JP2986705B2 - 装飾皮革の製造方法および装飾皮革 - Google Patents

装飾皮革の製造方法および装飾皮革

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、飾り孔、飾り凸部等
の装飾加工の施された装飾皮革の製造方法および装飾皮
革に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、ジャンバー、ジャケット、ベ
スト等に代表される各種衣服やバッグ、帽子等の縫製に
使用される皮革材として、種々の形状の飾り孔等の装飾
加工の施された装飾皮革が知られている。
【0003】このような装飾皮革においては、通常、パ
ンチと称される穿孔工具等を使用した、いわゆるパンチ
ング加工によって、パンチに対応する形状の適当な孔
が、原材料となる皮革材に穿設される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、パンチ等の
穿孔工具による皮革材の穿孔は、通常、皮革材の打ち抜
きによって、パンチに対応する形状の孔を皮革材に穿設
するため、皮革材への穿孔作業の際においては、孔形状
に対応した、いわゆるパンチくずが発生する。皮革材の
穿孔により生じたパンチくずは、通常、パンチの内部に
残されたり、周囲に散乱したりして、次の作業の妨げと
なりやすいため、通常、パンチング加工の後に、作業の
一時中断を伴う、パンチくずの除去作業が要求される。
【0005】つまり、パンチング加工によって飾り孔を
穿設する公知の装飾皮革の製造方法においては、パンチ
ング加工に起因するパンチくずの除去作業を伴うこと
で、皮革材の装飾加工が円滑に行えなくなるため、全体
的な作業性の低下が避けられない。
【0006】また、このようなパンチング加工等による
装飾加工においては、飾り孔の形状が使用するパンチ等
によって決まるため、飾り孔の形状が定形化しやすい。
そして、多種の形状の飾り孔を得るためには、パンチ等
の形状を多種多様化させる必要があり、種々の形状の飾
り孔が容易に得られないとともに、加工作業の煩雑化が
避けられない。
【0007】ここで、上記のような、孔の成形された、
いわゆる孔型に対し、飾り凸部の形成された、いわゆる
凸型も、衣服等の装飾皮革として知られている。このよ
うな凸型の装飾皮革においては、対応する形状の孔また
は凹部を有する押し型等との皮革材の一体的なプレス加
工によって、対応形状の凸部が皮革材の表面に成形され
る。
【0008】しかし、このような凸型の装飾皮革におい
ても、飾り凸部の形状が押し型等によって決められるた
め、飾り凸部の多様化が容易に得られない。
【0009】この発明は、パンチくずの発生および飾り
形状の定形化を伴うことなく、皮革材の装飾加工を可能
とした装飾皮革の製造方法および装飾皮革の提供を目的
としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】 この目的を達成するた
めに、この発明の装飾皮革の製造方法によれば、原材料
となる皮革材が伸縮性を持つことに着目し、所定長の切
り込みの設けられた皮革材を特定方向に牽引して、当該
切り込みを牽引に対応する量だけ拡開させている。そし
て、貼着のもとでの板状ホルダでの支持により、皮革材
を切り込みの拡開状態で維持し、加熱を伴うプレス加工
のもとでの皮革材の形状定着、および、定着後における
板状ホルダの剥離によって、切り込みの拡開による孔を
飾り孔として皮革材に成形している。
【0011】
【作用】この発明では、皮革材に切り込みを形成すれば
よいため、パンチくずは発生しない。そして、切り込み
の長さ、牽引量等の条件設定を調整することによって、
皮革材に得られる飾り孔の形状が適宜変化するため、構
成を複雑化することなく、多種の形状の飾り孔を容易に
得ることができる。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照しながらこの発明の実施例
について詳細に説明する。
【0013】この発明に係る装飾皮革の製造方法によれ
ば、原材料となる皮革材が伸縮性を持つことに着目し、
切り込みの設けられた皮革材の伸長のもとで、切り込み
に対応した飾り孔を皮革材に成形可能としている。
【0014】図1(A) に示すように、たとえば、天然皮
革、合成皮革、および、ポリエステル等からなる人工皮
革等の皮革材10に、切り込み12が形成される。切り込み
12は、たとえば、平型の刃物(カッター)等の押し込み
