JP2984376B2 - ダストワイパー付き注入隔壁 - Google Patents

ダストワイパー付き注入隔壁

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JP2984376B2 JP8510947A JP51094796A JP2984376B2 JP 2984376 B2 JP2984376 B2 JP 2984376B2 JP 8510947 A JP8510947 A JP 8510947A JP 51094796 A JP51094796 A JP 51094796A JP 2984376 B2 JP2984376 B2 JP 2984376B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、化学分析用のクロマトグラフィ・システ
ム、特に、ガスクロマトグラフィ・システムの注入ポー
ト用の改良型隔壁に関する。
発明の背景 ガスクロマトグラフィーでは、試料を分離カラムの中
を通過させることにより各成分に分離する。試料を注入
ポートの中のフロー・キャリヤ・ガスに導入する。キャ
リアガスが試料を注入ポンプから分離カラムに押し流す
(スウィープする)。分離カラムから出て来る分離され
た成分は溶離を時間的にモニターするディテクタによっ
て溶離される。溶離量を時間の函数として表わすクロマ
トグラフが検出器の出力信号をプロットすることにより
生成される。
典型例では、このキャリヤガスはゴム隔壁により外界
から隔離される。試料は隔壁を貫通するシリンジを使用
して注入ポートに導入される。試料がインレットシステ
ムに注入され、シリンジニードルは抜かれる。
隔壁は2つの機能を果たさねばならない。一つはシー
ル(密閉)機能で、試料の注入中に漏れがないようにニ
ードルの廻りを密閉することである。もう一つはシリン
ジニードルを抜いた後、注入ポートを再度密閉すること
で、クロマトグラフィー分離がなされている間、このシ
ール機能を維持することである。ニードルが隔壁内にあ
る時に漏れが発生すると、注入された試料の一部が注入
システムから逃げてしまい、この注入漏れの探知は難し
い。その理由は、この漏れは、注入という動的なプロセ
ス中に発生するものであり、クロマトグラムの量的な結
果を注意深く監視していないと発見できないからであ
る。ニードルを抜いた後のシールの不具合はもっと容易
に発見される。注入後に起こる漏れは、カラム流量の変
動から発生するクロマトグラム・ピークが観察される滞
留時間の変動から判断可能である。ある種の毛管カラム
注入ポートでは、その流れ態様のために注入後の漏れに
対して別の動作をするものもある。
隔壁の劣化と、その結果起こる不具合は深刻な問題で
ある。クロマトグラフィ・システムに漏れがないかどう
かを監視することは費用と時間のかかる作業であり、シ
ールの交換は不便である。100試料程度の多くの試料
を、アテンドなしに自動的に稼働させうるシステムで
は、この監視や交換の問題は深刻である。故障が稼働し
てから早期に発生した場合には、その後に続く全ての試
料についての結果の信頼性に問題が出る。
この隔壁の劣化は、注入のためにシリンジニードルを
差し込むという動作のためにどうしても避けられないこ
とである。このシリンジニードルは、それが曲がったり
腰折れたりすることなく試料容器と注入ポートの隔壁を
貫通できるために、十分な強度が必要である。しかし、
強度を上げるということは、ニードルの直径を大きくす
ることにつながる。ニードルの直径が大きくなればなる
程、隔壁貫通により大きな力が必要であり、それは結局
は大きな摩耗につながる。あるいは、ニードルの直径を
大きくするということは、それだけ大きな穴が必要であ
り、それだけ隔壁の破損の度合いも大きく、ニードルを
抜いた後の再シーリング(密閉)が困難になる。ニード
ルの直径を小さくすると隔壁への損傷は少なくなり再シ
ールも容易になるが、シール部を通してニードルを貫通
させる時に一層曲がりやすくなる。
シリンジニードルは、小さな力で隔壁を貫通させるこ
とができる鋭い斜切(開先)の形のものである必要があ
る。しかし、開先形のニードルで繰り返し注入を行うと
隔壁を切り裂き、やがては、漏れにつながる。さらに、
ニードルの出し入れが原因で引き裂かれたゴムの小さな
破片が注入ポートのライナーに入り込むという問題があ
る。このようなゴム破片がライナーに入り込むと、ふた
つの点で分析に影響が現れる。第一の点は、これらの破
片が、クロマトグラムでは「ゴーストピーク」として現
れる成分を放出することがある。第二の点は、これらの
破片が注入ポートを通過するときサンプル成分を吸収或
いは分離し、これがクロマトグラムではピーク波形のゆ
がみとして現れる。いずれにしても、クロマトグラム結
果の信頼性を損なう。
これらの点に鑑みて、大抵のガスクロマトグラフィ・
システムでは、厚さが約3mm、直径が6−12mmのゴム製
の隔壁を使用している。そのような隔壁を使用したシリ
ンジの代表的な例では、全容積が10マイクロリットル、
