JP2980862B2 - ステレオカメラ - Google Patents

ステレオカメラ

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JP2980862B2
JP2980862B2 JP9102163A JP10216397A JP2980862B2 JP 2980862 B2 JP2980862 B2 JP 2980862B2 JP 9102163 A JP9102163 A JP 9102163A JP 10216397 A JP10216397 A JP 10216397A JP 2980862 B2 JP2980862 B2 JP 2980862B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ステレオカメラ
に関するものであり、特に、左右のレンズの撮影画面の
それぞれ1/2によって一画面を合成するプリズムファ
インダを備えたステレオカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一台の
カメラボディーに二本の撮影レンズを並設したステレオ
カメラには、左右の撮影レンズのそれぞれの画面を左右
別々のペンタプリズムファインダによって見るレフレッ
クス形ステレオカメラや、一個の距離計形ファインダま
たは実像式ファインダによって被写界を見るものがあ
る。
【0003】レフレックス形ステレオカメラは、撮影レ
ンズを通した実際の撮影画面を見ることができる利点が
有るが、二個のファインダを両眼で同時に見る構造は、
一個のファインダを片目で見る構造よりも操作性が良い
とは言い難いものである。特に、レンズの外形寸法やレ
ンズマウント機構の寸法の制約から左右のファインダピ
ッチが人間の両眼間隔(ほぼ63.5mmであることが
知られている)を超えるステレオカメラにおいては、二
つのファインダを同時に覗くことが困難である。
【0004】また、左右のレンズ間隔を固定した従来の
ステレオカメラは、左右のレンズの被写界の相違により
左右の画面のそれぞれ外側に非重複領域が生じるもので
あり、ステレオ効果が得られない非重複領域をマウント
時にマスクする必要があるので画面の損失が大きいとい
う難点がある。
【0005】そこで、本願出願人は、左右の撮影レンズ
の被写界のそれぞれ外側1/2(フィルム露光面におい
ては内側1/2)を複合形プリズムへ入射して一画面を
合成し、この合成画面を一個のファインダで見ることが
できるステレオカメラに、焦点調節機構に連動するレン
ズの光軸間距離調節機構を設けて、合焦距離における左
右のレンズの被写界を常時一致させて画面の損失を抑制
したステレオカメラを提案している(特願平8−053
476号)。
【0006】このステレオカメラは、合焦距離で左右の
被写界が一致するので、左右の被写界のそれぞれ1/2
で合成されたファインダ画面の左右1/2の画像の横方
向へのずれを見ながら焦点調整ができ、ファインダ画面
の左右1/2の領域に亘る被写体像にずれがなく、一つ
の正常な画像となったときはその被写体に焦点が合うも
のである。
【0007】図19において(a)は円形被写体、
(b)(c)(d)は、上記ステレオカメラのファイン
ダ画像を示し、(a)の被写体をファインダ画面の中央
に位置させた場合に、被写体に焦点が合っていると
(b)に示すように被写体は実際の形状に見える。そし
て、被写体が合焦距離よりも遠方にある場合は、(c)
に示すように幅広に見え、合焦距離よりも近距離にある
場合は(d)に示すように幅狭に見えて、左右1/2の
ファインダ画像の横方向のずれを見て焦点調整ができ
る。
【0008】しかしながら、現実には画面内の全ての被
写体が合焦距離に位置していることは殆ど無く、合焦距
離の前後に種々の被写体が混在していることが多いの
で、或る被写体に焦点を合わせると、同一画面内のより
近距離の被写体に対してはレンズの光軸間距離補正が不
