JP2981623B2 - 保水材等の製造方法 - Google Patents

保水材等の製造方法

Info

Publication number
JP2981623B2
JP2981623B2 JP3159565A JP15956591A JP2981623B2 JP 2981623 B2 JP2981623 B2 JP 2981623B2 JP 3159565 A JP3159565 A JP 3159565A JP 15956591 A JP15956591 A JP 15956591A JP 2981623 B2 JP2981623 B2 JP 2981623B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
water retention
producing
pellets
adsorbent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3159565A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04359087A (ja
Inventor
靖 藤原
康訓 松岡
聡 今村
道子 深沢
正雄 泊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisei Corp
Nippon Jiryoku Senko Co Ltd
Original Assignee
Taisei Corp
Nippon Jiryoku Senko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taisei Corp, Nippon Jiryoku Senko Co Ltd filed Critical Taisei Corp
Priority to JP3159565A priority Critical patent/JP2981623B2/ja
Publication of JPH04359087A publication Critical patent/JPH04359087A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2981623B2 publication Critical patent/JP2981623B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は石炭灰を利用して行う、
保水材、吸着材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】石炭を使用する火力発電所からは、多量
の石炭灰が生産されるがその有効な利用方法が望まれて
おり、次のような方法が開発されている。 <イ>過去にNOX やSOX の規制がなかった時代には
石炭を微粉末に粉砕して高温燃焼させていたので、未燃
カーボンの残留が少なく、一部はフライアッシュセメン
トの混合材として利用され、粗粒部分はほとんどが埋め
立て地に廃棄処分されていた。 <ロ>近年は規制のために低温焼成するので、未燃カー
ボンが10〜30重量%と多く含まれているためフライ
アッシュセメント用には利用できない。そのためにごく
一部がセメント原料に利用されるだけで、ほとんどが埋
め立て廃棄されている。 <ハ>さらに別の方法として、燃焼の際に石灰石粉末や
石灰粉末を吹き込む方法や、石炭と石灰石の塊状物を混
合して吹き込み燃焼させる方法がある。 この方法で燃焼した石炭灰はF・CaOや無水石膏を含
有しているものがあり、こうした石炭灰にバインダーと
して粘土粉を添加して造粒し、ロータリーキルンで焼成
して軽量骨材を製造する方法が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】前記したように従来
からいくつかの処理方法があったが、実際に利用されて
いるのはごく一部にしか過ぎず、大部分は未利用のまま
埋め立て廃棄されているのが現状である。しかもエネル
ギー調査会の長期見通しでは石炭の使用料が増加すると
予測されており、一方埋め立て廃棄処理場の用地は不足
しているから、今後の対応次第では大きな社会問題に発
展する可能性もある。
【0004】ところで別の問題として全国のゴルフ場
で、除草剤、殺虫剤、殺菌剤などの撒布による周囲の水
系への汚染が問題となっている。そのためにゴルフ場
側、農薬、肥料メーカーなどの使用者側では農薬、化学
肥料の使用量の見直し、汚染防止方法の開発に着手しは
じめている。こうした環境汚染の問題はゴルフ場に限ら
ず、公園やリゾート地域の植生施設でも同様に発生して
くる可能性が大きい。
【0005】
【本発明の目的】本発明は上記したような石炭灰の処理
の問題と、環境汚染の問題とを結び付けることによって
なされたもので、現状ではほとんどが未利用で廃棄され
ている石炭灰を、その排水性や保水性を利用して環境汚
染の防止に有効に利用することを目的とする。
【0006】
【問題点を解決するための手段】上記の目的を達成する
ために、本発明では次のような手段を採用する。すなわ
ち本発明は、石炭灰にセメント類と、少なくともゼオラ
イト、木炭、活性炭粉末の中の一種類を混合し、散水
しながら造粒してペレットに作成し、あるいは散水しな
