JP2988338B2 - 無線データ伝送装置 - Google Patents

無線データ伝送装置

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JP2988338B2 JP24286495A JP24286495A JP2988338B2 JP 2988338 B2 JP2988338 B2 JP 2988338B2 JP 24286495 A JP24286495 A JP 24286495A JP 24286495 A JP24286495 A JP 24286495A JP 2988338 B2 JP2988338 B2 JP 2988338B2
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憲一 高橋
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は直接拡散方式のスペクト
ラム通信方式を用いた無線データ伝送装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、スペクトラム拡散通信方式の通信
はLSIなどの発達により、軍事や衛星通信のみなら
ず、産業・民生用機器にも応用されつつある。日本では
2.4GHz帯域にスペクトラム拡散通信用の帯域が認めら
れ、各研究機関で開発が進められている。その中でも拡
散信号と呼ばれる符号によりデータを拡散する直接拡散
変調方法は、LSI化など構成のしやすさやから有力な
方式となっている。
【0003】以下、従来の直接拡散変調方式のスペクト
ラム拡散通信の通信方法を簡単に説明する。
【0004】図10は従来のスペクトラム拡散通信方式
のそれぞれ送信側の拡散回路部、受信側の逆拡散回路部
のブロック図である。
【0005】同図で101は送信すべきデータを拡散符
号発生器103が発生する拡散符号を用いてミキシング
する乗算器、102は乗算器101の出力を局部発振器
104の出力とミキシングすることによりベースバンド
信号を無線周波数に変換する乗算器、105はその無線
周波数を増幅して送信するパワーアンプ、106は送信
側の拡散回路部のアンテナ、107は受信側の逆拡散回
路部のアンテナ、108は受信した無線周波数から所用
の帯域を選択して必要な信号レベルにするための受信フ
ロント・エンド回路、109は受信フロント・エンド回
路108の出力を局部発振器110とミキシングするこ
とにより無線周波数からベースバンド信号に変換する乗
算器、111は乗算器109によりベースバンドに変換
された信号と拡散符号発生器112の拡散符号との相関
を調べる相関器、113は相関器111の相関出力をあ
る一定の閾値と比較する比較器、114は比較器113
の信号から拡散符号の発生位置をコントロールする制御
回路である。115は相関器111の出力の不要な周波
数成分を取り除き、データ成分のみにする低域通過フィ
ルタ(LPF)である。
【0006】送信側の拡散部分で、送信しようとするデ
ータ信号は乗算器101に入力される。前記データ信号
は拡散符号発生器103により発生された拡散信号と乗
算器101にて乗算(mod2)をされ、乗算器101
の出力では信号のスペクトラムが拡散信号の周波数に拡
散されている。ここで、拡散信号としては疑似雑音系列
(PN符号)やGOLD符号などが多く用いられ、この
拡散信号により送信データのスペクトラムが拡散される
ことになる。また、データ信号の拡散は逆拡散や回路構
成の容易さから、データ信号周波数の2n倍や偶数倍で
行われる場合もある。
【0007】乗算器101で拡散された信号は乗算器1
02により局部発振器104により周波数変換されてパ
ワーアンプ105で増幅された後、アンテナ106から
送信される。
【0008】一方、受信側では前記の逆の手順で逆拡散
を行い、元の信号を復調する。まず最初にアンテナ10
7からの受信信号を受信フロント・エンド108で所用
の帯域で、必要なレベルにした信号と、送信側局部発振
周波数と同一の周波数の局部発振器110からの局部発
振信号を乗算器109で乗算し、拡散符号により拡散さ
れた状態のベースバンド信号を得る。次にその信号を相
関器111で拡散符号発生器112からの送信側と同一
の拡散符号で相関を求める。送信側と拡散符号の同期が
とれたかどうかを確かめるため、相関器111の出力を
比較器113に入力しあらかじめ設定された閾値と比較
し、同期がとれていれば制御回路114は拡散符号発生
