JP2988890B2 - 直線移動機構のエネルギー、信号及び/又は物質の供給方法及び装置 - Google Patents

直線移動機構のエネルギー、信号及び/又は物質の供給方法及び装置

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JP2988890B2 JP19412697A JP19412697A JP2988890B2 JP 2988890 B2 JP2988890 B2 JP 2988890B2 JP 19412697 A JP19412697 A JP 19412697A JP 19412697 A JP19412697 A JP 19412697A JP 2988890 B2 JP2988890 B2 JP 2988890B2
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02GINSTALLATION OF ELECTRIC CABLES OR LINES, OR OF COMBINED OPTICAL AND ELECTRIC CABLES OR LINES
    • H02G11/00Arrangements of electric cables or lines between relatively-movable parts
    • H02G11/006Arrangements of electric cables or lines between relatively-movable parts using extensible carrier for the cable, e.g. self-coiling spring

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  • Electric Cable Arrangement Between Relatively Moving Parts (AREA)
  • Supports For Pipes And Cables (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はボールネジ機構、
チェーン/ベルト駆動機構等の直線移動機構のエネルギ
ー、信号、及び/又は物質の供給方法及び装置に関し、
特に、可動部に不動部から電気等のエネルギーの供給、
及び/又は信号の送受、及び/又は物質の供給、及び/
又は排出を行うのに有益なリボンケーブル/ホースの利
用方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、直線移動機構のケーブルガイドは
コンピュータやOA機器の出力装置、自動開閉ドア、立
体倉庫、天井移動クレーン、クリーンルームでの半導体
製造装置、自動動物/植物工場等の広範囲な産業分野に
おいて使用されているが、建物や据え置き台等の不動部
側から可動部側に対して、十分な電力エネルギーや印刷
用インク液体等を供給しようとすると、ワイヤレス化す
ることができず、何らかの形状を有する固体ケーブル/
ホースに頼らなければならなかった。ところがカラープ
リンタ等では複数のインクホースを不動部から可動部に
はわせているが、各ホースがばらばらに結束され、勝手
にバンド等で仮止めされているだけなので、ホース同志
が相互にねじれて干渉したり、凸部に引っ掛かったりし
てホース摩耗や断線等の保守問題が生じ、その根本的解
決が望まれていた。また、パンタグラフ等の接触式集電
装置を別とすると、直接線材を利用して電気エネルギー
等を直線移動機構に供給する場合、カールコードやあそ
び垂らし、あそびはわせ供給等のケーブル/ホース処理
を行うこととなり、ケーブルの接続部や折れ曲がり部に
ねじれや潰れなどが発生し、これら部分にストレスが集
中してかかり、目詰まり、断線、接触不良等で耐用年数
の短い消耗部材とされて来た。更にまた、特願平6−3
12481号公報にはかかる問題点を解消した直線移動
機構のケーブルガイドが紹介されている。上記発明は本
願発明の基礎となるものであり、2m/sec以上の高
速で延べ500km以上の往復移動する機構に対しても
十分な耐久性のある小型ケーブルガイドを提供するもの
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかして、上記発明で
は電気エネルギー及び電気信号に対する送受信技術は開
示されているが、インクジェットプリンタ等におけるイ
ンク供給ホース(ケーブル)に関しては何も記述されて
いない。また、インクジェットプリンタ等では2m/s
