JP2985357B2 - 直流アーク炉 - Google Patents
直流アーク炉Info
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- JP2985357B2 JP2985357B2 JP3086047A JP8604791A JP2985357B2 JP 2985357 B2 JP2985357 B2 JP 2985357B2 JP 3086047 A JP3086047 A JP 3086047A JP 8604791 A JP8604791 A JP 8604791A JP 2985357 B2 JP2985357 B2 JP 2985357B2
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- furnace
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Description
【０００１】
【技術分野】本発明は、スクラップ鋼材等の溶解材料を
溶解せしめる溶解炉として好適に用いられる直流アーク
炉に関するものである。
溶解せしめる溶解炉として好適に用いられる直流アーク
炉に関するものである。
【０００２】
【背景技術】一般に、よく知られているように、直流ア
ーク炉は、容器状の炉体の底部において、その略中央部
に、適当な炉底電極、例えば複数の電極ピンを立設して
なる形態の炉底電極が配設されており、かかる炉底電極
と、炉体上方より炉体内に挿入され、垂下される電極棒
との間で発生せしめられる直流アークの熱により、炉体
内に収容されるスクラップ鋼材等の溶解材料を溶解せし
めるようにされた溶解炉として、認識されている。
ーク炉は、容器状の炉体の底部において、その略中央部
に、適当な炉底電極、例えば複数の電極ピンを立設して
なる形態の炉底電極が配設されており、かかる炉底電極
と、炉体上方より炉体内に挿入され、垂下される電極棒
との間で発生せしめられる直流アークの熱により、炉体
内に収容されるスクラップ鋼材等の溶解材料を溶解せし
めるようにされた溶解炉として、認識されている。
【０００３】ところで、かかる直流アーク炉における炉
底電極は、通常、該電極を流れる電流によるジュール発
熱等の熱負荷が大きく、また高温度に加熱された溶鋼等
の金属溶湯と接触することとなるところから、損耗が著
しい問題があり、またそのような電極の周囲を構成する
炉体の底部は、通常、粉末状の耐火物、例えばマグネシ
ア等からなるスタンプ材或いはキャスタブル材にて形成
されているところから、炉の操業時における炉体内の金
属溶湯との接触により、そのような粉体からなる耐火物
において、特に炉底電極の周囲近傍に著しい損耗が生じ
ることとなり、そのような炉底電極の周囲の損耗が、更
には炉底電極自体にも悪影響を与え、該電極の損耗を増
大させてしまうという問題をも、内在していた。
底電極は、通常、該電極を流れる電流によるジュール発
熱等の熱負荷が大きく、また高温度に加熱された溶鋼等
の金属溶湯と接触することとなるところから、損耗が著
しい問題があり、またそのような電極の周囲を構成する
炉体の底部は、通常、粉末状の耐火物、例えばマグネシ
ア等からなるスタンプ材或いはキャスタブル材にて形成
されているところから、炉の操業時における炉体内の金
属溶湯との接触により、そのような粉体からなる耐火物
において、特に炉底電極の周囲近傍に著しい損耗が生じ
ることとなり、そのような炉底電極の周囲の損耗が、更
には炉底電極自体にも悪影響を与え、該電極の損耗を増
大させてしまうという問題をも、内在していた。
【０００４】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景にして為されたものであって、その解決すべき課
題とするところは、炉底電極の周囲近傍における炉床の
著しい損耗を抑制して、該炉床の損耗による炉底電極へ
の悪影響を効果的に回避し、ひいては該炉底電極自体の
損耗をも有利に低減せしめる得る直流アーク炉を提供す
