JP2984026B2 - 金属加工油剤及び金属加工方法 - Google Patents
金属加工油剤及び金属加工方法Info
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- JP2984026B2 JP2984026B2 JP12347390A JP12347390A JP2984026B2 JP 2984026 B2 JP2984026 B2 JP 2984026B2 JP 12347390 A JP12347390 A JP 12347390A JP 12347390 A JP12347390 A JP 12347390A JP 2984026 B2 JP2984026 B2 JP 2984026B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は金属加工油剤及び金属加工法に関し、詳しく
は加工性能が高く脱脂性の優れた金属加工油剤、及びそ
れを用いた効率のよい金属加工方法に関する。
は加工性能が高く脱脂性の優れた金属加工油剤、及びそ
れを用いた効率のよい金属加工方法に関する。
(従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕 一般に、缶の加工(例えばアルミニウム缶の加工)や
フィン加工(例えばエアコン用アルミニウムフィン加
工)など、種々の金属加工においては、鉱油に油性剤を
配合した油剤を給油して金属加工した後に、脱脂し、さ
らにその後に様々な表面仕上げをすることが行われてい
る。
フィン加工(例えばエアコン用アルミニウムフィン加
工)など、種々の金属加工においては、鉱油に油性剤を
配合した油剤を給油して金属加工した後に、脱脂し、さ
らにその後に様々な表面仕上げをすることが行われてい
る。
この場合、加工性が十分でないことが多く、また脱脂
性不良のため、例えばエアコン用フィンの場合には、熱
交換効率が低下したり、あるいは缶加工にあっては、そ
の後の表面仕上げがうまくいかない場合が多い。
性不良のため、例えばエアコン用フィンの場合には、熱
交換効率が低下したり、あるいは缶加工にあっては、そ
の後の表面仕上げがうまくいかない場合が多い。
そこで、本発明者らは、上記従来の油剤の欠点を解消
し、加工性が高く、また脱脂性(水洗性)が良好であ
り、しかも毒性のない金属加工油剤ならびにそれを用い
た効果的な金属加工方法を開発すべく鋭意研究を重ね
た。
し、加工性が高く、また脱脂性(水洗性)が良好であ
り、しかも毒性のない金属加工油剤ならびにそれを用い
た効果的な金属加工方法を開発すべく鋭意研究を重ね
た。
その結果、炭素数6〜40の直鎖オレフィンを含有する
基材に、特定のアルキレンオキサイド付加物,アルカリ
石鹸やアミン石鹸等の乳化剤を配合してなる金属加工油
剤が、上記目的に適うものであることを見出した。本発
明はかかる知見に基いて完成したものである。
基材に、特定のアルキレンオキサイド付加物,アルカリ
石鹸やアミン石鹸等の乳化剤を配合してなる金属加工油
剤が、上記目的に適うものであることを見出した。本発
明はかかる知見に基いて完成したものである。
すなわち本発明は、炭素数6〜40の直鎖オレフィンを
含有する基材に、(1)多価アルコール脂肪酸エステル
のアルキレンオキサイド付加物を配合しなる金属加工油
剤である。上記において、さらに、(2)炭素数8〜30
の脂肪酸のアルキレンオキサイド付加物,(3)炭素数
4〜36の多価カルボン酸のアルキレンオキサイド付加
物,(4)炭素数8〜30の脂肪酸のアルカリ石鹸,
(5)炭素数4〜36の多価カルボン酸のアルカリ石鹸,
(6)炭素数8〜30の脂肪酸のアミン石鹸及び(7)炭
素数4〜36の多価カルボン酸のアミン石鹸よりなる群か
ら選ばれた1種又は2種以上の乳化剤を配合してなる金
属加工油剤を提供するものである。さらに、本発明は、
上記金属加工油剤あるいは該油剤の水分散液を、金属材
料の加工部分に供給して加工し、しかる後に水洗するこ