器112の符号発生位置を固定する。もし同期がとれて
いなければ制御回路114により拡散符号発生の位置を
ずらし、再度相関値を求めていく。この操作を繰り返
し、同期捕捉を行う。同期捕捉ができると相関器111
からの出力をLPF115を通過させ、復号処理により
送信信号を再生することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の構成では、符号の同期が確立しても送受信器間を何
らかの障害物が横切るなどして短時間相関値が小さくな
った場合、比較器113の出力が変化し、相関がとれな
い状態になるため、制御回路は再び拡散符号をずらし、
捕捉動作を開始するため、再度同期捕捉までの時間が必
要となり、その間に送信データが失われてしまうという
欠点があった。
【0010】またこのほかにも送受信間のキャリア周波
数オフセットがある場合の復号方法が複雑、拡散符号が
高速の場合、高速の相関器が実現できない、受信ロール
オフフィルタが実現できない、受信クロック信号が再生
できない、などが課題となっている。
【0011】本発明は上記従来技術の課題を解決するも
ので、一時的な相関値の低下による同期はずれを防ぎ、
同期を確保するものである。またキャリア周波数オフセ
ットの補償方法、高速な相関器の実現方法、送受信ロー
ルオフフィルタリングの方法、受信クロック信号の再生
方法を提供し、高性能な無線データ伝送装置を提供する
事を目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、受信側の比較器において相関値と比較する
閾値のレベルを、相関が確認された後に下げる構成をと
っている。またキャリア周波数オフセットの補償のため
にはある一定の期間で周波数オフセット量を推定し、こ
のあとからの推定した期間の最後尾のデータの位相を初
期値として補償する方法を採っている。次に高速な相関
器を実現するために演算回路としてアナログ回路を使用
し、また送受信ロールオフフィルタリングについては送
信側で100%のロールオフフィルタリング、受信側で
はロールオフフィルタリングを行わない構成としてい
る。最後に受信クロック信号の再生方法としては1シン
ボル中で複数回サンプリングを複数シンボル行い、最も
振幅レベルの大きい平均タイミングをシンボルクロック
とする構成ととしている。
【0013】
【作用】本発明は上記構成によって、受信部の比較器の
閾値が、相関確保後に下げられるため、一時的に相関値
が低下しても比較器は相関がはずれた状態にならないた
め、安定した動作が確保できることになる。次にキャリ
ア周波数オフセットの補償では、一定の期間で周波数オ
フセット量を推定し、その後のデータに補正を施すが、
その場合の推定した期間の最後尾のデータと次の最初の
データとの間で不連続性が発生し、誤ったデータ再生し
てしまうことがある。そのため推定期間の最後尾のデー
タの位相を初期値として補償することで信頼性を高めて
いる。次に高速な相関器の実現のためには最初に拡散符
号ごとに受信信号と演算を行い、次にその結果を拡散符
号分の加算を行うが、この演算(加算)回路としてアナ
ログ回路を使用する事により一拡散符号ごとの期間で、
相関値が計算できることになる。送受信ロールオフフィ
ルタリングについては送信側のロールオフフィルタリン
グは、ROM(読み出し専用メモリ)などにあらかじめ
計算したデータを書き込むなどして比較的容易に実現で
きるが、受信側のロールオフフィルタリングは高速にな
ればなるほど実現が困難になるため、送信側で100
%、受信側では行わずにナイキスト幅よりも広い、比較
的広帯域なフィルタで構成する方式としている。最後に
受信クロック信号の再生方法としては1シンボル中で複
数回サンプリングを行うことにより、信号の開口点付近
の振幅レベルの大きくなる平均タイミングにシンボルク
ロックが一致することを利用してシンボルクロックを再
生しようとするものである。
【0014】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の第1の実施例について、図
面を参照しながら説明する。
【0015】図1は本発明の第1の実施例における無線
データ伝送装置の要部である受信部のブロック図であ
る。
【0016】図1において、107はアンテナ、108
は受信フロント・エンド回路、109は乗算器、110
は局部発振器、111は相関器、112は拡散符号発生
器、113は比較器、114は制御回路である。115
は低域通過フィルタで、以上は図10従来の構成と同様
