JP2983401B2 - 電荷転送方法及び電荷転送装置並びにこれを用いた固体撮像装置 - Google Patents
電荷転送方法及び電荷転送装置並びにこれを用いた固体撮像装置Info
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Description
荷転送装置に係り、特に高解像度センサに用いられる、
微小ピッチ画素から信号を読出す多線読出しCCDレジ
スタに関する。また、本発明はこの様な電荷転送装置を
含む固体撮像装置にも関する。
は、現在、固体撮像装置の信号電荷転送部として広く用
いられている。特に、多線読出しCCDレジスタは微小
ピッチの高解像度センサに適するためその重要性が増し
ている。
CCDリニアイメージセンサを例にとり従来の一般的な
構造を説明する。
ンサの一例を示す、半導体基板上の平面構成図である。
列状に配設された光電変換部である画素1で発生した信
号電荷を2つのCCDレジスタ3,5で読出すいわゆる
2線読出しの場合を示している。シフトゲート2は全画
素に対応し、トランスファゲート4は、上記一列の画素
の1つおきに設けられている。各電極に所定の駆動パル
スを印加することにより、図29に矢印で示すように奇
数番目の画素からの信号電荷は外側のCCDレジスタ5
へ、偶数番目の画素からの信号電荷は内側のCCDレジ
スタ3へ移され、各々CCDレジスタ3、5内を転送さ
れて出力バッファ6,7を介して外部に出力される。
いる場合2倍の信号電荷を運べることになるので、2倍
のピッチで画素を配列できる。従って、多線読出しCC
Dレジスタを用いたリニアイメージセンサは、画素の配
列密度を上げることができる。
のA−A′、B−B′線部分の断面図とその部分の電位
分布図をそれぞれ図30、図31に示す。また、図32
はその固体撮像装置の要部を示す拡大平面図である。こ
のCCDリニアイメージセンサレジスタの所定の1つの
信号電荷を転送する転送時刻t1〜t5の間の駆動タイ
ミング図を図33に示す。
は、それぞれ専用の駆動パルス線SH、TGに接続さ
れ、CCDレジスタ3,5には、駆動パルス線φ1及び
φ2が、その整列している転送電極に交互に接続されて
いる。例えば、図29のA−A′部分の転送電極には駆
動パルス線φ1が接続されており、隣接するB−B′部
分の転送電極には駆動パルス線φ2が接続されている。
まず、時刻t1で信号電荷は、画素1に蓄積されてい
る。次の時刻t2になるとシフトゲート2にパルス電圧
が加わってゲートが開き、信号電荷は画素からシフトゲ
ート2へ移動する。次に、時刻t3でCCDレジスタ3
1,32下へ移る。次に、時刻t4でCCDレジスタ3
1の信号電荷のみトランスファゲート4下に移動し、時
刻t5でCCDレジスタ51へ移される。その後は、2
相パルスによりCCD内を転送されて外部に出力する。
スタでの問題点は、レジスタ間の転送時に電荷の取り残
しが発生することである。電荷の取り残しがあると画面
上の縦の筋として現れ、画質を著しく悪化させるため、
1ライン中に1ビットでもあるとICが不良となる場合
が多く、ICの歩留りを低下させる大きな原因となって
いる。
スタの出口でチャネルが狭くなり狭チャネル効果により
障壁ができる場合や汚染などでチャネル中に電荷歩留り
ができる場合がある。これらは、パターンやプロセスの
工夫により改善されてきているが、1ライン中の取り残
しの0にすることは極めて難しい。さらに、今後は高感
度化により取扱い電荷量が小さくなったり、多画素化に
より信号数が増加するので、取り残しの発生する確率が
増大する。
の取り残しが少なく、画質を向上させることのできる電
荷転送方法、この電荷転送方法を実現する電荷転送装
置、この電荷転送装置を含む固体撮像装置を提供するこ
とを目的とする。
荷発生部で発生した信号電荷を互いに並列に配置された
複数の電荷転送部の複数の転送電極で転送する電荷転送
方法において、前記複数の電荷転送部中のある転送電極
下に存在する信号電荷を所定の駆動パルスに基づいて前
