JP2941007B2 - スペックル測長計 - Google Patents

スペックル測長計

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JP2941007B2 JP16246990A JP16246990A JP2941007B2 JP 2941007 B2 JP2941007 B2 JP 2941007B2 JP 16246990 A JP16246990 A JP 16246990A JP 16246990 A JP16246990 A JP 16246990A JP 2941007 B2 JP2941007 B2 JP 2941007B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、レーザ光を照射した物体表面からの拡散反
射光によって生じるスペックルパターンを利用して、物
体の移動量を測定するスペックル測長計に関するもので
ある。
(従来の技術) 従来、スペックルパターンを応用して物体の微妙な変
形量を測定する方法が提案されている(特公昭59−5296
3)。
該測定方法は、測定の対象とする変形物体の表面にレ
ーザビームを照射し、拡散反射光の中にイメージセンサ
ーを配置し、該センサーから出力されるイメージ信号に
基づいて、物体変形前後の出力信号の相互相関関数を算
出するものであって、該相互相関関数のピーク位置がス
ペックルパターンの移動量に対応することを利用して、
物体移動量が測定されるものである。
(解決しようとする課題) しかしながら、従来の方法では、変形前後の2つのス
ペックルパターンの相互相関のみに基づいて測定が行な
われるから、測定精度が保証される変形量は、両スペッ
クルパターンの間の相関性が維持される範囲内に限定さ
れる。
従って、従来の変形測定方法を応用して、移動物体の
移動距離を測定する場合、移動距離がレーザビームの直
径に比べて十分に小さいときは、両スペックルパターン
間の相関が高く、精度の高い測定が可能であるが、移動
距離の増大に伴って相関が弱まり、測定精度が低下する
ことになる。そして、移動距離がスペックルパターンの
直径よりも大きくなると、移動前後の2つのスペックル
パターンの間には全く相関がなくなり、測定不能とな
る。
又、スペックルパターンによる測長方法を、実際に物
体移動距離の測定装置として応用する場合、任意時点間
の物体の移動距離が次々と得られれば便利であり、応用
範囲も広がる。例えば単位時間毎に移動距離の変化を表
示すれば、その表示値は物体の移動速度を表わし、速度
計として用いることが出来る。
本発明の目的は、移動距離の大小に拘らず、精度の高
い測長が可能であり、然も任意測定点間の移動距離が得
られて応用範囲の広いスペックル測長計を提供すること
である。
(課題を解決する為の手段) 本発明に係るスペックル測長計は、移動する対象物体
の表面に向ってレーザビームを出射すべきレーザ発生装
置と、前記対象物体のレーザ照射面に対向した観測面に
表われるスペックルパターンをイメージ信号に変換する
イメージセンサー(13)と、該イメージセンサー(13)
から出力されるイメージ信号に基づいて、対象物体の基
準位置におけるスペックルパターンに応じた基準データ
とその後の移動位置におけるスペックルパターンに応じ
た現データとの近似度を位相差をパラメーターとして算
出する近似度演算手段と、該近似度演算手段から出力さ
れる近似度データ(C1、C2、…Cn)に基づいて物体の移
動距離を算出する情報処理回路とを具えている。又、前
記情報処理回路は、 前記近似度データ(C1、C2、…Cn)の集合からピーク
位置を探索する第1手段と、 前記ピーク位置に基づいて物体移動量を算出する第2
手段と、 近似度データ(C1、C2、…Cn)に基づいて近似度の低
下を判断し、該低下時には、前記近似度算出の基礎とな
る基準データを現データに切換えて新たなデータとする
第3手段と、 前記切換え時の物体移動距離に、その後に算出される
移動量を加算して、物体移動距離を算出する第4手段
と、 外部から入力されるタイミング信号に応じて、タイミ
ング信号間の物体移動距離の変化を算出し、出力する第
5手段 とを具えている。
前記近似度演算手段としては、基準データと現データ
の相互相関関数を算出する相関器(5)を用いることが
出来、この場合、近似度データ(C1、C2、…Cn)は相互
相関関数を表わす相関値データとなる。
(作 用) 上記スペックル測長計においては、基準データと現デ
ータとの近似度(相互相関関数)が、移動距離の増大に
