JP2982474B2 - 塗装面性状検査装置 - Google Patents

塗装面性状検査装置

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JP2982474B2 JP5291792A JP5291792A JP2982474B2 JP 2982474 B2 JP2982474 B2 JP 2982474B2 JP 5291792 A JP5291792 A JP 5291792A JP 5291792 A JP5291792 A JP 5291792A JP 2982474 B2 JP2982474 B2 JP 2982474B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、自動車の塗装
面の状態を容易に測定するための塗装面性状検査装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から自動車の生産工程においては塗
装面の状態を厳重に検査している。例えば、その塗装面
の検査の一例として鮮映性の検査が挙げられる。この鮮
映性の検査は塗装表面がどの程度平坦化されているかを
調べる試験であり、従来は次の2つのいずれかの手法に
よって行なっている。
【0003】まず、従来から行われている1つの手法
は、塗装面に対して斜方向から塗装面を透かしてみるよ
うにして蛍光灯などを見る手法である。この手法によれ
ば、蛍光灯などを適当な場所に配置しさえすれば塗装面
の平坦度等の塗装面性状を容易に検査できる。また他の
手法は、被検査画像としてストライプを塗装面に投射し
て、このストライプの塗装面からの反射画像をカメラ等
で入力し、この入力した画像に画像処理を施して塗装面
性状を検査する手法である。この手法では、個人差によ
る検査バラツキをなくすことができるから検査信頼性が
良好である。
【0004】このカメラからの画像を処理することで塗
装面性状を検査する手法の具体的なものとしては、次の
ようなものが例示できる。この説明に先立って、塗装面
性状の種類について説明しておく。塗装面性状としては
3種類挙げることができる。その1つは平滑感である。
これは、塗装面における比較的大きなうねり状の歪みが
どの程度であるかを示したものである。さらにもう1つ
は肉持ち感である。これは、塗装面における非常に細か
な凹凸の存在がどの程度であるかを示したものである。
最後の1つは光沢感である。これは、塗装面における明
暗差がどの程度の大きさで再現されるかを示したもので
ある。
【0005】従来、平滑感を表わす度合い,すなわち平
滑度を算出するのには、図10に示してあるように、カ
メラに捕らえられた塗装面からのストライプ反射画像を
細線化して同図中段のような線画像を生成し、この線画
像を構成する線の各方向のバラツキを各画素毎に同図下
段に示すようにして求め、この方向のばらつき度合いに
よって平滑度を数値化している(特開平1−21080
6号公報)。そして、肉持ち感を算出するには、図11
に示してあるように、カメラに捕らえられた塗装面から
のストライプ反射画像に2次元のFFT処理を施し、こ
の結果得られたデータに基づいて各周波数毎の分布を同
図中段に示したようなグラフに表わし、このグラフに基
づいて肉持ち感の良否を判定している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の検査手法において、第1の検査手法では検査
者の感に頼る要素が非常に多いことから熟練を要し、第
2の手法においては2次元処理を行なう必要があること
から処理すべき情報量が多いために検査に時間がかかり
すぎるという欠点と、平滑度の測定信頼性が十分ではな
いという欠点がある。さらには、膨大なメモリ容量を必
要とすることから装置が大型で高価であるという欠点も
ある。
【0007】この内の平滑度の測定信頼性の問題である
が、これは、例えば図12に示されているような画像が
カメラに入力されたとした場合、これに従来の方法によ
る細線化の処理を施すと、入力画像の形状がほとんど左
右対象の形状となっているために、あたかも平滑度が最
良の場合と同一の一直線となる。この例示したものは非
常に極端な例であるが、だだ1つ言えることは、輪郭線
