JP2989007B2 - N―置換ケテンイミン活性化物質を用いるアミノ酸チオヒダントインの生成方法 - Google Patents

N―置換ケテンイミン活性化物質を用いるアミノ酸チオヒダントインの生成方法

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Description

【発明の詳細な説明】 1.発明の技術分野 本発明はアミノ酸カルボキシル基のケテンイミン活性
化物質を介してアミノ酸チオヒダントインを生成するた
めの方法および固体支持体に関するものである。
2.参考文献 グリーン・ティ、有機合成における保護基、ジョン・
ウィリイ,ニューヨーク.154頁(1981)。
ホーク・ディ・エイチら、アナリティカル・バイオケ
ミストリィ、166、298頁(1987)。
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析において:最近の方法論(ボウン・エイ・エス著)、
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著)、25巻、369頁、アカデミック・プレス(1972)。
タール・ジイ・イー、イン・メソッズ・イン・プロテ
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ウッドマンら、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケ
ミストリイ、38:4288(1973)。
ウッドワード・アール・ビイら、テトラヘドロン、付
録7号、415−440頁。
3.発明の背景 C−末端ペプチドシ−ケンシングに使用するため、あ
るいはC−末端シーケンシング方法のための標準をつく
る際に使用するため、アミノ酸チオヒダントイン(TH)
を生成するための種々の方法が行われてきた。ひとつの
一般的方法では、アミノ酸(またはペプチド)は、無水
酢酸のような無水物を用いて、チオシアネート(ITC)
塩または酸の存在で、カルボキシル末端で活性化され、
C−末端ITC中間体を経てC−末端ペプチジル−THを生
成する(スターク、1972)。このペプチジル−THは開裂
して短くなったペプチドとC−末端アミノ酸THを生成す
ることができ、これは、例えば、高圧液体クロマトグラ
フィー(HPLC)によって同定することができる。この方
法でのカップリング条件は代表的には60〜70℃で約90分
を必要とし(メウス)、ペプチドにおいてアミノ酸側鎖
の分解に導かれる場合が多い。例えば、セリンとスレオ
ニンの側鎖水酸基を無水物によって攻撃されるので、水
酸基の保護が必要である。
より穏和な条件下に行うことができるチオヒダントイ
ン生成方法は本発明者と共同実験者によって記載されて
いる(ホーク)。試薬としてトリメチルシリルイソチオ
シアネート(TMSITC)を使用して、15分間50℃にて無水
酢酸を用いてペプチドを活性化し、続いてさらに30分間
50℃にてTMSITCを用いる反応によってTH生成が行われ
た。穏和な反応条件にもかかわらず、この方法は反応性
の高い無水物活性化剤にペプチドがさらされて、望まし
くない側鎖反応の原因となる。
4.発明の概要 本発明の目的のひとつは比較的穏和な反応条件下にア
ミノ酸チオヒダントインを生成するための方法を提供す
ることである。
本発明の方法において、N−保護アミノ酸をケテンイ
ミンと反応させて活性化し、アミノ酸の対応する活性化
エステルを生成し、この活性化エステルをシリルイソチ
オシアネートまたはピリジニウムチオシアネートと反応
させて、所望のアミノ酸チオヒダントインを生成する。
ケテンイミンは好ましくは、N−置換イソキサゾリウ
ム、例えばウッドワード試薬K(WRK)または関連する
2−アルキル−5′−アルキルまたはアリールイソキサ
ゾリウム化合物を、アミノ酸の存在で塩基と処理して生
成される。シリルイソチオシアネートは好ましくはトリ
アルキルシリルイソチオシアネート、例えばトリメチル
−シリルイソチオシアネート(TMSITC)である。
1実施例において、ケテンイミンは固体支持体上に誘
導され、固定化試薬システムにおいてアミノ酸またはペ
プチジルTHを生成することができる。支持体は好ましく
は、使用直前に、N−置換イソキサゾリウムを用いて誘
導された固相支持体を塩基処理することによって生成さ
れる。
本方法はC−末端ペプチドシーケンシングのために応
用できる。ここではケテンイミンと反応するN−保護ア
ミノ酸はペプチドのC−末端残基であり、ペプチドのN
−末端カルボキシル基にて活性化エステルを生成する。