ることにある。
を背景にして為されたものであって、その解決すべき課
題とするところは、炉底電極の周囲近傍における炉床の
著しい損耗を抑制して、該炉床の損耗による炉底電極へ
の悪影響を効果的に回避し、ひいては該炉底電極自体の
損耗をも有利に低減せしめる得る直流アーク炉を提供す
ることにある。
【０００５】
【解決手段】そして、本発明にあっては、かかる課題を
解決するために、炉床の略中央部に複数の電極ピンを立
設してなる炉底電極を配置せしめ、かかる炉底電極と上
方より炉内に垂下される電極棒との間におけるアーク放
電により、スクラップ鋼材等の溶解材料を溶解せしめる
ようにした直流アーク炉において、前記炉底電極のピン
廻り耐火物として、プレス成形によって得られた、複数
のピン挿入孔を有する煉炭状のＭｇＯ−Ｃ質若しくはＡ
ｌ2 Ｏ3 −ＭｇＯ−Ｃ質煉瓦を用い、かかる煉瓦のピン
挿入孔内に前記電極ピンをそれぞれ挿入し、それら電極
ピンの頂面が炉内に露出する状態で、前記炉底電極を位
置せしめるようにしたのである。
解決するために、炉床の略中央部に複数の電極ピンを立
設してなる炉底電極を配置せしめ、かかる炉底電極と上
方より炉内に垂下される電極棒との間におけるアーク放
電により、スクラップ鋼材等の溶解材料を溶解せしめる
ようにした直流アーク炉において、前記炉底電極のピン
廻り耐火物として、プレス成形によって得られた、複数
のピン挿入孔を有する煉炭状のＭｇＯ−Ｃ質若しくはＡ
ｌ2 Ｏ3 −ＭｇＯ−Ｃ質煉瓦を用い、かかる煉瓦のピン
挿入孔内に前記電極ピンをそれぞれ挿入し、それら電極
ピンの頂面が炉内に露出する状態で、前記炉底電極を位
置せしめるようにしたのである。
【０００６】また、本発明にあっては、上記の如き直流
アーク炉において、該炉底電極のピン廻り耐火物を上下
２層構造として、その上層の耐火物に、プレス成形によ
って得られた、複数のピン挿入孔を有する煉炭状のＭｇ
Ｏ−Ｃ質若しくはＡｌ2 Ｏ3 −ＭｇＯ−Ｃ質煉瓦を用
い、かかる煉瓦のピン挿入孔内に前記電極ピンをそれぞ
れ挿入し、それら電極ピンの頂面が炉内に露出する状態
で、前記炉底電極を位置せしめる一方、その下層の耐火
物を、Ｃを含有しない材質の耐火性材料にて構成したこ
とをも、その要旨とするものである。
アーク炉において、該炉底電極のピン廻り耐火物を上下
２層構造として、その上層の耐火物に、プレス成形によ
って得られた、複数のピン挿入孔を有する煉炭状のＭｇ
Ｏ−Ｃ質若しくはＡｌ2 Ｏ3 −ＭｇＯ−Ｃ質煉瓦を用
い、かかる煉瓦のピン挿入孔内に前記電極ピンをそれぞ
れ挿入し、それら電極ピンの頂面が炉内に露出する状態
で、前記炉底電極を位置せしめる一方、その下層の耐火
物を、Ｃを含有しない材質の耐火性材料にて構成したこ
とをも、その要旨とするものである。
【０００７】
【具体的構成】以下に、本発明の代表的な実施例を示
し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、
本発明が、そのような実施例の記載によって何等の制約
をも受けるものでないことは、言うまでもないところで
ある。なお、本発明には、以下の実施例の他にも、本発
明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基
づいて種々なる変更、修正、改良等を加え得るものであ
ることが、理解されるべきである。
し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、
本発明が、そのような実施例の記載によって何等の制約
をも受けるものでないことは、言うまでもないところで
ある。なお、本発明には、以下の実施例の他にも、本発
明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基
づいて種々なる変更、修正、改良等を加え得るものであ
ることが、理解されるべきである。
【０００８】先ず、図１には、本発明に係る直流アーク
炉の一例が概略的に示されており、そこにおいて、直流
アーク炉２は、公知の適当な耐火性材料からなる側壁４