ec以上の高速動作は余り必要とされず、延べ移動距離
も100km以内であるので、かかる直線移動機構に対
してはより簡単な構造で着脱の容易な物質供給装置が求
められていた。更に、上述の発明では左右に移動する距
離が1m前後と比較的短かったが、2〜5mの比較的長
い往復移動距離に対するケーブルガイドでは空中に上述
のような長いケーブルガイドを架設すると、ケーブルの
重さ等によりケーブルガイド全体がたるんでしまうとい
う問題点もあった。更にまた、上述のケーブルガイドを
架設しただけではケーブルが可動部と共に移動している
場合、ケーブルの移動空間の近くに調整作業等で人が近
づくと、移動するケーブルに人が巻込まれてケガをしや
すいという安全上の問題もあった。この発明は上述のよ
うな事情に鑑みて成されたものであり、この発明の目的
は、左右に往復移動する直線移動機構に対してエネルギ
ーや物質を供給するケーブル/ホースが途中でたわんだ
り、目詰まりを起こさず安定的かつ長期間使用できる供
給方法及び装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、往復移動す
る可動部と、この可動部に対応した不動部からエネルギ
ーの供給及び/又は信号の送受及び/又は物質の供給、
及び/又は排出を行う供給ケーブル/ホースとを備え、
前記供給ケーブル/ホースを可撓性のサポート部材によ
りガイド保持する直線移動機構のエネルギー、信号及び
/又は物質の供給装置に関し、この発明の上記目的は、
前記サポート部材が、幅方向に湾曲した弧状に形成され
た帯状固体から成り、前記供給ケーブル/ホースを前記
サポート部材に沿わせ、その上面に保護材を配置し、こ
の状態でスライド可能に積層し、該サポート部材の一端
部を前記可動部に固定すると共に、前記サポート部材の
他端部を前記不動部に固定して、前記サポート部材が、
該サポート部材の可動部の固定部と前記サポート部材の
不動部の固定部とに対し平行な平行部と、前記サポート
部材の幅方向の弧状凸方向が外側または内側となりほぼ
一定の曲率から成る湾曲部とを形成しつつ移動し、ま
た、前記可動部の移動により、前記供給ケーブル/ホー
スが前記サポート部材から離れることなく、前記サポー
ト部材に沿ってスムーズにスライドしながら往復移動で
きるようにすることによって達成される。また、この発
明は、往復移動する可動部と、この可動部に対応した不
動部からエネルギーの供給及び/又は信号の送受及び/
又は物質の供給、及び/又は排出を行う供給ケーブル/
ホースとを備え、前記供給ケーブル/ホースを可撓性の
サポート部材によりガイド保持する直線移動機構のエネ
ルギー、信号及び/又は物質の供給方法にも関し、この
発明の上記目的は、前記サポート部材を、幅方向に湾曲
した弧状に形成された帯状固体により作成するステップ
と、このサポート部材と前記供給ケーブル/ホースとを
積層し、更にその上面に保護材を配置し、この状態でス
ライド可能となるように合成するステップと、前記サポ
ート部材の一端部を前記可動部に固定すると共に、前記
サポート部材の他端部を前記可動部の固定部と当該不動
部の固定部とに対して平行な平行部と、前記サポート部
材の幅方向の弧状凸方向が外側または内側となりほぼ一
定の曲率から成る湾曲部とを形成するように前記不動部
に固定するステップと、前記可動部の移動により、前記
供給ケーブル/ホースが前記サポート部材から離れるこ
となく、前記サポート部材に沿ってほぼ一定の曲率形状
の湾曲部を形成しつつスムーズにスライドしながら往復
移動するステップとを含むことによっても達成される。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施例を
図面を用いて説明する。図1はこの発明をインクジェッ
トプリンタのプリンタヘッド部へ適用した場合の一実施
例を示すものであり、この直線移動機構は、固定したネ
ジ軸46と、該ネジ軸に螺合されたボールナット及びこ
のボールナットに一体に組付けられたモータ44と、前
記モータ及びナットの回転数を検知するレゾルバ/ロー
タリエンコーダとを有するボールネジ機構であり、可動
部としてのプリンタヘッド40はハウジングの内部にボ
ールナット及びモータ44を収納していて、前記ヘッド
40はレール50とスライダ48の作用で回り止めされ
つつ、ネジ軸46に沿って往復移動自在となっている。
すなわち、ネジ軸46のネジ溝にはモータ軸が遊嵌さ
れ、このモータ軸にボールナットが一体的に固定されて
いて、該ボールナットはネジ溝に嵌合されている。そし
て、モータ44が回転することによりモータ軸を介して
