JP2988567B2 - 帯材電解研磨装置 - Google Patents

帯材電解研磨装置

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JP2988567B2 JP19275094A JP19275094A JP2988567B2 JP 2988567 B2 JP2988567 B2 JP 2988567B2 JP 19275094 A JP19275094 A JP 19275094A JP 19275094 A JP19275094 A JP 19275094A JP 2988567 B2 JP2988567 B2 JP 2988567B2
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  • Lead Frames For Integrated Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、帯材の表面にめっき被
膜を施す前に、表面の清浄化と平滑化を目的とした研磨
処理を実施するための電解研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年その成長が著しい電子機器業界にあ
って、生産消費がますます高まってきているリードフレ
ームの素材としては、一般に圧延加工された帯材が用い
られ、これを型抜きして得られたリード部分、もしく
は、エッチング処理によって不要部分を溶解させて素材
に残存せしめたリード部分にめっき被膜が形成された状
態で利用されている。
【0003】この場合、圧延加工された帯材の表面には
深さが1μm以下の微細な凹部が数多く存在する。この
凹部の形状として、帯材の表面に近い部分の面積が狭く
とも、帯材の内部に向かって大きく広がる面積空間を形
成しているような場合には、そのまま帯材の表面にめっ
き被膜を形成させても、めっき被膜の膜厚にむらを生じ
たり、めっき被膜に部分的な膨れを生じめることが多
く、製品検査に際して不合格品の発生率が高くなり、結
果的には、市場競争から取り残されてしまうことが十分
に予測されている。
【0004】これらの事態を改善するため、めっき処理
に先だって帯材の表面に電解研磨処理が施されることが
一般的になってきている。
【0005】リードフレームの製作に際して、帯材の表
面に電解研磨処理を施す装置としては、従来、図2に示
されたような電解研磨装置が用いられていた。
【0006】この装置は電解研磨槽1内に絶縁性材料で
形成された複数の送りロール2が水平面に沿って間隔を
おき、しかも、いずれの送りロール2も同一方向に回転
するようにして設けられている。さらに、これらの送り
ロール2の上部に接してリードフレーム用帯材7が移動
される。この帯材7の上面には、これに接するようにし
て送りロール2と同一速度にて逆方向に回転する給電ロ
ール3が配置されている。そして、前記給電ロール3に
接するようにして電源(図示せず)の陽極に接続されて
いる刷子4が配置されている。また、送りロール2の下
方では、送りロール2の配置に沿って延長して設けら
れ、電源(図示せず)の陰極に接続された陰極板5が配
置されている。
【0007】従来利用されてきた上記の電解研磨装置を
使用する際には、電解研磨槽1の内部に向かって、給電
ロール3の一部が空気中に露出する程度に電解研磨液6
を注入し、その後、この電解研磨液6を介して給電ロー
ル3から陰極板5に所定電力を通電している状態で、送
りロール2と給電ロール3との間へ帯材7を供給して帯
材の表面を研磨していた。
【0008】しかしながら、この装置を利用した研磨処
理においては、給電ロール3と帯材7との接点部におけ
る接触不良や電解研磨液6を媒体とした電極相互間の電
気反応による電流効率の低下、さらには、送りロール2
の回転不良による帯材7の変形が多発する等の問題点が
解決されず、その対策に苦慮されてきた。
【0009】一方、リードフレームの多ピン化が進めら
れるにつれて、その加工上、利用される帯材の厚さに薄
さが要求される傾向が強まってきているが、薄肉帯材を
