JP2986729B2 - 相関演算処理装置 - Google Patents

相関演算処理装置

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JP2986729B2 JP8135375A JP13537596A JP2986729B2 JP 2986729 B2 JP2986729 B2 JP 2986729B2 JP 8135375 A JP8135375 A JP 8135375A JP 13537596 A JP13537596 A JP 13537596A JP 2986729 B2 JP2986729 B2 JP 2986729B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理、信号処
理あるいは音声処理等の各種情報処理で用いられる信号
間の相関値を演算する相関演算処理装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】この種の装置が特開平2−145972
号公報、特開平4−329067号公報に開示されてい
る。特開平2−145972号公報の装置では画像処理
分野が対象となっており、特開平4−329067号公
報の装置では速度計測における信号処理分野が対象とな
っている。
【0003】特開平2−145972号公報に開示され
る装置では、図11に示すように光源2,3及び受光器
4,5からなる一対の光学センサを配置し、両センサか
ら得られる信号の相関性を利用して自動車1の速度計測
を行なう。光源2,3は路面Rを照射し、受光器4,5
は照射光の路面Rからの反射光を受光する。即ち、路面
R上の光反射強度分布が一定距離K離れた2点で検出さ
れ、それらの分布のずれ量Δxが求められる。そして、
自動車1の移動速度VがV=K/Δxとして求められ
る。
【0004】特開平4−329067号公報の装置で
は、画像入力装置で入力した複数の画像の間のずれ量を
求めるために相互相関関数を用いた相関演算処理が行わ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】2つの信号S1 ,S2
の相互相関関数F1 を演算すると図13のようになり、
時間差τに対応した位置の関数値F1 (τ)が最大にな
る。従って、一定時間範囲における相互相関関数F1
演算し、その関数値の最大の位置(時間)を探査するこ
とにより時間差τが求まる。離散データを用いた場合、
この場合の演算回数は次のようになる。
【0006】(比較する範囲のデータ数)×(2つの信
号をずらす範囲のデータ数) 例えば、比較する範囲のデータ数を400点とし、2つ
の信号S1 ,S2 をずらす範囲のデータ数を200点と
すれば、400×200=80000回の演算が必要と
なる。このような多数回の演算を例えば車両等のブレー
キ力のABS制御で望ましい時間間隔である数msecで行
なうことは困難である。もし実行しようとすれば非常に
高速のCPUあるいは複数のCPUが必要となる。
【0007】2つの信号の時間差を演算する方法として
は平均2乗誤差を用いる方法もある。時間的にずれた2
つの信号S1 ,S2 の平均2乗誤差F2 を求めると、図
14に示すように2つの信号S1 ,S2 の時間差τに対
応した位置の平均2乗誤差値F2 (τ)が最小となる。
従って、平均2乗誤差F2 を演算し、誤差の最小値の位
置(時間)を探査することにより2つの信号S1 ,S2
の時間差τが求まる。平均2乗誤差F2 における演算回
数も離散データを用いた場合には相互相関関数の場合と
同様に次のようになる。
【0008】(比較する範囲のデータ数)×(2つの信
号をずらす範囲のデータ数) 従って、時間差の演算に平均2乗誤差を用いた場合に
も、非常に高速のCPUあるいは複数のCPUが必要に
なる。高速のCPUあるいは複数のCPUを用いると、
速度計測装置の価格が高くなったり、CPU間の制御が
複雑になったりする。
【0009】一方、前記の相関演算を専用の集積回路を
用いたハードウェアによって行なうことも可能である。
しかし、ハードウェアで行なう際にも離散データを扱う
ため、データをメモリに対して読み書きする必要があ
り、処理速度に限界がある。
【0010】自動車に対して行われるABS制御や四輪