鋭利な開先の26番ゲージ、つまり、0.48mm直径のニード
ルを使用している。これらは手動の注入用にも自動液体
サンプラーにも使用されている。或いは、何回も注入し
た後のシール(密閉)機能の信頼性を改良するために、
さらに厚い円筒形の隔壁を使用している場合もある。し
かし、これらもより大きいシリンジ力を必要とするとい
う欠点がある。
ヒューレットパッカード・7673のような自動液体サン
プラー用の隔壁に対しては特に厳しい要求がある。この
サンプラーでは、非常に高速の注入サイクルを採用して
いる。変形形状のニードルを採用しており、隔壁を貫通
し、液体試料が注入ポートライナーに注入され、そして
シリンジの内容物が注入ポートまたは隔壁により加熱さ
れる前に、ニードルを0.25秒未満でポートから抜くこと
ができるようになっている。ここで使用しているニード
ルの直径は、例えば、0.66mmと比較的大きく、高速で隔
壁を貫通させた時にかかる強い応力にも耐え、曲がるこ
とも腰折れになることもない。このニードルの先端の角
度は鈍く、試料に対して適切に指向したスプレイ・パタ
ーンが容易にできるものである。直径が大きく先端の角
度が鈍いニードルでは、注入時の隔壁への損傷が大きく
なり、漏れが発生したり隔壁の破片が注入ライナーに落
ちるようなことが起こる前に、隔壁の寿命のほうが尽き
てしまう。
隔壁の裂傷の問題は、ニードルが通過する時の通過を
予め決めてある形状の隔壁を使用することで対処可能で
ある。例えば、かものくちばし状のシール(ダックビル
シール)の隔壁を採用することである。ダックビルシー
ルは、2個の平坦な表面を有する平坦なゴムチューブを
備え、これらの表面が互いにシールするような構造であ
る。ダックビルシールは、ある別の方向へのシールがな
されている間にある方向へ非常に小さい圧力損失で開け
ることができるので、フローシステムにおいてチェック
バルブとして使用されることが多い。ダックビルシール
は高い圧をかけた状態で有効に使用でき、平らな表面が
互いの表面を押し合いより密に密閉されることになる。
この平らな表面と表面との間にはスリットが予め形成
されるので、表面への力によりゴムが損傷したり破壊し
たりすることなく、ダックビルシールを通して先端の鈍
いニードルでも小さい力で挿入することができる。しか
し、平らなシールはシリンジニードルの廻りに効果的な
シールを形成しないので、注入中に漏れが発生する。さ
らに、シールを経ての小さい圧力損失は、平らな表面を
閉じるのに不十分であり、注入後の漏れの原因となるの
である。注入後に漏れが発生するという問題は両方のシ
ール表面に力をかけるスプリングを追加させることで改
良が可能である。
ダックビルシールは、毛管カラム用の入口部アセンブ
リにも採用されている。例えば、「ヒュレットパッカー
ド社・分析機器カタログとクロマトグラフィ・レファレ
ンスガイド」(Hewlett−Packard 1988 Analytical Sup
plies Catalog and Chromatography Reference Guide)
(1988)(35頁)に説明している「クール・オンカラム
・インレット」はダックビル・シールを採用している。
実際のシステムを検討したところ、ステンレス鋼のプロ
ーブがダックビル表面を分離するのに使用されているこ
とが判明した。表面がプローブにより分離された後は、
ニードルがプローブを貫通して延びて、その後、プロー
ブが抜かれ、ダックビルがニードルの廻りで閉まるよう
になっている。プローブもダックビルもニードルを完全
にはシールすることはなく、そのために一般的に多少の
漏れが発生する。ダックビルシールの内部の境界線(pe
rimeter)は、ダックビル先端では約1.6mm、ニードルが
最初に挿入される端部では3.1mmであり、この後者の端
部がニードルのシールを形成することはないことは注意
する必要がある。
米国特許第4,954,149(Fullemann)には、インタロッ
クシリンジとダックビルシールを採用した隔壁が開示さ
れている。環状のシリンジシールがシリンジ注入中の漏
れを防止する。ダックビルシールが、ニードルが隔壁か
ら抜かれた後の液体の漏れを防止する。ニードルが抜か
れた時に、ダックビルシールを強制的に閉じるために、
スプリングクリップが使用され、これにより低い圧でも
より強固に密閉されるようになっている。シリンジシー
ル開口部は、ニードルをガイドするために先端部が広く
なっている。この開口部は環状ベースシールエレメント
部の方向に先細り形状になっており、その直径は、ニー
ドルが挿入されている時に、強固なシール機能が働くよ
うに、ニードルよりも小さくなっている。この単純型の
ダックビルシールに一定の改良を施したハイブリッド・
シール型注入隔壁を使用した場合でも、ニードルの位置
がずれた時のシリンジシール・ベースの変形のために漏
れる恐れがある。
改良型のインタロック注入隔壁では、そのシリンジシ
ールの中に二重環状シールエレメントを使用している。
