JP2986750B2 - 入浴装置 - Google Patents

入浴装置

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JP2986750B2
JP2986750B2 JP9018464A JP1846497A JP2986750B2 JP 2986750 B2 JP2986750 B2 JP 2986750B2 JP 9018464 A JP9018464 A JP 9018464A JP 1846497 A JP1846497 A JP 1846497A JP 2986750 B2 JP2986750 B2 JP 2986750B2
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infrared
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、入浴装置に係り、
詳しくは入浴中に人体が温められる上で、有効な遠赤外
線を放射する作用で温熱効果が得られ、且つ入浴水の水
質雰囲気の改善が得られる遠赤外線放射体を備えた入浴
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、入浴生体が温められる加温原理
は例えば40℃前後の常温まで加温された入浴水(お湯)
に直接触れる皮膚の表面から伝わる入浴水からの熱エネ
ルギーにより行われる。つまり、入浴水に接触する皮膚
の表面から人体の内部への入浴水からの熱エネルギーは
伝導により行われて入浴生体が温められる。又、従来で
は入浴水の水質雰囲気を変えるために入浴剤等を投与、
混入していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、従来では皮膚
を通して伝わる入浴水からの熱エネルギーの熱伝導作用
により入浴生体が温められるものであることから、体の
芯まで有効且つ効率的に温まり難い。つまり、入浴水か
らの熱エネルギーの伝導が入浴水に接触する皮膚の表面
から入浴生体の内部に僅かに入り込んだ部分だけにしか
得られず、伝導による入浴水からの熱エネルギーが体の
芯までなかなか浸透し難いものである。そのために、従
来では入浴により入浴生体に及ぼす心身代謝等の促進に
伴う本来の疲労回復等の生理作用が効果的に得られな
い。そして、体の芯まで温められないことから、湯上が
り後、直ぐに湯冷めを起し易く、体調を崩す虞れがあっ
た。又、一般の入浴水は浄化処理時に例えば殺菌等の種
々の処理目的で添加された塩素等の溶解物質が含まれて
いる水導水等を40℃前後の所要の水温まで加温せしめら
れたものからなる。この水導水等は一般にH2 O分子が
鎖のように繋がりを持った連鎖集団から構成されてお
り、この連鎖集団を一般にクラスターと称しているが、
従来ではこのクラスターを構成するH2 O分子の集団容
積が大きく、比重が軽いために、それが皮膚を突き刺す
付着力(付着パターン)に関わり、入浴水質の皮膚刺激
となって入浴生体に時として違和感を与えるケースが極
めて多かった。特に自然環境に対する抵抗力が付いてい
ない乳児や、年齢と共に抵抗力が衰え始めてきている老
人等は皮膚に付き刺さるようなその違和感を大きく受け
易いものであった。
【0004】又、従来では入浴水の水質管理を行う。つ
まり、入浴生体から放出される臭い等の老廃物を入浴水
から除去せしめて入浴水を清潔に保つために市販されて
いる濾過装置等を浴室に設置して水質管理を行っている
が、その購入費が大きいばかりか、メンテナンス等の面
においても手間が掛かる等の不具合を有する。そして、
近年市販されている濾過装置は浴槽の開口コーナー部等
に設置して使用されるものであるが、近年の住宅事情に
合わない等の問題を有していた。
【0005】そこで、本出願人はこの様な従来事情に鑑
み、多種多様の研究を積み重ねてきた結果、水及び有機
物の多原子分子に共振励起エネルギーを及ぼす非熱効果
領域波長である 9.5〜10.5μmを頂点とし、水及び有機
物の多原子分子の振動領域である4〜25μmの間を入浴
水の常温下で黒体放射に極めて近以したパターンで遠赤
外線を分布放射する多孔質の遠赤外線放射体に着目し、
本発明の開発完成に至ったものであり、入浴水からの熱
エネルギーより入浴生体が体の芯まで温められる上で、
最も有効な遠赤外線による非熱効果領域波長の遠赤外線
放射に伴う熱吸収効果(温熱効果)の有効利用より体を
芯から温めることができ、しかも、皮膚に突き刺さるよ
うな違和感を与えない肌に優しい入浴水の軟水化、そし
て皮膚に対する入浴水の触感(刺激)を和らげるその物
性を変える水質改善が得られ、更にはメンテナンス等の
取扱い性においても簡便な構造とする前記遠赤外線放射
体を備えた入浴装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を達成するための手段】課題を達成するために本
発明は、入浴水が常温であって、水及び有機物の多原子
分子に共振励起エネルギーを及ぼす非熱効果領域波長で
ある9.5〜10.5μmを頂点とし、水及び有機物の多原子
分子の振動領域である4〜25μmの間を入浴水の常温下
で黒体放射に極めて近以したパターンで遠赤外線を分布
放射し、且つ、入浴生体から入浴水に放出される老廃物
や入浴水に含まれているカルシウムや塩素その他の溶解
物質をイオン吸着により除去する吸着機能を有する多孔
質の遠赤外線放射体を、少なくとも入浴水が接する浴槽
の壁部部分に備えて、前記遠赤外線が入浴生体、入浴水
に分布放射されるようになし、前記多孔質の遠赤外線放
射体は、陶土、蛙目粘度、アルミナ、ケイ酸ジルコニュ
ーム、水を混練し、自然乾燥した乾燥成形品を還元雰囲