のもとで、所定の位置に設けられている。
【0015】実施例においては、たとえば、同一長の多
数の切り込み12が、皮革材10に等間隔離反して整列配置
されている。
【0016】切り込み12の設けられた皮革材10は、たと
えば、相反する一対の端部10a の双方で、図1(A) に矢
印で示す、切り込みに対する直交方向にそれぞれ牽引さ
れる。ここでは、たとえば、対応する辺の全域にわたっ
て、皮革材の端部10a を均質に牽引するものとする。す
ると、牽引に伴う皮革材10の伸長のもとで、図1(B)に
示すように、一連の切り込み12が、皮革材の伸長に対応
する量だけ、対応方向、つまりは切り込みの軸線に対す
る直交方向にそれぞれ拡開される。
【0017】なお、皮革材10の牽引は、たとえば、牽引
方向に移動可能な一対の把持部を有する牽引手段(図示
しない)によって行われる。
【0018】一対の端部10a の牽引された皮革材10は、
一連の切り込み12の拡開状態で維持される。図1(B) 、
図2に示すように、皮革材10は、たとえば、貼着のもと
での板状ホルダ14での支持により、一連の切り込み12の
拡開状態で維持される。
【0019】板状ホルダ14として、たとえば、厚紙、ダ
ンボール等のような適度な剛性を持つ素材の板状片が利
用できる。
【0020】一連の切り込み12の拡開状態で維持された
皮革材10は、たとえば、加熱を伴うプレス加工による圧
縮のもとで形状定着される。たとえば、図2のように板
状ホルダ14によって支持された皮革材10は、図3に示す
ように、たとえば、プレス機械16の一対の固定板16a 、
可動板16b 間に介在、配置され、固定板に対する可動板
のプレス動作により、圧縮状態で形状定着される。
【0021】そして、皮革材10の形状の定着後、図4に
示すように、皮革材から板状ホルダ14が剥離されて、こ
の発明における、装飾皮革11の製造工程は終了される。
【0022】通常、加熱を伴う、皮革材10のプレス加工
後においては、皮革材に収縮が生じ難くなり、板状ホル
ダー14を剥離した後においても、皮革材は、牽引のもと
での伸長状態に維持されるため、切り込み12の拡開によ
る孔13も、同様に収縮することなく残される。つまり、
この発明においては、図4に示すような、一連の切り込
み12の拡開による孔13を飾り孔とする装飾皮革11が、原
材料となる皮革材10の牽引、伸長のもとで製造される。
【0023】上記のように、この発明の装飾皮革の製造
方法によれば、パンチング加工等による穿孔を伴うこと
なく、皮革材10に飾り孔(孔)13が成形できるため、パ
ンチくずを生じることのない飾り孔の成形、つまりは装
飾加工が可能となる。つまり、パンチくずの除去作業等
に起因する、装飾加工の際の作業の一時中断等がなくな
るため、装飾皮革11の製造の際の作業性が確実に向上さ
れる。
【0024】そして、一連の切り込み12の設けられた皮
革材10を牽引のもとで伸長させ、その伸長状態で形状定
着させれば足りるため、作業の煩雑化を招くこともな
く、この点からも、装飾皮革11の製造の際の作業性が向
上される。
【0025】ここで、この発明の装飾皮革の製造方法に
おいては、皮革材10の牽引に伴って拡開した一連の切り
込み12による孔を、装飾皮革11の飾り孔13としているた
め、その飾り孔の形状は、切り込みの長さ、皮革材の牽
引長、牽引方向、および、皮革材の牽引端からの切り込
みの距離等の種々の条件によって、微妙に異なってく
る。つまり、この発明によれば、パンチ等の形状の多種
多様化を伴うことなく、皮革材10の牽引、切り込み12の
長さ、位置等に係わる条件設定の変更のみで、種々の形
状の飾り孔が任意に得られるため、構成の複雑化、作業
の煩雑化を伴わない形状の多様化が容易に確保できる。
【0026】また、切り込み12の位置、形状、向き等を
変化させることでも、その位置、形状等に応じた種々の
飾り孔13が切り込みの拡開のもとで形成できるため、切
り込みの配置等は、図示の形態に限定されることなく、
さまざまな形態とすることができる。
【0027】更に、実施例においては、皮革材10の相反
する端部10a の双方を、辺の全域にわたって均質に牽引
するものとして具体化しているが、これに限定されず、
たとえば、相反する端部のうち一方を固定端、他方を可
動端とし、固定端に対する可動端の移動により、可動端
サイドのみを牽引する構成としてもよい。このような構
成とすれば、可動端の端部10a からの距離に応じて、切
