JP2981531B2 - 被把持体の把持方法及びその装置 - Google Patents

被把持体の把持方法及びその装置

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、被把持体の把持方法及びその装置に関し、
例えば、半導体ウエハを収容する収容具の把持方法及び
把持装置に関する。
ロ.従来技術 半導体ウエハの表面に酸化珪素膜等の堆積膜を形成す
るために、化学的気相成長(CVD)装置が広く使用され
ている。半導体ウエハ(以下、単にウエハと呼ぶ)は、
珪素又はガリウム−砒素等の半導体単結晶からなる厚さ
数百μmの薄い円板状を呈し、ボートと呼ばれる載置具
に通常水平方向に所定の間隔で垂直に多数(例えば25
枚)載置され、ボートと共にCVD装置内に挿入され、CVD
処理を受ける。このボートは、ウエハを支持するための
水平に位置する4本のバーを有し、これらのバーには所
定のピッチで溝が設けられ、ウエハはこれらの溝に挿入
されて水平方向に所定間隔で垂直にボートに載置され
る。このボートは、CVD装置内でウエハと共に加熱され
るので、その材料には石英が使用される。以下、このボ
ートを石英ボートと呼ぶ。
ウエハは、上記石英ボートとは別の載置具(カセット
と呼ばれ、一般にプラスチック製である。)に載置され
てCVD装置付近に搬送され、此所で前述の石英ボートに
移載される。また、CVD処理が終了したウエハは、石英
ボートからカセットに移載され、次の工程へ搬送され
る。上記カセットは、側壁にウエハを挿入するために溝
が多数設けられている。また、ウエハは、CVD処理後に
フォトリソグラフィーの手法によって表面に種々の素子
が形成されるのであるが、これら素子の形成過程及び形
成後に石英ボートに載置された状態にてエッチング及び
弗酸(HF)や純水等による洗浄が施される。このエッチ
ングや洗浄の工程でも、ウエハは、カセットに載置され
て搬送され、石英ボートに移載されてこれらの処理を施
され、処理終了後に再びカセットに移載されて次の工程
に搬送される。
ウエハが載置されたカセット又は石英ボートは、搬送
や移載の度毎にグリッパによって把持され、所定の位置
に送られる。
第12図及び第13図は従来のグリッパを示し、同図の各
(a)は平面図、(b)は正面図である。但し、両図
共、(b)ではカセットをも図示してある。
第12図のグリッパ51は、回動可能な円板52、52を設け
てあり、円板52、52に回動可能に取付けられた対のバー
53、53の先端部に把持部54、54が揺動可能に取付けられ
ている。円板52、52が矢印のように所定角度回転する
と、バー53、53の動作によって把持部54、54がガイド5
5、55に案内されて仮想線位置から実線位置に移動し、
第12図(b)に示すように、カセット47の上端に設けら
れた対のつば47a、47aの下に把持部54、54のフィンガ54
a、54aが入ってグリッパ51がカセット47を把持する。
第13図のグリッパ61は、同図(a)に示すように、回
動可能な対のリンク63、63の一端が共通の軸62に軸支さ
れ、リンク63、63の他端にはフィンガ65、65が軸支され
ていて、フィンガ65、65は軸62の移動によって軸64、64
を支点にして仮想線位置から実線位置へ揺動するように
なっている。このようにフィンガ65、65が仮想線位置か
ら実線位置に移動すると、第13図(b)に示すように、
カセット47のつば47a、47aの下にフィンガ65、65が入っ
てグリッパ61がカセット47を把持する。
ところで、カセット47は、その下面が載置台70に載置
され、載置台70の両側縁に設けられた突部70a、70aに挟
まれるようにして位置決めされる。載置台70は床49に固
定されている。
第12図(b)、第13図(b)に仮想線で示すように、
グリッパ51、61の中心線がカセット47の中心線に対して
狂っていると、カセット47は把持と同時に動いて、載置
台70の一方の突部70a、70aに乗り上げるようになる。す
