JP2989123B2 - 折畳み刃物 - Google Patents

折畳み刃物

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JP2989123B2 JP7160084A JP16008495A JP2989123B2 JP 2989123 B2 JP2989123 B2 JP 2989123B2 JP 7160084 A JP7160084 A JP 7160084A JP 16008495 A JP16008495 A JP 16008495A JP 2989123 B2 JP2989123 B2 JP 2989123B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、刃体の回動が容易な
折畳み刃物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の折畳み刃物としては、例えば、図
13および図14に示すような折畳みナイフ51があっ
た。この折畳みナイフ51は、刃体52の基部を柄53
の左右の側板54、54間に挿入し、その後、リベット
55を刃体52と左右の側板54、54とを貫通する孔
56、57、57に挿入してかしめることにより、刃体
52と柄53とは、リベット55を中心として回動可能
に連結されている。そして、この左右の側板54、54
の互いに向かい合う面には、リベット55の周囲に、そ
のリベット55と同心の円盤状の段部58が形成されて
いる。したがって、刃体52は、左右の側板54、54
とは、その回動中心となるリベット55の周囲の段部5
8で接触することとなるので、回動時の刃体52と左右
の側板54、54との滑り抵抗により発生するモーメン
トは小さくなり、その回動を容易にしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、刃体52の
回動を容易にするためには、段部58の直径を小さくす
ればよいわけであるが、段部58の直径を小さくする
と、刃体52を柄53から引き出したとき(図13参
照)、その刃体52がぐらつき易くなるという欠点があ
る。一方、この段部58の直径を大きくすると、刃体5
2のぐらつきは無くなるも、刃体52と左右の側板5
4、54との接触面積が増えて、刃体52の回動が重く
なるという問題があり、さらなる改良が望まれていた。
【0004】この発明は、上記した従来の欠点を解決す
るためになされたものであり、その目的とするところ
は、刃体を柄から引き出したときの刃体のぐらつきを抑
えつつ、刃体の回動が円滑で容易な折畳み刃物を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明に係る折畳み刃
物は、前記目的を達成するために、次の構成からなる。
すなわち、刃体と柄とを備えており、前記刃体は、前記
柄の左右の側板間に折畳まれるように、前記刃体と前記
柄との各々の一方側に位置する支点軸によって前記柄に
対して回動可能に連結され、かつ、前記左右の側板の互
いに向かい合う面の前記支点軸の周囲に段部が形成され
ている。ここで、前記段部は、その段部の外側の面より
も高くなった複数の凸部部分と、それらの凸部部分の間
にあって、前記段部の外側の面よりも低くなった凹部部
分とからなる。そして、前記複数の凸部部分は、前記支
点軸の回りに点在位置しており、それらの凸部部分の間
にある前記凹部部分は、互いに通じており、かつ、前記
段部の外側に通じると共に前記支点軸に通じていること
が特徴となっている。
【0006】また、ここで、前記段部は、その段部の外
側の面よりも高くなって、前記支点軸を囲む2重以上の
重なりの囲いとなるように形成されている複数の凸部部
分と、それらの凸部部分の間にある凹部部分と、最内周
に位置する前記凸部部分の内側にある凹部部分とからな
っていてもよい。
【0007】また、ここで、前記段部は、その段部の外
側の面よりも高くなって、前記支点軸を囲む2重以上の
重なりの囲いとなるように形成されている複数の凸部部
分と、それらの凸部部分の間にある凹部部分とからな
り、前記複数の凸部部分は、少なくとも最内周に位置す
る凸部部分が、その囲いを部分的に解く抜け部を有して
いてもよい。
【0008】また、前記複数の凸部部分は、全てが、そ
の囲いを部分的に解く抜け部を有していてもよい。
【0009】また、前記抜け部は、隣合う囲いを形成す
る凸部部分では、相互にずれた位置にあることが望まし
