JP2988537B2 - 電子波干渉装置 - Google Patents

電子波干渉装置

Info

Publication number
JP2988537B2
JP2988537B2 JP6831691A JP6831691A JP2988537B2 JP 2988537 B2 JP2988537 B2 JP 2988537B2 JP 6831691 A JP6831691 A JP 6831691A JP 6831691 A JP6831691 A JP 6831691A JP 2988537 B2 JP2988537 B2 JP 2988537B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electron wave
electron
interference device
output
wave interference
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP6831691A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04304678A (ja
Inventor
公久 相原
眞史 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP6831691A priority Critical patent/JP2988537B2/ja
Publication of JPH04304678A publication Critical patent/JPH04304678A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2988537B2 publication Critical patent/JP2988537B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Junction Field-Effect Transistors (AREA)
  • Control Of Non-Electrical Variables (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大きな相互コンダクタ
ンスを持ち、高周波動作や超高速スイッチング動作が可
能な電子波干渉装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高品質結晶成長技術、微細加工技術の進
展とともに、バイポーラおよび電界効果トランジスタな
ど従来の半導体装置の微細化による高性能化にはめざま
しいものがある。しかしながら、粒子としての膨大な数
の電子が統計的に振舞うことを利用して作用するこの種
の装置では、動作原理的に微細化による高性能化には限
界がある。一方、微細構造化に伴い、半導体中での電子
の波動性が顕著に現れ、理論的にも実験的にもその性質
が徐々に明かになりつつある。その中で電子の波動性を
直接利用することにより、高性能な素子を実現しようと
する試みがある。
【0003】リング状の極微細構造体における電子波の
干渉によって生じるコンダクタンス変化を利用する素子
が提案されている。リングに入出力端子を結合し、一端
から伝搬した電子波を分岐して二つの経路を伝搬せし
め、他端で合成する構造とし、磁場または電場で上記二
つの経路の分岐波に位相差を発生させる。それにより、
素子のコンダクタンスを変調し、三端子のスイッチング
動作を可能にしている。
【0004】あるいは、図4の様に量子細線の一部に突
起状の細線構造体を配置し、その突起部に電場を作用さ
せることにより、三端子のスイッチング動作を可能にし
ているものが特開平2−49578号(特願昭63−1
96014号)に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記素
子においては、コンダクタンス変化に伴いスイッチング
動作を行うのみであるため、ブール代数に従った論理構
成を取らざるを得ないため、電子波を使用している特徴
を十分活用していない状態にある。
【0006】本発明の目的は、電子波自身を情報担体と
して、電子波の伝搬方向を電界により制御し、電子が量
子細線中を伝搬することにより信号処理が実行されるデ
ータフローマシン的論理回路を実現し、これにより、電
子波の特長を活かした論理ファミリーを構成することを
可能とする電子波干渉装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1においては、電子の弾性散乱長・
非弾性散乱長に較べて小さい寸法を持つ極微細線、いわ
ゆる量子細線、をY字型に二方向に分岐させ、双方の分
岐量子細線の一部にそれぞれ突起状の細線構造体を設
け、この双方の突起状の細線構造体に共通のゲート電極
を配した構造の電子波干渉装置とする。また、請求項2
においては、上述の構造を持つ電子波干渉装置をユニッ
トとし、このユニットを、nを自然数、iを1とnの間
の自然数として、1+2+4+…+(2のi乗)+…+
(2の(n−1)乗)個、バイナリ・ツリー状に接続
し、同じ第i段目に属するユニットのゲート電極を共通
化して共通の制御信号を供給することでnビットデコー
ダ機能をもつ論理回路を構成した電子波干渉装置とす
る。
【0008】すなわち、本発明は、量子細線をY字型に
分岐させ、双方の分岐量子細線の一部にそれぞれ突起状
の細線構造体を設け、この双方の突起状の細線構造体に
共通の電場をかける手段を有し、かつ、上記電場をかけ
た場合に、その部分でのフェルミエネルギー(したがっ
て、そこを伝搬する電子波の波数)が変調される特性を
有するように構成したことを特徴とする。
【0009】
【作用】上記のような構造のもとでは、入力端から来た
電子波は、まずY字型の分岐部で二方向に分かれて、各
々の量子細線中を伝搬していく。次に電子波が突起状の
細線構造体が接続された部分に到達すると、電子波の一
部は反射、一部は細線構造体内に伝搬し、構造体の先端
で反射し、再度分岐部を通って細線に戻り進行波と干渉