環状シールエレメントは、シリンジシールのベース部に
配置されており、環状ひずみ解放エレメントはシールエ
レメントの丁度真上に配置されている。ニードルに位置
ずれが起こると、ガイド部を変形させてしまう。しか
し、この変形を起こす力が、シールエレメントを移動さ
せて、ニードルと一直線上に並ぶようにする。このよう
に、シールエレメントは変形されることがなく、ニード
ルに対して確実な密閉効果を発揮できる。
この改良型のインタロック注入隔壁が、信頼性の高い
耐久性のあるシールを求めていた産業界の要望に応える
形となった。しかし、ひとたび、最初の目的が達成され
ると、産業界は別の要望を出した。数千回の注入を繰り
返すうちに、この二重インタロック注入隔壁が漏れを起
こすことが分かった。ここで求められているものは、平
均故障間隔(MTBF)が実質的により長い有効な隔壁であ
る。
発明の開示 本発明によれば、インタロックしたシリンジ/ダック
ビル隔壁のシリンジシールは、少なくとも3つの環状シ
ール(密閉)・エレメントを含む。これらのエレメント
は、シリンジシールの中央部のシリンジ開口部の壁部に
成形したリブの形で提供される。これらのエレメントの
要素のひとつが、開口部の基部に配置されており、ガス
クロマトグラフィにおいて、ニードルを挿入した際にガ
スが隔壁を通して漏れるのを防ぐ主要シーリング(密
閉)機能を果たしている。このエレメントを「シールエ
レメント」と呼び、とくに、この部分を「シールリブ」
と呼ぶ。このシールエレメントのすぐ真上に、ひずみ解
放エレメントがあり、これはニードルの位置ずれにより
発生した応力を吸収するものである。この応力を吸収し
ないと、シールエレメントを歪めてしまうことになる。
シリンジ開口部の最上部近くにワイプ(拭き取り)部分
(wipe detail)が付いており、ニードルの外側からの
粒子を拭き取り、この粒子がシリンジ開口部に入らない
ようにしている。
応力のかかってない時のシールエレメントの内径は、
所定注入ニードルの名目直径よりも僅かに小さい。ニー
ドルが挿入される時、これらのシールエレメントは、強
制的に、挿入したニードルに接触させられるようになっ
ており、接触した状態でそれぞれの機能を果たす。これ
らのエレメントの間に、僅かに直径の大きいポケットが
ある。ニードルが挿入された時、これらのポケットの直
径はニードルの直径よりも僅かに大きく、収集したダス
ト(粒子)が入れるほどの余地がある。シールエレメン
トとひずみ解放エレメントとの間に少なくとも1個の
「シール」ダストポケットがあり、さらにワイプエレメ
ントとひずみ解放エレメントとの間に一個の「ワイプ」
ダストポケットがある。ひずみ解放エレメントは、実質
的に、ワイプエレメントよりも、シールエレメントの近
くに配置されていて、ワイプポケット容量がシールポケ
ット容量よりも実質的に大きくなるようになっている。
この隔壁は、ガスクロマトグラフィーシステムの注入
ポートの隔壁カップ内に収容(着座)できる。この隔壁
は、隔壁ナットにより正常な位置に保持できる。この隔
壁ナットが、シリンジシールがその位置ズレによる応力
や摩耗を極限するように、ニードルをシリンジ開口部に
ガイドする役目を果たすことが好ましい。この目的のた
めに、隔壁ナットには、上部捕獲(capture)部と下部
ガイド部を有するガイドナット開口部を有することがで
きる。このガイド部は円筒形にでき、その直径はニード
ルの直径よりも大きいものにできる。但し、ニードルの
横(径)方向の位置ずれをガイド部が制限できるため
に、ニードルの直径よりも130%未満であることが必要
である。ニードルの位置ずれ(心ずれ)は、ガイド部の
高アスペクト比(高さ/直径)によりさらに制限するこ
とができる。このアスペクト比が少なくとも2:1である
ことが好ましい。
高アスペクト比のガイド部のドリルを容易にするため
に、隔壁ナットの材料がアルミニウムであることが好ま
しい。ドリル工程の後、隔壁ナットを陽極処理して硬化
し、ニードルに損傷が起こりにくくすることができる。
ガイドナット開口部の捕獲部は、ニードルが入って来
た時にそれを捕獲してガイド部と直線上に並べるように
設計されている。従って、捕獲部はその最上部が広く、
底部がせまくなっている。このガイド部は円錐形で、そ
の直径は最大60度の角度に対する(を望む)ものである
ことが好ましい。トップ(最大)直径がガイド部の少な
くとも5−10倍であることが好ましい。
隔壁ナットはリセスにより規定され、このリセスは、
ワイプエレメントによりニードルから除去されたダスト
を集める役目をする。隔壁に組立てられた状態の時、こ
の隔壁のどの部分にも占領されてないリセスの容量は、
ニードルの直径の少くとも3乗(立方)に匹敵する必要
がある。円筒形のリセスの場合には、そのリセスの直径
はニードルの直径の少なくとも2倍である必要があり、
リセスの高さはひとつのニードルの直径に少くとも等し
いことが必要である。このように、リセスの容量は、ニ
ードルの直径の少くとも3乗(立方)である。このリセ
ス容積が弾力性のある隔壁の変形により変動しないよう
