JP2987818B2 - Txa2受容体およびそれをコードする遺伝子 - Google Patents
Txa2受容体およびそれをコードする遺伝子Info
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- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/11—DNA or RNA fragments; Modified forms thereof; Non-coding nucleic acids having a biological activity
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
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- C07K14/00—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- C07K14/435—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
- C07K14/705—Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants
Description
遺伝子、該遺伝子を用いるTXA2受容体の製造法、該製造
法により得られるTXA2受容体、該遺伝子を発現する宿
主、該遺伝子と特異的にハイブリダイズするプローブ、
および該プローブを用いる該遺伝子の検出法に関する。
アラキドン酸代謝産物で、強力な血小板凝集因子であ
り、かつ、血管および器官平滑筋の収縮作用を有する。
また、TXA2は、心筋梗塞、発作、および気管支喘息のよ
うな疾病の媒介物質であることが示唆されている。本発
明者らは、先に、TXA2の安定な誘導体S-145を用いるこ
とにより、ヒト血小板TXA2受容体を見かけ上純粋になる
まで精製した(Ushikubi, F.ら、J. Biol. Chem.264,164
96-16501(1989))。
活性なアラキドン酸代謝物は、総称してエイコサノイド
と呼ばれ、30以上の物質からなる大きなファミリーで
あり、そのファミリーのそれぞれが特異的な受容体に作
用し、種々の活性を表わす。このファミリーに属する物
質の受容体の構造は、未だ解明されていない。このファ
ミリーに属する1つの物質の受容体の構造が明らかにな
れば、その他の物質の受容体構造の解明が容易になり、
病態生理学的に重要なこれらの物質を制御する、より選
択的な薬剤の開発が可能になる。TXA2受容体に特異的に
結合する薬剤の探索やTXA2受容体そのものの研究には、
比較的大量のTXA2受容体が必要であるが、それに必要な
量のTXA2受容体を供給し得る手段が無いのが現状であ
る。また、TXA2受容体を発現する細胞は、そのアゴニス
トやアンタゴニストの探索や、受容体からの信号伝達機
構の解明研究に必須であるが、現在、容易に十分に得る
ことはできない。さらに、現在、ヒト細胞中のTXA2受容
体遺伝子の発現を、特異的に検出する手段も無い。
板TXA2受容体のアミノ酸配列の一部に対応するオリゴヌ
クレオチドプローブを用いて、ヒト胎盤からこの受容体
をコードするcDNAクローン単離し、またヒト巨核細
胞性白血病細胞の培養物から部分的なクローンを単離し
た。その胎盤cDNAは343個のアミノ酸からなるタ
ンパク質をコードし、このタンパク質は7つの膜通過部
位を有していると推定された。COS−7細胞で発現さ
れたこのタンパク質は、血小板TXA2受容体と同じ親和性
で種々の試薬と結合し、Xenopus oocyteで発現されたも
のはアゴニスト刺激によりCa2+活性化Cl-チャンネルを
開いた。ノーザンブロット分析および上記2つのクロー
ンのヌクレオチド配列の決定により、血小板および血管
組織に存在するTXA2受容体は同一のものであることが示
唆された。
よび遺伝子配列の決定により、TXA2が属するファミリー
の他の物質の受容体構造の明解が容易になる。本発明は
また、該遺伝子を宿主中で発現させるTXA2受容体の製造
法、および、それにより得られるTXA2受容体を提供し、
これにより、病態生理学的に重要な媒介物質を制御す
る、より選択的な薬剤の開発が可能になる。本発明はさ
らに、該遺伝子を発現する宿主を提供し、これにより、