と緩やかに湾曲した凹面状の底壁６とを有する容器状の
炉体を備えており、そしてこの炉体の底壁６の略中央部
には、かかる底壁６を貫通するように上下方向に延び
る、鉄等の金属からなる複数の電極ピン８から構成され
る炉底電極１０を備えた炉底電極装置１１が配設されて
いるのである。なお、かかる炉底電極１０の各電極ピン
８は、図から明らかな如く、その頂面が炉内に露呈した
状態において、配設されている。
炉の一例が概略的に示されており、そこにおいて、直流
アーク炉２は、公知の適当な耐火性材料からなる側壁４
と緩やかに湾曲した凹面状の底壁６とを有する容器状の
炉体を備えており、そしてこの炉体の底壁６の略中央部
には、かかる底壁６を貫通するように上下方向に延び
る、鉄等の金属からなる複数の電極ピン８から構成され
る炉底電極１０を備えた炉底電極装置１１が配設されて
いるのである。なお、かかる炉底電極１０の各電極ピン
８は、図から明らかな如く、その頂面が炉内に露呈した
状態において、配設されている。
【０００９】そして、炉体の底壁６上において、上記炉
底電極装置１１の周囲には、好適には、煉瓦或いは耐火
性粉末等からなる耐火物１４が、適当な耐火性粉末の耐
火物層（スタンプ材）１２上に位置するように、底壁６
の形状に対応して配設されており、以て炉床面が形成さ
れているのである。
底電極装置１１の周囲には、好適には、煉瓦或いは耐火
性粉末等からなる耐火物１４が、適当な耐火性粉末の耐
火物層（スタンプ材）１２上に位置するように、底壁６
の形状に対応して配設されており、以て炉床面が形成さ
れているのである。
【００１０】また、この炉体内には、図示はしないが、
よく知られているように、上方より電極棒が垂下されて
配置せしめられるようになっており、この電極棒と複数
の電極ピン８からなる炉底電極１０との間において直流
アークが発生せしめられて、その熱によって、スクラッ
プ鋼材等の鉄原料が溶解されるようになっている。
よく知られているように、上方より電極棒が垂下されて
配置せしめられるようになっており、この電極棒と複数
の電極ピン８からなる炉底電極１０との間において直流
アークが発生せしめられて、その熱によって、スクラッ
プ鋼材等の鉄原料が溶解されるようになっている。
【００１１】ところで、このような構成の直流アーク炉
２において、炉底電極１０は、図２に明らかにされてい
るように、複数の電極ピン８を、その下端部において、
銅板等からなる集電板２０に対して、ナット２２にてそ
れぞれ固定することにより、一体的に構成されており、
またそれら複数の電極ピン８の廻りには、ピン廻り耐火
物１８が配設されて、炉床の一部を構成していると共
に、そのようなピン廻り耐火物１８の上面から、各電極
ピン８の頂部が露出するようにされているのである。な
お、２３は、炉底電極１０を炉底電極装置１１内にて支
持する支持部材である。
２において、炉底電極１０は、図２に明らかにされてい
るように、複数の電極ピン８を、その下端部において、
銅板等からなる集電板２０に対して、ナット２２にてそ
れぞれ固定することにより、一体的に構成されており、
またそれら複数の電極ピン８の廻りには、ピン廻り耐火
物１８が配設されて、炉床の一部を構成していると共
に、そのようなピン廻り耐火物１８の上面から、各電極
ピン８の頂部が露出するようにされているのである。な
お、２３は、炉底電極１０を炉底電極装置１１内にて支
持する支持部材である。
【００１２】そして、本実施例では、かかるピン廻り耐
火物１８は、ＭｇＯ−Ｃ質若しくはＡｌ2 Ｏ3 −ＭｇＯ
−Ｃ質煉瓦からなる上層部２４と、ＭｇＯ等のＣを含有
しない耐火性材料からなる下層部２６とから構成される
上下２層構造とされているのである。
火物１８は、ＭｇＯ−Ｃ質若しくはＡｌ2 Ｏ3 −ＭｇＯ
−Ｃ質煉瓦からなる上層部２４と、ＭｇＯ等のＣを含有
しない耐火性材料からなる下層部２６とから構成される
上下２層構造とされているのである。
【００１３】より具体的には、上層部２４は、各電極ピ
ン８に対応して上下に貫通するピン挿入孔１６が設けら
