JP2988835B2 - 水ジェット推進式船舶の制御機構 - Google Patents

水ジェット推進式船舶の制御機構

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、船体内に設けられた
ジェットポンプ用のダクト及び該ダクト内に配置された
インペラよりなる水ジェット推進機を備えた水ジェット
推進式船舶の制御機構に関する。
【0002】
【従来の技術】この種、水ジェット推進式船舶として、
たとえば小型滑走艇等があり、そのエンジンに関する制
御装置としては、排気通路の排気口断面積あるいは排気
タイミングを切り換える排気制御装置(先行技術として
特開平1−216038号がある。)、吸気通路の容量
を切り換える吸気制御装置等、各種制御装置がある。ま
た、他の制御装置しては、パワーステアリングの増幅力
を制御する制御装置あるいは水中翼の翼制御装置等があ
る。いずれもエンジンから駆動力を導き出したり、ある
いは、油圧シリンダ等の油圧装置を利用したり、また
は、アクセルレバーに連動連結したりして、制御装置を
作動させるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、エンジンの回
転数等を検知し、かつ、エンジンから制御用の動力を得
る構造では、エンジン自体に駆動力取出部及び検知部等
を組み込まなければならす、エンジン自体の構造の複雑
化、大型化及びコスト高が避けられない。
【0004】また、油圧シリンダ等を使用する場合に
は、それ専用の駆動ポンプ及び配管をエンジン部分に備
えなければならず、エンジン自体の構造の複雑化、大型
化及びコスト高が避けられない。
【0005】また、アクセルレバーに連結していると、
アクセル操作が重くなる。
【0006】本願発明の目的は、水ジェット推進式船舶
のジェットポンプ用のダクト内の水圧を利用して、制御
装置を切り換えられるようにすることにより、コストの
低減を図ると共に、応答性のよい制御装置を提供するこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1記載の発
明は、船体内に設けられたジェットポンプ用のダクト及
び該ダクト内に配置されたインペラよりなる水ジェット
推進機を備えた水ジェット推進式船舶において、ダクト
内の水圧を導入して、該水圧の変化に応じて作動する駆
動アクチュエータを設け、該アクチュエータを、船舶の
運転状態に応じてエンジン等を制御する適宜の制御装置
に連動連結し、アクチュエータの動作により制御装置を
切り換えるようにしていることを特徴とする水ジェット
推進式船舶の制御機構である。
【0008】請求項2記載の発明は、駆動アクチュエー
タのシール装置等の簡素化を図るため、請求項1記載の
水ジェット推進式船舶の制御機構において、駆動アクチ
ュエータは、付勢手段により付勢されたピストン付きの
ロッドと、ダクト内から水圧を導入して付勢手段に抗し
てロッドを移動させる水圧室とを有し、水圧室はロッド
の移動と共に伸縮する可撓性部材により構成され、ロッ
ドを適宜伝達機構を介して制御装置に連結している。
【0009】請求項3記載の発明は、所望のエンジン回
転数における切換操作の応答性を高めるため、請求項2
記載の水ジェット推進式船舶の制御機構において、水圧
室にはダクト内に連通する水圧供給口と、水圧室の水圧
を逃がす排出口とを設け、排出口には開閉バルブを設け
ている。
【0010】
【作用】低、中速運転時には、ポンプ用ダクト内の水圧
は低く、アクチュエータは作動しない。したがって、た
とえば制御装置として排気口を制御する排気制御弁を備
えている場合には、排気制御弁を閉じて排気タイミング
を遅らせると共に、排気口断面積を小さく保ち、ガスの
吹き抜けを少なくして、充填効率をあげ、低、中速運転
時における出力特性を向上させる。
【0011】エンジン回転数が上がると、ダクト内の水
圧もそれにほぼ比例して上昇し、高速回転域になると、
アクチュエータが作動する。すなわち水圧室の水圧によ
り付勢手段に抗してロッドを移動し、これにより、排気
制御弁を開いて、排気通路の排気タイミングを早くする
と共に排気口断面積を広げ、高速運転に適した出力特性
を得る。
【0012】また、請求項3記載の発明のように、水圧
室にはダクト内に連通する水圧供給口と、水圧室の水圧
を逃がす排出口とを設け、排出口には開閉バルブを設け
ている場合には、低速運転時に開閉バルブを開いて水圧
室の圧力を逃がしておき、所定のエンジン回転数等で開