い。
【0010】また、前記凸部部分は、前記刃体と、ほぼ
点接触または線接触するように形成されていることが望
ましい。
【0011】
【作用】請求項1に記載された折畳み刃物においては、
刃体は、支点軸を囲む段部の凸部部分と接触して回動
し、凹部部分には接触しない。このため、段部の凹部部
分の面積分だけ、刃体と段部との接触面積が小さくな
り、刃体は、円滑かつ容易に回動する。そして、凹部部
分は、互いに通じており、かつ、段部の外側に通じると
共に支点軸に通じているので、折畳み刃物を組み付けた
後、凹部部分に潤滑剤を供給する場合、段部の外側から
の供給が容易であり、その供給された潤滑剤は、支点軸
にも到達する。しかも、その凹部部分は、段部の外側の
面よりも低いので、潤滑剤は、外側に流れ出にくい。
【0012】請求項2に記載された折畳み刃物において
は、刃体は、支点軸を囲む段部の凸部部分と接触して回
動し、凹部部分や他の凹部部分には接触しない。このた
め、段部の凹部部分の面積分だけ、刃体と段部との接触
面積が小さくなり、刃体は、円滑かつ容易に回動する。
さらに、凹部部分に潤滑剤を供給すると、その凹部部分
は、囲いを形成する複数の凸部部分間に位置し、また、
最内周の凸部部分と支点軸との間に位置するので、潤滑
剤は、その凸部部分および支点軸に阻まれて流れ出にく
くなる。
【0013】請求項3に記載された折畳み刃物において
は、刃体は、支点軸を囲む段部の凸部部分と接触して回
動し、凹部部分には接触しない。このため、段部の凹部
部分の面積分だけ、刃体と段部との接触面積が小さくな
り、刃体は、円滑かつ容易に回動する。さらに、凹部部
分は、最内周に位置する凸部部分の抜け部を通して支点
軸に通じており、前記凹部部分に潤滑剤を供給すると、
その潤滑剤は、支点軸にも到達する。
【0014】請求項4に記載された折畳み刃物において
は、凹部部分は、凸部部分に形成した抜け部を通して互
いに通じており、かつ、前記段部の外側に通じると共に
前記支点軸に通じる。折畳み刃物を組み付けた後、凹部
部分に潤滑剤を供給する場合、最外周に位置する凸部部
分の抜け部を通して、段部の外側から供給が容易であ
り、その供給された潤滑剤は、支点軸にも到達する。
【0015】請求項5に記載された折畳み刃物において
は、凹部部分に潤滑剤を供給すると、その潤滑剤は、凸
部部分の抜け部を順次通って段部の外側に流れ出ようと
しても、その抜け部の形成された凸部部分のさらに外側
に位置する凸部部分に阻まれることになり、容易には段
部の外側に流れ出ない。
【0016】請求項に記載された折畳み刃物において
は、刃体は、凸部部分とほぼ点接触または線接触し、両
者の接触面積は、より小さくなる。
【0017】
【実施例】以下、この発明に係る折畳み刃物を図面に基
づいて説明する。
【0018】図1ないし図6は、本発明に係る折畳み刃
物を、ポケットナイフとかフォールディングナイフとか
呼ばれるナイフに具体化した第一実施例を示す。この折
畳みナイフ1は、刃体2と柄3とを備えており、その刃
体2は、柄3に対して、各々の一方側に位置し両者を貫
く支点軸としてのリベット4によって回動可能に連結さ
れている。刃体2の後方側には、前記リベット4が挿入
される孔5が形成されており、その孔5の上方には、ア
ングル状に切り欠かれたロック溝部6が形成されてい
る。また、柄3は、左右の側板7、7と、これら側板
7、7の後方側において、両側板7、7間に介装された
スペーサ8とからなる。このスペーサ8は、側板7、7
間に刃体2が折畳まれるよう、側板7、7間の隙間を一
定の距離に保つ。そして、この柄3の前方側の左右の側
板7、7には、前記リベット4が挿入される孔9が形成
されている。さらに、これら左右の側板7、7には、図
4に示すように孔9より後方上部に、後述の背金10の
支点軸となるリベット11が挿入される孔12が形成さ
れており、また、その孔12の後方に位置する上面部に
は、半円形の凹部13が形成されている。また、スペー
サ8の前方部には、後方に向かって延びる溝14が形成
されており、後述のスプリング15が挿入される。
【0019】背金10は、左右の側板7、7間の寸法よ
り若干小さい厚みの板材から製作されており、前後に長
く、前方部には、刃体2のロック溝部6とちょうど嵌合
して掛かり合う下向きの凸部16が形成されている。ま
た、背金10の中央部には、前記リベット11が挿入さ
れる孔17およびその下方に凸部18が、さらに後方部