活性化エステルはイソチオシアネートと接触し、対応す
るC−末端ペプチジルチオヒダントイン(TH)を生成す
る。ペプチジルTHは分解して残基ペプチドからC−末端
アミノ酸チオヒダントインを脱離する。得られたペプチ
ジルTHは分解して残基ペプチドからC−末端アミノ酸TH
を脱離する、このアミノ酸THを単離し同定する。
他の観点では、本発明は、本発明に使用するため、N
−置換イソキサゾリウム化合物またはケテンイミン化合
物を用いて誘導された固相支持体を含む。
本発明のこれらおよび他の目的および特徴は本発明の
次の詳細な説明を、添付する図面と合わせて読むとき一
層完全に明らかになるだろう。
図面の簡単な説明 図1は、N−置換イソキサゾリウム化合物(I)を中
間体(II)を介して、塩基の存在で対応するケテンイミ
ン(III)に転換する工程を示す図であり; 図2は、N−保護アミノ酸(IV)と図1のケテンイミ
ン(III)を反応させて、活性化アミノ酸エステル(V
I)、および可能な反応中間体(V)を生成する工程を
示す図であり; 図3は、トリメチルシリルイソチオシアネート(TMSI
TC)(VII)と活性化アミノ酸エステル(VI)を反応さ
せて、対応するアミノアシルITC(X)を生成し、このI
TCを転位させてアミノ酸TH(XII)を生成する工程を示
す図である。
図4はイソキサゾールを用いてアルキル化基(XIV)
を有する固体支持体を誘導するための工程を示す図であ
り; 図5は固体支持体(XV)上に誘導された固定化フェニ
ルイソキサゾリウム化合物を転換して、ケテンイミン基
を持つ対応する支持体(XVI)を生成する工程を示す図
であり; 図6はペプチドと図5の活性化支持体(XVI)およびT
MSITCと反応させてペプチジルTH(XXI)を生成する工程
を示す図であり; 図7はカチオン交換樹脂によってペプチジルTHを分解
して、残りのペプチドを樹脂支持体に保持する工程を示
す図であり; 図8はオキシム基を用いて誘導された固体支持体によ
ってペプチジルTHを分解して、次いで樹脂支持体から残
りのペプチドを加水分解により脱離する工程を示す図で
あり; 図9は本発明によるC−末端シーケンシング操作での
工程を示す図である。
発明の詳細な説明 A.溶液相におけるアミノ酸チオヒダントイン生成 このセクションは(i)反応性ケテンイミンを生成
し、(ii)N−保護アミノ酸またはペプチドをケテンイ
ミンを用いて活性化し、そして(iii)活性化したアミ
ノ酸またはペプチドをシリルまたはイソチオシアネート
(ITC)またはピリジニウムチオシアネートと反応させ
て所望のアミノ酸またはペプチジルチオヒダントイン
(TH)を生成する際に含まれる溶液相反応を記載するも
のである。
図1は本発明において使用するため反応性N−置換ケ
テンイミンを生成するための好適な方法のひとつを示す
図である。この反応はN−置換イソキサゾリウム化合物
を、既に記載された(ウッドワード)塩基、例えば(R3
N)の存在で開環によって相当するケテンイミン化合物
に転換することを含む。この反応は図に示した中間体
(II)を介して行われるらしい。
R2(N−置換)基はメチル、エチル、t−ブチルまた
は同様のアルキル基またはフェニル、置換フェニルまた
は関連するアリール基である。化合物はN−置換されな
ければならない、即ち、所望のケテンイミンを与えるよ
うに、R2は水素ではない。ケテンイミンに転換するよう
に、イソキサゾリウム化合物の3−位は水素でなければ
ならない。5−位はフェニル、置換フェニル、例えばス
ルホフェニル(ウッドワード試薬K)、またはアルキ
ル、例えばメチル(ウッドワード試薬L)である。即
ち、5′−置換基はアルキルまたはアリールである。4
−位はアルキル基、例えばメチルで置換される。しか
し、4−位と5−位の両方が置換されるならば、例え
ば、R5がフェニルでありR4がメチルである場合、変則的
効果が得られるかも知れない(ウッドマン)。
N−置換イソキサゾリウム化合物のひとつの好ましい
クラスは2−アルキル−5′−アルキルイソキサゾリウ
ム塩、例えば2−t−ブチル、5′−メチルイソキサゾ
リウム(ウッドワード試薬LまたはWRL)、または2−
アルキル−5′−アリールイソキサゾリウム塩、例えば
2−エチル5′−フェニルイソキサゾリウムスルホネー
ト(ウッドワード試薬KまたはWRK)を含む。これらの
化合物の幾つかは市販品として入手でき、あるいは公知
の方法(ウッドワード)によって調製することができ
る。WRK中のスルホネート基は化合物双極性イオンをつ
くり、溶解性を高める。その不安定性のため、ケテンイ