ボールナットが回転し、また、前記モータにはレゾルバ
/エンコーダが一体的に取付けられていてこのレゾルバ
/エンコーダによりボールナットの回転角が検出され
る。このため、モータ44を駆動することによりボール
ナットが回転すると、該ボールナットとネジ軸46のネ
ジ溝の作用でヘッド40はネジ軸46に沿って往復移動
する。しかして、可動部のプリンタヘッド40にはイン
クノズル42m〜42kが設けられ、回転ドラム10に
巻かれた用紙12にカラープリントするようになってい
るが、その動作はマイクロプロセッサ等を内蔵したプリ
ンタ制御部20から可撓性のサポート部材30によりガ
イド保持されたケーブル22aを介して印字指令が各イ
ンクノズル42m〜42kに伝送されると共に、モータ
44への移動指令がケーブル22bを介して伝送される
ようになっている。また、インクタンク24m〜24k
からはカラー印刷の場合、マゼンタ、シアン、イエロ
ー、スミ等の各インク液がホース26m〜26kを介し
てケーブル22bと共に、可撓性のサポート部材30に
ガイド保持され、プリンタヘッド40に供給されるよう
になっている。
【0006】ここで、前記サポート部材30は図2
(A)、(B)又は図3(A)、(B)に示すように幅
方向に湾曲した孤状に形成された帯状固体から成り、該
サポート部材30の一端部32を前記可動部40に固定
すると共に、他端部32を装置ベースの不動部に固定し
て、前記可動部40の固定部32(図4)および不動部
の固定部32と平行な平行部(図4のA−A´)と、前
記幅方向の孤状凸方向が外側(図2)又は内側(図3)
となるほぼ一定の曲率から成る湾曲部(図4のB)とを
構成しつつ移動することを特徴としている。すなわち、
サポート部材30は、実施例では帯状の薄板バネ鋼板
や、鉄、アモルファス鉄合金等の金属材料又は金属ウィ
スカ、銅、アルミニウム、金、銀、チタン等の非鉄金属
材料及び/又はその合金/又はウィスカ、ガラスを含む
セラミックス及び/又はセラミックス繊維又はウィス
カ、紙、動/植物繊維、ゴム、合成ゴム、合成樹脂、エ
ンジニアリングプラスチック、FRP、CFRP及び/
又はこれらの組合わせ材料を含み、その一端部は前記可
動部ヘッド40にネジ等により締付け固定され、また他
端部は装置のベースである不動部に固定されている。こ
のサポート部材30の横断面は図2(B)〜(D)又は
図3(B)〜(D)に示すように、幅方向に湾曲した円
弧状(半径R1)又は概略放物線状の孤状に形成されて
いる。そして、この幅方向の断面が図2(B)又は図3
(B)のように孤状部を有していることにより、サポー
ト部材30を長手方向に比較的長い距離間で敷設しても
形状が崩れず、しわ等も発生せず、同一形状が維持でき
る性質を有している。更に、サポート部材30を長手方
向の途中で湾曲させると、その湾曲部の開始部分は図2
(C)又は図3(C)のように孤状部の半径R1が少し
ずつ大きくなるように変形し、湾曲部が最も曲がった図
2及び図3のD−D´の部分では図2(D)又は3
(D)に示すように、その断面が平面のフラットに変化
する性質を有している。しかも、上述の湾曲部をサポー
ト部材30の上端部又は下端部を把持して図4のように
平行移動させると、湾曲部の曲率半径がほぼ一定の状態
で平行移動する性質を有している。従って、物質供給ホ
ース26やケーブル22をサポート部材30によりサポ
ート保持すると、湾曲部以外ではケーブルやホースには
何らストレスはかからず、湾曲部にあってはその断面が
フラットかつほぼ一定の曲率半径で曲げられるので、ケ
ーブルやホースにねじれ力や圧縮/伸張力のかからな
い、滑らかかつしなやかな移動が実現できる。
【0007】図4はサポート部材30の直線移動状態を
示すものであり、その取付け状態においては、プリンタ
ヘッド40の固定部32及び装置のベースの固定部32
に対し、それぞれ平行な平行部A、A´と、これら平行
部A、A´を一側で接続するように半円状に湾曲され、
かつ、ほぼ一定の曲率半径R2(図2)又はR3(図
3)から成る湾曲部Bとが形成されて成る。そして、こ
の湾曲部Bは横断面が図2(D)及び図3(D)に示す
ようにフラット面となる所から、ケーブル/ホースには
ストレスを与えず、湾曲部以外の孤状部(半径R1の円
弧状部分)を形成する凸方向が図2(A)のように外側
となるように湾曲しても、図3(A)のように内側とな
るように湾曲しても全く問題なく使用できることが実験
により判明した。尚、サポート部材30の剛性はモータ
44の駆動力を減じない程度に高いものが好ましく、そ