ると、このとき載置台70の突部70aとカセット47の下面
との摺擦によって塵が発生することになる。ウエハは、
塵の付着によって品質が劣化するので、清浄なクリーン
ルーム内で取扱われる。従って、上記のような発塵は甚
だ不都合である。
グリッパは一般にロッボットによって操作されるので
あるが、上記の問題を解消する方策として、ロボットを
複雑に多軸化し、またロボットへの教示(ティーチン
グ)を高精度にすることが考えられる。然し、これで
は、ロボットの製造原価が昴騰する上に、ロボットは高
精度になる程度誤動作を起こし易くなるので、上記の方
策では万全を期し難い。
ハ.発明の目的 本発明は、把持装置と被把持体との位置関係が正確で
はなくても、被把持体がこれを支持する支持手段と摺擦
することなく被把持体を把持でき、かつ、把持装置の構
造を簡単にできる、被把持体の把持方法及びこの方法に
使用する把持装置を提供することを目的としている。
ニ.発明の構成 第一の発明は、被把持体係合手段に係合された被把持
体を、把持装置を用いて把持するに際し、 前記被把持体を、前記の係合を維持した儘、把持手段
で把持する把持工程と、 前記の係合を解除して前記被把持体と前記被把持体係
合手段とを空間的に離間させる係合解除工程と、 前記の係合解除と同時又はそれ以降に、前記把持手段
を構成する対の把持部を所定の位置関係に位置させて前
記被把持体の位置を前記把持装置の所定の位置に整合さ
せる位置整合工程と を有する、被把持体の把持方法に係る。
第二の発明は、被把持体係合手段に係合された被把持
体を把持する、被把持体の把持装置において、 前記被把持体を把持するための把持手段と、 この把持手段を構成する対の把持部で前記被把持体を
把持させるための対の把持部駆動軸と、 この対の把持部駆動軸のうちのいずれか一方の把持部
駆動軸のみを駆動可能にする差動機構、と、 前記対の把持部を所定の位置関係に位置させて前記被
把持体の位置を前記把持装置の所定の位置に整合させる
ための位置整合手段と、 前記把持手段を移動させるための移動手段と を有することを特徴とする、被把持体の把持装置に係
る。
ホ.実施例 以下、本発明の実施例を説明する。
第1図はグリッパを示し、同図(a)は正面図、同図
(b)は同図(a)のI b−I b線拡大断面図であって、
同図(a)のみカセットを併示してある。
ケーシング2に収容された差動機3から図において左
右に左側ドライブシャフト9Lと右側ドライブシャフト9R
とがケーシング2を貫通して突出している。差動機3の
図において右側には、V字形の溝を形成するガイド面4
a、4aを有するガイド4がドライブシャフト9Rを囲むよ
うにして固定されている。ガイド面4a、4aには、コイル
ばね6によって左方に付勢されるソケット5の対のロー
ラ5cが接当し、ソケット5はドライブシャフト9Rに外嵌
してこれと一体に回動するようにしてある。上記の各部
分はケーシング2に収容される。ドライブシャフト9L、
9Rのケーシング2から突出する部分は、ケーシング2に
固定された左右のケーシング8L、8Rに夫々収容され、こ
れらに軸支される。
ケーシング2の下には減速器歯車12B付きのモータ12A
を収容するケーシング11が固定されていて、モータ12A
の減速歯車12Bの軸に取付けられたファイナルピニオン1
3と差動機3のファイナルギヤ10とが互いに噛合する。
自動車の差動機にあってはファイナルピニオンとファイ
ナルギヤとは傘歯車を使用するが、本例にあってはケー
シング1、11をコンパクトにするため、ファイナルピニ
オン13とファイナルギヤ10とは薄幅の平歯車としてい
る。
ドライブシャフト9L、9Rの先端には傘歯車16L、16Rが
取付けられ、傘歯車16L、16Rにはフィンガシャフト18
L、18Rの先端に取付けられた傘歯車17L、17Rが夫々噛合
する。傘歯車16L、17L及びフィンガシャフト18Lと、傘
歯車16R、17R及びフィンガシャフト18Rとは、夫々ケー
シング15L、15Rに収容され、フィンガシャフト18L、18R