閉バルブを閉じることにより、急速に水圧室の圧力を上
昇させることが可能になる。すなわち、素早く制御装置
を応答させることができる。
【0013】
【実施例】図1は、本願発明を適用した水ジェット推進
式滑走艇の左側面図を示しており、船体1の前部には、
後ろ上方に延びる操作用ステム2が設けられ、中間部分
にはシート3が設けられ、ステム2には、操作ハンドル
5が設けられている。船体1内には、2サイクルエンジ
ン6が搭載されると共に、後部に水ジェット推進機8が
設けられている。また、船体1の前部の上面には、吸気
用の空気取入孔13が形成され、後端部には、図示しな
いが、排気口が形成されている。エンジン6の出力軸1
0は、継手及び中間伝達軸11を介して推進機8のイン
ペラ軸12に連動連結している。
【0014】図2は、図1のII−II断面拡大図を示して
おり、エンジン6は、支持プレート14を介して船底4
に支持されている。エンジン6の吸気部15には、キャ
ブレター17が接続され、該キャブレター17には、小
容量のサブ吸気サイレンサー19及びメイン吸気サイレ
ンサー20が順に接続されている。吸気部15と反対側
の排気口33部分には排気マニホールド21及び排気管
22が接続されている。
【0015】図4は、エンジン6の排気制御装置を示し
ている。シリンダ30の排気口33部分の上端には、水
平な制御弁軸35が回動自在に支持され、該制御弁軸3
5の下面には排気制御弁34が固着されており、該排気
制御弁34は、実線で示す閉じ位置と仮想線で示す開位
置との間で回動する。
【0016】排気制御弁34は、制御弁軸35の下面に
固定される取付板部34aと該取付部34aのシリンダ
中心側端部に下向きに延びるように形成された閉塞部3
4bとから、断面形状L字形に形成されている。閉塞部
34bの側面は、シリンダ中心線方向に見てシリンダラ
イナ32の内周面形状と一致する凹型の円弧面に形成さ
れると共に、シリンダ中心線と直角方向に見て、すなわ
ち矢印E方向に見て、排気口33の概ね上半分の形状と
一致してこれ覆うような形状に形成されている。36は
ウオータジャケットである。
【0017】制御弁軸35の背部には、開弁時に排気制
御弁34の全体が収納される収納用凹部37が形成され
ており、開弁時には、排気制御弁34が排気通路38内
に突出しないようになっている。
【0018】図5は、上記排気制御弁34(図4)を回
動するための駆動アクチュエータ29を示している。ア
クチュエータケースは、前部ケース40と、後部ケース
41と後端蓋42とから構成され、後部ケース41部分
がエンジン本体に固着されている。前部ケース40内に
は内向きのフランジ部44aを介して後方突出状のボス
部44が一体に形成されており、該ボス部44には軸方
向摺動自在に中空状のロッド43が嵌合し、ロッド43
の後端部にはピストン45がボルト54により固着され
ている。ボルト54はロッド43内を貫通しており、前
部のラック50の固定用にも利用されている。
【0019】ピストン45とフランジ部44aの間には
付勢手段として大小径の親子型コイルばね57が縮設さ
れており、該コイルばね57により、ピストン付きロッ
ド443を後方に付勢し、つば状のストッパ部43aに
より後退位置(非作動位置)に係止している。
【0020】ピストン45と後側の蓋42の間には、ゴ
ム等のベローズ46が伸縮自在に架設され、該ベローズ
46と、ピストン45の後面と、蓋42の間で、容積変
化自在な水圧室47が形成されている。ベローズ46の
前端部はピストン45の外周筒状部に締付バンドなどに
より固定され、後端部は蓋42の筒状部分にバンドなど
により固定されている。また、ベローズ46の各外周環
状凹部には押さえリング49が嵌められており、ベロー
ズ46の径方向の変形を規制している。
【0021】フランジ部44aの前方はギヤ室48とな
っており、該ギヤ室48内にロッド43の前端部が突出
し、該ロッド43の前端部にはラック50が前記ボルト
54により固定されている。ラック50は下面にラック
歯を有し、下側の小径扇形ピニオン51にかみ合ってい
る。小径扇形ピニオン51は、大径のセクターギヤ52
と共に水平な軸53に固定されており、ピニオン51と
セクターギヤ52は一体的に回動するようになってい
る。
【0022】セクターギヤ52は、上側に配置された小
径の別のギヤ55に噛み合い、ギヤ55のギヤ軸56
は、ケース外へと延びて、前記排気制御弁軸35に同一
軸心で一体的に回転するように連結している。すなわ