記複数の転送部間に設けられた複数の接続部のうち他の
電荷転送部の対応する転送電極下に設けられた複数の接
続部の一つを介して転送し、前記他の電荷転送部への移
送の際、もとの電荷転送部に取り残された残留電荷をそ
の電荷転送部から他の電荷転送部へ前記複数の接続部の
うちの他の接続部を介して移送して前記残留電荷を先に
移送された信号電荷に合流させることを特徴とする。
せる動作は、1回の読出しあたり2回以上行うとよい。
送した信号電荷に合流させるまで、次の信号電荷を蓄積
部に一時的に蓄積させておくことが好ましい。残留電荷
および先に転送した信号電荷を逆転送させるとよい。
る信号電荷発生部で発生した信号電荷を転送する複数の
転送電極をそれぞれが有し、互いに並列に配置された複
数の電荷転送部と、前記複数の転送部間に設けられ、こ
の複数の電荷転送部中のある転送電極下に存在する信号
電荷を所定の駆動パルスに基づいて他の電荷転送部の対
応する転送電極下に移送する複数の接続部と、前記他の
電荷転送部への移送の際、もとの電荷転送部に取り残さ
れた残留電荷をその電荷転送部から他の電荷転送部へ前
記複数の接続部のうちの他の接続部を介して移送するこ
とにより前記残留電荷を先に移送された信号電荷に合流
させる手段とを備えたことを特徴とする電荷転送装置が
提供される。
い。特定の転送電極は、画素の1つおきに対応して設け
られたものであるとよい。
の転送電極下にある信号電荷を所定の駆動パルスに基づ
いて隣接する次の電荷転送部の対応する転送電極下に移
送している間、次の信号電荷を転送元の電荷転送部の任
意の転送電極下に一時的に蓄積する蓄積部を備えている
ことが好ましい。
電荷転送部を順方向および逆方向のいずれにも転送させ
ることのできる駆動パルス線が接続されているとよい。
転送電極を有しているとよい。電荷転送部の1信号電荷
パケットを転送できる転送段の数は、全信号パケット数
よりも多いとよい。
送装置を備えた固体撮像装置が提供される。
これを用いた固体撮像装置によれば、第1の転送部から
第2の転送部への最初の電荷転送の際に取り残した残留
電荷を第1の転送部内で他の転送電極下に移動させ、そ
の後第2の転送部へ移動させて先に転送された信号電荷
と合流させるようにしている。そして、この移動を少な
くとも1回行う。複数回連続すれば、転送部間転送が不
完全となる確率は著しく小さくなるので、残留電荷は減
少する。
送されてくる次の電荷を転送部間転送期間中に蓄積する
ための蓄積部を画素と第1の転送部間に設けることによ
り転送部間転送中に次の電荷が混入することを防ぐこと
ができる。
する。まず、図1乃至図6を参照して第1の実施例を説
明する。図2は、例えば、p型シリコンなどの半導体基
板10上に形成されたCCDレジスタなどの電荷転送部
3,5を含むCCDリニアイメージセンサの平面図であ
る。複数の画素からなる画素列1を2つのCCDレジス
タ3,5で読みだすいわゆる2線読出しの場合を示して
いる。シフトゲート2は、全画素に対応して設けられ、
トランスファゲート4は、上記画素の1つ置きに設けら
れている。
により、図2の構成の要部を示す拡大平面図である図1
に矢印で示すように、奇数番目の画素からの信号電荷は
外側のCCDレジスタ5へ、偶数番目の画素からの信号
電荷は内側のCCDレジスタ3へ移され、各々CCDレ
ジスタ内を転送されて出力バッファ6,7を介して外部
に出力される。従って、同一ピッチのCCDレジスタを
用いる場合2倍の信号電荷を運べることになるので2倍
のピッチで画素を配列できる。その結果、多線読出しC
CDレジスタを用いたリニアイメージセンサは、画素の
配列密度を上げることが可能になる。また、この実施例
では、シフトゲート2と第1の電荷転送部3の間に蓄積
電極81,82…を有する蓄積部8を備えている。
B′線部分の断面図とその部分の電位分布図を図3およ
び図4に記載する。
信号電荷を転送する転送時刻t1〜t10の間の駆動タ
イミング図を図5に示す。シフトゲート2、蓄積部8及
びトランスファゲート4は、それぞれ専用の駆動パルス
線SH、ST、TGに接続され、CCDレジスタ3,5