操舵制御はディジタル制御で行われており、より精度良
い制御を行なうために制御周期をできるだけ短くするこ
とがある。この制御周期は数msec程度であることが望ま
しい。しかし、従来の速度計測装置において高速の演算
装置を用いたとしても速度演算時間として数十msec程度
が必要である。相関性を利用した速度計測装置における
速度演算時間と計測速度誤差との間には図12に曲線C
2 で示す関係がある。即ち、相関演算処理装置を利用し
た速度計測装置における速度演算時間を長くしている原
因は相互相関関数の演算にあり、相互相関関数を利用し
て速度演算を行なう限り図12に示す測定時間と測定精
度との関係を避けることはできない。そのため、ABS
制御や四輪操舵制御に従来の速度計測装置を用いても、
計測時間が長いことと相まって望ましいとされる数msec
の制御周期を達成することができない。
【0011】本発明の目的は、演算処理時間を短縮し得
る相関演算処理装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】そのために請求項1の発
明では、複数の原信号に共通する特徴を有する共通信号
部分を各原信号から抽出する抽出手段と、抽出手段によ
って抽出した各共通信号部分における信号レベルが離散
的に変化する時刻の離散的な時間配置を表す位置情報に
基づいて各共通信号部分を圧縮する信号圧縮手段と、前
記信号圧縮手段により求めた圧縮された圧縮信号を用い
て前記複数の原信号の間の相関値を演算する相関演算手
段とを備えた相関演算処理装置を構成した。
【0013】抽出手段は、各原信号に共通する特徴を有
した共通信号部分を各原信号から抽出する。信号圧縮手
段は、信号レベルが離散的に変化する時刻の離散的な時
間配置を表す位置情報に基づいて各共通信号部分を圧縮
加工する。相関演算手段は前記圧縮された圧縮信号を用
いて複数の原信号の間の相関値を演算する。圧縮信号を
用いた相関演算では、原信号をそのまま用いた相関演算
に比べて演算量が減り、演算処理時間が従来よりも短縮
する。
【0014】請求項2の発明では、前記複数の原信号
2値化する2値化手段を含む抽出手段を備えた相関演算
処理装置を構成した。2値化手段は原信号を2値化す
る。2値化された信号は一方の値から他方の値へ離散的
に変化する特徴を持っている。従って、複数の原信号に
共通する特徴を有する共通信号部分における信号レベル
が離散的に変化する時刻の離散的な時間配置を表す位置
情報が的確に得られる
【0015】請求項3の発明では、原信号を1回微分し
てから前記共通信号部分を抽出する相関演算処理装置を
構成した。通常、原信号はセンサによって得られる場合
が多く、センサ特性等の変化により原信号の大きさが変
化する。仮に、この大きさの変化に基づいて共通信号部
分を抽出した場合には位置情報がセンサ特性等の変化の
影響を受け、位置情報の精度が低下する。共通信号部分
は原信号を1回微分した信号であり、この微分処理はセ
ンサ特性等の変化の影響を排除する。
【0016】請求項4の発明では、原信号又は相対位置
情報の少なくとも一方を記憶する記憶手段を備えた相関
演算処理装置を構成した。原信号又は相対位置情報を記
憶しておくことにより、多くの原信号間の相関演算が可
能となる。又、繰り返し生じる現象の計測(例えば路面
状況の検出に基づいて行なう速度計測)では、繰り返し
計測によって得られる原信号又は相対位置情報を記憶し
て利用することにより演算精度を向上することができ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施の
形態を図1〜図10に基づいて説明する。この実施の形
態では自動車の速度を計測する場合について述べる。
【0018】図1に示すように、路面Rを照射する照射
手段として半導体レーザ11が用いられている。半導体
11の照射方向にはレンズ群12、穴明きミラー13及
びポリゴンスキャナ14が配設されている。レンズ群1
2は半導体レーザ11から照射されたレーザ光の光学的
補正を行なう。ポリゴンスキャナ14は、六角柱形状の
ポリゴンミラー14aと、ポリゴンミラー14aを回転
駆動するモータ14bとからなる。図6に示すようにポ
リゴンミラー14aには6つの反射面m1 ,m 2
3 ,m4 ,m5 ,m6 がある。レンズ群12によって
光学的補正を受けたレーザ光L1 は穴明きミラー13を