には、組み付けたとき前記側板7、7の凹部13まで延
びるレバー部19が形成されている。そして、この背金
10は、リベット11により左右の側板7、7間に回動
可能にかしめられている。
【0020】スプリング15は、バネ性を有する線材を
くの字形状に曲げて成形したものであり、その一端がス
ペーサ8の溝14に差し入れられて、他端が背金10の
レバー部19に下方から当接し、図3の反時計回り方向
に背金10を付勢する。また、このスプリング15は、
背金10の凸部18によって抜け止めされている。
【0021】以上の構成から、周知のように、柄3から
刃体2を引きだした状態(図1、図3参照)では、背金
10の凸部16が刃体2のロック溝部6に嵌まり込み、
刃体2はロックされる。そして、スプリング15の付勢
力に抗して、背金10のレバー部19を下方に押すと、
背金10の凸部16が刃体2の凹部6から抜け出て、刃
体2のロックは、解除される。この状態で刃体2をリベ
ット4を支点軸として反時計回り方向に回動させて折畳
めば、刃体2は、左右の側板7、7間、つまり柄3の中
に収納される。
【0022】ここで、左右の側板7、7の互いに向かい
合う面の支点軸、つまりリベット4の周囲には、例え
ば、そのリベット4と同心の円形をした、段部20が形
成されており、刃体2を回動したとき、刃体2はこの段
部20上を滑ることになる。この段部20は、図5およ
び図6に示すように、その段部20の外側の面21より
も高くなった複数の凸部部分22、22と、それらの凸
部部分22、22の間にある凹部部分23、23および
最内周に位置する凸部部分22の内側にある凹部部分2
3aとからなる。そして、これらの凸部部分22、22
は、例えば、断面矩形形状をしており、リベット4を囲
むように、リベット4と同心の円形からなる囲いを2重
以上の重なり(図示実施例では3重の重なり)で形成し
ている。これら2重以上の重なりの囲いを形成する全て
の凸部部分22、22は、それぞれ均等に4ヶ所で、そ
の囲いを部分的に解く抜け部24、24を有しており、
それらの抜け部24、24は、隣合う囲いを形成する凸
部部分22、22では、その位置を相互にずら¨してあ
る。一方、凹部部分23、23、23aの底面は、段部
20の外側の面21よりも低くなっており、また、抜け
部24、24の底面は、凹部部分23、23、23aの
底面と同一高さとなっている。もちろん、凹部部分2
3、23、23aの底面及び抜け部24、24の底面
は、段部20の外側の面21と同一高さであっても、そ
れより高くてもよい。
【0023】第一実施例の折畳みナイフ1は、このよう
に構成されているので、凹凸が無く平坦な従来の段部に
比べて、例えば、その段部の径が同一であっても、凹部
部分23、23、23aおよび抜け部24、24の面積
分だけ、刃体2と段部20との接触面積を小さくでき
る。したがって、柄3に対する刃体2のぐらつきを抑え
つつ、刃体2の回動を円滑かつ容易にすることができ
る。さらに、凸部部分22、22の頂面に荒シボを付け
れば、刃体2と段部20との実質的な接触面積をより一
層小さくできる。
【0024】また、凹部部分23、23、23aに潤滑
剤を供給すると、その凹部部分23、23は、3重の囲
いとなっている凸部部分22、22間に位置し、また、
その凹部部分23aは、最内周の凸部部分22とリベッ
ト4との間に位置するので、いわゆる油だまり部として
機能し、潤滑剤は、その凸部部分22およびリベット4
に阻まれて流れでにくく、潤滑剤の持ちがよくなる。し
かも、凹部部分23、23、23aの底面は、段部20
の外側の面21よりも低く、潤滑剤は、さらに外側に流
れ出にくくなっている。したがって、刃体2の回動をよ
り容易にすることができる。
【0025】また、リベット4と同心の円形からなる囲
いを3重に形成する凸部部分22、22は、全てそれぞ
れ均等に4ヶ所で、その囲いを部分的に解く抜け部2
4、24を有しているので、凹部部分23、23は、そ
れらの抜け部24、24を通して互いに通じており、か
つ、段部20の外側に通じると共に、凹部部分23aを
介して支点軸つまりリベット4にも通じることになる。
よって、折畳みナイフ1を組み付けた後、凹部部分2
3、23、23aに潤滑剤を供給する場合、最外周に位
置する凸部部分22の抜け部24、24を通して、段部
20の外側から供給することができると共に、その供給
された潤滑剤は、リベット4にも到達することができ
る。したがって、リベット4への潤滑剤の供給が、段部