なものである。
【0017】図1において、図10の構成と異なる点は
比較器113に2つの閾値入力を行なうスイッチ116
を新たに設けた点である。
【0018】上記構成において、スイッチ116は最初
の同期の捕捉時には「H」側に接続されており、高い閾
値に設定されているが、一旦同期がとれると制御回路1
14により「L」側に移り、閾値を低くする。この操作
により送受信器の間に何か障害物が横切り、相関値が低
下した場合でも、あらかじめ変更・設定する閾値をその
レベルより低い値に設定することで同期がはずれにくく
することができる。
【0019】この動作を図2を用いて説明する。同図は
横軸が時間軸、縦軸は相関値であり、THは高閾値、TL
は低閾値を表す。
【0020】同図(A)では同期がとれ、相関値は常に
高い値を示している。すなわち、拡散符号の周期ごとに
高いピークが現れる。ところが同図(B)のように時間
t2において送受信器間を障害物が遮ったとき、相関値
は低下し、閾値THを下回り、同期がはずれてしまう。
このときは再び初期同期捕捉動作を行うことになり、同
期が確保されるまでには時間がかかってしまう。そこで
本実施例では同図(C)に示す様に、一旦同期がとれた
後は閾値をTLに下げることにより、前述した同期はず
れを防ぐものである。また、このとき同時に相関値が高
閾値THを下回る回数を数え、ある一定回数を過ぎて
も、もとの相関値に戻らないときには初期同期捕捉をす
るよう制御することで、この装置の信頼性を高めること
ができる。
【0021】以上のように、本実施例によれば、スイッ
チ116の操作により送受信器の間に何か障害物が横切
り、相関値が低下した場合でも、あらかじめ「L」側の
閾値をそのレベルより低い値に設定することで同期がは
ずれにくくすることができる。この構成によって、一時
的に相関値が低下しても比較器113は相関がはずれた
状態にならないため、安定した動作が得られる。
【0022】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
について、図面を参照しながら説明する。
【0023】図3は本発明の第2の実施例における無線
データ伝送装置の要部である受信部のブロック図であ
る。
【0024】図3において、107はアンテナ、108
は受信フロント・エンド回路、109は乗算器、201
は受信周波数を中間周波数に変換するための信号を出力
する第1局部発振器Lo1、202は選択性を得るための
帯域通過フィルタBPF、203は乗算器と90度位相
器よりなる直交検波器、204は直交検波器203に対
して中間周波数をベースバンド信号に周波数変換するた
めの信号を出力する第2局部発振器Lo2、205a,b
はI及びQ信号の相関器、206は角度検出器、207
は周波数オフセット量の推定器、208は復号器であ
る。
【0025】上記構成において、アンテナ107から入
力した受信信号は受信フロント・エンド回路108を通
過した後、局部発振器201により乗算器109で中間
周波数に変換される。
【0026】この信号は第2局部発振器204からの信
号により直交検波部203において同相成分と直交成分
のI/Qベースバンド信号に変換される。ここで第1と
第2の局部発振周波数の和が送信キャリア周波数に全く
等しければ特に大きな課題はなく復号する事ができる。
【0027】これを図4を用いて説明する。図4におい
て、(A)はBPSK変調された信号の停留点を示して
いる。送受信間の周波数オフセットがない場合はこのよ
うに2点になるためQ軸を境に判定することで復号する
事ができる。ところが現実の送受信では周波数オフセッ
トが存在するため、この2点を直径とする円周上でデー
タの停留点が回転してしまい、復号が難しくなる。
【0028】そこで相関器205において拡散符号とI
/Qそれぞれの相関をとり、その値をもとに角度検出器
206で絶対角を算出する(図4(B)参照)。この検
出角をもとに周波数オフセット量の検出器207では前
の信号角と現在の信号角から差をとり、その値からπ、
あるいは0から±π/2までの範囲で変化量を算出しす
る。この値が周波数オフセット量となるが無線通信時の
フェージング現象などで短期間に大きく変化することが
あるため、ある一定の期間だけ積分して平均をとり、そ
の値をもとに補正をしていき、データを再生する。
【0029】この復号についてはDQPSKの場合につ
いての電子情報通信学会の報告(1993年春季大会A
−204)に詳細がある。
【0030】このとき補正を行う最初のデータについて