に、隔壁ナットとシリンジシールとの間にワッシャを配
置させることが可能である。
本発明を進める過程において、ガイド部とベース部を
有する従来技術による隔壁の不具合の主要原因が、ダッ
クビルシールに入り込んだダストであり、このダスト
が、ニードルが取り出された後、隔壁が完全に閉まるの
を妨げていることが判明した。典型的にはダストは、ニ
ードルの外側に入ってくる。このダストは当初はガイド
部の上部に集まる。試料が引続いて何回も注入される
時、このダストはガイドとベースとの間のポケットの中
に押しやられる。このポケットが満杯になるにつれて、
さらに試料を注入すると、ダストはシリンジシールから
外に追いやられ、ダックビルシールの中に押しやられ、
ダックビルシールがダストの存在で不具合になる。
本発明の主な長所は、隔壁の「平均故障間隔」がより
一層長いことである。これは、ダストがダックビルシー
ルに入るのを防ぐことにより達成できる。つまり、ダス
トがダックビル・シールに入ると、ガス漏れを防ぐ密閉
が難しくなるのである。ワイプエレメントは、ニードル
からの大部分のダストがシリンジシール開口部に侵入す
るのを防ぎ、それに代り隔壁ナットキャビティへと流れ
の方向を変える。シリンジ開口部に入るダストは比較的
大きなワイプポケットに保持される。このダストは、ダ
ックビルシールに侵入する前にワイプポケットからシー
ルポケットに移る必要がある。
本発明のもうひとつの長所は、隔壁ナットがニードル
とシリンジ開口部とのよりよい心合わせ(アラインメン
ト)即ち直線状並置を与えることである。特に、隔壁ナ
ットの高アスペクト比のガイド部があるのでこのよりよ
い直線状並置が可能になる。このガイド機能は従来技術
ではシリンジシールにより達成されているが、本発明で
は、隔壁ナットの硬度を上げているので、弾性シリンジ
シールに較べてより確実な直線状並置が可能となる。も
っと重要なことは、シリンジシールを直線状並置の機能
から解放することにより、ワイプエレメントの作用を取
り入れることができることである。
本発明では隔壁ナットがアルミニウム製であるので、
従来技術で使用されていたステンレス鋼に較べてより高
い機械加工性を提供できる。このために、高アスペクト
比のガイド部の正確なドリル加工が可能となり、それが
結果として、隔壁ナットの直線状並置を可能にしている
のである。本発明のこれらの特徴あるいはさらなる特徴
は、下記の図面を参照することでさらに明確になるであ
ろう。
図面の簡単な説明 図1は試料液体をシリンジによりポートに導入するス
テップにおいて、本発明の隔壁アセンブリを取り入れた
入口部注入ポートの断面図である。
図2は図1の隔壁アセンブリの断面図である。
図3は図1の隔壁のシリンジシールの断面図である。
図4は図1と同じ線に沿った隔壁のダックビルシール
の断面図である。
図5は図4のダックビルシールの部分斜視図である。
図6は図1の隔壁アセンブリのスプリングクリップの
平面図である。
図7は図1の隔壁アセンブリの隔壁ナットの断面図で
ある。
発明の好適な実施態様 図1は、ガスクロマトグラフィ・システムにおける試
料注入中の注入ポートを示したものである。注入ポート
10は、隔壁アセンブリ12、本体14、ライナー16、カラム
ナット18を有する。カラムナット18は分離カラム20の先
端を固定しており、この分離カラムは出口部22を通って
本体14の基部に延びている。本体14には、キャリアガス
入口部24が付いている。本体14には、外側にネジ山(雄
ネジ)が切られている環状リッジ(突部ないしリブ)26
があり、これが隔壁キャップ28の半径方向内方への動き
を規定している。
図2でよく分かる通り、隔壁アセンブリ12は、隔壁ナ
ット30、ワッシャ32、隔壁40がある。隔壁40には、シリ
ンジシール42、ダックビルシール44、クリップ46を有す
る。図1で示したように、隔壁40は、隔壁カップ28の中
に配置されている。隔壁ナット30にはメス山ネジが切ら
れており、リッジ26に螺合され、ワッシャ32との共働
で、隔壁を所定位置に保持している。
図1で示したように、注入ポート10は、試料をガス分
離カラム20に注入するのに使用される。試料は、シリン
ジ50から供給され、このシリンジは、目盛付シリンダー
52、比較的鋭利でない円筒状の(左右)対称ニードル5
4、及びプランジャ56を有する。プランジャ56は、プラ
ンジャキャップ58とピストン60を有する。ニードル54
は、隔壁40への突き刺しやその削り取り(スライシン
グ)を最少にするように、比較的鋭利でない状態にして
いる。
試料がシリンジ50から注入ポート10に射出される時
に、入口部24からキャリアガスが流れ出て、その試料を
カラム20の中に強制的に入れる。ニードル54とシリンジ
シール42との間の確保(ないし確実なsecure)シールに
より、隔壁40からの逆流が防止される。ニードル54が引
抜かれた後、クリップ46がダックビルシール44を強制的
に閉め、試料の逆流が防止されるようになっている。