通過してポリゴンミラー14aの反射面m1,m2 ,m
3 ,m4 ,m5 ,m6 によって反射偏向される。
【0019】ポリゴンミラー14aによって反射偏向さ
れたレーザ光の経路L2 上には平面ミラー15が配設さ
れている。平面ミラー15は路面Rと交差する経路L3
へ経路L2 上のレーザ光を反射偏向する。路面Rから反
射散乱するレーザ光の一部は経路L3 ,L2 ,L1 を辿
って穴明きミラー13に到る。
【0020】穴明きミラー13とポリゴンスキャナ14
との間には集光レンズ16及び受光センサ17が配設さ
れている。穴明きミラー16は路面Rからの反射レーザ
光を集光レンズ16側へ反射し、集光レンズ16は反射
レーザ光を受光センサ17上に集光する。
【0021】受光センサ17の出力端子は増幅回路18
の入力端子に接続されており、増幅回路18の出力端子
は微分回路19の入力端子に接続されている。微分回路
19の出力端子は2値化コンパレータ20の入力端子に
接続されている。
【0022】2値化コンパレータ20の出力端子は速度
演算回路21を構成する入出力回路21aの入出力端子
に接続されている。相関演算手段となる速度演算回路2
1は入出力回路21a、メモリ回路21b及びCPU回
路21cからなり、各回路21a,21b,21cはそ
れぞれ信号接続されている。入出力回路21aの入出力
端子は半導体レーザ駆動回路22及びポリゴンスキャナ
駆動回路23に信号接続されている。又、入出力回路2
1aの入出力端子は速度表示回路24及びABS制御用
コンピュータ25の入出力端子に信号接続されている。
【0023】メモリ回路21bには速度演算プログラム
が予め書き込まれている。ABS制御用コンピュータ2
5は入出力回路21aに速度要求信号Vinを出力し、C
PU回路21cは速度要求信号Vinの入力に応答して速
度演算プログラムに基づいて速度演算に必要な一連の制
御及び演算処理を行なう。
【0024】まず、CPU回路21cは半導体レーザ1
1を駆動開始するための駆動開始信号Lonを半導体サー
ザ回路22に出力すると共に、ポリゴンスキャナ14を
駆動開始するための回転開始信号Wonをポリゴンスキャ
ナ駆動回路23に出力する。半導体レーザ駆動回路22
は駆動開始信号Lonの入力に基づいて半導体レーザ11
に電流を流し、レーザ光の照射を行なう。ポリゴンスキ
ャナ駆動回路23は回転開始信号Wonの入力に基づいて
モータ14bの回転数制御を行ない、所定の回転数jで
モータ14bを駆動する。
【0025】半導体レーザ11の照射強度が所定の強度
に達すると、半導体レーザ駆動回路22はCPU回路2
1cに対して照射確認信号Lokを出力する。モータ14
bの回転数が所定回転数jに達すると、ポリゴンスキャ
ナ駆動回路23はCPU回路21cに対して回転数確認
信号Wokを出力する。CPU回路21cは照射確認信号
Lok及び回転数確認信号Wokの入力に応答して速度演算
を開始する。
【0026】半導体レーザ11から出力されたレーザ光
はレンズ群12によって光学的補正を行われ、図2に示
すような線状の光学パターンLpに変換される。光学パ
ターンLpは、レーザ光の走査方向に対して直角方向の
幅W1 が広く、走査方向の幅W2 が狭くなるようにして
ある。自動車の進行方向とレーザ光の走査方向とがほぼ
一致するようにしてある。
【0027】レーザ光の走査方向に対して直角方向の幅
1 が広くしてあるのは自動車の蛇行を考慮したためで
ある。図3に示すWs1 は(N−1)回目の走査範囲を
表す。Ws2 はN回目の走査範囲を表し、Ws3 は(N
+1)回目の走査範囲を表す。自動車が蛇行すれば走査
範囲Ws1 ,Ws2 ,Ws3 が幅W1 の方向にずれる
が、幅W1 が広くしてあるために隣合う走査範囲がオー
バーラップする。このようにオーバーラップを生じさせ
ることにより、路面Rの光強度分布を測定する際の各走
査ごとの光強度分布間の相関性が高まる。
【0028】レーザ光の走査方向の幅W2 が狭くしてあ
るのは路面Rのランダムパターンからできるだけ高い周
波数の信号を取り出すためである。光強度分布が高い周
波数成分を持つことにより光強度分布から取り出す特徴
点の数が増し、速度の演算精度が高くなる。光学パター
ンLpの走査速度は、自動車の最高速度を基に路面Rに
おける光学パターンの走査範囲が常にオーバーラップす