とを特徴とする金属加工方法をも提供するものである。
含有する基材に、(1)多価アルコール脂肪酸エステル
のアルキレンオキサイド付加物を配合しなる金属加工油
剤である。上記において、さらに、(2)炭素数8〜30
の脂肪酸のアルキレンオキサイド付加物,(3)炭素数
4〜36の多価カルボン酸のアルキレンオキサイド付加
物,(4)炭素数8〜30の脂肪酸のアルカリ石鹸,
(5)炭素数4〜36の多価カルボン酸のアルカリ石鹸,
(6)炭素数8〜30の脂肪酸のアミン石鹸及び(7)炭
素数4〜36の多価カルボン酸のアミン石鹸よりなる群か
ら選ばれた1種又は2種以上の乳化剤を配合してなる金
属加工油剤を提供するものである。さらに、本発明は、
上記金属加工油剤あるいは該油剤の水分散液を、金属材
料の加工部分に供給して加工し、しかる後に水洗するこ
とを特徴とする金属加工方法をも提供するものである。
本発明の金属加工油剤の基材は、炭素数6〜40の直鎖
オレフィンを含有するものである。炭素数が6未満の直
鎖オレフィンでは、引火点が低いため適当でない。また
炭素数が40を超えるものは、固体状となるため使用が困
難であり、しかも鉱油,合成油や他の添加剤などとの混
合,溶解が困難となり、不適当である。さらに炭素数が
40を超えるものは一般的でなく、入手も困難である。こ
の直鎖オレフィンのうち、分子内に二重結合を1個有
し、炭素数が6〜30の化合物が好ましく、特に、炭素数
が8〜30のα−オレフィン(即ち、n−α−オレフィ
ン)が最適である。
オレフィンを含有するものである。炭素数が6未満の直
鎖オレフィンでは、引火点が低いため適当でない。また
炭素数が40を超えるものは、固体状となるため使用が困
難であり、しかも鉱油,合成油や他の添加剤などとの混
合,溶解が困難となり、不適当である。さらに炭素数が
40を超えるものは一般的でなく、入手も困難である。こ
の直鎖オレフィンのうち、分子内に二重結合を1個有
し、炭素数が6〜30の化合物が好ましく、特に、炭素数
が8〜30のα−オレフィン(即ち、n−α−オレフィ
ン)が最適である。
これらの直鎖オレフィンの具体例としては、1−オク
テン,1−デセン,1−ドデセン,1−テトラデセン,1−ヘキ
デセン,1−オクタデセン,1−エイコセンあるいはこれら
の混合物などを挙げることができる。これらの直鎖オレ
フィンは、様々な製法によって得たものを用いることが
できるが、例えばエチレンを通常の手段で重合させて得
たエチレンオリゴマーを使用することができる。
テン,1−デセン,1−ドデセン,1−テトラデセン,1−ヘキ
デセン,1−オクタデセン,1−エイコセンあるいはこれら
の混合物などを挙げることができる。これらの直鎖オレ
フィンは、様々な製法によって得たものを用いることが
できるが、例えばエチレンを通常の手段で重合させて得
たエチレンオリゴマーを使用することができる。
ところで、本発明においては、上記直鎖オレフィンを
単独で基材として用いてもよいが、これとともに鉱油及
び/又は合成油を用いてもよい。さらには水を混合する
こともできる。ここで配合する鉱油や合成油としては、
通常は40℃における動粘度が0.5〜500cSt、特に0.5〜30
cStのものが好適に用いられる。このうち鉱油として
は、種々のものをあげることができ、例えばパラフィン
基系原油,中間基系原油あるいはナフテン基系原油を常
圧蒸留するかあるいは常圧蒸留の残渣油を減圧蒸留して
得られる留出油、またはこれを常法にしたがって精製す
ることによって得られる精製油、例えば溶剤精製油,水
添精製油,脱ロウ処理油,白土処理油等を挙げることが
できる。これらの鉱油を、上記直鎖オレフィンに配合す
ると、得られる金属加工油剤は、酸化安定性が向上す
る。
単独で基材として用いてもよいが、これとともに鉱油及
び/又は合成油を用いてもよい。さらには水を混合する
こともできる。ここで配合する鉱油や合成油としては、
通常は40℃における動粘度が0.5〜500cSt、特に0.5〜30