シリンジシール42は、注入プロセス中には、シリンジ
ニードル54の回りを滑りシール(摺接シール)する役目
をするように設計されている。図3で示したように、シ
リンジシール42は、軸対称になっており、シリンジ・シ
ール開口部72を規定する中心環状開口部壁70、上部リッ
プ74、上部横はり材(レッジ)75、狭い上部溝76、上部
リム78、環状外部リブ80、下部リム82、広い下部溝84、
下部リップ86を有する。フラップ88が上部リム78の一方
の側に広がっており、シリンジシール42を隔壁40から取
り除くためのハンドルの役目をしている。このような取
り外しは定期的な洗浄または超音波洗浄のために望まし
い。開口部壁70は、上部リップ74の頂上から下部リップ
86の基部に延びている。
開口部壁70には、3個のリブがあり、これは、実質的
に、注入中にはシリンジニードル54と接触している。3
個のリブとして、シールリブ90、ひずみ解放リブ92、ワ
イピングリブ94がある。各リブは、シールの役目、ひず
みの解放の役目、ワイピング(拭く)動作を行う役目を
それぞれ行っているが、リブの表示には、リブとしての
機能を強調している。
シールリブ90は、ニードルが隔壁40内に挿入された時
に、主要なシールとしての動作をする。このリブは、米
国特許第4、954、149で開示されているシリンジシール
の環状ウエブの基部に相当するものである。この特許で
のシールの場合には、開口部が頂上の方向に広がってい
て、環状ウエブベースが、ニードルが適切に挿入された
場合に、これと接触するシール部の唯一の部分になるよ
うになっている。この手のシールの設計の問題点は、ニ
ードルが軸から外れて挿入された時に、その結果発生す
る応力がニードルと接触するシールを変形させることで
ある。このひずみのために、シールとニードルとの位置
ズレを起こし、漏れの原因となる。
中間部の構造(design)はシリンジシール開口部の基
部にシールリブを使用し、シールリブのすぐ上部にひず
み解放リブを追加している。こうすることで、ひずみ解
放リブが軸から外れて挿入されたニードルによる応力を
吸収できる。この結果、シールリブが、ひずみを起こさ
ずに、ニードルのシールをすることができる。このひず
み解放リブを追加することで起こった予期せぬ事態は、
ひずみ解放リブとシールリブとの間のダストポケット形
成である。このひずみ解放リブとダストポケットは、図
のひずみ解放リブ92とシリンジシール42の下部ダストポ
ケット96に対応している。
2個の内部リブが付いている中間隔壁の耐久性に関す
る研究の結果、ダストが不具合の主要原因であることが
判明した。つまり、小さな粒子が、シリンジシールの方
向に移動して行き、ダックビルシールのスリットに滞留
し、そのためにシールが締まらなくなるのであろう。本
発明では、そのような不具合が起こるに至るまでの時間
を長くして隔壁の寿命を長くするようになっている。
この目的のために、本発明では、シリンジシール42の
最上部近くにワイピングリブ94を追加で設けている。こ
のワイピングリブ94の主要機能は、まず第一にダストが
隔壁40の中に侵入することを防ぐことである。このワイ
ピングリブは、上記ダストポケット98を画成する。ダス
トポケット98がダストポケット96よりも大きくなるよう
に、ひずみ解放リブ92をワイピングリブ94よりもシール
リブ90にかなり近くになるようにしている。こうするこ
とで、隔壁40に入るダストが、下部ダストポケット96と
ダックビルシール44へと移動する前に比較的長期に亘っ
てダストポケット98に留まるようにすることができる。
ニードル54のシールのためのかき取りシール(スナッ
グシール、snug seal)を形成することができるよう
に、リブ90、92,94はいずれも少し拡がる(ストレッ
チ)ようにすることが望ましい。従って、リブ90,92,94
の内部直径はターゲット注入ニードルと同等(0%)な
いしそれよりも30%、好ましくは、15%小さくなるよう
にする。従って、シリンジシール42の材料は弾性のある
もの、好ましくは、成形ゴムを使用する。
シリンジシール42が管状の挿入ツールを使用してダッ
クビルシール44に挿入された時、ダックビルシール44と
のインターロックのためにリブ80が使われる。狭い上部
溝76が隔壁アセンブリ用の管状挿入ツールを受け入れ
る。加えて、溝76とリブ80が弾性を規定しており、この
弾性により、シリンジシール42がダックビルシール44に
カチという音を出してはまる際に、リム78がリブ80と一
緒に半径方向に接触するようになっている。図2で示し
たように、挿入ツールを取り除いた際に、リム78とリブ
80が半径方向に広がり、シール42とシール44との間のイ
ンタロックをする。
ダックビルシール44は、シリンジニードル54が挿入さ
れてない時には、注入ポート10用の圧力シールとしての
役目をするように設計されている。シリンジシール42と
同様に、ダックビルシール44は、弾性のある材料、好ま
しくは、成形ゴムで作製される。図4で示したように、