TXA2受容体のアゴニストやアンタゴニストの探索や、受
容体からの信号伝達機構の明解研究を行なうことができ
る。最後に、本発明は、該遺伝子と特異的にハイブリダ
イズするプローブを提供するものであり、これにより該
遺伝子の特異的な検出が可能になった。
ードする遺伝子を提供し、好ましくは、該TXA2受容体は
配列番号:1に記載のアミノ酸配列を有するものであ
る。本発明で言うTXA2受容体をコードする遺伝子とは、
配列番号:1に記載のアミノ酸配列をコードするものだ
けでなく、TXA2受容体活性を有する、特に下記のS-145
と特異的に結合する受容体タンパク質をコードする全て
の遺伝子を意味する。この遺伝子は、受容体のコード領
域だけでなくその前後に、プロモーター/オペレーター
配列、SD配列、ターミネーター、ポリアデニル化信号
などの、発現に有用な配列を有していてもよく、該受容
体の発現を阻害しない配列であれば如何なる配列を有し
ていてもよい。従って、該遺伝子を有するプラスミドや
ウイルス遺伝子、該遺伝子の発現ベクターも本発明に含
まれる。また、ここで言う遺伝子とは、DNAまたはR
NAのいずれかを意味するが、その一方に限定されるも
のではない。
ることを特徴とするTXA2受容体の製造法および該製造法
により得られるTXA2受容体を提供する。該宿主は、真核
細胞であることが望ましい。本発明の製造法には、DN
Aのみならず、mRNAを用いてもよい。本発明のTXA2
受容体は、配列番号:1に記載のアミノ酸配列を有する
ものだけでなく、TXA2受容体活性を有する、特に下記の
S-145と特異的に結合する受容体タンパク質全てを意味
する。
提供する。該宿主としては、真核細胞、特に、Xenopus
の卵母細胞やCOS−7細胞が好ましいが、当該技術分
野で良く知られた宿主/ベクター系を用いて、大腸菌や
枯草菌などの原核細胞宿主、酵母やCHO細胞などの真
核細胞宿主など公知のすべての宿主で該遺伝子を発現す
ることが可能である。
イブリダイズしうるプローブを提供する。このプローブ
とは、例えば下記のMEGクローンのHincII断片(58
6bp)が挙げられるが、上記遺伝子と特異的にハイブ
リダイズし、これを特異的に検出し得るものであれば如
何なるものでもよい。また、DNAに限定されず、RN
Aでもよい。このプローブは、適当な標識物、好ましく
は、放射性物質(32Pなど)で標識しておくのが好まし
い。このプローブを、通常のノーザンブロット分析法な
どに従い、試料中の遺伝子とハイブリダイズさせること
により、該遺伝子を特異的に検出することが可能にな
る。
精製されたヒト血小板TXA2受容体をタンパク質分解反応
に付し、4つの部分的アミノ酸配列を決定した。この配
列の一部を、41-merのオリゴヌクレオイドプローブのデ
ザインに用いた。このプローブを用いて、ヒト巨核細胞
性白血病培養細胞MEG−01(Nakajima, M.ら, Biocn
hem. Biophys. Res. Commun. 158. 958-965 (1988))の
cDNAライブラリーをスクリーニングし、1.4KB
挿入物を有する1つの陽性クローン(MEG)を単離し
た。MEGのヌクレオイド配列を決定したところ、これ
は部分的クローンであることが判明した。そのため、M
EGのHincII断片(586bp)をヒト胎盤cDNAライブラ
リーをスクリーニングするためのプローブとして用い
た。胎盤は、ノーザンブロット分析において最も強く反
応したため、cDNA源として選択した。その結果、全
コード領域を含む2.9 kbの挿入物を有する1つの陽
性クローン(HPL)が単離された。本発明の追試にあた
っては、配列表の配列番号:1に記載のDNA配列に基
づき合成したプローブを用いてスクリーニングを行なえ
ば、容易にTXA2受容体をコードするクローンが単離でき
るであろう。
図、ヌクレオチド配列(2,932bp)および推定され
るアミノ酸配列を示す。オープンリーディングフレーム
は、343アミノ酸からなるタンパク質(相対分子量:
37,429)をコードした。MEGは、2ケ所の置換
があるが、配列番号:1のHPLの1572から292
3番目のヌクレオチド配列に対応し、その重複部分にお
ける推定のアミノ酸配列は同一であった。HPLのN末
端配列は、アミノ酸配列を決定した4つの部分の1つと
一致し、そこには2つのN−グリコシレイション部位が