には夫々ケーシング15L、15Rに軸支されている。フィン
ガシャフト18L、18Rには、フィンガ19L、19Rが下方に向
けてケーシング15L、15Rから突出して取付けられ、フィ
ンガ19L、19Rの下端には、内側に向けて互いに対向する
ように把持部20L、20Rが夫々固定されている。フィンガ
19L、19Rには反射型のセンサ21L、21Rが夫々取付けられ
ている。ケーシング15L、15Rは、補強のためのバー25に
よって互いに連結されている。但し、バー25は第1図
(a)では図示省略してある(後述の第3図(a)、
(b)も同様)。
以上の各部分によってグリッパ1が構成される。
第1図(a)に示すように、同図(b)のモータ12A
が駆動してフィンガ19L、19Rが矢印のように回動し、フ
ィンガ19L、19Rが鉛直方向に位置すると、把持部20L、2
0Rが、カセットの両端上面に延設されたつば47a、47aの
下側に入り、グリッパ1がカセットを把持する。
第2図はフィンガがカセットを把持する要領を示し、
同図(a)は要部平面図、同図(b)は要部右側面図で
ある。
第2図(a)において、フィンガ19L、19Rが仮想線位
置から実線位置に移動して把持部20L、20Rが、カセット
47のつば47a、47aの下に位置すると、同図(b)に示す
ように、センサ21R、21Lの光が把持部20R、20Lから反射
してフィンガがカセット47を把持した状態が検出され
る。この検出結果に基いて第1図(b)のモータ12Aの
駆動を停止させ、フィンガ19L、19Rの回動が停止する。
これによってカセット47に無理な荷重がかかってカセッ
ト47が破損するというトラブルが防止される。
第3図はカセットの鉛直中心線とグリッパのそれとが
一致していないときのカセットとグリッパとの移動の様
相を示し、同図(a)はフィンガがカセットを把持した
状態を、同図(b)はグリッパがカセットを持ち上げた
状態を示す正面図である。これらの図中、Wはウエハで
ある。
第3図(a)に示すように、カセット47は、床49に固
定された載置台48に載置され、載置台48の両側縁の突部
48a、48aに挟まれて位置決めされている。カセット47の
中心線CL47に対してグリッパ1の中心線CL1は一致して
おらず、従って、この状態ではフィンガ19L、19Rは対称
位置には位置していない。
第3図(a)において、センサ21L、21Rの双方がカセ
ット47のつば47a、47aを検出すると、第3図(a)の把
持状態が検出される(第1図(a)でも同様)。この検
出結果に基いて第1図(b)のモータ12Aの駆動が停止
し、この停止と同時又は、これ以降にグリッパ1が上昇
する。すると、第3図(b)に示すように、フィンガ19
L、19Rが鉛直方向に位置してグリッパ1の中心線CL1
対してカセット47の中心線CL47が一致する。この状態で
は、カセット47は、グリッパ1と共に上昇して載置台48
から離れるので、カセット47と載置台48の突部48aとが
擦れ合うことがなく、好ましくない塵の発生が起こるこ
とがない。従って、クリーンルームでの使用に頗る好適
である。
第3図(a)で、フィンガ19Lが鉛直方向に迄回転す
る前に回転を停止し、フィンガ19Rが鉛直方向を越えて
回転するのは、第1図(b)の差動機3の機能によって
なされる。
第5図は差動機の断面図、第6図は差動機の動作を説
明するための内部断面図である。
これらの図中、35L及び35Rはデフサイドギヤで、夫々
ドライブシャフト9L、9Rに固着され、2個のデフピニオ
ン34、34と噛合している。デフピニオン34、34はこれら
を貫通するピニオンシャフト33を軸としてその周囲を回
動できるようになっていて、デフピニオンシャフト33は
上記部品を収容するデフケース31にテーパピン32によっ
て固着されている。以上の部品からなる部分が差動機で
ある。また、デフケース31にはボルト36、36によってフ
ァイナルギヤ10が固定されている。ファイナルギヤ10