cStのものが好適に用いられる。このうち鉱油として
は、種々のものをあげることができ、例えばパラフィン
基系原油,中間基系原油あるいはナフテン基系原油を常
圧蒸留するかあるいは常圧蒸留の残渣油を減圧蒸留して
得られる留出油、またはこれを常法にしたがって精製す
ることによって得られる精製油、例えば溶剤精製油,水
添精製油,脱ロウ処理油,白土処理油等を挙げることが
できる。これらの鉱油を、上記直鎖オレフィンに配合す
ると、得られる金属加工油剤は、酸化安定性が向上す
る。
また、合成油としては上記直鎖オレフィン以外のオレ
フィン(例えばポリブテン,ポリプロピレン等の分岐オ
レフィン等),このオレフィンの水素化物などを用いる
ことができる。特に低分子量ポリブテン,低分子量ポリ
プロピレンさらには炭素数8〜14のα−オレフィンオリ
ゴマーが好ましい。これらの合成油を上記直鎖オレフィ
ンに配合すると、得られる金属加工油剤は、使用中に発
する臭気が少なく、作業環境が向上し、さらに加工製品
の表面の脱脂性が向上する。
フィン(例えばポリブテン,ポリプロピレン等の分岐オ
レフィン等),このオレフィンの水素化物などを用いる
ことができる。特に低分子量ポリブテン,低分子量ポリ
プロピレンさらには炭素数8〜14のα−オレフィンオリ
ゴマーが好ましい。これらの合成油を上記直鎖オレフィ
ンに配合すると、得られる金属加工油剤は、使用中に発
する臭気が少なく、作業環境が向上し、さらに加工製品
の表面の脱脂性が向上する。
上記基材として、上記直鎖オレフィンに、鉱油や合成
油を混合する場合、その混合割合は特に制限はないが、
通常は直鎖オレフィンを3重量%以上、好ましくは5重
量%以上、特に5〜70重量%とし、鉱油及び/又は合成
油を97重量%以下、好ましくは95重量%以下、特に95〜
30重量%とする。
油を混合する場合、その混合割合は特に制限はないが、
通常は直鎖オレフィンを3重量%以上、好ましくは5重
量%以上、特に5〜70重量%とし、鉱油及び/又は合成
油を97重量%以下、好ましくは95重量%以下、特に95〜
30重量%とする。
なお、鉱油や合成油の代わりに水を用いると、水に直
鎖オレフィンが分散したエマルジョン型の金属加工油剤
となり、本発明ではこれを用いることもできる。
鎖オレフィンが分散したエマルジョン型の金属加工油剤
となり、本発明ではこれを用いることもできる。
次に、本発明の金属加工油剤に用いる乳化剤として
は、(1)多価アルコール脂肪酸エステルのアルキレン
オキサイド付加物,(2)炭素数8〜30の脂肪酸のアル
キレンオキサイド付加物,(3)炭素数4〜36の多価カ
ルボン酸のアルキレンオキサイド付加物,(4)炭素数
8〜30の脂肪酸のアルカリ石鹸,(5)炭素数4〜36の
多価カルボン酸のアルカリ石鹸,(6)炭素数8〜30の
脂肪酸のアミン石鹸あるいは(7)炭素数4〜36の多価
カルボン酸のアミン石鹸があげられ、これらの1種を単
独で又は2種以上を混合して用いる。
は、(1)多価アルコール脂肪酸エステルのアルキレン
オキサイド付加物,(2)炭素数8〜30の脂肪酸のアル
キレンオキサイド付加物,(3)炭素数4〜36の多価カ
ルボン酸のアルキレンオキサイド付加物,(4)炭素数
8〜30の脂肪酸のアルカリ石鹸,(5)炭素数4〜36の
多価カルボン酸のアルカリ石鹸,(6)炭素数8〜30の
脂肪酸のアミン石鹸あるいは(7)炭素数4〜36の多価
カルボン酸のアミン石鹸があげられ、これらの1種を単
独で又は2種以上を混合して用いる。
ここで(1)多価アルコール脂肪酸エステルのアルキ
レンオキサイド付加物としては、各種のものがあるが、
通常は炭素数2〜6の2〜6価アルコールの炭素数8〜
30の脂肪酸のエステルに、炭素数2〜4のアルキレンオ
キサイドの付加したもの、例えばソルビタンモノオレエ
ートのエチレンオキサイド付加物,ソルビタンモノステ
アレートのエチレンオキサイド付加物,ソルビタンモノ
ミリスチレートのエチレンオキサイド付加物,ソルビタ
ンモノラウレートのエチレンオキサイド付加物、またこ