の方向が左右で対象となっている位置では平坦であると
誤認されてしまうということである。
【0008】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
て成されたものであり、測定信頼性が良好でしかも迅速
な測定を行うことができる塗装面性状検査装置の提供を
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、塗装面に被検査画像を投射し、当該塗装面
で反射した当該被検査画像に基づいて当該塗装面の性状
を検査する塗装面性状検査装置において、前記塗装面か
らの前記被検査画像を入力する入力手段と、当該入力手
段に入力された画像を二値化する二値化手段と、当該二
値化手段によって二値化された前記被検査画像内に存在
する所定値以下の大きさの中空部の数を算出する中空部
算出手段と、当該中空部算出手段によって算出された中
空部の数に応じて前記塗装面の肉持ち感を算出する肉持
ち感算出手段とを有することを特徴とする。
【0010】
【0011】
【0012】さらに、塗装面に被検査画像を投射し、当
該塗装面で反射した当該被検査画像に基づいて当該塗装
面の性状を検査する塗装面性状検査装置において、前記
塗装面からの前記被検査画像を入力する入力手段と、当
該入力手段に入力された被検査画像の光重心を算出する
光重心算出手段と、当該入力手段に入力された被検査画
像の歪み度を算出する歪度算出手段と、前記光重心算出
手段によって求められた当該被検査画像の光重心及び当
該歪度算出手段によって求められた当該被検査画像の歪
み度に基づいて前記性状を検査する測定領域と位置とを
設定する測定領域設定手段とを有することを特徴とす
る。
【0013】
【作用】このように構成した本発明は次のように作用す
る。入力手段は塗装面から反射された被検査画像を入力
、入力された被検査画像は二値化手段によって二値化
されて、中空部算出手段により、この二値化された被検
査画像内に存在する所定値以下の大きさの中空部の数が
算出される。そして、肉持ち感算出手段は、この中空部
の数に応じて塗装面の肉持ち感を算出する。
【0014】
【0015】そして、入力手段によって入力された被検
査画像から、光重心算出手段よってその画像の光重心が
算出される。歪度算出手段は、この入力された被検査画
像の歪み度を算出する。測定領域設定は、光重心算出手
段によって求められた当該被検査画像の光重心及び歪度
算出手段によって求められた当該被検査画像の歪み度に
基づいて前記性状を検査する測定領域と位置とを設定す
る。
【0016】以上の動作は、装置が所定の順序で画一的
に行なうことになるから検査の信頼性は個人差によらず
に一律に良好なものが得られるようになる。また、評価
を行なうための画像処理は、入力画像やその輪郭線など
に基づいて2次元的にではなく1次元的に行なえば良い
から、処理に要する速度は格段に速くなる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本発明にかかる塗装面性状検査装置を構
成する測定ヘッドの構造図で、同図(A)は主にその内
部構造を示す正面図、同図(B)はその底面図である。
【0018】塗装面性状測定装置を構成する測定ヘッド
25は小型軽量のハンディータイプの測定ヘッドであっ
て、光の出入口となる開口12をもつケーシング11を
備えている。このケーシング11内には、投光側に光源
2、半拡散板3、ストライプ格子4、鏡10および凸レ
ンズ5が、また受光側にはCCDカメラ6を構成する受
光レンズ7、絞り8およびCCD素子9が順にそれぞれ
光軸を基準として配列収納されている。光源2はハロゲ
ン電球2aと反射鏡2bで構成され、また、ストライプ
格子4は例えばストライプパターンが印刷されたガラス
板からなっている。こうして、投光側からストライプパ
ターンが塗装面1に照射されその反射光が受光側のCC
Dカメラ6によって撮像されるようになっている。な
お、CCDカメラ6で撮像された反射ストライプパター
ンは内蔵モニター13の画面に表示されるとともに外部
コネクター14を介して鮮映性を数値化し記録する画像
処理装置30に出力されるようになっている。一方、ケ
ーシング11の開口12は透明板たる透明ガラス15で
