JP2992250B2 - 半導体ウエハ切断装置における内周刃のドレッシング方法 - Google Patents
半導体ウエハ切断装置における内周刃のドレッシング方法Info
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Description
層等が形成されていて、ウエハ厚み幅の中央線に対して
線対称的材質構造よりなるウエハを、その厚み幅の中央
部より内周刃式切断装置で枚葉式に2分割に切断し、最
終的に目的とする素子を製造していく時の、その切断装
置の内周刃のドレッシング方法に関わり、切断と共に進
行する「目詰まり」の除去及び「目潰れ」の修復、即ち
「目立て」を目的とするウエハ切断毎のドレッシング方
法に関する。
刃のドレッシング方法に関しては、インゴットよりウエ
ハをスライスする場合のドレッシング方法と同様で、ス
ティック状のドレッシング材を切断すべき素材ウエハ又
はインゴットを保持する保持機構とは別の保持機構に予
め装備しておき、製品であるウエハの所定枚数の切断後
に、ウエハ切断時とほぼ同様の切断送り速度(内周刃の
回転速度は同一)でドレッシングスティックを内周刃に
対して数回ないし十数回切り込む(切り離しはしない)
ことにより目的とするドレッシング効果を得ていた。
尚、このドレッシングの作業の間のウエハ切断は、内周
刃の内径内のエリアに制限があり、ウエハの保持機構は
内周刃より待避させるため、ウエハの切断を中断して実
行していた。
述べたように所定枚数を切断した後のドレッシング方法
による切断中に、その切断抵抗を継続して計測すると、
切断枚数の増加と共に切断抵抗は直線的に増加し、ドレ
ッシング直後で最小になり、切断状況としては最悪(ド
レッシング直前)と最良(ドレッシング直後)の状態が
いわば鋸刃状に繰り返しているともいえ、常に最良の状
態で切断されているとは到底言い難い。
ィック(例えば12×12×150mm)はその形態が
ウエハ(例えば125φ×1t )又はインゴット(柱
状)とは大きく相違するため、それを内周刃で切断する
ための保持機構は別途専用に設ける必要があり、かつド
レッシング時には回転する内周刃の開口部に限りのある
ことから、ウエハの保持機構を内周刃よりリトラクトさ
せる必要があり、ウエハ切断と同時進行させることは不
可能で、切断の中断そのものは生産性の低下につながる
という問題があった。
を行う為の専用の保持機構を必要とせずに、又そのため
にウエハ切断を中断することもなく、ウエハ1枚切断毎
にドレッシングを行うことにより、常に最良の状態に維
持された内周刃でウエハ切断を行うことにより、加工精
度及び生産性の向上が図れる内周刃のドレッシング手段
を提供することにある。
央部より2分割に切断するには、図1に示すように切り
終り相当部に補強部がリング状に形成されていることが
不可欠である。図中、1は素材ウエハであり、2は素材
ウエハ1の周縁にリング状に形成した補強部で、その補
強部は熱硬化性樹脂、一般的にはエポキシ樹脂が使用さ
れる。尚、この補強部の形成方法に関しては、手動によ
るものは特開平3−181131号公報に、自動機によ
るものは特開平6−291184号公報に開示されてい
る。
切断終了直前に必然的に発生してしまうチップ、カケ等
を未然に防止することができ、且つその中央部がウエハ
外方に向け突出している部分を有することにより内周刃
がこの部分に切り込んだ時に切り落とされる側のウエハ
を回転する内周刃による切り飛ばしを防いで確実に吸着
保持するタイミングを容易に図れることができるもので
ある。本発明はこの必要不可欠でウエハの切り終り部を
中心に形成されている補強部を利用して課題を解決す
る。即ち、請求項1に係わる手段は、この補強部に砥粒
番手の#320、#400、#500、#600、#8
00の中より選定された砥粒で、樹脂又はガラス質の結
合剤を焼成して製作された気孔を有する砥石を、補強部
の最小肉厚である0.8mm以下のサイズに破砕し、補
強部の全体積の4%〜20%混合して補強部を形成し、
ウエハ切断毎に必然的に補強部も切断されることによ
り、ドレッシングを目的として混合した砥石を確率的に
切断し得ることにより、目的としてウエハ1枚の切断
(劣化)に見合ったドレッシング効果を得る手段を採用
する。尚、砥粒番手からの砥粒自体の平均粒径は次式 d(平均粒径 mm)=(25.4/表示番手)×0.
