JP2988903B2 - 操船装置 - Google Patents

操船装置

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JP2988903B2
JP2988903B2 JP10062583A JP6258398A JP2988903B2 JP 2988903 B2 JP2988903 B2 JP 2988903B2 JP 10062583 A JP10062583 A JP 10062583A JP 6258398 A JP6258398 A JP 6258398A JP 2988903 B2 JP2988903 B2 JP 2988903B2
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Kawasaki Jukogyo KK
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63HMARINE PROPULSION OR STEERING
    • B63H25/00Steering; Slowing-down otherwise than by use of propulsive elements; Dynamic anchoring, i.e. positioning vessels by means of main or auxiliary propulsive elements
    • B63H25/02Initiating means for steering, for slowing down, otherwise than by use of propulsive elements, or for dynamic anchoring
    • B63H2025/026Initiating means for steering, for slowing down, otherwise than by use of propulsive elements, or for dynamic anchoring using multi-axis control levers, or the like, e.g. joysticks, wherein at least one degree of freedom is employed for steering, slowing down, or dynamic anchoring

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  • Mechanical Control Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願に係る発明は、可変
ピッチプロペラ又はウオータジェット推進器を装備した
高速船の操船装置として好適なもので、通常航海中に常
時使用する小型のジョイスティックによる操船装置に関
する。本件明細書において「インクリメンタル型」と
は、ジョイスティックを傾倒すれば制御値が次々に加算
されていく形式のものをいう。従って、ジョイスティッ
クの傾倒角に比例した絶対値を与えるいわゆるアブソル
ート型とは異なる。
【0002】
【従来の技術】近年、船の旋回、横移動、斜航等の操船
を一人の操縦者が円滑に行い得るように、複数の操船要
素(主機回転数、可変ピッチプロペラにおける翼角、ウ
オータジェット推進器におけるリバーサ角等)を制御す
る手段としてジョイスティック式の操船装置が多用され
ている(例えば、特公平3−39878号公報参照)。
【0003】これまでのジョイスティック式操船装置で
は、ジョイスティックの傾倒角に比例した力、回転数、
翼角、舵角等が得られるような命令信号を発生するいわ
ゆるアブソルート型の制御回路に構成されている。上記
特公平3−39878号公報では、3軸回りに操作自在
なジョイスティックレバーの動きからX軸とY軸との2
軸回りの回転角を回転角検出器により検出し、それによ
ってジョイスティックの操作方向及び操作量に基づいて
操船を演算出力するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなジョイスティック式操船装置を小型化し、従来の舵
輪と主機速度レバーの代わりに使おうとすると、ジョイ
スティックを一定の位置を保持することが困難であると
共に、同じ位置に再現することも難しい。港湾内の操船
のように細やかな操作を頻繁に行う必要がある場合には
さほど問題とはならないが、通常航海中のように操作回
数が少なく、むしろ一定保持の必要性の方が大きい場合
には上記従来の操船装置では不便で、通常航海中の操船
装置としては使用することができなかった。
【0005】また、ノンフォロー型のスイッチをジョイ
スティック式にした操船装置もあるが、この場合、外乱
や油圧回路のリーク等により誤差を生じた場合に修正を
手動で行う必要があり、主機回転数と可変ピッチプロペ
ラにおける翼角あるいはリバーサ角とのコンビネータ制