する。この時、突起状細線構造体の長さLとゲート電極
に供給される電位により分岐部に戻った時に進行波と同
位相になる場合と逆位相になる場合が生ずる。このた
め、前者では波数のほとんどのエネルギーが出力端に到
達するのに対して、後者ではほとんどのエネルギーが突
起部で反射され、出力端に到達しないことになる。した
がって、二つの突起部分の長さに差をつけることによ
り、片方が同相に、他方が逆相になるように設定すれ
ば、常にどちらか片方にのみ電子波が伝搬する状態にな
る。さらに、細線構造体に共通の電場をかけると、細線
構造体中を走行する電子の波数が変調され、細線構造体
を往復してきた波の進行波との位相差が変わり、同相と
逆相を入れ換えることができる。以上述べたように、本
構造を用いれば、ゲート電圧により電子波の伝搬する方
向が変わる伝搬方向制御が実現できる。
【0010】
【実施例】(実施例1)本発明の第1の実施例を図1に
より説明する。図1において、1は電子波の入力、2は
出力1、3は出力2、4、5および6は分岐部、7およ
び8は突起状細線構造体、9、10および11は量子細
線、12はゲート電極である。図示のとおり、本発明装
置の基本系は入力に接続された量子細線9が分岐部4で
2つの量子細線10および11に別れ、その終端がそれ
ぞれ出力1および出力2に接続され、さらに量子細線1
0および11の一部に突起状細線構造体7および8が接
続され、かつ2つの突起状細線構造体7および8に共通
のゲート電極12が設置されている構造を有している。
【0011】次に、本素子中の電子波の伝搬について説
明する。入力から伝搬した電子波は、細線9を通り分岐
部4に達する。分岐部4は、細線10と細線11に電子
波が同等に伝搬する構造とする。細線10を通り分岐部
5に到達した電子波は、一部は反射し、また、一部は細
線構造体7の中を伝搬し、端部で反射され分岐部5にも
どる。この電子波の一部は細線10に伝搬し、この細線
方向に伝搬する進行波と干渉する。この時、突起状細線
構造体7の長さLとゲート電極7に供給される電位によ
り分岐部に戻った時に進行波と同位相になる場合と逆位
相になる場合が生ずる。このため、前者の場合は干渉し
た波動が重畳されることから、波動のほとんどのエネル
ギー成分は出力1に到達する。一方後者では、干渉した
時に相殺しあうため、ほとんどのエネルギー成分が分岐
部4で反射される。同様のことが細線11中の分岐部6
においても生ずる。
【0012】さらに、図2を用いて本素子の動作を説明
する。図2は、本実施例のゲート電圧に対する入力−出
力1間および入力−出力2間の電子波の透過確率の変化
を示す。ここで、ゲート電圧を印加しない状態で、片方
の出力は透過確率が最大を、他方の出力は透過確率が最
小になるように突起状細線構造体5および6の長さをL
1およびL2に設定する。この状態でゲート電圧を変化さ
せれば、図2に示すような制御特性が得られる。つま
り、出力1と出力2には相補的な出力を出す機能が得ら
れる。
【0013】さらに、ゲートに加える信号レベルを電子
の透過確率が「最大から最小」あるいは「最小から最
大」に変化させうるV0のn倍(図2参照)に設定すれ
ば、入力から伝搬した電子波が常に出力1あるいは出力
2のみに伝搬する状態となり、電子波の伝搬方向を制御
する機能が実現できる。
【0014】(実施例2)図3は第2の実施例を説明す
る図であって、31、32、33はそれぞれ実施例1で
述べた伝搬方向制御機能を備えた電子波干渉装置(以
下、ユニットと呼ぶ)であり、34はユニット1に対す
る制御入力(制御入力1と呼ぶことにする)、35はユ
ニット2とユニット3に対する共通の制御入力(制御入
力2と呼ぶことにする)、37は出力1、38は出力
2、39は出力3、40は出力4である。ユニット1の
一方の出力とユニット2の入力、ユニット1の他方の出
力とユニット3の入力とは接続されている。
【0015】次に表1を用いてこの回路の機能を説明す
る。入力から伝搬する電子波は制御入力1および制御入
力2により伝搬方向を振り分けられ、(制御入力1,制
御入力2)が、(0,0)の時は出力1に、(0,1)
の時は出力2に、(1,0)の時は出力3に、(1,
1)の時は出力4に電子波が伝搬する。つまり、デコー
ダ機能が実現されるわけである。
【0016】
【表1】
【0017】上記した図3と表1では、説明を分かりや
すくするために、3個のユニットを用いた2ビットのデ
コーダを構成する場合について説明したが、nを自然
数、iを1とnの間の自然数として、1+2+4+…+
(2のi乗)+…+(2の(n−1)乗)個のユニット
を用い、これらのユニットをバイナリ・ツリー(2進
木:binary tree)状に接続し、同じ第i段
目に属するユニットのゲート電極を共通化して共通の制
御入力信号を供給することにより、nビットのデコーダ
を構成することができる。
【0018】
【発明の効果】上記のように本発明による電子波干渉装
置は、量子細線をY字型に分岐させ、分岐した量子細線
のそれぞれに設けた突起状細線構造体に共通のゲ−ト電
極を配する構造としたことにより、単なる電子波の“o
n”、“off”ではなく、電子波の伝搬方向を制御す
るという新たな機能を実現することができる。さらに、
本発明の請求項2によれば、この基本系をユニットと
し、複数個のユニットをバイナリ・ツリー状に組み合わ
せることにより容易に、デコーダの様な機能回路を構成
することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す図。
【図2】本発明における波動の透過確率のゲート電圧制
御性を示す図。
【図3】本発明の第2の実施例である2ビットデコーダ
の構成を示す図。
【図4】従来例を説明する図。
【符号の説明】
1…電子波の入力 2、3…出力 4、5、6…分岐部 7、8…突起状細線構
造体 9、10、11…量子細線 12…ゲート電力 31、32、33…ユニット 34、35…制御入力 37〜40…出力1〜出力4
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 29/80 H01L 29/66