密閉され、またケーシング11の底面にはそれぞれ伸縮
自在で先端が旋回自在の四本の自由足16が取り付けら
れている。
【0019】概略以上のような構造をもつ測定ヘッド2
5の各構成要素の詳細について以下に順に説明する。ま
ず測定ヘッド25の光学系から説明する。絞り8は回折
限界まで絞られた直径0.2〜0.3mm程度のピンホー
ル絞りであって、同じCCDカメラ6内の受光レンズ7
とCCD素子9の間に配置されている。この非常に小さ
い絞り8によって、結像がぼける原因となる望ましくな
い光束がすべて遮光されるため、焦点を合わせた被写体
面の前後どこでも結像として鮮明にとらえることができ
るようになり、被写界深度が飛躍的に大きくなる。そし
て、この絞り8による被写界深度の飛躍的増大によっ
て、被写体の位置がどこであろうとピントが合うように
なり、受光レンズ7を移動させたりその焦点距離を変え
たりすることなくストライプ格子4と塗装面1の両方に
ピントを合わせることができるようになる。その結果後
述するような塗装面1のうねりの大小に対応する鮮映性
の三質感(平滑感、肉持感、光沢感)を同時に精度良く
測定することができるようになる。この他、絞り8によ
り被写界深度が著しく増大したことで、感度のさらなる
向上および感度の調節が可能になり、また測定ヘッド2
5を塗装面1から離しての非接触の測定が可能になる。
なお、ピンホール8の直径を回折限界以下に小さくする
と回折現象によって解像度が低下するため、好ましくな
い。
【0020】次に投光側の光学系について説明する。こ
の光学系に含まれる凸レンズ5は感度を上げるためスト
ライプ格子4を疑似的にできるだけ遠くに置くようにす
るためのものであって、この凸レンズ5を入れることに
よってストライプ格子4を無限遠にあるように見せかけ
ることが可能になり、感度を上げつつ装置25を小型化
できるようになっている。さらに、前述のように絞り8
によって被写界深度が極めて大きくピントがどこにでも
合うため、凸レンズ5との関係においてストライプ格子
4を任意の適当な位置に置くことができ、ストライプ格
子4の位置を適当に調節すれば人間にはぼけて見えない
けれどもストライプ格子4を塗装面1から疑似的に無限
遠以上に離すことが可能になる。これによって感度がさ
らに一層向上する。また、本実施例では、鏡10を設け
て光路をかせぎ、より一層装置の小型化を図っている。
【0021】また光源2はハロゲン電球2aを反射鏡2
bの焦点よりも若干遠くに配置し、光がいったん集光し
た後広がる集光型の光源を構成している。これは、塗装
面1は通常曲面であるため、従来の平行光線を発するス
ポット型の光源では照射面の端が中心部に比べて暗くな
りがちであるため、照射面の端の光量を増加させて曲面
に対してより安定した明るさを確保するためである。こ
の集光型光源2の配光角はたとえば40°以上であり、
スポット型のもの(配光角0〜10°)に比べ大きくな
っている。
【0022】光むらを解消させるための半拡散板3は、
従来使用していた拡散板と違って小さな散乱角の範囲内
で入射光を拡散透過させるもので、例えばすりガラスや
ピントガラス等を使用する。この半拡散板3は、光源2
からの光の集光点Cの手前に配置する。拡散板と半拡散
板との光軸上での光透過率を比較すると、拡散板で約4
5%、半拡散板で約85%(ともに実測値)である。こ
のように、半拡散板は拡散板と異なり光を直進させる作
用をある程度有するため、ストライプ格子4に照射され
る光軸方向の光量の減少は比較的小さくてすむ。そのた
め、半拡散板3を用いることによって従来より小さな容
量の光源2で測定に必要な明るさを確保することができ
る。また、図示するように三枚の半拡散板3を使用して
むらを十分になくすようにしている。このように適当な
枚数の半拡散板3を使用することにより、光量を確保し
つつむらのない光をストライプ格子4に照射することが
できる。
【0023】次にこの測定ヘッド25の構造について説
明すると、まず、光の出入口としてのケーシング11の
開口12に透明ガラス15が取り付けられ、測定ヘッド
25自体が密閉構造になっている。これにより、塵等が
測定ヘッド25内部に侵入して光学系を汚染し装置の性
能低下をきたすことが防止される。なお、このとき、測
定ヘッド25は自由足16により塗装面1から離れた位