あるが、ペプチド分析においてシグナル配列は見出され
なかった。推定されたアミノ酸配列の疎水性分析によ
り、膜通過部位と考えられる7ケ所の疎水性部位(配列
番号:1における、I:30〜52、II:67〜86、
III:107〜128、IV:150〜172、V:19
4〜219、VI:247〜270、VII:290〜31
1)が明らかになった。
た結果、本受容体と他の受容体との間には、特に膜通過
部位を推定された部分において、かなりの相同性があ
り、これは本受容体がこの受容体ファミリーに属してい
ることを示唆している。ロドプシンおよびサブスタンス
Pの受容体と同様に、本発明のTXA2受容体の3番目の膜
通過部位にはAspが無く、これはアドレナリン受容体
においてはリガンドのアミノ基に結合するものと推定さ
れている。他方、本発明のTXA2受容体は、7番目の膜通
過部位に、牛ロドプシンのLys296に対応する位置に
ある、Arg295を有している。後者のアミノ酸残基
は、ロドプシン分子の膜結合部位であると同定されてい
る。本発明のTXA2受容体の構造的特徴は、この受容体の
リガンドが酸性であるという特徴を反映したものであろ
う。
は30残基以下からなり、この環状部のN末端はロドプ
シンと高い相同性を示す。しかし、この環状部のC末端
には、他の受容体で見られるような塩基性アミノ酸に富
む部分がない。これらの部位は、結合Gタンパク質との
結合やその特異性を決定する部分である。本発明のTXA2
受容体に結合するGタンパク質は、百日咳毒やコレラ毒
に感受性を示さないことが知られているが、未だ同定さ
れていない。
ニンを合わせて6つ有しており、アドレナリン受容体、
特にβ1受容体に相同性を示す。この構造は、信号伝達
経路がアゴニストにより誘導されて非感受性になること
に関連していると思われる。β受容体と同様に、TXA2受
容体はアゴニスト刺激により非感受性になる。
を確認するため、HPLの2.0kb断片を真核細胞発
現ベクターCDM8(Seed, B.、Nature 329, 840-842
(1987))にサブクローン化し、このプラスミドをCOS
−7細胞に導入した。リガンドとの結合は、選択的TXA2
受容体アンタゴニストである[3H]S-145(Ushikubi, F.
ら、Eicosanoids 2, 21-27 (1989))を用いて調べた。
形質転換したCOS細胞の膜は、飽和まで[3H]S-145と
結合し、その解離定数(Kd)は1.2nMであった。
これは、新鮮な血小板由来の膜について観察されるもの
に匹敵する。この結合の特異性は、種々のプロスタノイ
ドやTXA2誘導体を用いて分析した。TXA2アゴニスト(S
TA2)とアンタゴニスト(S−145、ONO−37
08)は、[3H]S-145の結合と、他の細胞のTXA2受容体
について観察されたものと同一のオーダーで、競合し
た。他のプロスタグランジン(PGs)および不活性な
TXA2代謝物(TXB2)は、この競合反応において、1/100
以下の活性しか示さなかった。
移動が誘発されていることが知られている。よって、P
I転移と連動したアゴニスト刺激により内因性Ca2+依存
性Cl-チャンネルが開く、Xenopusの卵母細胞で本発明の
クローンを発現させた。このクローンのin vitro転写m
RNAを注射した卵母細胞へ、1μMのSTA2を作用
させたところ、数百nAの速い内部電流が起こり、続い
て低幅の電流の遅い相が現れた。この応答反応は、1n
M程度の低いSTA2濃度においても観察された。PG
D2やPGF2αは、1μMでこのような応答反応を引き
起こさなかった。PGE1、E2、I2のような他のPG
sおよびTXB2はいずれも、このような実験条件下で
は、応答反応を引き起こさなかった。以上のように、H
PLによりコードされるタンパク質は、TXA2受容体の特
徴であるリガンド結合能を有し、本来の受容体が起こす
応答反応と同じ応答を引き起こした。
発現をノーザンブロットにより分析することは、受容体
サブタイプの存在が議論されているため、興味深いこと
である。ラットの種々の組織由来のポリ(A)+RNA
を用いて詳細に分析してみたが、たぶんこの受容体の種
特異性のため、ほとんどシグナルは現れなかった。従っ
て、ヒト胎盤、ヒト肺、培養MEG−01細胞由来のポ
リ(A)+RNAについて分析を行なった。胎盤と肺はT
XA2受容体に富む代表的な組織である。過酷な条件下