ち、ロッド43が図5の後退位置からばね57に抗して
矢印F方向に前進すると、ラック50を介してピニオン
51及びセクターギヤ52は矢印B1方向に回動し、ギ
ヤ55、ギヤ軸56及び弁軸35は矢印C1方向に回動
し、図4の制御弁34をC1方向に開くようになってい
る。
【0023】図5の蓋42には、水圧室47に連通する
水圧供給口60と排出口61とが形成されており、水圧
供給口60は、ジェットポンプ部分に接続し、排出口6
1は外部に接続している。排出口61には、これを開閉
する開閉バルブ63が設けられ、該開閉バルブ63は、
たとえばソレノイド65で開閉するようになっている。
【0024】ソレノイド65は、エンジン回転数検知装
置に接続しており、通常は開閉バルブ63を開いてお
り、エンジン回転数が所定回転数(たとえば5000R
PM)以上になると、通電して開閉バルブ63を閉じる
ようになっている。
【0025】図3は、水ジェット推進機8の縦断面図で
あり、上記水圧供給口60はホース64を介して、推進
機8のポンプ用のダクト66内に開口し、ダクト66内
の水圧を取り入れることができるようになっている。
【0026】推進機8の構造を説明する。ダクト66内
の中心部分には円筒状の軸受ケース67が配置され、該
軸受ケース67は、放射状に延びる複数枚の水流ガイド
板68を介してダクト66に固定されている。軸受ケー
ス67内には軸受69を介してインペラ軸70が回転自
在に支持され、該インペラ軸70は前方の中間伝達軸1
1に連結されている。インペラ軸70には、ダクト66
の前部分に位置するインペラ71が一体的に備えられて
いる。
【0027】軸受ケース66内は、インペラ71のボス
部71a及びシール72により、外部から水が入らない
ように密封されている。
【0028】ダクト66の前端は、湾曲状の通路73を
介して下開きの水吸入口74に連通している。ダクト6
6の後端には、後方にいくに従い縮径するテーパー状の
噴出ノズル76が接続され、該噴出ノズル76の後端部
には、左右方向に回動自在にステアリングノズル78が
支持されている。ダクト66内及び噴出ノズル76内
は、前記軸受ケース67により、環状空間に形成されて
いる。
【0029】前記アクチュエータ29の水圧供給口60
に接続された水圧ホース64は、ダクト66の後部の周
壁に形成された孔80を介してダクト66内に連通して
いる。また、水圧ホース64は、途中において、冷却水
用ホース64aに枝分かれすることも可能である。
【0030】図5のコイルばね57の設定荷重は、たと
えばエンジン回転数5000RPMに対応するダクト内
水圧で作動し始めるように設定することも可能である
が、該実施例では、開閉バルブ63を装着していること
から、開閉バルブ63が閉じていると仮定した場合に、
エンジン回転数5000RPMよりも少し低い回転数
(たとえば4000RPM)に対応するダクト内水圧で
作動し始めるように設定してある。
【0031】作動を説明する。エンジン停止時は、図3
のインペラ71は回転しておらず、ダクト66内の水は
流れていないので、図5のアクチュエータ29の水圧室
47には水圧が供給されない。また、開閉バルブ63は
開いており、ばね57によりピストン付きのロッド43
は後退しており、ベローズ46は短縮している。したが
って、図4の排気制御弁34は実線で示す閉じ位置に維
持され、排気口33の上半部分を覆っている。
【0032】エンジン6を始動すると、図3のインペラ
71の回転により、吸入口74から吸い込んだ水をダク
ト66内で加圧して、噴出ノズル76を通して後方に噴
射し、それに伴ってダクト66の水圧が水圧ホース64
を介してアクチュエータ29の水圧室47内に供給され
る。エンジン回転数とダクト66内の水圧は、図6に示
すように概ね比例しており、エンジン回転数の上昇に従
い、ダクト内水圧は上昇する。
【0033】上記のように水圧が水圧室47内に供給さ
れる場合において、たとえ、ばね57の設定荷重に対応
するダクト内水圧に達しても、開閉バルブ63はまだ開
いているので、水圧室47内の水は排出口61から逃が
される。したがって、エンジン回転数が設定回転数50
00RPMまでの低、中速回転域においては、ロッド4
3は後退位置にあり、ベローズ46は収縮した状態のま
まである。つまり、エンジン回転数が0から設定回転数
5000RPMまでの低、中速回転域においては、図4
の排気制御弁34は閉じ状態を保ち、これにより排気タ
イミングを遅らせると共に排気断面積を減少させ、ガス