は、第1図(b)の減速歯車12Bの軸に固定されたファ
イナルピニオン13と噛合していて、これらが最終減速機
を構成する。差動機を構成する各部分は、デフキャリヤ
3aに収容され、油中に侵漬されている。
第3図(a)において、フィンガ19Lが仮想線で示す
初期状態から実線位置に到達する迄は、ファイナルピニ
オン13の回転がファイナルギヤ10に伝達され、更にフア
イナルギヤ10に固定されたデフケース31、テーパピン32
によってデフケース31に固定されたデフピニオンシャフ
ト33及びデフピニオン34、34を介してデフサイドギヤ35
L、35Rに伝達される。かくして、デフサイドギヤ35Lの
回転によってドライブシャフト9Lが、デフサイドギヤ35
Rの回転によってドライブシャフト9Rが夫々回転し、第
3図(a)のフィンガ19L、19Rが回転する。この場合、
デフピニオンシャフト33、デフピニオン34、34及びデフ
サイドギヤ35L、35Rは互いに相対的に動くことなく、一
体となってドライブシャフト9L、9Rを軸として回転する
即ち、差動機は作動することなく、左右のドライブシャ
フト9L、9Rは同一回転数で回転し、前述したように対の
フィンガを回転させる。
第3図(a)において、フィンガ19Lがカセット47の
つば47aに接当すると、ドライブシャフト9Lが停止し、
かつ、ドライブシャフトが回転して第3図(a)のフィ
ンガ19Rが実線位置に到達する迄の間は、差動機は以下
のように作動する。ドライブシャフト9Lに固着されたデ
フサイドギヤ35Lが回転を停止し、デフピニオン34、34
は自転しながらデフサイドギヤ35Lの歯部円周上を公転
してデフサイドギヤ35Rを回転させ、ドライブシャフト9
Rは正常な回転状態での回転数の2倍の回転数で回転す
る。即ちデフサイドギヤ35Lが太陽傘歯車として、デフ
ピニオン34、34が遊星傘歯車として動作する(第3図
(a)で、グリッパ中心線CL1がカセット中心線CL47
左側にずれている場合は、デフサイドギヤ35Rが太陽傘
歯車となる。)。かくして、ドライブシャフト9Rの回転
によって第3図(a)のフィンガ19Rがカセット47のつ
ば47aに接当する迄回転する。
第3図(a)から同図(b)へのようにフィンガ19L
が更に回転し、フィンガ19Rが前記とは逆に回転すると
き、グリッパは次のように作動する。
第7図(a)に正面図(一部断面)で、同図(a)の
VII b−VII b線断面図である同図(b)に示すように、
差動機3のドライブシャフト9R側にはV字形の溝を設け
た円筒状ガイド4が固定され、ドライブシャフト9Rには
これと一体になって回動しかつその中心軸線方向にスラ
イド可能なソケット5が外嵌し、ソケット5はコイルば
ね6によってガイド4へ向けて付勢されている。ソケッ
ト5の先端には対のローラ5c、5cが取付けられ、ガイド
4のV字形溝によって形成されるガイド面4aにローラ5
c、5cが圧設する。第7図は初期状態を示している。第
8図(a)、(b)は第3図(a)の状態における第7
図(a)、(b)と同様の図面である。第3図(a)の
ようにフィンガ19Lが回転を停止した以後にフィンガ19R
が更に回転するときは、ドライブシャフト9Lが回転を停
止し、ドライブシャフト9Rが回転する。その結果、ソケ
ット5も回転してその先端のローラ5c、5cが第8図
(a)、(b)に示すようにガイド4のガイド面4aに沿
って回転することにより、ソケット5は第8図(a)に
おいて右方へ移動する。このとき、ソケット5はコイル
ばね6によって左方に強く付勢される。この状態から第
3図のグリッパ1が上昇すると、カセット47は載置台48
の突部48aから離れ、グリッパ1は自由になってソケッ
ト5がコイルばね6から強い付勢力によって左方に移動
しながら逆回転し、第7図(a)、(b)の状態に戻
る。
第9図はガイドとローラとの関係を示す拡大斜視図
で、ローラ5c、5cが第7図の状態にあるときを実線で、
第8図の状態にあるときを仮想線で示してある。
ソケット5はドライブシャフト9Rと一体になって回動