で、3つの全てのレーンの2,8kbに、大きなハイブ
リダイゼイションバンドが観察され、胎盤RNAが最も
強いものであった。このレーンでは、3. 5kbに小さ
なバンドが存在した。この3.5kbのバンドは、長時
間反応させることにより、MEG−01のポリ(A)+
RNAのレーンでも明瞭になった。これらの結果と、M
EGおよびHPLが同一のアミノ酸配列をコードすると
いう上記の見知から、同一種のmRNAが血小板前駆細
胞や多血管組織で発現されることが示唆された。
総称してエイコサノイドと呼ばれるが、30以上の物質
からなる大きなファミリーであり、そのファミリーのそ
れぞれが特異的な受容体に作用し、種々の活性を表わ
す。サイコサノイド受容体のクローニングにより、この
ファミリーの他の物質の受容体構造の解明が容易にな
り、病態生理学的に重要な媒介物質を制御する、より選
択的な薬剤の開発が可能になる。
し(Ushikubi, F.ら、J. Biol. Chem.264, 16496-16501
(1989))、シアン化臭素、リジルエンドペプチダーゼお
よびトリプシンによるタンパク質分解反応に付した。ペ
プチド断片は逆相HPLCにより単離し、自動化パルス
液相タンパク質シーケンサーによりその配列を決定し
た。この配列の一部(配列番号:1の296から309までの
アミノ酸配列)から、41merの混合オリゴヌクレオチ
ドプローブをデザインした。MEG−01cDNAライ
ブラリーを、5′末端で放射ラベルしたこのプローブで
スクリーニングした。その結果、1つの陽性クローン、
MEGが単離された。このクローン中の1.4kb挿入
配列は、精製したタンパク質の4つの部分アミノ酸配列
のうちの2つを含む1つのオープンリーディングフレー
ムを有していた。このMEGの586bpのHincII断片
を、次の胎盤cDNAライブラリー(T. Maniatisら、M
olecular Cloning (1989), Cold Spring Harbor Labora
tory Press, Cold Spring Harbor, NY参照)のスクリー
ニングに用いた。1つの陽性クローンが単離されたの
で、これを分析した。DNA配列の決定は、ジデオキシ
鎖終止法を用いて、2重鎖鋳型について行なった。
ン(HPL)およびヒト巨核細胞性白血病培養細胞由来
のTXA2受容体クローン(MEG)の制限酵素地図を示
す。点刻した四角の部分は、コード領域である。
オチド配列および推定されるアミノ酸配列を示す。5′
末端のATGトリプレットは、そのフレーム内に、精製
されたタンパク質の部分アミノ酸配列の全てを含むの
で、翻訳開始コドンであると同定された。5′非翻訳領
域に18個の他のATGが存在するが、全てリーディン
グフレームが短か過ぎる。ポリアデニル化シグナルは、
配列番号:1の2908〜2913で あると推定された。タン
パク質分解されたペプチドから得られた4つの配列は、
配列番号:1のアミノ酸配列の1〜19、131〜141、277〜
284、289〜322と一致した。配列番号:1のアミノ酸配
列の4および16のAsnは、N−グリコシレイション 部
位であると推定された。MEGは、配列番号:1のHP
Lの1572 から2923までのヌクレオチド配列を含む
が、2つの置換がある。配列番号:1のHPLの1786と
1915の位置で、いずれもT→Cとなっている。これらの
置換は、これらのコドンによりコードされるアミノ酸配
列を変えるものではない。
し、得られた2.0kb断片を、真核細胞発現ベクター
CDM8(Seed, B., Nature 239, 840-842 (1987))の
HindIII-XbaI部位に挿入した。改良DEAE−デキスト
ラン法(Ausbel, F. M.ら、Current Protocols in Mole
cular Biology. 9.2.5 (Wiley, Ney York, 1989))に従
って、COS−7細胞を形質転換した。形質転換の60
時間後、細胞を回収し、1mMベンザミジンと0.3m
M PMSFの存在下で、上記Ausbel, F. M.らの方法に
従い細胞をホモジナイズして膜を調製した。膜は、最終
的に、20mM Na−Mes(pH6.4)と5mM
EGTAに懸濁し、[3H]S-145(24Ci/mmol)
との結合実験をUshikubi, F.ら, Eicosanoids 2, 21-27