るように決める。
【0029】路面Rから反射散乱したレーザ光の一部は
経路L3 ,L2 ,L1 を辿って穴明きミラー13に到
り、集光レンズ16によって受光センサ17上に集光さ
れる。経路L2 ,L3 はポリゴンスキャナ14の回転に
よって変更され、路面R上での照射位置が変更される。
【0030】受光センサ17は集光された光の光量に応
じた強度の電気信号Sを出力する。出力された電気信号
Sは増幅回路18で増幅されて微分回路19に入力す
る。微分回路21は電気信号Sを微分し、この微分信号
S’が2値化コンパレータ20に出力される。2値化コ
ンパレータ20は微分信号S’の符号に応じて微分信号
S’を2値化する。図4(a),(b)のグラフは路面
Rの特徴点を取り出す処理を示す。曲線S1 ,S2 は増
幅された電気信号を表し、電気信号S1 は反射面m1
よって得られ、電気信号S2 は反射面m2 によって得ら
れたものである。曲線S1 ’,S2 ’は微分信号を表
す。曲線Sc1 ,Sc2 は2値化信号を表す。
【0031】2値化信号Scは速度演算回路21の入出
力回路21aに入力される。CPU回路21cは特定の
サンプリング周期fで順次読み込んでメモリ回路21b
に記憶する。図5に示すようにレーザ光の経路L1 と交
差するポリゴンミラー14aの反射面m1 〜m6 はm1
→m2 →m3 →m4 →m5 →m6 →m1 の順に変わる。
各反射面m1 〜m6 毎に2値化信号Scが得られる。各
2値化信号Scは図5に示すような順序でメモリ回路2
1bに記憶される。
【0032】各反射面m1 〜m6 での走査範囲がオーバ
ーラップしていることから、各反射面m1 〜m6 で得ら
れた2値化信号Scの一部分は相関性の高い、ほぼ同一
の情報となる。又、メモリ回路21bに記憶された2値
化信号Scはディジタル値であり、各反射面m1 〜m6
で得られるデータ数Nsは、ポリゴンミラー14aの回
転数jと反射面m1 〜m6 の数と走査範囲長Wsとによ
って決まる走査時間Tsをサンピリング間隔fで除した
値Ts/fとなる。
【0033】2値化信号Scの記憶が完了すると、CP
U回路21cは速度の演算を行なう。自動車の進行方向
が不明であるので、速度演算は2回行なう。即ち、例え
ば時間的に後から計測された反射面m2 における2値化
信号Sc2が先に計測された反射面m1 における2値化
信号Sc1 に対して図6(a)に示すように図面右方向
に移動した場合、及び2値化信号Sc2 が2値化信号S
1に対して図6(b)に示すように図面左方向に移動
した場合の2通りが考えられる。そのため、2値化信号
Sc2 を左右どちらにずらすかにより2通りの演算が考
えられる。
【0034】2値化信号を用いて演算処理するという速
度演算方法を図7〜図9に基づいて説明する。この演算
例では図7に示すように反射面m2 で得られた電気信号
1の2値化信号Sc2 が反射面m1 で得られた電気信
号S2 の2値化信号Sc1 より右にずれている場合につ
いて述べる。
【0035】図7に示すように2値化コンパレータ20
により2値化された信号Sc1 ,Sc2 は、図9に示す
ように一定のサンプリング周期fによってメモリ回路2
1bのアドレスZZZZ,ZZZZ+1・・・に随時取り込まれ
る。
【0036】入出力回路21aに入力された2値化信号
Sc1 ,Sc2 をメモリ回路21bに記憶する際、図9
に示すようにCPU回路21cは、時間的に進んでいる
2値化信号Sc1 の信号レベルが0→1になったデータ
のメモリアドレス L-H ad(n)及び2値化信号Sc1
1→0になったデータのメモリアドレス H-L ad(n)も
合わせてメモリ回路21bのアドレスYYYY,YYYY+1 ・・
・に記憶する。さらに、CPU回路21cは、アドレス
1 〜a2 に記憶された(2値化信号Sc1 のサンプル
データ)からアドレスa2 〜a3 に記憶された(2値化
信号Sc2 のサンプルデータ)の減算を行ない、各減算
結果の絶対値をアドレスXXXXに累積記憶する。この累積
値Peは、速度計測範囲を基に図7に示すように予め決
めたアドレス範囲D1 で求められる。この累積値Peの
変化を図9に示す。この累積値Peは2値化信号S
1 ,Sc2 の時間差τを求める際に用いられる。
【0037】以上の一連の処理はサンプリング周期fの