御を行うことができないという欠点がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この出願発明に係る操船装置は、可変ピッチプロ
ペラ装備船では、前後左右に傾倒可能なジョイスティッ
クを前方向に倒している間は、主機回転数及び/又は可
変ピッチプロペラの翼角(以下「CPP翼角」という)の
フォローアップ制御装置に与える命令回転数及び/又は
CPP翼角を増加させ、中立位置では当該命令値を保持す
る一方、該ジョイスティックを後方向に倒している間は
当該命令値を減少させ、ジョイスティックを左右方向に
倒している間は航海中の船体方位を修正するためにオー
トパイロット装置に与える命令値としての方位角を増減
させ、中立位置では当該値を保持するように構成したイ
ンクリメンタル型ジョイスティックを備えてなる。
【0007】また、ウオータジェット推進器装備船で
は、前後左右に傾倒可能なジョイスティックを前方向に
倒している間は、主機回転数及び/又はウオータジェッ
ト推進器のリバーサ角のフォローアップ制御装置に与え
命令回転数及び/又はリバーサ角を増加させ、中立位
置では当該命令値を保持する一方、該ジョイスティック
を後方向に倒している間は当該命令値を減少させ、ジョ
イスティックを左右方向に倒している間は航海中の船体
方位を修正するためにオートパイロット装置に与える命
令値としての方位角を増減させ、中立位置では当該値を
保持するように構成したインクリメンタル型ジョイステ
ィックを備えてなる。
【0008】上記の操船装置によれば、通常航海中では
操船操作の頻度が少ないので、命令値に達した後はジョ
イスティックを中立位置に戻しておけばその時の命令値
が付与されているので操船が容易になる。このようにジ
ョイスティックを一定位置に保持する必要もなく、同じ
命令値に再現することも容易となるからその分操船性が
向上する。
【0009】また、具体的構成例としては、少なくとも
前後左右の2軸回りに傾倒自在なジョイスティックと、
該ジョイスティックの少なくとも前後方向の傾倒角を検
出する前後傾倒角検出器とを備えた操船装置において、
該前後傾倒角検出器の出力からジョイスティックの前後
傾倒角を入力量として積分演算する積分演算部と、この
積分演算部からの出力をコンビネータ制御処理する制御
部と、この制御部からの翼角又はリバーサ角命令を出力
する翼角又はリバーサ角制御装置とを備えてなる操船装
置である。
【0010】この場合、ジョイスティックの左右方向の
傾倒角を検出する左右傾倒角検出器と、該左右傾倒角検
出器の出力からジョイスティックの左右傾倒角を入力量
として積分演算する積分演算部と、この積分演算部から
の出力を方位角命令として入力するオートパイロット演
算部と、このオートパイロット演算部からの出力を舵角
命令として舵角又はデフレクタ角制御装置に出力するよ
うにすればよい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この出願発明の実施形態に
ついて図面を参照しながら説明する。
【0012】図1は本願の操船装置の機能ブロック図で
ある。図2は本願のジョイスティックを操作して実際に
操船している様子を表した模式図である。以下の説明の
ように、可変ピッチプロペラ装備船では翼角、舵角、ウ
オータジェット推進船ではこれらの代わりにリバーサ
角、デフレクタ角がそれぞれ制御対象となる。
【0013】図1に示すように、ジョイスティック1は
X軸2回り即ち前後方向にも、Y軸3回り即ち左右方向
にも傾倒自在に構成されている。X軸2及びY軸3には
中立復帰用のバネ4が各軸に突設した一対のアーム5、
6に付設されている。従って操船者がジョイスティック
1から手を離せばジョイスティック1は自動的に中立位
置に戻るようになっている。X軸2、Y軸3にはジョイ
スティック1の操作回転角、即ち、前後又は左右の傾倒
角を検出すための前後傾倒角検出器7と左右傾倒角検出
器8がそれぞれ設けてある。かかる検出器7,8として
はポテンショメータ又はリミットスイッチが使用され
る。検出器としてポテンショメータを使用すると、後述
する積分演算部10、15への入力に応じた速度で命令
信号は増加又は減少するようにできる。また、リミット
スイッチを使用した場合は積分演算部10,15への入
力値は一定となり、命令信号は一定速度で増加又は減少
するようにできる。 1)翼角(リバーサ角)と主機回転数の制御について 図1のようにジョイスティック1の前後方向の傾倒角
は、前後傾倒角検出器7で検出され、インターフェース
(例えばA/D変換器)9を介して積分演算部10に入
力される。この入力信号に基づき積分演算部10で入力
の時間積分値に比例する大きさの出力を出すようになっ
ている。具体的にはジョイスティック1の傾倒角の大き
さに対応した大きさをもち、かつ、ジョイスティック1
の傾倒方向に応じた符号をもった信号(例えば前傾倒な
らプラス信号、後傾倒ならマイナス信号)を積分演算部
10に入力すると、積分演算部10からその入力信号の
大きさに対応した大きさの傾きをもった、前傾なら次々