伴って測定精度に影響を及ぼす程度に低下する以前に、
基準データの切換えが行なわれ、以後は新たな基準デー
タに基づいて測長が続行され、これが繰り返される。
又、外部からタイミング信号が入力させると、その時
点での物体移動距離の算出結果と、前回のタイミング信
号入力時の物体移動距離の算出結果との差が計算され、
その結果が表示器等へ出力される。
(発明の効果) 本発明に係るスペックル測長計によれば、近似度の低
下に先立って基準データが次々と切換えられ、高い近似
度(相関)が得られる範囲内での微小移動量の積算値と
して、物体の移動距離が算出されるから、原理的に測長
範囲に制限はなく、長い移動距離の測定においても極め
て高い精度が得られる。
又、外部タイミング信号の入力によって、任意測定点
間の移動距離を出力出来、種々の用途に応用出来る。
(実施例) 以下、図面に沿って本発明に係るスペックル測長の具
体的構成について説明する。尚、実施例は本発明を説明
するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明
を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。
第1図に示す如く、スペックル測長計の測定ヘッド
(1)は、ビーム出射窓(10)を有する密閉ケーシング
内に、半導体レーザ(11)、該半導体レーザ(11)から
のレーザ光を平行レーザビーム(17)に整形するコリメ
ータレンズ(12)、レーザビームが対象物体(18)にて
拡散反射されて形成されたスペックルパターンを光電変
換するCCDからなる一次元イメージセンサー(13)等を
配置して構成されている。
第2図は、上記測定ヘッド(1)に接続して、一次元
イメージセンサー(13)からのイメージ信号に基づいて
物体を移動量を算出し、表示するための測定回路の一構
成例を示している。
一次元イメージセンサー(13)は、周知の如くバッフ
ァアンプ(14)から送られてくるリセット信号、スター
ト信号及びシフト信号によってCCD配列方向の走査を一
定周期で繰返す。該センサー(13)の出力信号は、初段
アンプ(15)を介してサンプルホールド回路(2)へ接
続され、これによってCCD特有のノイズが除去される。
サンプルホールド回路(2)の出力信号はゲイン制御
アンプ(3)を経て第4図に示す如きイメージ信号Sを
得る。該信号Sは2値化回路(4)へ送られて2値化さ
れ、更に該2値化データDは近似度演算手段となる相関
器(5)へ送られて、後述の如く対象物体の移動に伴っ
て変化するスペックルパターンの相互相関関数が繰返し
計算され、この計算結果がマイクロコンピュータ(7)
へ送られる。
相関器(5)は、例えばTRW LSIプロダクツ社のTMC22
21を2個用いて構成することが可能である。
相関器(5)による相互相関関数算出の基礎となるデ
ータを作成する回路は、互いに直列に配置された夫々25
6ビットの第1及び第2シフトレジスタ(51)(52)
と、両シフトレジスタ(51)(52)間に介装されたデー
タセレクタ(53)によって構成されている。2値化回路
(4)の出力端は、第1シフトレジスタ(51)を介して
データセレクタ(53)の一方の入力端aへ接続される。
該データセレクタ(53)の出力端は相関器(5)及び第
2シフトレジスタ(52)の入力端へ接続されている。
又、第2シフトレジスタ(52)の出力端は、データセレ
クタ(53)の他方の入力端bへ接続されている。
従って、データセレクタ(53)を端子a側へ切り換え
ることにより、第1シフトレジスタ(51)内のデータを
データセレクタ(53)を経て相関器(5)へ供給出来る
と共に、誤差を端子b側へ切り換えることにより、第2
シフトレジスタ(52)内のデータをデータセレクタ(5
3)を経て相関器(5)へ供給することも出来る。
マイクロコンピュータ(7)は外部記憶装置として、
上位8ビット及び下位8ビットの2つのアドレスデータ
によってアドレス指定されるROM(8)を具え、前記相
互相関関数のピーク位置とROM(8)に予め登録されて
いる後述の補正データのテーブルから物体の移動量を算
出する。
又、マイクロコンピュータ(7)は、前記相互相関関
数の分布が相関の低いことを表わしている場合は、デー
タセレクタ(53)へ切換え制御信号を送って、相関器
(5)へ供給すべき基準データの切換えを行なう。
更にマイクロコンピュータ(7)には、外部タイミン
グ信号Peが接続されており、該外部タイミング信号Peの
立上り毎に、外部タイミング信号発生時点間の物体移動