置に支持されるため、図4に示すようにガラス面からの
反射光はCCDカメラ6に入射しない。そのため、開口
12を透明ガラス15で塞いでも測定は可能である。こ
の他、直接塗装面1に接触させて測定するタイプの装置
の場合には、図示しないが、ガラス面が光軸に対して直
角になるようガラスを逆V字形に配置して密閉すれば、
結像に望ましくないガラス面での反射はなくなるため、
ガラスで密閉しても測定することができる。
【0024】また、測定ヘッド25の底面には四本の自
由足16が取り付けられている。この自由足16の一例
を図5に示す。この自由足16は、先端がボールジョイ
ント17の旋回自在のスイベル式の足先で、しかも脚部
がばね18内蔵の伸縮自在の構造をもっている。先端部
17にはフェルト19が取り付けられており、測定時に
塗装面1を傷つけないように配慮している。また、ばね
18は測定ヘッド25を塗装面1の上に置いだけでは縮
まず、ヘッド25の自重より大きな力が加わったとき、
すなわち押したときに縮むようなばね定数を有してい
る。このように自由足16は足先が旋回自在のスイベル
式でしかも脚部が押すと縮む伸縮自在のものであるた
め、塗装面1がどんな曲面であっても足先の向きと脚部
の長さを適当に調節することにより塗装面1からの反射
光を常にCCDカメラ6でとらえることができる。な
お、このように足16を設けることで測定に際しヘッド
25を塗装面1から離すことができるが、前述のように
CCDカメラ6内の絞り8は回折限界程度と非常に小さ
いので、開口12からの外乱光は絞り8によりほとんど
遮断され、外乱光による影響はなくなり、したがって測
定ヘッド25を塗装面1から離して測定することが可能
になる。
【0025】さらに、本実施例では、操作スイッチ取付
基板20にタイマー回路が組み込まれており、一定時間
操作スイッチが操作されないと自動的に光源2やCCD
カメラ6、モニター13等の内部機器への電源供給が切
れ、操作スイッチが操作されると直ちに電源が入るよう
になっている。以上のように構成されている測定ヘッド
25のCCDカメラ6によって入力された画像は、前述
の画像処理装置30によって次のようにして処理される
ことになる。以下、ここでの処理を図2に示すフローチ
ャートに基づき図3以降の図を参照しながら説明する。
【0026】本発明の塗装面性状検査装置においては、
塗装面性状の測定に際して最適な画像が得られるよう
に、測定画像を入力する前処理として入力すべき画像の
大きさと位置とを設定する処理が行われる。このような
処理を行なうこととしているのは、塗装面の曲率に応じ
て得られる入力画像が異なることに鑑み、この曲率に影
響されないような画像を入力するためである。この処理
は、以下のS1〜S5のステップにおいて行われる。
【0027】まず、CCDカメラ6から入力された多値
化画像は、画像処理装置30に入力されてその装置30
内に設けられているメモリに記憶される。記憶される画
像の一例としては図3(A)に示されるようなものであ
る。つまり、塗装面で反射されたストライプの反射光に
応じた画像が入力される。この画像は、塗装面が平坦で
ある場合には、出力されたストライプ画像の相似型の画
像がCCDカメラ6に入力されることになるが、塗装面
が曲面である場合には、入力される画像はその曲率に応
じて拡大,縮小,さらには変型した画像となってしま
う。また、塗装面の曲率が大きい場合には、像の位置が
CCDカメラ6の視野内を移動してしまうというような
ことも起こりうる。この移動によって像の位置が視野内
から外れるというようなことがあると、測定に必要とさ
れるデータの収集が不十分となって測定結果の信頼性に
悪影響を与えることになる。このため、以下に記されて
いるような,ストライプ像の位置を追跡し、測定窓の大
きさを変えるという処理を行なう。
【0028】まず、メモリに記憶された画像を呼び出し
て、図3に示してあるようなカメラ視野Aの楕円度を演
算する。これと同時に、カメラ視野A内に存在している
ストライプ像の光重心演算を行なう。楕円度の演算は、
測定窓の輪郭線を抽出してこの直径の最大値と最小値と
に基づいて行なっている。また、光重心演算は、従来か
ら行われている一般的な手法であるのでここではその処
理の説明は省略する(S1,S2)。次に、この光重心
