出して排
気圧P2 を低下させ、急激な過給による吸気の吹き抜け
を防止する(ステップ48)。
【0026】ステップ41において、急速な過給が必要
でない場合には、排気圧P2 がブースト圧P1 より高い
か否かを比較する(ステップ49)。排気圧P2 がブー
スト圧P1 より高い場合には、排気圧P2 が高いため、
過給による吸気の吹き抜けが発生する恐れがあるので、
ターボチャージャ2のコンプレッサ9の上流に設置した
バルブ21を閉鎖し、コンプレッサ9の機能を無効にす
る(ステップ50)。更に、クラッチ11を切断して発
電機3の作動を停止し(ステップ51)、ルーツブロワ
17の上流のバルブ22を開放し、ルーツブロワ17に
空気Aを送り込んで、ルーツブロワ17から吸気通路1
2を通じてエンジン1に空気Aを送り込み、それによっ
てルーツブロワ17による過給を行う(ステップ5
2)。
【0027】ステップ49において、排気圧P2 がブー
スト圧P1 より高くない場合には、エンジンは高速高負
荷時であり、ターボチャージャ2のコンプレッサ9の上
流のバルブ21を開放し、且つルーツブロワ17の上流
のバルブ22を閉鎖する(ステップ53)。この時、ク
ラッチ11を切断して発電機3を非作動にしておく(ス
テップ54)。ターボチャージャ2を作動してコンプレ
ッサ9から吸気通路12を通じてエンジンに過給する
(ステップ55)。
【0028】この発明による2サイクルエンジンは、上
記のように作動できるので、従来の2サイクルエンジン
で問題であったエンジンの高回転領域での過給を解決す
ることができ、エンジン1の全作動領域で、急速な過給
を行う場合を含めて適正な過給を行うことができ、エン
ジンの全作動領域において良好な燃焼を可能にすること
ができる。
【0029】
【発明の効果】この発明による2サイクルエンジンは、
上記のように構成されており、次のような効果を有す
る。この2サイクルエンジンは、排気系に配置した回転
電機を持つターボチャージャ、エンジン回転によって作
動するルーツブロア、該ルーツブロアの回転軸に連結し
た発電機、前記回転軸と前記発電機との間に取り付けた
クラッチ、ブースト圧と排気圧とを検出するセンサー、
及び該センサーの検出値に応答して前記回転電機を発電
機運転又は電動機運転のいずれか一方で作動すると共
に、前記クラッチの断接を行って前記ルーツブロアと前
記発電機の作動状態をブースト圧が排気圧より高くなる
ように制御するコントローラを有するので、エンジンの
高回転領域で、適正な過給を行うことができ、十分な掃
気と吸気を行うことができる。
【0030】即ち、エンジンの高速高負荷時には、排気
ガスエネルギーは十分であるので、前記ターボチャージ
ャによるターボ過給が可能になり、また、高速高負荷時
でない作動領域では、前記ルーツブロワによる過給を行
うことができる。更に、急速発進、坂道走行、フライン
グーストアップ等で急速な過給が必要な時には、前記タ
ーボチャージャの回転電機を電動機運転して過給するこ
とができる。
【0031】また、この2サイクルエンジンにおいて、
前記ターボチャージャの回転電機を電動機運転する時に
は、前記クラッチを接続して前記発電機で発電して該電
力を前記回転電機に直接供給するので、前記発電機で供
給した電力分だけ、バッテリーの消費を低減でき、バッ
テリー上がりの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による2サイクルエンジンの一実施例
を示す概略説明図である。
【図2】図1の2サイクルエンジンの作動状態を示すグ
ラフである。
【図3】図1の2サイクルエンジンに設けたルーツブロ
ワ、クラッチ及び発電機を示す断面図である。
【図4】図1の2サイクルエンジンンの作動を示す処理
フロー図である。
【符号の説明】
1 2サイクルエンジン 2 ターボチャージャ 3 発電機 4 絞りバルブ 5 センサー(排気圧P2 ) 6 センサー(ブースト圧P1 ) 7 回転電機 8 タービン 9 コンプレッサ 10 排気通路 11 クラッチ 12 吸気通路 17 ルーツブロワ 20 コントローラ 21,22 バルブ 24,25 回転軸