の横幅は5〜40mm前後が好ましく、幅広のケーブル
/ホースに対しては後述するように5〜40mm前後の
サポート部材を複数個使用した方が、単一の幅広のサポ
ート部材を使用するよりも経済的である。かくして、駆
動系には何ら影響を与えることなくホース26やケーブ
ル22をガイド保持することが可能となる。しかも、サ
ポート部材30はその途中が自重によって撓むことも少
なく、高速移動の場合にもホース/ケーブルに異常なス
トレスを加えることなく絶えず一定の曲げ力でガイド保
持することが可能となる。
【0008】次に、サポート部材30の幅方向の孤状部
の曲率半径R1と、サポート部材30の湾曲部Bの曲率
半径R2、R3との関係を検討する。一般的に、サポー
ト部材30の幅方向の断面円弧部の半径R1と、取付け
後の湾曲部Bの曲率半径R2、R3とは、横幅、寸法、
板厚、並びに材質等の要因によって影響を受けるものと
考えられる。そして、特願平6−312481号公報で
はR1とR2とはほぼ比例関係にあるものと記載されて
いたが、プラスチック、紙、鋼材等の部材でR1が約5
〜40mmの範囲で実験した所、R1とR2、R3の間
には比例関係は認められなかった。すなわち、R1が5
mm前後で急な場合にはR2は30mm前後で大きくな
ることがあった。但し、凸部が外側の場合のR2より凸
部が内側の場合のR3のほうが一般に大きくなる傾向に
あることがわかった。従って、サポート部材30の横
幅、R1及び材質に応じて予め実験により湾曲部Bの曲
率半径R2及びR3を求めておき、可動部のヘッド40
の固定部32と装置のベース不動部の固定部32との高
さ位置が所定の間隔となるように、装置のベース側高さ
固定位置又は可動部の取付固定高さを調整するようにす
る。
【0009】図5(A)は、この発明におけるサポート
部材30に電気ケーブル22b及びインク供給ホース2
6を沿わせた場合の横断面を示す。この実施例では電気
ケーブル22bとして多芯のフラットケーブルを用い、
このフラットケーブル22bとサポート部材30とでイ
ンクホース26m〜26kを挟むと共に、フラットケー
ブル22bの上面にテフロン、ケブラー等のエンジニア
リングプラスチックや炭素繊維を使用した保護材38を
配置し、この状態でサポート部材30と積層している。
更に、これらサポート部材30の長手方向は所定間隔毎
にホース26、フラットケーブル22b及びサポート部
材30を包み込むように帯封36によってスライド可能
に束ねると共に横ずれ防止を企っている。これは、ホー
ス26及びフラットケーブル22bがサポート部材30
から離れることなく、サポート部材30に沿ってスムー
ズにスライドしながら往復移動できるようにするためで
ある。尚、図5(A)の実施例ではフラットケーブル2
2bを例として説明したが、丸いケーブルの場合でも同
様である。次に図5(B)及び(C)は幅広の電気ケー
ブル22aをこの発明の複数のサポート部材30により
サポート保持する場合の横断面(B)及び敷設平面図
(C)を示したものであり、この例では幅広の電気ケー
ブル22aとして多芯のフラットケーブルを用い、この
フラットケーブル22aをサポート部材30a〜30c
でケーブルの下面から分割してサポート保持するように
なっている。そして、フラットケーブル22aの上面に
はエンジニアリングプラスチック等を使用した保護材3
8を配置し、この状態でサポート部材30a〜30cと
積層している。更に、これらサポート部材30の長手方
向は所定間隔毎にフラットケーブル22a及びサポート
部材30a、30cを包み込むように帯封36によって
スライド可能に束ねると共に、横ずれ防止を企ってい
る。これは幅広のフラットケーブル22aがサポート部
材30a〜30cから離れることなくサポート部材30
a〜30cに沿ってスムーズにスライドしながら往復移
動できるようにするためである。また、保護材38に導
電性を付与すると往復移動により発生する静電気の帯電
防止を図ることができる。
【0010】図5に対応させて示す図6は、この発明に
おけるサポート部材30にサポート部材の横断方向の凸
部が内側になるように長手方向の途中で曲げ湾曲部を形
成した場合の、電気ケーブル22b及びインク供給ホー
ス26を沿わせた状態での横断面を示す。図6(A)は
幅の狭いケーブル22bとして多芯のフラットケーブル
を用い、このフラットケーブル22bとサポート部材3
0とでインクホース26を挟むと共に、フラットケーブ
ル22bの外側に保護材38を配置し、この状態でサポ
ート部材30と積層している。更に、サポート部材30
の長手方向は、所定間隔毎にホース26、ケーブル22