がら混合し、プレス成型し、その粗砕してペレット
に作成し、土層に配合して保水すると共に農薬や化学肥
料を吸着して水系の汚染を防止する、保水材、吸着材
製造方法である。さらに、本発明は、セメント類の混合
比率は5〜20重量%であることを特徴とする、保水
、吸着材の製造方法である。さらに、本発明は、少な
くともゼオライト、木炭、活性炭粉末の中の一種類の混
合比率が5〜20重量%であることを特徴とする、保水
材、吸着材の製造方法である。
【0007】なお、セメント類とは市販のポルトランド
セメント系(普通、早強、超早強、フライアッシュ、高
炉)セメント、アルミナセメントのことである。
【0008】
【実施例および作用】以下に本発明の作用、効果を確認
するために行った実験及びその結果を示す。まず実験に
使用した原料の化学成分と鉱物組成を示すと、図1の通
りであり、次の原料から構成する。石炭灰、粘土、ゼオ
ライト、製鋼スラグ、脱PSスラグ、高炉スラグ以上の
原料の内、石炭灰以外はジョークラッシャー等で粗砕し
て乾燥し、バイブロミル等で約44μ以下に微粉砕す
る。そして図2に示す配合割合で配合し、水を添加し
て、直径約3mm以下、好ましくは0.3mm以下に造
粒する。この造粒工程は、オムニミキサーやヘンシェル
ミキサー等を使用する。その際に空気中で時々散水しな
がら養生し、ペレットを作成する。これらのペレットの
吸水率、乾燥比重、表乾容重、絶乾比重、絶乾容重を比
較した。さらに各配合ごとの圧縮強度を比較した。その
結果を図2に示した。
【0009】また上述のペレットの農薬吸着性を見るた
めに、図3に示したような殺菌剤、殺虫剤、除草剤を用
いたカラムによる農薬移行・吸着実験を行った。実験は
現実的な農薬施用量を、ガラスカラムに充填したペレッ
トに散布し、2時間、1日、2日、1週間経過後、それ
ぞれ雨量20mm相当の散水を行い、カラム下方から流
出する水の農薬含有量について分析を行ったものであ
る。比較としてペレットの代わりに豊浦標準砂錐を使用
した場合についても検討した。得られた結果を図4に示
した。
【0010】図4から明らかなように、ペレットの場合
は殺菌剤としてもあるいは殺虫剤、除草剤としても、散
布後、雨量20mmの集中豪雨に相当する条件でも流出
してこない。さらに農薬散布後、1週間経過すると砂の
場合には農薬の流出がみられるが、ペレットの場合には
極めて低濃度となり、農薬の流出はほとんどみられな
い。このように、これらの農薬は本発明の方法で製造し
たペレットに極めて良好に吸着、保持されていることが
明らかである。したがって本発明の方法で製造したペレ
ットは農薬の吸着材として有効であることがわかる。
【0011】また物理的な特性についてみると、ペレッ
トを撒布下層の透水係数はカラム充填時で1×10−2
cm/sec程度であり、十分に締め固めた場合には1
×10−4cm/sec程度で良好な透水性を示してい
た。したがって本発明の方法で製造したペレットを用い
て農薬吸着土層を設置する場合に、ブルドーザーによる
巻き出し転圧では、透水係数1×10−2cm/sec
〜1×10−4cm/secを確保することが可能であ
る。また、植物の生育に不可欠な条件は水分の保持力で
ある。この点については、本発明の方法で製造したペレ
ットは、極めて多孔質であり、カラム充填による透水試
験後も高い含水状態を示したことから、良好な保水性を
有していることが明らかである。そのために、図5に示
すように、ティーグラウンド5、フェアウェイ6、池
7、バンカー8、グリーン9から構成したゴルフ場の表
層1の下の部分に図6に示すようにペレット層2を設置
するような利用方法が考えられる。このような構成を採
用することによって、ゴルフ場において土層中に流入し
た農薬などをペレット層2で吸着し、同時に排水は良好
に維持し、かつ植物に必要な水分を保つことが可能であ
る。なお図中、3は集水管、4は集水池を示す。
【0012】
【本発明の効果】以上述べた通り、本発明の方法で製造
した保水材、吸着材は、石炭火力発電所から多量に算出
され、一部を除いては埋立廃棄処分されている産業廃棄
物としての石炭灰をゴルフ場、公園、緑地などの土層に
配合し、余剰な農薬や未利用化学肥料を吸着、保持し
て、これらによる水系の汚染を防止する吸着材として有
効利用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】使用原料の化学成分と鉱物組成を示す図
【図2】ペレットの配合割合と物理的性質を示す図
【図3】農薬移行のカラム実験模式図
【図4】ペレットの農薬吸着性を示す図
【図5】ゴルフ場の平面図
【図6】ペレット層を図5のゴルフ場に設置した模式図
フロントページの続き (72)発明者 今村 聡 東京都新宿区西新宿1丁目25番1号 大 成建設株式会社内 (72)発明者 深沢 道子 東京都新宿区西新宿1丁目25番1号 大 成建設株式会社内 (72)発明者 泊 正雄 北九州市小倉南区津田新町1丁目13−26 (56)参考文献 特開 平2−271943(JP,A) 特開 昭61−185586(JP,A) 特開 昭63−224733(JP,A) 特開 平3−275134(JP,A) 特開 昭48−47917(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 17/00 - 17/40