間に行われる。アドレス範囲D1 における2値化信号S
1 の誤差の累積値Peを求める上記の一連の処理が終
了すると、CPU回路21cは処理を変更して2つの2
値化信号Sc1 ,Sc2 の時間差τを求める。この時間
差τは図8のτであり、累積値Peが最小となる位置
(時間)である。この時間差τは次のように求められ
る。
【0038】反射面m1 で得られた2値化信号Sc1
おいて状態が変化する位置のメモリアドレス L-H ad
(n),メモリアドレス H-L ad(n)(この情報はアド
レスYYYY+nに記憶されている)の相対的な位置関係を
固定し、これを反射面m2 で得られた2値化信号Sc2
の情報上でサンプリング周期fずつ移動させる。この移
動を行なう都度に誤差の累積値Peを求める。
【0039】図7に示す移動量(f)の場合の誤差の累
積値Pe(f)は次のように求められる。アドレス L-H
ad(n)+1に対応したアドレスの2値化信号Sc2
データ(0又は1)を図7に示す移動量(0)の累計値
Pe(0)に加算し、アドレス H-L ad(n)+1に対応
したアドレスの2値化信号Sc2 のデータ(0または
1)を累積値Pe(0)から減算する。この際、アドレ
スYYYY,YYYY+1 ・・・に記憶されているアドレス L-H a
d(n)及びアドレス H-L ad(n)+1はサンプル毎にイ
ンクリメントされる。
【0040】以上の処理は2値化信号Sc2 をサンプリ
ング周期fだけ左へずらした時の累計値Peを求めるこ
とにあたる。即ち、サンプリング周期fだけ2値化信号
Sc 2 をずらすことにより、記憶されたアドレス L-H a
d(n)+1に対応したアドレスの2値化信号Sc2 のデ
ータ(0又は1)は破棄され、記憶されたアドレス H-L
ad(n)+1に対応したアドレスの2値化信号Sc2
データ(0または1)が新たに累積値Peの演算に用い
られることになる。従って、記憶されたアドレス L-H a
d(n)+1に対応したアドレスの2値化信号Sc2 のデ
ータを累積値Peに加算することにより、破棄されるデ
ータが1であれば累積値Peの値は1だけ大きくなる。
破棄されるデータが0であれば累積値Peの値は変わら
ない。
【0041】一方、記憶されたアドレス H-L ad(n)+
1に対応したアドレスの2値化信号Sc2 のデータを累
積値Peから減算することにより、新たに累積値Peの
演算に用いられる2値化信号Sc2 のデータが1であれ
ば累積値Peの値は1だけ小さくなる。新たに累積値P
eの演算に用いられる2値化信号Sc2 のデータが0で
あれば累積値Peの値は変わらない。
【0042】同様に、図7に示す移動量(2f)の場合
の誤差の累積値Pe(2f)は次のように求められる。
先に求めたアドレス L-H ad(n)+2に対応したアドレ
スの2値化信号Sc2 のデータ(0又は1)を図7に示
す移動量(f)の累計値Pe(f)に加算し、アドレス
H-L ad(n)+2に対応したアドレスの2値化信号Sc
2 のデータ(0または1)を累積値Pe(f)から減算
する。
【0043】以上のような一連の処理は移動量が図7に
示すアドレス範囲D2 になるまで行われる。位相差演算
を行なうアドレス範囲D2 に対応するNm回だけ前記処
理を行えば、アドレスの移動に伴うNmの範囲における
累計値Peの変化は図8の曲線C3 で示すようになり、
2値化信号Sc1 と2値化信号Sc2 とがほぼ一致した
時点で累計値Peが最小となる。この最小となる位置
(時間)が図8の時間差τである。2値化信号Sc2
時間差τだけずらした量は自動車の一定の移動量ΔLに
対応する。従って、時間差τに対応する特定時間Δtの
間の自動車の移動量ΔLが特定され、移動速度Vは(誤
差が最小となる移動量ΔL)/(特定時間Δt)として
求められる。算出された移動速度Vは速度表示回路24
及びABS制御用コンピュータ25に送信される。
【0044】
【0045】
【0046】図4(a),(b)及び図10の波形Sc
1 ,Sc2 、原信号である電気信号S 1 2 から抽出
された共通信号部分の例である。(2値化信号Sc1
サンプルデータ)は、図10に波形E1で示すように2
値化信号Sc1 の信号レベルが0→1に離散的に変化す
時刻の時間的な位置を表すデータ、及び波形E2で示
すように2値化信号Sc1 の信号レベルが1→0に離散
