JP2983260B2 - イメージ・データ登録方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、各種図面をイメージ入力して縮小，圧縮
し、光ディスクなどに登録して保管し、そのデータを検
索するイメージ・データの登録方法に関するものであ
り、特に、縮小される前に、イメージ・データの密な小
領域を間引くイメージ・データ登録方法に関するもので
ある。

［従来の技術］ 第５図は、従来のイメージ・データ登録方法を示す構
成図である。この第５図において、（10）は登録手段で
あって、その中で、（11）は図面、（12）は、図面（1
1）から必要なデータを読み取るスキャナ、（13）は、
スキャナ（12）によって読み取られたイメージ・データ
（以下、原図とする）、（14）は、原図（13）を例えば
1/4,1/2などに縮小する縮小機能部、（15）は原図（1
3）または縮小イメージ・データを圧縮する圧縮機能部
であり、（16）は圧縮イメージ・データを登録する補助
記憶装置であって、光ディスクが用いられている。（2
0）は表示手段であって、その中で、（21）は、所望の
圧縮イメージ・データが補助記憶装置（16）から読み出
されるためのメモリ、（22）は、メモリ（21）からの圧
縮イメージ・データが伸長される伸長機能部、（23）は
伸長イメージ・データが表示される表示手段であって、
例えばCRTである。

上述したように構成された従来のイメージ・データ登
録方法では、図面（11）からスキャナ（12）によって読
み取られた原図（13）はそのまま、または、各種のサイ
ズに縮小された（14）後に圧縮されて（15）、補助記憶
装置（16）に登録される。

登録された圧縮イメージ・データが表示される際に
は、所望の圧縮イメージ・データおよびその所望のサイ
ズ（原図サイズまたは縮小サイズ）が指定されると、対
応する圧縮イメージ・データが補助記憶装置（16）から
メモリ（21）に読み出され、所望のサイズに伸長展開さ
れて（22）CRT（23）上に表示される。

［発明が解決しようとする課題］ 従来のイメージ・データ登録方法では、複雑なイメー
ジ・データがCRT上に縮小表示されると、データの密な
部分はつぶれて識別されにくくなり、さらに縮小図の圧
縮効率が悪くなって補助記憶装置の容量が増えるという
問題点があった。

この発明は，このような問題点を解決するためになさ
れたものであり、イメージ・データが圧縮表示される場
合に、データの密な部分でも容易に識別でき、さらに圧
縮効率がよく多くのイメージ・データを登録することで
きるイージ・データ登録方法を得ることを目的とする。

［課題を解決するための手段］ この発明に係るイメージ・データ登録方法は、イメー
ジ・データをビット変位量に応じて階層化し、分割され
た上記イメージ・データの複数の小領域にそれぞれに所
定の行列変換を施して、その結果の分布状態に基づき、
イメージ・データが密である小領域をそれが属する階層
から間引く階層化機能部；を登録手段に備えたものであ
る。

［作用］ この発明においては、イメージ・データの密なところ
は間引かれて、縮小された後に圧縮されて登録される。

［実施例］ 以下、この発明の一実施例を図について説明する。

第１図は、この発明のイメージ・データ登録方法の一
実施例を示す構成図である。この第１図において、（1
1）〜（16）、および（20）〜（23）は、第５図の従来
例に示されているものと同じであるので、ここでは説明
を省略する。（10A）は登録手段、（17）は、縮小され
る（14）前に、スキャナ（12）によって読み取ったイメ
ージ・データ（以下、原図とする）を階層化して、各階
層において密な小領域のイメージ・データを間引く階層
化機能部である。

第２図は、上記第１図のように構成されたイメージ・
データ登録方法を説明するためのフローチャート図であ
り、第３図は、上記第１図における階層化（17）の詳細
を説明するためのフローチャート図である。

第４図は、上記第１図におけるイメージ・データ登録
方法を説明するための図であって、第４−１図はイメー
ジ・データを複数の小領域に分割したもののうちの１つ
の小領域xx、第４−２図は、小領域xxに乗算されるウォ
ルシュ（Walsh）行列、第４−３図はウォルシュ・アダ
マール（Walsh−Hadamard）変換によって得られた結果
の一例である。この第４−１図および第４−２図におい
て、１はビットのオンに対応しており、白色を示し、−
１はビットのオフに対応しており、黒色を示す。

