JP2987855B2 - 泥漿鋳込み成形体用徐乾室 - Google Patents

泥漿鋳込み成形体用徐乾室

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JP2987855B2 JP1299390A JP29939089A JP2987855B2 JP 2987855 B2 JP2987855 B2 JP 2987855B2 JP 1299390 A JP1299390 A JP 1299390A JP 29939089 A JP29939089 A JP 29939089A JP 2987855 B2 JP2987855 B2 JP 2987855B2
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治之 伊藤
和雄 成井
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、泥漿鋳込み成形体を徐々に乾燥する徐乾室
に関する。
(従来の技術) 衛生陶器製造工程における成形体は、型鋳込み→脱型
→乾燥→焼成の順で処理される。更に、前記乾燥は、徐
乾工程と本乾燥工程に区分される。
脱型後の成形体は多量の水分を保有しているので、通
常の乾燥では表面の乾燥と内部からの水分の抜けとのバ
ランスが崩れ、成形体に亀裂が入るなどの不都合があ
る。
よって、多湿雰囲気内で成形体を緩やかに乾燥させる
徐乾室が設備される。
従来の徐乾室は、室内へコンベア若しくは台車で成形
体を搬入し、これら成形体を平面配列して、所定時間保
留するものである。
この平面配列式徐乾室は、高さ寸法が小さいので室内
の雰囲気はドラフト効果を受けにくく、雰囲気の湿度管
理が容易なので、従来は好んで設備されている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、成形体の収納時間が極めて長い為に、前記平
面配列式徐乾室は大きな設置面積を必要とし、成形体製
造工場が大型化する等の不都合がある。又、乾燥時間の
異なる成形体を同室内で乾燥する場合、所望の時期での
成形体の搬入・搬出が容易にできなかった。
そこで、本発明は、徐乾室のスペースが小さくかつ成
形体の搬入・搬出が容易にできる成形体用徐乾室を提供
することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決すべく本発明は、複数の成形体を収納
する空間を有する棚と、この棚の前面に沿った一定経路
上を走行自在でかつ昇降および棚方向に進退自在な受取
・受渡手段を有する成形体昇降移動手段と、屋内の湿度
を調整する加湿手段と、屋内の雰囲気を循環せしめる雰
囲気循環手段を備えた泥漿鋳込み成形体用徐乾室におい
て、雰囲気循環手段を、徐乾室の上部から雰囲気を吸出
して徐乾室の下部に吐出するダクトと、このダクトに介
設した送風機とから構成する。
(作用) 成形体昇降手段にて複数の成形体を垂直に配列して徐
乾室に収納する。
雰囲気は湿分に富み、微細霧滴が下降しようとする
が、雰囲気循環手段にて適度に循環・撹拌される。よっ
て、均質な雰囲気が高所の成形体及び低所の成形体を等
しく徐乾乾燥する。
更に、上部のダクト及び送風機によって徐乾室の上部
から雰囲気を吸出し、ダクトの下部から吐出するので、
徐乾室内の湿度を均一に保つことができる。
(実施例) 本発明の実施例を添付図面に基づいて以下に説明す
る。
第1図は本発明に係る徐乾室の断面図である。
泥漿鋳込み成形体用徐乾室1(以下、単に「徐乾室」
と記す)は、側壁2…と屋根3で囲った略密閉な室であ
って、この徐乾室1の中央にレール4を走行する成形体
昇降手段10を配設し、この昇降手段の左右に夫々成形体
W…を載置する棚5…を配列してなる。
前記成形体昇降手段10は垂直に延びるポスト11の下端
に車輪12を備え、上端に屋根3に添わせたガイドレール
6を挟持するサイドローラ13,13を備えて起立し、ポス
ト11左右に昇降自在で且つ前進後退自在なフォーク状受
取・受渡手段14,14をチェーン15,15で吊下したものであ
る。即ち、受取・受渡手段14はその水平部14aがスライ
ド構造となっていて想像線Aに示すごとく棚5の中央ま
で進入する。
側壁2の脇には湿度コントローラ7と加湿機8が設置
され、加湿機8は水道水を例えば超音波作用で霧化し、
この霧をホース8aを介して徐乾室1内へ送給する。
湿度コントローラ7はチューブ7aを介して徐乾室の雰
囲気をサンプリングし、所定湿度を保持すべく加湿機8