気中で600℃位にして2時間位焼成した後、該焼成温
度を2時間位掛けて、1200℃位まで段階的に昇温し
て製造されることである。斯る技術的手段によれば、入
浴水からの熱エネルギーの入浴生体に及ぼす熱移動は皮
膚を通して伝わる熱伝導作用と、遠赤外線放射体から水
及び有機物の多原子分子に共振励起エネルギーを及ぼす
非熱効果波長領域である 9.5〜10.5μmを頂点とし、水
及び有機物の多原子分子の振動領域である4〜25μmの
間を入浴水の常温下で黒体放射に極めて近以したパター
ンで放射される遠赤外線による熱輻射作用との2作用に
より行われる。そして、遠赤外線放射体の放射エネルギ
ーは絶対温度の4乗に比例する。例えば入浴水の水温が
40℃の場合では略53℃に相当する温度差に換算される熱
エネルギー量に変換されて入浴生体の内部へと皮膚を通
して吸収されて入浴生体を内部から温めることで、単位
時間当たり入浴生体に及ぼす入浴水からの熱エネルギー
の熱移動量(熱移動量/h)とそれに伴う温熱効果作用
が大きくなる。それにより、入浴生体は体の芯まで有効
且つ効率的に温められる。上記熱移動量/hは、伝導が
双方の物体の温度差の関数であるのに対し、輻射は絶対
温度の4乗の差になる。例えば体温が36℃で入浴水の水
温が40℃の場合では伝導における熱移動の温度差は4℃
であるが、輻射となる(36℃を100 とした時)と、40℃
が略53℃に相当する温度差の熱移動量に換算される。そ
して、入浴水に溶け込んでいるカルシウムや塩素その他
の溶解物質が多孔質からなる遠赤外線放射体のイオン吸
着により除去されることで得られる軟水化と、遠赤外線
放射体から分布放射される遠赤外線を受けることで得ら
れる皮膚への触感緩和との2作用により入浴水の物性は
入浴生体の肌に優しい入浴環境(雰囲気)に変えられ
る。上記入浴水の軟水化とは、水道水等からなる入浴水
に含まれているカルシウムや塩素その他の溶解物質が吸
着除去される。つまり、入浴水に溶け込んでいる酸性或
いはアルカリ性溶解イオンが遠赤外線放射体のイオン吸
着作用により吸着除去されると、入浴水の物性がPH的
に中性方向に誘導されて和らげられることである。そし
て、入浴水の触感緩和とは、遠赤外線放射体から遠赤外
線が放射されると、H2O分子はそのエネルギーを吸収
して共鳴振動を起し、鎖のように繋がりを持ったH2
分子の連鎖集団が活力を得てその連鎖集団が切断されて
行く、これをクラスターの細分化と言う。つまり、クラ
スターを構成するH2O分子の集団容積が小さく、比重
が重くなって入浴生体への付着パターンとH2O分子の
振動パターンに変化が生じて皮膚刺激が緩和されること
である。更に、入浴生体から入浴水中に放出された臭い
等の老廃物(汚染物質)が多孔質からなる遠赤外線放射
体のイオン吸着により除去される吸着作用と、前述した
クラスターの細分化に基づく老廃物のガス化放散作用と
の2作用により入浴水の水質は清潔且つ快適な入浴環境
に保持される。老廃物のガス化放散とは、クラスターを
構成するH2O分子の集団容積が大きく、比重が軽い水
道水等は臭い等の老廃物を溶解抱摂する性質を有する
が、遠赤外線放射体から遠赤外線を受けてクラスターが
細分化され、そのH2O分子の集団容積が小さく、比重
が重くなることで、クラスターの老廃物の抱摂状態が崩
壊されてクラスター内に抱摂されていた老廃物が撥き出
されることである。
【0007】又、入浴水が常温であって、水及び有機物
の多原子分子に共振励起エネルギーを及ぼす非熱効果領
域波長である 9.5〜10.5μmを頂点とし、水及び有機物
の多原子分子の振動領域である4〜25μmの間を入浴水
の水温下で黒体放射に極めて近以したパターンで遠赤外
線を入浴水と入浴生体に分布放射し、且つ、入浴生体か
ら入浴水中に放出される老廃物や入浴水に含まれている
カルシウムや塩素その他の溶解物質をイオン吸着により
除去する吸着機能を有する多孔質の遠赤外線放射体を、
入浴水に侵漬させた状態で浴槽内に取外し可能に備える
入浴用具に、少なくともその一部を外部に臨ませた状態
で組み込み収容してなることである。斯る技術的手段に
よれば、前述した入浴水からの熱エネルギーの入浴生体
への熱移動(温熱効果)、入浴水の軟水化と触感緩和、
そして、入浴水の水質保持等の作用に加えて、遠赤外線
放射体は浴槽に取外し可能に備える入浴用具と共に浴槽
から取り外して、そのメンテナンスを簡単に行う事がで
きる。例えば、カルシウムや塩素その他の溶解物質、そ
して、臭い等の老廃物を遠赤外線放射体から取り除く等
のメンテナンスを行う場合には遠赤外線放射体を入浴用
具に共に浴槽から取外して行う事ができる。それによ
り、そのメンテナンス等のその取扱い性の向上が得られ
る。
【0008】更に、上記遠赤外線放射体が適宜大きさの
タイル状を成し、一方、入浴用具を適宜の弾性を有する
高分子系材料にて前記遠赤外線放射体を組み込み内蔵し
得る適宜の形状に形成すると共に、同入浴用具には前記
遠赤外線放射体を嵌合させた状態で且つその一側面を外
部に臨ませた状態で組み込み内蔵する収容部を設けてな
り、前記収容部は遠赤外線放射体の一側面が臨む開口部
の各開口縁辺には遠赤外線放射体の一面周囲の各辺部を
個々に挟持させる弾性可能な挟持片を設け、更に遠赤外
線放射体の他側面が位置する前記収容部の底部には遠赤
外線放射体を前記挟持辺の弾性力に抗して開口部から押
出す押出し口を設けた事である。斯る技術的手段によれ
ば、前述した入浴水からの熱エネルギーの入浴生体への
熱移動(温熱効果)、入浴水の軟水化と触感緩和、そし
て、入浴水の水質保持等の作用に加えて、遠赤外線放射
体からカルシウムや塩素その他の溶解物質、そして、臭
い等の老廃物を取り除く等のメンテナンスを行う場合に
は入浴用具を浴槽から取外した後に、遠赤外線放射体が