(1989)に記載の方法に従って行なった。競合実験は、
1.25nM [3H]S-145と種々の濃度のリガンドを用い
て行なった。
[3H]S-145と結合し、その解離定数(Kd)は1.2nM
であった。これは、新鮮な血小板由来の膜について観察
されるものに匹敵する。最大結合Bmax値は、2.2
pmol/mgタンパク質であった。
2)とアンタゴニスト(S−145、ONO−370
8)は、他の細胞のTXA2受容体について観察されたもの
と同一のオーダーで、[3H]S-145と競合した。他のプロ
スタグランジン(PGD2、PGF2α、PGE2、PGI2)および不
活性なTXA2代謝物(TXB2)は、この競合反応において、
1/100以下の活性しか示さなかった。
合成mRNAをXenopusの卵母細胞に注入し、48時間
後に、電気生理学的応答反応を測定した。100μM濃
度でエタノールに溶解したTXA2アゴニストSTA2および他
のPGsを、1μM濃度で培地に加え、卵母細胞の応答
反応を、Masu, Y.ら,Nature 329, 836-838 (1987)に記
載の2マイクロピペット電圧クランプ法により記録し
た。
百nAの速い内部電流が起こり、続いて低幅の電流の遅
い相が現れた。この反応は、1nM程度の低いSTA2
濃度においても見られた。PGD2やPGF2αは、1μ
Mで反応を引き起こさなかった。PGE1、E2、I2の
ような他のPGsおよびTXB2はいずれも、このよう
な実験条件下では、反応を引き起こさなかった。このよ
うに、HPLによりコードされるタンパク質は、TXA2受
容体の特徴であるリガンド結合能を有し、本来の受容体
が起こす応答反応を引き起こした。
れぞれから、チオシアン酸グアニジニウム−塩化セシウ
ム法により調製した。ポリ(A)+RNAは、オリゴー
(dT)セルロースカラムを用いて単離した。それぞれ
のポリ(A)+RNAを20μg、ホルムアルデヒドアガ
ロースゲル電気泳動に付し、Byodyne膜に移し、UVで
架橋結合させた。フィルターは、5×SSC緩衝液、5
×デンハート溶液、50mMリン酸ナトリウム、pH
6.5、200μg/ml熱変性サケ精子DNA、50
%ホルムアミド、および0.1%SDS中で、42℃、
4時間、プレハイブリダイズさせた後、同じ緩衝液中、
42℃で1夜、ランダムプライミング法により32P−d
CTPで標識したMEGクローンの586bp HincII
断片(4×106c.p.m.ml-1)とハイブリダイ
ズさせた。このフィルターを、0.1×SSC、0.1%
SDS中、65℃で1時間、2回洗浄し、−80℃で強
化スクリーンの存在下、12日間、X線フィルムにさら
した。
由来のポリ(A)+RNAについて分析を行なったが、
胎盤と肺はTXA2受容体に富む代表的な組織である。過酷
な条件下で、3つの全てのレーンの2.8kbに、大き
なハイブリダイゼイションバンドが観察され、胎盤RN
Aが最も強いものであった。この胎盤RNAのレーンで
は、3.5kbに小さなバンドが存在した。このバンド
は、長時間反応させることにより、MEG−01のポリ
(A)+RNAのレーンでも明瞭になった。これらの結
果と、MEGおよびHPLが同一のアミノ酸配列をコー
ドするという上記の見知から、同一種のmRNAが血小
板前駆細胞や多血管組織で発現されることが示唆され
た。
Claims (10)
- 【請求項1】配列番号:1に記載のアミノ酸配列を有す
るTXA2受容体をコードする遺伝子。 - 【請求項2】請求項1に記載の遺伝子を宿主中で発現す
ることにより得られるTXA2受容体。 - 【請求項3】該宿主が真核細胞である請求項2に記載の
TXA2受容体。 - 【請求項4】請求項1に記載の遺伝子を宿主中で発現さ
せることを特徴とするTXA2受容体の製造法。 - 【請求項5】該宿主が真核細胞である請求項4に記載の
製造法。 - 【請求項6】請求項1に記載の遺伝子を発現する宿主。
- 【請求項7】真核細胞である請求項6に記載の宿主。
- 【請求項8】請求項1に記載の遺伝子と特異的にハイブ
リダイズしうるプローブ。 - 【請求項9】MEGのHincII断片である請求項8に記載の
プローブ。 - 【請求項10】請求項8または9に記載のプローブをハ
イブリダイズさせることを特徴とする請求項1に記載の
遺伝子の検出方法。
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