れらのジ又はトリエステルのエチレンオキサイド付加物
(例えば、ソルビタンジオレエートのエチレンオキサイ
ド付加物,ソルビタントリオレエートのエチレンオキサ
イド付加物など)、更にはこれらモノ,ジ又はトリエス
テルのエチレンオキサイド・プロピレンオキサイド付加
物などのソルビタンの脂肪酸エステルのアルキレンオキ
サイド付加物を好適なものとしてあげることができる。
また、ペンタエリスリトールの脂肪酸エステルのアルキ
レンオキサイド付加物,グリセリンの脂肪酸エステルの
アルキレンオキサイド付加物やグリコールの脂肪酸エス
テルのアルキレンオキサイド付加物などをあげることが
できる。
レンオキサイド付加物としては、各種のものがあるが、
通常は炭素数2〜6の2〜6価アルコールの炭素数8〜
30の脂肪酸のエステルに、炭素数2〜4のアルキレンオ
キサイドの付加したもの、例えばソルビタンモノオレエ
ートのエチレンオキサイド付加物,ソルビタンモノステ
アレートのエチレンオキサイド付加物,ソルビタンモノ
ミリスチレートのエチレンオキサイド付加物,ソルビタ
ンモノラウレートのエチレンオキサイド付加物、またこ
れらのジ又はトリエステルのエチレンオキサイド付加物
(例えば、ソルビタンジオレエートのエチレンオキサイ
ド付加物,ソルビタントリオレエートのエチレンオキサ
イド付加物など)、更にはこれらモノ,ジ又はトリエス
テルのエチレンオキサイド・プロピレンオキサイド付加
物などのソルビタンの脂肪酸エステルのアルキレンオキ
サイド付加物を好適なものとしてあげることができる。
また、ペンタエリスリトールの脂肪酸エステルのアルキ
レンオキサイド付加物,グリセリンの脂肪酸エステルの
アルキレンオキサイド付加物やグリコールの脂肪酸エス
テルのアルキレンオキサイド付加物などをあげることが
できる。
(2)炭素数8〜30の脂肪酸のアルキレンオキサイド付
加物としては、該脂肪酸の炭素数8〜30のアルキレンオ
キサイド付加物、例えばラウリン酸,ミリスチン酸,ス
テアリン酸,オレイン酸等のアルキレンオキサイド付加
物を好適なものとしてあげることができる。
加物としては、該脂肪酸の炭素数8〜30のアルキレンオ
キサイド付加物、例えばラウリン酸,ミリスチン酸,ス
テアリン酸,オレイン酸等のアルキレンオキサイド付加
物を好適なものとしてあげることができる。
(3)炭素数4〜36の多価カルボン酸のアルキレンオキ
サイド付加物としては、該多価カルボン酸の炭素数2〜
4のアルキレンオキサイド付加物、例えばアジピン酸,
セバチン酸,ドデカン二酸,ダイマー酸等のアルキレン
オキサイド付加物を好適なものとしてあげることができ
る。
サイド付加物としては、該多価カルボン酸の炭素数2〜
4のアルキレンオキサイド付加物、例えばアジピン酸,
セバチン酸,ドデカン二酸,ダイマー酸等のアルキレン
オキサイド付加物を好適なものとしてあげることができ
る。
(4)炭素数8〜30の脂肪酸のアルカリ石鹸としては、
例えばラウリン酸,ミリスチン酸,ステアリン酸,オレ
イン酸等のナトリウムあるいはカリウム石鹸(塩)があ
る。
例えばラウリン酸,ミリスチン酸,ステアリン酸,オレ
イン酸等のナトリウムあるいはカリウム石鹸(塩)があ
る。
(5)炭素数4〜36の多価カルボン酸のアルカリ石鹸と
しては、例えばアジピン酸,セバチン酸,ドデカン二
酸,ダイマー酸等のナトリウムあるいはカリウム石鹸
(塩)がある。
しては、例えばアジピン酸,セバチン酸,ドデカン二
酸,ダイマー酸等のナトリウムあるいはカリウム石鹸
(塩)がある。
(6)炭素数8〜30の脂肪酸のアミン石鹸としては、炭
素数8〜30の脂肪酸と炭素数1〜6のアミンとの塩、例
えばラウリン酸,ミリスチン酸,ステアリン酸,オレイ
ン酸等のモノ(ジ又はトリ)エタノールアミン石鹸
(塩)がある。
素数8〜30の脂肪酸と炭素数1〜6のアミンとの塩、例
えばラウリン酸,ミリスチン酸,ステアリン酸,オレイ
ン酸等のモノ(ジ又はトリ)エタノールアミン石鹸
(塩)がある。
さらに、(7)炭素数4〜36の多価カルボン酸のアミ