距離が、表示器(9)にデジタル表示される。
前記バッファアンプ(14)、サンプルホールド回転
(2)、2値化回路(4)、第1、第2シフトレジスタ
(51)(52)、及び相関器(5)はタイミング信号発生
器(6)から供給されるタイミング信号によって夫々動
作が制御されている。
以下、第2図の回路の動作について詳述する。
ゲイン制御回路(3)から得られるイメージ信号S
は、第4図に示す如す、前記タイミング信号発生器
(6)から一次元イメージセンサー(13)へ送られるス
タート信号の周期T0(例えば0.1msec)毎に、イメージ
センサー(13)の画素数に応じた変動の信号として発生
し、該周期T0内におけるイメージ信号の発生期間Tは、
一次元イメージセンサー(13)上のスペックルパターン
の1走査時間に対応している。
前記イメージ信号Sは第2図の2値化回路(4)へ送
られ、前記発生期間Tに出現する信号の平均値(第4図
のLレベル)をスレッショルドレベルとして2値化され
る。2値化された256ビット長のデータDは更に相関器
(5)へ供給される。
相関器(5)は周知の種々な構成が採用出来、例えば
シフトレジスタ、EX−NOR回路、加算器等から構成さ
れ、前記周期T0で次々と入力される現データDに基づい
て相互公相関関数を算出する。
第6図(a)〜(d)は、第2図に示す第1、第2シ
フトレジスタ(51)(52)及びデータセレクタ(53)の
動作を表わしている、 測長開始に際して、データセレクタ(53)は“a"側、
即ち第1シフトレジスタ(51)側に設定される。この状
態で、先ず測長開始点におけるスペックルパターンに応
じた256ビット長の2値化データD1が、相関器(5)及
び第1シフトレジスタ(51)へ並列的に供給される。相
関器(5)は、2値化回路(4)からのデータD1と第1
シフトレジスタ(51)からデータセレクタ(53)を経て
送出されるデータとの相互相関関数を算出する。測定開
始時点では、第1シフトレジスタ(51)内には意味の無
いデータが格納されているから、マイクロコンピュータ
(7)は、このときの相関器(5)の算出結果を無視す
る。
次の周期に2値化回路から送られてくるデータD2は、
同じく相関器(5)及び第1シフトレジスタ(51)へ同
時に送られ、これと並行して第1シフトレジスタ(51)
内のデータD1が第2シフトレジスタ(52)へ移送され、
相関器(5)は、前記2値化回路(4)からの現データ
D2と、第1シフトレジスタ(51)からデータセレクタ
(53)を経て出力されるデータD1との相互相関関数を算
出し、マイクロコンピュータ(7)へ送出する。両デー
タD2、D1は2値データであるから、両者の相互相関関数
は、複数の相関値データ(C1、C2、…Cn)からなる離散
分布として得られる。(第5図(a)〜(e)参照)。
第5図において、横軸は2値データの1ビットを単位ず
らし量として示し、縦軸は一致頻度、即ち、相関値デー
タを示す。
次にデータセレクタ(53)がマイクロコンピュータ
(7)の制御によって“b"側、即ち第2シフトレジスタ
(52)側へ切換えられる。従って、第2シフトレジスタ
(52)から出力されるデータはデータセレクタ(53)を
経て再び第2シフトレジスタへ入力され、データD1は第
2シフトレジスタ(52)を循環することになる。前記デ
ータセレクタ(53)の端子bへの切換え後、2値化回路
から送られてくるデータD3は相関器(5)及び第1シフ
トレジスタ(51)へ送られる。相関器(5)は現データ
D3と基準データD1との相互相関関数を算出し、その結果
をマイクロコンピュータ(7)へ供給する。
その後は同様の動作が続行される。この過程で、マイ
クロコンピュータ(7)は、相関値データ(C1、C2、…
Cn)の集合からピーク位置を探索して、該ピーク位置の
相関値データCpと、該ピーク位置を中心として相互相関
関数の横軸の正側及び負側へ2値化データの1ピッチ分
(13μm)だけずれた2つの相関値データCp-1、Cp+1
の差 Ca=(Cp−Cp-1) Cb=(Cp−Cp+1) を算出し、更にこれらの差データの合計値(Ca+Cb)を
算出する(第5図参照)。そして、この合計値(Ca+C
b)が後述する所定の基準値よりも低下したとき、デー
タセレクタ(53)へ切換え制御信号を送出して、第6図
の如くデータセレクタ(53)を“a"側へ切換え、第1シ
フトレジスタ(51)内のデータを第2シフトレジスタ
(52)内へ移送し、基準データの切換えを行なう。尚、
基準データを切換えるべき前記所定の基準値は、2つの