58 に従うものである。
て、目的とする効果が得やすいか(目的とする効果が調
整し易いか)どうかは、砥粒材質とその焼成時の結合の
強さにも微妙に関係しており、本発明は砥粒の硬度とし
てはダイヤモンドの数分の一の硬度(ヌープ硬度)のア
ランダム(人造コランダム)で結合の強さ(結合度)が
JIS規格で「軟質」と表現されるH、J、Lで表示さ
れる結合度のものを選定し、目的とする程度に見合った
(不足でも過度でもない)ドレッシング効果を容易に得
られるようにする。
て補足説明すると、内周刃は切断の進行とともに突出し
ている砥粒間にSi 粉等が堆積していく「目詰まり」
と、砥粒の突出高さそのものが減少して切れ味が悪化す
るいわゆる「目潰れ」が進行する。よって内周刃のドレ
ッシングの目的は、砥粒(ダイヤ)間のSi 粉等による
「目詰まりの除去」と、切断とともに砥粒(ダイヤ)の
磨耗(破損も含む)も進行するため結合剤(通常はNi
)を表面より部分的に除去し砥粒の突出高さを元に修
復する「目立て」にある。しかしながら、目的とする効
果が得られない場合は切断状況が最良の状態に復さない
ことは当然としても、過度のドレッシングは「目詰まり
を除去」及び目的としている程度の「目立て」の限度を
越えて結合材を深く削り、砥粒を破砕、脱落させ、いた
ずらに内周刃の寿命を早めてしまうという結果に終わ
る。従ってウエハの2分割切断においても、元々最良の
状態に調整された内周刃であるとすれば、1枚のウエハ
の切断によって劣化した分(目詰まり、ダイヤ磨耗)の
みを(過度にならないように)ドレッシングによってそ
の都度元に復するのが理想であり、この時ドレッシング
効果若しくはその効果の調整のし易さは使用材、即ちド
レッシング材そのものに大きく影響を受ける。
ので、一定サイズ以下の砥粒ではドレッシングをくり返
しても目的とする効果は何ら得られず、逆に一定サイズ
以上の砥粒では過度になりやすく、またその調整も困難
となる。本発明の請求項1に係わる作用は、ドレッシン
グ材の砥粒のサイズを、効果の確認できる#800から
過度になりがちで、調整が困難とならないような限度#
320までとし、かつ焼成することにより結合された焼
成砥石をウエハ補強部の最小厚さを越えない限度と考え
られる0.8mm以下に粉砕し、補強部材に体積にして
4%〜20%混合することにより、ウエハ1枚の切断毎
にその切断を通して進行した劣化分(目詰まり、磨耗に
よる粒子の突出高減少)に見合ったドレッシング効果を
得られ、良好な刃先状態を維持して切断作業を続行する
ことができる。
と砥粒間の結合剤を除いた空間)はドレッシング時は凹
凸のある内周刃の刃面にドレッシング材を凹凸のある面
として作用させる良好な役目をなすものであり、破砕さ
れて熱硬化性樹脂に混合されるが、単に一定粒径以下に
破砕されただけのものであり、それらはその気孔に変化
がなく、かつ予め粘度調整した樹脂はその気孔に侵入し
て閉塞することもないからして本来有している気孔の良
好な作用もそのまま維持することができる。
得るためのドレッシング材の要素としては粒度の他にそ
の材質、結合度も微妙に関係しており、その選定如何に
よっては、ダイヤモンド粒子をも破砕し、脱落させ、い
たずらに内周刃の寿命を短命化するだけに終わってしま
うのは過度のドレッシング時の結果と同様である。従っ
て、あまたの砥粒材質の中より砥粒そのものの硬度が行
き過ぎないように、内周刃の砥粒であるダイヤモンドの
その硬度(ヌープ硬度)の数分の一に相当するアランダ
ム(人造コランダム)でその結合度は同様の理由で、J
IS規格によるところの「軟質」「中」「硬質」の内の
「軟質」でH、J又はLと表示されるところの、いわば
結合度の弱い砥石を選定することにより、内周刃の目的
に見合ったドレッシング効果を容易に得ることができ
る。
質としては熱硬化性樹脂である2液混合型エポキシ樹脂
を選定し、エポキシ樹脂主剤に対し規定通りの硬化剤と
増量剤としての安価な滑石(タルク)を所定量混合す
る。このエポキシ樹脂混合物のその体積にして7%に相
当する体積分のホワイトランダムの材質で粒度#600
の結合度Jのドレッシングスティックで使用済みの端材
を最大径にして0.8mm以下に破砕したものを撹拌、
混合する。(尚、ドレッシングスティックの使用済み端
材とは、通常インゴットよりのウエハ切断に関し、その
内周刃のドレッシングにはスティック状のものが使用さ
れ、その使用済みのものは1mm前後のピッチで切れ目
が入り破砕し易いという他、本来廃棄されるものの再利
用という利点もある) この時、上記のエポキシ樹脂混合物はその使用時に粘度
が推定十数万cp以上あると思われ、焼成方法により形
成された砥石(ドレッシング部材)の特徴である元々存
在する気孔はエポキシ樹脂混合物の粘度が高いことより