ダックビルシール44は、最上中心部から半径方向に外へ
向かっての順番で示すと、ダックビル開口部100、環状
上部シール102、環状上部内側リッジ104、環状上部溝10
6、環状フランジ108、環状上部外側リブ110を有してい
る。上部外側リッジ108には、フラップリセス(凹所)1
11があり、ここにはシリンジシール42のフラップ88が収
容される。外部アライメントホール112は、下記で説明
しているように、スリットが形成されている間、ダック
ビルシール44を保持する。
これらのダックビルシールは、図2で示したように、
シリンジシール42が入るような寸法になっている。シー
ト(着座部)102は、シリンジシール42の下部リップ86
が入り、ニードルの位置ズレの補正ができるように横方
向の動きが可能な大きさにしてある。上部内側リッジ10
4は、シリンジシール42の広い下部溝84と係合し、上部
溝106は、シリンジシール42の下部リム82と係合されて
いる。さらに上部溝106は、シリンジシール42のリブ80
と係合する側部溝114を有している。フランジ108は、ワ
ッシャ32用のシート(着座部)としての役目をする。上
部外側リブ110はワッシャ32を中心に配置する。リブ110
はまた、隔壁ナット30が本体14の上にネジ留めされた時
隔壁ナット30の留め具としての役目をし、隔壁ナット30
に対するシールとして使用される。
図4で示したように、ダックビルシール44の側面部
は、上から下への順番で示すと、フランジ側壁(サイド
ウオール)116、フランジベース118、下部側壁120、外
部リブ122を有している。ダックビルシール44は、隔壁
ナット30が定位置にネジ留めされた時にかかる圧のため
に圧迫される。ダックビルシール44が圧迫された状態
で、フランジベース119と外部リブ122が隔壁カップ28に
対してシールする。リブ122はまた、隔壁ナット30が定
位置にネジ留めされる前に隔壁40を隔壁カップ28の中心
部に配置されるのを助ける。
ダックビルシール44の底部は、図4で示したように、
中心部から半径方向の外側に向かって示すと、リップ12
4、環状深下部溝126、環状浅下部リセス128、環状下部
リム130を有している。リセス128はクリップ46を収容
し、リム30はクリップ46が抜けるのを防止する。
ダックビルリップ124は、ニードルの位置ズレを補正
できるように撓むようになっている。リップ124は、75
度の角度で先細りになっている。図5で示したように、
スリット132は、ダックビル開口部100の基部を規定す
る。アライメントホール112は、アライメントフィクス
チャにダックビルシール44を収容するようになってお
り、その結果、スリット132が適切な方向に向く。リッ
プ124の内部表面は先細りになっていて、そのために、
ダックビル開口部100がくさびのような形状になり、そ
の先端はより角度の鈍いテイパー134となり、その角度
は図5に示したようにスリット部132で約90度である。
図4、5に示したように、リップ124の外側には、一
対のリニア補強部(リインフォースメント)136、一対
の逆「T」形構造物138がある。図5に示したように、
各「T」型構造物138はベース140、ステム142を有して
いる。ステム142はクリップ46と係合し、ベース140と補
強部136がクリップの垂直方向の動きを制限している。
補強部136は、クリップ46が係合される時、ガイドとし
ての役割をする。補強部136は、ニードル54が挿入され
ていない場合で高圧がかかっている間、リップ124のひ
ずみを制御するように設計されている。リップ124は、
注入ポート10の中の圧のかかったガスが、隔壁開口部を
通って漏れること防止する。下部溝126とリセス128の中
の流体圧が隔壁40を強制的に隔壁カップ28に対して拡張
させ、こうすることで隔壁40の廻りのシール効果が得ら
れる。
図6に示したように、クリップ46は、ダックビルシー
ル44用のスプリングクロージャ(弾性閉止部材)として
設計されていて、シリンジニードル54が外れた時にも急
速に閉鎖動作を行い、注入ポートが低圧でも信頼性の高
いシーリング結果が得られるようになっている。クリッ
プ46の全体の形状は円形、平らで、そのためにリセス12
8にうまくはめ合うようになってあり、リップ124以外に
は接触したり結合したりしないようになっている。図6
に示す通り、クリップ46は一対の互いに反対向きのピン
サー(ピンチ具、pincers)150、152を有しており、そ
れらは撓むことのできる状態で、弧状リング154により
接続されている。ピンサー150、152は、Tステム142と
係合するタブ156を有している。ピンサー150、152の中
にある開口部158は、スナップリング・プライアのよう
な挿入ツールを挿入できるように設計されている。この
挿入ツールは、クリップ46が正常な位置に収まりTスサ
ム142と係合するように、ピンサー150と152を強制的に
離す役目をする。その後、力を緩ませて係合させ、挿入
ツールは外される。