の転送電極には、駆動パルス線φ1及びφ2が交互に接
続されている。例えば、図2のA−A′部分の転送電極
には駆動パルス線φ1が接続されており、隣接するB−
B′部分の転送電極には駆動パルス線φ2が接続されて
いる。
1,φ2により印加されるパルスの波形に特徴がある。
すなわち、図29に示す従来のCCDレジスタでは、画
素1で発生した1つの信号電荷をCCDレジスタ3,5
まで送り込む時刻t1〜t5の間には図33に示すよう
に、パルスを形成していないが、この実施例では駆動パ
ルス線φ1,φ2には、画素1で発生した1つの信号電
荷をCCDレジスタ3,5まで送り込む時刻t1〜t1
0の間に所定のタイミングで幾つかのパルスを発生させ
ている。
が取り残された場合に、その残留電荷を転送させて、移
送している信号電荷に合体させるためのものである。以
下に、その動作を詳述する。
積されている。次の時刻t2で信号電荷は、シフトゲー
ト2を通って蓄積部8に移り、次の時刻t3で蓄積電極
81の信号電荷のみCCDレジスタ3の転送電極31へ
移動する。次の時刻t4でパルス線TGにパルスが印加
されて信号電荷がトランスファゲート4に移動し、時刻
t5でそのパルスが除かれて、信号電荷は、CCDレジ
スタ5の転送電極51下に移動して第1回のレジスタ間
転送が行なわれる。次の時刻t6及びt7で転送電極5
1下の信号電荷は、転送電極54下を通って転送電極5
3下に移動し、同時に、CCDレジスタ3の転送電極3
1下に残留電荷があれば、その残留電荷は、転送電極3
4下を通って転送電極33下に移動する。
タ間転送をトランスファゲート4の転送電極42を介し
て行い、CCDレジスタ5の転送電極53下へ残留電荷
を移して、先の信号電荷と合体させる。ここで、時刻t
4〜t8の間、蓄積部8に電圧を加えられ続けているの
で、この部分は深いレベルにあり、従って、蓄積電極8
2の電荷は、蓄積部8下に留まっているので、この電荷
が先の信号電荷に混じり合うことはない。
荷をCCDレジスタ3の転送電極32下へ移し、その後
は2層クロックによってCCD内を転送する。このよう
な方法で、信号電荷から取り残された残留電荷は、有効
に信号電荷として拾われることができる。
ときは、時刻t6〜t8間の動作を繰越せば良い。この
ような構成により同一の電荷のレジスタ間転送を異なる
電極下で複数回行うことができるので、残留電荷の発生
する確率は大幅に減少する。また画素とCCDレジスタ
の間に蓄積部を設けた場合は、電荷間での混同が避けら
れる。また1回のレジスタ間転送は、通常、1μsec 以
下で行われるので数回レジスタ間転送を繰返しても全体
の積分時間に対する影響は殆ど認められない。
トランスファゲートに移動して繰り返しレジスタ間転送
を行なっているが、期間t5−t7を繰り返し行ない、
離れた所のトランスファゲートでレジスタ間転送を繰り
返す事も出来る。
送電極構造を図6に示す。同図は半導体基板10に形成
された電荷転送装置の拡大平面図であって、電荷転送部
5が配置されているC−C′部分の断面図を図7に示
す。これらの図から明かなように、各転送電極は、それ
ぞれ対をなす2つの電極からなる。そして、各転送電極
は、交互に駆動パルス線φ1,φ2に接続され、これら
パルス線によって電荷転送部内の電荷転送が行われる。
例えば、電荷転送装置5の転送電極51は、ポテンシャ
ルの異なる電極511と電極512からなり、いずれも
駆動パルス線φ1に接続されている。次の転送電極54
は、電極541と電極542から構成されており、いず
れも駆動パルス線φ2に接続されている。
を参照して説明する。ここでは、第1の実施例と同様
に、シリコンなどの半導体基板10上に形成されたCC
Dレジスタを含む2線読出しCCDリニアイメージセン
サについて説明する。
ージセンサの要部を示した平面図である。画素部1、シ
フトゲート2、第1のCCDレジスタ3、転送部4、第
2のCCDレジスタ5及び蓄積部8を備えている基本的
な構造は、第1の実施例と同じである。
レジスタを構成する複数の整列した転送電極を2行に並