を動作せしめる。なお、上記加湿機8の設置場所及びホ
ース8aの取付場所は前記説明に限定するものではない。
一方、徐乾室1の屋根3に雰囲気の吸出口3a…が開口
し、また徐乾室1の下部に雰囲気の吐出口21a…を有す
るダクト21が配設されている。
第2図は雰囲気循環手段斜視図であり、雰囲気循環手
段20は屋根3上の前記吸出口3a…に連通する枝ダクト22
…と、これら枝ダクトを集合する集合ダクト23と、集合
ダクトの出口に接続する送風機24と、送風機の吐出口か
ら延出するダクト21,21からなる。
又、図示はしていないが、徐乾室外から熱風を室内に
送給したり、室内に熱源を配置する等の周知手段により
室内の温度コントロールをしている。
以上の構成からなる徐乾室の作用を次に述べる。
第2図において、送風機24の吸込み吐出作用により、
徐乾室1の雰囲気は枝ダクト22…→集合ダクト23→送風
機24→ダクト21,21の順で流れ、ダクトの側壁に開口し
た吐出口21a…から水平方向へ流出する。
よって徐乾室1内にはごく遅い上向き流れが形成さ
れ、また流れの一部は室内を循環する。
一方、第1図に示す成形体昇降手段10は外部からの指
令に基づいて棚5…へ次々と成形体Wを移載し、又は棚
5…から成形体Wを取り出す。
本実施例では、受取・受渡手段14をポスト11の左右別
々に配設しているが、これに限らず一台の受取・受渡手
段で左右の棚5への成形体Wの搬入・搬出を行ってもよ
い。又、各棚5を複数の成形体Wを載置する構造とし、
受取・受渡手段も複数の成形体を同時に搬入・搬出する
構造としてもよい。
徐乾室1は多湿雰囲気であって、雰囲気内の微細な霧
滴は放置すると自然落下する。しかし、上記した如く雰
囲気循環手段20の作用で緩い上向き流れが徐乾室1内に
形成されているので、徐乾室1下部に霧滴が溜まる虞れ
は無い。
また、本実施例では多数の吸出口3a…から雰囲気は吸
い出され、この雰囲気が多数の吐出口21a…から分散し
て吐出されるので、徐乾室1の雰囲気は一様に均一な湿
度に保たれる。
また、徐乾室1の下部から雰囲気を吸い出して、上部
から吐出する場合には、徐乾室1の下部によどんでいる
ゴミや異物をも吸出して、室上部から落下させることに
なる。すると雰囲気は汚れ、成形体をも汚染する恐れが
ある。しかし本実施例は下部に吐出しているので成形体
を汚染する恐れは無い。
(発明の効果) 以上述べた如く本発明は、成形体の徐乾室を棚を有す
る立体収納形とし、各棚との成形体受取・受渡手段を備
え、また徐乾室内の湿度を調整する加湿手段と室内雰囲
気を循環する循環手段を備えているので、 成形体の徐乾燥スペースが少なくて済む。
成形体の製造工場の小型化を促進する。
徐乾室内の上部と下部の湿度差が少なく成形体の徐乾
燥が均一に行える。
乾燥時間の異なる成形体を同一の室内で徐乾燥がで
き、成形体の乾燥状態に応じて容易に成形体の取り出し
ができる。
更に、上部のダクト及び送風機によって徐乾室の上部
から雰囲気を吸出し、ダクトの下部から吐出するので、
徐乾室内の湿度を均一に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る徐乾室の断面図、 第2図は雰囲気循環手段斜視図。 1……徐乾室、3a……吸出口 10……成形体昇降手段、14……受取・受渡手段 20……雰囲気循環手段、21……ダクト 24……送風機、W……成形体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−165888(JP,A) 実開 昭56−28043(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の成形体を収納する空間を有する棚
    と、この棚の前面に沿った一定経路上を走行自在でかつ
    昇降および棚方向に進退自在な受取・受渡手段を有する
    成形体昇降移動手段と、屋内の湿度を調整する加湿手段
    と、屋内の雰囲気を循環せしめる雰囲気循環手段を備え
    た泥漿鋳込み成形体用徐乾室において、 前記雰囲気循環手段は、徐乾室の上部から雰囲気を吸出
    して徐乾室の下部に吐出するダクトと、このダクトに介
    設した送風機とからなることを特徴とする泥漿鋳込み成
    形体用徐乾室。
JP1299390A 1989-11-17 1989-11-17 泥漿鋳込み成形体用徐乾室 Expired - Lifetime JP2987855B2 (ja)

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