b及びサポート部材30を包み込むように帯封36によ
ってスライド可能に束ねると共に、横ずれ防止を企って
いる。尚、帯封36を比較的短い間隔でループ状に配置
すると、加工組立時間は少しかかるが、保護材38を省
略することができる。次に、図5(B)に対応させて示
す図6(B)はサポート部材30より幅広のケーブル2
2aを、この発明の複数のサポート部材30を並列に配
設してサポート保持する場合の横断面を示したものであ
り、この例では幅広のケーブル22aとして多芯のフラ
ットケーブルを用い、このフラットケーブル22aをサ
ポート部材30a、30c等でケーブルの下面から分割
してサポート保持するようになっている。そして、フラ
ットケーブル22aの上面には保護材38を配置し、こ
の状態でサポート部材30、30bと積層している。更
に、サポート部材30a、30b等の長手方向は、所定
間隔毎にフラットケーブル22a及びサポート部材30
a、30bを包み込むように帯封36によってスライド
可能に束ねると共に、横ずれ防止を企っている。尚、帯
封36を比較的短い間隔でループ状に配置すると、保護
材38を省略することができる。また、幅の狭いサポー
ト部材30a、30bを並列に使用することで幅の広い
サポート部材を使用する場合よりも少ない材料でケーブ
ル22aをサポート保持することが可能となる。
【0011】次に、図5に対応させて示す図10〜図1
3は、それぞれこの発明のまた別の一実施例を示すもの
であり、保護材38の代替としてサポート部材30b〜
30fを使用し、装置全体の低価格化を図ったものであ
る。図5(A)に対応させて示す図10(A)は、ケー
ブル22aとして多芯のフラットケーブルを用い、この
フラットケーブル22bとサポート部材30aとでホー
ス26を挟むと共に、フラットケーブル22bの外側に
保護材38の代わりにサポート部材30bを配置し、サ
ポート部材の横断方向の凸部が外側になるように長手方
向の途中で曲げ湾曲部を形成した場合の横断面である。
図10(A)に対応させて示す図11(A)は、上述の
サポート部材の横断方向の凸部が内側になるように長手
方向の途中で曲げ湾曲部を形成した場合の横断面であ
る。しかして、サポート部材30a、30bの長手方向
は所定間隔毎にホース26、ケーブル22b及びサポー
ト部材30aを包み込むように帯封36によってスライ
ド可能に束ねると共に、横ずれ防止を企っている。又、
ホース26を圧迫しないように中空のスペーサをケーブ
ル22bとサポート部材30aの間に所定の間隔で介挿
すると効果的である。更に、図5(B)に対応させて示
す図10(B)は各サポート部材30a〜30cより幅
広のケーブル22aを、この発明のサポート部材30を
複数個並列に配設してサポート保持する場合の横断面を
示したものであり、この例では幅広のケーブル22aを
サポート部材30a〜30cにより下面から分割してサ
ポート保持するようになっている。またケーブル22a
の上面には保護材38の代わりにサポート部材30d〜
30fを配置し、30a−30d、30b−30e、3
0c−30fの各組でそれぞれペアになってケーブル2
2aを保持すると共に、図10(C)に示すように各サ
ポート部材の横断方向の凸部が外側になるように長手方
向の途中で曲げ湾曲部を形成するようになっている。そ
して、サポート部材30a〜30fの長手方向は所定間
隔毎にケーブル22a及びサポート部材30a〜30c
を包み込むように帯封36によってスライド可能に束ね
ると共に、横ずれ防止を図っている。
【0012】図6(B)及び図10(B)に対応させて
示す図11(B)はこの発明のまた別の一実施例を示す
ものであり、図6(B)に示す保護材38の代わりにサ
ポート部材30c、30dを使用すると共に、ケーブル
22aの下面に配設したサポート部材a、30bの横断
方向の凸部が内側となるように(図11(C))並設し
た場合の横断面である。そしてサポート部材30a〜3
0dの長手方向は、所定間隔毎にケーブル22aを包み
込むように帯封36によってスライド可能に束ねると共
に、横ずれ防止を図っている。図11(B)、(C)に
対応させて示す図12(A)、(B)はこの発明の更に
また別の一実施例を示すものであり、保護材38の代替
となるサポート部材30d〜30fのケーブル22aへ
の接触面が図11(B)の方向と180゜反転した場合
の横断面及び斜視図を示したものである。かかる構成に
おいても幅広のケーブル22aをより狭い幅の複数のサ
ポート部材によりサポート保持することが可能であると
共に、帯封36はサポート部材30a−30c間と、3