り込み12の拡開程度が多少異なるため、位置に応じて大
きさの変化した飾り孔13の成形が十分に期待できる。
【0028】また、対応する辺の全域にわたる均質な牽
引に限定されず、たとえば、皮革材の端部10a の一部を
部分的に牽引する構成としてもよい。このような構成に
おいては、牽引方向、牽引長さの変化等と同様に、同一
の形態の切り込み12を有する皮革材10を使用しても、牽
引位置に対する切り込みの位置等の条件の差異によっ
て、飾り孔13の形状が適宜変化されるため、飾り孔の形
状のバリエーションの増加が、工程の複雑化を招くこと
なく、更に期待できる。
【0029】なお、切り込み12の数は、図示のような多
数に限定されず、たとえば、単数の切り込みを皮革材10
に設ける構成としてもよい。
【0030】また、上記のような装飾皮革の製造方法に
よれば、機械的でないさまざまな形状の飾り孔13の成形
が、皮革材10において可能であるため、バリエーション
に富んだ手作り感覚の装飾皮革11が、容易に確保でき
る。
【0031】そして、このような装飾皮革11が、たとえ
ば、他の装飾皮革や通常の皮革材と共に縫製されて、種
々の衣服やバッグ、帽子等が形成される。
【0032】ここで、このように製造された装飾皮革11
の裏面に、たとえば、ポリエステル系樹脂によるコーテ
ィング加工を施すことが好ましい。このような構成によ
れば、ポリエステル系樹脂のコーティング加工によっ
て、皮革材10、つまりは装飾皮革11の収縮が更に抑制さ
れるため、装飾皮革の形状、ひいては飾り孔13の形状が
より安定化される。
【0033】 また、この実施例においては、板状ホル
ダ14への貼着により、皮革材10を一連の切り込み12の拡
開状態で維持している。このように、板状ホルダ14に貼
着した皮革材10を、プレス機械16にセットすれば、皮革
材の牽引工程、プレス工程を個別に行えるため、煩雑化
を招かないプレス作業、皮革材の形状定着作業が容易に
確保できる。
【0034】
【0035】ところで、衣服、バッグおよび帽子等の縫
製に利用される装飾皮革として、たとえば、表面に凸部
等を有する構成も知られている。そこで、この発明にお
いては、上記方法により成形した飾り孔を有する、いわ
ゆる孔型の装飾皮革を利用して、たとえば、飾り凸部を
有する、いわゆる凸型の装飾皮革を同時に得ることも可
能としている。
【0036】たとえば、上記実施例と同様に、一連の切
り込み112 の設けられた第1の皮革材110-1 を、図5
(A)、(B) に示すように、矢印方向への端部110aの牽引の
もとで伸長させて、切り込みを対応方向に拡開させる。
そして、切り込み112 の拡開状態での板状ホルダ14への
貼着によって、当該皮革材を切り込みの拡開による孔11
3 の成形された状態に維持する。
【0037】次に、図6、図7(A)、(B) に示すように、
この発明においては、伸長状態で維持された第1の皮革
材110-1 に、たとえば、別体の第2の皮革材110-2 を重
ねて配置し、加熱を伴うプレス加工のもとで、第1、第
2の皮革材を共に圧縮して形状定着させる。そして、第
1、第2の皮革材110-1、110-2 のそれぞれの形状の定着
後、図8に示すように、第1、第2の皮革材および板状
ホルダ14をそれぞれ剥離して、この発明における、装飾
皮革111-1、111-2 の製造工程は終了される。
【0038】このような方法においても、一連の切り込
み12の拡開による孔113 を飾り孔として成形することに
よって、第1の皮革材110-1 が孔型の装飾皮革111-1 と
して製造される。
【0039】ここで、この発明の製造方法においては、
図6、図7(A) に示すように、第1の皮革材110-1 に第
2の皮革材110-2 を重ねて配置し、これらを共に圧縮す
るため、図7(B) に示すように、第1の皮革材の飾り孔
(孔)113 に対応する部分が、圧縮されることなく、第
2の皮革材の表面に、凸部18として残される。つまり、
第1、第2の皮革材110-1、110-2 を重ねてプレス加工す
るこの発明によれば、切り込み112 の拡開による飾り孔
113 の成形された孔型の装飾皮革111-1 に加えて、飾り
孔に対応する凸部18を飾り凸部とする、いわゆる凸型の
装飾皮革111-2が同時に製造できる。
【0040】上記のように、この発明の装飾皮革の製造
方法によれば、第1、第2の皮革材110-1、110-2 を重ね
て配置することで、孔型、凸型の2種の装飾皮革111-1、