足した状態で撮影されることになる。そして、人間の視
覚には近距離被写体に注目する視準作用があるため、種
々の距離の被写体が混在しているステレオスライドは、
ビューワで鑑賞する際に、合焦距離にある被写体よりも
近距離の被写体が極端に近距離に結像して不自然に見え
る場合あり、この不自然さを補正するためにはマウント
時に左右の画面の外側領域を適宜マスクする必要が生じ
る。
【0009】したがって、主要被写体とレンズとの間に
他の被写体が存在しない近接撮影や近距離撮影以外の場
合は、合焦距離よりも近距離において左右のレンズの被
写界範囲が一致するように構成したほうが、画面損失の
抑制に効果的であるといえる。
【0010】図20において破線で示す指数曲線Aは、
左右のレンズの被写界範囲が合焦距離で常時一致する左
右レンズの主点の光軸間距離/焦点調節軌跡を示し、レ
ンズの焦点距離が36mm、左右の露光面ピッチが66
mmの条件の場合の指数曲線Aを図21に示す。
【0011】ここで、レンズを1枚の薄いレンズと仮定
し、 レンズの焦点距離 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ f 被写体からレンズの主点までの距離 ‥‥‥‥ L レンズの焦点位置から結像位置までの距離 ‥Δif とすれば、Δif=f2 L−fであるので、レン
ズの主点とフィルム面との距離はf+Δifとなる。
【0012】また、撮影範囲を左右で一致させるための
左右のレンズのそれぞれのシフト量Slは、ステレオカ
メラの左右露光面のピッチをP1 とすると、 Sl=(P1 /2)×(f+ΔifL+f+Δif) となり、被写体からレンズの主点までの距離Lが減少す
るにつれて、上式から算出されるシフト量Slだけ左右
のレンズをそれぞれ接近する方向へ移動させればよく、
指数曲線Aは上記数式に基づいた軌跡である。
【0013】また、図21において直線Bは、無限遠焦
点位置FI において指数曲線Aよりも左右のレンズを内
側へシフトさせた点と、最短距離焦点位置FS で左右の
レンズの被写界が一致する点とを結ぶ直線であり、最短
距離焦点位置FS 以外では合焦距離よりも近距離で左右
のレンズの被写界が一致する。そして、この直線B、ま
たは焦点調節範囲の全域で、より内側シフト量の多い線
分に沿って左右のレンズが移動するように構成すると、
合焦距離の被写体よりも近距離に他の被写体が存在する
実際の撮影状況に適した遠近感補正結果が得られる。
【0014】しかしながら、前述した左右の撮影画面の
それぞれ外側1/2によって一つのファインダ画面を合
成するステレオカメラに、上記の直線移動形の光軸間距
離/焦点調節機構を搭載すると、最短距離焦点位置FS
(直線Bの場合)、あるいは全ての焦点範囲(直線Bよ
り内側シフト量の多い線分の場合)で、左右のレンズ
は、合焦距離で被写界範囲が一致する位置よりもさらに
内側へシフトされるので、合焦距離にある被写体画像
は、焦点が合っているにもかかわらず、図19(c)に
示したように幅広に見えることになる。したがって、フ
ァインダ画像のずれを見ながら被写体に焦点を合わせる
ことが不可能になるという問題が生じる。
【0015】そこで、左右の撮影画面を一つのファイン
ダでみることができるとともに、実際の撮影条件に適し
た光軸間距離補正量の光軸間距離/焦点調節機構を備
え、且つ、ファインダ画像によって正確な焦点調節が可
能なステレオカメラを提供するために解決すべき技術的
課題が生じてくるのであり、本発明は上記課題を解決す
ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するために提案するものであり、一台のカメラボデ
ィに二つの一眼レフレックスカメラの光学系を平行に配
置したステレオカメラであって、左右の撮影レンズの被
写界のそれぞれ外側1/2によって一画面を合成するプ
リズム形ファインダを備え、左右の撮影レンズを、無限
遠焦点位置と、光軸間距離をより縮小した最短距離焦点
位置とを結ぶ線に沿って斜行させる光軸間距離/焦点調
節機構を設けて、視差を自動補正するステレオカメラに
おいて、前記プリズムを、ファインダ画像の左右1/2
が接近・離反する方向へスライド自在に取付けてプリズ
ム移動機構を介装し、前記プリズム移動機構と光軸間距
離/焦点調節機構との連動機構を設け、前記左右の撮影
レンズの光軸の中間を通り、前記左右2本の光軸と平行
な線上の合焦距離点が、常時前記プリズムファインダの
画面の左右中心に位置するように、前記光軸間距離/焦
点調節/プリズム移動連動機構を構成したことを特徴と
するステレオカメラを提供するものである。
【0017】また、上記プリズム形ファインダを複数個
のプリズム、またはプリズムとミラーの組合せによって
構成し、左右の1/2画面を一画面に合成するプリズム
またはミラーを、ファインダ画像の左右1/2が接近・
離反する方向へスライド自在に装着して上記プリズム移
動機構を介装したことを特徴とするステレオカメラを提
供するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
図に従って詳述する。図1及び図2はステレオカメラ1
を示し、カメラボディ2の前面の左レンズボード3Lと
右レンズボード3Rにそれぞれ撮影レンズ4L,4Rが
取付けられ、カメラボディ2内の左右中央にプリズム5
が配置されている。ファインダ機構は、接眼レンズ6と
プリズム5とプリズム5の左右に配置した縦形のレフレ
ックスミラー7L,7Rによって構成されている。
【0019】図3及び図4に示すように、プリズム5
は、光学樹脂或いは光学ガラスを素材として一体成形し
たものであり、入射光と反射光の光路を上下平行に変位
させる180度反射プリズム部8の下側入射面の左右1
/2のそれぞれに、横向きの90度反射プリズム部9
L,9Rを接合した形状となっている。90度反射プリ
ズム部9L,9Rの外側横方向へ向いた垂直面が入射面
であり、プリズム5の全幅は、ステレオカメラ1の露光
画面の幅と同一または若干広くなっている。
【0020】図2に示すように、プリズム5の左右に配
置されたレフレックスミラー7L,7Rは、ピボット1
0L,10Rを回転中心として水平方向へ回動し、撮影
時には光軸に対して45度の待機位置からプリズム5の
側面方向へ回動してレンズ4L,4Rとフィルム面との
間の光路から退避する。
【0021】図3に示すように、レフレックスミラー7
L,7Rが待機位置にあるときは、左右のレンズの撮影
範囲のそれぞれ外側1/2(露光面において内側1/
2)の画面がレフレックスミラー7L,7Rによって左
右反転されて、プリズム5の90度反射プリズム部9
L,9Rへ入射する。そして、90度反射プリズム部9
L,9Rの反射面RP1,180度反射プリズム部8の
反射面RP2,RP3によって3回全反射し、180度
反射プリズム部8の上側投射面8aに、左のレンズの撮
影範囲の外側1/2の正立正像と、右のレンズの撮影範
囲の外側1/2の正立正像とによって合成された空中像
が表れる。尚、プリズム5の90度反射プリズム部9
L,9Rの入射面にマット加工を施して焦点面とすれ
ば、焦点面に結像した実像を観察して焦点調節を行うこ
ともできる。
【0022】図2に示すように、プリズム5並びに左右
のレンズボード3L,3Rは、カメラボディ2の前面に
形成した斜行形スライドガイド11L,11Rに係合し
ており、プリズム5は中央のスライドガイド12に装着
されて前後に直進でき、レンズボードのスライドガイド
11L,11Rは、撮影レンズ4L,4Rの主点の軌跡
が、図21に示した直線Bになる形状となっている。
【0023】左右のレンズボード3L,3Rから後方へ
延びたガイドアーム13L,13Rは、カメラボディ2
内の左右方向に配置されたカムシャフト14に係合して
いる。また、プリズム5をバネ(図示せず)によって後
方(図2において下方)へ付勢して、プリズム5の底面
に取付けたガイドアーム15をカムシャフト14のプリ
ズム移動カム16に圧接させている。
【0024】図5はレンズボードのガイドアーム13と
カムシャフト14を示し、カムシャフト14のインボリ
ュートカム17を、ガイドアーム13に成形した矩形断
面溝13aに係合させ、インボリュートカム16と矩形
断面溝13aとのクリアランスを可及的に小さく形成し
てバックラッシュをなくすことにより高精度な焦点調節
を可能としている。
【0025】図2に示すカムシャフト14の一端に設け
たノブ18を指で回転することにより、左右のレンズボ
ード3L,3Rは前後に斜行し、接近方向へ前進、また
は離反方向へ後退する。また、プリズム5もレンズボー
ド3L,3Rと同様にカムシャフト14の回転に応じて
前後に移動する。
【0026】プリズム5のカム機構は、図21に示した
レンズの主点の直線軌跡B上の全ての位置で、プリズム
5の左右中心を通り、左右2本の撮影レンズ4L,4R
の光軸と平行な線上の合焦距離にある点が、常時ファイ
ンダの画面の左右中心に位置するように、プリズム5が
撮影レンズ3L,3Rと同期して前後移動するように形
成し、撮影レンズ3L,3Rを近距離焦点方向に前進さ
せると、プリズム5も連動して前進する。
【0027】尚、図示は省略するが、レンズボード並び
にプリズムのカム機構は、種々の形態のものを応用する
ことができ、上記の形態に限定するものではない。次に
プリズム5の位置とファインダ画面の関係を説明する。
図6は従来のプリズム固定形ステレオカメラの解説図で
あり、図7が本発明のステレオカメラの解説図である。
【0028】図6に示すように、ステレオカメラの左右
中心を通る延長線上の被写体の画像は、左右の撮影レン
ズ21L,21Rを通ってそれぞれの露光面22L,2
2Rの左右中心に向かい、レフレックスミラー23L,
23Rにより変向されて、プリズム24の側面の入射面
に入る。プリズム24は、左右の90度反射プリズム部
25L,25Rが交わる中央頂点で、左右の画面の中心
が一致する位置に配置されている。撮影レンズ21L,
21Rは、図20に示した焦点調節範囲において常時左
右の被写界範囲が一致する指数曲線Aに従って移動す
る。したがって、撮影レンズ21L,21Rの位置が最
短撮影位置から無限遠位置の全範囲において、合焦距離
にある被写体は左右の画面上で同一位置に位置し、図1
9に示したように、ファインダ画像の位置ずれを見て焦
点合わせができる。
【0029】一方、本発明のステレオカメラ1は直線的
に撮影レンズ4L,4Rを斜行させるので、図7に示す
ように、直線B上を移動させる場合は、最短撮影距離以
外の位置では、合焦距離にある被写体は露光面上で内側
にシフトされる。したがって、同図に示すように無限遠
に焦点を合わせた状態で、無限遠にある被写体からの光
は撮影レンズ4L,4Rの中心を光軸と平行に通過し、
実線で示すように、レフレックスミラー7L,7Rで反
射してプリズム5へ入射する光は、より近距離に合焦さ
せた場合よりも後方(同図において下)へ変位するが、
プリズム5はカム機構によって撮影レンズ4L,4Rと
連動して後退する。カム機構は、光路の後方変位量と等
しくプリズム5を後退させ、レンズの繰出し量にかかわ
らず、ステレオカメラの中央を通る延長線上の合焦距離
点の画像は、左右の90度反射プリズム部9L,9Rが
交わる中央頂点で一致し、図19(b)に示したよう
に、完全な一つの画面として見えて、従来形ステレオカ
メラと同様にファインダ画像の位置ずれを見て焦点合わ
せができる。
【0030】図8は他の実施形態を示し、このステレオ
カメラ31の光軸間距離/焦点調節機構は、図2のステ
レオカメラ1と同一構成であり、レンズボード32L,
32R及び撮影レンズ33L,33Rが直線Bに沿って
斜行するものであるが、レフレックスミラー34L,3
4Rは一般的な一眼レフレックスカメラと同様に、後部
を支点として上下方向へ回動する構造となっており、左
右のレフレックスミラー34L,34Rで上方に反射さ
れた光はカメラボディ内のプリズムユニット35に入射
する。
【0031】プリズムユニット35は、図9及び図10
に示すように、3個のプリズム36,37L,37Rに
よって構成され、中央プリズム36は2個の90度反射
プリズムを平面M形に接合した形状で、後述するスライ
ド機構により前後へ移動する。中央プリズム36の左右
に配置したプリズム37L,37Rは対称形で、それぞ
れ2個の90度反射プリズムを相互に90度回転させて
接合した形状となっている。プリズムユニット35の全
幅はステレオカメラ31の左右の露光面のピッチと同
一、または若干広く、中央プリズム36の全幅も一画面
の幅と同一、または若干広くなっている。
【0032】左右のプリズム37L,37Rは、下面の
入射面を焦点板38L,38Rの内側1/2領域に向け
て左右の焦点板38L,38R上に配置され、焦点板3
8L,38Rを通って入射する光を中央方向へ変向させ
て中央プリズム36の側面に入射させる。図9に示すよ
うに、下方から左右のプリズム37L,37Rへ入射し
た光線は3回全反射して中央プリズム36の投射面36
aから後方(同図において紙面の手前方向)へ水平に出
る。尚、左右のプリズム37L,37Rの下面をすりガ
ラス状の焦点面として焦点板38L,38Rを省いても
よい。
【0033】撮影レンズ33L,33Rを通過した倒立
左右反転画像は、レフレックスミラー34L,34Rに
よって上下が反転して焦点板38L,38Rに結像した
画像は正立左右反転像であり、左右の焦点板38L,3
8Rのそれぞれ内側1/2の画面、即ち、左右の撮影レ
ンズ33L,33Rの被写界のそれぞれ外側1/2が中
央プリズム36によって対称的に左右反転される。従っ
て、中央プリズム36の投射面36aの左側1/2に左
の撮影レンズ33Lの撮影範囲の外側1/2の正立正像
が投射され、投射面36aの右側1/2に右のレンズ3
3Rの撮影範囲の外側1/2の正立正像が投射されて一
画面が合成される。
【0034】図11は中央プリズム36のスライド機構
を示し、中央プリズム36はスライドガイド39に装着
され、圧縮バネ40によって前方(図において右)へ付
勢されている。カムシャフト41には、図2に示したス
テレオカメラ1と同じ焦点/光軸間距離調節カム(図示
せず)と同軸にプリズム移動カム42を設け、プリズム
移動カム42と中央プリズム36はレバー43を介して
連結されている。
【0035】中央プリズム36は、図2に示したステレ
オカメラ1とは逆に、光軸間距離/焦点調節機構のノブ
の回転操作による撮影レンズの前後移動に対して反対方
向へ動き、図12に示すように、撮影レンズ33L,3
3Rの位置にかかわらず、ステレオカメラの中央を通る
延長線上の合焦距離にある被写体の画像は、中央プリズ
ム36の左右の90度反射プリズム部が交わる中央頂点
で一致し、図19(b)に示したように、完全な一つの
画面として見え、ファインダ画像の位置ずれによる焦点
調節ができる。
【0036】図13は、図9に示すプリズムユニットの
他の実施形態を示し、中央プリズム36に変えて中央プ
リズムと同一作用の三角形状のミラー44を配置したも
のであり、ミラー44を図11に示した光軸間距離/焦
点調節機構に連動するスライド機構によって前後移動さ
せて、図12に示したものと同様にファインダ画像の位
置ずれによる焦点調節を可能にするものである。
【0037】図14及び図15は、プリズムユニットの
他の実施形態を示し、プリズムユニット51は、固定プ
リズム52と上下にスライドする上部の中央プリズム5
3によって構成され、図9に示すプリズムユニット35
と同様に、光線を3回90度全反射させる光学構成とし
ている。
【0038】固定プリズム52は、中央下部の90度反
射プリズム部54Cの左右両側に対称的な台形90度反
射プリズム部54L,54Rを接続した形状であり、中
央プリズム53は90度反射プリズムを並列に接続した
正面M形のプリズムである。中央プリズム53は、固定
プリズム52の左右の台形90度反射プリズム部54
L,54Rの上部の間隙に挿入されて上下にスライドす
る。
【0039】図14に示すように、焦点板55L,55
R上に設置された固定プリズム52の左右の台形90度
反射プリズム部54L,54Rの下面へ、左右の焦点板
55L,55R上のそれぞれ内側1/2の画像が入射し
て反射面RP1,RP2,RP3により3回全反射し、
中央下部の垂直投射面52aに左右1/2づつの画面に
よって一画面に合成された正立正像が投射される。
【0040】図16は中央プリズム53のスライド機構
を示し、中央プリズム53はスライドガイド56に装着
され、圧縮バネ57によって下方へ付勢されている。図
11に示したプリズムスライド機構と同様に、カムシャ
フト58には、焦点/光軸間距離調節カム(図示せず)
と同軸にプリズム移動カム59を設け、プリズム移動カ
ム59と上部の中央プリズム53はレバー60及びタペ
ットロッド61を介して連結されている。
【0041】中央プリズム53は、光軸間距離/焦点調
節機構のノブの回転操作による撮影レンズの前後移動に
対して上下方向へスライドし、図17に示すように、撮
影レンズ62L,62Rを最短撮影距離に前進させた場
合の下端位置から、無限遠撮影時における上昇位置の間
を移動する。ステレオカメラの中央を通る延長線上の合
焦距離にある被写体の画像は、レンズの位置にかかわら
ず、上部中央プリズム53の左右の90度反射プリズム
部が交わる中央頂点で一致して、図19(b)に示した
ように見え、焦点がずれていれば図19(c)(d)の
ように見えて、ファインダ画像の位置ずれによる焦点調
節ができる。
【0042】図18は、図14に示すプリズムユニット
51の上部中央プリズム53に変えて、上部中央プリズ
ム53と同一作用の三角形のミラー63を配置したもの
であり、ミラー63を図16に示したスライド機構によ
って光軸間距離/焦点調節に連動させて上下に移動し、
図17に示したものと同様にファインダ画像の位置ずれ
により焦点調節を行うことができる。
【0043】尚、この発明は上記の実施形態に限定する
ものではなく、この発明の技術的範囲内において種々の
改変が可能であり、この発明がそれらの改変されたもの
に及ぶことは当然である。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のステレオ
カメラは、左右の撮影画面のそれぞれ外側1/2によっ
て一つのファインダ画面を合成するプリズムが、視差を
自動補正する光軸間距離/焦点調節機構に連動して移動
し、左右の撮影レンズの光軸の中間にある合焦距離点
を、常時ファインダ画面の左右中心に位置させる。した
がって、合焦距離にある被写体は、焦点距離に対する光
軸間距離補正量の設定にかかわらず、ファインダ画面に
おいて実際の状態に見え、被写体画像の状態によって焦
点合わせができる。よって、従来のステレオカメラの欠
点である視差補正の不完全性と焦点合わせの困難性を払
拭した高性能で操作性の良いステレオカメラを提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の発明の実施形態を示し、ステレ
オカメラの正面図。
【図2】図1のステレオカメラの断面図。
【図3】図1のステレオカメラのプリズムの斜視図。
【図4】図3のプリズムを示し、(a)は平面図、
(b)は正面図、(c)は底面図、(d)は背面図、
(e)は(b)のA−A線矢視図、(f)は側面図であ
る。
【図5】図1のステレオカメラにおけるレンズ移動カム
機構の断面図。
【図6】従来例を示し、固定プリズムとファインダ画面
の関係を示す解説図。
【図7】図3のスライド形プリズムとファインダ画面の
関係を示す解説図。
【図8】請求項2記載の発明の実施形態を示し、ステレ
オカメラの正面図。
【図9】図8のステレオカメラのプリズムユニットの斜
視図。
【図10】図9のプリズムユニットを示し、(a)は背