0b−30d間の空間だけに限定して所定間隔毎に設け
ても、スライド可能に束ねると共に、横ずれ防止を図る
ことが可能となる。図12(A),(B)に対応させて
示す図13(A),(B)は、この発明の更にまた別の
一実施例を示すものであり、サポート部材30a,30
bのケーブル22aへの接触面が図12(A)の方向と
180°反転した場合の横断面及び斜視図を示したもの
である。かかる構成においても幅広のケーブル22aを
より狭い幅の複数のサポート部材によりサポート保持す
ることが可能であると共に、帯封36は、サポート部材
30a−30c間と、30b−30d間の空間だけに限
定して所定間隔毎に設けても、スライド可能に束ねると
共に、横ずれ防止を図ることが可能となる。
【0013】かかる構成において、次に、図1の実施例
の動作を説明する。先ず、制御部20からケーブル22
b等を介してモータ44に回転指令が出力されプリンタ
ヘッド40がネジ軸46に沿って往復移動し、プリント
の位置決めが行われる。しかして、可動部であるヘッド
40と装置ベースの不動部との間に半ループ状に配設さ
れたケーブル22a、22b及びホース26もプリンタ
ヘッド40と共に移動する。この場合、ケーブル22a
又は22bをガイド保持しているサポート部材30は、
その横断面が孤状に形成されていることから、しわや歪
等が発生しにくく途中で湾曲させた場合には図2
(C)、(D)及び図3(C)、(D)に示すようにそ
の横断面がすこしずつ変化して平面(又は直線)に近づ
くと共に、湾曲部の曲率半径がほぼ一定となる性質を有
しているため、フラットケーブル22a、22bやホー
ス26も常に一定の曲率半径で湾曲しながら図4に示す
ように往復移動することが可能となる。そして、サポー
ト部材30の剛性はモータ44の駆動力を減じない程度
にフラットケーブル22a、22bやホース26のそれ
よりも高いため、ケーブル22a、22bやホース26
は常にサポート部材30に従属して変形移動することと
なり、従って湾曲部Bにおいても常に一定の曲率半径R
2やR3で折り曲げられる。しかも、湾曲部Bでは図2
(D)や図3(D)に示すようにその横断面が平面に近
くなるため、図10乃至図13に示すようにどのような
組合わせでケーブルやホースをサポート部材30により
サンドイッチ状に挟んでも、サポート部材がケーブルや
ホースには食い込まず部分的に平らな平面で挟んでいる
のと等価な状態となり、異常なストレスの全くかからな
い非常にしなやかな折り曲げ状態を実現することができ
る。かくして速やかに所望のプリント位置に移動する
と、ケーブル22aを介してパルス状のプリント指令が
インクノズル42m〜42kに供給され、所望のドット
パターンでカラー印刷が可能となる。尚、図1の実施例
ではボールネジ46は固定でモータ44によりヘッド4
0が移動するので、2m/secの超高速でヘッド40
を移動させても、ヘッド40の上下/左右方向の振動幅
を数μm以内に収めることは容易である。このようにし
てサポート部材30は浮き上がったり巻き込まれたりす
ることがなく従って、機能的にはケーブルやインクホー
スの痛みが少なくなって、断線やひっかけ等の故障が激
減すると共に、コンパクトで簡潔な構造であるため、意
匠的にも見栄えの良い、エネルギー、信号及び/又は物
質の供給装置を提供することができる。
【0014】次にこの発明の応用例として図7にエネル
ギー、信号及び/又は物質の供給装置における安全及び
/又はたるみ防止装置に関して説明すると、可動部40
の移動距離が1〜10mと長くなると、サポート部材3
0も移動距離+αの長さだけ必要となり、装置のベース
以外の場所にサポート部材を配設する場合、サポート部
材30を空中に単体で固定しただけでは自重やケーブル
等の重量によりサポート部材30がたるんだ状態で可動
部の近傍の空間に固定して敷設されることとなる。ま
た、サポート部材30にたるみの発生しない短い移動距
離の場合にも、可動部の調整作業等で人が可動部の近傍
空間に手や足を近付けて作業する場合、サポート部材3
0a〜30fをそのまま露出させて配置しておくと、人
体の一部が移動するサポート部材30に巻込まれて危険
である。そこで、サポート部材30又は30a〜30f
等を、フラットな板やU字溝や、L字溝、円弧溝等の案
内溝100に収納すると、人等が案内溝100に人体の
一部をサポートされた状態で可動部の調整作業等を行う
ことが可能となり安全である。また、案内溝100にサ
ポート部材30を収納すると、通常は図7(B)の10
0a−100a′の状態で固定し往復移動させる方向