データの相互相関がとり得る限界を目安としており、次
の様にして予め設定されている。即ち、代表的な対象体
表面についてのスペックルパターンの自己相互関数を、
ずれが零の場合について算出し、そのピーク位置におけ
る前記合計(Ca+Cb)の例えば25%の値を前記基準値に
設定している。基準値は測定の都合に応じて加減出来る
ことは当然である。
第1シフトレジスタ(51)から第2シフトレジスタ
(52)へのデータの移送が完了した後、データセレクタ
(53)は再び“b"側に切換えられる。これによって第2
シフトレジスタ(52)内のデータDiを基準データとし
て、前記同様の相互相関関数の算出が続行されるのであ
る。以後、同様に前記合計値(Ca+Cb)の低下によって
データセレクタ(53)を切換えて、基準データの更新が
行なわれる。
マイクロコンピュータ(7)は、1つのスペックパタ
ーンに対応して相関器(5)から送られてくる一群の相
関値データ(C1、C2、…Cn)毎に、後述の移動距離算出
のための手続(第3図)を実行する。
本実施例では、イメージセンサー(13)のCCDの配列
ピッチよりも更に分解能を上げるために、特別な補間処
理を行なっている。第7図は、この補間処理の原理を表
わしたものである。
即ち、1つのスペックルパターンに対応して前記相関
器から得られる一群の相関値データ(C1、C2、…Cn)は
離散値であって、第7図に実線で示す様に一次元イメー
ジセンサーの分解能、即ちCCDの配列ピッチQ(例えば1
3μm)を横軸ピッチとするヒストグラムとして描くこ
とが出来る。これらの相関値データの中で最大値をとる
実ピーク位置PpのデータCpと、その前後の2つのデータ
Cp-1及びCp+1に注目すると、2値化による極性相関をと
らない場合の理論的な相互相関関数の分布は鎖線で示す
様に連続的に変化し、前記3つのデータCp-1、Cp及びCp
+1はこれの連続的な分布上にプロットされるものと考え
られる。そして、この連続分布としての相互相関関数の
理論ピーク位置Zは、前記実ピーク位置Xから補正距離
Yだけずれた位置にあると推定することが出来る。
従って、前記相関関数の実ピーク位置Xと補正距離Y
から理論ピーク位置Zを決定することが出来、この理論
ピーク位置Zは実ピーク位置に比べて精度の高いものと
なる。又、ピーク前後の相関データCp-1及びCp+1が同一
値となったとき、実ピーク位置と理論ピーク位置とは一
致する。
補正距離Yを求める方法としては種々の予測手法或い
は補間手法が採用出来るが、ここではデータ処理の簡易
化を考慮して、前記3データCp-1、Cp及びCp+1のみを基
礎データとし、更に連続的な相互相関関数の分布を、理
論ピーク位置を頂点とする2等辺三角形の左右2辺の直
線によって近似し、補間手法によって補正量を求める。
この場合、前記補正距離YとCCDを配列ピッチQの比Y
/Qは次の式によって求めることが出来る。
第5図(a)乃至(d)ではピーク位置Ppに変化はな
いが、同図(e)ではピーク位置Pp′がCCD配列ピッチ
Qだけ移動しており、この場合は移動後のピーク位置P
p′を新たなピーク位置とする相関値データによって比Y
/Qを計算する。
更に本実施例では、後述する一連の演算処理の総合的
な効率を考慮して、CCDの配列ピッチを更に分解して補
間する際の分割数M(例えば16)と前記比Y/Qとの積 Vc=M×Y/Q …(4) を演算処理上の補間値Vcとして使用する。
従って、測長開始時の実ピーク位置Ppを原点として、
その直後にピーク前後の相関値データCp-1、Cp+1が同一
となったときの実ピーク位置Ppを1、その次に相関値デ
ータCp-1、Cp+1が同一となったときの実ピーク位置Ppを
2、…とCCD配列ピッチの間隔で生ずる実ピーク位置Pp
の値を整数値にとり、移動方向が逆になったときは負の
値としてPpを表わしたとき、同一基準データの下での任
意時点の物体移動量Rは下式で表わされる。
R=(Pp×M+Vc)×Q/M …(5) 従って、複数回の基準データの切換えを経た場合の対
象物体の移動距離Aは、データ切換え時点における移動
距離の積算値Iと前記任意時点の移動量Rとの合計値と
して得られる。尚、測定開始時の積算値Iは零に初期設
定されている。
次に第2図に示すROM(8)の内容について説明す
る。
ROM(8)には、相関値データCpとCp-1の差(Cp−Cp
-1)を上位8ビットのアドレスデータAH、相関値データ
CpとCp+1の差(Cp−Cp+1)を下位8ビットのアドレスデ
ータALとして、これらの差データに基づき前記(1)式