内蔵されている収容部の底部に開口されている押出し口
から遠赤外線放射体を収容部の開口部方向に突き上げ
て、該開口部の挟持片を弾性力(挟持力)に抗して拡開
方向に押し上げ弾性変形せしめることで、遠赤外線放射
体を前記収容部から取り出す事ができる。それにより、
遠赤外線放射体を入浴用具の本体部から取外した状態で
前記メンテナンスを行うことができ、しかも、本体部自
体を洗う等のそのメンテナンスを行うことができること
から、その取扱い性のより一層の向上が得られる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施の具体例を図面に基
づいて説明する。図1は請求項1に係る本発明入浴装置
の実施の一例を示し、Aは従来から知られている構造、
例えばFRP等からなる浴槽、1は入浴水Mが接する浴
槽Aの壁部部分に設けた遠赤外線放射体であり、例えば
40℃前後に加温された常温下の入浴水Mからの熱エネル
ギーの入浴生体への熱移動は皮膚を通して伝わる熱伝導
作用と、遠赤外線放射体1から波長領域が水及び有機物
の多原子分子に共振励起エネルギーを及ぼす非熱効果領
域波長である 9.5〜10.5μmを頂点とし、水及び有機物
の多原子分子の振動領域である4〜25μmの間を入浴水
Mの常温下で黒体放射に極めて近以したパターンで放射
される遠赤外線による熱輻射作用との2作用により行わ
れ、入浴生体が有効且つ効率的に体の芯まで温められる
ようにしてなる。
【0010】遠赤外線放射体1は、入浴生体に及ぼす入
浴水Mからの熱エネルギーの熱移動とそれに伴う温熱効
果作用、そして、水道水等からなる入浴水Mの軟水化と
触感緩和を図る物性変換作用、更に、入浴水Mを清潔に
保つ水質保持作用、そして更に、入浴水Mを40℃前後の
常温下に保つ保温作用を成すもので、陶土、蛙目粘土、
アルミナ、ケイ酸ジルコニューム、水を混練した成形
し、乾燥した後に焼成温度を 600℃位〜 1,200℃位まで
段階的に昇温せしめながら、還元雰囲気中で焼成して得
られた多孔質の陶器からなり、浴槽Aの成形過程でその
底壁2や周囲壁3等の入浴水Mが接するそれらの内面一
部又は全面に適宜の面積にて一体的又は取外しが可能な
状態で組み込み備えてなる。この遠赤外線放射体1は常
温下の入浴水Mからの熱エネルギーを入力エネルギーと
して吸収し、水及び有機物の多原子分子に共振励起エネ
ルギーを及ぼす非熱効果領域波長である 9.5〜10.5μm
を頂点とし、水及び有機物の多原子分子の振動領域であ
る4〜25μmの間を黒体放射に極めて近以したパターン
で遠赤外線を入浴生体、入浴水Mに分布放射するもので
ある。又、この遠赤外線放射体1の放射エネルギー量は
大きく、熱移動量において温度差が絶対温度の4乗に比
例する。例えば入浴水Mの水温が40℃の場合では略53℃
に相当する温度差に換算された熱エネルギー量(熱移動
量/h)に変換されて入浴生体、入浴水Mに分布放射す
るものである。熱移動量/hは、伝導が双方の物体の温
度差の関数であるのに対し、輻射は絶対温度の4乗の差
になる。例えば体温が36℃で入浴水の水温が40℃の場合
では伝導における温度差は4℃であるが、輻射となると
(36℃を100 とした時)40℃が略53℃に相当する温度差
の熱移動量に換算される。又、入浴水Mの常温下におい
て遠赤外線放射体1から放射される遠赤外線の波長領域
は水及び有機物の多原子分子の共振励起領域にあたり、
この波長の電子波の吸収により水及び有機物の多原子分
子は共鳴、振動励起作用を起し、活性化する。水及び有
機物の多原子分子の共振励起領域は非熱効果領域であ
り、この非熱効果領域を入浴水Mの常温下において遠赤
外線放射体1が実現するものである。前記非熱効果領域
波長の生体への作用を簡単に説明すると、生体は遠赤外
線の吸収体であり、放射体である。そして生体が放射す
る波長は 9.4μm前後の波長で、それは生体が欲しがる
吸収スペクトルであると言われている。そして、遠赤外
線は生体に放射されると、熱エネルギーに変換され、こ
の変換された熱エネルギーはその周辺組織の温度を上昇
させて温めると言われている。つまり、熱エネルギーに
変換されて入浴生体の内部に吸収された遠赤外線の熱輻
射作用により入浴生体の毛細血管、微細動静脈の拡張、
全身の血流循環の活性化、特に細胞組織へのマイクロマ
ッサージの共振作用が生体の生理機能、代謝機能を促進
させ、体液循環障害の除去と組織再生力を高める等の熱
吸収効果(温熱効果)が遠赤外線放射体1から放射され
る遠赤外線により得られるものである。
【0011】尚、遠赤外線放射体1を浴槽Aの所要の壁
部部分のみに部分的に設ける場合には入浴水Mが接する
場所で、入浴生体の背中、お尻等が触れる底壁2部分や
周囲壁3部分の内面に設ける事が好ましい(図1参
照)。又、遠赤外線放射体1を入浴水Mが接する浴槽A
の底壁2や周囲壁3それらの内面全面に一体的又は取外
しが可能な状態で組み込み備えて設けるも勿論自由であ
る。
【0012】以下に、上記遠赤外線放射体1(陶器)の
成分の配合例、製造法、特徴を説明すると、 〔配合例〕 陶土 38% 蛙目粘土 14% アルミナ 8% ケイ酸ジルコニューム 6% 水 32%
【0013】〔製造法〕常温下においてまず最初に陶
土、蛙目粘土、アルミナを配合し、次に水及びケイ酸ジ
ルコニュームを混合して全体を良く混ぜ合わせながら練
り、得られた混練物の適量を所望の成形手段で成形した
後、 120時間位室内で自然乾燥する。ついで乾燥成形品
の焼成工程に移るが焼成温度を 600℃位に設定して2時
間位焼成した後、該焼成温度を2時間位掛けて 1,200℃
位まで段階的に昇温せしめて行く、そして 1,200℃位で
1時間焼成する。この焼成工程は還元雰囲気中で行う。