べ、これらCCDレジスタの所定の列の転送電極を駆動
パルス線に結んで1転送段とし、複数の転送段を構成す
るために用いる駆動パルス線は、パルスパターンの異な
る2種類の線を交互に配置し、各CCDレジスタ内の転
送では2相クロックによって転送するようになっている
(図6参照)。
レジスタの転送電極は、それぞれ2つに分割されて副電
極を有している。例えば、CCDレジスタ3の転送電極
31,32,34,33は、それぞれ電極311と31
2、電極321と322、電極341と342、電極3
31と332からなり、CCDレジスタ5の転送電極5
1,52,54,53は、それぞれ電極511と51
2、電極521と522、電極541と542、電極5
31と532からなる。そして、これらCCDレジスタ
の各電極には、さらにパルスパターンの異なる駆動パル
ス線が交互に接続されている。すなわち、電極312,
512には、駆動パルス線φ3が接続されており、電極
342,542には、駆動パルス線φ4が接続されてい
る。
を転送するとともに逆転送する転送時刻t1〜t12の
間の駆動タイミング図である。
送動作は、第1の実施例と同様であり、この間に信号電
荷は、その残留電荷と合体する。次に、時刻t10〜t
11において信号電荷をCCDレジスタ5内で逆転送
し、時刻t11でCCDレジスタ5の転送電極52へ転
送し、蓄積電極82の信号電荷をCCDレジスタ3の転
送電極32へ転送し、時刻t12以降でそれぞれの信号
電荷をCCDレジスタ3,5内を出力部に向かって転送
する。個のような転送を行うと、レジスタ間転送時にC
CDレジスタ5を電荷が移動するために、CCDレジス
タ3と5とで読み出されるタイミングがずれることがあ
る。このため、次のような方法を採用している。
電荷転送部5の転送電極51の電極511から電極53
1まで転送され、電極531から転送電極52まで逆転
送される。この逆転送から、再び転送されて出力される
までの動作は、図9の(1)〜(11)までの番号で示
される。そして、その信号電荷は、図10及び図11に
示す図8のD−D′部分の半導体基板内の電位分布の変
化によって転送される。(1)〜(7)までが、逆転送
動作、(8)〜(11)までが、通常転送動作である。
この電荷転送部5は、4相構造になっているが、2相駆
動で転送される。これは、レジスタ間転送回数が大きい
ときや離れたトランスファゲートに移ってレジスト間転
送をするときに有効で、CCDレジスタの段数を調節す
る必要もなくなる。
りレジスタ内転送を開始する位置及び時刻を同じにする
ことができるので、両CCDレジスタで出力する信号を
ほぼ同時に出力させて後段の処理を容易にすることがで
きる。
実施例を説明する。図12は、電荷転送部3,5を部分
的に示した電荷転送装置の拡大平面図、図13は、その
E−E′部分の断面図及び電位分布図、図14は、その
駆動タイミング図である。第1の実施例では、上部の電
荷転送部3、すなわち、第1のCCDレジスタの転送電
極は、下部の電荷転送部5(第2のCCDレジスタ)の
対応する転送電極と同じ駆動パルス線に接続されている
が、この実施例では、互いに異なっている。従って、上
下のCCDレジスタで対応する電極に印加されるパルス
の位相が逆になっている。このように駆動パルスの位相
を変えると信号電荷に残留電荷が電荷転送部5の転送電
極で合流する際にタイミングを合わせることができる。
このため、トランスファゲート4下の電位分布形状が、
図13に示すように単純化される。
置では、CCDレジスタを2本使用しているが、本発明
では、その数に制限はなく、例えば、3本以上になれ
ば、固体撮像装置に使用した場合画素の配列密度が多く
なるので、半導体集積回路装置の高集積化に役立てるこ
とができる。電荷転送部を3本の場合は、電荷転送部間
にトランスファゲートの並びを2列配置する。前記実施
例では、トランスファゲート1個に対して画素を2個対
応させているが、この場合は、画素を3個対応させるこ
とになる。
信号電荷を前後に数回移動させる必要があるため、電荷