れた煉炭状を呈する煉瓦にて構成されており、好ましく
は、９０％ＭｇＯ−１０％Ｃ若しくは６０％Ａｌ2 Ｏ3
−３０％ＭｇＯ−１０％Ｃなる組成の材質からなる煉瓦
が用いられている。また、そのような煉瓦（２４）は、
プレス成形手法を用いて所定形状に成形されたものであ
って、通常、そのプレス成形と同時に、若しくはプレス
成形の後に、機械加工等の適当な手段を用いて、適数個
のピン挿入孔１６が設けられることにより、緻密な構造
の煉炭状の成形体として、形成されることとなる。
ン８に対応して上下に貫通するピン挿入孔１６が設けら
れた煉炭状を呈する煉瓦にて構成されており、好ましく
は、９０％ＭｇＯ−１０％Ｃ若しくは６０％Ａｌ2 Ｏ3
−３０％ＭｇＯ−１０％Ｃなる組成の材質からなる煉瓦
が用いられている。また、そのような煉瓦（２４）は、
プレス成形手法を用いて所定形状に成形されたものであ
って、通常、そのプレス成形と同時に、若しくはプレス
成形の後に、機械加工等の適当な手段を用いて、適数個
のピン挿入孔１６が設けられることにより、緻密な構造
の煉炭状の成形体として、形成されることとなる。
【００１４】一方、ピン廻り耐火物１８を構成する下層
部２６は、Ｃを含有しない材質からなる耐火性材料、例
えばマグネシア等からなるスタンプ材若しくはキャスタ
ブル材から形成されており、このような耐火性材料から
構成することにより、その伝熱性が抑制され、それによ
って、通電時において、電極ピン８を下部にて一体的に
固定，支持する集電板２０の温度の著しい上昇、ひいて
は該集電板２０の溶損が有効に回避され得、以てかかる
集電板２０により一体的な構造とされている炉底電極１
０の耐久性を向上せしめている。
部２６は、Ｃを含有しない材質からなる耐火性材料、例
えばマグネシア等からなるスタンプ材若しくはキャスタ
ブル材から形成されており、このような耐火性材料から
構成することにより、その伝熱性が抑制され、それによ
って、通電時において、電極ピン８を下部にて一体的に
固定，支持する集電板２０の温度の著しい上昇、ひいて
は該集電板２０の溶損が有効に回避され得、以てかかる
集電板２０により一体的な構造とされている炉底電極１
０の耐久性を向上せしめている。
【００１５】なお、ここでは、ピン廻り耐火物１８は上
下２層構造とされ、その上層部２４が煉炭状の成形体に
て構成されているが、またこれに代えて、それを、Ｍｇ
Ｏ−Ｃ質若しくはＡｌ2 Ｏ3 −ＭｇＯ−Ｃ質煉瓦のみか
らなる単層構造として構成することも可能である。
下２層構造とされ、その上層部２４が煉炭状の成形体に
て構成されているが、またこれに代えて、それを、Ｍｇ
Ｏ−Ｃ質若しくはＡｌ2 Ｏ3 −ＭｇＯ−Ｃ質煉瓦のみか
らなる単層構造として構成することも可能である。
【００１６】このように、ＭｇＯ−Ｃ質若しくはＡｌ2
Ｏ3 −ＭｇＯ−Ｃ質煉瓦を用い、それにて、ピン廻り耐
火物１８の少なくとも上層部２４を形成するようにする
ことにより、炉内に露出する電極ピン８の周囲を、従来
のスタンプ材等に比して、より緻密に且つ耐溶損性の高
い構造とすることが出来、以て金属溶湯の浸潤を良好に
防止して、その溶損を有利に低減し得たのである。
Ｏ3 −ＭｇＯ−Ｃ質煉瓦を用い、それにて、ピン廻り耐
火物１８の少なくとも上層部２４を形成するようにする
ことにより、炉内に露出する電極ピン８の周囲を、従来
のスタンプ材等に比して、より緻密に且つ耐溶損性の高
い構造とすることが出来、以て金属溶湯の浸潤を良好に
防止して、その溶損を有利に低減し得たのである。
【００１７】なお、かかる炉底電極１０を構成する電極
ピン８に関し、その直径や本数は、用いられるアーク炉
に応じて適宜に決定されることが好ましく、また図示は
しないが、それら電極ピン８が挿入されるピン廻り耐火
物１８のピン挿入孔１６は、電極ピン８よりも所定寸法
大きな直径を有するように設けられており、それによっ
てピン挿入孔１６と電極ピン８との間に所定間隙が設け
られ、炉操業時における電極ピン８の熱膨張を良好に吸
収し得るのである。
ピン８に関し、その直径や本数は、用いられるアーク炉