20の凹部部分23への供給によって容易に可能とな
り、そして、折畳みナイフ1の組み付け後においても、
凹部部分23、23、23aおよびリベット4への潤滑
剤の供給が容易に可能となる。もちろん、折畳みナイフ
1を組み付ける前に、凹部部分23、23、23aに潤
滑剤を予め供給しておいてもよい。
【0026】また、この凹部部分23、23、23aに
供給された潤滑剤は、凸部部分22の抜け部24を順次
通って段部20の外側に流れ出ようとしても、その抜け
部24の形成された凸部部分22のさらに外側に位置す
る凸部部分22に阻まれることになり、容易には段部2
0の外側に流れ出ない。
【0027】図7および図8は、本発明に係る折畳み刃
物としての折畳みナイフの第二実施例を示し、第一実施
例の図5および図6に相当する。この第二実施例の折畳
みナイフにおいては、第一実施例と比較して、段部20
の凸部部分22、22の断面形状および抜け部24、2
4が異なるのみで他は同一である。
【0028】この段部20の凸部部分22、22の断面
形状は、図8に示すように、頂部を半円状にアール付け
した形状をしている。また、抜け部24、24は、図7
に示すように、最内周に位置する凸部部分22および中
間に位置する凸部部分22のみに第一実施例に示す折畳
みナイフ1と同様に形成されており、最外周に位置する
凸部部分22には形成されていない。
【0029】このように構成しても、第一実施例に示す
折畳みナイフ1とほぼ同様の基本的な作用効果を有す
る。ただ、抜け部24は、最外周に位置する凸部部分2
2には形成されていないので、折畳みナイフを組み付け
た後、凹部部分23、23、23aに潤滑剤を供給する
場合、第一実施例に示す折畳みナイフ1と違って、最外
周に位置する凸部部分22の頂部の面を通して供給する
ことになる。また、凸部部分22、22の断面形状の頂
部は、半円状をしており、刃体2とは、ほぼ線接触する
ことになるので、凸部部分22、22と刃体2との接触
面積は、より小さくなる。したがって、刃体2の回動を
より一層円滑かつ容易にすることができる。
【0030】図9および図10は、本発明に係る折畳み
刃物としての折畳みナイフの第三実施例を示し、第一実
施例の図5および図6に相当する。この第三実施例の折
畳みナイフにおいては、第一実施例と比較して、段部2
0の凸部部分22、22の断面形状が異なり、抜け部2
4は有せず、他は同一である。
【0031】この段部20の凸部部分22、22の断面
形状は、図10に示すように、頂部を頂点とする三角形
状をしている。
【0032】このように構成しても、第一実施例に示す
折畳みナイフ1とほぼ同様の基本的な作用効果を有す
る。ただ、抜け部24が形成されていないので、折畳み
ナイフを組み付けた後、凹部部分23、23、23aに
潤滑剤を供給する場合、第一実施例に示す折畳みナイフ
1と違って、最外周に位置する凸部部分22の頂点を通
して供給することになる。そして、その潤滑剤は、内側
に位置する凸部部分22、22の頂点を順次通り、凹部
部分23aを介して支点軸つまりリベット4にも通じる
ことになる。また、凸部部分22、22の断面形状は、
頂部を頂点とする三角形状をしており、刃体2とは、ほ
ぼ線接触することになるので、凸部部分22、22と刃
体2との接触面積は、より小さくなる。したがって、刃
体2の回動をより一層円滑かつ容易にすることができ
る。
【0033】図11および図12は、本発明に係る折畳
み刃物としての折畳みナイフの第四実施例を示し、第一
実施例の図5および図6に相当する。この第四実施例の
折畳みナイフにおいては、第一実施例と比較して、段部
の構造が異なる。
【0034】すなわち、この段部20は、支点軸である
リベット4と同心の円形状の段部であって、その段部2
0の外側の面21よりも一段下がった凹面部25に、そ
の段部20の外側の面21よりも高くなった多数の凸部
部分22、22が図11に示すように、支点軸であるリ
ベット4の回りに点在位置するように形成されている。
この凸部部分22、22の形状は、円柱形状の頂部を半
球状にアール付けした形状をしている。その結果、それ
らの凸部部分22、22間にある凹部部分23、23
は、互いに通じており、かつ、段部20の外側に通じる
と共にリベット4にも通じることとなる。
【0035】このように構成しても、第一実施例に示す
折畳みナイフ1とほぼ同様の基本的な作用効果を有す
る。ただ、凹部部分23、23に潤滑剤を供給した場