即ち、焼成工程は焼成温度を 600℃位から 1,200℃位ま
で段階的に昇温せしめながら、焼成時間が全体で5時間
位になるようにすると共に、還元雰囲気中で焼成するよ
うにする。
【0014】而して、斯る製造法によれば、上記した製
造工程においてケイ酸ジルコニュームの配合と、焼成温
度を段階的に昇温せしめながら、還元雰囲気中で焼成す
ることによって、焼成温度がアルミナの変態点に達する
と、アルミナには加熱による変態が起こり、 500℃まで
加熱されると結晶水が失われてγアルミナ所謂活性アル
ミナが得られ、この活性アルミナの結晶粒径の微細化が
促進された多孔質となり、微細化されたアルミナ基調の
金属元素による新たな結晶構造が形成された効率の良い
入浴水Mからの熱エネルギーの吸収と波長領域が水及び
有機物の多原子分子に共振励起エネルギーを及ぼす比熱
効果波長領域である 9.5〜10.5μmを頂点とし、水及び
有機物の多原子分子の振動領域である4〜25μmの間を
入浴水Mの常温下で黒体放射に極めて近以したパターン
での遠赤外線の吸収と放射とを可能ならせしめたより緻
密性の高い多孔質の成形品、遠赤外線放射体1が得られ
た。
【0015】より緻密性の高い多孔質の成形品、遠赤外
線放射体1が得られる理由としては、熱中性子に対する
吸収断面が金属材料中最小で高い熱伝導を有するケイ酸
ジルコニュームの配合によって、焼成エネルギー量を極
めて効率良く乾燥成型品中に伝達してその焼成効果を高
めて乾燥成型品の活性アルミナの多孔質を保ちつつ乾燥
成型品を緻密化させて行く高い熱伝導(熱量供給/時
間、詳しくは乾燥成型品が焼成時に必要とする総熱容量
と時間との函数)により、 1,000℃〜 1,200℃でアルミ
ナ基調の金属元素により新たに形成された結晶構造を安
定させると同時に活性アルミナの多孔質を保持しつつ緻
密化を促進する耐熱温度が向上するからではないかと考
えられる。このことによって、焼成工程の効率化と省力
化を実現すると共に、効率の良い入浴水Mからの熱エネ
ルギーの吸収と前述した遠赤外線の放射とを可能ならせ
しめたより緻密性の高い多孔質の製品、遠赤外線放射体
1が得られるものである。
【0016】〔特 徴〕ケイ酸ジルコニュームの配合
と、焼成温度を段階的に昇温せしめながら、還元雰囲気
中で焼成することによって、乾燥成形品の耐熱温度を向
上させ、焼成過程で乾燥成形品中への熱伝導を高め、該
成型品の珪盤調合を整えつつ、蛙目粘土を含めて含有す
るアルミナを活性化せしめて、アルミナ基調の金属元素
による新たな結晶構造が形成され、より緻密性の高い多
孔質の成型品が得られる。この製造過程において陶土に
アルミナを混入する際、アルミナは水分を含み膨脹状態
になる。従って、焼成前の乾燥成型品内(混練物内)に
あるアルミナ粒の容積は 120%前後の膨脹状態にあり、
乾燥成型品ないにその体積を保持しつつ粒状に細かく散
在している。そして、焼成工程の過程で上記水分が消失
すると共に、乾燥成型品内部で陶土と接している微細化
されたアルミナ粒の表面では、陶土の含む無機成分が還
元雰囲気の焼成過程でガラス状に融合し、アルミナ基調
の金属元素による新たな結晶構造が形成されるものと思
われる。このアルミナ基調の金属元素により新たに形成
され且つより緻密化された結晶構造の多孔質が、乾燥成
形品、つまり浴槽Aの壁部部分に備えられた遠赤外線放
射体1からの放射エネルギーを誘発する共鳴振動を増幅
せしめるものと考えられる。
【0017】因みに、この遠赤外線放射体1を煮物鍋に
入れて生魚や肉等の生物に対する熱の移動を調べる実験
を行った結果、生魚や肉等、特に煮込むと形崩れを起こ
しやすい生魚は形崩れすることなく内部まで早く火が通
り柔らかくなった。これは熱の移動が生魚の皮を通して
伝わる熱伝導作用と、遠赤外線放射体1から放射される
遠赤外線による熱輻射作用との2作用により同時に行わ
れた結果ではないかと思われる。
【0018】そして、本発明浴槽Aの壁部部分に備えた
遠赤外線放射体1の特性となる分光放射エネルギーの分
布放射は、 150℃において 6.5〜7.5 μm を略頂点とす
る黒体放射ライン(理論上の理想曲線のことで、図2の
一点鎖線参照)に極めて接近したパターンで理想的な放
射特性の放射ライン(カーブ)を描いていることが分か
る(図2の実線▽印参照)。そして、分光放射率も5〜
15μm まで極めて高い放射率を示していることが分かる
(図3参照)。即ち、図3から明らかであるように放射
率は全般的に黒体放射 100ライン(図3に一点鎖線)に
接近していて、高い値の放射率を示していることが分か
る。而して、この2つの実験結果から、ウィーンの変位
則u=ν3 f(ν/T)及びブランク定数h=(E/
ν)に基づく30℃における放射エネルギーの測定値が、
波長領域が水及び有機物の多原子分子に共振励起エネル
ギーを及ぼす比熱効果波長領域である 9.5〜10.5μmを
頂点とし、水及び有機物の多原子分子の振動領域である
4〜25μm の間を入浴水Mの常温下で黒体放射に極めて
接近したパターンで遠赤外線が浴槽Aに備えた遠赤外線
放射体1から入浴生体、入浴水Mに分布放射されるもの
である(図4参照)。そして、遠赤外線放射体1は多孔
質構造であり、その比重が2.81、比熱が 0.213、熱容量
が 0.6であり、この熱容量は入浴水Mの熱容量の60%に
相当するものである。このことから、熱容量が大きく、
蓄熱性の高い熱吸収作用が得られることが分かる。
【0019】因みに、アメリカの航空宇宙局(NAS)
の研究によると、8〜14μm の波長が生体に最も有効な
放射体と伝えられているが、本発明の浴槽Aに備えた遠
赤外線放射体1は実験結果が示すように、その要件を略
満たす遠赤外線を入浴水Mの常温下で放射するものであ