的に変化する時刻の時間的な位置を表すデータのことで
ある。(2値化信号Sc1 のサンプルデータ)の値はい
ずれも1である。(2値化信号Sc2 のサンプルデー
タ)は、2値化信号Sc1 の信号レベルが0→1に離散
的に変化する時刻の時間的な位置に対応する2値化信号
Sc2 のデータ(0又は1)、及び2値化信号Sc1
信号レベルが1→0離散的に変化する時刻の時間的な
位置に対応する2値化信号Sc2 のデータ(0又は1)
のことである。信号レベルが離散的に変化する時刻の時
間的な位置は、必然的に離散的な時間配置となる。 本発
明では、原信号S 1 ,S 2 に共通する特徴を有する共通
信号部分である2値化信号Sc 1 ,Sc 2 における(2
値化信号Sc 1 のサンプルデータ),(2値化信号Sc
2 のサンプルデータ)のように、複数の原信号に共通す
る特徴を有する共通信号部分における信号レベルが離散
的に変化する時刻の離散的な時間配置を表すデータを位
置情報と定義する。本実施の形態では、2値化信号Sc
1 の信号レベルが0→1に離散的に変化する時刻の離散
的な時間配置を表すデータ(即ち、図10の波形E
1)、及び2値化信号Sc 1 の信号レベルが1→0に離
散的に変化する時刻の離散的な時間配置を表すデータ
(即ち、図10の波形E2)が共通信号部分における位
置情報となる。メモリ回路21bのメモリアドレス L-H
ad(n) に記憶された(2値化信号Sc 1 のサンプルデ
ータ)及びメモリ回路21bのメモリアドレス H-L ad
(n) に記憶された(2値化信号Sc 1 のサンプルデー
タ)は圧縮信号となる。メモリ回路21bのメモリアド
レス L-H ad(n), H-L ad(n) に(2値化信号Sc 1
のサンプルデータ)を圧縮信号として記憶させた速度演
算回路21は、複数の原信号に共通する特徴を有する共
通信号部分を前記位置情報に基づいて圧縮する信号圧縮
手段となる。微分回路19及び2値化コンパレータ20
は、複数の原信号に共通する特徴を有する共通信号部分
を各 原信号から抽出する抽出手段を構成する。
【0047】本実施の形態では以下の効果が得られる。 (1)累計値Peを求める際には(2値化信号Sc1
サンプルデータ)−(2値化信号Sc2 のサンプルデー
タ)の絶対値演算が行なわれる。この演算は、信号圧縮
手段となる速度演算回路21により求めた圧縮された圧
縮信号を用いて複数の原信号の間の相関値を演算するこ
とを意味する。累計値Peを求めるために必要な演算回
数は、Ns×サンプリング周期fの間において、2値化
信号Sc1が0→1又は1→0になる回数であり、この
回数は多くとも数十回程度である。即ち、各共通信号部
分における位置情報に基づいて各共通信号部分を圧縮し
て得た圧縮信号を利用することによって演算量が減る。
従って、本実施の形態の時間差演算における演算回数
は、相互相関関数や平均2乗誤差を用いた場合の数万回
という演算回数に比べて大幅に少なくて済み、演算処理
時間が大幅に短縮する。 (2)相互相関関数や2乗平均誤差をハードウェアを用
いて行なう時間差演算方式の場合と、本実施の形態の時
間差演算方式の場合とに関して、処理速度の比較をする
と、比較するデータが少ない場合にはハードウェアを用
いた場合の処理速度が本実施の形態の処理速度よりも速
い。しかし、比較するデータ数が多くなると、本実施の
形態の処理速度がハードウェアを用いた場合の処理速度
よりも速くなる。
【0048】比較するデータ数は路面状況あるいは測定
速度などによって変更するため、常に固定ではない。し
かし、時間差の演算精度を一定以上にするためには、あ
る程度のデータ数が必要であり、実用的な測定条件にお
いては数百点のデータが必要である。従って、実用的な
範囲における演算処理速度は本実施の形態の時間差演算
方式の方が速くなる。 (3)電気信号S1 ,S2 を2値化するために本実施の
形態では信号の微分符号を用いたが、電気信号S1 ,S
2 を微分した際の微分符号によって2値化する場合では
時間差誤差を十分に小さくすることが可能である。即
ち、電気信号S1 ,S2 の信号レベルは異なる場合があ
るが、電気信号S1 ,S2 の波形形状の相似性は高いか
らである。従って、信号波形を微分した際の微分符号に
よって2値化すれば、電気信号S1 ,S2 の信号レベル
に影響されることなく2値化が可能となる。