合、凸部部分22、22は囲いをなしていないので、第
一実施例に示す折畳みナイフ1ほどは、潤滑剤の持ちは
よくない。また、凸部部分22、22の形状は、円柱形
状の頂部を半球状にアール付けした形状をしており、刃
体2とは、ほぼ点接触することになるので、凸部部分2
2、22と刃体2との接触面積は、より小さくなる。し
たがって、刃体2の回動をさらに円滑かつ容易にするこ
とができる。
【0036】尚、本発明は、上述した実施例に限定され
るわけではなく、その他種々の変更が可能である。例え
ば、段部20は、実施例で示されるような円形状に形成
されるものに限られるわけではなく、円形以外の形状で
あってもよい。
【0037】また、支点軸は、リベット4に代えて、ピ
ンやネジであってもよい。ピンの場合は、左右の側板
7、7の孔9に圧入するか、そのピンの両端をかしめて
組み付けられる。ネジの場合は、左右の側板7、7の孔
9の一方にメネジを切っておくか、別にナットを設け
て、そのネジをねじ込むことにより組み付けられる。
【0038】また、左右の側板7、7とスペーサ8と
は、一体の、例えば、合成樹脂成形品であっても、それ
ら三者は、別体であってもよい。それら三者が別体の場
合は、それらは、リベット、ピン、またはネジ等により
組み付けるか、接着剤により接着する等すればよい。さ
らに、それら三者が別体の場合には、左右の側板7、7
のいずれか一方と支点軸とを一体成形してもよい。
【0039】また、左右の側板7、7の段部20は、側
板7と一体であっても、別体であってもよい。別体の場
合は、段部20は、側板7本体とは材質を異ならせて、
滑りのよい材質を選ぶことが容易となる。
【0040】また、第一ないし第三実施例においては
、凸部部分22、22は、リベット4を囲む2重以上
の重なりの囲いとなるように形成されているが、リベッ
ト4ではなく、その近辺を囲む2重以上の重なりの囲い
であってもよい。
【0041】また、第一ないし第三実施例においては、
段部20の最内周の凸部部分22と孔9との間に凹部部
分23aがあるが、この凹部部分23aは無くてもよ
い。
【0042】また、実施例では、この発明を、刃体がロ
ックされるタイプのナイフに実施した例について述べた
が、そのようなロック機構を備えないタイプのナイフに
も実施することができる。さらに、この発明は、折畳み
ナイフ以外にも、例えば、折畳み鋸等のその他の折畳み
刃物にも実施することができる。
【0043】
【発明の効果】以上、詳述したところから明らかなよう
に、この発明に係る折畳み刃物によれば、次の効果があ
る。
【0044】請求項1に記載された折畳み刃物によれ
ば、従来の刃物と比較して、側板の段部の径が同一であ
っても、刃体と段部との接触面積を小さくできるので、
柄に対する刃体のぐらつきを抑えつつ、刃体の回動を円
滑かつ容易にすることができる。また、折畳み刃物の組
み付け後においても、段部および支点軸への潤滑剤の供
給が容易に可能となり、しかも、その潤滑剤は、外側に
流れ出にくくなっているので、刃体の回動をより容易に
することができる。
【0045】また、請求項2に記載された折畳み刃物に
よれば、従来の刃物と比較して、側板の段部の径が同一
であっても、刃体と段部との接触面積を小さくできるの
で、柄に対する刃体のぐらつきを抑えつつ、刃体の回動
を円滑かつ容易にすることができる。さらに、段部の凹
部部分に供給される潤滑剤は、凸部部分および支点軸に
阻まれて持ちがよいので、刃体の回動をより一層円滑か
つ容易にすることができる。
【0046】また、請求項3に記載された折畳み刃物に
よれば、従来の刃物と比較して、側板の段部の径が同一
であっても、刃体と段部との接触面積を小さくできるの
で、柄に対する刃体のぐらつきを抑えつつ、刃体の回動
を円滑かつ容易にすることができる。さらに、支点軸へ
の潤滑剤の供給が、段部の凹部部分への供給によって容
易に可能となる。
【0047】また、請求項4に記載された折畳み刃物に
よれば、折畳み刃物の組み付け後においても、段部およ
び支点軸への潤滑剤の供給が容易に可能となる。
【0048】また、請求項5に記載された折畳み刃物に
よれば、折畳み刃物の組み付け後においても、段部およ
び支点軸への潤滑剤の供給が容易に可能となるうえに、
潤滑剤が段部外に流れ出にくく持ちがよいので、刃体の
回動をより一層円滑かつ容易にすることができる。
【0049】請求項に記載された折畳み刃物によれ
ば、段部の凸部部分と刃体との接触面積は、より小さく