を、同図の100b−100b′の方向や100c−1
00c′の水平方向、100d−100d′の方向等、
サポート部材30の長手方向を水平に対し傾けた状態で
固定すると共に、往復移動させることが可能となる。更
に、案内溝100にサポート部材30を収納すると、サ
ポート部材30の長手方向を水平に対し傾けた状態で往
復移動させた場合でも、サポート部材のねじれやたるみ
を防止することができる。更にまた、長い移動距離の場
合には、図8に示すように湾曲部Bの内側にローラガイ
ドや遊び車110を置いても、サポート部材30のたる
み防止を実現することができる。
【0015】ところで、図9はこの発明のまた別の応用
例を示すものであり、サポート部材30又はケーブル/
ホースに位置計測用の近接センサ200−210a,2
10b等を取付け、可動部40の位置計測をサポート部
材30の移動空間内だけで実行可能としたものである。
すなわち、透過式近接センサ又は反射式近接センサ20
0−210を、サポート部材30の所望の場所にそれぞ
れ配置しておくと、可動部40が往復移動するのに応答
して、それぞれセンサを通過又は横切った位置(図9の
例では210a,210bの位置)及びタイミングを計
測することができる。かかる近接センサとしてはレーザ
光等を利用した赤外線を含む光学式近接センサや、金属
等を感知する高周波近接センサ、及び/又はホールIC
を利用した磁気式近接センサ、及び湾曲部が形成された
時に作動する感圧センサや歪ゲージ等の歪センサ等を利
用することが可能である。かかる位置計測方法及び装置
では、サポート部材30等を敷設するだけで、位置計測
センサの配置作業も終了し、別途改めて装置や建物等の
不動部を改造して位置計測センサの取付工事を行うとい
った作業が一切不要である。また、位置計測センサの取
付位置の調整作業もサポート部材30に沿って移動させ
ることにより、任意の所望の位置に変更できるので、大
変容易となると共に、位置計測センサのためだけに取付
空間を新しく設けることが不要となり、非常にコンパク
トな可動部の位置計測が実現できる。尚、上述の説明で
はホース26からはインク液を供給する例を説明した
が、自動の動物/植物飼育工場では動物の食料や植物や
微生物に対する栄養液等を供給することも可能である。
また、半導体製造装置等では反応ガス等をホース26に
より供給することもできる。更に、エネルギーや信号の
送受信に上述の例では電気エネルギーを利用する例を示
したが、光ファイバー等を利用すれば光エネルギーの供
給や光信号の送受にも本発明が応用できることは当業者
には明らかである。
【0016】
【発明の効果】以上説明した通り、この発明のエネルギ
ー、信号及び/又は物質の供給方法及び装置によれば、
サポート部材の横断面が弧状に形成されているので、サ
ポート部材にしわや段差、折り目等が発生せず、長手方
向の途中の湾曲部では弧状横断面が平らな平面形状に変
化すると共に湾曲した形状の曲率半径が一定となり、こ
のサポート部材に沿ってスライド移動するケーブル/ホ
ースも、常に一定の曲率半径で滑らかに曲げられるの
で、浮き上がったり、巻き込まれたりすることがなく、
内部断線や接続不良等を解消して、装置の信頼性を著し
く向上させることができる。また、ネジ軸46を固定し
て可動部40にモータを内蔵すると、往復移動中に発生
する可動部の振動を著しく低下でき、可動部に固定され
たサポート部材やケーブル/ホースに対しても移動中に
振動を加えず、ケーブル断線等に対して一段と効果的で
ある。また、本発明の構成は簡単であるので、装置の小
型化に有効であり、サポート部材に位置センサを取付け
ると、往復移動範囲を設定するリミットスイッチの取付
/調整作業等も効率良く実施することができる。更に、
本発明の装置全体を案内溝に収納すると、比較的長い移
動距離において問題となるサポート部材のたるみ防止効
果が期待できると共に、装置取付の空間や方向を任意に
設定できる利点がある。また、案内溝は安全カバーとな
って人が移動機構の近くで作業する場合、移動機構に巻
込まれる事故を防止する効果も期待できる。更にまた、
保護材38の代替としてサポート部材30b〜30fを
利用すると、製造コストの低減を図ることができると共
に、サポート部材30や保護材38に導電材料を使用す
ると、摩擦等で発生する静電気の帯電防止効果も期待で
き、装置全体の信頼性を一段と向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の供給装置を装着した直線移動機構の
一例の全体斜視図である。