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダヘッドに形成した排気ポートと
    シリンダ下部に掃気ポートを備えた2サイクルエンジン
    において、排気系に配置した回転電機を持つターボチャ
    ージャ、エンジン回転によって作動するルーツブロア、
    該ルーツブロアに連結した発電機、前記回転軸と前記発
    電機との間に取り付けたクラッチ、ブースト圧と排気圧
    とを検出するセンサー、及び該各センサーの検出値に応
    答して前記回転電機を発電機運転又は電動機運転のいず
    れか一方で作動すると共に、前記クラッチの断接を行っ
    て前記ルーツブロアと前記発電機との作動を制御するコ
    ントローラを有する2サイクルエンジン。
  2. 【請求項2】 前記コントローラは、前記回転電機が電
    動機運転の時及び急速過給の必要時に、前記クラッチを
    接続して前記発電機で発電し、該電力を前記回転電機に
    供給する制御を行う請求項1に記載の2サイクルエンジ
    ン。
JP3301220A 1991-10-22 1991-10-22 2サイクルエンジン Expired - Lifetime JP2993235B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3301220A JP2993235B2 (ja) 1991-10-22 1991-10-22 2サイクルエンジン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3301220A JP2993235B2 (ja) 1991-10-22 1991-10-22 2サイクルエンジン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05113126A JPH05113126A (ja) 1993-05-07
JP2993235B2 true JP2993235B2 (ja) 1999-12-20

Family

ID=17894232

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3301220A Expired - Lifetime JP2993235B2 (ja) 1991-10-22 1991-10-22 2サイクルエンジン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2993235B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5906098A (en) * 1996-07-16 1999-05-25 Turbodyne Systems, Inc. Motor-generator assisted turbocharging systems for use with internal combustion engines and control method therefor
JP5319319B2 (ja) * 2009-02-03 2013-10-16 株式会社マーレ フィルターシステムズ ハイブリッドスーパーチャージャーシステム
JP6466739B2 (ja) * 2015-02-27 2019-02-06 三菱重工業株式会社 主機の制御装置及び方法、主機、船舶

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05113126A (ja) 1993-05-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6182449B1 (en) Charge air systems for two-cycle internal combustion engines
JP2010151140A (ja) 2ストローク往復動内燃機関の作動方法
JP2011064201A (ja) 往復動内燃機関の作動方法
JP2004068816A (ja) 過給式内燃機関
JPH0637852B2 (ja) 4サイクル断熱エンジン
JP2993235B2 (ja) 2サイクルエンジン
CN108533387B (zh) 一种带电机/发电机的涡轮增压装置
JP3074861B2 (ja) 2サイクルエンジン
JP2000504082A (ja) 内燃機関
JP3087392B2 (ja) 2サイクル断熱エンジン
JPH0533668A (ja) ターボコンパウンドエンジン
EP3263864B1 (en) Engine start-up device, start-up method, and ship equipped with start-up device
KR100271467B1 (ko) 배기터빈과급기엔진의저속보상장치
KR20100003001A (ko) 하이브리드 자동차의 터보 차저
JPH0526051A (ja) 断熱2−4サイクル切換エンジン
JPS59141713A (ja) 排気エネルギ回生装置
JP2738039B2 (ja) 2サイクル断熱エンジン
JPH0526050A (ja) 2−4サイクル切換エンジンの制御装置
JPH04295134A (ja) 断熱2サイクルエンジンの制御装置
JPH01110831A (ja) ターボコンパウンドエンジン
JPS59211720A (ja) 複合過給4サイクルデイ−ゼル機関
JP2964686B2 (ja) 断熱エンジン
JP2967249B2 (ja) ターボチャージャ付き2サイクルエンジンの制御装置
JPH0466777A (ja) エンジンの始動システム
JPH04314926A (ja) 2−4サイクルエンジンの運転方法