の吹き抜けを防止する。
【0034】エンジン回転数が設定回転数(5000R
PM)に達すると、図4の開閉バルブ63が閉じること
により、水圧室47内の水圧は、ばね57の設定荷重に
対応する圧力以上まで急激に上昇する。これにより、ロ
ッド43は速やかに前進し、図4の排気制御弁34を素
早く開き、高速回転に適するように排気タイミングを早
めると共に排気断面積を広げ、高速回転時の出力を向上
させる。
【0035】図7は、エンジン出力と回転数との関係を
示しており、グラフX1は、排気制御弁34を閉じてい
る場合、グラフX2は排気制御弁34を開いている場合
であって、排気制御弁閉じ時のグラフX1の最高出力に
略対応するエンジン回転数5000RPMを、排気制御
弁34を切り換えるための設定回転数としており、これ
により低速回転から高速回転域に至るまで、各回転数に
適した出力特性を得ていることが分かる。
【0036】すなわち、本実施例によるエンジン出力特
性は、回転数が0〜5000RPMまでは、グラフX1
の変化を示し、5000RPMを越す付近で破線で示す
変化を示し、その後は、グラフX2の変化を示す。
【0037】なお、該実施例のように、ロッド43から
排気制御弁34までの動力伝達機構として、ラック5
0、小径のピニオン51及びこれと同軸の大径のセクタ
ーギヤ52等を利用した増速構造としていると、アクチ
ュエータ全体の長さ(ロッド方向長さ)をコンパクトに
できると共に、ピストンストロークSを小さく設定する
ことができる。
【0038】このようにピストンストロークSを小さく
できることにより、ばね57の圧縮始めから終了までの
ばね荷重の変化を小さく設定できると共にロッド43の
移動開始から移動終了までの移動時間を短縮化でき、応
答速度が速くなると共に制御装置の所定回転数での応答
精度が向上する。
【0039】
【別の実施例】
(1)図5の駆動アクチュエータ29は、水圧室47に
排出口61及びこれを開閉する開閉バルブ63を設け、
5000RPMで排出口63を閉じる構成であるが、排
出口及び開閉バルブを備えずに、水圧供給口60のみを
備えた構造でもよい。この場合は、コイルばね57の設
定荷重は、たとえばエンジン回転数5000RPMに対
応する水圧室47の圧力で圧縮し始めるように設定す
る。したがって、エンジン回転数5000RPMを越え
た時点で排気制御弁34が開き始める。
【0040】(2)水圧室47に排出口61及び開閉バ
ルブ63を備えずに、水圧供給口60のみを備えた構造
であって、図5に仮想線で示すように水圧供給口60に
開閉バルブ63aを設ける構造でもよい。この場合、た
とえばエンジン回転数5000RPMまでは開閉バルブ
63aを閉じて、水圧室47に圧力がかからないように
しておき、エンジン回転数が5000RPMを越えると
開閉バルブ63aを開いて、水圧供給口60から水圧室
47に急速に圧力を導入するようにする。これにより駆
動アクチュエータ29を所定の回転数において、急速に
作動させることができる。
【0041】(3)制御対象となる制御装置は、排気制
御装置に限定はされず、吸気制御装置における吸気サイ
レンサーの容積の切り替え、あるいはスロットルの切り
替えなど各種制御に利用できる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本願発明は、船体内
に設けられたジェットポンプ用のダクト66及び該ダク
ト66内に配置されたインペラ71よりなる水ジェット
推進機を備えた水ジェット推進式船舶において、ダクト
66内の水圧を導入して、該水圧の変化に応じて作動す
る駆動アクチュエータ29を設け、該アクチュエータ2
9を、船舶の運転状態に応じてエンジン等を制御する適
宜の制御装置に連動連結し、アクチュエータ29の動作
により制御装置を切り換えるようにしているので、従来
のように、エンジンから制御用の動力を得る構造に比べ
て、エンジン自体に駆動力取出部等を組み込む必要がな
く、エンジン自体の大型化及びコスト高を抑えることが
でき、また、油圧ポンプ等によりアクチュエータを作動
するように機構に比べても、コストを低減できる。ま
た、アクセルレバー等に制御装置を連動連結する場合に
比べ、操作を軽くすることができる。
【0043】請求項2記載の発明は、駆動アクチュエー
タ29の構造として、付勢手段により付勢されたピスト
ン付きロッド43と、ダクト66内から水圧を導入して
付勢手段に抗してピストン付きロッド43を移動させる