演算の結果に基づいてストライプ画像の中心位置を求め
る。この演算を行なうのは、次の測定窓の大きさを決定
する処理において、その測定窓の中心位置を決定するた
めである(S3)。そして、上記の処理において求めた
楕円度とストライプ画像の中心位置とに基づいて、測定
窓の大きさと位置とを決定する。例えば以上の測定の結
果、カメラ視野Aが図3(A)のようにほぼ円形である
場合には、測定窓Bは同図のように設定され、一方、カ
メラ視野(A)が図4のように楕円である場合には、測
定窓Bは同図のように設定されることになる(S4)。
【0029】以上の処理が終了すると、塗装面性状検査
処理が行われることになる。
【0030】まず、メモリに記憶されているストライプ
画像を呼び出して、所定の閾値で二値化する。例えばス
トライプ画像の一例としては、図5(A)に示されてい
るような画像である(S5)。平滑感を求めるには、こ
の二値化された画像から輪郭線を抽出する処理が行わ
れ、図5(B)に示すような画像を得る(S6)。この
ままでは非常にギザギザした線であるので、これを平滑
化する処理を行なって図5(C)に示すような画像を得
る(S7)。次に、この平滑化した輪郭線の各構成画素
毎に法線の方向を求める。つまり、図5(D)に示すよ
うな方向の算出処理を行なう。さらに詳細に説明する
と、図6に示すように、輪郭線を構成する画素毎に法線
の方向を求める。この方向は、図に示されているように
非常に多くのものとなる(S8)。そして、このように
して求められたたくさんの方向を統計処理して、図6に
示すように、方向のばらつきが少ないもの、すなわち収
束性のあるものは平滑感が良好であり、一方、ばらつき
の大きなもの,すなわち発散性の認められるものは平滑
感が不良であると判断する(S9,S10)。
【0031】一方、肉持ち感を算出するには、この二値
化された画像から輪郭線の幅を抽出する処理が行われ
る。正常であるならば、塗装面を反射したストライプと
同一の幅のものしか検出されないはずであるが,肉持ち
感が悪い場合には、細かな小島がストライプ内に混在す
ることになるので、その小島に対応した幅のものが検出
される。したがって、幅の抽出とは、どの程度大きさの
の小島が何個存在しているかを認識させるための前段階
の処理であるといえる(S11)。図7は、肉持ち感の
良好なものと悪いものとの画像を対比したものである。
次に、上記の処理において抽出されたストライプ幅のデ
ータから、所定値以下,例えば0.5mm以下のものを取
り出してその数の存在割合を求める。この割合に基づい
て肉持ち感を算出する(S12〜S14)。
【0032】また、光沢感を測定するには、まず、測定
窓を介して入力した画像の各水平ライン毎に最も明るい
部分と最も暗い部分の輝度差を求める。つまり、図8に
示されているような画像に対して、位置と輝度との関係
のグラフを作成して、そのグラフ中の輝度の最大のもの
と最少のものとの差を求める(S15)。この処理を全
ての水平ラインについて行なって、測定窓の領域内にお
けるデータの平均を求める(S16)。以上の処理によ
って得られた輝度差に応じて光沢感を求める。尚、輝度
差と光沢感との関係は、図9に示すように相関関係が明
らかとなっているので、その算出の演算は非常に単純で
ある(S17)。
【0033】以上のように、本発明の塗装面性状検査装
置によれば、塗装面の平滑感と肉持ち感とは抽出した輪
郭線に一次元の画像処理を施すことによって、また、光
沢感は入力画像の明暗差を検出することによってそれぞ
れ算出している。このように定量的な測定を行なうこと
が容易にできるようになるために、測定の信頼性が向上
することになる。つまり、たとえ素人がこの装置によっ
て測定を行なった場合であっても、信頼性の非常に高い
評価を行なうことができるようになる。さらにこの評価
を得るための画像処理は輪郭線に基づいて行なっている
ので、一次元の処理を行なうのみで良く、その処理の高
速化をも図ることができるようになる。また、メモリ容
量が格段に少なくて済むので、装置の小形化と低コスト
化を図ることも可能となる。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、だれ
が測定した場合でも定量的な測定が行なえるようになっ