る。4〜25μm の遠赤外線の波長範囲は、水及び有機物
の多原子分子の振動領域にあたり、それらの分子がその
物質に固有な遠赤外線の波長の吸収を示す範囲である。
【0020】次に、上記した配合例、製造法により得ら
れた遠赤外線放射体1を備える本発明浴槽A(入浴装
置)の入浴水Mの軟水化、そして臭い等の老廃物の脱臭
について行った実験例を説明する。 実験例1 (入浴水の軟水化) 塩素の吸着実験 (1) 試験方法 水道水20mlを蓋付プラスチック容器に取り、60mesh以下
に粉砕した試料10gを添加し、蓋をして室温で暗所に所
定時間静置後、水道水中の残留塩素をJIS K 0101 28.1
0-トリジン比色法により定量した。 実験結果はいずれも0.30mgCI/lであった。
【0021】カルシウムの吸着実験 (1) 試験方法 直径10cm、厚さ1cm、質量 136gの円盤状の試料1片を
100 mlの塩化カルシウム溶液に浸し、室温で所定時間静
置後、溶液中に残在するカルシウムをJIS K 0101 49.1
により定量した。
【0022】而して、上記の2つの実験結果から、経時
に伴って、次第に塩素、カルシウムが吸着除去される吸
着効能が得られることが分かる。この結果から、水の物
性が酸性或いはアルカリ性からPH的に中性方向に誘導
されて硬水から軟水化に変化されることが分かる。従っ
て、浴槽Aに貯溜された水道水等、例えば40℃前後の所
要の水温に加温された常温下の入浴水の物性は酸性或い
はアルカリ性からPH的に中性方向に誘導されて軟水化
されることが証明された。そして、この軟水化と共に行
われる入浴水Mの触感緩和、つまり、遠赤外線放射体1
から放射される遠赤外線を受けることで、クラスターが
切断されて細分化され、クラスターを構成するH2 O分
子の集団容積が小さく、比重が重くなる細分化作用によ
り得られる皮膚への付着パターンと水分子の振動パター
ンに変化が生じて皮膚刺激が緩和される触感緩和と前述
した軟水化との2作用により、入浴水Mの物性は入浴生
体の肌に優しい入浴環境(雰囲気)に変えられる。よっ
て、付着力が肌を突き刺すと言った従来のような違和感
を入浴生体に与えることがない肌に優しい入浴環境(雰
囲気)が得られることが期待される。
【0023】実験例2 (アンモニアの脱臭) アンモニアの吸着実験 (1) 試験方法 60mesh以下の粉砕した試料5gを100ml 容バイアル瓶に
入れ、密封する。28%アンモニア水5mlを100ml の容器
に取り、密封して20℃で放置した後、アンモニアガス3
mlをガスタイトシリンジで採取し先のバイアル瓶に注入
する。室温放置5分、10分、20分後に瓶中のガス1mlを
ガスクロマトグラフへ注入する。対照として、空の密封
したバイアル瓶に同様にしてアンモニアガスを注入後、
経時的に瓶中のガスをガスクロマトグラフへ注入する。 ガスクロマトグラフ条件 カラム:Chromosorb 103 2.0m 100 ℃ 検出器:TOD 150 ℃ キャリアガス:He 50ml/min (2) 結果 それぞれの測定時刻における対照を100 としてアンモニ
ア残存率を求めた結果は次の通りである。
【0024】而して、上記の実験結果から、経時に伴っ
て、次第にアンモニアが吸着除去され、20分後には不検
出の数値を示している。この結果から、入浴生体から入
浴水M中に放出される臭い等の老廃物が吸着除去される
脱臭効能が得られることが分かる。それにより、臭い等
の老廃物が除去された清潔な状態に入浴水Mが保たれる
ことが証明された。そして、老廃物の吸着除去と共に行
われる前述したクラスターの細分化に基づく老廃物のガ
ス化放散作用、つまり、クラスターを構成するH2 O分
子の集団容積が大きく、比重が軽い水道水等は臭い等の
老廃物を溶解抱摂する性質を有するが、遠赤外線放射体
から遠赤外線を受けてクラスターが細分化され、そのH
2 O分子の集団容積が小さく、比重が重くなることで、
クラスターの老廃物の抱摂状態が崩壊されてクラスター
内に抱摂されていた老廃物が撥き出されるこのガス化放
散作用のプロセスにより老廃物はクラスターに抱摂され
難い状態に保たれる2作用により、入浴水Mの水質が常
時清潔且つ快適な入浴環境に保持されることが期待され
る。
【0025】以上の結果から、本発明の浴槽A(入浴装
置)は常温下の入浴水Mからの熱エネルギーの入浴生体
に及ぼす熱移動は皮膚を通して伝わる従来からの熱伝導
作用と、底壁2や周囲壁3等の壁部部分に備えた遠赤外
線放射体1から水及び有機物の多原子分子に共振励起エ
ネルギーを及ぼす比熱効果領域波長である 9.5〜10.5μ
mを頂点とし、水及び有機物の多原子分子の振動領域で
ある4〜25μm の間を黒体放射に極めて近以したパター
ンで放射される遠赤外線による熱輻射作用、つまり、入
浴生体に放射されると、熱エネルギーに変換されて皮膚
を通して体の内部への吸収されてその内部組織から温め
る遠赤外線による熱輻射作用との2作用により行われ
る。そして、遠赤外線放射体1の放射エネルギーは絶対
温度の4条に比例する。例えば入浴水Mの水温が40℃の
場合では略53℃に相当する温度差に換算される熱エネル
ギー量に変換されて入浴生体の内部へと皮膚を通して吸
収されて入浴生体を内部から温める。更に、入浴生体へ
の遠赤外線の吸収は温熱効果作用を及ぼし、振動的分子
運動の共鳴作用を起して細胞組織へのマイクロマッサー
ジと細胞内化学物質の活性化に作用することから、生体
反応として入浴生体を内部から温める。このことから、
単位時間当たり入浴生体に及ぼす入浴水Mからの熱エネ
ルギーの熱移動量(熱移動量/h)とそれに伴う温熱効
果作用が大きくなり、入浴生体は体の芯まで有効且つ効
率的に温められるものである。そして、入浴水Mに溶け