し、かつその中心軸線方向にスライド可能にしてある
が、通常のスプラインシャフトとは異なり、ボールスプ
ライン機構としている。即ち、第10図に示すように、ソ
ケット5はドライブシャフト9Rに対して僅かの間隙を隔
てて外嵌する。ソケット5の内面の3個所に設けられた
断面略半円径の溝5a、5a、5aとドライブシャフト9Rの3
個所に設けられた断面略半円径の溝9a、9a、9aに多数の
ボール7、7、7を収容させ、ボール7、7、7の回転
によってソケット5のスライド時の摩擦抵抗を極小にし
ている。ソケット5には、ボールねじのソケットと同様
に、溝5a、5a、5aの背後にボール7が循環する断面円形
の通路5b、5b、5bを設けてある。
ソケット5が第8図の状態から第7図の状態へ戻る時
の差動機の動作を第6図によって説明する。
ドライブシャフト9Rが仮想線矢印のように逆回転する
と、これに固着されたデフサイドギヤ35Rに噛合するデ
フピニオン34、34が仮想線矢印のように回転し、これら
に噛合するデフサイドギヤ35Lに固着したドライブシャ
フト9Lが実線矢印(前の回転方向と同じ)のように回転
する。従って第3図(a)から同(b)へと、フィンガ
19Lが更に回転し、フィンガ19Rが逆回転してフィンガ19
L、19Rは共に鉛直方向に位置し、グリッパ中心線CL1
カセット中心線CL47とが一致するようになる。なお、第
3図(a)において、グリッパ中心線CL1がカセット中
心線CL47の左側にずれている場合のローラ5c、5cの位置
は、第8図(b)に仮想線で示してある。この場合もド
ライブシャフト9L、9Rの回転方向が前述の場合の逆にな
るだけで、差動機の同様の動作で第3図(b)の状態に
なる。
グリッパを以上のような構造とすることにより、第3
図(a)に示したカセット中心線CL47に対するグリッパ
中心線CL1の不一致は、6インチのウエハ載置用カセッ
トにあって、±10mm迄許容できる。従って、繰返し使用
時の精度の再現性が緩和される。更に、グリッパを操作
するロボットが簡単な構造で済み、ロボットの製造原価
が低減する上に、ロボットの構造を複雑にすることによ
る誤動作も防止できる。
グリッパがカセットを把持してこれを所定位置に搬送
すると、図示しないロボットがグリッパを下降させてカ
セットを載置台に載置し、グリッパ19L、19Rを開いて第
3図(a)に仮想線で示した初期状態にする。このと
き、第1図(b)のモータ12Aが前記とは逆方向の回転
をし、差動機3の前記とは逆の動作によってグリッパ19
L、19Rが開く。
本例にあっては、ロボットが誤動作を起してグリッパ
が石英ボート把持の作業に入る前にフィンガを起こし、
その後の把持作業に支障をきたさぬよう、次のような方
策を講じている。
第3図(a)の拡大断面図である第4図に示すよう
に、ケーシング15L、15Rの中には扇形の遮光板23L、23R
が設けられていて、断面コの字形の透過型フォトカプラ
22L、22Rの光軸を遮光し得るようになっている。遮光板
23L、23Rはフィンガシャフト18L、18Rと一体に回動し、
フィンガ19L、19Rは、遮光状態で通常の把持領域27内に
位置し、非遮光状態で把持領域外開き側領域28内又は把
持領域外閉じ側領域29内に位置するようになっている。
次に、フィンガの各動作シーケンスについて説明す
る。
(i).電源投入時にフォトカプラ22L、22R共に非遮光
状態にあるときは、フィンガ19L、19Rは開く方向に動作
し、フォトカプラ22L、22Rの双方又はいずれか一方が即
座に遮光状態になるとフィンガ19L、19Rは把持領域外開
き側領域28に入ったときに停止して待機する。遮光され
なかったときは、モータを逆転させ、遮光されたことを
検知してこの検知結果に基いて再度モータを逆転させ、
フィンガ19L及び/又は19Rが把持領域外開き側領域28に
入ったところで停止させ、待機させる。全く遮光されな
かったときはエラーとなり、異常を知らせる。
(ii).電源投入時にフォトカプラ22L、22Rの双方又は