確保するためには圧延回数の増加が避けられず、これに
よって帯材の表面に形成される凹部の数が相対的に増加
してくるのは避けられないところから、帯材の表面に形
成された凹部の平坦化を迅速かつ効果的に処理できると
ともに、帯材に変形を起こさせない状態で表面研磨を施
すことの可能な電解研磨装置の出現が待たれていた。
【0010】本発明者等は、上記の課題を解決するため
鋭意研究開発を進めた結果、帯材に対して機械的に直接
通電させる電源接続方式を採らないで、電解研磨液を介
して通電させる電源接続方式を採り、その上、陰極板と
陽極板の大きさ割合を検討し、さらには、隔壁をもって
個別の槽に分割配置された陽極と陰極とを用いること等
を組み合わせることによって課題の解決されることを見
出した。
【0011】すなわち、本出願人は、平成5年8月26
日付け特許願(特願平5−234170)において、図
3に示すような電解研磨技術を提案した。すなわち、幅
23cm、長さ95cm、深さ15cmの電解研磨槽1
内に、直径2cm、長さ20cmの上下1対のポリエチ
レン製の送りローラ2を8対設け、幅7.5cm、長さ
1.5cm、厚さ0.2mmのステンレス製の陰極板5
と陽極板8とを交互に各送りローラ2の間に7組水平面
に沿い配置する。
【0012】電解研磨槽1には、硫酸20g/l、硫酸
ナトリウム10g/l、非イオン性界面活性剤0.05
4g/lを含有する水溶液の電解液6を、電解液6の表
面は上側送りローラ2の中心よりやや上に位置し上側送
りローラ2の間の陰極板5と陽極板8が浸る状態となる
ように入れる。
【0013】陰極板5は直流電源の陰極に、陽極板8は
直流電源の陽極に接続し、陰極電流密度が5A/dm2
で電圧一定となるように通電し、各ローラは同調して同
一回転数で回転する。幅7.0cm、長さ16.5c
m、厚さ100μmの鉄ニッケル合金のリードフレーム
用帯材が最初の上下1対の送りローラ2(図3で左端)
間に挿入される。最初の1対の送りローラ2間にリード
フレーム用帯材7が挟持されてから最後の1対の送りロ
ーラ2(図3で右端)間から排出されるまでの時間は1
7秒である。これにより、研磨中流れる電流は大きく増
加し、最大増加量は、8.2A(陰極電流密度換算1
7.0A/dm2 )となる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な改良をさらに進め、リードフレームに供される帯材に
変形を生じさせることなく、その表面を迅速かつ効果的
に研磨できる電解研磨装置を提供することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる帯材電解
研磨装置は、帯材の導入方向より、素材供給ロール部、
電解研磨部、素材排出ロール部の順に配置された帯材電
解研磨装置において、上記電解研磨部は帯材の導入方向
より第一陰極配置槽、第一処理液排出槽、第一陽極配置
槽、第二処理液排出槽、第二陽極配置槽、第三処理液排
出槽、第二陰極配置槽の順に配置され、さらに、上記の
各槽は電解研磨処理に供される帯材を通過させるための
開口部を有する隔壁によって仕切られ、また、第一およ
び第二の陰極配置槽には開口部を結ぶ平面を境にして、
その上下もしくはその上下のいずれかの位置で、かつ、
電解研磨液に浸される位置に、電源の陰極に連なる陰極
板が配置され、さらに、第一および第二の陽極配置槽に
は開口部を結ぶ平面を境にして、その上下もしくはその
上下のいずれかの位置で、かつ、電解研磨液に浸された
位置に、電源の陽極に連なる陽極板が配置され、また、
第一および第二の陰極配置槽ならびに第一および第二の
陽極配置槽の底部にはそれぞれに電解研磨液の注入口が
設けられてあり、第一ないし第三の処理液排出槽の底部
にはそれぞれに研磨処理に供された電解研磨液の排出口
が設けられてあり、さらに、上記の注入口から第一およ
び第二の陰極配置槽または第一および第二の陽極配置槽
に向けて個別に注入された電解研磨処理液は、第一およ
び第二のそれぞれの陰極配置槽または第一および第二の
陽極配置槽に隣接する第一ないし第三のいずれかの処理