に応じて適宜に決定されることが好ましく、また図示は
しないが、それら電極ピン８が挿入されるピン廻り耐火
物１８のピン挿入孔１６は、電極ピン８よりも所定寸法
大きな直径を有するように設けられており、それによっ
てピン挿入孔１６と電極ピン８との間に所定間隙が設け
られ、炉操業時における電極ピン８の熱膨張を良好に吸
収し得るのである。
【００１８】そして、かかる構成の直流アーク炉におい
て、スクラップ鋼材等を溶解せしめるに際しては、常法
に従って、容器状の炉体内に溶解材料を充填し、該炉体
開口部の上方より黒鉛電極等の電極棒を挿入し、垂下せ
しめて、かかる開口部を図示しない所定の蓋部材により
覆蓋した状態で、該電極棒と複数の電極ピン８との間で
通電を行ない、それによって発生する直流アークの熱に
より、溶解材料を溶解せしめるのである。
て、スクラップ鋼材等を溶解せしめるに際しては、常法
に従って、容器状の炉体内に溶解材料を充填し、該炉体
開口部の上方より黒鉛電極等の電極棒を挿入し、垂下せ
しめて、かかる開口部を図示しない所定の蓋部材により
覆蓋した状態で、該電極棒と複数の電極ピン８との間で
通電を行ない、それによって発生する直流アークの熱に
より、溶解材料を溶解せしめるのである。
【００１９】上述の如く、本発明に従って、炉底電極１
０を構成する複数の電極ピン８の周囲に、所定の成分組
成を有する煉瓦からなる緻密な構造の耐火物１８を配し
た構成としたことによって、該電極ピン８周囲の耐火物
の耐溶損性を有利に向上せしめ、以て該電極ピン８自体
への悪影響を有利に回避し得ることとなったのである。
０を構成する複数の電極ピン８の周囲に、所定の成分組
成を有する煉瓦からなる緻密な構造の耐火物１８を配し
た構成としたことによって、該電極ピン８周囲の耐火物
の耐溶損性を有利に向上せしめ、以て該電極ピン８自体
への悪影響を有利に回避し得ることとなったのである。
【００２０】また、特に、ピン廻り耐火物１８を、上記
具体例の如く、所定の煉炭状の煉瓦からなる上層部２４
とＣ質を含有しない耐火性材料からなる下層部２６とに
より構成した場合には、かかる下層部２６により、炉底
電極１０の電極ピン８下端部を支持する集電板２０への
伝熱性を著しく抑制し、以て炉底電極１０の耐久性を効
果的に向上せしめ得るのである。
具体例の如く、所定の煉炭状の煉瓦からなる上層部２４
とＣ質を含有しない耐火性材料からなる下層部２６とに
より構成した場合には、かかる下層部２６により、炉底
電極１０の電極ピン８下端部を支持する集電板２０への
伝熱性を著しく抑制し、以て炉底電極１０の耐久性を効
果的に向上せしめ得るのである。
【００２１】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る直流アーク炉にあっては、その炉床略中央部に設
けられる、複数の電極ピンからなる炉底電極の各電極ピ
ンの周囲に位置するように、それら電極ピンに相当する
ピン挿入孔が設けられてなる、ＭｇＯ−Ｃ質若しくはＡ
ｌ2 Ｏ3 −ＭｇＯ−Ｃ質煉瓦からなるピン廻り耐火物を
配設したことにより、電極ピン周囲の耐火物の損耗を著
しく低減せしめることが出来、それによって、電極ピン
自体の溶損をも低減せしめ得たのである。
に係る直流アーク炉にあっては、その炉床略中央部に設
けられる、複数の電極ピンからなる炉底電極の各電極ピ
ンの周囲に位置するように、それら電極ピンに相当する
ピン挿入孔が設けられてなる、ＭｇＯ−Ｃ質若しくはＡ
ｌ2 Ｏ3 −ＭｇＯ−Ｃ質煉瓦からなるピン廻り耐火物を
配設したことにより、電極ピン周囲の耐火物の損耗を著
しく低減せしめることが出来、それによって、電極ピン
自体の溶損をも低減せしめ得たのである。
【００２２】また、本発明にあっては、かかるピン廻り
耐火物として、その上層の耐火物には、ＭｇＯ−Ｃ質若
しくはＡｌ2 Ｏ3 −ＭｇＯ−Ｃ質煉瓦を用い、また下層
の耐火物には、Ｃを含有しない材質の耐火性材料を用い
て、上下２層構造を採用したことにより、電極ピン下部
への伝熱性を効果的に抑制し、炉底電極の耐久性の向上
を有利に図り得たのである。