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子の弾性散乱長・非弾性散乱長に較べ
    て小さい寸法を持つ極微細線、いわゆる量子細線、をY
    字型に二方向に分岐させ、双方の分岐量子細線の一部に
    それぞれ突起状の細線構造体を設け、この双方の突起状
    の細線構造体に共通のゲート電極を配したことを特徴と
    する電子波干渉装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の構造を持つ電子波干渉
    装置をユニットとし、このユニットを、nを自然数、i
    を1とnの間の自然数として、1+2+4+…+(2の
    i乗)+…+(2の(n−1)乗)個、バイナリ・ツリ
    ー状に接続し、同じ第i段目に属するユニットのゲート
    電極を共通化して共通の制御信号を供給することでnビ
    ットデコーダ機能をもつ論理回路を構成したことを特徴
    とする電子波干渉装置。
JP6831691A 1991-04-01 1991-04-01 電子波干渉装置 Expired - Fee Related JP2988537B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6831691A JP2988537B2 (ja) 1991-04-01 1991-04-01 電子波干渉装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6831691A JP2988537B2 (ja) 1991-04-01 1991-04-01 電子波干渉装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04304678A JPH04304678A (ja) 1992-10-28
JP2988537B2 true JP2988537B2 (ja) 1999-12-13

Family

ID=13370296

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6831691A Expired - Fee Related JP2988537B2 (ja) 1991-04-01 1991-04-01 電子波干渉装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2988537B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04304678A (ja) 1992-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3922466B2 (ja) 半導体論理素子
JPH05303938A (ja) 電界放出デバイスを用いた切換回路
JP2988537B2 (ja) 電子波干渉装置
JP2746771B2 (ja) 半導体装置
US4471238A (en) Current-driven logic circuits
JPH06296011A (ja) 半導体デバイス
JPH0430762B2 (ja)
US4870305A (en) Circuit for performing the EXCLUSIVE-OR function
US5032741A (en) CDCFL logic circuits having shared loads
JPS623231A (ja) 光信号シフト回路
JP3156616B2 (ja) トランジスタ回路
JP2660042B2 (ja) 半導体論理集積回路
JPH01129468A (ja) 電子干渉素子
JPH0290627A (ja) 入力回路
JPH05160684A (ja) ラッチ回路
JP3191401B2 (ja) 量子素子
JPS5961317A (ja) 論理回路
Kruy et al. Integrated conditioned OR and inhibited OR logic circuits
JPH02192222A (ja) イクスクルーシブnor回路
JP2806815B2 (ja) データ交換用スイッチ
JPH02130964A (ja) 電子波干渉装置
JP3249998B2 (ja) 半導体装置
JPH11512266A (ja) 論理回路
SU1148544A1 (ru) Сверхвысокочастотный триггер и способ управлени его рабочей частотой
JPS63261600A (ja) シフトレジスタ回路

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees