JP2981016B2 - 電子シール - Google Patents

電子シール

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JP2981016B2
JP2981016B2 JP3142096A JP14209691A JP2981016B2 JP 2981016 B2 JP2981016 B2 JP 2981016B2 JP 3142096 A JP3142096 A JP 3142096A JP 14209691 A JP14209691 A JP 14209691A JP 2981016 B2 JP2981016 B2 JP 2981016B2
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    • G09F3/02—Forms or constructions
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    • G07C5/0841—Registering performance data
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  • Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)
  • Packages (AREA)
  • Closures For Containers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ケーシングに固定され
得るシール用ストリップと、該ケーシング中に配置さ
れ、開封センサ、クロック発生器、カウンタ、メモリ及
び動作電源を有するモニタ装置とを備えた電子シールに
関する。
【０００２】
【従来の技術】貨物コンパートメント、船の貨物室、密
封梱包用の箱又はコンテナのロック上のそのようなシー
ルによって、固定されたロックが輸送の間に開けられた
かどうかに関する検査を行うことが可能になる。シール
用ワイヤ及びそのワイヤの両端を接続するリードシール
を備えている従来周知のシールは、ロックが開けられた
にもかかわらず、無傷のシールをまねた偽造による操作
が容易に行われ得るという欠点を有している。他の欠点
は、シールの許可された開封の場合に、繰り返してリー
ドシールが行われなくてはならないこと、及びそのよう
なシールは一度しか使用できないことである。
【０００３】米国特許第４，７６６，４１９号は、リー
ドシール手段によって保護されたシールのこれら２つの
欠点を回避する電子シールを開示している。クロック発
生器及びカウンタを備えている乱数発生器は、シールが
開封されるとすぐに作動して新しい数字の組合せを作成
し、この組合せが表示装置に表示される。前回の数字の
組合せを再び作成するためには、何度もシールを開閉す
る必要があるので、前述の操作を十分に排除することが
できる。許可された開封の場合には新しい数字の組合せ
が運送書類に記されるので、開封操作毎にシールを取り
替える必要がない。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このシ
ールでさえ、固定されたロックが開けられたかどうかの
可能性に関する情報を提供するだけである。シール開封
の時刻及び回数は明らかではない。しかしながら、その
ような情報は、故意の異常なシール開封であるのか偶然
のダメージによるものであるのかに関する疑問を明らか
にすることができた。
【０００５】本発明の課題は、シールの開閉が行われた
時刻に関する情報が提供され、全てのシールデータが不
適当な操作に対してよりよく保護されるように改良され
た電子シールを提供することである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明の電子シールは、
ケーシングに固定され得るシール用ストリップと、該ケ
ーシング中に配置され、開封センサ、クロック発生器、
カウンタ、メモリ及び動作電源を有するモニタ装置とを
備えており、該メモリはシール状態の変化に関連する時
間データに加えて、開始時間、時間帯、荷積み地点、目
的地、国、所有者、運送業者、輸送手段などのロジステ
ィックデータをさらに包含していること、及びシール用
ストリップがシール状態をモニタする安全ループ中に組
み込まれていることを特徴とする。
【０００７】本発明による新規の構成において、シール
状態の変化に関する実時間データに加えてロジスティッ
クデータがメモリに記憶され得る。そのようなデータ
は、例えば、開始時間つまりシールが行われた時間、関
連する時間帯、荷積み地点、目的地、国、所有者、シー
ルされた商品の運送業者、輸送手段等とすることができ
る。この情報はこれまでは利用可能でないか、或いは利
用に際して非常に困難を有していたが、受取人及び税関
の両者に信頼できる情報を提供する。
【０００８】さらに、本発明によって、シール用ストリ
ップはシール状態をモニタする安全ループに組み込まれ
ている。従って、シール用ストリップが無理に開けられ
たり分離されたりすると、電子シールに検出されその時
刻が記録される。
【０００９】有利なことに、安全ループの各中断の間
に、クロック発生器に基づくカウンタの実際のカウント
がメモリに入れられる。従って、メモリの内容によって
シール開封と相対時間を関連付けることが可能になる。
絶対時間表示と比較して、シールが閉じられた、検査さ
れた又は開封された時間帯が異なることによるエラーが
排除できるという利点を相対時間表示は提供する。
【００１０】有利なことに、シール用ストリップは導電
体又は光ガイドとして構成され得、対応する信号経路は
引入口に信号発生器を、引出口に信号受信器を備えてい
る。信号ストリップを伝達された信号は符号化及び／又
は変調されていることができる。
【００１１】光ガイドとしてのシール用ストリップの構
成は、上記ストリップの起こり得る橋絡による操作に対
してより大きい安全性を提供する。加えて、腐食による
中断が排除される。導電体としての構成はシール用ワイ
ヤ全体を安全ループに組み込む。材料を適当に選択する
ことによって、例えば、良質のスチールを使用すること
によって腐食によるあらゆる問題は減少され得る。信号
ワイヤ引入口の信号発生器及びその引出口の信号受信器
の配置によっても、信号ストリップを介して転送された
信号の上記符号化又は変調が可能となる。
【００１２】クロック発生器によるカウンタのカウント
は常に変更されるので、実際のカウントがメモリに転送
されると相対時間表示が記憶される。記憶されたデータ
は上書きされずに互いに残っているので、全ての情報は
保持される。従って、メモリ入力の数からシール開封の
数を判断することが可能である。
【００１３】データ伝送手段を通して、一体化された表
示装置の限られた表面に同時に表示され得るよりもさら
に詳細を評価することが可能である。関連するデータを
一体化された表示装置に直接表示せずに、データ伝送手
段のための対応する外部補助器具を有する人によってだ
け評価が行われるようにすることも可能である。
【００１４】他の変形によると、メモリは記録可能な不
揮発メモリとして構成され得る。或る領域はその後に再
記録可能であり、他の領域は一回記録可能であることが
好ましい。これによって永久にデータを記録することが
できる。動作電圧の低下によるデータ損失をなくすこと
ができる。従って、荷積み地点で最初に入力されたデー
タ及び適当な動作電圧がある場合に記憶されたカウンタ
データは、輸送手段がかなり遅れて目的地へ到着して
も、依然としてポーリングされることが可能である。
【００１５】好ましい実施態様において、メモリは一回
記録可能な領域において不変の特徴データのための記憶
位置を包含している。再記録可能な領域はクロック発生
器によるカウンタの実際のカウントのための記憶位置並
びに開始時間、時間帯、荷積み地点、目的地、国、所有
者、運送業者及び輸送手段などのロジスティックデータ
のための記憶位置を包含している。
【００１６】一回記録可能な領域の結果として、識別に
適しており、後に変えることができないデータを記憶す
る可能性が与えられる。全ての再記録可能な記憶位置が
偶然に又は故意に消去される又は上書きされる場合で
も、例えばシールオーナー（ｓｅａｌ ｏｗｎｅｒｓ）
を確認することは依然として可能である。
【００１７】再記録可能な記憶位置は多数の情報項目の
ための記憶容量を提供し、開閉プロセスに伴う輸送ルー
トのほぼ完全な追跡を可能とする。運送書類の詳細との
重複の結果として、エラーを除去すること及び操作を検
出することもまた可能である。
【００１８】実用的な実施態様では、開封センサは比較
器を備えており、比較器の１つの入力はカウンタからの
信号を直接受け取り、他の入力はカウンタから閉じたシ
ール用ワイヤを通過する信号経路を介して信号を受け取
る。この比較器の出力は制御論理に接続されている。
【００１９】従って、シール用ワイヤを通過する信号経
路が開けられる又は閉じられる場合にいつでも状態の変
化が起こる。シール用ワイヤがその固定具から取り除か
れるか、いずれかの位置で分離される又は切られるかは
重要ではない。このように、シールの開封は明らかに検
出されることができ、その度に開始時間に相対する時間
と共に記憶される。
【００２０】加えて、比較器の出力はスイッチに接続さ
れることができ、スイッチは比較器の状態変化の場合に
は制御論理及びメモリに動作電圧を与える。この特徴
は、状態変化が起こらない場合にはメモリ及び制御論理
が無電流で切り換えられ得る点で、組み込まれた動作電
源の消耗を軽減する。
【００２１】好ましくは電圧モニタ回路が設けられるの
で、動作電圧が閾値を下回る場合には「バッテリ微小
値」がメモリの記憶位置の１つに入力される。
【００２２】従って、動作電圧がもはや動作に適当でな
い場合でも、データの記録が信頼できなくなった相対時
間から、又はシールの開閉プロセスの完全に十分な判断
がされ得る相対時間までを与えることが可能になる。
【００２３】可能な変形によって、ケーシングはメモリ
内容及び／又は「シール開封」信号を表示するためにメ
モリに直接接続されている又はメモリに制御論理を介し
て接続されている表示装置を備えている。
【００２４】上記表示装置はデジタル表示又は英数字表
示の形態であり得、記憶されたデータを完全に又は部分
的に表示する。或いは表示装置は、例えばシールの開封
に反応する機能又はエラー制御だけであり得る。
【００２５】実用的な変形によって、データ伝送手段は
ケーシングに一体化されたユニット及び外部ユニットを
備えており、それぞれデータを両方向に流すために送信
器及び受信器を有している。
【００２６】データ伝送手段のそのような構造は、ケー
シングに一体化された表示装置又はインジケータを用い
るよりも、さらに分かりやすい記録データの評価を可能
にする。その後、中央で自動的にデータを判断し、さら
にデータを処理することも可能である。これによって読
み取りエラー及び読み取ったデータの手動伝送エラーに
よって起こるエラーの可能性を避ける。安全性の面から
も、検出データに関する秘密を保持し、データを表示す
るために必要な補助器具を有する許可された担当者だけ
は同様に利用することができるという利点を有してい
る。
【００２７】両方向性によって、輸送の最初に必要とさ
れるように、機械的作動なしで外側からメモリにデータ
を入力することも可能になる。加えて、２つのユニット
の送信器及び受信器は接触せずに、好ましくは電磁的に
接続されることができる。
【００２８】従って、ケーシングに一体化された回路要
素は外側から密閉されることができる。これによって、
操作によるサブアッセンブリへのあらゆる電気的ダメー
ジが大きく排除される。汚れ又はダメージを受けた接触
による伝送エラーも避けられる。
【００２９】好ましくは、ケーシングに一体化されたユ
ニットはエネルギーメモリを有するエネルギーレシーバ
を備えており、外部ユニットはエネルギートランスミッ
タを備えている。
【００３０】その結果、メモリへのデータ書き込み及び
メモリからのデータ読み取りに必要な電気エネルギーは
外側から完全に伝送されることができる。このことは、
先ず、クロック発生器及びカウンタを動作させるために
必要な組み込まれたエメルギ源を保護し、組み込まれた
エネルギー源が故障又は消耗する場合でもデータを読み
取ることを可能にする。
【００３１】なお一層の変形において、ケーシングに一
体化されたユニットの送信器、受信器及びエネルギーレ
シーバ並びに外部ユニットの送信器、受信器及びエネル
ギートランスミッタはいずれも共通の共振回路を有して
いる。
【００３２】この解決法は構造上の利点を提供し、それ
らの利点はケーシングのサイズ縮小及び低い製造コスト
のためには非常に重要である。両方向へのエネルギー伝
送及びデータ伝送はどちらも常に可能であることもまた
保証されている。外部ユニットが他のメモリ、表示装置
及び入力装置を組み込んでいることが適当である。
【００３３】その後、メモリから読み取られたデータは
次の評価のために中間的に記憶され保護され得る。入力
されるべきデータが準備された後、あまり時間をかけず
に伝送エラーもなくメモリに転送されることができる。
【００３４】機械的見地からの変形によって、シール用
ストリップの片側はケーシングの中へロックされ、他方
はロック装置に固定されることができる。従って、シー
ル用ストリップはケーシングと常に接続されており、シ
ールが開封されても失われることがない。
【００３５】他の変形において、シール用ストリップの
両側は共通のロック装置に固定されることができる。こ
れは、上記ストリップが破損又は腐食の場合に容易に取
り替えられるという利点を提供する。
【００３６】ロック装置は回転可能な偏心カム及びロッ
ク位置で偏心カムに係合する戻り止めを有していること
が適当である。偏心カムはこのとき２つの機能を果た
す。１つは、シール用ストリップを機械的に固定し滑っ
て外れないようにすることである。もう１つは、閉じた
信号経路を作るための接触を押さえつける効果を生じて
いる。戻り止めが前もって押されていれば、偏心カムは
操作に対してのみ動く。これは、偏心カムの意図的でな
い操作に対する安全性を提供する。
【００３７】
【実施例】図１は電子シールのブロック回路図である。
シールは、図示されないケーシングに固定されているシ
ール用ストリップ１２、及びそのケーシングに覆われて
いるモニタ手段１４を備えている。
【００３８】モニタ手段１４は、開封センサ１６、クロ
ック発生器１８、カウンタ２０、メモリ２２及び動作電
源２４を備えている。開封センサ１６は比較器３４を有
しており、比較器３４の１つの入力はカウンタ２０から
信号を受け取り、他の入力は閉じたシール用ストリップ
１２を通過する信号経路を介してカウンタ２０から信号
を受け取っている。
【００３９】メモリ２２は、開封センサ１６が反応する
毎にクロック発生器１８によって設定されたカウンタ２
０の実際のカウントを逐次入力することができる複数の
記憶位置を包含している。従って、記憶データはメモリ
２２に接続されているデータ伝送手段２８によって読み
取られることができる。
【００４０】メモリ２２は不揮発性メモリとして構成さ
れ、再記録可能な領域３０及び一回記録可能な領域３２
を有している。カウンタ２０の実際のカウントのための
記憶位置に加えて、再記録可能な領域３０はロジスティ
ックデータのための記憶位置もまた有している。そのよ
うなロジスティックデータは、例えば、開始時間、時間
帯、荷積み地点、目的地、国、所有者、運送業者、又は
輸送手段であり得る。一回記録可能な領域３２は、例え
ば、工場番号及び最初の所有者などの不変の特徴データ
を記憶するためのものである。
【００４１】比較器３４の他の出力はスイッチ３８に接
続されており、スイッチ３８は比較器３４の状態変化の
場合には制御論理２６及びメモリ２２に動作電圧を与え
る。メモリ２２に記録プロセスが起こらない場合には、
メモリ２２及び制御論理２６は無電流となり、このよう
にして動作電源２４の消耗を軽減する。
【００４２】電圧モニタ回路４４は、動作電圧が閾値を
下回ると、メモリ２２の記憶位置の１つに「バッテリ微
小値」が入力されることを保証する。
【００４３】シール用ストリップ１２は導電体又は光ガ
イドとして構成されることができる。信号発生器４０及
び信号レシーバ４２もシール用ワイヤ１２が一部を形成
する信号経路３６に属している。
【００４４】シール用ストリップ又はワイヤの一端は偏
心カム７８によってロック装置７６に固定され得、それ
によって信号発生器４０の出力端子に接触する。シール
用ストリップ１２が導電体である場合、それは単純な金
属接触であり得る。しかしながら、光ガイドである場合
には対応する光源が必要である。
【００４５】加えて、表示装置又は表示手段４６はメモ
リ２２又は制御論理２６に直接接続されており、例えば
「シール開封」信号のための簡単なインジケータとし
て、或いはデジタル又は英数字表示が可能な場合にはメ
モリ内容表示装置として構成されることも可能である。
【００４６】データ伝送手段２８によって、メモリ２２
のデータは外側からポーリングされることが可能であ
り、その後に中央で評価される。データ伝送手段２８は
例えばメモリ２２のロジスティックデータの記録も可能
である。ケーシングに一体化され、図示されない外部ユ
ニットと共にデータ伝送ラインを作るユニット４８はデ
ータ伝送手段２８の一部を形成する。
【００４７】これまで説明された回路は以下の機能を果
たす。電子シールのシール用ストリップ１２が、シール
されるべきコンテナのロックの環を通過した後、偏心カ
ム７８によってロック装置７６にロックされるので、信
号経路３６は閉じられる。対応するロジスティックデー
タが、外部ユニットによってメモリ２２に記録され、そ
の後シールが作動される。
【００４８】クロック発生器１８は開始値からカウンタ
２０を進め、カウンタ２０のカウントは比較器３４によ
って評価される。信号経路３６が閉じられている限り、
カウンタの直接の値に加えて、比較器は信号発生器４
０、シール用ストリップ１２及び信号レシーバ４２を介
してこの値を受け取る。比較器の２つの入力の値が一致
する限り、出力の状態に変化はない。従ってメモリ２２
にはデータは記録されない。
【００４９】ロック装置７６が開けられたため、又はシ
ール用ストリップ１２がダメージを受けたために信号経
路３６が中断されると、これは、入力値が異なるので比
較器３４によって検出される。出力の状態変化は制御論
理２６の結果としてメモリ２２に記録されているカウン
タ２０の実際の状態を含む。これは、メモリ２２のロジ
スティックデータの結果として、絶対時間表示に容易に
変換可能な相対時間表示である。
【００５０】実際の記録プロセスの前にスイッチ３８が
作動され、メモリ２２及び制御論理２６へ動作電圧を与
える。
【００５１】ある時間が経ってシール用ストリップ１２
が再びロックされて信号経路３６が閉じると、この状態
の変化もメモリ２２に記録され得る。その時、シール開
封の時刻及びシールが開封されていた時間をどちらも記
録しておくことができる。
【００５２】何らかの理由でコンテナの輸送が非常に遅
れる場合、クロック発生器１８、カウンタ２０及び比較
器３４に常に供給しなくてはならない電源２４の消耗が
起こり得る。メモリに記録されたデータがまだ有効であ
ることに関する不確実性、及び不完全であり得る不確実
性をすべて排除するために、動作電圧が閾値を下回る
と、電圧モニタ回路４４はバッテリ微小値をメモリ２２
に入力することを保証する。従って、いつからバッテリ
が消耗しているかが明らかである。従って、以前に記憶
されたデータは有効であり、その後に記憶されたデータ
は不正確であり得ると考えられる。
【００５３】電子シールを有するコンテナがその目的地
に到着すると、記憶されたデータを読み出すことによっ
て、電子シールの開封時刻及び開封期間に関する正確な
情報を包含するプロトコルが作成され得る。
【００５４】そのデータをポーリングした後、電子シー
ルは再使用されることができ、これまでに記憶されたデ
ータは他のデータによって上書きされることができる。
【００５５】電子シールに適したデータ伝送手段は図２
のブロック図に示されている。
【００５６】データ伝送手段２８は、図１の様に電子シ
ールケーシングに一体化されたユニット４８、及び外部
ユニット５０を有している。両方向のデータフローを可
能にするために、これら２つのユニット４８及び５０に
は送信器及び受信器の両方がある。ユニット４８の場合
には、データ及び命令のための送信器５２及び受信器５
６である。相応して、外部ユニット５０は送信器５４及
び受信器５８を備えている。２つのユニット４８及び５
０の特定の送信器５２／５４及び受信器５６／５８は接
触せず、この場合には電磁的に接続されることができ
る。
【００５７】データ及び命令の伝送に加えて、ユニット
４８はエネルギー貯蔵部６２と共にエネルギーレシーバ
６０もまた備えており、エネルギーレシーバ６０はメモ
リからデータを読み取るため又はメモリ２２にデータを
入力するために必要なエネルギーをエネルギートランス
ミッタ６４を介して外部ユニット５０から得る。
【００５８】伝送のために、共通の共振回路が設けら
れ、ユニット４８では６６、又はユニット５０では６８
で示される。この共振回路を用いて、データのための特
定の送信器及び受信器並びに外部ユニット５０側のエネ
ルギートランスミッタ６４及びユニット４８側のエネル
ギーレシーバ６０が接続されている。エネルギーレシー
バ６０とエネルギー貯蔵部６２は直列に接続されている
ので、ある電圧安定化を引き起こし、図１の動作電源２
４を充電するために使用されることもできる。
【００５９】外部ユニット５０は、他のメモリ７０、表
示装置７２及び入力装置７４を備えている。表示装置７
２には他のメモリ７０にメモリ２２から転送された全て
のデータが表示され、評価されることができる。入力装
置７４によって、メモリ７０に保管されている入力され
るべきデータを準備することが可能なので、閉じられた
ばかりのシールを作動するとすぐに利用できる。伝送手
段２８の結果として、電子シールケーシングにおける表
示装置４６は実際には必要ではない。つまり、この表示
装置は、例えば、シール用ワイヤのための開封インジケ
ータなどのいくつかの用途の表示に限定されることがで
きる。その後、記憶されたデータは秘密であり、対応す
る外部ユニット５０を有する人によってのみ評価される
ことができる。
【００６０】その後、共振回路６６及び６８が適切に互
いに接続されるとユニット４８及び５０間のデータ伝送
が起こる。
【００６１】図３から図５は電子シールの可能な異なっ
た構造をそれぞれ示している。
【００６２】図１に示される電子シール回路は、シール
用ストリップ１２のための開口部を有するケーシング１
０中に配置される。シール用ストリップはロック装置７
６によってケーシング内に固定されることができる。ロ
ック装置７６の操作レバーが閉鎖位置に動かされると、
戻り止め８０が係合して開放位置へ図らずも戻ることを
防止する。ロック装置７６は戻り止め８０を操作した後
のみ再開放されることができる。
【００６３】ケーシング１０の描かれている構造サイズ
の結果として、電子シールはリードシールと同じ方法で
コンテナのロックに容易に取り付けることができる。特
別な留め具は必要でない。
【００６４】しかしながら、そのような留め具が設けら
れる場合、留め具孔８２にボルトが通され得、その後、
例えばコンテナのドアの他方側にネジ留めされる。
【００６５】図５に示されている電子シールの構造はケ
ーシング１０に一体化された表示装置４６を有してい
る。表示装置４６は、メモリ内容に関するデジタル及び
英数字データを表示することができ、機能及び状態の表
示を提供することもできる。
【００６６】詳細な又は複雑な表示は図４及び図５の構
造においては使用されない。実際には、例えば発光ダイ
オードの形態であるインジケータ４６のみであり、作動
後シールが開封されたかどうかのみを表示するだけであ
る。シール用ストリップ１２をケーシング１０へ取り付
けるための異なった構造が図４及び図５に示されてい
る。図４において、シール用ストリップ１２の一端はケ
ーシング中にしっかりと固定され、他端のみがロック装
置７６によってロックされている。これにより、シール
用ストリップ１２がケーシング１０に常に接続されてい
るので失われないという利点が生ずる。
【００６７】図５の構造において、シール用ストリップ
１２の両端はロック装置７６によってケーシング１０に
固定されている。この構造は、シール用ストリップ１２
がダメージを受けた場合に容易に取り替えられるという
利点を有している。
【００６８】図６は電子シール及び外部ユニットを示し
ている。外部ユニット５０には表示装置７２が設けら
れ、表示装置７２は電子シールのメモリ２２に記憶され
たデータを表示することを可能にする。電子シールのケ
ーシング１０から出ている矢印は共振回路のよりよい結
合のために電子シールが導入されることができる外部ユ
ニット５０のケーシング内の溝を示している。図６の構
成においては、限られたデータ交換のみが可能である。
より具体的には、これはデータ入力可能性に適用され
る。
【００６９】しかしながら、図７は電子シールのケーシ
ング、及びオフセット入出力装置を有する外部ユニット
を示している。データ伝送のために電子シールケーシン
グ１０が導入されるスロットを有するケーシングは読み
取り書き込みヘッドとしてのみ働く。図７には表示装置
７２及び入力装置７４のみを示しているが、データの記
憶、表示、評価及び入力はオフセットコンピュータによ
って行われる。
【００７０】最後に、図８はロック装置７６の縦断面を
示している。ロック装置７６は回転可能な偏心カム７８
を有しており、偏心カムはロック位置では挿入されたシ
ール用ストリップ１２を接触スプリング８４に押し付
け、導電体の場合にはシール用ストリップ１２とスプリ
ング８４との間に電気的接触を形成する。９０度回転し
た位置では、偏心カム７８は挿入チャネルを開放するの
でシール用ストリップ１２はスロットから引き出される
ことができる。
【００７１】
【発明の効果】本発明により、シール状態の変化に関す
る実時間データに加えてロジスティックデータがメモリ
に記憶され得る。そのようなデータは、例えば、開始時
間つまりシールが行われた時間、関連する時間帯、荷積
み地点、目的地、国、所有者、シールされた商品の運送
業者、輸送手段等とすることができる。この情報はこれ
までは利用可能でないか、或いは利用に際して非常に困
難を有していたが、受取人及び税関の両者に信頼できる
情報を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図１】電子シールのブロック回路図である。
【図２】電子シールに適した伝送手段のブロック図であ
る。
【図３】表示装置又はインジケータを有する電子シール
のケーシングの図である。
【図４】片側を固定されたシール用ストリップを有する
電子シールのケーシングの図である。
【図５】両側をロックされたシール用ストリップを有す
る電子シールのケーシングの図である。
【図６】電子シールのケーシング及び外部ユニットの図
である。
【図７】電子シールのケーシング及びオフセットの出入
力装置を有する外部ユニットの図である。
【図８】ロック装置の縦断面図である。
【符号の説明】
１２ シール用ストリップ １４ モニタ装置 １６ 開封センサ ２２ メモリ ４８ ユニット ５０ 外部ユニット

Claims (25)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 シール状態の変化の時間を記録し、ロジ
    スティックデータを記憶する電子シールであって、該電
    子シールは、 ケーシング中に固定され、安全ループとして形成された
    シール用ストリップと、 該ケーシング中に配置され、該シール用ストリップに取
    り付けられた、該シール状態をモニタするモニタ装置
    と、 を備えており、 該モニタ装置は、 該モニタ装置に機能的に接続された電源と、 開封センサと、 クロック発生器と、 該クロック発生器によってクロック制御され、時間デー
    タを生成するカウンタと、 開始時間、時間帯、荷積み地点、目的地、国、所有者、
    運送業者、及び運送手段を格納するメモリと、 を含み、 該開封センサは、該シール状態の変化を検知して、関連
    した時間データを該メモリの中に記憶し、 該モニタ装置は、時間データを一定間隔で生成し、該シ
    ール状態の変化を検知して、該シール状態の変化に関連
    した時間データを記録し、そのことにより、該ケーシン
    グの該ロジスティックデータと該シール開封時間及び開
    封期間とによって、該シール開封時間における該ケーシ
    ングの所在が決定される、電子シール。
  2. 【請求項２】 前記開封センサは、前記安全ループの中
    断を検知し、前記クロック発生器によってクロック制御
    される前記カウンタの実際のカウントを前記メモリに記
    憶する、請求項１に記載の電子シール。
  3. 【請求項３】 制御論理と前記メモリ中の複数の記憶位
    置とを更に備えており、 該制御論理は、前記開封センサが前記シール状態の変化
    を検出する毎に、前記カウンタの前記実際のカウントを
    記憶する該記憶位置に連続してアクセス可能である、請
    求項２に記載の電子シール。
  4. 【請求項４】 前記メモリは、少なくとも一つの永続的
    な記憶位置と、少なくとも一つの書換可能な記憶位置と
    を有する不揮発性メモリである、請求項３に記載の電子
    シール。
  5. 【請求項５】 前記永続的な記憶位置は不変のデータを
    格納し、 前記書換可能な記憶位置は、前記カウンタの前記実際の
    カウントの記憶位置と、開始時間、時間帯、荷積み地
    点、目的地、国、所有者、運送業者、及び運転手段を含
    むロジスティックデータとを格納する、請求項４に記載
    の電子シール。
  6. 【請求項６】 前記シール用ストリップは、導電体とし
    て構成され、かつ信号経路を構成し、該信号経路の一端
    に信号発生器が備えられ、他端に信号受信器が備えられ
    ている、請求項１に記載の電子シール。
  7. 【請求項７】 前記シール用ストリップは、光ガイドと
    して構成され、かつ信号経路を構成し、該信号経路の一
    端に信号発生器が備えられ、他端に信号受信器が備えら
    れている、請求項１に記載の電子シール。
  8. 【請求項８】 前記シール用ストリップを介して送られ
    る信号は、符号化された信号である、請求項１に記載の
    電子シール。
  9. 【請求項９】 前記シール用ストリップを介して送られ
    る信号は、変調された信号である、請求項１に記載の電
    子シール。
  10. 【請求項１０】 シール状態の変化の時間を記録する電
    子シールであって、該電子シールは、 ケーシング中に固定され、安全ループとして形成された
    シール用ストリップと、 該ケーシング中に配置され、該シール用ストリップに取
    り付けられた、該シール状態をモニタするモニタ装置で
    あって、該モニタ装置は、 該モニタ装置に機能的に接続された電源と、 該安全ループの中断として該シール状態の変化を検知す
    る開封センサと、 クロック発生器と、 該クロック発生器によってクロック制御され、一定間隔
    で時間データを生成するカウンタと、 不変のデータを格納する少なくとも一つの永続的な記憶
    位置と、該カウンタの該実際のカウントと、開始時間、
    時間帯、荷積み地点、目的地、国、所有者、運送業者、
    及び運送手段の情報を含むロジスティックデータを格納
    する少なくとも一つの書換可能な記憶位置とを含む複数
    の記録位置を有する不揮発性メモリと、を包含する、モ
    ニタ装置と、 該開封センサが該シール状態の変化を検出する毎に、該
    カウンタの該実際のカウントを記憶する該書換可能な記
    憶領域に連続してアクセス可能である制御論理と、 を備えており、 該開封センサは、二つの入力及び一つの出力を持つ比較
    器を有しており、該第１の入力は該カウンタに直接接続
    され、該第２の入力は該カウンタに接続された該シール
    用ストリップに接続され、該出力は、該第２の入力にお
    ける変化を該比較器が検出した場合に該実際のカウント
    を記憶する該制御論理に接続されており、そのことによ
    り、該ロジスティックデータと該記憶された実際のカウ
    ントとによって、該シール開封時間における該ケーシン
    グの所在が決定される、 電子シール。
  11. 【請求項１１】 前記比較器は、前記電源を前記制御論
    理及び前記メモリに切り離し可能に接続する接続手段と
    して形成された第２の出力を更に備えている、請求項１
    ０に記載の電子シール。
  12. 【請求項１２】 前記電源に接続され、該電源の電圧が
    所定値を下回る場合に前記書換可能な記憶位置に値を記
    録する電圧モニタ回路を更に備えている、請求項１１に
    記載の電子シール。
  13. 【請求項１３】 前記ケーシングに一体的に形成され、
    前記メモリに接続された、該メモリ内容を表示する表示
    手段をさらに備えている、請求項１２に記載の電子シー
    ル。
  14. 【請求項１４】 前記表示装置は前記制御論理に接続さ
    れている、請求項１３に記載の電子シール。