転送部の転送段数を全信号転送段数よりも多くして信号
パケット数に余裕を持たせておく必要がある。
施例では、2相駆動機構を用いているが、従来から利用
されている3相または4相駆動機構を使用することもで
きる。
を説明する。本発明の電荷転送装置を3相駆動した例を
示したものである。
電荷転送部の拡大平面図のように、図16の駆動タイミ
ング図に従ったパルスパターンの通りにF−F′部分の
電位分布が変化して、信号電荷が転送され、同時に、残
留電荷が別な経路を進んで、最終的に電荷転送部5で両
者が合流する。図17は、図15のF−F′部分の断面
図及びその電位分布図である。
すことができるが、駆動方法は複雑になる。
明の第5の実施例を説明する。図18は、半導体基板1
0に形成された電荷転送部の拡大平面図、図19は、図
18のG−G′部分の断面図及びその部分の電位分布
図、図20は、その駆動タイミング図である。
ンスファゲート部4が省略されており、CCDレジスタ
3とCCDレジスタ5とが1つおきに直接隣接するよう
になっている点である。すなわち、駆動パルス線φ1が
接続されるCCDレジスタ51および53の長さは駆動
パルス線φ2が接続されるCCDレジスタ52および5
4の長さよりも長く、CCDレジスタ51および53パ
ルスの端部はそれぞれCCDレジスタ31および33と
近接するようになっている。
実施例の動作を説明する。図20の時刻t1で信号電荷
は画素1に蓄積されている。t2で電荷はシフトゲート
2を通って蓄積電極8に移る。t3では、電荷は蓄積電
極81下にある電荷のみが、CCDレジスタ31へ移動
する。t5で1回目のレジスタ間転送を行い、電荷はC
CDレジスタ31からCCDレジスタ51に移る。
電荷とCCDレジスタ31下の残留電荷はそれぞれCC
Dレジスタ53および33に移動する。そして、時刻t
9で2回目のレジスタ間転送を行う。t4〜t7の間蓄
積電極8は深いレベルにあるので、蓄積電極82下の電
荷はそのまま留まっている。最後にt10で蓄積電極8
2下の電荷を蓄積電極からCCDレジスタ32へ移し、
その後は2相クロックによってCCDレジスタ内を転送
することになる。
ァゲートを配置することなく、所期の目的を達成するこ
とができる。
で、電荷転送中に、φ1とφ3のパフレスの位相がずれ
て、電荷転送部3,5下の電荷が混合する事を防ぐため
に、電荷転送部3と5の下の不純物濃度を変えたり、φ
1とφ3の電圧値を調節したりして、電荷転送中は電荷
転送部5下の電位井戸を電荷転送部3下の井戸より浅く
すれば3と5下の電荷が接続部を通って混合することは
なくなる。
実施例を説明する。図21は、半導体基板10に形成さ
れた電荷転送部の拡大平面図、図22は、図21のG−
G′部分の断面図及びその部分の電位分布図、図23
は、その駆動タイミング図である。
の蓄積部8(ST)を省略した点に特徴がある。図21
の半導体基板に形成された電荷転送部の拡大平面図に示
すように、図23の駆動タイミング図に従ったパルスパ
ターンの通りにG−G′部分の電位分布が変化して、信
号電荷が転送され、同時に、残留電荷が別な経路を進ん
で、最終的に電荷転送部5で両者が合流する。この方法
では電荷の混合を避けるために、今まで2値であったパ
ルス電圧を3値にしている。
明する。この実施例では、第1の電荷転送部3と第2の
電荷転送部5の転送電極の数を異ならせて、転送段数差
を設けた点に特徴がある。転送段数に差をつけることに
よって読出しタイミングを合わせることができる。例え
ば、所定の第1の電荷転送部3から第2の電荷転送部5
へレジスタ間転送をする際に図24のA−a部分のトラ
ンスファゲート41を利用する場合、このトランスファ
ゲート41から出力部までの転送段数(転送電極の数)
を第1の電荷転送部3ではm段、第2の電荷転送部5で
はn段にする。転送段数が同じであると信号電荷の読出
しタイミングが異なることもあるので、m,nの数を適
宜変えることにより読出しタイミングを合わせることが
できる。
の実施例を説明する。この例では、電荷転送装置を2次