液排出槽の底部に設けられた排出口より排出されるよう
になっている。そして、排出された電解研磨液が電解研
磨液循環部にて回収され、電解研磨液循環部にて電解研
磨液の性状を調整した後、第一および第二のそれぞれの
陰極配置槽または第一および第二の陽極配置槽の注入口
に循環して供給されるようにすることが好ましい。ま
た、帯材の進行方向をその長さ方向とし、隣りに位置す
る陰極板と陽極板との長さ関係を計測した場合、陰極板
の長さが陽極板の長さと比較して常に長く形成されてい
ることが好ましい。
【0016】
【作用】リードフレーム用帯材の電解研磨を行うに際
し、本発明の装置においては、非接触通電により、該帯
材の損傷を防止しつつ、電極板間の電気反応を防止し
て、電解研磨効率を増大する。すなわち、陽極板と陰極
板を別々の槽内に配置し、かつ、各槽を互いに独立にし
てある。このようにして、陽極板と陰極板が完全に遮断
され、電極板間の反応がなくなる。
【0017】
【実施例】以下に、図1を参照しながら本発明の詳細を
記述する。
【0018】図1の実施例は、リードフレーム用帯材7
の導入方向より、素材供給ロール部10、電解研磨部1
1、素材排出ロール部12の順に配置された帯材電解研
磨装置30である。上記電解研磨部11には、帯材7の
導入方向より第一陰極配置槽13、第一処理液排出槽1
4、第一陽極配置槽15、第二処理液排出槽16、第二
陽極配置槽17、第三処理液排出槽18、第二陰極配置
槽19がこの順に配置されている。
【0019】さらに、上記の各槽は電解研磨処理に供さ
れる帯材7を通過させるための開口部20を有する隔壁
21によって仕切られている。
【0020】また、第一および第二の陰極配置槽13、
19には、開口部20を結ぶ平面を境にして、その上下
もしくはその上下のいずれかの位置で、かつ、電解研磨
液6に浸された位置に、電源の陰極41に連なる陰極板
5が配置され、さらに、第一および第二の陽極配置槽1
5、17には開口部20を結ぶ平面を境にして、その上
下もしくはその上下のいずれかの位置で、かつ、電解研
磨液6に浸された位置に、電源の陽極42に連なる陽極
板8が配置されている。
【0021】また、第一および第二の陰極配置槽13、
19ならびに第一および第二の陽極配置槽15、17の
底部24にはそれぞれに電解研磨液6の注入口25が設
けられてあり、その上、第一ないし第三の処理液排出槽
14、16、18の底部24にはそれぞれに研磨処理に
供された電解研磨液の排出口26が設けられてある。
【0022】さらに、上記の注入口25から第一および
第二の陰極配置槽13、19または第一および第二の陽
極配置槽15、17に向けて個別に注入された電解研磨
液6は、それぞれの第一および第二の陰極配置槽13、
19または第一および第二の陽極配置槽15、17に隣
接する第一ないし第三のいずれかの処理液排出槽14、
16、18の底部24に設けられた排出口26より電解
研磨液循環部27に向けて排出される。
【0023】そして、電解研磨液循環部27にて一体に
して回収された電解研磨液6は電解研磨液循環部27に
て電解研磨液6の性状を調整した後、上記電解研磨液循
環部27よりそれぞれの第一および第二の陰極配置槽1
3、19または第一および第二の陽極配置槽15、17
の注入口25に循環して供給される。
【0024】第一および第二の陰極配置槽13、19な
らびに第一および第二の陽極配置槽15、17のそれぞ
れの槽の内部において、帯材7の進行方向前後に位置す
る2枚の隔壁21のそれぞれに設けられた開口部20に
近く、かつ、それぞれの開口部20を中央に位置させる
状態で、上下ロール2が1組ずつ、前後に都合2組の上
下ロール2が配置されている。
【0025】そして、帯材7の進行方向に対して直角方
向をその幅方向とする場合、陰極板5および陽極板8の
板幅が研磨処理される帯材7の板幅に比較して大きく形
成される。
【0026】また、帯材7の進行方向をその長さ方向と
する場合、陰極板5の長さの和が陽極板8の長さの和の
2倍より長く形成されていることが好ましく、さらに、
隣に位置する陰極板5と陽極板8との長さ関係を計測し