ン石鹸としては、例えばアジピン酸,セバチン酸,ドデ
カン二酸,ダイマー酸等のモノ(ジ又はトリ)エタノー
ルミン石鹸(塩)がある。
ン石鹸としては、例えばアジピン酸,セバチン酸,ドデ
カン二酸,ダイマー酸等のモノ(ジ又はトリ)エタノー
ルミン石鹸(塩)がある。
本発明においては、これ(1)〜(7)のいずれか1
種あるいは2種以上を組み合わせて用いるが、例えば
(1),(2)のアルキレンオキサイド付加物の場合
は、特にHLB(親水性親油性バランス)値が、5〜15で
あることが好ましく、5未満では洗浄性に劣る場合があ
り、また15ぽ超えるものでは上記基材と分離するおそれ
がある。
種あるいは2種以上を組み合わせて用いるが、例えば
(1),(2)のアルキレンオキサイド付加物の場合
は、特にHLB(親水性親油性バランス)値が、5〜15で
あることが好ましく、5未満では洗浄性に劣る場合があ
り、また15ぽ超えるものでは上記基材と分離するおそれ
がある。
本発明の金属加工油剤においては、上記乳化剤の配合
割合は、特に制限はないが、通常は油剤全体に対して1
〜50重量%、好ましくは2〜30重量%の範囲で選定す
る。ここで乳化剤の配合割合が1重量%未満では、洗浄
性が不十分なものとなり、また50重量%を超えると、加
工性に劣るものとなるおそれがある。
割合は、特に制限はないが、通常は油剤全体に対して1
〜50重量%、好ましくは2〜30重量%の範囲で選定す
る。ここで乳化剤の配合割合が1重量%未満では、洗浄
性が不十分なものとなり、また50重量%を超えると、加
工性に劣るものとなるおそれがある。
本発明の金属加工油剤は、上記基材に乳化剤を配合し
て構成されるが、さらに所望により各種の添加剤、例え
ば酸化防止剤,腐食防止剤,油性剤,極圧剤,防錆剤等
を10重量%以下の範囲で適宜加えることもできる。
て構成されるが、さらに所望により各種の添加剤、例え
ば酸化防止剤,腐食防止剤,油性剤,極圧剤,防錆剤等
を10重量%以下の範囲で適宜加えることもできる。
一方、本発明の金属加工方法は、上記金属加工油剤を
そのまま、あるいはこれを水に分散した水分散液を、加
工対象である金属(合金)材料の加工部分に、連続的あ
るいは間欠的に供給して加工し、しかる後に水洗するこ
とにより行われる。また、金属材料に、予め上記金属加
工油剤(あるいはその水分散液)を塗布又は浸漬してお
き、更に該油剤を給油して加工し、その後水洗する方法
でもよい。あるいは金属材料に、金属加工油剤を給油
後、該油剤の水分散液(エマルジョン)を供給し、その
後水洗する方法によってもよい。なお、この水洗には、
単に水のみならず、アルカリ性の水溶液を用いることも
有効である。
そのまま、あるいはこれを水に分散した水分散液を、加
工対象である金属(合金)材料の加工部分に、連続的あ
るいは間欠的に供給して加工し、しかる後に水洗するこ
とにより行われる。また、金属材料に、予め上記金属加
工油剤(あるいはその水分散液)を塗布又は浸漬してお
き、更に該油剤を給油して加工し、その後水洗する方法
でもよい。あるいは金属材料に、金属加工油剤を給油
後、該油剤の水分散液(エマルジョン)を供給し、その
後水洗する方法によってもよい。なお、この水洗には、
単に水のみならず、アルカリ性の水溶液を用いることも
有効である。
次に、本発明を実施例及び比較例によりさらに詳しく
説明する。
説明する。
実施例1(アルミニウムフィン加工実験) 水ガラスコーティングした厚さ0.110mmのアルミニウ
ム板(A1200)を、いわゆるドローレスタイプと称され
る加工を行って、ルームエアコン用アルミニウムフィン
を連続成形した。即ち、アルミニウム板を油剤に浸漬さ
せた後、ピアス(穴あけ)加工,バーリング加工,アイ
アニング(しごき)加工及びリフレア加工をした。ここ
でのアイアニングの条件は以下の通りである。
ム板(A1200)を、いわゆるドローレスタイプと称され
る加工を行って、ルームエアコン用アルミニウムフィン