隔壁ナット30は、隔壁40が隔壁カップ28の正しい位置
に収まるように隔壁を固定する役目をする。図7に示し
たように、隔壁ナット30はガイド開口部160を有してい
る。隔壁アセンブリ12が注入ポート10上に固定された状
態では、このガイド開口部160は、シリンジシール開口
部72とダックビル開口部100とが一直線上に並ぶ。隔壁
ナット30は、通常は、平らで半径方向に対称の形状をし
ている。半径方向に外側に向いている表面164は通常平
らであり、6角形のグリップ表面166を有している。ボ
トムリッジ168は、ネジ溝の手前で、アラインメントを
支持している内側面に対して面取りがなされている。内
側面には、ネジ溝170が、隔壁カップ28の外側表面との
螺合ができるように設けられている。大形内部キャビテ
ィ172は、隔壁カップ28と隔壁40とが入るのに十分な大
きさがある。
ガイド開口部160は、大体円錐状の捕獲ないし受けと
め(capture)部174と円筒状のガイド部176を有してい
る。ガイド部176は捕獲部174の狭い先端から円筒リセス
178に達している。リセス178は、ガイド部176からキャ
ビティ172に延びている。ガイド部176の目的は、ニード
ル54をシリンジシール開口部72に導くことである。この
目的のために、ガイド部176の内径は外部ニードル直径
を30%より多く越えるべきではない。さらに、ガイド部
176の高さ対直径のアスペクト比は、少なくとも、2:1で
ある必要がある。
捕獲部174は、ニードル54をガイド部176に導くために
隔壁ナット30の最上部に向かって外側に広がっている。
捕獲部174の最小直径は、ガイド部176の直径と同じであ
る。捕獲部174の最上部での最大直径は、少なくとも挿
入時のニードル先端位置の予想許容値と適合しているこ
とが必要である。効果(報酬、returns)が減少しない
限りにおいて、直径が大きければ大きいほど望ましい。
但し、フレア(広がり)角度が大きすぎると、ニードル
54が隔壁ナット30に食い込んでしまう。このフレア(広
がり)部の内角が約75度以下であることが好ましい。こ
の内角の制約が最大の広がり直径の制約となり、内部の
システムが隔壁ナット30の高さに制限を課すことになっ
ている。そのような高さの制約は、ある種類の自動注入
システムに見られるものである。
ダストがシリンジシール開口部72に入るのを防ぐある
いは少なくとも遅らせるために、リセス(凹所)178
が、ワイピングリブ94によりニードル54から拭き取った
ダストを収集する役目をしている。この目的のために、
リセス178の直径は、ガイド部の直径の2倍より大き
く、その高さは少なくとも1個のニードルの直径に等し
い。ワッシャ32が、隔壁40が変形してリセスに入らない
ように、適当な場所でロックされている。
米国特許第4,954,149に対応物(隔壁ナット329)が開
示されているが、本発明の隔壁ナット30はそれとはかな
り違ったものである。全長が円錐状の捕獲開口部の代わ
りに、隔壁ナット30は短い捕獲部174を有しており、ガ
イド部176が入る余地がある。従来技術のシリンジシー
ルと違って、シリンジシール42にはフレア・ニードル捕
獲部が付いてないので、ガイド部176が必要である。フ
レア部に穴を開けるよりも、大きなアスペクト比のガイ
ド部176に穴を開けることのほうが難しいので、隔壁ナ
ット30は、従来技術のような硬い鋼鉄製でなく、アルミ
ニウム製である。鉄鋼を使用しないことにより失われた
硬さを補うために、ガイド開口部160が形成された後、
アルミニウムは陽極処理される。
構成物の要素の寸法は、ニードルの直径とその他の要
因により変動する。26番、23番ゲージ・ニードルが通常
の場合に試料注入用に使用される。下記の寸法が、26番
ゲージ(18.5ミル)注入ニードルと対応している。
シリンジ開口部の全部の高さは60ミルである。半ば円
錐状のワイプエレメント、ひずみ解放エレメント、シー
ルエレメントの未拡張最小直径は16ミルである。シール
エレメントとひずみ解放エレメントとの間の中心対中心
のスペースが10ミル、ワイプエレメントとひずみ解放エ
レメントとの間の中心対中心のスペースが40ミルであ
る。これらのスペースは、それぞれ、上記ダストポケッ
トの高さの寸法である。ダストポケットの内径は25ミル
である。ワイプエレメントは、隣接するシリンジシール
の最上部表面より上に約20ミル広がっている。シリンジ
シール外部直径は210ミルであり、別に92度フラップに4
0ミルが使われている。ダックビルシール開口部の深さ
が155ミルである、但し、これにはダックビル上外部リ
ッジ108と関連する別の10ミルは含まれてない。ダック
ビルシールの最大の内径は、シリンジシールの最大の外
径に対応するが、これは490ミルである。(1ミル=100
0分の1インチ、1インチ=25.4m) 隔壁ナットの高さが約500ミル、内径が約685ミルであ
る。図示されてないが、ヒートフィンを加えると、ナッ
ト直径は1.13″(インチ)となる。隔壁ナット開口部の