【0049】なお、実施の形態においては、累計値Pe
を求める際に(2値化信号Sc1 のサンプルデータ)−
(2値化信号Sc2 のサンプルデータ)の絶対値演算を
行なった。しかし、2値化信号Sc1 が0の区間のみで
の絶対値演算、あるいは1の区間のみについて演算を行
ない、累計値Peを求めることも可能である。
【0050】
【0051】
【0052】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1の発明で
は、抽出手段によって抽出した各共通信号部分における
信号レベルが離散的に変化する時刻の離散的な時間配置
を表す位置情報に基づいて各共通信号部分を信号圧縮手
段によって圧縮し、圧縮された圧縮信号を用いて前記複
数の原信号の間の相関値を相関演算手段によって演算す
るようにしたので、原信号をそのまま用いた相関演算に
比べて演算量が減り、演算処理時間が従来よりも大幅に
短縮するという優れた効果を奏する。
【0053】請求項2の発明では、複数の原信号を2値
化する2値化手段を含む抽出手段を備えた相関演算処理
装置を構成したので、複数の原信号に共通する特徴を有
する共通信号部分における信号レベルが離散的に変化す
る時刻の離散的な時間配置を表す位置情報を的確に得ら
れるという優れた効果を奏する。
【0054】請求項3の発明では、原信号を1回微分し
てから前記共通信号部分を抽出する相関演算処理装置を
構成したので、原信号を得るためのセンサの特性等の変
化の影響を排除し得るという優れた効果を奏する。
【0055】
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態における速度計測装置を表す制御
ブロック図。
【図2】レーザ光を用いた光学パターンを示す平面図。
【図3】レーザ光を用いた光学パターンによる路面上で
の走査状況を説明する斜視図。
【図4】(a),(b)は微分回路及び2値化コンパレ
ータを用いて2値化する方法を説明するグラフ。
【図5】路面情報の記憶例を示す説明図。
【図6】(a),(b)はいずれも相関性を利用した速
度演算におけるデータの移動方向を説明するグラフ。
【図7】速度演算方法を説明するグラフ。
【図8】誤差累積値Peの変化を示すグラフ。
【図9】データメモリのアドレスマップ。
【図10】位置情報を説明するためのグラフ。
【図11】従来の相関演算例を示す説明図。
【図12】速度演算時間と速度計測誤差との関係を示す
グラフ。
【図13】相互相関関数を説明するグラフ。
【図14】平均2乗誤差を説明するグラフ。
【符号の説明】
19…抽出手段を構成する微分回路、20…2値化手段
となる2値化コンパレータ、21…信号圧縮手段及び相
関演算手段となる速度演算回路、1…受光センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−196371(JP,A) 特開 平7−140160(JP,A) 特開 昭57−197472(JP,A) 特開 昭60−196675(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01P 3/36 G01P 3/80

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の原信号の間の相関値を演算する相関
    演算処理装置において、 前記複数の原信号に共通する特徴を有する共通信号部分
    を各原信号から抽出する抽出手段と、 抽出手段によって抽出した各共通信号部分における信号
    レベルが離散的に変化する時刻の離散的な時間配置を表
    位置情報に基づいて各共通信号部分を圧縮する信号圧
    縮手段と、 前記信号圧縮手段により求めた圧縮された圧縮信号を用
    いて前記複数の原信号の間の相関値を演算する相関演算
    手段とを備えた相関演算処理装置。
  2. 【請求項2】抽出手段は、前記複数の原信号を2値化す
    る2値化手段を含む請求項1に記載の相関演算処理装
    置。
  3. 【請求項3】原信号を1回微分してから前記共通信号部
    分を抽出する請求項1及び請求項2のいずれか1項に記
    載の相関演算処理装置。
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