を連続成形した。即ち、アルミニウム板を油剤に浸漬さ
せた後、ピアス(穴あけ)加工,バーリング加工,アイ
アニング(しごき)加工及びリフレア加工をした。ここ
でのアイアニングの条件は以下の通りである。
ポンチ(超硬)外形 9.86mm ダイス(超硬)内径 9.98mm フィンピッチ 1.8mm しごき率 54% また給油は、アイアニング加工工程時に、金属加工油
剤(直鎖−1−オレフィン(C12とC14の混合物)とポリ
ブテン(分子量260)の20:80(重量比)混合物からなる
基材に、ソルビタンモノオレエートのエチレンオキサイ
ド付加物(HLB値11.0)5重量%とソルビタンモノラウ
レートのエチレンオキサイド付加物(HLB値13.5)1.5重
量%を加えたもの)をスプレー塗布することによって行
った。
剤(直鎖−1−オレフィン(C12とC14の混合物)とポリ
ブテン(分子量260)の20:80(重量比)混合物からなる
基材に、ソルビタンモノオレエートのエチレンオキサイ
ド付加物(HLB値11.0)5重量%とソルビタンモノラウ
レートのエチレンオキサイド付加物(HLB値13.5)1.5重
量%を加えたもの)をスプレー塗布することによって行
った。
なお、連続加工は1列32ヶの穴加工を施し、加工速度
は250ストローク/分で10万ストローク行った。
は250ストローク/分で10万ストローク行った。
この加工処理後、水洗を行った。この際の水洗は、容
積1トンの水槽中で、70×50mmのアルミニウムフィンの
セット(100枚)を5分間浸漬し、次いで水洗仕上げ槽
(容積1トン)で仕上げ洗浄を1分間行い、さらに熱風
乾燥することにより行った。
積1トンの水槽中で、70×50mmのアルミニウムフィンの
セット(100枚)を5分間浸漬し、次いで水洗仕上げ槽
(容積1トン)で仕上げ洗浄を1分間行い、さらに熱風
乾燥することにより行った。
得られたセットの一部(平面部)を切り出して、水滴
の接触角を測定した。結果を第1表に示す。なお、接触
角が小さい程、洗浄性が良好であることを示し、通常、
接触角は5゜以下が好ましい。洗浄性が悪いと、熱交換
効率が低下することとなる。
の接触角を測定した。結果を第1表に示す。なお、接触
角が小さい程、洗浄性が良好であることを示し、通常、
接触角は5゜以下が好ましい。洗浄性が悪いと、熱交換
効率が低下することとなる。
実施例2 金属加工油剤として、実施例1の基材にオレイン酸カ
リウム10重量%配合したものを用いたこと以外は、実施
例1と同様にアルミニウムフィン加工実験を行った。
リウム10重量%配合したものを用いたこと以外は、実施
例1と同様にアルミニウムフィン加工実験を行った。
その結果を第1表に示す。
比較例1 金属加工油剤として、実施例1の基材のみからなるも
のを用いたこと以外は、実施例1と同様にアルミニウム
フィン加工実験を行った。
のを用いたこと以外は、実施例1と同様にアルミニウム
フィン加工実験を行った。
その結果を第1表に示す。
比較例2 金属加工油剤として、実施例1の基材にポリオキシエ
チレンノニルフェニルエーテル(HLB値12)を6.5重量%
配合したものを用いたこと以外は、実施例1と同様にア
ルミニウムフィン加工実験を行った。
チレンノニルフェニルエーテル(HLB値12)を6.5重量%
配合したものを用いたこと以外は、実施例1と同様にア
ルミニウムフィン加工実験を行った。
その結果を第1表に示す。
比較例3 金属加工油剤として、実施例1の基材に石油Na−スル
ホネートを10重量%配合したものを用いたこと以外は、
実施例1と同様にアルミニウムフィン加工実験を行っ
た。
ホネートを10重量%配合したものを用いたこと以外は、
実施例1と同様にアルミニウムフィン加工実験を行っ
た。
その結果を第1表に示す。
〔発明の効果〕 以上の如く、本発明の金属加工油剤を用いれば、脱脂
性(水洗性)がよく、しかも毒性がなく安全性ならびに
高い加工性能にて、各種の金属材料の加工を行うことが
できる。
性(水洗性)がよく、しかも毒性がなく安全性ならびに