増加する命令信号を出力し、後傾なら次々減少する命令
信号を出力するものである。このようなインクリメンタ
ル型の制御では、ジョイスティックを傾倒したままであ
れば、幾何級数的にどんどん命令信号は増加するが、命
令値が目標値になった時にジョイスティックを中立に戻
すと、その時の命令値を保持する。この命令値をゼロに
するには、ジョイスティックを後傾して命令値を減少さ
せることにより行う。
【0014】上記積分演算部10からの信号はコンビネ
ータ制御処理部11に入り、この処理部11で主機回転
数と翼角(又はリバーサ角)のコンビネータ制御処理が
行われるようになっている。即ち、主機回転数はコンビ
ネータカーブ11aに基づき、翼角ないしリバーサ角は
コンビネータカーブ11bにより相互に連携した処理が
なされる。即ち、ジョイスティック1により小さな推力
を命令された場合には、主機回転数は一定とし、翼角
(リバーサ角)を増加又を減少させる。一方、大きな推
力を命令された場合には翼角(リバーサ角)は前進Fu
ll(又は後進Full)の翼角(リバーサ角)をとっ
て保持し、主機回転数をカーブ11aの傾きに従って上
昇させるようにする。もっともこのコンビネータカーブ
自体は一例に過ぎないから、翼角(リバーサ角)と主機
回転数とをいかなる関係をもたせてコンビネータ制御す
るかは自由である。
【0015】コンビネータ制御処理部11から出力され
た翼角(リバーサ角)命令と主機回転数命令はそれぞれ
翼角(リバーサ角)制御装置12と原動機回転数制御装
置13に出力される。翼角(リバーサ角)制御装置12
は可変ピッチプロペラの翼角駆動装置(図示せず)を作
動させて目標の翼角(リバーサ角)をとるように制御す
る。原動機回転数制御装置13はガバナー(図示せず)
を作動させて目標の主機回転数になるように制御する。 2)方位角の制御について 通常航海中はオートパイロットを働かせるべく、図1の
如くモード切替スイッチSW2を航海モード側に接続し
ておく。
【0016】航海モードが選択されている時には、上記
と同様に、ジョイスティック1の左右方向の傾倒角の大
きさは、左右傾倒角検出器8により検出され、インター
フェース14を介して積分演算部15に入力される。こ
の積分演算部15の機能は上記と同じであるのでここで
は説明は省略する。但し、この積分演算部15からの出
力は方位角の命令信号である。この方位角命令信号はオ
ートパイロット演算部16に入力される一方、船に設置
されているジャイロ等の船体方位角検出器18によって
検出された実際の船の方位角信号がオートパイロット演
算部16に入力される。そして、オートパイロット演算
部16で、方位角の命令信号と実際の方位角信号とが比
較され、その差が舵角命令信号として舵角(可変ピッチ
プロペラ装備船の場合)又はデフレクタ角(ウオータジ
ェット推進船の場合)制御装置17に出力される。この
制御装置17ではこの舵角命令信号に基づき舵又はデフ
レクタを動かすべくサーボアクチュエータ(図示せず)
を作動させる。
【0017】なお、上記船体方位角検出器18で検出さ
れた実際の方位角は積分演算部15にも入力され、積分
演算部15の初期化に利用される。つまり、図1の操船
装置をONにしたときには、その時の実際の方位角が積
分演算部15に反映されるようになっている。
【0018】上述した航海モードでは、ジョイスティッ
クの操作がインクリメンタル型な制御となっているか
ら、図2のように操船者mがジョイスティック1を椅子
19に座ったままで、片手20操作し、目標の方位角に
なったのを目の前のモニタ21で確認して、ジョイステ
ィック1から手を離すと命令値はその時の値を保持した
まま付与されるから操船が容易になる。
【0019】他方、港湾内等ではきめ細かい操船が必要
とされるから、モード切替スイッチSW2を航海モード
側から切り離して港湾操船モード側へ切り替える。これ
によりジョイスティック1の操作方向、操作量を左右傾
倒角検出器8により検出し、その信号をインターフェー
ス14を介して積分演算部15を経由せず直接的に舵角
又はデフレクタ角制御装置17に出力する。要するに、
港湾操船モードではインクリメンタル型からアブソリュ
ート型ジョイスティックに切り替わるのである。このと
き主機回転数、CPP翼角についてもSW1の切り替えに
より積分演算部10を介さず上記と同様なアブソリュー
ト型の制御が行われる。なお、2軸船の場合は、軸系へ
の命令値は同じ値を出力するようにすればよい。
【0020】図2に示すように、上記の小型のジョイス
ティック1は操舵室22に備えた船長椅子19の肘掛け
19aの先端部に組み込まれている。正面には命令値と
実際の主機回転数、CPP翼角又はリバーサ角等を表示す
るモニタ21が備えられている。通常航海に入ると、船
長(操船者)mは椅子19に腰掛けて片手20でジョイ
スティック1を握り所定の操作をする。所定の命令値に
達した後はジョイスティック1から手20を離せば自動
的にジョイスティック1は中立位置に戻るが命令値はそ
のまま保持されて付与されている。アブソルート型のよ