ているので、非常に信頼性の高い測定を行なうことがで
きる。また、この測定を行なうための演算は一次元とな
ることから、測定速度が向上することになる。さらに、
塗装面性状の3質感をそれぞれ別個の処理によって行な
っているから、3質感の分離を明確にすることができ
る。そして、塗装面の曲率に応じて測定窓の位置と大き
さとを変化させているから、測定信頼性を向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる塗装面性状検査装置の測定ヘッ
ド部の構成を示す図である。
【図2】図1に示した装置の処理フローチャートであ
る。
【図3】図2に示したフローチャートにおいて測定窓の
大きさと位置との決定を行なう動作説明に供する図であ
る。
【図4】図2に示したフローチャートにおいて測定窓の
大きさと位置との決定を行なう動作説明に供する図であ
る。
【図5】図2に示したフローチャートにおいて平滑感の
評価を算出する処理の動作説明に供する図である。
【図6】図2に示したフローチャートにおいて平滑感の
評価を算出する処理の動作説明に供する図である。
【図7】図2に示したフローチャートにおいて肉持ち感
の評価を算出する処理の動作説明に供する図である。
【図8】図2に示したフローチャートにおいて光沢感の
評価を算出する処理の動作説明に供する図である。
【図9】明暗の差と光沢感との関係を示すグラフであ
る。
【図10】従来の装置での平滑感の評価算出処理の動作
説明に供する図である。
【図11】従来の装置での肉持ち感の評価算出処理の動
作説明に供する図である。
【図12】従来の装置で平滑感を算出する場合の欠点を
説明するための図である。
【符号の説明】
6…CCDカメラ(入力手段) 25…測定ヘッド 30…画像処理装置(輪郭線抽出手段,平滑度算出手
段,中空部算出手段,二値化手段,肉持ち感算出手段,
光沢度算出手段,光重心算出手段,歪度算出手段,測定
位置設定手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−100310(JP,A) 実開 平1−74513(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01B 11/00 - 11/30 102 G01N 21/55 - 21/57 G01N 21/84 - 21/91 G06T 7/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塗装面に被検査画像を投射し、当該塗装面
    で反射した当該被検査画像に基づいて当該塗装面の性状
    を検査する塗装面性状検査装置において、 前記塗装面からの前記被検査画像を入力する入力手段
    と、 当該入力手段に入力された画像を二値化する二値化手段
    と、 当該二値化手段によって二値化された前記被検査画像内
    に存在する所定値以下の大きさの中空部の数を算出する
    中空部算出手段と、 当該中空部算出手段によって算出された中空部の数に応
    じて前記塗装面の肉持ち感を算出する肉持ち感算出手段
    とを有することを特徴とする塗装面性状検査装置。
  2. 【請求項2】塗装面に被検査画像を投射し、当該塗装面
    で反射した当該被検査画像に基づいて当該塗装面の性状
    を検査する塗装面性状検査装置において、 前記塗装面からの前記被検査画像を入力する入力手段
    と、 当該入力手段に入力された被検査画像の光重心を算出す
    る光重心算出手段と、 当該入力手段に入力された被検査画像の歪み度を算出す
    る歪度算出手段と、 前記光重心算出手段によって求められた当該被検査画像
    の光重心及び当該歪度算出手段によって求められた当該
    被検査画像の歪み度に基づいて前記性状を検査する測定
    領域と位置とを設定する測定領域設定手段とを有するこ
    とを特徴とする塗装面性状検査装置。
JP5291792A 1992-03-11 1992-03-11 塗装面性状検査装置 Expired - Fee Related JP2982474B2 (ja)

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