高い加工性能にて、各種の金属材料の加工を行うことが
できる。
また、本発明の方法によって得られる加工製品は、ア
ルミニウムフィン,磁気ディスク,ビデオディスク,VTR
ドラムを始め、様々なものがあり、したがって、本発明
の金属加工油剤及び方法は、各種分野の金属加工に有効
かつ幅広く利用される。
ルミニウムフィン,磁気ディスク,ビデオディスク,VTR
ドラムを始め、様々なものがあり、したがって、本発明
の金属加工油剤及び方法は、各種分野の金属加工に有効
かつ幅広く利用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10M 129:42 129:74 133:06) C10N 10:02 30:00 40:24 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C10M 169/04 C10M 173/00 C10M 129/40 - 129/74 C10M 133/06 C10M 105/04 C10N 40:24 A CA(STN)
Claims (5)
- 【請求項1】炭素数6〜40の直鎖オレフィンを含有する
基材に、(1)多価アルコール脂肪酸エステルのアルキ
レンオキサイド付加物を配合してなる金属加工油剤。 - 【請求項2】多価アルコールがソルビタンである請求項
1に記載の金属加工油剤。 - 【請求項3】基材として、炭素数6〜40の直鎖オレフィ
ンとポリブテンとを含有してなる請求項1又は請求項2
に記載の金属加工油剤。 - 【請求項4】さらに、(2)炭素数8〜30の脂肪酸のア
ルキレンオキサイド付加物,(3)炭素数4〜36の多価
カルボン酸のアルキレンオキサイド付加物,(4)炭素
数8〜30の脂肪酸のアルカリ石鹸,(5)炭素数4〜36
の多価カルボン酸のアルカリ石鹸,(6)炭素数8〜30
の脂肪酸のアミン石鹸及び(7)炭素数4〜36の多価カ
ルボン酸のアミン石鹸よりなる群から選ばれた1種又は
2種以上の乳化剤を配合してなる請求項1〜3のいずれ
かに記載の金属加工油剤。 - 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の金属加工
油剤あるいは該油剤の水分散液を、金属材料の加工部分
に供給して加工し、しかる後に水洗することを特徴とす
る金属加工方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12347390A JP2984026B2 (ja) | 1990-05-14 | 1990-05-14 | 金属加工油剤及び金属加工方法 |
US07/699,495 US5171903A (en) | 1988-11-15 | 1991-05-14 | Lubricating oil composition |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12347390A JP2984026B2 (ja) | 1990-05-14 | 1990-05-14 | 金属加工油剤及び金属加工方法 |
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---|---|
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Family Applications (1)
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JP2002322487A (ja) * | 2001-04-26 | 2002-11-08 | Idemitsu Kosan Co Ltd | 金属加工用潤滑油組成物 |
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-
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