いずれか一方が遮光状態にあるときは、フィンガ19L及
び/又は19Rが開く方向に動作し、把持領域外開き側領
域28に入ったところで停止させ、待機させる。
この検出結果によって以後の動作が遂行可能になるよ
うにしてある。
第11図は把持部の水平方向の移動及び昇降をさせる把
持部移動機構の斜視図である。
床49に回動可能に立設する軸38の上端部には第一のア
ーム40が固定され、第一のアーム40の先端部には第二の
アーム41が揺動可能に取付けられている。第二のアーム
41の下側にはソケット43とこれに螺合する軸44とからな
るボールねじ42が取付けられ、ボールねじの軸44の下端
にはL字形の接続板45が取付けられ、接続板45には接続
杆46が固定されている。図中、44aはボール嵌入用の螺
旋状溝である。ボールねじの軸44はスプライン機構によ
って第二のアーム41に対して上下方向にのみ移動可能に
取付けられ、ボールねじのソケット43は軸44及び第二の
アーム41に対して回動可能に取付けられている。そし
て、第二のアーム41に内蔵されたモータによってボール
ねじのソケット43が回動し、軸44を昇降させるようにな
っている。上記の各部分によって把持部移動機構37が構
成される。
接続杆46は把持部1のケーシング2に固定され、把持
部1は、把持部移動機構37の上昇状態で第一、第二のア
ーム40、41の組合せによるリンク装置39によって軸38に
近付き又はこれから遠去かるように移動可能になってい
る。また、把持部1はカセット47を把持した状態(又は
把持しない状態)でボールねじの軸44の昇降に伴って昇
降する。第11図中、Wは半導体ウエハである。
上記の例では、グリッパでカセットを上昇させ、カセ
ットを載置台から離間させると同時にコイルばねの付勢
力によってグリッパ中心線とカセット中心線とを一致さ
せるようにしているが、この動作はばね以外の適宜の手
段によることができる。この場合、カセットが載置台か
ら離間してから適当なタイミングをとって上記の中心線
一致の動作をなさしめるようにしても良い。
以上の例は、カセットの把持の例であるが、ウエハを
載置していない或いは載置した石英ボートの把持も上記
の例と異なるところはないことは言う迄もない。また、
被把持体は、ウエハを載置した石英ボート、カセットの
ほか、例えば、液晶表示装置用ガラス基板等、他の物品
を載置した被把持体であっても、或いは物品自体であっ
ても良い。前述したように、被把持体に対する把持装置
の位置ずれを大幅に許容できることから、精度の高くな
い種々のハンドリング装置に本発明を適用して高精度な
ハンドリング装置と同様に使用することができ、その適
用範囲は広い。また、フィンガを交換して種々の被把持
体の把持に使用できる。
ヘ.発明の作用効果 第一の発明は、把持手段で被把持体を把持してこの被
把持体を被把持体係合手段から空間的に離間させ、この
離間と同時又はそれ以降に前記把持手段を構成する対の
把持部を所定の位置関係に位置させて前記被把持体の位
置を前記把持装置の所定の位置に整合させるようにして
いる。第二の発明は、前記第一の発明の各動作をなさし
める手段を有し、前記対の把持部を駆動させるための対
の把持部駆動軸のうちのいずれか一方の把持部駆動軸の
みを駆動可能にする差動機構を具備している。従って、
把持前に前記被把持体と前記把持装置との位置関係が正
確には整合していないとしても、前記の係合解除と同時
又はそれ以降に両者の位置関係を整合させるので、前記
被把持体と前記被把持体係合手段とが摺擦することな
く、上記の整合をさせることができる。その結果、前記
の摺擦による好ましくない発塵が防止され、清浄度の高
い雰囲気中での把持と好適である。その上、把持装置を
駆動させる駆動手段(例えばロボット)に高い精度が要
求されることがなく、上記駆動手段が簡単な構造で済ん
でその製造原価が低減でき、その構造を複雑にすること