元のエリアセンサに適用した点に特徴がある。
ているが、このエリアセンサは、複数の縦列の画素を有
している。各縦列の画素に発生した電荷は、各縦列に並
列に形成された垂直CCD(以下、VCCDという)か
らなる転送部から第1の電荷転送部3、トランスファゲ
ート4、第2の電荷転送部5へ転送され、出力バッファ
6,7を介して外部へ出力される。画素部に付随してい
る転送部においては、電荷は駆動パルスφV1、φV
2、φV3、φV4で駆動され、電荷転送部3,5にお
いては、駆動パルスφH1、φH2で駆動される。この
電荷転送部は、水平CCD(以下、HCCDという)か
ら構成されている。図19は、インターライン転送型エ
リアセンサを示しているが、フレーム転送型でも基本的
には同じである。
の上記エリアセンサの部分的な拡大平面図である。図2
7は、図26のH−H′部分の断面図とその部分の電位
分布図であり、図28は、駆動タイミング図である。こ
の駆動タイミング図に従って、信号電荷は、電荷転送部
を転送され、その残留電荷とは、出力部手前で合流する
ことができる。
蓄積部(ST)またはシフトゲート(SH)下に次のラ
インの信号電荷を蓄積する方法には、前述の実施例以外
にも次のような方法がある。
に分け、各種類ごとに電極をコントロールすることによ
り信号電荷間の混合を防ぐ。また、信号数を半分にし、
出力部手前で統合する方法がある。この場合、画素数を
半分にしたものを考えても良い。微細化ができないが、
信号電荷を並列に読出せるので、高速化が可能になる。
て取り残した電荷を減少させた場合の作用効果を確率的
に説明する。最初に、1ライン中でレジスタ間転送によ
る残留電荷が0となる確率を以下で算出する。まず、レ
ジスタ間転送を1回のみ行う従来例では、信号電荷バケ
ット数をM、1つの信号をレジスタ間転送したとき不良
となる残留電荷が発生する確率をPとすると、残留電荷
が0となる確率P0(M)は、 P0(M)=(1−P)M …(1) となる。
のトランスファゲートにおいて連続して2個以上隣合っ
たトランスファゲートで残留電荷の発生しない確率P1
(M)の内、M個目のゲートで残留電荷が発生している
確率A1(M)、発生していない確率をB1(M)とす
ると次式(2)、(3)が成立する。式(2)は、次の
ように表される。
も同様の考え方で、その確率が求められる。レジスタ間
転送繰返しを2回行った場合は、繰返しを1回行った場
合と同様に全トランスファゲート中、3ケ以上連続して
電荷が残留することがない確率をP2(M)とおき、そ
の内M−1とM番目のゲートでの残留電荷の有無を下記
表1のように場合分けすると次式(3)、(4)が成り
立つ。式(4)は、次のように表される。
しを1回行った場合と同様に全トランスファゲート中4
ケ以上連続して電荷が残留することがない確率をP3
(M)とおき、その内M−1とM番目のゲートでの残留
電荷の有無を分けすると次式(6)、(7)が成り立
つ。式(6)は、次のように表される。
0の時の残留電荷0となる確率を求めると、下記表2の
ようになり、レジスタ転送を数回繰返すだけで残留電荷
は大幅に減少する。このような顕著な効果は、構造をほ
とんど変えることなく駆動タイミングを変えるだけで容
易に得られる。この表は、1信号での残留電荷発生確率
Pの値を変化させたときの信号数1000のときに残留
電荷が0となる確率P(n)を表したものであり、n
(0、1、…)は、レジスタ間転送繰返し数を示してい
る。
電荷を転送部間で転送するにあたり、残留電荷を転送部
内で転送した後に転送部間で転送する動作を繰返すこと
によって信号電荷に残留電荷が生じないようにすること
ができ、さらに、この信号電荷を転送している間に半導
体基板に形成した蓄積部に駆動パルスを加えることによ
って次の信号電荷が転送された信号電荷に混じらないよ
うにすることができる。
送装置の第1の実施例に係る平面図。
位分布図。
位分布図。
拡大平面図。
図。
大平面図。
拡大平面図。
分布図。
拡大平面図。
分布図。
拡大平面図。
分布図。
拡大平面図。
分布図。
平面図。