ミンは、以下に述べるように、N−保護アミノ酸または
ペプチドの存在で生成させることが好ましい。
ケテンイミンとN−保護アミン酸との反応は図2に示
される。アミノ酸上(またはペプチド上)の保護基Pは
1個の、例えばFMOC(フルオレニルメトキシカルボニ
ル)、t−BOC(t−ブチルオキシカルボニル)、t−B
u(t−ブチル)、またはMtrである。このような保護基
は市販品として入手でき(例えば、アルドリッチ・ケミ
カル社)、または公知の方法(グリーン)によって容易
に合成することができる。Ser,Thr,Asp,Gluをt−Buに
よって;Lysをt−BOCによって;そしてArgをMtrによっ
て保護することができる。エノールエステル生成後で、
ITC化合物との反応前に、所望により、選ばれた保護基
を除去することができる。N−保護基はチオヒダントイ
ン生成後に除去する。
活性化反応は代表的には無水の非求核溶媒、例えばN
−保護アミノ酸を含有する無水アセトニトリル(MeCN)
中で行われ、アミノ酸カルボキシル基を確保するために
十分な塩基が脱プロトンされる。この溶液に各1当量の
イソキサゾリウム塩および第3アミン、例えば、ジイソ
プロピルエチルアミン(DIPEA)を添加する。次に均一
な溶液が得られるまで、溶液を室温で数時間撹拌し、図
2に示すように、アミノ酸−WRK−活性化エステル(V
I)を生成する。活性化エステルが生成した後、溶液を
濃縮し乾燥する。
活性化エステルを無水の非求核溶媒、例えば、塩化メ
チレン(CH2Cl2)に再懸濁させて、僅かに過剰モルの選
択されたイソチオシアネート(またはチオシアネート)
を添加し、図3に示した環化とチオヒダントイン生成に
導く。反応混合物を室温で撹拌する。反応の進行は幾つ
かの既知の手段のいずれか、例えば薄層クロマトグラフ
ィーまたはHPLCによって追跡することができる。
生成物のチオヒダントインは幾つかの既知の方法のひ
とつ、例えばシリカゲルクロマトグラフィーHPLCによっ
て精製することができる。N−保護基は標準方法(グリ
ーン)によって除去することができる。例えば、Fmoc−
Ileチオヒダントインはカラムクロマトグラフィーおよ
び塩化メチレン:メタノール溶媒の混合物(9:1CH2Cl2:
MeOH)を用いて溶出するシリカゲルによって精製するこ
とができる。FMOC基はアセトニトリル中20%のピペリジ
ンと反応させて除去することができ、カラムクロマトグ
ラフィーと再結晶の後、適度の収率を与える。
本方法において有効であることが見出された反応性チ
オシアネートまたはイソチオシアネート化合物はシリル
イソチオシアネートおよびピリジニウムイソチオシアネ
ートである。好ましいシリルイソチオシアネートはトリ
アルキルシリルイソチオシアネート、例えばトリメチル
シリルイソチオシアネート(TMSITC)である。シリルIT
Cは金属ITC塩よりも反応性の求核分子であり、これはSi
−N結合の分極能に原因があるようだ。ピリジニウムチ
オシアネート化合物の反応性は求核アシル化触媒(マー
チ)として働くピリジンの反応性に一部は起因するのか
も知れない。
本方法において金属イソチオシアネート(即ち、カリ
ウム−、ナトリウム−、または鉛−イソチオシアネー
ト)およびアンモニウムイソチオシアネート(TC)の反
応性について試験したが、チオヒダントイン生成にはあ
まり有効でなかった。
溶媒の極性はTH生成反応(即ち、図2に示した一連の
工程)において決定的役割を演じることも見出された。
一般に、CH2Cl2よりも大きい極性をもつ溶媒中で行われ
る環化反応はあまり良く働かない。例えば、N−メチル
ピロリジン(NMP)またはジメチルホルムアミド(DMF)
中で行われるTH生成反応は測定可能な分量のTH生成物を
生成しなかった。
図2および3は、反応性ケテンイミン(図2)との反
応および所望のアミノ酸THを生成する活性化エステルと
シリルITCとの反応によって活性化アミノ酸エステルを
生成するための可能な反応機構を示すものである。図2
を参照すると、ケテンイミン(III)の中央の炭素はN
−保護アミノ酸カルボキシレートによって攻撃され、仮
定の中間体(V)を経て転位し、アミノ酸エノールエス
テルVIを生成する。
TH生成の提案された結果を図3に示す。エノールエス
テルVIはITC(VII)によって攻撃され、化合物VIIIおよ
びアミノアシルイソチオシアネート(IC)を生成する。
アミノ酸の窒素はチオカーボネートの炭素(X)を攻撃
して、一層安定なTH進行(実施例1)に平衡させる仮定
された中間体のN−保護アミノアシルチオヒダントイン
(XI)を生成し、所望のアミノ酸TH(XIII)を生成す