  15. 【請求項１５】 前記表示装置はシールの開封を示す表
    示を行うことが可能である、請求項１４に記載の電子シ
    ール。
  16. 【請求項１６】 前記メモリに接続され、前記メモリ内
    容にアクセス可能なデータ転送手段を更に備えている、
    請求項１５に記載の電子シール。
  17. 【請求項１７】 第１の送信器及び第１の受信器を有す
    る外部ユニットを更に備えており、 前記データ転送手段は第２の送信機及び第２の受信器を
    有し、 該第１及び第２の送信器及び該第１及び第２の受信器は
    前記メモリ内容を入力及び出力させる、 請求項１６に記載の電子シール。
  18. 【請求項１８】 前記外部ユニット及び前記データ転送
    手段は電磁気的手段により接続されている、請求項１７
    に記載の電子シール。
  19. 【請求項１９】 前記外部ユニットは、エネルギー転送
    手段を有し、 前記データ転送手段は、エネルギー受信手段及びエネル
    ギー蓄積手段を有する、請求項１８に記載の電子シー
    ル。
  20. 【請求項２０】 前記外部ユニット及び前記データ転送
    手段は共通の共振回路を有する、請求項１９に記載の電
    子シール。
  21. 【請求項２１】 前記外部ユニットは、外部メモリ、外
    部表示手段、及び外部入力手段を更に備えている、請求
    項２０に記載の電子シール。
  22. 【請求項２２】 シール状態の変化の時間を記録する電
    子シールであって、該電子シールは、 ケーシング中に固定され、安全ループとして形成された
    シール用ストリップと、 該ケーシング中に配置され、該シール用ストリップに取
    り付けられた、該シール状態をモニタするモニタ装置で
    あって、該モニタ装置は、 該モニタ装置に機能的に接続された電源と、 開封センサと、 クロック発生器と、 該クロック発生器によってクロック制御され、時間デー
    タを生成するカウンタと、 開始時間、時間帯、荷積み地点、目的地、国、所有者、
    運送業者、及び運送手段の情報を含むロジスティックデ
    ータを格納するメモリと、 を包含し、該開封センサは、該シール状態の変化を検知
    して、関連した時間データを該メモリの中に記憶する、
    モニタ装置と、 回転可能な偏心カムと戻り止めとを有するロック装置で
    あって、該戻り止めは、該シール用ストリップを該ロッ
    ク装置に取り付けるロック位置において該カムと解放可
    能に係合する、ロック装置と、 を備えており、 該モニタ装置は、時間データを一定間隔で生成し、該シ
    ール状態の変化を検知し、かつ該シール状態の変化に関
    連した時間データを記録し、そのことにより該シール開
    封時間及び開封期間が認識され、該ロジスティックデー
    タを用いることにより、該シール開封時間における該ケ
    ーシングの所在が決定される、電子シール。
  23. 【請求項２３】 前記シール用ストリップは２つの端を
    有しており、その一端は前記ケーシングに取り付けら
    れ、他端は前記ロック装置に固定されている、請求項２
    ２に記載の電子シール。
  24. 【請求項２４】 前記シール用ストリップは２つの端を
    有し、両端ともに前記ロック装置に固定されている、請
    求項２２に記載の電子シール。
  25. 【請求項２５】 シール状態の変化の時間を記録し、ロ
    ジスティックデータを記憶する電子シールであって、該
    電子シールは、 ケーシング中に固定され、安全ループとして形成された
    シール用ストリップと、 該ケーシング中に配置され、該シール用ストリップに取
    り付けられた、該シール状態をモニタするモニタ装置
    と、 を備えており、 該モニタ装置は、 該モニタ装置に機能的に接続された電源と、 開封センサと、 クロック発生器と、 該クロック発生器によってクロック制御され、時間デー
    タを生成するカウンタと、 開始時間、時間帯、荷積み地点、目的地、国、所有者、
    運送業者、及び運送手段の情報を格納するメモリと、 を含み、 該開封センサは、該安全ループの中断を検知して、該カ
    ウンタの該実際のカウントを該メモリの中に記憶し、 該モニタ装置は、時間データを一定間隔で生成し、該シ
    ール状態の変化を検知して、該シール状態の変化に関連
    した時間データを記録し、そのことにより、該ケーシン
    グの該ロジスティックデータと該シール開封時間及び開
    封期間とによって、該シール開封時間における該ケーシ
    ングの所在が決定される、電子シール。
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