た場合、陰極板5の長さが陽極板8の長さと比較して常
に長く形成されている。
【0027】上述のように、帯材7の導入方向より、素
材供給ロール部10、電解研磨部11、素材排出ロール
部12からなる帯材電解研磨装置30において、素材供
給ロール部10に配置された一組以上の上下ロール2に
よって電解研磨部11へ帯材7が送り出される。
【0028】ついで、帯材7の導入方向より第一陰極配
置槽13、第一処理液排出槽14、第一陽極配置槽1
5、第二処理液排出槽16、第二陽極配置槽17、第三
処理液排出槽18、第二陰極配置槽19の順に配置され
ている電解研磨部11においては、帯材7を通過させる
ための開口部20のみを残して、電極を配置している各
槽13、14、15、16、17、18、19が隔壁2
1によって個別に仕切られていることによって、帯材7
以外に流れる無効電流を大幅に減少せしめる作用をもた
らしている。
【0029】また、第一および第二の陰極配置槽13、
19には開口部20を結ぶ平面を境にして、その上下も
しくはその上下のいずれかの位置で、かつ、電解研磨液
6に浸された位置に、電源の陰極41に連なる陰極板5
が配置され、さらに、第一および第二の陽極配置槽1
5、17には開口部20を結ぶ平面を境にして、その上
下もしくはその上下のいずれかの位置で、かつ、電解研
磨液6に浸された位置に、電源の陽極42に連なる陽極
板8が配置されていることによって、電源に接続された
陽極板8から陽極配置槽15、17内の電解研磨液6に
電流が流れ、この電流はついで帯材7を介して陰極配置
槽13、19内の電解研磨液6に流れ、最後に陰極配置
槽13、19内に配置された陰極板5へと電流が流れて
回路が形成される。
【0030】個々の電極が配置された各槽を隔離した際
に認められる無効電流発生率の減少理由は定かではない
が、結果的に、従来に比して、作用電流効率の大幅な改
善が認められるとともに、この間に与えられた所定の電
流密度によって、帯材の表面は後加工の実施に際して十
分に満足される表面状態に迅速に電解研磨される。
【0031】また、本実施例の帯材電解研磨装置30に
よって、帯材7に非接触のまま電解研磨処理が進められ
るため、帯材7に変形を起こさせることなく作業を実施
できて、製品の形状不良を大幅に減少させる。
【0032】また、第一および第二の陰極配置槽13、
19ならびに第一および第二の陽極配置槽15、17の
底部24にはそれぞれに電解研磨液6の注入口25が設
けられてあり、その上、第一ないし第三の処理液排出槽
14、16、18の底部24にはそれぞれに研磨処理に
供された電解研磨液の排出口26が設けられてあって、
上記の注入口25から第一および第二の陰極配置槽1
3、19または第一および第二の陽極配置槽15、17
に向けて個別に注入された電解研磨液6は、それぞれの
第一および第二の陰極配置槽13、19または第一およ
び第二の陽極配置槽15、17に隣接する第一ないし第
三のいずれかの処理液排出槽14、16、18の底部2
4に設けられた排出口26より電解研磨液循環部27に
向けて排出されることによって、陰極板5または陽極板
8が配置されている各槽内の電解研磨液6の極性の一本
化を助長し、無効電流を極端に減少させることに成功
し、結果的に電解研磨処理に供される電流効率を向上さ
せている。
【0033】そして、電解研磨液循環部27にて一体に
して回収された電解研磨液6は電解研磨液循環部27に
て電解研磨液6の性状を調整した後、上記電解研磨液循
環部27よりそれぞれの第一および第二の陰極配置槽1
3、19または第一および第二の陽極配置槽15、17
の注入口25に循環して供給されるように配置されたこ
とによって、帯材には常時一定状態の電解研磨液6が接
触でき、安定した状態で電解研磨作業を進めることを可
能にしている。
【0034】その上、第一および第二の陰極配置槽1
3、19ならびに第一および第二の陽極配置槽15、1
7のそれぞれの槽の内部において、帯材7の進行方向前
後に位置する2枚の隔壁21のそれぞれに設けられた開
口部20に近く、かつ、それぞれの開口部20を中央に