耐火物として、その上層の耐火物には、ＭｇＯ−Ｃ質若
しくはＡｌ2 Ｏ3 −ＭｇＯ−Ｃ質煉瓦を用い、また下層
の耐火物には、Ｃを含有しない材質の耐火性材料を用い
て、上下２層構造を採用したことにより、電極ピン下部
への伝熱性を効果的に抑制し、炉底電極の耐久性の向上
を有利に図り得たのである。
【図１】本発明に従う直流アーク炉の一例を概略的に示
す縦断面説明図である。
す縦断面説明図である。
【図２】図１における炉底電極を拡大して示す縦断面説
明図である。
明図である。
２ 直流アーク炉 ８ 電極ピン １０ 炉底電極 １６ ピン挿入孔 １８ ピン廻り耐火物 ２０ 集電板 ２４ 上層部 ２６ 下層部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) F27B 3/08
Claims (2)
- 【請求項１】 炉床の略中央部に複数の電極ピンを立設
してなる炉底電極を配置せしめ、かかる炉底電極と上方
より炉内に垂下される電極棒との間におけるアーク放電
により、スクラップ鋼材等の溶解材料を溶解せしめるよ
うにした直流アーク炉にして、前記炉底電極のピン廻り
耐火物として、プレス成形によって得られた、複数のピ
ン挿入孔を有する煉炭状のＭｇＯ−Ｃ質若しくはＡｌ2
Ｏ3 −ＭｇＯ−Ｃ質煉瓦を用い、かかる煉瓦のピン挿入
孔内に前記電極ピンをそれぞれ挿入し、それら電極ピン
の頂面が炉内に露出する状態で、前記炉底電極を位置せ
しめたことを特徴とする直流アーク炉。 - 【請求項２】 炉床の略中央部に複数の電極ピンを立設
してなる炉底電極を配置せしめ、かかる炉底電極と上方
より炉内に垂下される電極棒との間におけるアーク放電
により、スクラップ鋼材等の溶解材料を溶解せしめるよ
うにした直流アーク炉にして、前記炉底電極のピン廻り
耐火物を上下２層構造として、その上層の耐火物に、プ
レス成形によって得られた、複数のピン挿入孔を有する
煉炭状のＭｇＯ−Ｃ質若しくはＡｌ2 Ｏ3 −ＭｇＯ−Ｃ
質煉瓦を用い、かかる煉瓦のピン挿入孔内に前記電極ピ
ンをそれぞれ挿入し、それら電極ピンの頂面が炉内に露
出する状態で、前記炉底電極を位置せしめる一方、その
下層の耐火物を、Ｃを含有しない材質の耐火性材料にて
構成したことを特徴とする直流アーク炉。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3086047A JP2985357B2 (ja) | 1991-03-25 | 1991-03-25 | 直流アーク炉 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3086047A JP2985357B2 (ja) | 1991-03-25 | 1991-03-25 | 直流アーク炉 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04295592A JPH04295592A (ja) | 1992-10-20 |
| JP2985357B2 true JP2985357B2 (ja) | 1999-11-29 |
Family
ID=13875769
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3086047A Expired - Fee Related JP2985357B2 (ja) | 1991-03-25 | 1991-03-25 | 直流アーク炉 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2985357B2 (ja) |
-
1991
- 1991-03-25 JP JP3086047A patent/JP2985357B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04295592A (ja) | 1992-10-20 |
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