乃至(4)式から得られる補間値Vcが、発生し得る全て
の差データについて予め計算され、登録されている。
従って、前記アドレスデータAH及びALによってROM
(8)から補間値Vcを瞬間的に呼出すことが出来、これ
によって演算処理時間が短縮される。
尚、マイクロコンピュータ(7)によるROM(8)か
らのデータ読出し制御は周知であるから、説明を省略す
る。
第3図はマイクロコンピュータの処理手続を表わして
おり、先ず相関器より1つのスペックルパターンに応じ
た一群の相関値データ(C1、C2、…Cn)を取り込んで、
これらのデータからピーク位置Ppを探索する。次にピー
ク位置とその前後の相関値データから前記差データCa、
Cbを計算し、これらをアドレスデータとしてROM(8)
へ出力する。そして、該当アドレスの補間値VcをROM
(8)から読み込んで、ピーク位置Ppの値Xと補間値Vc
から、前記(5)式に基づいて移動量Rを算出し、更に
このRの値を積算値Iに加算して移動距離Aを算出し、
その結果を内部メモリに格納する。
次にマイクロコンピュータ(7)は、外部タイミング
信号Peが立上がったか否かを判断する。
前記判断の結果がNOの場合は、前記差データの合計値
(Ca+Cb)を算出し、この合計値と前記切換え基準値と
の比較を行ない、基準値よりも合計値の方が大きい場合
は最初のデータ取込み処理へ戻る。合計値が基準値を下
回ったときは、前述の如くデータセレクタ(53)を切換
えて、基準データを現データに切換える。そして、対象
物体の測長開始からの物体移動量の積算値Iを、その時
点の移動距離Aに変更した後、最初のデータ取込み処理
へ戻る。
前記外部タイミング信号の立上りが検出された場合
は、該当上り時点での移動距離の算出結果(現移動距離
A)と、前回の外部タイミング信号立上り時の移動距離
の算出結果(基準移動距離Ai)との差Xi(=Ai−A)が
算出さ、その結果が前記表示器(9)へ送られる。
その後、基準移動距離Aiを現移動距離Aに変更し、前
記合計値(Ca+Cb)の判断手続に移行する。
この結果、表示器(9)には、物体移動に伴って外部
タイミング信号間の移動距離の変化量Xi(=Ai−A)が
次々と表示されることになる。
第8図(a)(b)は、外部タイミング信号Peによっ
て、外部タイミング信号発生間の物体移動距離の変化量
が算出させる様子を説明するものである。前述のマイク
ロコンピュータの内部メモリに格納される測定開始以後
の物体移動距離は、第8図(a)の如く時間と共に増大
する。この過程で、外部タイミング信号が任意間隔で発
生すると、その立上り時の移動距離A0、A1、A2…の夫々
の差X0、X1、X2…が算出され、前記表示器に表示させる
のである。尚、表示器の表示は、新たな外部タイミング
信号が入力されるまでの期間、直前の外部タイミング信
号発信時の値に維持される。
例えば外部タイミング信号Peの発生源として、1秒毎
にクロック信号を発するクロック発生回路を接続すれ
ば、表示器(9)には物体の1秒毎の移動距離、即ち秒
速が表示されることになる。
尚、表示器(9)には、外部タイミング信号の発生に
拘らず、前記マイクロコンピュータの内部メモリに格納
される物体移動距離の変化を刻々とリアルタイムで表示
することも可能である。
第9図は本発明に係るスペックル測長計の一つ応用例
であって、線材が定寸切断されているか否かをチェック
するものである。線材切断機(92)が切断動作を行なう
度に、切断機(92)からマイクロコンピュータ(7)へ
タイミング信号Peが送られる。マイクロコンピュータ
(7)の出力端には、前記移動距離の変化量Xiと設定信
号によって規定される線材の切断寸法とを比較して、変
化量Xiが切断寸法の公差内に収っているか否かを判定す
るための回路(91)が接続される。該回路は、前記判定
結果に基づいてLong信号或いはShort信号を出力する。
これによって線材が定寸切断されているか否かを検査出
来る。
上記スペックル測長計によれば、例えば補間分割数M
を16、CCDの分解能を13μmとすると、測長分解能は略
0.8μmとなって、極めて高い精度が得られる。
然も補間値が予め登録されているROMテーブルを利用
して移動量が計算されるから、演算処理が高速化され、
対象物体の移動速度が速い場合にも、前述の高い分解能
を発揮することが出来る。
又、相互相関関数算出における基準データの切換え
を、前記差データの合計値(Ca+Cb)を基準として行な
っているから、測定距離が増大しても高精度の測長が可