111-2 が同時に得られるため、製造される装飾皮革の多
様化が、作業性の低下を伴うことなく容易に確保でき
る。
【0041】そして、装飾皮革111-2 の飾り凸部(凸
部)18は、装飾皮革111-1 の飾り孔113 の形状に対応し
て成形されるため、飾り孔に対応したさまざまな形状の
飾り凸部を容易に得ることができる。つまり、押し型等
を利用する公知の方法と異なり、この発明によれば、装
飾皮革111-1 の飾り孔113 と同様に、装飾皮革の飾り凸
部18が機械的に定形化されないため、凸型の装飾皮革11
1-2 のバリエーションの増大化が十分に可能となる。
【0042】更に、この方法により製造された孔型、凸
型の装飾皮革111-1、111-2 においては、同一配置、同一
形状の飾り孔113 、飾り凸部18がそれぞれ成形されるた
め、これらを組み合わせて衣服、バッグおよび帽子等を
形成すれば、製品としてのデザインの多様化も容易には
かられる。
【0043】ここで、実施例においては、第1、第2の
皮革材110-1、110-2 をそれぞれ別体として具体化してい
るが、牽引による孔の設けられた皮革材に重ねて通常の
皮革材を配置すれば足りるため、別体の第1、第2の皮
革材に限定されず、たとえば、一枚の皮革材を折曲によ
り重ね合わせ、一方の折曲半部を第1の皮革材、他方の
折曲半部を第2の皮革材としてそれぞれ利用してもよ
い。
【0044】また、第2の皮革材110-2 は、上面、つま
りは板状ホルダ14の反対面サイドで第1の皮革材110-1
に重ねられているが、プレス加工のもとで、第1、第2
の皮革材を共に一体的に圧縮可能であれば足りるため、
たとえば、第1の皮革材と板状ホルダとの間に、第2の
皮革材を挿入、介在させてもよい。
【0045】しかしながら、実施例のように、第2の皮
革材110-2 を第1の皮革材110-1 の上面に重ねて配置す
れば、第2の皮革材の配置作業が複雑化しないため、作
業性の向上が容易にはかられる。
【0046】なお、実施例においては、衣服、バッグ、
帽子等の製品に利用される装飾皮革の製造方法として具
体化しているが、他の製品の装飾皮革の製造にも、この
発明が応用できることはいうまでもない。
【0047】上述した実施例は、この発明を説明するた
めのものであり、この発明を何等限定するものでなく、
この発明の技術範囲内で変形、改造等の施されたものも
全てこの発明に包含されることはいうまでもない。
【0048】
【発明の効果】上記のように、この発明に係る装飾皮革
の製造方法によれば、パンチング加工を施すことなく、
皮革材に飾り孔が成形できるため、パンチくずの除去作
業等に起因する、装飾加工の際の作業の一時中断等が必
要なくなる。従って、装飾皮革の製造の際の作業性が確
実に向上される。
【0049】そして、切り込みの設けられた皮革材を牽
引のもとで伸長させ、その伸長状態で形状定着させれば
足りるため、作業の煩雑化を招くこともなく、この点か
らも、装飾皮革の製造の際の作業性が向上される。
【0050】更に、パンチ等の形状の多種多様化を伴う
ことなく、皮革材の牽引、切り込みの長さ、位置等に係
わる条件設定の変更のみで、種々の形状の飾り孔が任意
に得られるため、構成の複雑化、作業の煩雑化を伴わな
い形状の多様化が容易に確保できる。
【0051】また、切り込みによる孔の成形された第1
皮革材に、別体の第2の皮革材を重ねてプレス加工する
装飾皮革の製造方法によれば、孔型、凸型の2種の装飾
皮革が同時に得られるため、製造される装飾皮革の多様
化が、作業性の低下を伴うことなく容易に確保できる。
【0052】そして、装飾皮革の飾り凸部は、孔型の装
飾皮革の飾り孔の形状に対応して成形されるため、飾り
孔に対応したさまざまな形状の飾り凸部を容易に得るこ
とができる。つまり、孔型の装飾皮革の飾り孔と同様
に、装飾皮革の飾り凸部が機械的に定形化されないた
め、凸型の装飾皮革のバリエーションの増大化が十分に
可能となる。
【0053】また、切り込みの設けられた皮革材を、貼
着のもとでの板状ホルダでの支持によって切り込みの拡
開状態で維持すれば、当該皮革材の牽引工程、プレス工
程を個別に行えるため、煩雑化を招かないプレス作業、
皮革材の形状定着作業が容易に確保できる。
【0054】そして、上記の製造方法により、さまざま
な形状の飾り孔または飾り凸部の成形された、この発明
の装飾皮革によれば、バリエーションに富んだ装飾感覚
が容易に得られるため、製品に利用することによって、
製品デザインのバリエーションの増大化が、十分に期待