なるので、刃体の回動をさらに円滑かつ容易にすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る折畳み刃物の第一実施例の正面
図である。
【図2】図1におけるA−A線による拡大断面図であ
る。
【図3】この発明に係る折畳み刃物の第一実施例の縦断
面図である。
【図4】同じく柄のみの縦断面図である。
【図5】図4におけるB部の部分拡大図である。
【図6】図5におけるC−C線による断面図である。
【図7】この発明に係る折畳み刃物の第二実施例の図5
に相当する図である。
【図8】図7におけるD−D線による断面図である。
【図9】この発明に係る折畳み刃物の第三実施例の図5
に相当する図である。
【図10】図9におけるE−E線による断面図である。
【図11】この発明に係る折畳み刃物の第四実施例の図
5に相当する図である。
【図12】図11におけるF−F線による断面図であ
る。
【図13】従来の折畳み刃物の正面図である。
【図14】図13におけるG−G線による拡大断面図で
ある。
【符号の説明】
1 折畳みナイフ(折畳み刃物) 2 刃体 3 柄 4 リベット(支
点軸) 7 側板 20 段部 21 段部の外側の面 22 凸部部分 23 凹部部分 23a 凹部部分 24 抜け部

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 刃体と柄とを備えており、前記刃体は、
    前記柄の左右の側板間に折畳まれるように、前記刃体と
    前記柄との各々の一方側に位置する支点軸によって前記
    柄に対して回動可能に連結され、かつ、前記左右の側板
    の互いに向かい合う面の前記支点軸の周囲に段部が形成
    されている折畳み刃物において、 前記段部は、その段部の外側の面よりも高くなった複数
    の凸部部分と、それらの凸部部分の間にあって、前記段
    部の外側の面よりも低くなった凹部部分とからなり、 前記複数の凸部部分は、前記支点軸の回りに点在位置し
    ており、それらの凸部部分の間にある前記凹部部分は、
    互いに通じており、かつ、前記段部の外側に通じると共
    に前記支点軸に通じてい ることを特徴とする折畳み刃
    物。
  2. 【請求項2】 刃体と柄とを備えており、前記刃体は、
    前記柄の左右の側板間に折畳まれるように、前記刃体と
    前記柄との各々の一方側に位置する支点軸によって前記
    柄に対して回動可能に連結され、かつ、前記左右の側板
    の互いに向かい合う面の前記支点軸の周囲に段部が形成
    されている折畳み刃物において、 前記段部は、その段部の外側の面よりも高くなって、前
    記支点軸を囲む2重以上の重なりの囲いとなるように形
    成されている複数の凸部部分と、それらの凸部部分の間
    にある凹部部分と、最内周に位置する前記凸部部分の内
    側にある凹部部分とからなることを特徴とする折畳み刃
    物。
  3. 【請求項3】 刃体と柄とを備えており、前記刃体は、
    前記柄の左右の側板間に折畳まれるように、前記刃体と
    前記柄との各々の一方側に位置する支点軸によって前記
    柄に対して回動可能に連結され、かつ、前記左右の側板
    の互いに向かい合う面の前記支点軸の周囲に段部が形成
    されている折畳み刃物において、 前記段部は、その段部の外側の面よりも高くなって、前
    記支点軸を囲む2重以上の重なりの囲いとなるように形
    成されている複数の凸部部分と、それらの凸部部分の間
    にある凹部部分とからなり、 前記複数の凸部部分は、少なくとも最内周に位置する凸
    部部分が、その囲いを部分的に解く抜け部を有すること
    を特徴とする折畳み刃物。
  4. 【請求項4】 前記複数の凸部部分は、全てが、その囲
    いを部分的に解く抜け部を有することを特徴とする請求
    項3に記載の折畳み刃物。
  5. 【請求項5】 前記抜け部は、隣合う囲いを形成する凸
    部部分では、相互にずれた位置にあることを特徴とする
    請求項4に記載の折畳み刃物。
  6. 【請求項6】 前記凸部部分は、前記刃体と、ほぼ点接
    触または線接触するように形成されていることを特徴と
    する請求項1ないしのいずれか1項に記載の折畳み刃
    物。
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