【図2】この発明のサポート部材の動作原理を説明する
図である。
【図3】この発明のサポート部材のまた別の動作原理を
説明する図である。
【図4】この発明の供給装置の移動状態を説明する図で
ある。
【図5】サポート部材の凸部を外側にした場合の横断面
を示す図である。
【図6】サポート部材の凸部を内側にした場合の横断面
を示す図である。
【図7】この発明の供給装置を案内溝に収納した斜視図
及びその取付方向を説明する図である。
【図8】遊び車によるサポート部材のたるみ防止を説明
する図である。
【図9】この発明を応用した位置計測方法を説明する図
である。
【図10】保護材38の代わりにサポート部材30を使
用した場合のこの発明の横断面を示す図である。
【図11】図10の変形例の一つである。
【図12】図10の変形例の一つである。
【図13】図10の変形例の一つである。
【符号の説明】
20 制御部 20a,20b ケーブル 24m〜24k 液体タンク 26,26m〜26k ホース 30,30a〜30f サポート部材 32 固定部 36 帯封 38 保護材 40 可動部 42 ノンクノズル 44 モータ 46 ネジ軸 100 案内溝 110 遊び車 200,210a,210b 位置センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02G 11/00 - 11/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 往復移動する可動部と、この可動部に対
    応した不動部からエネルギーの供給及び/又は信号の送
    受、及び/又は物質の供給及び/又は排出を行う供給ケ
    ーブル/ホースとを備え、前記供給ケーブル/ホースを
    可撓性のサポート部材によりガイド保持する直線移動機
    構のエネルギー、信号及び/又は物質の供給装置におい
    て、前記サポート部材を複数個並列に配置し、前記サポ
    ート部材は、それぞれ幅方向に湾曲した弧状に形成され
    た帯状固体から成り、前記供給ケーブル/ホースの上面
    保護材を配置し、並列に配置した前記複数のサポート
    部材に前記供給ケーブル/ホースを沿わせ、この状態で
    スライド可能に積層し、前記複数のサポート部材の一端
    部をそれぞれ前記可動部に固定すると共に、前記複数の
    サポート部材の他端部をそれぞれ前記不動部に固定し
    て、前記複数のサポート部材が、該サポート部材の可動
    部の固定部と前記サポート部材の不動部の固定部とに対
    し平行な平行部と、前記サポート部材の幅方向の弧状凸
    方向が内側又は外側となりほぼ一定の曲率から成る湾曲
    部とを形成しつつ往復移動し、幅広の前記供給ケーブル
    /ホースをガイド保持するようにしたことを特徴とする
    直線移動機構のエネルギー、信号及び/又は物質の供給
    装置。
  2. 【請求項2】 往復移動する可動部と、この可動部に対
    応した不動部からエネルギーの供給及び/又は信号の送
    受及び/又は物質の供給、及び/又は排出を行う供給ケ
    ーブル/ホースとを備え、前記供給ケーブル/ホースを
    可撓性のサポート部材によりガイド保持する直線移動機
    構のエネルギー、信号及び/又は物質の供給方法であっ
    て、前記サポート部材を、幅方向に湾曲した弧状に形成
    された帯状固体により作成するステップと、前記サポー
    ト部材の一端部を前記可動部に固定すると共に、前記サ
    ポート部材の他端部を前記可動部の固定部と当該不動部
    の固定部とに対して平行な平行部と、前記サポート部材
    の幅方向の弧状凸方向が内側又は外側となるほぼ一定の
    曲率から成る湾曲部とを形成するように前記不動部に固
    定するステップと、前記サポート部材を、複数個、平行
    部と湾曲部とがそれぞれ平行となるように並設して可動
    部側及び不動部側に固定するステップと、前記複数個の
    サポート部材に前記供給ケーブル/ホースを沿わせ、そ
    の上面に保護材を配置し、この状態でスライド可能に積
    層して敷設するステップと、前記可動部の移動により、
    前記複数個のサポート部材の湾曲部がほぼ一定の曲率形
    状となるように往復移動せしめるステップとを含むこと
    を特徴とする直線移動機構のエネルギー、信号、及び/
    又は物質の供給方法。
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