込んでいるカルシウムや塩素その他の溶解物質が多孔質
からなる遠赤外線放射体1のイオン吸着により除去され
ることで得られる軟水化と、遠赤外線放射体1から分布
放射される遠赤外線を受けることで得られるクラスター
の細分化と水分子の振動パターンの変化に基づく皮膚へ
の触感緩和との2作用により入浴水Mの物性は入浴生体
の肌に優しい入浴環境(雰囲気)に変えられるものであ
る。更に、入浴生体から入浴水M中に放出された臭い等
の老廃物(汚染物質)が多孔質からなる遠赤外線放射体
1のイオン吸着により除去される吸着作用と、前述した
クライターの細分化に基づく老廃物のガス化放散作用と
の2作用により入浴水Mの水質は清潔且つ快適な入浴環
境に保持される等の作用効果が期待し得るものである。
更に、入浴水MのH2 O分子は遠赤外線放射体1から遠
赤外線を受けると、遠赤外線の共振励起エネルギーによ
り自己発熱作用を起す。そして、遠赤外線放射体1はそ
の自己発熱作用に加温された入浴水Mからの熱エネルギ
ーを入力エネルギーとして吸収し、再び入浴水Mに放射
することから、この吸収と放射との継続的なメカニズム
が外気温との温度差による入浴水Mの水温低下を防ぐ。
つまり、入浴水Mの水温を長時間継続的に保温する水温
保持効果(保温効果)が期待し得るものである。
【0026】従って、本発明の浴槽Aによれば、入浴水
Mからの熱エネルギーより入浴生体が体の芯まで温めら
れる上で、最も有効な遠赤外線による非熱効果領域波長
の遠赤外線放射に伴う熱吸収効果(温熱効果)の有効利
用より体を芯から温めることができる。しかも、皮膚に
突き刺さるような違和感を与えない肌に優しい入浴水の
軟水化と、皮膚に対する入浴水の触感(刺激)を和らげ
るその物性を変える水質改善が可能である。更には外気
温との温度差による水温低下を防ぐ継続的な水温保持が
得られる等の数々の効能が期待できるものである。
【0027】因みに、遠赤外線放射体1に吸着された塩
素、カルシウム、老廃物等を取り除く場合には遠赤外線
放射体1を加熱又は乾燥させることで、ガス化放散させ
るものである。
【0028】図5乃至図12は請求項2乃至3に係る本発
明入浴装置に実施の一例を示し、斯る実施例では入浴水
Mに侵漬させた状態で浴槽A-1 内に取外し可能に備える
入浴用具Bに、少なくとも一部を外部に臨ませた状態で
遠赤外線放射体4を組み込み収容して、常温下の入浴水
Mからの熱エネルギーの入浴生体への熱移動は皮膚を通
して伝わる熱伝導作用と、遠赤外線放射体1から水及び
有機物の多原子分子に共振励起エネルギーを及ぼす比熱
効果領域波長である 9.5〜10.5μmを頂点とし、水及び
有機物の多原子分子の振動領域である4〜25μm の間を
入浴水Mの常温下で黒体放射に極めて近以したパターン
で放射される遠赤外線による熱輻射作用との2作用によ
り行われて、入浴生体が有効且つ効率的に体の芯まで温
められるようにしたものである。
【0029】入浴用具Bは、遠赤外線放射体1を、適宜
の材料からなる周知の構造、例えばFRPからなる周知
の浴槽A-1 の底壁5や周囲壁6等の壁部部分の内面に取
外し可能に備えるもので(図5参照)、高分子系材料か
らなる本体部7に遠赤外線放射体4を碁盤目状に組み込
み内蔵させてなる。
【0030】遠赤外線放射体1は、上記実施例詳述の配
合例、製造法等により得られ、適宜の厚さを有するタイ
ル状に形成して、本体部7の後述する各収容部8に取外
し可能に嵌合させた状態で組み込み内蔵するようにして
なる。
【0031】本体部7は、適宜の弾性を有する例えばシ
リコンゴム等の高分子系材料から適宜の厚さで、複数
(図では9個)の遠赤外線放射体4を碁盤目状に配列せ
しめた状態で収容保持し得る程度の大きさを有する正方
形状の盤状に形成すると共に、複数の遠赤外線放射体4
を夫々内蔵せしめた状態で収容保持させる収容部8を設
ける。
【0032】収容部8は、タイル状を成す遠赤外線放射
体4の一側面(タイル面)を外部に臨ませた状態で組み
込み内臓させて収容保持させるもので、遠赤外線放射体
4を没入状に嵌合させた状態で組み込み内蔵し得る大き
さにて本体部7に碁盤目状に設けると共に、その開口各
縁辺には遠赤外線放射体4の一面周囲の各辺部を個々に
挟持させる弾性可能な挟持片9を設けて、この挟持片9
により遠赤外線放射体4を収容保持させ、そして適宜取
り出せるようにしてなる(図8乃至図9参照)。
【0033】挟持片9は、収容部8の開口各縁辺より互
いに相対する方向に向けた舌状に突設せしめて、収容部
8内に内蔵された遠赤外線放射体4を当該収容部8内に
適宜の弾性にて収容保持する一方で、後述する取出し口
10より遠赤外線放射体4が収容部8の開口部側に押し上
げられると、該遠赤外線放射体4に押されて拡開変形せ
しめて、遠赤外線放射体4が収容部8から取り出される
ようになっている(図9の実線の状態から二点鎖線の状
態)。
【0034】取出し口10は、収容部8に内蔵された遠赤
外線放射体4を外部に臨ませる。つまり、入浴水Mとの
接触面積を挟持片9を備えた収容部8の開口部と共に確
保する役目と、遠赤外線放射体4を収容部8から取出す
際に、親指等を差し入れて遠赤外線放射体4を挟持片9
を備えた開口部から該挟持片9の弾性力に抗して押し出
すための指差込み口となるもので、収容部8の底部中心
に適宜の開口面積にて円弧状に開口してなる。
【0035】又、本体部7の周囲各辺部には互いに係脱
可能に連結する雄雌から成る連結部11,12を設けて、複
数の本体部7の各辺部同士を互いに係脱可能に連結し得
るようにしてなる(図10乃至図11参照)。
【0036】雄側連結部11は、一側コーナーを介して連
設する本体部7の二辺にその底部裏面と面一状態にて夫
々一定の間隔をおいた複数カ所(図では三カ所)に、底