うにジョイスティックを所定の操作位置に保持する必要
がないので操船が楽であり、同じ操作を繰り返す際にも
その再現が容易である。そして、たとえ外乱等の影響で
船の方位角、翼角、回転数、リバーサ角が制御目標より
ずれても命令値までフォローアップ(フィードバック)
制御により船の方位角、翼角、回転数、リバーサ角は目
標値に制御されることはいうまでもない。
【0021】
【発明の効果】この出願発明は、以上説明したような形
態で実施され、次のような効果を奏する。即ち、通常航
海中では操船操作の頻度が少ないので、命令値に達した
後はジョイスティックを中立位置に戻しておけばその時
の命令値が付与されているので操船が容易になる。この
ようにジョイスティックを一定位置に保持する必要もな
く、同じ命令値に再現することも容易となるからその分
操船性が向上する。
【0022】特に、肘掛けの先にジョイスティック装置
を組み込んでおけば指先で操作することにより、容易に
命令値を変更でき、なおかつ、変更後の安定性も良い操
船装置となり、常用の操船装置としても使用できる。ま
た、コンビネータ制御、タイムプログラムなども従来と
同様に組み込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の操船装置の機能ブロック図である。
【図2】本願のジョイスティックを操作して実際に操船
している様子を表した模式図である。
【符号の説明】
1…ジョイスティック 2…X軸(前後方向傾倒軸) 3…Y軸(左右方向傾倒軸) 4…中立復帰用バネ 7…前後傾倒角検出器 8…左右傾倒角検出器 10…積分演算部 11…コンビネータ制御処理部 12…翼角(又はリバーサ角)制御装置 13…原動機回転数制御装置 15…積分演算部 16…オートパイロット演算部 17…舵角(又はデフレクタ角)制御装置 18…船体方位角検出器 19…操作椅子 21…モニタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B63H 25/00 - 25/02 B63H 3/10 G05G 9/047

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後左右に傾倒可能なジョイスティック
    による可変ピッチプロペラ装備船の操船装置であって、
    該ジョイスティックを前方向に倒している間は、主機回
    転数及び/又は可変ピッチプロペラの翼角のフォローア
    ップ制御装置に与える命令回転数及び/又は翼角を増加
    させ、中立位置では当該命令値を保持する一方、該ジョ
    イスティックを後方向に倒している間は当該命令値を減
    少させ、ジョイスティックを左右方向に倒している間は
    航海中の船体方位を修正するためにオートパイロット装
    置に与える命令値としての方位角を増減させ、中立位置
    では当該値を保持するように構成したインクリメンタル
    型ジョイスティックを備えてなる操船装置。
  2. 【請求項2】 前後左右に傾倒可能なジョイスティック
    によるウオータジェット推進船の操船装置であって、該
    ジョイスティックを前方向に倒している間は、主機回転
    数及び/又はウオータジェット推進器のリバーサ角のフ
    ォローアップ制御装置に与える命令回転数及び/又はリ
    バーサ角を増加させ、中立位置では当該命令値を保持す
    る一方、該ジョイスティックを後方向に倒している間は
    当該命令値を減少させ、ジョイスティックを左右方向に
    倒している間は航海中の船体方位を修正するためにオー
    トパイロット装置に与える命令値としての方位角を増減
    させ、中立位置では当該値を保持するように構成したイ
    ンクリメンタル型ジョイスティックを備えてなる操船装
    置。
  3. 【請求項3】 少なくとも前後左右の2軸回りに傾倒自
    在なジョイスティックと、該ジョイスティックの少なく
    とも前後方向の傾倒角を検出する前後傾倒角検出器とを
    備えた操船装置において、該前後傾倒角検出器の出力か
    らジョイスティックの前後傾倒角を入力量として積分演
    算する積分演算部と、この積分演算部からの出力をコン
    ビネータ制御処理する制御部と、この制御部からの翼角
    又はリバーサ角命令を出力する翼角又はリバーサ角制御
    装置とを備えてなる操船装置。
  4. 【請求項4】 ジョイスティックの左右方向の傾倒角を
    検出する左右傾倒角検出器と、該左右傾倒角検出器の出
    力からジョイスティックの左右傾倒角を入力量として積
    分演算する積分演算部と、この積分演算部からの出力を
    方位角命令として入力するオートパイロット演算部と、
    このオートパイロット演算部からの出力を舵角命令とし
    て舵角又はデフレクタ角制御装置に出力するようにした
    請求項3記載の操船装置。
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