る。ここで、使用した反応条件はアミノ酸側鎖保護を必
要としないので、したがって側鎖脱保護の追加の工程な
しでアミノ酸THを生成することができる。
別の特徴では、前記溶液相の方法はN−保護ペプチド
のC−末端アミノ酸チオヒダントインを形成する際に使
用することができる。この反応では、残りのペプチド
(そのC−末端残基が少ないペプチドをN−保護した)
は上記反応でのN−保護基Pと置換する。
B.固相上のアミノ酸チオヒダントイン生成 このセクションは、(i)固体支持体上に反応性ケテ
ンイミンを生成し、(ii)活性化した支持体と反応させ
て、N−保護アミノ酸またはペプチドを活性化し、そし
て(iii)支持体上の活性化アミノ酸またはペプチドと
シリルITCまたはピリジンチオシアネートと反応させて
所望のアミノ酸またはペプチジル(TH)を生成する際に
含まれる固相反応を記載する。
図4はN−置換フェニルイソキサゾリウム塩を用いて
誘導された固体支持体を形成するためのカッリング反応
を示す。支持体は適当な化学基を用いて誘導された粒子
ビーズ、または膜支持体またはこれらに類似するもので
あることができる。ビーズまたは膜支持体物質、例えば
ガラス、またはポリマー物質、例えばアミン、カルボキ
シル、および水酸基のような反応性化学基を有するナイ
ロン、ポリスチレン、ポリエチレン、テフロン(登録商
標)は、市販品として入手することができる。
図4の固体支持体(XIV)は、表面アミン基を有する
Sで示された粒子ビーズまたはこれに類似するものであ
る。
ビーズは、図4の右側に示される化合物のような、イ
ソキサゾールと支持体を反応させてN−置換イソキサゾ
リウム化合物と共に誘導される。反応は適当な溶媒、例
えばアセトニトリル中で行われる。銀イオン(Ag+)は
反応を助けるように含ませることができる。従来のアル
キル化反応の条件が用いられる。誘導された支持体は図
4の(XV)で示される。
支持体は塩基で処理して活性化され、図5に示したよ
うに、支持体上に反応性ケテンイミン基を生成する。活
性化反応は好ましくは、上記のように、N−保護アミノ
酸の存在で行われ、図2の下部に示した活性化アミノ酸
エノールエステルを生成するが、この場合に活性化アミ
ノ酸は固体支持体にカップルされる。
支持体と結合したアミノ酸エノールエステルを、例え
ば塩化メチレンを用いて洗浄し、結合していない反応
物、および乾燥した粒子を除去する。乾燥した支持体は
適当な試薬、例えばTMSITCの溶液に懸濁し、懸濁液は溶
液中に対応するアミノ酸THを生成するように反応させ
る。図3を参照すると、ITC反応が支持体から活性化ア
ミノ酸を放出して、溶液相中で続いて環化してアミノ酸
THに導くことが認識されるだろう。ケテンイミン部分の
副産物は支持体上に保持し、アミノ酸THおよびITC試薬
の生成物は溶液相中にある。アミノ酸チオヒダントイン
は、セクションAに示したように、標準方法によって他
の溶液相成分から精製することができる。
固相方法(固定化試薬)を用いてN−保護ペプチドの
C−末端アミノ酸THを生成し、N−保護ペプチドを上記
反応方法でN−保護アミノ酸と置換する。図6はRn側鎖
基と共にC−末端アミノ酸をもつN−保護ペプチドから
のペプチジルTH、およびRn-1側鎖をもつC−末端に対し
て終りから2番目のアミノ酸残基を生成する工程を示
す。
図中の上部に示した反応は、好ましくは反応性ケテン
イミンが生成し単一工程でペプチドと反応させる上述の
ような反応の条件下に、n−保護ペプチド(XVII)と活
性化支持体と反応させて行われる。支持体を洗浄後、支
持体に結合したペプチジルエノールエステル(XVIII)
はシリルITCと反応させて、溶液形態(XX)でペプチジ
ルITC化合物を放出し、続く環化によって所望のペプチ
ジルTH(XXI)を生成する。この反応をC−末端シーケ
ンシングに応用することは以下のセクションCに記載す
る。
本方法に使用される誘導された支持体もまた本発明の
一部を形成する。これらはN−置換フェニルイソキサゾ
リウム塩を用いて誘導された固相支持体、および塩基活
性化後に反応性ケテンイミン基を用いて誘導された同じ
支持体を含む。
C.C−末端THの開裂と同定 ひとつの特徴において、本発明の方法はC−末端ペプ
チドシーケンシングのために、(a)上記方法に従って
ペプチジルTHを生成し、そして(b)C−末端アミノ酸
THを脱離し、単離し、同定することによって用いられ
る。
ペプチジルTHからC−末端THを脱離するための種々の
開裂反応が知られている。12N HCl、稀アルカリ(ケン
ナー)、または飽和水性トリエチルアミンを用いた加水