その気孔内に侵入(浸透)することなく、気孔が本来も
っている良好な作用はそのまま維持できる。又、この時
の破砕方法はラフなものでもよく、もとより同じ粒径に
破砕できるわけではないが0.8mm以下に粉砕されて
いればより細かい粒径のものを含んでいたとしても実用
上は何等支障ない。
合物を例えば口径100φのウエハを対象にして、予め
ウエハキャリアのウエハの保持ピッチ及びウエハ外形に
沿って溝の形成してある治具の溝に充填し、ウエハキャ
リアごとウエハ外周の一部をエポキシ樹脂混合物に挿入
し、加熱硬化後に治具より離脱させ、ウエハ切り終わり
部でウエハの外周の一部分にドレッシング材を含む補強
部を形成することができる。
式に一枚切断する毎に補強部も完全に2つに切断される
ことになり切断毎にその劣化に見合ったドレッシングが
されていることになり、切断を常に最良の状態で行うこ
とが可能である。尚、上記例はウエハ口径100φのも
のを対象にしたが、例えば125φの場合は本来ウエハ
切断毎の内周刃の劣化は原理的にウエハ面積に比例する
からして、ウエハの外周の一部分の補強部大きさ(弧
長)は面積比的にすべきものであるが、実際は加工上の
問題もあって口径比的であり、このような場合は補強部
に対しての砥石の混合割合を変更するか、又はより低い
番手の砥石を混合する等の手段で目的に見合ったドレッ
シング効果を容易に達成することができる。
導体ウエハを、内周刃式スライサーで2分割切断する際
の切断の劣化に見合ったドレッシング方法は、その切断
に当たり予めウエハの切り終わり相当部に形成又は接着
されている補強部材に請求項1に記載の所要のサイズよ
りなる砥粒を焼成等して形成した砥石を,改めて一定サ
イズ以下に破砕混合し、且つその破砕される砥石は請求
項1に記載の所要の材質の、結合度等が規定された砥石
であることによって、その砥石の本来持っている気孔
(空間)等の破砕前の本来の性状は何ら変化することな
くそのまま活かされているため、その砥石の混合された
補強部材を切断することによりウエハ2分割切断という
特異な加工形態に対しても目的とするドレッシング効果
を十分達成することができ、その生産性及び加工精度の
向上の目的も十分達成することができる。
ウエハを示し、(a)は正面図、(b)は(X)−
(X)線に沿える断面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 表裏に拡散層を有する半導体ウエハを内
周刃式スライサーで枚葉式にその厚さ方向の中央部より
2分割に切断する時にウエハ切り終わり部に形成又は接
着した補強部材を切断する場合の内周刃のドレッシング
方法において、砥粒#320〜#800の中より選ばれた番手の砥粒の
材質がアランダムで、樹脂又はガラス質の結合材を焼成
してその砥粒の結合度がJIS規格で「軟質」と表現さ
れるH、J、L規格のいずれかである砥石を最大径にし
て0.8mm以下に破砕し、体積にして4%〜20%熱
硬化性樹脂に混入し、硬化形成した混合材質よりなる補
強部材をウエハ切断と共に切断することにより 内周刃を
ドレッシングする方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9159708A JP2992250B2 (ja) | 1997-06-17 | 1997-06-17 | 半導体ウエハ切断装置における内周刃のドレッシング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1110538A JPH1110538A (ja) | 1999-01-19 |
JP2992250B2 true JP2992250B2 (ja) | 1999-12-20 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP9159708A Expired - Fee Related JP2992250B2 (ja) | 1997-06-17 | 1997-06-17 | 半導体ウエハ切断装置における内周刃のドレッシング方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1035113C (zh) * | 1992-06-20 | 1997-06-11 | 中国科学院长春应用化学研究所 | 热塑性聚酰亚胺复合材料的制备方法 |
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1997
- 1997-06-17 JP JP9159708A patent/JP2992250B2/ja not_active Expired - Fee Related
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