できる。
【0055】更に、孔型の装飾皮革の裏面に、ポリエス
テル系樹脂によるコーティング加工を施せば、装飾皮革
の収縮が更に抑制されるため、装飾皮革の形状、ひいて
は飾り孔の形状がより安定化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】牽引前における皮革材の斜視図、および、牽引
後における皮革材、板状ホルダの分解斜視図である。
【図2】切り込みの拡開状態で維持された皮革材の概略
斜視図である。
【図3】プレス加工時における、皮革材および板状ホル
ダの部分縦断面図である。
【図4】形状定着後における、装飾皮革(皮革材)およ
び板状ホルダの分解斜視図である。
【図5】この発明の変形例における、牽引前の第1の皮
革材の斜視図、および、牽引後での第1の皮革材、板状
ホルダの分解斜視図である。
【図6】切り込みの拡開状態で維持された第1の皮革材
と第2の皮革材との分解斜視図である。
【図7】プレス加工前後における、第1、第2の皮革材
および板状ホルダの各部分縦断面図である。
【図8】形状定着後における、孔型、凸型の装飾皮革
(第1、第2の皮革材)および板状ホルダの分解斜視図
である。
【符号の説明】
10 皮革材 110-1、110-2 第1、第2の皮革材 11 装飾皮革 111-1、111-2 孔型、凸型の装飾皮革 12、112 切り込み 13、113 飾り孔(孔) 14 板状ホルダ 18 飾り凸部(凸部)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定長の切り込みの設けられた皮革材を
    特定方向に牽引して、当該切り込みを牽引に対応する量
    だけ拡開させ、 貼着のもとでの板状ホルダでの支持に
    より、皮革材を切り込みの拡開状態で維持し、加熱を伴
    うプレス加工のもとでの皮革材の形状定着、および、定
    着後における板状ホルダの剥離によって、切り込みの拡
    開による孔を飾り孔として成形する装飾皮革の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 所定長の切り込みの設けられた第1の皮
    革材を特定方向に牽引して、当該切り込みを牽引に対応
    する量だけ拡開させ、 第1の皮革材を切り込みの拡開状態で維持するととも
    に、維持された状態の第1の皮革材に、第2の皮革材を
    重ねて配置し、 加熱を伴うプレス加工のもとでの第1、第2の皮革材の
    それぞれ形状定着によって、切り込みの拡開による孔を
    飾り孔として第1の皮革材に、当該飾り孔に対応する形
    状の凸部を飾り凸部として第2の皮革材に、それぞれ同
    時に成形する装飾皮革の製造方法。
  3. 【請求項3】 所定長の切り込みの設けられた第1の皮
    革材を特定方向に牽引して、当該切り込みを牽引に対応
    する量だけ拡開させ、 貼着のもとでの板状ホルダでの支持により、第1の皮革
    材を切り込みの拡開状態で維持するとともに、維持され
    た状態の第1の皮革材に、第2の皮革材を重ねて配置
    し、 加熱を伴うプレス加工のもとでの第1、第2の皮革材の
    それぞれの形状定着、および、定着後における板状ホル
    ダの剥離によって、切り込みの拡開による孔を飾り孔と
    して第1の皮革材に、当該飾り孔に対応する形状の凸部
    を飾り凸部として第2の皮革材に、それぞれ成形する装
    飾皮革の製造方法。
  4. 【請求項4】 皮革材の形状定着後、少なくとも飾り孔
    の成形された皮革材の裏面に、ポリエステル系樹脂によ
    るコーティング加工を施す請求項1ないし3のいずれか
    記載の装飾皮革の製造方法。
  5. 【請求項5】 切り込みの設けられた皮革材の牽引、お
    よび、牽引状態での皮革材の形状定着によって、牽引に
    より拡開された切り込みの孔を飾り孔として成形すると
    ともに、皮革材の裏面に、ポリエステル系樹脂によるコ
    ーティング加工を施した装飾皮革。
  6. 【請求項6】 孔の成形された第1の皮革材に第2の皮
    革材を重ね、プレス加工のもとでの一体的な圧縮によっ
    て、第2の皮革材の表面に、第1の皮革材の孔に対応す
    る凸部を残し、この凸部を飾り凸部とした第2の皮革材
    からなる装飾皮革。
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