分解による開裂が報告された。これらの開裂反応は70%
までの開裂を生じることが報告されているが、極端なpH
条件がチオヒダントイン開環を導きおよび/またはペプ
チド側鎖を損傷する。さらに最近では、pH8.0でピリジ
ン中でアセトヒドロキサメートを用いて処理する開裂が
報告された(メウス)。この方法は60〜80%までの回収
率のC−末端チオヒダントインを与える(ミラー、198
8)。関連のある方法はアセトニトリル中で第1または
第2アミンと処理することを含む。
代表的には開裂反応は、使用する開裂試薬によって、
室温またはそれよりも高い温度で数分間ないし1時間行
われる。反応の過程は容易に、例えばHPLCによって、チ
オヒダントイン脱離を最適にし、望まない側鎖反応(例
えば、開環)を最小にするために、追跡することができ
る。
好ましい溶液相開裂方法において、ペプチジルTHは10
%プロピルアミンを用いてアセトニトリル中で室温にて
15分間処理する。関連する方法では、ペプチジルチオヒ
ダントインは1mg/mlのジチオトレイトール(DTT)を含
有する水中でテトラ−N−ブチルアンモニウムヒドロキ
シドを用いて開裂された。
また、開裂反応は適当な溶媒中でペプチジルTHと固定
化開裂試薬と接触させて行うことができる。報告された
ひとつの固定化開裂試薬(ヤマシタ)はアルドリッチ
(ミルウォーキー、WI)から入手できるカチオン交換樹
脂アンバーライト(登録商標)IR−120(プロトン化し
た形態)である。図7に示したように、樹脂はペプチジ
ルTH(XXII)の酸触媒加水分解を促進し、所望のアミノ
酸TH(XXIV)および残基ペプチド(XXIII)を生成す
る。代表的には、ペプチジルTH試料を樹脂に添加し(樹
脂1グラムにつき有効な約2mg当量)、混合物を2〜6
時間室温にてインキュベーションする。ペプチド溶液は
代表的には真空によってペプチジルTH生成に使用した溶
媒を除去し、ペプチジルTHを水性媒体に再溶解して調製
される。
残基ペプチドはカチオン交換樹脂に結合し、低いイオ
ン強度の条件下に樹脂を洗浄して、遊離アミノ酸THを残
基ペプチドから分離させる。支持体に結合した残基ペプ
チドを用いて、遊離アミノ酸THは洗浄してあるいは実質
的に精製された形で溶出して得ることができる。残基ペ
プチドは続いてイオン強度またはpHを高くして溶出する
ことにより脱離することができる。
上記のように生成した残基ペプチドおよびアミノ酸TH
は、あるいは必要により、アニオン交換樹脂に通過させ
て、またはクロマトグラフィー、例えばHPLCまたはモレ
キュラーシーブクロマトグラフィーによって、分離する
ことができる。
第2の一般的な実施例では、開裂試薬をペプチジルTH
と反応することができる化学基を用いて誘導し、遊離ア
ミノ酸THを脱離して残基ペプチドを共有結合する。次に
遊離アミノ酸THを洗浄または溶出によって実質的に精製
された形で単離することができ、残基ペプチドはペプチ
ドの加水分解開裂によって支持体から脱離することがで
きる。
例示的な固相開裂試薬は図8に示されるオキシム誘導
固体支持体(XXV)である。この種の支持体試薬はケミ
カル・ダイナミクス(プレインフィールド、NJ)から得
られる。図中のR基はアルキルまたはアリール基、また
はHである。市販品として入手できる支持体のひとつは
ニトロフェニルR基をもつ。図に示されるように、支持
体上のオキシム基によるペプチジルTHの加水分解開裂は
残基ペプチドを支持体に結合し(XXVI)、遊離アミノ酸
THを脱離する(XXIV)。好ましい場合にはアセトニトリ
ルのようなアプロチック溶媒中で室温にて15〜120分間
反応が行われる。
アミノ酸THを回収し、固相支持体を洗浄した後、残余
のペプチドを図8の下部に示したように、酸性にした水
性酸または塩基と接触させて支持体から加水分解より脱
離することができる。このようにして、本方法はアミノ
酸THと残基ペプチドを別々に単離し、後者は実質的に反
応物と副生成物から遊離した形で精製される。
脱離したアミノ酸TH化合物は、標準の方法に従って、
高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)のような、既知の
クロマトグラフィー法によって同定することができる。
化合物の同定はカラム中の走行時間を、標準方法に従っ
て、あるいは上記のアミノ酸THを調製する方法によって
調製された既知の参照アミノ酸THの走行時間と比較して
手軽に行うことができる。あるいは、脱離して単離され
たアミノ酸THを他の利用できる方法、例えば、アススペ
クトロメトリイまたはNMRによって同定することができ