面図、(b)は平面図、(c)は正面図、(d)は底面
図、(e)は(b)のA−A線矢視図、(f)は側面図
である。
【図11】(a)は図9の中央プリズムの平面図、
(b)は中央プリズムのスライド機構の側面断面図であ
る。
【図12】図8のプリズムユニットとファインダ画面の
関係を説明する解説図。
【図13】図8のプリズムユニットの他の実施形態を示
す斜視図。
【図14】プリズムユニットの他の実施形態を示す斜視
図。
【図15】図14のプリズムユニットを示し、(a)は
平面図、(b)は正面図、(c)は底面図、(d)は背
面図、(e)は(b)のA−A線矢視図、(f)は側面
図である。
【図16】(a)は図14の中央プリズムの正面図、
(b)は中央プリズムのスライド機構の側面断面図であ
る。
【図17】図14のプリズムユニットとファインダ画面
の関係を説明する解説図。
【図18】図14のプリズムユニットの他の実施形態を
示す斜視図。
【図19】(a)は被写体、(b)(c)(d)は光軸
間距離/焦点調節連動機構を備えたステレオカメラのフ
ァインダ画面を示す解説図である。
【図20】ステレオカメラにおいて左右のレンズの被写
界範囲が合焦距離で常時一致する光軸間距離/焦点調節
軌跡を示す解説図である。
【図21】左右のレンズの主点の軌跡を示す解説グラフ
であり、Aは左右のレンズの被写界範囲が合焦距離で常
時一致する指数曲線軌跡を示し、Bはよりシフト量が多
い直線軌跡を示す。
【符号の説明】
1 ステレオカメラ 3L,3R レンズボード 4L,4R 撮影レンズ 5 プリズム 7L,7R レフレックスミラー 12 スライドガイド 14 カムシャフト 15 ガイドアーム 16 プリズム移動カム 31 ステレオカメラ 32L,32R レンズボード 33L,33R 撮影レンズ 34L,34R レフレックスミラー 35 プリズムユニット 36 中央プリズム 37 プリズム 39 スライドガイド 40 圧縮バネ 41 カムシャフト 42 プリズム移動カム 43 レバー 51 プリズムユニット 52 固定プリズム 53 中央プリズム 56 スライドガイド 57 圧縮バネ 58 カムシャフト 59 プリズム移動カム 60 レバー 61 タペットロッド

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一台のカメラボディに二つの一眼レフレ
    ックスカメラの光学系を平行に配置したステレオカメラ
    であって、 左右の撮影レンズの被写界のそれぞれ外側1/2によっ
    て一画面を合成するプリズム形ファインダを備え、 左右の撮影レンズを、無限遠焦点位置と、光軸間距離を
    より縮小した最短距離焦点位置とを結ぶ線に沿って斜行
    させる光軸間距離/焦点調節機構を設けて、視差を自動
    補正するステレオカメラにおいて、 前記ファインダのプリズムを、ファインダ画像の左右1
    /2が接近・離反する方向へスライド自在に取付けて、
    前記プリズムにプリズム移動機構を介装し、 前記プリズム移動機構と光軸間距離/焦点調節機構との
    連動機構を設け、 前記左右の撮影レンズの光軸の中間を通り、前記左右2
    本の光軸と平行な線上の合焦距離点が、常時前記プリズ
    ムファインダの画面の左右中心に位置するように、前記
    光軸間距離/焦点調節/プリズム移動連動機構を構成し
    たことを特徴とするステレオカメラ。
  2. 【請求項2】 上記プリズム形ファインダを複数個のプ
    リズム、またはプリズムとミラーの組合せによって構成
    し、左右の1/2画面を一画面に合成するプリズムまた
    はミラーを、ファインダ画像の左右1/2が接近・離反
    する方向へスライド自在に装着して上記プリズム移動機
    構を介装したことを特徴とする請求項1記載のステレオ
    カメラ。
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