能なばかりでなく、前記補間計算においては、その計算
精度と直接に関連する差データCa、Cbが大なる値に維持
され、補間計算の精度も同時に保障されることとなる。
上記実施例の説明は、本発明を説明するためのもので
あって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範
囲を減縮する様に解すべきではない。又、本発明の各部
構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技
術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論であ
る。
例えば現データと基準データの近似度は、相互相関関
数に限らず、2つのデータの分布が、いかなる位相差
(時間軸方向のずれ)で最も近似するかを表わすもので
あれば、種々な関数を採用出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図はスペックル測長計の概略構成を示す斜視図、第
2図は測定回路のブロック図、第3図はマイクロコンピ
ュータの処理手続を示すフローチャート、第4図はイメ
ージ信号の波形図、第5図(a)乃至(e)は相関値デ
ータの分布の変化を示す一連のグラフ、第6図は基準デ
ータの切換え動作を説明するタイミングチャート、第7
図は補関計算の原理を説明する図、第8図は外部タイミ
ング信号間の移動距離の差が算出される様子の説明図、
第9図は本発明に係るスペックル測長計の応用例を示す
回路ブロック図である。 (1)……測定ヘッド、(11)……半導体レーザ (13)……一次元イメージセンサー S……イメージ信号 (C1、C2、…Cn)……相関値データ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−235007(JP,A) 特公 昭59−52963(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01B 11/00 - 11/30 102

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】移動する対象物体の表面に向ってレーザビ
    ームを出射すべきレーザ発生装置と、 前記対象物体のレーザ照射面に対向した観測面に表われ
    るスペックルパターンをイメージ信号に変換するイメー
    ジセンサー(13)と、 該イメージセンサー(13)から出力されるイメージ信号
    に基づいて、対象物体の基準位置におけるスペックルパ
    ターンに応じた基準データとその後の移動位置における
    スペックルパターンに応じた現データとの近似度を、両
    データの位相差をパラメータとして算出する近似度演算
    手段と、 該近似度演算手段から出力される近似度データ(C1
    C2、…Cn)に基づいて物体の移動距離を算出する情報処
    理回路 とを具え、前記情報処理回路は、 前記近似度データ(C1、C2、…Cn)の集合からピーク位
    置を探索する第1手段と、 前記ピーク位置に基づいて物体移動量を算出する第2手
    段と、 近似度データ(C1、C2、…Cn)に基づいて近似度の低下
    を判断し、該低下時には、近似度算出の基礎となる基準
    データを現データに切換えて新たな基準データとする第
    3手段と、 前記切換え時の物体移動距離に、その後に算出される移
    動量を加算して、物体移動距離を算出する第4手段と、 外部から入力されるタイミング信号に応じて、タイミン
    グ信号間の物体移動距離の変化を算出し、出力する第5
    手段 とを具えていることを特徴とするスペックル測長計。
  2. 【請求項2】近似度演算手段は、基準データと現データ
    の相互相関関数を算出する相関器(5)であって、近似
    度データ(C1、C2、…Cn)は相互相関関数を表わす相関
    値データである請求項1に記載のスペックル測長計。
  3. 【請求項3】前記情報処理回路の第3手段は、ピーク位
    置の相関値データCpとその前後の2つの相関値データCp
    -1、Cp+1との差Ca=(Cp−Cp-1)、及びCb=(Cp−C
    p+1)の合計値(Ca+Cb)を算出し、該合計値(Ca+C
    b)の低下によって相関の低下を判断する請求項2に記
    載のスペックル測長計。
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