による誤動作も防止される。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第11図は本発明の実施例を示すものであって、 第1図はグリッパを示し、同図(a)はカセットを把持
した状態の正面図、同図(b)は同図(a)のI b−I b
線拡大断面図(カセットは図示省略)、 第2図は把持時のカセットとグリッパとを示し、同図
(a)は要部概略平面図、同図(b)は要部概略右側面
図、 第3図はカセットを把持したグリッパを示し、同図
(a)はグリッパ上昇前の正面図、同図(b)はグリッ
パ上昇後の正面図、 第4図は第3図(a)の部分拡大図、 第5図は差動機の断面図、 第6図は差動機内部の断面図、 第7図は初期状態及び第3図(b)の状態における差動
機及びその周辺を示し、同図(a)は中心軸線に沿う正
面図(一部断面)、同図(b)は同図(a)のVII b−V
II b線断面図、 第8図は第3図(a)の状態における差動機及びその周
辺を示し、同図(a)は中心軸線に沿う正面図(一部断
面図)、動図(b)は同図(a)のVIII b−VIII b線断
面図、 第9図はガイドとローラとの関係を示す概略拡大断斜視
図、 第10図はドライブシャフトとソケットとの関係を示す拡
大断面図、 第11図は把持部移動機構の要部斜視図 である。 第12図及び第13図は従来例を示すものであって、 第12図はグリッパを示し、同図(a)はグリッパの動作
を示す平面図、同図(b)はカセットを把持したグリッ
パの正面図、 第13図は他の例によるグリッパを示し、同図(a)はグ
リッパの動作を示す平面図、同図(b)はカセットを把
持したグリッパの正面図 である。 なお、図面に示された符号において、 1、51、61……グリッパ 3……差動機 4……ガイド 4a……ガイド面 5……ソケット 5c……ソケットのローラ 6……コイルばね 9L、9R……ドライブシャフト 10……ファイナルギヤ 12A……モータ 12B……減速歯車 13……ファイナルピニオン 16L、16R、17L、17R……傘歯車 18L、18R……フィンガシャフト 19L、19R……フィンガ 20L、20R……把持部 21L、21R、22L、22R……センサ 37……把持部移動機構 38……回転軸 39……リンク装置 40、41……アーム 42……ボールねじ 47……カセット 47a……カセットのつば 48……載置台 48a……突起 W……ウエハ である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/68 B25J 15/08 B66C 1/28

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被把持体係合手段に係合された被把持体
    を、把持装置を用いて把持するに際し、 前記被把持体を、前記の係合を維持した儘、把持手段で
    把持する把持工程と、 前記の係合を解除して前記被把持体と前記被把持体係合
    手段とを空間的に離間させる係合解除工程と、 前記の係合解除と同時又はそれ以降に、前記把持手段を
    構成する対の把持部を所定の位置関係に位置させて前記
    被把持体の位置を前記把持装置の所定の位置に整合させ
    る位置整合工程と を有する、被把持体の把持方法。
  2. 【請求項2】被把持体係合手段に係合された被把持体を
    把持する、被把持体の把持装置において、 前記被把持体を把持するための把持手段と、 この把持手段を構成する対の把持部で前記被把持体を把
    持させるための対の把持部駆動軸と、 この対の把持部駆動軸のうちのいずれか一方の把持部駆
    動軸のみを駆動可能にする差動機構と、 前記対の把持部を所定の位置関係に位置させて前記被把
    持体の位置を前記把持装置の所定の位置に整合させるた
    めの位置整合手段と、 前記把持手段を移動させるための移動手段と を有することを特徴とする、被把持体の把持装置。
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