る。
D.C−末端溶液相シーケンシング このセクションは、自動化または半自動化した操作に
適したC−末端溶液相シーケンシング方法に上記の方法
を応用することについて記載している。ここで使用され
る“溶液相シーケンシング”の語はペプチドを溶液中に
保持し、連続して固相(固定化)試薬を介して再循環さ
せる連続反応を意味する。これは、ペプチドを固体支持
体に固定化し、溶液相C−末端残基活性化および開裂試
薬に繰り返してさらす固相シーケンシングと対比され
る。
図9はペプチドPep−AAn、即ちn個の残基と1個のC
−末端残基AAnを有するペプチドに応用される一般的な
シーケンシング図を示している。最初に、ペプチドを適
当な溶媒、例えばアセトニトリルに溶解し、塩基と共に
12で示した充填カラムに含まれるイソキサゾリウム誘導
固体支持体に添加する。カラム12は好ましくは二段階カ
ートリッジ14の一部であり、これはまた固体支持体開裂
試薬を含むカラム16を含んでいる。
ペプチドを活性化支持体と反応させた後、塩基および
結合していない反応物を含む反応溶液を洗浄して除去
し、ITC化合物をカラムに添加し、結合したペプチドを
脱離して溶液相にペプチジルTHを生成させる。
次に溶液相を、C−末端残基開裂工程のために、第2
のカラムに添加する。任意に2本のカラムを中間チャン
バ(図には示していない)によって分離することがで
き、そこでカラム12の溶媒を真空によって除去し、試料
をカラム16に導く前に第2の溶媒によって置換すること
ができる。好ましい実施例では、固体支持体試薬は図8
に示したタイプである。この支持体の利点は、(a)開
裂反応をカラム12の反応で使用した溶媒と同じ非水溶媒
または溶媒混合物中で行うことができ、(b)残基ペプ
チドの支持体への結合および支持体からの脱離が共有結
合であり、従ってペプチドの荷電特性に依存しないこと
である。
開裂反応は上述のような条件下に行われ、その後にC
−末端アミノ酸TH(AAn−TH)をカラムから溶出し、例
えばHPLCによって同定する。続いて、カラムを水性媒体
で洗浄し、結合した残基ペプチド(Pep−AAn-1)を脱離
する。
最初のシーケンシングサイクルから得られた残基ペプ
チドを乾燥し、適当な反応緩衝液に再溶解し、新しいカ
ートリッジに導入する。第2のシーケンシングサイクル
は終りから2番目のC−末端残基(AAn-1−TH)のアミ
ノ酸THおよび2個のC−末端残基によって短くなった残
基ペプチドを生成する。このシーケンシングサイクルは
所望の数のC−末端残基が同定されるまで繰り返され
る。
高い信頼性で同定することができるC−末端残基の全
体の数は、第1の反応カラムでペプチドが所望のペプチ
ジル−THに変換する度合、およびペプチジル−THを第2
の反応カラムで開裂する度合によって変化するだろう。
上述のことから、どのようにして本発明の種々の目的
および特徴が達成されるかを正しく認識することができ
る。TH生成のための反応条件は、無水物活性化を含む従
来技術の方法と比較して比較適穏和であり、またカルボ
キシル基に対して特異的であり、望まない側鎖反応の範
囲を減らす。
本方法は溶液相化学に対して容易に採用することがで
き、従って反応および生成物単離の工程を簡単にすると
共に、アミノ酸THおよび残基ペプチドが実質的に純粋な
形で得られる溶液相シーケンシングを可能にする。
次の実施例は種々のアシル化合物の合成、C−末端ア
ミノ酸基の決定にこれら化合物を使用すること、および
C−末端シーケンシングについて記述するものである。
これらの実施例は決して本発明の範囲を制限するもので
はない。
実施例1 イソロイシンTHを調製:溶液相方法 1ミリモルのFMOC−イソロイシン(アプライド・バイ
オシステムズ、フォスターシティ、CA)をWRK(1ミリ
モル)およびDIPEA(2ミリモル)(共にアプライド・
バイオシステムズ、フォスターシティ、CAから購入し
た)と共にアセトニトリルに溶解した。反応混合物を室
温で2〜4時間、均質溶液が生成するまで撹拌した。溶
液を真空下に濃縮し、生成物のFMOC−Ile−WRKエステル
を塩化メチレン(CH2Cl2)に溶解し、MgSO4で乾燥し、
濾過した。次に、僅かに過剰のトリメチルシリルイソチ
オシアネート(TMSITC)を添加して、反応混合物を室温
で一晩中撹拌した。ジアステレオマーとして純粋なFMOC
−Ileチオヒダントインをカラムクロマトグラフィー
(9:1CH2Cl2:MeOH)によって単離した。
アセトニトリルと20%ピペリジンを含有する溶液中で
精製チオヒダントインを室温で15分間撹拌して、FMOC保