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】石炭灰にセメント類と、少なくともゼオラ
    イト、木炭、活性炭粉末の中の一種類を混合し、散水
    しながら造粒してペレットに作成し、あるいは散水しな
    がら混合し、プレス成型し、その後に粗砕してペレット
    に作成し、土層に配合して保水すると共に農薬や化学肥
    料を吸着して水系の汚染を防止する、保水材、吸着材
    製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の保水材、吸着材の製造方
    法において、セメント類の混合比率は5〜20重量%で
    あることを特徴とする、保水材、吸着材の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の保水材、吸着材の製造方
    法において、 少なくともゼオライト、木炭、活性炭粉末
    の中の一種類の混合比率が5〜20重量%であることを
    特徴とする、保水材、吸着材の製造方法。
JP3159565A 1991-06-04 1991-06-04 保水材等の製造方法 Expired - Lifetime JP2981623B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3159565A JP2981623B2 (ja) 1991-06-04 1991-06-04 保水材等の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3159565A JP2981623B2 (ja) 1991-06-04 1991-06-04 保水材等の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04359087A JPH04359087A (ja) 1992-12-11
JP2981623B2 true JP2981623B2 (ja) 1999-11-22

Family

ID=15696509

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3159565A Expired - Lifetime JP2981623B2 (ja) 1991-06-04 1991-06-04 保水材等の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2981623B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE4418646A1 (de) * 1994-05-27 1995-11-30 Sued Chemie Ag Quellfähige Smektit-Dichtschicht
JP4817787B2 (ja) * 2005-10-05 2011-11-16 中国電力株式会社 土壌改良粒状物

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61185586A (ja) * 1985-02-14 1986-08-19 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 園芸用土の製造方法
JPS63224733A (ja) * 1987-03-16 1988-09-19 Taguchi Kenkyusho:Kk 電磁場連続多孔体及びその製造方法
JPH0645490B2 (ja) * 1989-04-11 1994-06-15 日本磁力選鉱株式会社 石炭灰の利用方法
JPH03275134A (ja) * 1990-03-23 1991-12-05 Nippon Jiryoku Senko Kk 石炭灰の利用方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04359087A (ja) 1992-12-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105294023B (zh) 一种利用赤泥颗粒材料修复重金属污染土壤的方法
JP3840124B2 (ja) 重金属類の不溶質化性を備えた緑化・土壌安定化材料、それを用いた厚層基材種子吹付け工法、土壌安定化方法、および汚染土壌の処理方法
CN111269722B (zh) 一种治理镉砷复合污染稻田土壤的缓释型修复剂及其制备方法
US5466407A (en) Incineration residue treatment process
Dick et al. Beneficial uses of flue gas desulfurization by‐products: Examples and case studies of land application
JP2981623B2 (ja) 保水材等の製造方法
CN112251235B (zh) 一种钢渣基固化剂制备方法及Cd污染土的处理系统及方法
JPH09156998A (ja) 石炭灰セラミックス、その製造方法及びその用途
CN108117375A (zh) 一种飞灰-黄河泥砂建筑陶粒及其制备方法
JP6199613B2 (ja) 防草用資材の固着剤、防草材、及びそれを用いた防草工法
CN110282923A (zh) 一种以污染土为原料的流动化矿坑回填土及施工方法
JPH0741762A (ja) 石炭灰含有粒状物およびその用途
CN103497735B (zh) 一种农田融雪剂的制备方法
JPH03252375A (ja) 石炭灰含有透水性構築材の製法
JP2005281438A (ja) 汚染物質の溶出抑制効果を有する緑化・土壌安定化材料、それを用いた厚層基材種子吹付け工法、土壌安定化方法、および汚染土壌の処理方法
JP2004183256A (ja) 砂地表面の成形・固化による飛砂防止工法
JPH11156326A (ja) フライアッシュの固形化方法
JPH1029841A (ja) 人工骨材の製造方法
JP2013160676A (ja) 放射性物質の固定化材、および放射性汚染物の処理方法
JP2009270059A (ja) 焼却灰造粒物及びその製造方法
JP3707051B2 (ja) 湛水法面緑化吹付け材,その吹付け工法,同工法で造成した湛水法面および同工法で使用する給水ネット
JP2002220273A (ja) セッコウ系構造材料、セッコウ系構造材料の製造方法、及びセッコウ系構造材料を用いた構造物の施工方法
JPS642159B2 (ja)
JP3143762B2 (ja) 石炭灰を用いた吸着材の製造方法
JP2005127070A (ja) 透水性簡易舗装材料およびその製造方法