全深さは345ミル、このうち、149ミルが円錐状の捕獲部
に、75ミルがガイド部に40ミルがリセス部に割り当てら
れる。捕獲部の最大直径は240ミル、内部フレア角が75
度である。ガイド部直径は21ミルで、ニードル直径より
も約14%大きい。リセスの直径は200ミルである。隔壁
キャビティの直径は420ミルである。ワッシャは外径が3
90ミル、高さが5ミルである。
これらの寸法は、異なったニードルの寸法や、異なっ
た注入ポートの要求、その他の要素に適応するためにも
ちろん変動されうる。記述した実施例についてのこれら
の、そして他の修正や変更は本発明によって与えられる
ものであり、本発明の範囲は下記の特許請求の範囲によ
ってのみ限定されるものである。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 30/18

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ニードル(54)の貫通伸張により液体を注
    入させる隔壁アセンブリ(12)であって、上記ニードル
    は単一の直径を有し、上記隔壁(40)が: ダックビル境界線(perimeter)を持つダックビル開口
    部(100)を有し弾性を有するダックビルシール(44)
    であって、上記境界線が少なくとも上記ニードルの直径
    と同じ大きさを有しており、上記ニードルが上記ダック
    ビル開口部を完全に貫通している時には上記ニードルの
    断面に接触し概して一致し、上記ニードルが抜かれてい
    る状態の時には上記ダックビル開口部が閉じるようにな
    っているダックビルシール(44)と; 変化する直径を持つ概して環状の開口部(72)を有し弾
    性を有するシリンジシール(42)であって、上記ダック
    ビルシールに係合されて上記環状開口部と上記ダックビ
    ル開口部が一直線上に並ぶシリンジシール(42)と を有すると共に、上記シリンジシールは 環状ワイプエレメント(94)、シールエレメント(90)
    及び整列エレメント(92)を有しており、上記エレメン
    トの各々の上記環状開口部の直径が、上記ニードルが挿
    入されてない時には上記ニードルの直径よりも小さく、
    上記ワイプエレメントは上記環状開口部の挿入端部にあ
    り、上記シールエレメントは上記開口部の反対側の端部
    にあり、上記整列エレメントが上記ワイプエレメントと
    上記シールエレメントの間にあり、上記整列エレメント
    は上記ワイプエレメントよりも上記シールエレメントの
    近くにあって、 また、上記シリンジシールは、 環状のワイプ及びシールポケットを有しており、それぞ
    れのポケットの各々の上記環状開口部の直径が、上記ニ
    ードルが挿入されている時には上記ニードルの直径より
    も大きく、上記ワイプポケット(98)が上記ワイプエレ
    メントと上記整列エレメントとの間にあり、上記シール
    ポケット(96)が上記シールエレメントと上記整列エレ
    メントとの間にある、 ことを特徴とする隔壁アセンブリ。
  2. 【請求項2】さらに、隔壁ナット(30)を有し、該隔壁
    ナットが、ガスクロマトグラフィ注入ポート(10)と係
    合するためのネジ溝を有し、上記ダックビルシールと上
    記シリンジシールの組立体に係合されるような形状に形
    成されており、上記環状開口部と上記ダックビル開口部
    と一列に配置されているガイド開口部(160)を有する
    と共に、上記ガイド開口部が、内径に上記ニードル直径
    の100%と130%の範囲内にある円筒部(176)を有し、
    その高さがこの円筒部の直径の少なくとも二倍であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の隔壁アセンブリ。
  3. 【請求項3】上記隔壁ナットが陽極処理されたアルミニ
    ウムであることを特徴とする請求項1に記載の隔壁アセ
    ンブリ。
  4. 【請求項4】上記隔壁ナットと上記シリンジシールが、
    上記ワイプエレメントにより上記ニードルから除去され
    る粒子を集めるためのキャビティ(178)を上記ワイプ
    エレメントの近くに形成するよう互いに輪郭を規定さ
    れ、上記ニードルが挿入されている時には上記キャビテ
    ィの上記隔壁で占められていない部分の容積が少なくと
    も上記ニードル直径の3乗であることを特徴とする請求
    項1に記載の隔壁アセンブリ。
  5. 【請求項5】上記シリンジシールが上記容積部分内に突
    入するのを避けるために、上記隔壁ナットと上記シリン
    ジシールとの間にワッシャ(32)が配置されていること
    を特徴とする請求項1に記載の隔壁アセンブリ。
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