例に係る電荷転送装置の平面図。
拡大平面図。
分布図。
分布図。
分布図。
大平面図。
図。
Claims (13)
- 【請求項1】信号電荷発生部で発生した信号電荷を互い
に並列に配置された複数の電荷転送部の複数の転送電極
で転送する電荷転送方法において、 前記複数の電荷転送部中のある転送電極下に存在する信
号電荷を所定の駆動パルスに基づいて前記複数の転送部
間に設けられた複数の接続部のうち他の電荷転送部の対
応する転送電極下に設けられた複数の接続部の一つを介
して転送し、 前記他の電荷転送部への移送の際、もとの電荷転送部に
取り残された残留電荷をその電荷転送部から他の電荷転
送部へ前記複数の接続部のうちの他の接続部を介して移
送して前記残留電荷を先に移送された信号電荷に合流さ
せることを特徴とする電荷転送方法。 - 【請求項2】前記残留電荷を先に転送した信号電荷に合
流させる動作は、1回の読出しあたり2回以上行うこと
を特徴とする請求項1に記載の電荷転送方法。 - 【請求項3】前記残留電荷を前記他の電荷転送部におい
て先に転送した信号電荷に合流させるまで、次の信号電
荷を蓄積部に一時的に蓄積させておくようにしたことを
特徴とする請求項1に記載の電荷転送方法。 - 【請求項4】前記残留電荷を前記他の電荷転送部におい
て先に転送した信号電荷に合流させた後、この合流した
信号電荷を前記他の電荷転送部の転送電極下を逆転送さ
せることを特徴とする請求項1に記載の電荷転送方法。 - 【請求項5】前記残留電荷を前記他の電荷転送部におい
て先に転送した信号電荷と合流させる過程中、前記残留
電荷および前記先に転送した信号電荷の少くともいずれ
か一方をいずれかの電荷転送部内で逆転送させることを
特徴とする請求項1に記載の電荷転送方法。 - 【請求項6】信号電荷を発生する信号電荷発生部で発生
した信号電荷を転送する複数の転送電極をそれぞれが有
し、互いに並列に配置された複数の電荷転送部と、 前記複数の転送部間に設けられ、この複数の電荷転送部
中のある転送電極下に存在する信号電荷を所定の駆動パ
ルスに基づいて他の電荷転送部の対応する転送電極下に
移送する複数の接続部と、 前記他の電荷転送部への移送の際、転送元の電荷転送部
に取り残された残留電荷をその電荷転送部から他の電荷
転送部へ前記複数の接続部のうちの他の接続部を介して
移送することにより前記残留電荷を先に移送された信号
電荷に合流させる手段とを備えたことを特徴とする電荷
転送装置。 - 【請求項7】前記接続部は、前記電荷転送部の中の転送
電極中の特定のものと他の電荷転送部の対応する転送電
極との間に設けられ、転送を制御するトランスファゲー
トであることを特徴とする請求項6に記載の電荷転送装
置 - 【請求項8】前記特定の転送電極は、画素の1つおきに
対応して設けられたものである請求項7に記載の電荷転
送装置。 - 【請求項9】前記複数本の電荷転送部の中のある電荷転
送部の転送電極下にある信号電荷を所定の駆動パルスに
基づいて隣接する次の電荷転送部の対応する転送電極下
に移送している間、次の信号電荷を一時的に蓄積する蓄
積部を備えたことを特徴とする請求項6に記載の電荷転
送装置。 - 【請求項10】前記複数の電荷転送部の複数の転送電極
には、各々電荷転送部中の電荷を順方向および逆方向の
いずれにも転送させることのできる駆動パルス線が接続
されていることを特徴とする請求項6に記載の電荷転送
装置。 - 【請求項11】前記複数の電荷転送部は、それぞれ異な
る数の転送電極を有していることを特徴とする請求項6
に記載の電荷転送装置。 - 【請求項12】前記電荷転送部の1信号電荷パケットを
転送できる転送段の数は、全信号パケット数よりも多い
ことを特徴とする請求項6に記載の電荷転送装置。 - 【請求項13】半導体基板上に、光を受けて信号電荷を
発生する信号電荷発生部と、この信号電荷発生部で発生
した信号電荷を転送する請求項6に記載の電荷転送装置
を備えた固体撮像装置。
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