次に、上述したように構成されたイメージ・データ登
録方法について第２図および第３図のフローチャート図
に基づいて説明する。

図面（11）上のデータをスキャナ（12）によって入力
し、原図（13）を得る［S1］。縮小図が作成される場合
は、原図（13）はビットのオン／オフの変位量に応じて
階層化される［S2］。

原図（13）が複数に分割されたものの中から、第４−
１図のような小領域xxを取り出す［S3A］。この小領域x
xは例えば階層１に属するとする。この小領域xxに第４
−２図のウォルシュ行列を乗算し［S3B］、例えば第４
−３図のような結果4Iを得る。

一般に、ウォルシュ行列による乗算結果は、ビット変
位量が大きい程、左上に分布が集まるという特性があ
る。小領域xxについてこのような分布状態を知るため
に、乗算結果4Iの所定の左上部分yyの合計4Gとそれ以外
の部分の合計4Hを計算［S3C］し、左上部分yyの合計4G
とその他の部分の合計4Hとの差が求められる［S3D］。

左上部分yyの合計4Gがその他の部分の合計4H以下のと
き、原図（13）の小領域xxはそのまま階層１にコピーさ
れる［S3E］。左上yyの合計4Gがその他の部分の合計4H
を越えたとき、階層１の小領域xxは白色にコピーされる
［S3F］。すべての小領域xxについてステップ3A〜3Fま
でを行い、全体として原図（13）の密な領域が白抜きに
されたイメージ・データが生成される。

次に、各階層にコピーされたイメージ・データは、所
定の縮小率で縮小された（14）［S4］後に、原図（13）
とともに圧縮されて（15）［S5］、補助記憶装置（光デ
ィスク）（16）に登録される［S6］。

なお、上記実施例ではCRT（10）上に表示される図面
を階層化する場合について説明したが、FAXなどのデー
タ転送の際に、データを階層化し、粗なデータで概要を
確認後に残りのデータを転送するようにして、データ転
送量を減少させるために利用されてもよい。

［発明の効果］ 以上詳しく説明したとおり、この発明によれば、上記
イメージ・データをビット変位量に応じて階層化し、分
割された上記イメージ・データの複数の小領域のそれぞ
れに所定の行列変換を施して、その結果の分布状態に基
づき、イメージ・データが密である小領域をそれが属す
る階層から間引く階層化機能部；を登録手段に備えたこ
とによって、イメージ・データが縮小表示された場合で
も、データの密な部分はつぶれることなく容易に識別す
ることができ、さらに、画像データの変化が少ないので
データ圧縮率がよく、そのために多くのイメージ・デー
タを登録することができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明の一実施例を示す構成図、第２図は
上記実施例を説明するためのフローチャート図、第３図
は上記実施例における階層化を説明するための詳細なフ
ローチャート図、第４図はウォルシュ・アダマール（Wa
lsh−Hadamard）変換を説明するための図、第５図は従
来のイメージ・データ登録方法を示す構成図である。 図において、 （10）は登録手段、 （12）はスキャナ、 （13）は原図、 （14）は縮小機能部、 （15）は圧縮機能部、 （16）は補助記憶装置、 （17）は階層化機能部、 （20）は表示手段、 なお、図中で同一符号は同一部分または相当部分を示
す。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】スキャナによって読み取ったイメージ・デ
   ータを縮小，圧縮して補助記憶装置に登録する登録手
   段； 上記登録されたイメージ・データを表示する表示手段； を備え、 上記登録手段は、 上記イメージ・データをビット変位量に応じて階層化
   し、分割された上記イメージ・データの複数の小領域の
   それぞれに所定の行列変換を施して、その結果の分布状
   態に基づき、イメージ・データが密である小領域をそれ
   が属する階層から間引く階層化機能部； を備え、 上記間引かれたイメージ・データを、所定の各サイズに
   縮小した後に圧縮して上記補助記憶装置に登録し、表示
   手段に縮小表示すること； を特徴とするイメージ・データ登録方法。