護基を除去した。生成物のカラムクロマトグラフィー
(同じ系)は精製されたIleTHを与えた。
実施例2 C−末端ペプチジルチオヒダントインの開裂 FMOC−MetThrのC−末端チオヒダントインは、実施例
1のN−保護LeuをN−保護ジペプチドMet−Thrに代え
て、上記実施例1のように調製した。C−末端チオヒダ
ントインは10%プロピルアミン/アセトニトリル中で室
温にて15分間反応させてペプチドから開裂させる。HPLC
分析は単離した生成物で行い、同定するために標準物質
と比較した。
実施例3 単離したチオヒダントインのHPLC分析 単離したチオヒダントインは、PTH−C18カラム(2.1m
m×22cm、ABI)およびTFA−水−アセトニトリルグラデ
ィエントシステムを使用する狭ボアシステム(モデル12
0A、アプライド・バイオシステムズ)を用いて、HPLCに
よって分析した。カラムをまずA溶媒中(水中0.1%TF
A、v/v)で平衡にして、ライナーグラディエントに保持
し、5分間にわたって40%まで展開し、そこで20分間保
持した。流速は室温で200μl/分であった。流出は269nm
でモニターした。
実施例4 チオヒダントイン標準物の合成 残留物のHPLC同定に使用するための標準試料は次のよ
うにして調製した。1ミリモルのFMOC保護アミノ酸を秤
量し、1ミリモルのジイソプロピルエチルアミン(DIPE
A)および1当量のウッドワード試薬K(共にアルドリ
ッチ・ケミカル・カンパニイから購入した)を含む栓付
フラスコに入れた。反応混合物は、均質な溶液が生成す
るまで、室温で2〜4時間撹拌した。溶液を真空下に濃
縮し、生成物のFMOC保護アミノ酸エステルを塩化メチレ
ン(CH2Cl2)に溶解し、MgSO4で乾燥し濾過した。次
に、僅かに過剰のトリメチルシリルイソチオシアネート
(THSITC)を添加して、反応混合物を室温で一晩中撹拌
した。FMOC保護チオヒダントインをカラムクロマトグラ
フィー(9:1CH2Cl2:MeOH)によって単離した。
アセトニトリルと20%ピペリジンを含む溶液中で精製
したチオヒダントインを室温で15分間撹拌しながらFMOC
保護基を除去した。生成物(同じ系)のカラムクロマト
グラフィーは精製したチオヒダントインを与えた。
本発明は特定の反応、方法、およびイソチオシアネー
ト試薬に関して記載したが、本発明からはずれることな
く種々の変更および改良を行うことができることは認識
されるだろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ガイサー,チモシイ,ジイ アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94402 サン マテオ,ドーチェスター 525 (56)参考文献 特開 昭62−156562(JP,A) Tetrahedron Lette rs,31(27),3849−52(1990) J.Am.Chem.Soc.,83, 1010−1012(1961) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) CA(STN)

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】N−保護アミノ酸をN−置換ケテンイミン
    を用いて活性化させアミノ酸の対応する活性化エステル
    を生成し、 活性化エステルをシリルイソチオシアネートおよびピリ
    ジニウムチオシアネートから成る群から選ばれるチオカ
    ルボニル化合物と反応させてアミノ酸のヒダントインを
    生成する 工程からなるアミノ酸チオヒダントインの生成方法。
  2. 【請求項2】前記活性化がN−アルキルイソキサゾリウ
    ム化合物を塩基を用いて処理してケテンイミンを生成
    し、保護アミノ酸をケテンイミンと接触させることを含
    む、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】前記イソキサゾリウム化合物がN−アルキ
    ル−5′−アルキルまたはアリールイソキサゾリウムで
    ある請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】前記イソキサゾリウム化合物が2−エチル
    −5′−フェニルイソキサゾリウムスルホネート塩であ
    る請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】前記チオカルボニルがトリアルキルシリル