位置させる状態で、上下ロール2が1組ずつ、前後に都
合2組の上下ロール2が配置されたことによって、開口
部に向かって帯材7の表面を伝って流れる電解研磨液6
の流れ方向を変更させ、各電極配置槽内部の極性を整
え、結果的に電流効率を上昇せしめる。
【0035】また、帯材7の進行方向に対して直角方向
をその幅方向とする場合、陰極板5および陽極板8の板
幅が研磨処理される帯材7の板幅に比較して大きく形成
し、かつ、帯材7の進行方向をその長さ方向とする場
合、陰極板5の長さの和が陽極板8の長さの和より長く
形成して、帯材7が陽極として機能する時間を大きくし
たことにより、理由は定かではないものの結果的に研磨
面の平滑さが向上する。
【0036】図1に示す帯材電解研磨装置の一例とし
て、幅23cm、長さ95cm、深さ15cmの2基の
陰極配置槽13、19と、幅23cm、長さ30cm、
深さ15cmの2基の陽極配置槽15、17と、幅23
cm、長さ15cm、深さ15cmの3基の処理液排出
槽14、16、18とが、プラスチックで作られ、隔壁
で隔てられた一体物の容器として配置された。
【0037】また、各槽の接する壁面には電解研磨処理
が施される帯材7の通過を円滑に進めるために帯材7の
幅方向に15cm、厚さ方向に3cmの開口部20が設
けられている。
【0038】さらに、陽極板8としては厚さ5mm、幅
10cm、長さ10cmの硬鉛板を用意し、陰極板5と
しては厚さ3mm、幅10cm、長さ30cmの銅板を
用意して、各電極配置槽内において、それぞれ帯材7の
上下に1枚ずつの同極電極板を3cmの間隔をおいて配
置した。
【0039】この装置に対して、帯材7として厚さ0.
18mm、幅10cmの銅合金条を、さらに、電解研磨
液6としては市販のEC56(デイプソール(株)製)
を50g/lの割合で含有し、硫酸20g/l、硫酸ナ
トリウム10g/lの水溶液を選び、この水溶液の温度
を50℃に調整して、電流密度を2.0A/dm2 、電
解研磨液6の注入量を12l/min、帯材7の供給速
度を3m/minとして電解研磨処理を実施したとこ
ろ、後工程の受入れ条件を十分に満足させる表面の平滑
さを得るとともに、無効電流をわずか2%に抑えられ
た。
【0040】また、電流の投入設定値として4Aを設定
した場合に、帯材7の電流値は2.4Aを示し、その電
流効率は60%であって、従来方法で得られる電流効率
がわずかに10〜15%でしかなかったのと比較して、
本発明の実施によれば大幅な改善が確保された。
【0041】同様に、電流の投入設定値として6Aを設
定した場合に、帯材7の電流値は4.2Aを示し、その
電流効率は70%であり、さらに、電流の投入設定値と
して8Aを選択した場合に、帯材7の電流値は5.2A
を示し、その電流効率は65%であった。
【0042】比較のために、本発明装置を用いた場合
と、従来装置を用いた場合との電流効率の測定値を表1
に併記する。
【0043】なお、これらの測定値は市販の電流計を用
いて測定された値である。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】本発明の実施によれば、電極配置槽個々
の隔離性を高めることになり、結果として、電解研磨処
理において避けられなかった無効電流を極めて些少な値
に止められ、あわせて作業時の電流効率を高め、帯材と
の接触物の配置を避けたことによって帯材の形状異常の
発生が防止されて、電解研磨作業における作業性の改善
に大きく寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明電解装置の実施例説明図である。
【図2】従来例電解装置の説明図である。
【図3】従来例電解装置の説明図である。
【符号の説明】