は直前のデータがそのデータを含む期間の最初からの補
正値になっているため、新たな補正期間の最初のデータ
との角度差を求めると誤差が大きく、誤り確率が高くな
る。そこで直前の期間の最後の位相角は補正しない、角
度検出器206で得られた値を使用するものである。こ
れを同図(C)で再度説明する。
【0031】同図(C)でA、B、C、・・は周波数オ
フセット量の推定期間、かつ補正期間である。ここでA
の期間で推定したオフセット量をもとにBの期間で補正
を行い、Bの期間で推定した量をもとにCの期間で補正
を行うようにする。補正は各期間の最初のデータ角をも
とに順次得られたデータ角にオフセット量をその順番倍
して補正していくために(n番目のデータには、そのデ
ータ角にn*(オフセット量)の角度を加算して復号す
る)その期間内では十分に良好な誤り率が得られるが、
次の期間に移る場合は最終データ角が次の期間の最初の
データ角との差が大きくなり、誤り率が劣化してしま
う。
【0032】そこで補正の初期値は前期間の最終データ
の検出角そのものにすることでこの劣化を防ぐことがで
きる。
【0033】(実施例3)以下、本発明の第3の実施例
について、図面を参照しながら説明する。
【0034】図5は本発明の第3の実施例における無線
データ伝送装置の動作を説明するものである。
【0035】図5では、送信信号がバースト状の場合に
前述した実施例2の補正方法を適用したものである。同
図に示すようにバースト信号では前半にバーストに同期
をとるためのプリアンブル信号があり、その後にデータ
信号が続く形態が一般的である。この実施例では制御信
号や誤り制御を行うための信号については省略してあ
る。
【0036】ここではプリアンブル期間を利用して、そ
の後のデータ期間に補正をかける様子を示しており、補
正期間の初期値としてプリアンブル期間の最終データ角
を使用する。この実施例では各バースト間が時間的に離
れているが、このような信号構成で連続していても補正
が可能であることは言うまでもない。
【0037】(実施例4)以下、本発明の第4の実施例
について、図面を参照しながら説明する。
【0038】図6(A)は本発明の第4の実施例におけ
る無線データ伝送装置の要部である受信側の相関器11
1のブロック図である。
【0039】この相関器はマッチドフィルタ型と呼ばれ
るもので、401はシフトレジスタ、402は拡散符号
による係数のレジスタ、403はアナログ回路による加
算回路である。
【0040】一方、同図(B)は従来用いられていた相
関器の構成で、404はデジタル回路による加算器であ
る。
【0041】同図(B)の従来の相関器では拡散された
信号が拡散信号の速度でシフトレジスタ401に連続的
に入力される。そしてその格段に対応する係数レジスタ
402との値を積算し、その結果をシフトレジスタ分加
算器404で加算し、相関値を求めていた。
【0042】ところがこの方式では拡散符号が高速にな
ったり、符号長が長くなってくると加算時間が長くな
り、1拡散符号時間内(シフトレジスタ401のクロッ
ク時間内)で相関値が求められなくなってくる。たとえ
ば拡散符号長を10、拡散速度を1Mbpsとすると、
加算器404での加算回数は10回で1回あたり100
ナノ秒となり、通常のCMOS回路で実現できるが、拡
散符号長が100になると1回あたりの計算は10ナノ
秒になり実現できなくなる。
【0043】本実施例では同図(A)に示すように、加
算器403としてアナログ方式の加算器、たとえば高速
OPアンプなどでサミング処理をすることで実現してい
る。このようにすると相関処理速度の限界はシフトレジ
スタ401と係数レジスタ402との演算時間によるこ
とになり、10MHz程度の拡散速度での処理も可能に
なる。またこの場合、拡散符号長は加算器403に接続
する本数で決定される。この図6(A)に示す相関器を
図1に示す受信側の相関器111に用いることで、拡散
符号が高速になったり、符号長が長くなっても対応が可
能となる。
【0044】(実施例5)以下、本発明の第5の実施例
について、図面を参照しながら説明する。
【0045】図7は本発明の第4の実施例における無線
データ伝送装置の要部である受信側の相関器111のブ
ロック図で、実施例4の他の実施例を示すものである。
【0046】すなわち、図6(A)に示した実施例4の
シフトレジスタ401と係数レジスト402の計算も、
図7のアナログ演算回路405で実行するようにしたも
のである。この実施例では量子化されてシフトレジスタ