面コの地形に凹欠せしめた凹欠部13をその回りに設けけ
ることで、各辺から僅かに外方に突出させたブロック状
に形成してなる。一方、雌側連結部12は、前記一側コー
ナーと対角線上に位置するもう一方の一足コーナーを介
して連設する本体部7の残る二辺に前記雄側連結部11と
同じく底部裏面と面一で該雄側連結部11を嵌合し得る嵌
合部14を開口状で設けることで、各辺から僅かに外方に
突出させた状態で前記凹欠部13に嵌合し得るリング状に
形成してなる(図6乃至図7参照)。
【0037】リング状に形成せしめた上記雌側連結部12
は雄側連結部11との係脱可能な連結による複数の本体部
7同士の連結に加えて、図12に例示したように、本体部
7を浴槽A-1 の周囲壁6に取り付ける際、周囲壁6に取
り付けた吸盤付きフック15に引っ掛ける引掛け部として
も利用されるものである。
【0038】而して、以上の如く構成した本発明の入浴
用具B(入浴装置)によれば、適宜大きさのタイル状に
形成した遠赤外線放射体4複数を適宜取外し可能に組み
込み内蔵させた複数の本体部7を、浴槽A-1 の底壁5、
そして周囲壁6に対しては吸盤付きフック15を用いて取
外し可能に備えることで、前述した実施例詳述と同様
に、入浴水Mからの熱エネルギーの入浴生体に及ぼす熱
移動は皮膚を通して伝わる従来からの熱伝導作用と、底
壁5や周囲壁6等の壁部部分に備えた遠赤外線放射体4
から水及び有機物の多原子分子に共振励起エネルギーを
及ぼす比熱効果領域波長である 9.5〜10.5μmを頂点と
し、水及び有機物の多原子分子の振動領域である4〜25
μm の間を入浴水Mの常温下で黒体放射に極めて近以し
たパターンで放射される遠赤外線による熱輻射作用、つ
まり、入浴生体に放射されると、熱エネルギーに変換さ
れて皮膚を通して体の内部への吸収されてその内部組織
から温める遠赤外線による熱輻射作用との2作用により
行われて、入浴生体は体の芯まで有効且つ効率的に温め
られるものである。そして、入浴水に溶け込んでいるカ
ルシウムや塩素その他の溶解物質が多孔質からなる遠赤
外線放射体4のイオン吸着により除去されることで得ら
れる軟水化と、遠赤外線放射体4から分布放射される遠
赤外線を受けることで得られるクラスターの細分化とH
2 O分子の振動パターンの変化に基づく皮膚への触感緩
和との2作用により入浴水の物性は入浴生体の肌に優し
い入浴環境(雰囲気)に変えられるものである。更に、
入浴生体から入浴水中に放出された臭い等の老廃物(汚
染物質)が多孔質からなる遠赤外線放射体4のイオン吸
着により除去される吸着作用と、前述したクラスターの
細分化に基づく老廃物のガス化放散作用との2作用によ
り入浴水の水質は清潔且つ快適な入浴環境に保持される
等の作用効果が期待し得るものである。更に、入浴水M
のH2 O分子は遠赤外線放射体4から遠赤外線を受ける
と、遠赤外線の共振励起エネルギーにより自己発熱作用
を起す。そして、遠赤外線放射体4はその自己発熱作用
に加温された入浴水Mからの熱エネルギーを入力エネル
ギーとして吸収し、再び入浴水Mに放射することから、
この吸収と放射との継続的なメカニズムが外気温との温
度差による入浴水Mの水温低下を防ぐ。つまり、入浴水
Mの水温を長時間継続的に保温する水温保持効果(保温
効果)が期待し得るものである。
【0039】そして、更に斯る本発明の入浴用具Bよれ
ば、遠赤外線放射体4のメンテナンスを簡単に行う事が
できる。例えば、入浴水から除去されて遠赤外線放射体
の吸着されているカルシウムや塩素等の溶解物質、そし
て、臭い等の老廃物を遠赤外線放射体から取り除く等の
メンテナンスを行う場合に遠赤外線放射体4を入浴用具
Bに共に浴槽A-1 から取外して行う事ができ、しかも、
そのメンテナンス等を行う場合には入浴用具Bを浴槽A-
1 から取外した後に、本体部7の収容部8に開口した押
出し口10から遠赤外線放射体4を収容部7の開口部方向
に突き上げて、該開口部の挟持片9を弾性力(挟持力)
に抗して拡開方向に押し上げ弾性変形せしめることで、
遠赤外線放射体4を前記収容部7から取り出した状態で
そのメンテナンスを行うことができ、その取扱い性のよ
り一層の向上が得られる等の新たな作用が期待し得るも
のである。
【0040】
【発明の効果】本発明の入浴用具は叙上の如く構成して
なるから、下記の作用効果を奏する。 .請求項1によれば、入浴水からの熱エネルギーの入
浴生体に及ぼす熱移動は皮膚を通して伝わる熱伝導作用
と、遠赤外線放射体から水及び有機物の多原子分子に共
振励起エネルギーを及ぼす非熱効果波長領域である 9.5
〜10.5μmを頂点とし、水及び有機物の多原子分子の振
動領域である4〜25μmの間を入浴水の常温下で黒体放
射に極めて近以したパターンで放射される遠赤外線によ
る熱輻射作用との2作用により行われる。そして、遠赤
外線放射体の放射エネルギーは絶対温度の4条に比例す
る。例えば入浴水の水温が40℃の場合では略53℃に相当
する温度差に換算された熱エネルギー量に変換されて入
浴生体の内部へと皮膚を通して吸収されて入浴生体を内
部から温めることで、単位時間当たり入浴生体に及ぼす
入浴水からの熱エネルギーの熱移動量(熱移動量/h)
とそれに伴う温熱効果作用が大きくなる。それにより、
入浴生体は体の芯まで有効且つ効率的に温められる。そ
して、入浴水に溶け込んでいるカルシウムや塩素その他
の溶解物質が多孔質からなる遠赤外線放射体のイオン吸
着により除去されることで得られる軟水化と、遠赤外線
放射体から分布放射される遠赤外線を受けることで得ら
れる皮膚への触感緩和との2作用により入浴水の物性は
入浴生体の肌に優しい入浴環境(雰囲気)に変えられ
る。更に、入浴生体から入浴水中に放出された臭い等の