1 電解研磨槽 2 送りロール 3 給電ロール 4 刷子 5 陰極板 6 電解研磨液 7 帯材 10 素材供給ロール部 11 電解研磨部 12 素材排出ロール部 13 第一陰極配置槽 14 第一処理液排出槽 15 第一陽極配置槽 16 第二処理液排出槽 17 第二陽極配置槽 18 第三処理液排出槽 19 第二陰極配置槽 20 開口部 21 隔壁 24 底部 25 注入口 26 排出口 27 電解研磨液循環部 28 上下ロール 41 陰極 42 陽極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C25F 7/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯材の導入方向より、素材供給ロール
    部、電解研磨部、素材排出ロール部の順に配置された帯
    材電解研磨装置において、上記電解研磨部は帯材の導入
    方向より第一陰極配置槽、第一処理液排出槽、第一陽極
    配置槽、第二処理液排出槽、第二陽極配置槽、第三処理
    液排出槽、第二陰極配置槽の順に配置され、さらに、上
    記の各槽は電解研磨処理に供される帯材を通過させるた
    めの開口部を有する隔壁によって仕切られ、また、第一
    および第二の陰極配置槽には開口部を結ぶ平面を境にし
    て、その上下もしくはその上下のいずれかの位置で、か
    つ、電解研磨液に浸される位置に、電源の陰極に連なる
    陰極板が配置され、さらに、第一および第二の陽極配置
    槽には開口部を結ぶ平面を境にして、その上下もしくは
    その上下のいずれかの位置で、かつ、電解研磨液に浸さ
    れた位置に、電源の陽極に連なる陽極板が配置され、ま
    た、第一および第二の陰極配置槽ならびに第一および第
    二の陽極配置槽の底部にはそれぞれに電解研磨液の注入
    口が設けられてあり、第一ないし第三の処理液排出槽の
    底部にはそれぞれに研磨処理に供された電解研磨液の排
    出口が設けられてあり、さらに、上記の注入口から第一
    および第二の陰極配置槽または第一および第二の陽極配
    置槽に向けて個別に注入された電解研磨処理液は、第一
    および第二のそれぞれの陰極配置槽または第一および第
    二の陽極配置槽に隣接する第一ないし第三のいずれかの
    処理液排出槽の底部に設けられた排出口より排出される
    ことを特徴とする帯材電解研磨装置。
  2. 【請求項2】 排出された電解研磨液が電解研磨液循環
    部にて回収され、該電解研磨液は電解研磨液循環部にて
    電解研磨液の性状を調整した後、第一および第二のそれ
    ぞれの陰極配置槽または第一および第二の陽極配置槽の
    注入口に循環して供給されるようにしたことを特徴とす
    る請求項1に記載の帯材電解研磨装置。
  3. 【請求項3】 第一および第二の陰極配置槽ならびに第
    一および第二の陽極配置槽のそれぞれの槽の内部におい
    て、帯材の進行方向前後に位置する2枚の隔壁のそれぞ
    れに設けられた開口部と各槽内の陰極板または陽極板と
    の間に上下ロールが1組ずつ配置されていることを特徴
    とする請求項1に記載の帯材電解研磨装置。
  4. 【請求項4】 帯材の進行方向に対して直角方向をその
    幅方向とする場合、陰極板および陽極板の板幅が研磨処
    理される帯材の板幅に比較して大きく形成されているこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の帯材電解研磨
    装置。
  5. 【請求項5】 帯材の進行方向をその長さ方向とする場
    合、陰極板の長さの和が陽極板の長さの和の2倍より長
    く形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいず
    れかに記載の帯材電解研磨装置。
  6. 【請求項6】 帯材の進行方向をその長さ方向とし、隣
    に位置する陰極板と陽極板との長さ関係を計測した場
    合、陰極板の長さが陽極板の長さと比較して常に長く形
    成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    に記載の帯材電解研磨装置。
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