401に入力された信号を各演算回路の入力部の抵抗4
06の抵抗値を(1/2)n の割合(nは整数)で変化
させることによりD/A変換器の役割も兼ねている。こ
れらにより量子化された受信拡散信号の相関処理の高速
化を可能にすることができる。
【0047】(実施例6)以下、本発明の第6の実施例
について、図面を参照しながら説明する。
【0048】図8は本発明の第6の実施例における無線
データ伝送装置の送受信部のベースバンド部での周波数
スペクトラムを示すものである。
【0049】通常は同図(C)、(D)のように、誤り
率を劣化させずに送信帯域を制限するために、送信・受
信側でのロールオフフィルタリングの割合を50%ずつ
にして通信する方法が一般的である。実際には送信側の
波形はROM(読み出し専用メモリ)などの使用により
比較的簡単に実現でき、受信側の方は伝送速度が遅い場
合にはデジタルフィルタが用いられることが多い。スペ
クトラム拡散通信方式では拡散速度が速いためデジタル
型の受信フィルタの実現が難しくなってくるため、これ
を実現しようとすると特殊な回路や演算素子が必要とな
り、コストが上がるため工夫が必要である。
【0050】そこで本実施例では同図(A)に示すよう
に送信側で100%のロールオフフィルタリングを行
い、同図(B)に示すように受信側では比較的広帯域の
フィルタで帯域制限をする。このようにすることで、簡
単な回路で装置を構成することができ、無線データ伝送
装置のコストを下げることが可能になる。
【0051】(実施例7)以下、本発明の第7の実施例
について、図面を参照しながら説明する。
【0052】図9は本発明の第7の実施例における無線
データ伝送装置のGMSK(Gaussian MinimumShift Ke
ying)変調方式の無線装置で、受信部のクロック再生を
示したものである。
【0053】図9において、GMSK変調方式での受信
機の直交検波後のI(またはQ)側の波形、アイパター
ンである。このアイパターンは1シンボルのうち必ず最
大値を持つが、本実施例はここで受信1シンボルの間に
複数回サンプリングを複数シンボル行い、その中で最も
大きい振幅が得られた平均タイミングをシンボルクロッ
クとしてデータを再生するものであり、同図では1シン
ボル間に8回サンプリングを行い、5サンプル目が最も
大きい振幅になっていることから、このサンプリングポ
イントをシンボルの判定点(打ち抜きポイント)とし、
同図(F)のクロックを再生クロック信号とするもので
ある。
【0054】この方法ではサンプリングクロックは送信
信号のシンボルクロックの8倍程度で良い。すなわち、
受信信号を監視し、1/8シンボル程度ずれたならば修
正すればよいことになる。したがって8倍以上のサンプ
リングクロックでもよいことは言うまでもない。また、
ここでは変調方式をGMSKとしたが、QPSK(Quad
rature Phase Shift Keying)系でも構わないし、アイパ
ターンの監視はI、Qのどちらでも良いし、両方用い、
適宜判断、または合成する方法でも構わない。
【0055】このようにして受信シンボルを複数回サン
プリングすることにより、従来のような複雑なデジタル
PLL回路を用いなくても簡便にシンボルクロックを再
生でき、その効果は大きい。
【0056】
【発明の効果】以上のように本発明は、直接拡散スペク
トラム通信方式の伝送装置で、受信機で拡散符号との相
関をとる場合、拡散符号の発生を相関閾値によりコント
ロールする制御回路を設けることにより、受信機の同期
を安定にする事ができる。
【0057】次に、受信機の相関器の出力により送信機
・受信機のキャリア周波数オフセット量を推定する計算
部を設け、そこで計算されたオフセット値をある一定の
データ数ごとに補正をかけ、補正をかけるデータの初期
値は補正しようとするデータの前データの最後の値とす
るにより、データ伝送の高信頼性を得ることができる。
【0058】また、送信信号がバースト状態で送信され
る場合には、受信部ではそのプリアンブル部で周波数オ
フセット量を推定し、プリアンブル部の最後のデータの
位相を初期値としてその後のデータ部の位相を補正する
ことにより前述と同様な高信頼性を得ることができる。
【0059】次に、受信機の相関器をデジタル回路によ
る符号の比較器とアナログ回路による相関値の計算部に
より構成する事により、高速な相関器を実現することが
できる。また、前記相関器の符号比較器はアナログ回路
でも構成できる。
【0060】次に、直接拡散スペクトラム通信方式の伝