老廃物(汚染物質)が多孔質からなる遠赤外線放射体の
イオン吸着により除去される吸着作用と、前述したクラ
イターの細分化に基づく老廃物のガス化放散作用との2
作用により入浴水の水質は清潔且つ快適な入浴環境に保
持される。
【0041】請求項2によれば、請求項1詳述の入浴水
からの熱エネルギーの入浴生体への熱移動(温熱効
果)、入浴水の軟水化と触感緩和、そして、入浴水の水
質保持とその水温保持等の作用に加えて、遠赤外線放射
体は浴槽に取外し可能に備える入浴用具と共に浴槽から
取り外して、そのメンテナンスを簡単に行う事ができ
る。例えば、カルシウムや塩素等の溶解物質、そして、
臭い等の老廃物を遠赤外線放射体から取り除く等のメン
テナンスを行う場合には遠赤外線放射体を入浴用具に共
に浴槽から取外して行う事ができることから、そのメン
テナンス等のその取扱い性の向上が図られる。
【0042】.請求項3によれば、請求項1詳述の入
浴水からの熱エネルギーの入浴生体への熱移動(温熱効
果)、入浴水の軟水化と触感緩和、そして、入浴水の水
質保持等の作用に加えて、遠赤外線放射体からカルシウ
ムや塩素等の溶解物質、そして、臭い等の老廃物を取り
除く等のメンテナンスを行う場合には入浴用具を浴槽か
ら取外した後に、遠赤外線放射体が内蔵されている収容
部の底部に開口されている押出し口から遠赤外線放射体
を収容部の開口部方向に突き上げて、該開口部の挟持片
を弾性力(挟持力)に抗して拡開方向に押し上げ弾性変
形せしめることで、遠赤外線放射体を前記収容部から取
り出す事ができる。それにより、遠赤外線放射体を入浴
用具の本体部から取外した状態で前記メンテナンスを行
うことができ、しかも、本体部自体を洗う等のそのメン
テナンスを行うことができることから、その取扱い性の
より一層の向上が図られる。
【0043】従って、本発明によれば、入浴水からの熱
エネルギーより入浴生体が体の芯まで温められる上で、
最も有効な遠赤外線による非熱効果領域波長の遠赤外線
放射に伴う熱吸収効果(温熱効果)の有効利用より体を
芯から温めることができ、しかも、皮膚に突き刺さるよ
うな違和感を与えない肌に優しい入浴水の軟水化及び皮
膚に対する入浴水の触感(刺激)を和らげるその物性を
変える水質改善が得られ、更には入浴水の長時間継続的
な水温保持等に優れ、そして、メンテナンス等の取扱い
性においても簡便な構造とする画期的な入浴装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1に係る本発明入浴装置の実施の一例
を示した縦断側面図
【図2】 150℃における分光放射エネルギーを示すグ
ラフ
【図3】 150℃における分光放射率を示すグラフ
【図4】 30℃における放射エネルギーを示すグラフ
【図5】 請求項2乃至3に係る本発明入浴装置の実施
の一例を浴槽内に備えた状態で示した斜視図
【図6】 同入浴装置の斜視図で、一部を切欠して示す
【図7】 同底面図
【図8】 図6のVIII−VIII線断面図
【図9】 遠赤外線放射体を入浴用具の収容部から取り
外す状態を示した同断面図
【図10】 入浴用具同士の互いの連結状態の一部を示し
た同断面図
【図11】 複数の入浴用具同士を互いの連結せしめた状
態を示した正面図
【図12】 入浴用具の浴槽の周囲壁に対する取付形態の
一例を示した要部の拡大断面図
【符号の説明】
A…浴槽(入浴装置) 1,4…遠赤
外線放射体 B…入浴用具(入浴装置) 2,5…底壁 3,6…周囲壁 7…
本体部 8…収容部 9…挟持
部 10…押出し口

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 9.5〜10.5μmを頂点とし4〜25μmの
    間を入浴水の常温下で黒体放射に極めて近以したパター
    ンで遠赤外線を分布放射し且つ人体から放出される老廃
    物や入浴水に含まれている溶解物質を吸着除去する吸着
    機能を有する多孔質の遠赤外線放射体を、少なくとも入
    浴水が接する浴槽の壁部分に備えてなり、前記多孔質の
    遠赤外線放射体は、陶土、蛙目粘度、アルミナ、ケイ酸
    ジルコニューム、水を混練し、自然乾燥した乾燥成形品
    を還元雰囲気中で600℃位にして2時間位焼成した
    後、該焼成温度を2時間位掛けて、1200℃位まで段
    階的に昇温して製造されることを特徴とする入浴装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1記載の多孔質の遠赤外線放
    射体を、入浴水に浸漬させた状態で浴槽内に取り外し可
    能に備える入浴用具に、少なくともその一部を外部に臨
    ませた状態で組み付け内蔵したことを特徴とする入浴装
    置。
  3. 【請求項3】 前記請求項1記載の多孔質の遠赤外線放
    射体を、適宜形状の板状に形成し、一方、前記入浴用具
    を適宜の弾性を有する高分子系材料にて前記遠赤外線放
    射体を組み込み内蔵し得る適宜の形状に形成すると共
    に、同入浴用具には前記遠赤外線放射体を嵌合させた状
    態で且つその一側面を外部に臨ませた状態で組み込み内
    蔵する収容部を設けてなり、前記収容部は遠赤外線放射
    体の一側面が臨む開口部の各開口縁辺には遠赤外線放射
    体の一面周囲の各辺部を個々に挟持させる弾性可能な挟
    持片を設け、更に遠赤外線放射体の他側面が位置する前
    記収容部の底部には遠赤外線放射体を前記挟持辺の弾性
    力に抗して開口部から押出す押出し口を設けたことを特
    徴とする入浴装置。
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