    イソチオシアネートである請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】前記チオカルボニルがトリメチルシリルイ
    ソチオシアネートである請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】N−アルキルイソキサゾリウム化合物が固
    体支持体に誘導され、前記活性化が支持体を塩基を用い
    て処理することを含み、ケテンイミン基を結合した支持
    体を生成し、アミノ酸と処理された支持体とを接触させ
    る、請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】N−アルキルイソキサゾリウム化合物がN
    −置換基によって支持体に誘導された2−エチル−5′
    −アルキルまたはアリールイソキサゾリウムである、請
    求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】アミノ酸が保護側鎖を含み、エステルとチ
    オカルボニル化合物とを反応させる前に、さらにアミノ
    酸の活性化エステル中のアミノ基を脱保護することを含
    む、請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】N−保護ペプチドのC−末端アミノ酸を
    決定するのに使用するため、ケテンイミンと反応するN
    −保護アミノ酸がペプチドのC−末端残基であり、前記
    活性化がペプチドのC−末端カルボキシル基にて活性化
    エステルを生成し、前記反応が活性化エステルとチオカ
    ルボニルを接触させて対応するC−末端ペプチジルチオ
    ヒダントインを生成し、ペプチジルチオヒダントインを
    開裂してC−末端アミノ酸チオヒダントインを残りのペ
    プチドから脱離し、そしてさらにC−末端アミノ酸チオ
    ヒダントインを単離し同定することを含む請求項1記載
    の方法。
  11. 【請求項11】前記活性化がN−アルキル化合物を塩基
    で処理してケテンイミンを生成し、保護されたアミノ酸
    をケテンイミンと接触させることを含む、請求項10記載
    の方法。
  12. 【請求項12】前記イソキサゾリウム化合物が固体支持
    体に誘導され、前記活性化が、支持体を塩基を用いて処
    理し、ケテンイミン基を結合した支持体を生成し、ペプ
    チドを支持体と接触させ、これによってペプチドを活性
    化エステル結合によって支持体にカップリングし、前記
    反応がペプチドをC−末端ペプチジルチオヒダントイン
    の形で支持体から脱離することを含む、請求項11記載の
    方法。
  13. 【請求項13】前記開裂が、ペプチジルチオヒダントイ
    ンを開裂し遊離のC−末端アミノ酸THおよび残りのペプ
    チドを形成するために有効である開裂剤を用いて誘導し
    た第2の固体支持体と、ぺプチジルチオヒダントインを
    接触させることを含む、請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】第2の固体支持体が、選択されたイオン
    高度とpH条件で残りのペプチドを選択的に結合するため
    に有効なイオン交換樹脂である、請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】第2の固体支持体が、(a)ペプチジル
    THを開裂し遊離アミノ酸THを生成し、そして(b)残り
    のペプチドに共有結合するために有効なオキシム基を用
    いて誘導される、請求項13記載の方法。
  16. 【請求項16】さらに、第2の支持体から遊離のアミノ
    酸THを分離し、次いで支持体から残りのペプチドを加水
    分解により分解するように第2の支持体を処理すること
    を含む、請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】N−置換イソキサゾリウム化合物を用い
    て誘導された固体支持体から成る、アミノ酸チオヒダン
    トインを生成するのに使用するための活性化支持体。
  18. 【請求項18】N−置換ケテンイミンを用いて誘導され
    た固体支持体から成る、アミノ酸チオヒダントインを生
    成するのに使用するための固相支持体。
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