送装置では、送信部で100%のナイキストフィルタリ
ングを行い、受信機ではナイキスト周波数帯域よりも広
いフィルタを使用することにより、コストを下げ、簡便
な装置を実現することが可能となる。
【0061】次に、位相変調方式の無線装置で、受信部
のクロック再生時に受信1シンボルの間に複数回サンプ
リングを複数シンボル行い、その中で最も大きい振幅が
得られた平均タイミングをシンボルクロックとしてデー
タを再生することにより、簡単な回路で高性能を得るこ
とができる。
【0062】以上の発明により、無線データ伝送装置の
高性能化・高信頼性化に対して非常に大きな効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における無線データ伝送
装置の要部である受信部のブロック結線図
【図2】本発明の第1の実施例における無線データ伝送
装置の要部波形図
【図3】本発明の第2の実施例における無線データ伝送
装置の要部である受信部のブロック結線図
【図4】本発明の第2の実施例における無線データ伝送
装置の要部動作説明図
【図5】本発明の第3の実施例における無線データ伝送
装置のバースト信号への適用実施例を示す図
【図6】本発明の第4の実施例における無線データ伝送
装置の要部である受信部・相関部のブロック結線図
【図7】本発明の第5の実施例におけるスペクトラム拡
散通信の無線データ伝送装置の受信部・相関部のブロッ
ク結線図
【図8】本発明の第6の実施例におけるスペクトラム拡
散通信の無線データ伝送装置の周波数スペクトラムを示
した図
【図9】本発明の第7の実施例におけるGMSK変調方
式の無線データ伝送装置のクロック再生を示す図
【図10】従来のスペクトラム拡散通信の無線データ伝
送装置の送受信部のブロック結線図
【符号の説明】 101、102、109 乗算器 103、112 拡散符号発生器 104、110、201、204 局部発振器 105 パワーアンプ 106、107 アンテナ 108 受信フロントエンド 111、205 相関器 113 比較器 114 制御回路 115 LPF 116 スイッチ 202 BPF 203 直交復調器 206 角度検出器 207 周波数オフセット量の推定器 208 復号器 401 シフトレジスタ 402 係数のレジスタ 403 アナログ回路による加算回路 404 デジタル回路による加算回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大西 博 神奈川県横浜市港北区綱島4丁目3番1 号 松下通信工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−218251(JP,A) 特開 昭59−72818(JP,A) 特開 平2−226826(JP,A) 特開 平5−122190(JP,A) 特開 昭62−97434(JP,A) 特開 平6−77932(JP,A) 特開 平8−213933(JP,A) 特開 平6−244820(JP,A) 特開 平6−90222(JP,A) 特表 平6−503455(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04B 1/707 H04L 7/027

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信側で、直接拡散スペクトラム通信方
    式によるあらかじめ決められた拡散符号で拡散された送
    信信号を直交検波する直交検波部と、前記直交検波部の
    出力に対し送信信号と同一の拡散符号で相関をとる相関
    器と、前記相関器の出力により送信・受信のキャリア周
    波数オフセット量を推定する計算を行い、そこで計算さ
    れたオフセット値をある一定のデータ数ごとに補正をか
    けるとともに、当該補正をかけるデータの初期値は補正
    しようとするデータの前データの最後の値とする周波数
    オフセット補正手段を具備することを特徴とする無線デ
    ータ伝送装置。
  2. 【請求項2】 送信信号がバースト状態で送信される場
    合には、受信側ではそのプリアンブル部で周波数オフセ
    ット量を推定し、プリアンブル部の最後のデータの位相
    を初期値としてその後のデータの位相を補正することを
    特徴とした請求項記載の無線データ伝送装置。
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