水圧室47とを有し、水圧室47を、ピストン付きロッ
ド43の移動と共に伸縮する可撓性部材により構成して
いるので、水圧を利用する駆動アクチュエータでありな
がらも、摺動部分にシールを設ける必要性はなく、被摺
動部分にのみシールを備えればよいので、簡単なシール
構造で、水圧室におけるシール性能を高く維持できる。
【0044】請求項3記載の発明は、水圧室47にはダ
クト66内に連通する水圧供給口60と、水圧室47の
水圧を逃がす排出口61とを設け、排出口61に開閉バ
ルブ63を設けて排出口を開閉するようにしているの
で、所望の切換回転数で開閉バルブ63を切り換えるよ
うにすることにより、急速に水圧室47の圧力を上昇さ
せ、所望の回転数で速やかに制御装置の切換が行える。
すなわち、切換操作が、所定の回転数において素早く行
え、応答性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願の請求項1,2及び3記載の発明を適用
した水ジェット推進式滑走艇の左側面図である。
【図2】 図1のII−II断面拡大図である。
【図3】 図1の水ジェット推進機部分の拡大縦断面図
である。
【図4】 図2の排気制御装置部分の縦断面拡大部分図
である。
【図5】 駆動アクチュエータの縦断面図である。
【図6】 ダクト内圧力と回転数の関係を示すグラフで
ある。
【図7】 エンジン出力と回転数の関係を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1 船体 6 エンジン 8 水ジェット推進機 34 排気制御弁(制御装置の一例) 40,41 アクチュエータケース 43 ロッド 45 ピストン 46 ベローズ(可撓性部材) 47 水圧室 57 コイルばね(付勢手段) 60 水圧供給口 61 排出口 63 開閉バルブ 66 ダクト 71 インペラ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船体内に設けられたジェットポンプ用の
    ダクト及び該ダクト内に配置されたインペラよりなる水
    ジェット推進機を備えた水ジェット推進式船舶におい
    て、ダクト内の水圧を導入して、該水圧の変化に応じて
    作動する駆動アクチュエータを設け、該アクチュエータ
    を、船舶の運転状態に応じてエンジン等を制御する適宜
    の制御装置に連動連結し、アクチュエータの動作により
    制御装置を切り換えるようにしていることを特徴とする
    水ジェット推進式船舶の制御機構。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の水ジェット推進式船舶の
    制御機構において、駆動アクチュエータは、付勢手段に
    より付勢されたピストン付きのロッドと、ダクト内から
    水圧を導入して付勢手段に抗してロッドを移動させる水
    圧室とを有し、水圧室はロッドの移動と共に伸縮する可
    撓性部材により構成され、ロッドを適宜伝達機構を介し
    て制御装置に連結していることを特徴とする水ジェット
    推進式船舶の制御機構。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の水ジェット推進式船舶の
    制御機構において、水圧室にはダクト内に連通する水圧
    供給口と、水圧室の水圧を逃がす排出口とを設け、排出
    口には開閉バルブを設けたことを特徴とする水ジェット
    推進式船舶の制御機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7044814B2 (en) 2004-02-17 2006-05-16 Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha Main switch apparatus of small watercraft

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US7044814B2 (en) 2004-02-17 2006-05-16 Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha Main switch apparatus of small watercraft

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